組み替え動議の提案説明 3月25日

曽根はじめ(北区選出)

 第1号議案、平成27年度東京都一般会計予算ほか3会計予算の編成替えを求める動議について提案理由の説明を行います。

 今、消費税の増税不況と円安による物価上昇に加え、医療・介護・年金など社会保障の切り下げ・負担増が進められています。また不安定な非正規雇用の拡大などで勤労者世帯の実収入は下がり続けており、一部の大企業や富裕層の繁栄の一方で、大多数の都民生活は苦しさを増しています。
 こうしたもとで、舛添知事の初の本格予算となる来年度予算案は、福祉、雇用、中小企業などで、ある程度都民要求を反映した施策の拡充がはかられたことは重要です。
 しかし、安倍政権がさらに消費税の10%への増税、社会保障の切り下げ、雇用破壊を進めようとしていることに対し、都として都民の立場から強くもの申すとともに、都民の苦しみを緩和し、都民生活をまもるために予算の上でも力を尽くすと言う姿勢が極めて弱いと言わざるを得ません。また、少子高齢化・人口減少時代、そして社会資本の老朽化が進行する時代を迎え、外環道や環状2号線、巨大港湾施設など新規の幹線道路・大型開発を抑制し、既存施設の耐震化や老朽化対策を優先すべきです。
 よって日本共産党都議団は、不要不急の大型開発などの事業費削減や財政調整基金の一部活用などにより、都民のくらしと営業を守る施策や少子高齢化対策をさらに拡充するとともに、首都直下地震などの大災害から都民のいのちと財産をまもる対策などの改善・拡充をはかる立場から、都の予算案に対する組み替え提案をおこなうものです。

 福祉分野では、特別養護老人ホーム整備のさらなる促進とともに、介護報酬削減の影響を緩和する施策の拡充、介護職員や保育士などの処遇改善をより積極的に行います。高すぎる国民健康保険料(税)や後期高齢者医療保険料、介護保険料について所得の低い方の負担軽減を行います。
 不安定雇用で苦しむ若者を応援するため、ブラック企業対策や公共職業訓練の拡充、若者家賃助成を提案し、中小企業支援では、小規模企業振興プランの策定、御用聞き専門家巡回制度などを提案しています。
 文化教育では、戦後70年にふさわしい平和事業の拡充、小学校3年生での35人学級、特別支援学校の教室不足の早期解消、都立私立高校生の奨学金の拡充、首都大学の学費値下げにとりくみます。
 都営住宅の新規建設再開、住宅省エネリフォーム助成、自転車走行空間整備の増額など、都民要望にこたえます。
 防災では、大災害に備え、住宅の耐震化・難燃化への助成を拡大するとともに通電火災防止のため感震ブレーカなどに助成します。

 組み替えの規模は、一般会計予算案の3・3%にあたる2265億円・46項目を削減し、124項目・1107億円の都民施策に回すとともに、都債発行を約1千億円抑制するものです。皆様のご賛同をお願いし、提案理由の説明を終わります。