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豊洲新市場予定地の汚染物質処理実験に関する申し入れ
東京都知事 石原 慎太郎 殿
中央卸売市場長 岡田 至 殿

豊洲新市場予定地の汚染物質処理実験に関する申し入れ


2010年4月15日
日本共産党東京都議会議員団


 東京都は、本年1月末から「豊洲新市場予定地の汚染物質処理に関する適用実験」を開始し、3月10日に「中間報告」を発表、「確実に汚染物質を無害化できることが実証されました」と宣言しました。
 日本共産党都議団は、この「中間報告」及び「適用実験」に係わる情報開示文書等について検討をおこないました。
 その結果、以下のような見過ごすことのできない重大問題が明らかになりました。

 第1に、わが党は第1回定例都議会において、汚染土壌の処理前の有害物質の状況を示す初期値が明らかにされていないことを指摘しました。この指摘を受けて、初めて都は、初期値のデータが報告されたことを認めたのです。そして都民に聞かれても答えられない、だから、どう理解すればよいのか専門家に確認しているところだと答えました。このこと自体、ことあるごとに明らかになる都の隠ぺい体質を示すものです。しかし、開示文書によれば、隠されていたのは初期値だけではありませんでした。中温加熱・洗浄処理の2地点の1回目の実験結果のデータについても「中間報告」では示されていませんでしたが、実際には「中間報告」の段階で、実験結果のデータは都に報告されているのです。にもかかわらず、なぜ公表しなかったのですか。わが党が情報開示請求をしなかったら、この問題も闇に葬り去られたままだったではありませんか。東京都が、意図的に隠していたことは明白であり、許されざることです。

 第2に、地下水浄化処理実験(3地点)と微生物処理(6地点)については、契約後約2ヶ月たっても委託業者から実験結果が届いていません。微生物処理については、多くの専門家や専門業者が9ヶ月〜1年位の期間が必要だと指摘しているものです。それをわずか4ヶ月で処理できるとしていること自体、疑問ですが、この点については技術会議の専門家が「早い場合は1週間くらいで浄化されてしまうケースもある」と述べていたのです。したがって、現時点でどのような問題が生じているのか、進捗状況はどのようになっているのかについて、都民にすみやかに説明すべきです。

 第3に、「中間報告」として結果が発表されたのは6種類・16地点の実験のうち2種類・5地点に過ぎません。しかも、この5地点についても、どのような条件、方法のもとで得られた結果なのか明らかにされていません。にもかかわらず「確実に汚染物質を無害化できることが実証されました」と発表することはあってはならないことです。

 第4に、適用実験の対象は、仕様書によればベンゼン、シアン化合物、ヒ素、鉛、六価クロム、カドミウム、水銀の7物質であるはずなのに、「中間報告」で報告された有害物質は、ベンゼン、シアン、ヒ素に限定されていることです。鉛、水銀、六価クロム、カドミウムの4物質は意図的に実験からはずされたとしか考えられません。これでは、他の汚染物質が高濃度のまま残されたまま埋め戻される危険があります。もともと、豊洲新市場予定地は、かつて東京ガス(株)が、今回の土壌汚染対策と大差ない処理をおこない、中央卸売市場も「環境基準以下であることが確認された」としていたところです。ところがその後、43000倍のベンゼン汚染などをはじめとした高濃度汚染が明らかになったのです。小規模・高濃度のスポット汚染が散在することが強く疑われ、専門家からは「再汚染の可能性」も指摘されています。いやしくも、生鮮食料品を取り扱う卸売市場を移転しようというなら、最低限すべての地点で、環境確保条例で定めるすべての有害物質が将来にわたって環境基準以下になることを立証すべきです。

 第5に、土壌汚染対策を進める上で必要不可欠である、不透水層以下の汚染の拡散の検証、地下水管理の可能性などの実験が行われていないことも、都民、専門家から厳しい批判を受けています。
 そこで、汚染物質処理実験に関して、少なくとも以下の点を実施し、都民、専門家の検証を得るよう強く申し入れるものです。
 4月22日までに、文書での回答を求めます。


− 記 −


1. 「中間報告」とそれに関連する問題について
  1. 各実験の初期値、中温加熱・洗浄処理の1回目の実験結果の生データについては、ただちに公表するとともに、今後届くデータについてもその都度公表すること。
  2. 地下水浄化(3地点)、微生物処理(6地点)については、実験とその結果の発表が遅れている理由を公表すること。
  3. これまでの実験結果および今後のすべての実験結果について、どのような条件、処理内容のもとで得られたのか、そのデータを含めてすみやかに公表すること。
  4. 実験の公開について、少なくとも環境学会などの専門家や、専門家の同伴を含めた都議会議員・区議会議員など議会関係者などが希望する場合には、受け入れること。

2. 今後の実験の抜本的な改善について

  1. 各実験の対象物質は、仕様書で示す7物質はもとより、環境確保条例にもとづく全物質とすること。
  2. 土壌汚染対策を進めるための必要不可欠な実験として、地下水管理をする上で必要なデータを把握する実験、18000本の杭、ゆりかもめの橋脚などより不透水層以下へ汚染物質が拡散しているかどうかを検証する実態調査、ならびに実験をおこなうこと。
  3. 実験内容、データについては、都民及び環境学会など都選任以外の専門家も参加した客観的な検討、分析ができる体制をつくること。


以上



添付ファイル】 同日、日本共産党都議団はこの申し入れについての記者会見を行った配布資料です。
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