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新型インフルエンザ対策に関する申し入れ
2005年12月14日
日本共産党東京都議会議員団
東京都知事 石原慎太郎 殿
新型インフルエンザは、10年から40年周期で出現し、世界的な大流行(パンデミック)を引き起こしてきました。1918年に発生したスペインインフルエンザ大流行では、世界で約4千万人が死亡したと推定されており、わが国でも約39万人が死亡しています。さらに、57年には、アジアインフルエンザ、68年には香港インフルエンザが大流行を引き起こしており、大きな健康被害と、それにともなう医療提供体制の低下をはじめとした社会機能、経済活動のさまざまな混乱が記録されています。
近年では、東南アジア等において、高病原性鳥インフルエンザがヒトに感染し、死亡例が報告されています。またヨーロッパでも高病原性鳥インフルエンザの発生が報告されるなど、さらに拡大する状況がひろがっており、突然変異による、ヒトからヒトへ感染する新型インフルエンザ発生の危険性が高まっています。すでに世界保健機関(WHO)をはじめとして、世界的な対策が始まっており、わが国においても、国内外での発生前後の各段階に応じた万全の対策の確立・強化が急務となっています。
とりわけ、首都・東京は、政治、経済の中枢機能が集中している一方、昼間人口も、海外との人的交流も多いなど感染がひろがりやすい条件におかれています。ところが、危険性が高い感染症に対応する第二種感染症医療機関に指定されている病院の整備が、他の自治体にくらべ立ち遅れており、指定病院1か所あたりの人口は、全国41万人に対し、東京都は120万人にもおよびます。なかでも区西部、区西南部、区東北部の3医療圏は、指定病院の空白地域です。
こうした問題の打開をはじめ、都として本格的な新型インフルエンザ対策の具体化をはかるよう、申し入れるものです。
記
- 感染症指定医療機関の指定病院、および指定病床をふやすこと。区部においても2 次医療圏ごとに整備すること。また、外来、入院の協力医療機関の確保、休日全夜間 診療をおこなう救急病院の整備・拡充をすすめること。
- 乳幼児のインフルエンザ脳症など緊急対応がもとめられるなかで、清瀬、八王子小 児病院の廃止をはじめとした都立病院統廃合計画を中止し、都立病院、公社病院を拡 充すること。医師、看護師等をふやし、感染管理認定看護師の育成をすすめること。
- 感染予防や相談対応の第一線にたつ都保健所を拡充・強化し、保健師等をふやすこ と。健康安全研究センター、および家畜衛生保健所の検査体制を拡充・強化すること。
- インフルエンザ治療薬(タミフル、およびリレンザ)、必要な資材(個人防護用装具、 インフルエンザ迅速診断キット、簡易陰圧装置、レスピレータ等)の確保・備蓄体制 を確立すること。
- インフルエンザの予防と感染拡大の防止、医療体制の整備、住民等への情報提供な ど、区市町村および民間医療機関、関係団体がとりくむ新型インフルエンザ対策に対 し、十分な財政支援を行うこと。
- 通常のインフルエンザワクチン接種は、最も効果的で実行可能な予防策であり、乳 幼児、高齢者、特別養護老人ホームに入所しているなど、リスクの高い人へのワクチ ン接種を強化すること。また、新型インフルエンザに有効なワクチン開発、ワクチン の製造・供給体制強化を、国に要請すること。
- ヒト・インフルエンザ、および養鶏場などにおける高病原性鳥インフルエンザのサ ーベイランス(発生状況の監視)体制を、アジア諸国とも連携して拡充するとともに、 患者発生を早期に把握する都独自の体制を構築すること。また、国に対し、港湾、空 港の検疫体制強化を要請すること。
- 都が策定する「新型インフルエンザ対策行動計画」は、上記の事項についてもりこ むことをはじめ、WHOが「インフルエンザパンデミック事前対策用チェックリスト」 等において示している世界的水準(たとえば、「予期される対策計画のすべてについて 財政的支援が約束されている必要がある」「公衆に対する双方向性の情報公開と意見聴 取」など)を十分に満たした、具体的で実効性ある内容とすること。
以 上
【添付ファイル】 全文PDFファイルです
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