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第二回定例会を終えて
二〇一二年六月二〇日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 大山とも子
一、よりよい防災計画へ全力
東日本大震災を受けて、「災害への対応に想定外があってはならない」ことが強調されているなかで発表された都の被害想定は、水害の心配や鉄道の被害はほとんどないとするなど、きわめて不十分なものでした。
震度7の地震の発生と震度6強の地震が広範囲に発生する危険が指摘されるなか、都の被害想定と防災計画を練り上げることが求められています。
水害については、わが党が河川の堤防が壊れる危険性をただしたのに対し、都は、そこそこの安全性しか確認できないことを認めざるをえませんでした。
火災による被害についても、楽観的な想定であることを追及しましたが、都は強い風のもとでは延焼が拡大することを認めました。このような被害想定では、しっかりとした防災対策が行われません。
楽観的な被害想定になった背景には、石原知事が、被害想定を検討しているさなかにおこなった、「財政にも限りがあるから(被害が)大変だという形にあまりしない方がよい」という、記者会見での発言がありました。わが党が、被害想定にたいする政治的介入だとこの問題をただしたのにたいし、知事は「被害想定の数字だけがいたずらに一人歩きすることへの懸念」からの発言だったと答えたのです。自ら政治的介入を認めたものにほかなりません。
わが党は、都の被害想定をさらに練り上げさせるとともに、何よりも9月にも策定される新たな防災計画を、都民の命と財産を守るというしっかりした立場にたった予防対策を行うものにするよう全力をつくすものです。
二、子どもたちの安全を第一とした放射能対策への転換を
都民のみなさんやわが党の調査で、東京にも放射能のホットスポットがあることが明らかになりました。ところが、都の放射能対策はきわめておざなりで、1�堙�たり25万ベクレルという、人の生活環境にあってはならない強い放射性物質を含む土壌等があっても、除染すらしません。
このため、今議会でもわが党は、都民からの情報提供にもとづいて、水元公園の空間放射線量などを調査した結果をもとに、都に調査と対策を求めました。
東京都はしぶしぶ1か所だけ調査しましたが、地上1mで0.99マイクロシーベルトであり、周辺より1マイクロシーベルト以上高くないから、さらなる調査も除染の必要もないとの立場をとりました。
その後のわが党の追加調査によって、水元公園には、地上1mの放射線量が十数mにわたって毎時1マイクロシーベルト前後の地点があること、最高は地上1mで毎時1.27マイクロシーベルト、地表面で10.10マイクロシーベルトあることが明らかになっています。
多くの都民や子どもたちが集う都立公園、都有施設のまともな測定も、除染も行わない都の姿勢は、都民、とりわけ子どもたちの健康と命を守る立場とはかけ離れています。わが党の調査では、都内の区市町村の8割が毎時0.23や、0.25マイクロシーベルトなどの独自の除染基準を定めて、簡易な除染などをおこない、住民の不安の声にこたえています。わが党は、都が区市町村と連携して、子どもの安全を守る立場に立つよう、ひきつづき全力をつくします。
三、都民の願いをうけとめ原発に依存しないエネルギー政策への転換を
今定例会には「東京電力管内の原子力発電所の稼働に関する東京都民投票条例」が提出されました。
石原知事は、原発稼働の是非は「国が責任をもって判断すべきもので、都民が投票でその是非を決めることは国を滅ぼすことになりかねない」として条例に反対意見をつけました。
国にまかせたらどうなるでしょうか。国は、福島原発事故の原因解明もされないなかで、政府がとりあえずの対策として指示した「安全対策」さえ不十分なままで、大飯原発の「再稼働」を決めました。国の判断だけにゆだねることは危険なのです。
こうしたなかで、都民の命と安全を守るために、都民が投票による意思表示をおこない、行政にその結果の尊重を求めるのは当然のことです。
この立場からわが党は、都民投票運動の自由を確保するために、投票運動に関する罰則規定を削除するという部分的修正案をベストなものとして提案しました。
同時に、民主党などが提出した修正案は、「稼働の是非は国が第一義的責任を有している」とするなど、石原知事の反対意見におもねる弱点がありましたが、直接請求の署名をした34万人余の都民の「直接意思表示をしたい」という願いを実現させるという一点で、この修正案にも賛成しました。2つの修正案は否決されましたが、都民投票を実現するという立場で、原案にも賛成しました。
しかし、自民党・公明党が反対し、民主党も原案賛成が三十人、反対が十九人と賛否がわれたため、都民投票条例は否決されました。しかし、「原発ノー」という、多くの都民が示した意思は必ず今後に生きると確信しています。
原発をゼロにし、「自然エネルギー大国・日本」への道を切り開くことこそ、国民・都民の願いであり、世界の流れです。その実現のために、わが党はひきつづき全力をつくす決意です。
四、大型開発などの浪費の一方、都民の福祉・くらしには出ししぶる石原都政
今議会でも知事の都民のくらし・福祉に冷たい立場が浮きぼりになりました。わが党は、国保料、介護保険料、後期高齢者医療保険料がそろって値上げされるなど、都民生活の困難な実態を示し、知事の認識をただしたのに対し、知事は都民生活に手を差しのべる立場を何ひとつ示しませんでした。
その一方、知事は、1m1億円の外かく環状道路については、建設費の大半を国と都で負担することまでして、2020年のオリンピックまでに完成させるとしています。しかし、2020年オリンピックの東京招致はIOCの世論調査でも都民の47%の支持しかありません。招致経費だけで75億円、巨大道路などにも莫大なお金をつぎこむことは容認できません。わが党は都のムダ使いをやめさせ、今議会でも提案した福祉の充実と中小企業の振興、雇用の拡大をセットで進める経済対策の実現をめざし、力をつくすものです。
五、都民要求も新たな前進を切り開く
今定例会で、いくつかの都民の願いが前進しました。
商店街の皆さんの切実な願いであり、わが党がくり返し要望していた、新・元気を出せ商店街事業で、自己資金を十分に確保することがむずかしい商店街にたいし、イベントを実施する場合、都が上乗せすることが表明されたことは貴重な前進です。
震災対策も、わが党が再三求めていた、都営住宅の耐震補強工事で、2020年度の100%達成に向けて整備プログラムを改定することが表明されました。
立川断層帯を横断する鉄道施設への対策をすすめるために、都が必要な対策を促すと答弁したことも重要です。
また、都が集合住宅向け太陽光発電の新たな普及方法など再生可能エネルギーの普及に向けた取り組みを進めると答弁したことは、今後につながるものです。
孤立死やケアラー(介護者)支援に関して、地域福祉コーディネーターの役割を評価し、前向きの答弁をしたこと、都が国に対して、はじめて不育症への相談支援を提案要求したことも一歩前進です。
六、尖閣諸島問題は政府による理をつくした外交努力でこそ解決
今定例会では、都の尖閣諸島購入問題が議論になりました。わが党は、尖閣諸島は歴史的にまぎれもなく日本の領土であり、中国の領有権主張に正当性はないこと、そして、紛争を解決するために何よりも重要なことは、日本政府が理をつくした外交努力を展開することであり、政府がこれをおこたっているからといって地方自治体が国家間の領土紛争に介入することは適切ではないし、東京都が尖閣諸島を購入しても問題の解決にはならないとの立場を明らかにしました。私たちは、日中両政府が話し合いでこの問題を平和的に解決するよう、いっそう外交努力をつくすことを呼びかけるものです。
七、都議会議員定数 較差是正なしの現状維持は許されない
都議会の議員定数に関して、議会運営委員会に議会のあり方検討会からの「都議会のあり方検討会検討結果(第一次報告)」が提出され確認されましたが、わが党はこの報告について、同意できないことを表明しました。
都議会議員の定数是正については、一票の較差を是正し、民意がより反映されるように、選挙区のあり方や選挙区ごとの定数の見直しが求められていました。ところが、あり方検討会から出された、「第一次報告」は、都議会議員の定数是正についても、各選挙区の定数配分についても、何ひとつ改善することなく現行通りとしています。
わが党は、民意を反映するために小選挙区をなくし、三人区以上の選挙区制度への改革を提案しました。
この案こそベストだと確信していますが、一票の較差をなくすために、今後も一歩ずつ都議会議員の選挙制度をよりよいものに変えていくために力をつくします。
以 上
【添付ファイル】 全文PDFです。
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