第18期 教育庁関係の都議会各委員会での質疑
| 2009年9月17日 | 中高一貫校について | 文教委員会 | あぜ上三和子(江東区選出) |
| 特別支援学校の設置について | |||
| 2009年10月27日 | 特別支援教育推進計画について | ||
| 2009年11月26日 | 請願・陳情 教育の私費負担を軽減する請願について(私立学校等への助成金を増額、給付制の高校奨学金制度を創設) 教育の私費負担を軽減することに関する請願について(就学援助の拡充、都立高校の授業料を無償化) 都立高等学校におけるCO2削減に関する陳情について 都立高等学校のスクールカウンセラー配置に関する陳情について 都立大塚ろう学校城南分校教室の22年度以降の小学部募集停止をしなことに関する陳情について |
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| 2009年12月10日 | 都立江戸川特別支援学校の校舎改修工事請負契約に | ||
| 2010年2月18日 | 請願審査 私学助成の拡充について 私立幼稚園に対する公費助成の大幅増額について |
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| 2010年2月19日 | 都立高校の授業料の負担軽減について 都立高校の新一年生の受け入れ拡大について 障害児の特別支援学校について 寄宿舎の廃止の問題について |
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| 2010年3月5日 | 特別支援学校の改築問題について | ||
| 2010年3月17日 | 少人数学級の取組みについて 事務職員の職務内容について 時間講師の報酬について |
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| 2010年3月18日 | 東京都美術館の利用料金の上限額の改定について 平和の日の取組みについて |
〇あぜ上議員 それでは、まず今回、新たに四校設置される中高一貫校について伺います。
第一に、既に開設されております中高一貫校六校についてですが、資料はいただきましたが、一般枠の今年度の入試の倍率、応募倍率の平均と推移はどうなっているでしょうか、
まず伺います。
〇森口都立学校教育部長 現在開校しております都立中高一貫教育校は六校で、平成二十一年度における一般枠の応募倍率の平均は八・五三倍でございます。
既設校の状況を見ますと、最初に開校いたしました白鴎高校附属中学校や、多摩地域で初めて開校いたしました立川国際中等教育学校及び武蔵高等学校附属中学校における開校初年度の応募倍率は約十四倍でございましたが、開校後三年の学校におきましては、六倍から九倍の状況になってございます。
〇あぜ上議員 平均八・五三倍、倍率が六−九倍と、相当な高さであります。首都圏の中学受験ネットというのがありますが、これを見ますと、いわゆる偏差値が高くなるほど倍率も上がっているという傾向が示されていますが、幾つかの学校を調べてみましたが、私立の中学よりも、公立の中高一貫校の方が倍率が高くなっているという現状がございます。
こういう高倍率をどう受けとめていらっしゃるのか。結果、中高一貫校の倍率が、高倍率によるいわゆる受験の低年齢化、これを招いているのではないでしょうか。その見解を伺いたいと思います。
〇森口都立学校教育部長 都立中高一貫教育校は、六年間の一貫した教養教育を行うことで社会のさまざまな分野で信頼されるリーダーの育成を目指しております。
各校におきましては、特色ある教育活動を展開しており、生徒の様子から言語力や表現力、実践的な英語力、社会貢献の心、日本人としてのアイデンティティーなどが順調に育っていることがうかがえます。
高倍率につきましては、都立中高一貫教育校の教育理念や各校の教育方針、教育内容、指導方法などについて都民から高い評価を受けているものであると考えております。
都立中高一貫教育校におきましては、小学校からの報告書と、小学校で学習する内容や身近な生活に関係する内容を取り上げまして、学習活動への適応能力、学ぶ意欲などを見る適性検査等の結果により入学者を決定しておりまして、学力検査は行ってございません。
こうしたことから、受験の低年齢化を招いているとは考えておりません。
〇あぜ上議員 私は、都民に一定の評価があるというのは、別に否定しているわけでありませんが、今お答えがありました受験の低年齢化を招いているとは考えていないと。また、学力検査ではなくて、あくまでも適性検査だというご答弁だったんですが、実態はそうでしょうか。
塾などの資料によりますと、私立のように難しい計算を解くような問題ではないものの、文章や図表などを読み解く高い考察力を求め、私立入試並みの対策が必要なところが多くなっているなどとされております。そして、実際に都立一貫校に入るための塾もあり、また通信教育もある。既に受験対策も行われているわけです。
本来、受験のこうした低年齢化を防ぐために、公立の中学における学力検査を禁止していたのにかかわらず、結局、難しい適性検査で受験の低年齢化を起こしているんじゃないでしょうか。
九月五日付の朝日新聞なんですが、ここには公立の中高一貫校をめぐっては、入学選抜の問題が難しく、難関化して、とても小学校の学習内容では対応できない、公立の教育のあり方から外れているといった批判が出ている、文部科学省の諮問機関の中央教育審議会も検証を始めているという報道がなされておりました。中央教育審議会が検証を始めたということについてはどう受けとめられているんでしょうか、伺います。
〇森口都立学校教育部長 公立の中高一貫教育校につきましては、全国でさまざまな形で設置されておりまして、それぞれ何か事情が違うというふうに聞いております。
文部科学省が中高一貫教育制度の成果と課題につきまして、今後、実態調査を把握した上で検証を行っていくということは承知しておりますが、今後の進め方などについては未定であるというふうに聞いております。
〇あぜ上議員 今、私はどう受けとめたのかという認識を伺ったんですが、文科省の動きを確認したわけではありません。都の教育庁として、あくまでも受験競争をあおっていないんだというお話なんですけれども、やはり私は、こういう受験競争の低年齢化を招いている現実があるわけですから、競争教育を激化させるような、こういう都立の中高一貫校、一貫教育ですね、これはやはり改めるべきだということを指摘したいと思います。
そこで伺いたいんですが、公立中学と中高一貫校の保護者の負担の差はどのぐらいあるのか、伺いたいと思います。
〇森口都立学校教育部長 平成十九年度における一年間の保護者負担額は、都立中高一貫教育校四校の平均が十二万二千四百六十五円、都内公立中学校六百三十五校の平均額は七万九千百五円であり、その差は四万三千三百六十円でございます。
〇あぜ上議員 子どもの一学年の差が既に四万三千三百六十円ということですが、入る前の段階でも、先ほどもちょっと塾の話をいたしましたが、受験のための塾通いが必要になったらどうなるかということで調べてみましたら、ある塾では通信添削が一万五千円、教材セットが六千三百円、そして塾の模擬試験が五千二百五十円ということで、同じ公立中学でありながら、保護者の所得によって受験をあきらめざるを得ない、そういう子どもをつくってしまうんではないでしょうか。その点、伺いたいと思います。
〇森口都立学校教育部長 都立中高一貫教育校におきましては、一年次の宿泊移動教室、二、三年次の外国語研修旅行、前期課程で使用する教材など、特色ある教育活動に伴う経費が必要となります。
このことにつきましては、あらかじめ学校説明会において、各校の中高一貫教育校における特色ある教育活動の内容とともに、必要な経費について詳しく説明しており、保護者の理解は得られているものと考えております。
保護者負担額の徴収に当たりましては、分割方式や積立方式をとるなど、保護者の負担に配慮しております。また、こうした経費を就学援助の対象としている自治体もあるというふうに伺っております。
〇あぜ上議員 いわゆる特色のある教育については費用が必要だという認識のように伺えたんですが、やはり私は、この問題というのは公立中学の担うべき役割は何なのかという、そういう根本問題にかかわるんだと思うんです。そして、リーダー育成を教育の目的にするなら、このぐらいの差があっていいということでは絶対あり得ないと私は思うんです。本来の公教育の役割を大いに議論していく必要があるということを申し述べて、次の質問に移りたいと思います。
特別支援学校の設置について(2009年9月17日文教委員会)
〇あぜ上議員 それでは、次の質問ですが、特別支援学校の久我山青光学園の設置について伺いたいと思います。
この学校は、世田谷区にある久我山盲学校と、その盲学校の校庭を借りて設置されていた青鳥特別支援学校の分校を統合して、視覚障害者部門と知的障害者の部門を併置した学校となるわけです。
先ほど島田委員の方から最寄り駅の地域の案内表示等、盲知併置校だということをはっきり明記してほしいという要望があって、それについてどうかというご質問もありました。それに対しては、検討するというご答弁がありました。
私は現場の学校にも行ってみたんですけれども、久我山駅をおりますと、目の前に盲学校はこちらという表示がありまして、駅から点字ブロックも学校まで続いておりました。地域の方々は子どもたちのことを理解して、温かく見守って支援しているということでありましたけれども、実際に行ってみますと、歩道やガードレールもない部分もあったり、それから交通量の結構ある道路を子どもたちが通学しているということで、なかなか大変だなと。そういう点では、ますます地域の見守りということは大事になっているんじゃないかと思います。
そこで伺いたいんですが、私は、保護者の方からは、先ほど当面の間というお話があったんですが、当面ではなく、ずっと併置のあれをつくってほしいんだという希望も伺っております。当面にするのか、恒久的にするのか、その辺も含めてきちんと現場の皆さんの声を聞いて検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
〇前田参事 学校名は久我山青光学園でございますけれども、校門に掲げる校名板などにより、視覚障害教育部門と知的障害教育部門を併置する学校とわかるように表示することは可能でございます。
今後、開設準備校長と相談をしながら、学校内だけでなく、最寄り駅などの地域の案内表示などについても工夫してまいります。
〇あぜ上議員 学校や保護者の皆さんの意見を十二分によく聞いて、適切に対処していただきたいと思います。
次に、併置によって人的配置が削減されるという問題なんですが、先ほど遠藤委員からも質問がありました。それに対して賃金職員の対応など検討していくということでありましたが、現在の教員の配置状況より、統合することによって、どの職種が何人削減されるのか、具体的に示していただきたいと思います。
〇直原人事部長 平成二十一年五月一日を基準としまして、現在の都立久我山盲学校と都立青鳥特別支援学校久我山分校の教職員数合計と、来年度開校予定の都立久我山青光学園の教職員数を比較しますと、その差は三名でございまして、その内訳は、養護教諭一名、事務職員一名、栄養職員一名でございます。
〇あぜ上議員 現在、久我山の盲学校が、子どもたちが約五十人、青鳥養護の方が約百人、合わせて百五十人いるわけです。この間、知的障害の子どもたちはふえているわけですから、子どもはふえることはあっても、減らないということが予想されるわけです。そういう中で、事務職員を削減するということですけれども、事務量は減るどころかむしろふえるんじゃないかというふうに思うんです。
視察をさせていただきましたけれども、教材も先生方が本当に大変工夫をされていて、一人一人に合ったものを使っていました。こうした教材も一つ一つ事務手続が必要になってくるわけです。併置して事務量はむしろふえるということになって、私は事務職員は減らすべきではないというふうに思います。
栄養士の部分につきましても、今、一名削減ということですけれども、栄養士は寄宿舎もここはあるわけですから、昼食だけでなく、朝食、夕食もあるわけです。食育といいながら大事な栄養士を減らすということは私は問題があるというふうに思っています。
教職員の配置は、やっぱり併置したことによって教育条件が低下したなどということが決してあってはならないと。そのためには十分な配置をすることを求めたいと思います。
養護教員については、具体的にちょっと伺いたいと思うんです。今まで三人、二つの、分校とそれから盲学校の方で三人いたのに、二人に減らしてしまうということはなぜなんでしょうか。
〇直原人事部長 養護教諭は、学校単位で配置人数を決定しておりまして、併置前におきましては、都立青鳥特別支援学校久我山分校においては二名、都立久我山盲学校においては一名となっております。併置後の都立久我山青光学園は、一校として配置人数を切って決定し、二名となります。
〇あぜ上議員 今のお話を伺っていると、併置校になったら教育条件が悪化したということになるわけです。子どもたちも減っていないのに養護の先生が減ってしまうというのは非常におかしいと思うんですね。
特に久我山青光学園の場合には、幼稚部、それから小学部、中学部と年齢の幅も広い、そして障害も一人一人さまざまだということで、私、視察したときも、実は視覚障害と聴覚障害、重複障害を持った生徒さんでしたけれども、パニックを起こされていて、本当に先生方の熱意と、それから愛情で子どもたちの成長が支えられているんだなということを現場で目の当たりにしてきました。
私自身も実は障害者の施設で働いてきたんですけれども、子どもの心の変化も大変デリケートでして、やはり必要な職員体制が崩れると、どうしても子どもたちにはね返ってしまう。やっぱり教職員は現状でも必死に頑張っているわけですから、減らすべきでは絶対ないというふうに思うんです。せめて現行の三人にすべきだというふうに思うんです。
先ほど、併置校の人的配置は検討するというふうに、遠藤委員からの質問に対してお答えがありましたけれども、そうしますと、現行の配置基準どおりでは十分でないんだということを認められたということでよろしいんでしょうか。
〇直原人事部長 養護教諭の配置人数の算定方法についてでございますが、複数の障害教育部門を併置する特別支援学校の教職員につきましても、その他の特別支援学校と同様に、いわゆる標準法に基づいて定めた、都の教職員定数の配置基準により配置人数を算定しているところでございます。
〇あぜ上議員 私が今伺ったのは、先ほど併置校の人的配置は検討するというふうにご答弁されたわけです。遠藤委員の質問に対して。ですから、そういうご答弁をされたということは、現在の配置基準というのは十分でないということを認めたということですか。そのように伺っているんです。
〇直原人事部長 先ほどもご答弁申し上げましたけれども、併置校における人的配置のあり方については、今後、東京都教育委員会としまして、今までに開校した併置校の状況等を検証しながら、改めてさまざまな観点から検討していくこととしております。
〇あぜ上議員 先ほども標準法に基づいて定めた都の教職員の配置基準だということだったんですが、そもそも児童生徒が六十一人以上だったら、百人でも二百人でも二人ということ自身、やっぱりおかしいと思うんですね。
そういう点では、今、検討するということでありますので、配置基準をやっぱり実態に合ったように見直していただきたいと、これは強く求めていきたいと思います。
あわせて、久我山は設置にまだ時間があるわけですから、必要な養護教諭配置を強く求めたいと思います。
次に、通学問題なんですけれども、現在の通学時間で九十分を超え大変という保護者の声も伺っております。通学バスの利用のあるなしにかかわらず、六十分を超える児童生徒は何人いるんでしょうか。
〇前田参事 九月一日現在、久我山盲学校に在籍している四十八名の幼児、児童生徒のうち、通学に六十分を超える者は十八名でございます。
なお、この十八名のうち八名が、利用形態は異なりますが、寄宿舎を利用してございます。
〇あぜ上議員 そうしますと、三割以上の子どもたちが通学に一時間以上もかかっているということであります。しかも、幼稚部のお子さんでもそうした状態があると。寄宿舎の利用もあるけれども、毎日ではない子どもたちもいると。それに、小さい子どもたちにとっては、寄宿舎というのは現実的ではないというふうに思うんです。
スクールバスの路線も、朝、渋谷など、非常にラッシュの混雑する駅などまで電車で行って、そこからスクールバスで行くということなんですが、渋谷の場合だと、そこから七十分またスクールバスに乗らなきゃいけないと。通学で大変な苦労をするわけですね。
私たち大人でも、これだけの通勤時間になりますと大変疲れるわけで、子どもたちにとっては本当に大きな負担になるというふうに思うんです。
教育庁の方で、通学で自立をさせていくことが大事なんだというふうにいわれていたんですけれども、私は幼児の子どもに自立を求めるのは、発達段階を全く見ていない間違った考え方だというふうに思うんですね。
せめて通学負担の軽減になるような、スクールバスの本数をふやすとか、それから、きめ細かく回れるようにするとか、その年度の子どもたちの状況に応じて運行を改善する、こういう検討が私は求められていると思います。ぜひその検討をお願いして私の質問を終わりたいと思います。
〇畔上委員 それでは、まず初めに特別支援教育推進計画について、大綱四点伺いたいと思います。
第一に、ろう学校について伺います。
東京都は、都立ろう学校の在籍者数が減少傾向をしているとおっしゃっていますが、しかし、統計資料を見ますと、推進計画のスタート時の二〇〇四年度時で、小学部が百九十七人、昨年は二百八人、ことしは二百二十一人と、減るどころかふえております。しかも、都の推計でも今後のろう学校の児童生徒数はふえていく見込みとなっております。つまり、五年前と比較して、都教委が一次計画で見通した集団による教育活動の確保は難しい状況が生じるとは現在いえないのではないでしょうか、伺います。
〇前田参事 聴覚障害特別支援学校に在籍する生徒数の推移でございますが、委員ご指摘のとおり、現状では若干の増加傾向にございますが、増加傾向の原因としましては、主に中学部の生徒の増でございまして、これは中高一貫の学校をつくること等によって生徒数がふえたというふうに考えておりまして、現状としましては、大きな増加傾向等はないというふうに、平成十六年の状況とほぼ並行の推移というふうに考えてございます。
〇あぜ上議員 減ってないということでございます。私は、永福の分教室のお母さんたちから、ぜひ一次計画を見直してほしいという声をいただきました。都の教育委員会もそうした声を聞いていると思いますけれども、こうした声をどう受けとめていらっしゃいますか。
〇前田参事 分教室を存続させてほしいといった保護者の声につきましては、今後、仮に募集停止等になった等の場合に、大塚ろう学校本校または他のろう学校への通学上の不安や心配から生じているものというふうに受けとめております。
都の教育委員会としましては、該当する保護者会等の開催や個別面談の実施により、保護者の意見、要望、個々の事情などについて把握しているところでございますが、引き続き、今後とも保護者の方々に対して丁寧な説明を行っていきたいというふうに考えております。
〇あぜ上議員 丁寧な説明ということでありましたが、やはり私は、不安にしっかり対応するというのであれば、一次計画にある条件を変えることだというふうに思います。
分教室の教育内容につきましては、ぜひ後日質問したいと思います。
そもそも再編計画で、このように広い東京で聴覚障害の小学部がたった三カ所でいいということが私は問題だと思っておりますが、再編計画の考え方の基本は何でしょうか。
〇前田参事 都立ろう学校の在籍者数は、昭和三十四年度の千五百二十一人をピークに減少を続けまして、平成十六年度、第一次実施計画策定時には五百九十一人となっておりました。
こうした中で、幼児、児童生徒のコミュニケーションの力や学力の伸長、社会性の育成などを図るのに必要な学級、学校規模の維持が難しいといった状況になっていたために、平成十六年度の特別支援教育推進計画第一次計画におきまして、ろう学校の再編整備を行うこととしたものでございます。
〇あぜ上議員 私が冒頭申し上げましたように、再編計画時の一次計画の当初と今と実態が異なっている、減少傾向ではないということが明らかになっているわけです。そういう点では、私は東京のろう教育をどう進めていくのか、それから、子どもにとって最善の教育とは何かということを、十分な議論を踏まえた第三次計画を策定すべきだというふうに思います。その中で、やはり一次計画の条件をしっかり見直すべきであるということを私は申し上げて、次の質問に入りたいと思います。
〇あぜ上議員 次に、重度重複障害学級についてです。
重度重複学級は、特別支援学校のPTA連合会の要望でも出されておりますが、ぜひふやすこと、これは切実な要求となっております。現況がどうなっているかということで資料の提出をお願いいたしましたが、これを見てみますと、この十年、重度重複の障害の子はふえているという実態があるにもかかわらず、学級数は変わっていないという事態が明らかになりました。学校長の申請と都の教育委員会の判断が異なる学級数はどのくらいあるのでしょうか。
〇前田参事 都教育委員会は、学校との事前相談を踏まえ、校長から申請のあった児童生徒について、社会性の発達や日常生活の自立の程度などを総合的に判断して、重度重複学級への措置が適切であるかどうか認定しているところでございます。
重度重複学級につきましては、この認定した児童生徒数に応じた数で学級を編制しているところでございます。
〇あぜ上議員 ただいま、事前相談をしているというお話だったんですけれども、現場で必要だというものを都教委が切っているというのが現状ではないでしょうか。
今、認定基準のお話がありましたけれども、その認定基準の判断、これは何を基準に判断されているのか伺います。
〇前田参事 重度とは児童生徒の障害の状況、発達の側面、行動的側面、疾病的側面から総合的にとらえた状態でございまして、重複とは学校教育法施行令第二十二の三に定める程度の障害を二つ以上あわせ有する状態でございます。
先ほどもちょっと触れましたが、重度重複学級の対象児童生徒の認定につきましては、事前相談を踏まえて、学校長から申請のあった児童生徒の障害や発達の状態などについて、都教育委員会が社会性の発達や、日常の基本的生活の自立の程度などを総合的に判断して認定しているものでございます。
〇あぜ上議員 実態としては、重度重複の子どもたちがふえていると。要望もあると。しかし、総合的に判断して認定したということは、結局、私は、総量の規制が前提にあるから現場の必要性が抑え込まれているんだというふうに思うんです。やはり実態に応じた対応をすべきであって、私は学校長からの申請というのは、まさに実態に合った判断だというふうに思うんです。
そういう点では、校長からの申請をすべて認めるべきだと思うんですが、いかがですか。
〇前田参事 重度重複学級の学級編制につきましては、児童生徒の障害の状態が多様化していることを踏まえ、児童生徒数の推移等を勘案しながら、適切に対応してまいります。
〇あぜ上議員 私は、これまでふえてきているのに学級をふやしてこなかった、まさに実態に合っていないということで取り上げたわけでございます。やっぱり実態に合った必要な学級数、これをしっかりと確保すべきだというふうに思います。そういう点では、財政的なものを優先させる、そういう考え方で行ってはならないというふうに思います。
子どもにとってやっぱり必要な重度の重複学級、これを設置していただきたいということを強く求めて、寄宿舎の問題に移りたいと思います。
寄宿舎の問題ですが、五年前には十一あった寄宿舎を二〇一五年までに五つに減らす、そういう計画となっております。
その理由は、就学の保障のために家庭の事情や教育上の理由を認めてきたけれども、社会情勢は変化しているから、通学困難に限定するんだというふうにしていますが、寄宿舎が果たしている教育的役割を過小評価する、私は縮小だというふうに思います。
幾つか具体的に伺いたいと思います。
まず、都教委が今年度末に閉鎖をするとしています立川のろう学校についてです。立川ろう学校の保護者に、現在どんな説明をしていますか。
〇前田参事 特別支援教育推進第二次実施計画に関する説明会を都教委主催で行っておりまして、その際、立川ろう学校の寄宿舎が閉舎になることについて保護者に説明してございます。また、学校におきましても、保護者への説明や学校だよりで周知を図っているところでございます。
〇あぜ上議員 来年度、葛飾盲学校の寄宿舎に立川ろう学校から移ると表明している児童生徒は何人でしょうか。
〇前田参事 現時点では、立川ろう学校の寄宿舎に入っている生徒に葛飾盲学校の寄宿舎へ入所したいといった希望はないと聞いております。
〇あぜ上議員 だれもいないと。なぜかと。私はこの保護者の皆さんの判断というのは当然だろうというふうに思うんです。
立川から葛飾、本当に全く知らない、行ったこともないところに行くということは、とても子どもたちを不安にさせるだけで、とても行かせられないと。しかも、葛飾から立川ろうに通うということはまず無理だということで、結局、寄宿舎をかわる子は、学校まで転校しなきゃならない、そういう状況になるわけですから、私は、行かない、希望しないというのは当然だというふうに思うんですね。
今、保護者の方や子どもたちは本当に大きな不安を募らせております。立川ろうは、ご存じのようにスポーツクラブが大変盛んな学校で、夕方遅くまでクラブをやっています。そこから一時間以上かけて帰宅する、ある中学部の女の子なんですけれども、クラブ活動を終えて青梅の方まで果たして帰れるんだろうかと。本当に不安でいっぱいだと。真っ暗なところを、しかも、耳の聞こえない女の子です。考えてみてください。
今の教育条件が明らかに低下すると。そういうふうにわかっていながら寄宿舎をなくすというのは、私は明らかにおかしいと思うんですね。立川ろう学校の寄宿舎にいる子どもたちは全員移転を保護者が拒否をしたと。その思いに、私は心が痛まないのかと思うんです。なぜ希望者がゼロだというふうに考えていますか。
〇前田参事 現時点では、葛飾盲の方の宿舎に移動を希望する保護者がないというふうに私どもの方では聞いております。
ただ、今後、希望者があるといったことも考えられますので、葛飾盲学校寄宿舎に聴覚障害の児童生徒を受け入れるための施設整備などについては適宜対応していきたいと思っております。
〇あぜ上議員 立川ろうの寄宿舎を利用しているある高校生なんですけれども、その子は、寄宿舎の仲間や先生に何度も助けられたと。寄宿舎は僕にとって一つの家であり、家族、大切な宝だというふうに語っています。
子どもたちの成長にとって欠かすことのできないこういう寄宿舎を、私は、まず廃止ありきというやり方、これは絶対納得できない。今回の寄宿舎廃止計画は見直して撤廃すべきだということを強く求めたいと思います。
次に、八王子の盲学校の寄宿舎についてですが、ここは昨年度から八王子盲学校と知的障害の八王子特別支援学校が統合された寄宿舎です。統合前のそれぞれの寄宿舎の定員と指導員の定数、統合後の定員と定数を伺いたいと思います。
〇直原人事部長 寄宿舎統合前の平成十九年度の八王子盲学校の寄宿舎入舎定員は四十人、寄宿舎指導員定員は十二人であり、八王子特別支援学校の寄宿舎入舎定員は三十人、寄宿舎指導員定数は十二人でございます。
寄宿舎統合後、平成二十一年度の八王子盲学校の寄宿舎入舎定員は七十人、寄宿舎指導員定数は十四人でございます。
〇あぜ上議員 生徒の定員は二つの舎で合計七十人になったと。しかし、指導員は二つの合計の二十四人ではなく十四人だと。生徒は三十人ふえたのに指導員は二人しかふえていないと。なぜなんでしょうか。
〇直原人事部長 寄宿舎統合後の現在、八王子盲学校の寄宿舎は、八王子盲学校と八王子特別支援学校両校の児童生徒を受け入れております。寄宿舎指導員定数は入舎定員に応じて決定しておりますが、算定は障害種別に行っておりまして、視覚障害のある児童生徒に対する指導員については八人、知的障害のある児童生徒に対する指導員については六名となり、合計で十四人となります。
なお、統合前の寄宿舎指導員定数はそれぞれ十二人と申し上げましたが、これは、いわゆる標準法におきまして、寄宿舎指導員定数は一舎当たり十二人を下限とするとされているためでございます。
〇あぜ上議員 今、説明がありましたけれども、子どもの実態を見ると、この配置基準というのは合っていない、不十分だといわざるを得ないと思います。子どもたちの障害の重度化によって、一人の子どもに手が必要になってきているということで、定員四十人の寄宿舎も今は二十人程度しか受けられていないというのがきょう提出されました資料でも明らかです。
しかも、八王子盲学校の寄宿舎の場合は、視覚障害と知的障害の子どもたちでさまざまな配慮と、それから当然異なる対応が必要になってくるわけです。ところが、障害が重度化するという問題も、それから障害種の違う子どもたちが同居するという問題も、標準法ではそもそも想定されていないわけです。
教育委員会が義務教育の標準法の想定を超えた、こういうやり方をしているわけですから、私は、指導員の配置についても、標準法はこうだからと、しゃくし定規に当てはめるという、こういうやり方じゃなくて、やっぱり必要な定数、この上乗せをきちんと行うというのが当然だというふうに思うんです。
しかも、この寄宿舎は島の子どもたちが寄宿しているわけで、土日もあけているわけです。その分、平日の対応が薄くなっている。標準法に基づく計算で、十四人だから十四人ですよということでは余りにも現実を見ていない配置だというふうに思うんです。
しかも、十四人の配置というのは正職員で配置されていない。基準さえ守られていないという現状をどうお考えなんでしょうか。
〇直原人事部長 この八王子盲学校の寄宿舎指導員でございますが、現在、常勤の寄宿舎指導員十二人のほかに、再任用短時間職員二人、そのほかに一般賃金職員一人を配置しているところでございます。
〇あぜ上議員 事は子どもの安全にかかわる問題です。私は、基準そのものも不十分なところに、さらに正規での配置ができていないと。今、十二人という答えでしたけれども、これは行政の怠慢といわざるを得ない。何かあってからでは本当に遅過ぎるわけです。直ちに正規職員での十四人の確保、そして実態に合った改善を求めたいと思います。
次に、城北の特別支援学校の寄宿舎ですが、生活の基本であるトイレが一部使えないと。雨が降ると下水が上がってきて使えなくなることもあると。改修を毎年要望しても直してもらえないと。私も現場へ行きましたけれども、そういう声を聞きました。
都教委は、区画整理との関係で見通しが立たないんだというお話でしたけれども、トイレというのは生活の基本的な設備です。家でトイレが何年も直らないなんていうことはあり得ないわけで、そういう点では本当に知恵を絞って、私は直ちに改善すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
〇前田参事 施設設備の改修につきましては、毎年、各学校とヒアリングを行っておりまして、危険防止、安全確保など、優先度の高いものから計画的に対応しているところでございます。本件につきましても、学校とのヒアリングの結果を踏まえ、対応してまいります。
〇あぜ上議員 区画整理事業にひっかかっているということが、ここの大きなネックになっているとは思うんですけれども、私は、この区画整理事業はいつになるか現時点では見通しが立っていないと。そういう点では、区画整理事業待ちではならないというふうに思うんですね。直ちに改善を求めたいと思います。
また同時に、今後、区画整理にかかわるからといって、この寄宿舎を廃止したりしないように、私は強く申し添えておきたいと思います。
次に、入舎条件の緩和についてなんですが、都の規則を見ますと、入舎条件は、校長への申請で通学困難となっています。通学困難の解釈について、通学時間九十分以上と決めつけるんじゃなくて、一定時間の通学に体力的、精神的に耐えられない児童生徒、それから、両親が働いていて毎日の付き添いが困難な場合など、通学困難と認めているという説明も伺っていますが、現場では必ずしもそうなってない学校があると伺っています。通学時間の九十分だけで判断している、そういうところもあります。
私は、一つには、通学時間のみで判断は誤りであるということを徹底すべきだと思います。そして、いま一つは、実態に合った入所基準に変えていく。必要性が認められる、そういう子どもの場合には入所できるような入所基準の緩和、これを行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。
〇前田参事 寄宿舎は、通学が困難な児童生徒に宿舎を提供し就学を保障することを目的としていることから、利用については、一定の家庭事情を含めた通学困難による入舎に限定しているところでございます。このことから、入舎基準を緩和することは考えておりません。
なお、都教育委員会としましては、学校の適正配置やスクールバスの整備を進めながら、これまで通学困難の解消に努めてきているところでございます。
〇あぜ上議員 今、通学困難の解釈の問題ではご答弁ないんですが、私は、このことにつきましては、やっぱり子どもの状況をよく見ていくこと。それから、保護者や関係者の意見を十分聞いて決めるべきだと思っております。解釈を九十分というふうに時間に狭めることのないように、ぜひこれは指導をしていただきたいと求めたいと思います。
私は、この間、寄宿舎を幾つか視察させていただいて、利用者の方々からもいろいろご意見を伺ってきました。そういう中で、寄宿舎というのが子どもの成長にとって、とりわけ社会性を身につける上でも本当に大きな役割を果たしているということを実感いたしました。
同時に、都教委に対して、この寄宿舎の入所者の実態とか、それから、今の家庭環境における寄宿舎の役割について、しっかり真剣に受けとめる姿勢を持っていただきたいというふうに思いました。
特に十一舎から五舎にする計画については、入舎希望者の家庭状況を初め、特別支援学校に通う子どもの状況、それから移動支援などの福祉の実態調査、保護者のニーズ調査、こういった調査を行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。
〇前田参事 寄宿舎は、先ほど申し上げましたけれども、通学が困難な児童生徒に宿舎を提供し、就学を保障することを目的としているものでございまして、委員がお話しのようなすべての保護者を対象とする調査をする必要はないと考えてございます。
なお、寄宿舎を設置している学校では、毎年度、保護者に対して次年度の入舎希望をとっておりまして、希望する児童生徒や保護者の状況については把握してございます。
〇あぜ上議員 私は、やはり実態をきちんと把握してこそ必要な教育条件の整備というものができるんだというふうに思うんです。調査ぐらいしっかりやっていただきたいと思います。
立川ろう学校、それから江戸川特別支援学校、今度の、来年の三月の廃舎という計画がありますけれども、これはぜひ見直しをして、やはり希望者が入れるよう入舎基準の改善、それから指導員や看護師さんの体制の拡充、そういうことこそやっていくべきだというふうに申し上げまして、第三次計画の質問に移りたいと思います。
第三次計画ですが、来年度に第三次計画の時期を迎えますが、第三次計画の策定の時期と検討体制、これはどうなっているんでしょうか。
〇前田参事 特別支援教育推進計画第三次実施計画につきましては、来年度中に策定を予定しております。また、策定に当たりましては、学識経験者や学校関係者などを加えた検討組織を設置して、課題に対応した具体的な施策を検討してまいります。
〇あぜ上議員 一次計画が策定されてから五年が経過したわけですけれども、そういう中で、国では特別支援教育をめぐる制度改正が行われたり、それから、障害者自立法が施行されたり、今度またその法律の廃止が議論されたり、そういう面では、障害のある子どもたちをめぐる状況というのは本当に大きく今動いているというふうに思うんです。
東京でも一次計画、二次計画をやってみて、果たしてどうだったのか。その総括の上に立って、私は三次計画をつくることが大切だというふうに思うんです。そういう点で、やはり総括をする上で、現場の教職員や保護者の意見、これを十分に反映させる仕組みが不可欠だというふうに思います。
先ほど関係者を含めた検討委員会ということでしたけれども、各障害別の保護者の代表、それから現場の教職員、こういった方々も検討組織に入れるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
同時に、第三次計画についてはパブリックコメント、これにつきましては、第二次計画のときに、ちょうど夏休みにパブコメをやってお母さんたちも全然知らなかったと、こんな事態がありました。そういう点では、そういう事態が起こらないようにすべきだと思いますが、あわせて伺いたいと思います。
〇前田参事 これまで第一次、第二次の実施計画策定時には、具体的な検討組織の中でPTAの代表者を加えていたといった経緯もございますので、三次計画におきましても同様の方法については検討してまいります。
また、第二次実施計画策定時には中間のまとめを公表し、保護者に意見を求めておりまして、三次計画策定時にも同様の方法について検討していきたいと考えております。
〇あぜ上議員 ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。
総括の上に立って、知的障害の特別支援学校の増設を初め、切実な要望にこたえた第三次計画を強く求めまして、次の質問に移りたいと思います。
都立学校の臨時学級増の問題について(2009年10月27日)
〇あぜ上議員 都立学校の臨時学級増の問題です。
都立学校の適正な規模と配置の積算基礎となっております都内の公立中学校卒業生の人口推計が計画当初の九七年時よりも増加していること、これは二〇〇二年の都議会においても我が党の委員が指摘してきました。にもかかわらず、二〇〇二年度以降も全日制の四十三校の募集停止、二十四校の開設で、差し引き全日制だけでも十九校がなくなりました。
今年度から、都は全日制都立高校の進学者受け入れを十九の臨時増学級で対応し、来年度については四十三の学級増を計画しております。四十三の学級増をどこで図るのかということについては、先日発表がなされました。臨時学級増の対象になる学校の基準はどのようなものなのでしょうか。
それから、臨時学級増は学校の意向で決まるんでしょうか。基準と具体策をお示ししていただきたいと思います。
〇森口都立学校教育部長 現在、島しょ地域を除きました学年制の都内全日制普通科都立高校につきましては百十一校でございます。
また、来年度、増学級の対象となる学校が四十三校で四十四学級でございます。四十三ではなくて四十四学級の増でございます。
それから、学級増につきましては、設置者である東京都教育委員会が学校の施設であるとか、それから、生徒の状況、地域バランス等を踏まえて最終的に判断するものでございます。
〇あぜ上議員 全日制の高校の適正規模という考え方でいけば一学年六学級と。しかし、今回の臨時増学級によって、先日公表された資料を見ますと、学級増の対象校のうち、一学年が七、八学級になるのは実に三十八校、八八%で適正規模を超える、そういう状況になっております。
そもそも一学年四十四学級といえば、七校分の学校が必要ということになるわけです。都教委は各学校に一学級なんだというふうにおっしゃると思うんですけれども、教育現場で、高校で一学級をふやすというのは本当に大変なことなんですね。どの教室を活用しようか、どうやって教室を生み出そうかと苦労しながらつくり出しているのが実態です。
そういう点では、一学年が六学級という適正配置、適正規模という考え方は今後も継続するのでしょうか。
〇森口都立学校教育部長 都教育委員会は、都立高校改革推進計画に基づきまして、一校当たり十八学級を基本として全日制課程の適正な規模の確保を図っております。ただし、それぞれの学校の状況に応じ、最大二十四学級、最少十二学級程度で調整を毎年行っております。
〇あぜ上議員 つまり、十八学級ということは一学年六学級ということですよね。そうであるならば、私は今の事態、本当に早く改善しなければならないというふうに思うんです。先ほど二十四学級というお話もありましたけれども、現実に教室を探すのが大変という事態になっているわけです。
来年度、新設四校、十六学級ふやすとしていますけれども、新設といっても、この間の統廃合によるものです。それから、さらに募集停止で四学級減る。中高一貫校の変更による高校の学級減が十三学級あるということで、合わせて十七学級が減るわけです。そうなると新設校の学級増を上回る、こういう事態になっていくわけですね。
不足分は、あくまでも臨時学級増で行っていくんだという、今、方針でありますけれども、そうであるならば、臨時学級増が解消するのは何年のことと推定しているんでしょうか。また、おおむね五年でどのぐらいの学級増が必要かと考えているんでしょうか。
〇森口都立学校教育部長 都教育委員会は、都内の公立中学校卒業予定者の全日制高等学校進学希望率を上回る九六%を計画進学率といたしまして、公私協議のもと、毎年度、単年度の計画として就学計画を定め、都立高校に入学を希望する生徒を受け入れていることから、現在は将来の学級数または学級増をお答えすることはできません。
今後とも生徒数の動向、地域バランスや施設条件等を踏まえ、都立高校への進学について適切に対応してまいります。
〇あぜ上議員 必要な学校を整備するのは当然都の責任でありますけれども、学校をつくるのに五年くらいのスパンは必要だというふうに思うんですね。それが推計できないとなれば、本当に後手後手に回ってしまうということだと思うんです。
私は、公式に示されている人口推計を使って、公私協の第三次中期計画の基準で、じゃ、推計したらどうなるのかと計算してみますと、二十年度比で二〇一四年、八十一学級臨時増学級が必要だというふうになるんですね。
もう臨時増学級八十一ですよ。臨時増学級なんていう規模ではありません。私がこの質問の冒頭に申し上げましたように、やっぱり先の見通しなく統廃合を繰り返してきた。このこと、都立高校改革の推進計画で全日制高校の統廃合は私は明らかに間違いだったということだと思うんです。
この責任、どこにあるのかと。再三、人口推計に基づいて統廃合計画の見直しを都民や、また、我が党もいってきましたけれども、区議会でもそういった声が寄せられたり求められてきたのに、その声にもこたえてこなかった。統廃合を繰り返してきた。そういう都教委の、私は誤りだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
〇森口都立学校教育部長 先ほど、将来の学級増数等につきましては、現時点ではお答えすることはできませんと申し上げたのは、公私分担比率であるとか募集停止、それから、新規の開設校、増学級、さまざまな要素が入ってまいりますので、人口推計から単純に学級増を推計することはできません。
都は、これまでも都立高校改革推進計画におきまして、学校の小規模化や全定併置校の課題を解決し、教育環境の確保や教育の機会均等を図る観点から、地域バランスや交通の利便性などを考慮し、都立高校の規模と配置の適正化を図るとともに、進学指導重点校やチャレンジスクールなど、生徒一人の個性、能力、創造性などを伸ばすことのできる特色ある学校づくりを推進し、都民の信頼にこたえてまいりました。
都立高校へ進学を希望する生徒につきましては、今後とも公立中学校卒業予定者数に基づきまして毎年度就学計画を定め、学校の個性化、特色化の推進や規模と配置の適正化を図りながら、各学校において適切に受け入れてまいります。
〇あぜ上議員 毎年毎年やっていくということですけれども、そんなことをしていたら、必要な高校の整備ができなくなっちゃうじゃないですか。足りなくなるというのは明らかなわけです。私は、これまでの統合計画、これはしっかり総括して、今、あいている校舎、これを活用するなどして、速やかな新たな高校設置、これをすべきだというふうに求めたいと思います。
やっぱりそういったみずからの施策の失敗を現場に押しつける、こういうやり方はやめるべきだというふうに思います。先ほども少人数学級のお話がありました。本会議でも指摘をしましたけれども、少人数学級はまさに全国的な流れになっていると。各党が総選挙の選挙公約にもしていると。(「各党ってどこよ」と呼ぶ者あり)みんなやってる。当然、高校において実施の方向に努力すべきです。自民党もやってきました。そうしたときに、教室が足りないから大幅な学校増設を一気に進めるというのは、私はこれは非現実的だと思うんですね。
そういう点では、今からきちんと高校のゆとりある教室、教育条件の整備の努力、これは行うべき課題だというふうに思うんですね。ましてや、今、現に都立高校に入りたくても入れない、そういう子どもたちも生まれているわけですから、私は速やかに都立高校の増設、これをすべきだということを強く求めて、次の質問に移りたいと思います。
BumBのプールの休止問題について(2009年10月27日)
〇あぜ上議員 江東区の夢の島にありますBumBのプールの休止問題についてです。BumBのプールの天井のボルトが落ちて使用が休止になった、こういう経緯は、改選前の当委員会での説明があったということを議事録でも読ませていただきました。
しかし、私が納得できなかったのは、三月四日にボルトが発見、四月には調査して、足場を取ったのは四月二十四日と。五月には調査結果報告があったと。しかし、その後、実に五カ月も、今、プール使用禁止、これが続いているということです。
東京都とPFI区部のユースプラザとの契約書、これも読みましたけれども、第五十条で、都の費用での既存施設の改修となっていました。どういう段取りでプールの改修工事が進められ、いつになったら都民が利用できるということを明らかにできるのか、現状を示してください。
〇松山地域教育支援部長 現在、プール修繕工事の施工業者を決定する手続を進めているところでございます。これまでに入札公告、業者指名が終了しておりまして、十一月五日に実施する入札において施工業者が決定する予定であり、工期は年度内としております。
〇あぜ上議員 五月に調査結果報告が出されているのに、五カ月も設計にかかっていると。工事に入らないと。その理由は何でしょうか、教えてください。
〇松山地域教育支援部長 今回のボルトの落下に伴いますプール天井の修繕ですが、あらかじめ予定されていた工事ではないため、ボルト落下を発見したとき、三月四日でございますけれども、この時点では予算編成作業も終了しておりました。
そのため、通常の手続では、今年度は調査、設計、予算要求を行いまして、来年度に契約工事となってしまいます。しかし、来年度の工事では、その間のプールの休業期間が延びてしまうこととなり、利用者の皆様への影響が大きいことから、年度内に工事を完了させるべく、経費の確保や設計を進めてきておりまして、十一月五日には入札を実施する運びとなったところでございます。
〇あぜ上議員 そういう経過があったということなら、なぜ都民や利用者にそう説明しないんでしょうか。いつ工事に入って、いつごろ使える見通しを立てているのか、この間、全く説明されていません。
団体利用者の方は、利用料を予約時に払っているそうなんですけれども、四月の時点では全額返還されたと。しかし、五月以降は月ごとに、今月も使えそうにありませんからと返還されると。いつ使えるのか使えないか全然わからないと。その都度返還されれば、当然、近いうちに利用できるんじゃないかというふうに考えるのは、私は自然だというふうに思うんですね。
百歩譲っても、これまで見通しが立たなかったということでありますけれども、そうであったとしても、設計が終わっているのに、都民には工期も、試運転の時期も、いつから営業かということも、いまだに未定だというふうになっているのは、余りにもずさんなんじゃないでしょうか。説明がなされていないんじゃないでしょうか。
〇松山地域教育支援部長 三月に落下したボルトが発見された後、翌日から当該状況をインターネット及び館内に表示しております。その後、四月に状況についての詳しい説明と利用者のご意見を伺う説明会を都とPFI事業者の双方出席のもとで行いました。
その後の状況につきましては、五月、七月、十月と、東京スポーツ文化館のホームページ上及び館内掲示によりお知らせしておりまして、また、十一月五日のお知らせにおきましては、修繕工事について入札手続に入った旨の情報と、工事施工業者決定後、速やかに工事の内容等について説明会を開催する旨を通知しているところでございます。
〇あぜ上議員 私は江東区なので、区民の利用も結構ここはあるんですけれども、とりわけ団体の利用の方にとっては、この長期の利用停止期間というのは致命的なんですね。江東区内には、区内の室内プールが五カ所、都立の辰巳プールもあるんですけれども、どこも団体利用で三コースぐらいは使われているということで、BumBのプール利用団体に貸す余裕はないという状況であります。
辰巳が一部貸したということなんですけれども、スポーツ団体の場合、長い間お休みになると、どうしても、コーチに教えてもらえないならとほかの団体にかわったり、やめざるを得ないという問題が起こってくるわけですね。
それで、土曜日に利用していたあるクラブなんですけれども、ことしの三月の会員数が四十八名でしたけれども、見通しが立たないということで七人が退会と。現在も休会が七人と。平日に提供された辰巳プールは、働きながら土曜日に活動するというクラブなので、それは利用できないということで、現在三カ所に分かれて練習しているということなんですが、個人開放のところで練習しているために、集まってコーチに教えてもらうということはできないということであります。
クラブの方は、クラブにとっても打撃だけれども、やっぱり都民にとってもスポーツの機会が失われる結果となっているんだというふうに語っていましたが、そういった状況をつくり出したこと、これについてはどうご認識されているんでしょうか。
〇松山地域教育支援部長 今回のボルト落下による営業停止は、不測の事態とはいえ、利用団体を初め利用者の皆様にはご迷惑をおかけしております。
この四月には、近隣の江東、江戸川、中央の各区のプールに対しまして、貸し切りコース確保の依頼をしたところでございます。
今後は早期再開に向け、工事を着実に進めてまいりたいと考えております。
〇あぜ上議員 今、お話にあったように、依頼しても実際利用はできなかったということであります。
都民の社会教育の活動、スポーツ活動が中断されたと。私は、そういう問題については緊迫感がないというふうに思うんです。利用団体から再三説明を求められていたにもかかわらず、利用者から説明を求められていたにもかかわらず、十一月に予定されている説明会まで、まともな説明がなされていないんですね。
私は、少なくとも都民のスポーツ振興に責任持って取り組もうという姿勢があるんだったら、毎月毎月、やっぱり今月は使えませんでした、やっぱり今月は使えませんでしたって、そういうやり方は余りにもひどいと思うんですね。だから、ちゃんと見通しができたんだったら、きちんとそれを住民の皆さんに示すべきなんですよ。
この説明責任なんですけれども、だれが説明責任を持つのでしょうか。
〇松山地域教育支援部長 PFI事業契約書におきまして、利用者への対応、施設の管理運営はPFI事業者が行い、既存棟の大規模修繕は都が行うとしております。
したがいまして、今回のプール営業停止修繕工事につきまして、都は施設の設置者の立場から、PFI事業者は施設の管理運営者の立場から、都及びPFI事業者双方が責任を持って対応していくものと考えております。
〇あぜ上議員 都に説明責任があるというんなら、私はなおのことだと思うんですけれども、またBumBの場合なんですけれども、PFIとの事業契約で、既存施設の改修期間、これは都がPFI事業者に対して減収分の補償をすることになっています。どのぐらい東京都は補償する見通しなんでしょうか。
〇松山地域教育支援部長 PFI事業契約書におきましては、大規模修繕により利用ができなかった場合には、都はPFI事業者がこうむった損害を補償するとしております。
補償金額を算出するためには、工事工程の決定などの手続を経まして、営業停止期間を確定させる必要がございます。
その後、営業停止期間における損失額や運営経費等を算出する必要がございまして、都とPFI事業者双方が協議した上で決定していくことになります。
〇あぜ上議員 今の時点ではどのぐらいかは不明だけれども、休館中の営業補償はあるということであります。
減収分の補償があるから、そういう点ではBumBは痛くもかゆくもないと。そういう点で、民間企業にとっては早く利用を再開しようというインセンティブが働かないんですよね。
都教委としては、都民に接しているわけではないから、都民が困っているという、そういう緊迫感もない。先の見通しも年度内と、きょう初めてそれをいったんですよね。ホームページでもそのことは明らかにされていないし、再三利用者の皆さんが求めても、質問されても、それを提示することはなかったということであります。
私はそういう点で、このBumBが始まったとき、議事録も読ませていただきましたけれども、文教委員会で都教委はこうおっしゃっていたんですね。民間のノウハウを活用することによって、利用者のニーズに応じた質の高いサービスを提供するんだと。
しかし、今いったように、説明もちゃんとできない、こういうサービスが果たして質の高いサービスといえるんでしょうか。
〇松山地域教育支援部長 先ほど来、説明をしていないということが繰り返し述べられておりますが、私どもといたしましては、先ほどご答弁申し上げましたとおり、状況に応じて説明をしてきております。また、十月の段階では入札手続に入った旨の情報提供をしているところでございます。
現在、入札直前という非常に微妙な時期にございますので、不確定な要素を持ったお知らせ、説明というのは困難な状況にあると考えております。
〇あぜ上議員 私は、やっぱり都民の大切な教育、スポーツ施設として、いかに都民の利便性を高めていくかという姿勢が見られないという点で、本当に問題だというふうに思っているんです。
そういう点では、社会教育、スポーツ施設の目的をしっかり担うべき施設、これをPFI事業にゆだねた結果だといわれても仕方がないというふうに思うんですね。PFI事業の見直しも含めて、どう都民サービスを向上させていくのか、真剣に検討をしていただきたいというふうに思います。
〇あぜ上議員 最後に、私は、部活動について伺いたいと思います。クラブ活動の意義について伺います。
〇高野指導部長 部活動は、学校が教育活動の一環として計画、実施するものでございまして、思いやりの心、自主性、社会性などを育て、豊かな人間関係や生涯学習の基礎づくり、さらには生徒の個性、能力の伸長や体力の向上、健康の増進などをはぐくむ上で重要な教育活動であると認識しております。
〇あぜ上議員 今、クラブ活動も経済的な理由で我慢する子どもが出てきております。都教委におけます部活動の基本問題検討委員会、ここでも私費負担が多い、活動費用を負担できずに退部する例があると指摘をしております。中学の部活動は就学援助の対象にもなっておりますが、実態に合った援助になっているのかどうか、これは私は検証が必要だと思っています。
また、就学援助から外れる児童生徒の中にも負担が重くなっている、そういうケースがあるんじゃないでしょうか。私は、だれもが部活動に参加できるように支援する必要があるというふうに考えています。東京都の部活動に係る費用の負担の基本的な考え方について伺います。
〇松山地域教育支援部長 ただいま中学校のお話がありましたので、中学校のことと理解をしてお答えさせていただきますが、部活動に係る経費には、公費負担すべきものと個人負担すべきものとがございまして、一般的には利益が個人に還元されるものにつきましては個人負担と考えられますが、具体的には、設置者であります区市町村が部活動に係る個人負担のあり方について決定すべきものでございます。
〇あぜ上議員 設置者である区市町村で決定するものというのは、基本はそのとおりだというふうに思うんですけれども、東京の中学生の学校の部活動の参加状況を見ますと、八四・八%なんですね。学校以外のクラブもふえていると、先ほどもそういった質疑がありましたけれども、ふえているとはいっても、一般的には子どもたちのクラブ活動の場というのは圧倒的に学校なんですね。そういう点では、その中で経済的な事情によって退部などが起こってしまうというのは、やっぱりあってはならないことだというふうに思うんです。
そういう点では、私はこの部活動については、都教委も重要な教育活動だというふうにおっしゃっているわけですから、支援のあり方もありますけれども、支援についてぜひ検討していただきたいというふうに思います。
それから、その指導をする先生方なんですけれども、部活動の指導における特殊勤務手当について、国は昨年の十月に改正を行いました。そして、土日の部活動手当を二千四百円に倍加する、それから対外運動競技の引率指導業務を三千四百円に改善をしております。
しかし、都教委の現状は、土日については千六百円になったんですけれども、国の改正に実態は追いついていないと。対外引率は、いまだに据え置かれたままとなっております。そういう点では、部活の指導業務の適切な評価の問題であると私は思います。早急な改善を求めまして、私の質問を終わりたいと思います。
教育の私費負担を軽減する請願について(私立学校等への助成金を増額、給付制の高校奨学金制度を創設)(2009年11月26日)
〇あぜ上議員 請願の第三項の私立学校等への助成の増額、これは、今、不可欠な課題だと思います。国の新たな授業料補助で、都立と私立の格差はむしろ広がるんではないか、そういう不安の声が私学の現場からも寄せられております。
学費の負担を軽減して公私の格差をなくすこと、そして学校に対しても経常費補助の拡充を行い、私立も公立も公教育としてその役割を担えるようにする。そのことが私は重要であると考えております。
請願では、特に生活保護世帯の授業料補助を年間授業料相当額に引き上げてほしいという中身であります。
そこで、まず伺いたいと思いますが、私学に通う生活保護世帯の保護者負担軽減策、これはどうなっているでしょうか。
〇小笠原私学部長 生活保護世帯に対する補助制度といたしましては、私立高等学校等特別奨学金補助事業を実施しており、具体的には、都内私立高校の平均授業料と都立高校の授業料との差額、約三十万円の三分の二に相当する年額十九万七千円を財団法人東京都私学財団を通じて補助しております。
また、このほか勉学意欲のある高校生に対して、修学上必要な資金を貸し付ける育英資金制度があり、財団法人東京都私学財団を通して、私立高校生の場合、今年度から月額五千円増額いたしまして、月額三万五千円、年額四十二万円を無利子で貸し付けております。
〇あぜ上議員 今、補助と貸し付けの両方のお話があったわけですが、給付補助でいえば、いわゆる公私格差の三分の二を補助しているということです。
都内の私学の場合、平均年間授業料が約四十二万円、この特別奨学金補助は十九万七千円と。生活保護で授業料として支給されている金額が十二万二千四百円ということを合わせましても三十一万九千四百円ということで、約三十二万円にしかならないわけですね。そうしますと、まだ授業料だけでも十万円自己負担しなければいけないという状況になるわけです。
生活保護世帯は、今、それでなくても非常に大変な中で、この差額の十万円を一体どうやって捻出しているんでしょうか。
〇小笠原私学部長 先ほど答弁いたしましたように、生活保護世帯に対しましては、財団法人東京都私学財団を通じまして、私立高等学校等特別奨学金補助事業により、都内私立高校の平均授業料と都立高校の授業料との差額の三分の二に相当する額を補助しているほか、繰り返しになりますが、勉学意欲のある高校生に対して、修学上必要な資金を貸し付けています育英資金制度によりまして、私立高校生の場合、今年度から月額三万五千円、年額四十二万円を無利子で貸し付けております。
〇あぜ上議員 今、育英資金の貸付制度のご説明をまた繰り返していただいたんですけれども、結局、育英資金の貸付制度は返済をしなければならないということであります。育英資金で借りる額を少しでも減らしたいということで、アルバイトをしている高校生も少なくないわけです。
私は、そもそも現在の都立と私立の平均授業料の差額の三分の二を補助するという、この考え方自体をやっぱり変えていかなきゃいけないんだというふうに思っております。文科省が、高校の授業料を実質無償化するんだということで、私立に通う生徒の授業料につきましても、年収五百万円以下の場合は二十四万補助を概算要求しております。さらに、低所得者には無償化となるように補助を増額する方向で動いていると。これは新聞報道なんですが、報道されています。
国の制度を生かして、請願されている生活保護世帯はもちろんですけれども、少なくとも低所得者世帯は完全な授業料の無償化、私はこれを進めていくこと、そして、同時にほかの所得階層も、都内の私立高校の授業料平均額というのは、授業料は全国よりも高くなっていることも踏まえて、公私格差をなくす方向で拡充する、これを強く求めたいと思います。
次に、給付型の奨学金についてですが、これにつきましてはこれまでも繰り返し求めてまいりましたが、私学でいえば授業料以外の施設費、それから入学料などの負担も非常に大きいというのが実態です。
都内の私立高校の初年度の納付金、東京都の調査では平均額で八十六万円から八十七万円と。授業料が四十二万円ですから、授業料以外で四十四万から四十五万かかるということであります。これらについての補助制度はあるでしょうか。
〇小笠原私学部長 給付型奨学金に関連するご質問でございますけれども、先ほど答弁申し上げました特別奨学金のほかには、これも先ほど答弁いたしました育英資金がございます。
そのほかに、財団法人東京都私学財団で実施している制度でございますが、入学支度金を無利子で二十万円を貸し付ける制度がございまして、これも財団法人東京都私学財団で実施をしております。
〇あぜ上議員 今、入学支度金の貸付制度もご説明いただいたんですが、要するに両方とも借金になるわけです。貸付制度なんですね。借金になってしまうと。しかも、入学支度金は、在学中の三年間で返さなければいけないということであります。
育英資金の返済方法と返済の状況、これはどうなっているでしょうか。返済の猶予、免除はどういう場合に適用されていますか。
〇小笠原私学部長 まず育英資金の返還方法でございますけれども、育英資金の貸し付け終了後、六カ月の据置期間経過後に返済開始となり、口座振替の方法により年賦または半年賦、すなわち年一回払い、または二回払いのいずれかの方法で返還していただくことになります。
返還期間につきましては、育英資金の貸付総額に応じて最長返還期間を設定しており、例えば私立高校生が月額三万五千円を三年間借り入れた場合、最長十三年で返還をしていただくことになります。
次に、返還の猶予、あるいは減免される場合についてでございますが、まず、大学等に進学したときや傷病や経済上の事由などにより一時的に返還が困難になったときには、本人からの申し出により返還を猶予することができることとなっております。
また、減免につきましては、本人が死亡または心身障害となり返還が困難になった場合や、引き続き五年以上返還猶予した場合において、なお将来にわたって返還の見込みがない場合は、申し出により返還金の全部または一部を免除することができることとなっております。
〇あぜ上議員 今のご説明だと、免除はあくまでもご本人が死亡した場合か心身障害になった場合で、就職の内定取り消しなんかも今、大きな問題になっていますけれども、高校生でもそういう問題が起こっていますが、経済的な理由とか、内定取り消し、こういった猶予制度はあるわけですね。しかし、基本的には返還しなければならないというふうになっているわけです。
私、だからこそ給付型の奨学金が大事なんだというふうに思うんですね。既に高校から借金を抱えざるを得なくなって、大学をあきらめる、また就職も自分の希望だっていうよりも、むしろお金で選ばざるを得ないという状況が現に生まれているわけです。
私に最近相談のあった私立高校の高校生の場合は、自営業のお父さんだったんですが、そのお父さんの仕事が激変したということで、兄弟二人が私立高校に行っていたんだけれども、どちらかが中退しなければならないというふうに苦しんで悩んでいたわけです。結局、生まれてきた環境で高校を選ばざるを得ないと、貧困の連鎖だというふうにその子は話していたんですけれども、まさにそういった事態が現に起こっています。
私は、彼のように自分で選んだ高校を経済的な理由で途中退学せざるを得ないということが絶対あってはならないというふうに思うんです。国が来年度の予算要求で概算要求している給付型奨学金制度、これは対象品目が入学金と教科書代のみと。そして、初年度の支援額が十九万七千円となっています。都内の私立高校の初年度の納付金の授業料以外の負担分、先ほどもいいましたけれども、四十四万から四十五万。これと比較しても、結局、二十五万不足することになるわけですね。
ほかにも、通学費、それから制服、教科書、学用品、修学旅行費など、いろいろお金がかかるということで、私立高校生にも、やっぱり都立高校生にも、都として必要な、やっぱりきちんと上乗せをして、実効ある給付型の奨学金制度をつくるべきだというふうに考えます。
そうした立場から、私は請願の第三項、四項の採択を主張して、質問を終わりたいと思います。
教育の私費負担を軽減することに関する請願について(就学援助の拡充、都立高校の授業料を無償化)(2009年11月26日)
〇あぜ上議員 請願でも指摘がありますように、学校現場でも貧困と格差が子どもたちの進路を閉ざして、豊かな学びや成長から阻害して、将来への希望をも奪ってしまっているという現実があって、今、大きな社会問題ともなっております。
ある三人のお子さんを育てているお母さんなんですけれども、この方はフルタイムでパートの仕事をされていたんですが、生活がままならないということで、結局、夜も子どもを寝かせてからまた仕事に入るということで、ダブルワークしなければ食べていけないという相談がありました。
また、ある母子家庭の中学生の男の子だったんですが、みんなに臭いといわれて、お母さんにかわいそうでいえないし、学校も行けないという悩みを私に打ち明けてくれました。夫の収入が大幅に減って二人の息子の私立高校の学費が払えないとか、こんな相談もよく飛び込んできます。
そういう点では、今日の不況の被害というのは、まさに家庭と子どもを直撃しているというのが私自身の実感であります。
こうした背景には、非正規労働者を初めとした年収二百万以下の世帯が一千万世帯に達してしまったと。そして、子育て世代を中心にした貧困が広がっているということが私はあると思うんです。
政府が先日、十月に発表した日本の貧困率は一五・七%で、子どもの貧困率は一四・二%ということで、先進国では最悪の水準になっていると。
そこで、私はまず伺いたいと思いますが、子どもの貧困がこれだけ深刻な社会問題になっていますけれども、都教委はこの問題をどう認識されているんでしょうか。
〇松山地域教育支援部長 厳しい社会経済状況の中、東京都においては、生活保護を受けている要保護、またそれに準ずる準要保護を合わせ、全体の二二・七%の児童生徒に対して就学援助が実施されておりまして、経済的に困窮している家庭の児童生徒に対しましては必要な支援が行われているものと考えております。
〇あぜ上議員 今のご答弁で、必要な支援はしているというんですけれども、必要な支援がなされずに、子どもたちがこんなに深刻な事態に追い込まれているからこそ、大きな社会問題になっているんだと私は思うんですね。都の教育委員会の認識というのは余りにも、今、ご答弁を伺っていて現状を無視しているといわざるを得ないと思いました。
憲法の二十六条では、すべての国民はひとしく教育を受ける権利を有すると。そして、義務教育はすべてこれを無償にするとしているわけです。このように、親の収入に左右されないで、すべての子どもたちに教育を受ける権利が保障されなければいけないということであります。その目的でつくられた制度が、今お話があった就学援助でございます。
ところが、就学援助制度は各自治体によってかなりの格差があることも明らかになってきています。その一つが、先ほどご説明のあった準要保護の問題なんです。その準要保護は、都内でも生活保護基準の一・〇倍から一・八倍という差があります。また、借家かどうか、それを基準の中にも入れているという自治体もあります。
さらには申請の仕方も、学校で配布して、それで生徒全員に用紙を配布しているところもあれば、役所に申請に行かなきゃいけないという自治体もあるわけです。
こうした制度のアンバラ、格差を都教委はどういうふうに受けとめていらっしゃるんでしょうか。
〇松山地域教育支援部長 学校教育法第十九条により、就学援助の実施義務は区市町村に課せられております。
平成十七年度に就学困難な児童及び生徒に係る就学奨励についての国の援助に関する法律が改正され、準要保護者に対する就学援助につきましては、地方の実情に応じた取り組みにゆだねることが適切であるという国の判断から国庫補助が廃止され、国から区市町村へ税源移譲されたところでございます。
各区市町村は法改正の趣旨を踏まえ、就学援助を実施しているものと考えております。
〇あぜ上議員 区市町村の判断で行われるのは知っております。しかし、同じ東京の子どもたちでありながら、ここの自治体、ここの区にいたときは受けられたのに、この市に引っ越したら受けられなくなったというのは、私は問題だというふうに思うんですね。
しかも、就学援助の対象品目も非常にいろいろさまざまで、眼鏡や運動着などを対象品目にしているところもあるし、生活保護の扶助の対象のところもあるわけです。こうしたアンバラを都が補助して改善すべきではありませんか。
〇松山地域教育支援部長 就学援助につきましては、各区市町村議会の予算審議を経て実施されているものでございまして、各区市町村がその権限と責任において行っているものと考えております。
〇あぜ上議員 今、権限と責任は区市町村にあるという説明なんですけれども、各自治体の差が余りにもあり過ぎると、また自治体の財政力で差が生じてはいけないというふうに思うんです。
やはり都として財政支援を行って、東京都内のどこにいても同じように就学援助がきちんと受けられるように支援していくこと、これは非常に大事だというふうに思いますので、強く求めていきたいというふうに思います。
前回の委員会でいただいた資料によりますと、十年前に比べると、就学援助の受給者はふえているんですけれども、二〇〇五年度から徐々に減少の傾向を示しております。この数年、貧困化が非常に厳しくなっているというにもかかわらず就学援助の受給率が下がっているというのはなぜだと都教委はお考えでしょうか。
〇松山地域教育支援部長 受給率でございますが、平成十一年度と比較いたしますと、受給率は四・六ポイント増加しております。また、平成十六年度と比較いたしますと、受給率は二・一ポイント減少しております。
この数年の受給率低下の要因につきましてはさまざまなものが考えられるところでございまして、推測での答弁は差し控えたいと思います。
〇あぜ上議員 推測ではなく実態をちゃんと調べればいいと思うんですね。江東区のある学校では、一年生のときに就学援助を受けていた子どもで、親の収入が全く上がっていないのに二年生になって就学援助が打ち切られた。そういう子どもが一学級に六人もいたんですね。つまり、この場合は就学援助の積算基礎となる生活保護基準が下がったために起こった問題です。
また、一般財源化されて、自治体の財政負担が重くなったということで、補助対象を狭めてしまった自治体も生まれております。さらにはこれまで学校、先ほど用紙を配っていたといいましたが、配っていた自治体でも、配らなくなってしまったと。こういうケースも出てきています。
こういう実態を私はきちんと調査もしないで放置することは許されないというふうに思うんですね。(発言する者あり)都の責任で調査すべきなんですよ。当然都として就学援助の受給率などは把握しているんですから、受給率がなぜ下がったのか、学校生活でどんな支障が起こっているのか、自治体の要望は何なのか、私は実態や要望をきちんと把握すべきだというふうに思うんです。都として実態調査を行うように強く求めたいと思います。
次に、請願の第二項の都立高校の授業料の無償化について伺いたいと思います。
国は、公立高校の無償化を来年度の予算から実施するということをいっておりますが、これは非常に大事なことと考えておりますが、そのことに対する都教委の認識を伺いたいと思います。
〇森口都立学校教育部長 都立高校におきましては、受益者負担の観点から授業料を徴収しておりますが、経済的に厳しい状況の家庭等について就学の機会を確保するため、従来から授業料減免制度を設けております。
現在、国において授業料の無償化を検討しているところですが、その制度がいまだ明らかになっていないことから、今後とも国の動向を注視しつつ、適切に対応してまいります。
〇あぜ上議員 今のご答弁では、あくまでも受益者負担が原則だとおっしゃったんですが、私は、それはこの間の高校授業料に関する前向きの変化を全く受けとめていない姿勢だといわざるを得ないんです。
なぜかというと、なぜ国がこの間無償化をいい始めたのか。これは国際的な水準から見れば余りにも遅過ぎると思いますけれども、一つは、OECD諸国で高校の無償化が進んでいないのは、日本を含めて四カ国だけになったと。そしてまた、給付型の奨学金に至ってはやってないのは日本だけだと。こういう中で、高校の授業料も無償化すべきだという世論が広がったわけですよね。
また、この高校教育費の無償化について、二〇〇四年度の最高裁の裁判所での学資保険の裁判の判決と、その判決を受けた二〇〇五年からの生活保護の高校費用の支給、これは、私は高校授業料の考え方を大きく転換させたきっかけになっているというふうに思うんです。
これは、福岡県の生活保護を受けていた親子が高校進学のために学資保険が満期になって、そのお金を収入認定されたということで、これを取り上げるのは違法だという裁判を起こしたわけですね。この裁判で最高裁の判決が高校進学は生活の一部だと。その主張を認めて、それでその判決を受けて、二〇〇五年から生活保護の生業扶助の中で高校等就学費が支給されるようになったわけです。
国民の最低生活保障である生活保護で高校の費用を支給したということは、高校の教育無償化の土台を私は築いたものだと思います。こうした社会の発展を認めないで受益者負担などといっているのは、私は非常に恥ずかしいと。ぜひその認識を発展させていただきたいと思います。
先ほどお話がありましたが、国は高校授業料の無償化を来年度予算から始めるということで、概算要求を見ますと、国の支給額は十一万八千八百円と。都立高校の授業料は十二万二千四百円ですから差額が生じるわけです。三千六百円ですね。国の無償化で、当然東京都のこれまでやってきた減免分の財源が浮くわけですから、この財源を活用するなどして、私はこの差額を支給して、授業料の無償化を行うべきだというふうに思います。
その実施を強く求めまして、この請願の第一項、第二項の採択を主張して、発言を終わりたいと思います。
都立高等学校におけるCO2削減に関する陳情について(2009年11月26日)
〇あぜ上議員 陳情されております都立高校の太陽光発電設備の導入などの環境対策とカウンセラーの全校配置など教育条件の整備は大切な課題だと認識しております。その立場から何点か伺いたいと思います。
まず、太陽光発電は何校の学校でしているんでしょうか。また、効果について伺いたいと思います。
さらに、計画数を先ほど六十校とおっしゃっていましたが、その限定している理由はなぜなのでしょうか。伺います。
〇森口都立学校教育部長 まず、都立高等学校における太陽光発電設備の設置校でございますが、平成二十年度末で十五校でございまして、平成二十一年度はさらに六校に設置する予定でございます。
次に、太陽光発電の設置効果についてでございますが、二十キロワットの太陽光発電設備を設置している都立高校では、年間電力総使用量の約四・四%の電力を賄い、その結果、電気料金は約五十万円の節減となり、CO2は約七トンの削減という効果が出ております。
また、生徒の昇降口など、日常的に見える場所にモニターを設置し、発電量やCO2削減などを確認できるようにすることで、生徒の環境への意識を高めるという効果もございます。
次に、六十校でございますが、都教育委員会では、カーボンマイナス東京十年プロジェクトや「十年後の東京」への実行プログラムに基づきまして、太陽光発電設備を高等学校五校、特別支援学校一校に、毎年度計画的に整備し、平成二十九年度末までに六十校に設置していくという内容でございます。
〇あぜ上議員 太陽光発電の設備を導入した学校に私も視察したことがあるんですけれども、発電量やその使い道が表示されていまして、環境教育としても非常に有効だなというふうに感じました。それは、さらなる拡充の方向を求めたいと思います。
次に、校庭の芝生化と緑のカーテンの件ですが、私は、とりわけ校庭の芝生化は、実施をしている学校などに伺いますと、芝の管理が大変だという声も伺っております。先ほど十四校の実施校というお話でしたが、だれがどういう形で管理をしているのか、伺いたいと思います。また、効果についての評価も伺いたいと思います。
〇森口都立学校教育部長 まず、芝生の管理についてでございますが、校庭の芝生の管理につきましては、日常的な散水などは各学校で実施しておりますが、学校の負担軽減を図るため、年間を通じて、季節ごとに除草、芝刈り、目土かけ、施肥、補植を実施するための管理委託経費を予算措置しております。
次に、校庭芝生化の効果についてでございますが、財団法人東京都環境科学研究所によりますと、ダスト舗装と比較して、芝生化された校庭は地表面の温度差が八・三度あり、ヒートアイランド対策や緑の空間創出のほか、近隣への砂じん飛散防止効果がございます。
〇あぜ上議員 先ほど管理の問題をいったんですが、管理の問題と、それから、やっぱりクラブ活動との関連などもあるというふうに伺っていました。そういう点では、そういった学校の状況もよく踏まえて、学校とよく相談しながら、前向きに実施していただきたいと思います。
都立高等学校のスクールカウンセラー配置に関する陳情について(2009年11月26日)
次に、スクールカウンセラーについてですが、陳情にもありますように、スクールカウンセラーの果たしている役割というのは、生徒たちにとっても、それから保護者にとっても大変心強い、そういった存在として大きな役割を果たしているわけです。
現在のカウンセラーの配置校は六十校ということですが、このカウンセラーを配置する基準は何なんでしょうか。もう少し説明を願いたいと思います。
〇高野指導部長 スクールカウンセラーの配置に関する基準というお尋ねでございますけれども、スクールカウンセラーはチャレンジスクール、エンカレッジスクール、昼夜間定時制高校に配置するとともに、中途退学率が高かったり、問題行動等が多く発生したりするなど、心理的なケアを必要とする生徒が多く在籍する高等学校に重点的に配置しているものでございまして、こうした都立高校の数は六十校でございます。
〇あぜ上議員 スクールカウンセラーの設置をしてほしいという学校要望も多いと思うんですけれども、要望は何校からあったのでしょうか。
〇高野指導部長 平成二十一年度向けにスクールカウンセラーの配置を希望した都立高等学校数は百五十校となってございます。
〇あぜ上議員 要望のあるところには、まず率先して配置すべきだと考えます。そして、全日制と定時制の併置校、これはそれぞれの配置を行って、生徒の心と発達の支えになる、そういった役割を果たせるようしていただきたいと思うんですが、全日制と定時制の併置校のカウンセラーの配置は何校になっているんでしょうか。
〇高野指導部長 平成二十一年度、全定併置の都立高校へスクールカウンセラーを配置した校数は二十四校でございます。
〇あぜ上議員 スクールカウンセラーにつきましては、文科省が一昨年、配置校の校長先生と教育委員会にアンケート調査を行っております。その結果では、学校の相談体制をどのように充実すべきかという問いに対して、高等学校ではスクールカウンセラーの配置や充実を求める声が八割を超えたというふうに書かれていました。
また、スクールカウンセラーが相談に当たる児童生徒の相談内容はどういう内容かという問いに対しては、不登校にかかわる相談が最も多いが、いじめ、友人関係、親子関係、学習など、多岐にわたっていると。そして、最近は、発達障害、精神疾患、リストカットなどの自傷など、ますます多様な相談に対応する、そういう必要が生じているというふうにありました。
私は、全日制で不登校になって定時制に行く、そういう生徒も多くいることを考えますと、全定の併置校には、やっぱりそれぞれにきちんと配置をして、相談のタイミングを逸しない体制をきちんと整備すべきだと考えます。
最後に、都教委にカウンセラーの効果、そして、その評価を伺いたいと思います。そして、今後どのように充実させていきたいと考えていらっしゃるのか、伺います。
〇高野指導部長 スクールカウンセラーの配置によりまして、校内の教育相談体制が構築され、配慮の必要な生徒への対応ができるようになった、あるいはまた、スクールカウンセラーからの助言等によりまして、教員の教育相談技術が向上した、あるいはまた、保護者への対応が充実し、学校に対する安心感が生まれた、あるいは、外部関係機関との連携が図れたなどの報告から、学校内の教育相談体制等の充実に効果を上げていると評価してございます。
今後とも、スクールカウンセラーの有効活用を図るとともに、配置されていない学校へは、アドバイザリースタッフなどの心理の専門家、教育や心理学を学ぶ学生を派遣いたしまして、学校教育相談機能を充実させていく所存でございます。
〇あぜ上議員 今、効果を上げているということでは、大変重要な答弁をいただいたと思っています。
教育の専門性を持っている教員とは異なる臨床心理の専門性を生かすことのできるスクールカウンセラーが教職員と連携して、児童生徒の発達、成長を支えていく、そういう体制を整備することは、私はとりわけ近年大事になっているというふうに思います。
せっかく効果を上げているという評価をされているわけですから、六十名のカウンセラーの有効活用とか、今おっしゃった教育相談センターにいるアドバイザリースタッフの派遣とか、配置の充実とか、そういうことだけでなくて、ぜひスクールカウンセラーを増員して、そして全校に配置していく、そのことを強く求めたいと思います。
そして、この陳情は、それぞれ採択を主張したいと思います。
都立大塚ろう学校城南分校教室の22年度以降の小学部募集停止をしなことに関する陳情について(2009年11月26日)
〇あぜ上議員 今、皆さんのいろいろ議論を伺っていて、さまざまな問題が出されていて、負担については第三次計画で検討するというお話もありましたが、私は第三次計画で検討するのであれば、今この時点で城南分教室の募集停止を行う必要はない。むしろ存続させて、それで検討を進めるべきだというふうに思いました。その立場で幾つか伺いたいと思います。
十月二十七日に行われました文教委員会において、ろう学校に対する私の質問に都教委は、都立のろう学校の在籍者数の減少傾向を受けて、再編計画をつくったんだと説明されました。
しかし、統計資料を見ますと、推進計画スタート時の二〇〇四年時で、小学部は百九十七人、昨年は二百八人、ことしは二百二十一人と減るどころかふえていると。前回、そのことを私が指摘したら、都教委は小学部については、児童生徒数はほぼ並行の推移だと認めました。
今回の陳情の城南分教室でも、この二年続けて、小学校一年生が二人、一人となっただけで、その後は、先ほどもお話がありました三人入学の見込みがあると伺っています。それは、都の推計と私は合致する傾向だというふうに思っています。
今後も二〇〇四年と同程度、またはそれ以上の入学が見込まれる。こういう中で、たまたまこの二年間に入学者が少なかったということで募集停止するというのは、私は乱暴なやり方だというふうに思います。
しかも、なぜ一時的に、この間、入学希望が減少したのか。それは五年前、ちょうど今の小学校入学前後の子どもたちが早期の相談や幼稚部にちょうど入るころ、そのときに、推進計画のスタートがあって、この統廃合計画のあおりがあって、結局そのことによって減少した、私はそういうふうにも伺っています。分教室を存続しますと、こういう立場で、この立場を鮮明にすれば、私は希望は減るどころか、むしろふえると思うんです。
先ほど来、皆さんもおっしゃっていましたが、できるだけ近いところで教育を受けたいというのは、私は当然の願いだからだと思うのです。今回も募集停止になったら、では、どうなるのか。来年一年生になるお子さん、これまでずっと仲よく過ごしてきた幼稚部、それから小学部のお友達とお別れをして、自分だけ、一人だけ大塚の本校に行かなければならない、そういうふうになるわけです。
自分が希望したわけでもない、教育委員会の考え方を一方的に押しつけられて本校通学になるわけです。だから、保護者の皆さんは、自分の子どもがその一人になったらどうなるか、自分がその立場だったらどうなるのか、これから先、分教室がなくなったら聴覚障害の子どもたちはどうなるのか。本当にそのことを真剣に悩んで、子どもたちの最善の教育を守りたい、その一心でこの陳情を出されたんだと私は思うんです。
先ほど村上委員から特別支援計画の経緯も話されました。そして、以来、この五年間、分教室でろう教育を子どもたちは受けてきたわけです。しかし、その中で我が子の成長や元気に伸び伸びと過ごす様子を見て、やっぱり今の分教室で教育を受けたいんだというふうに保護者の皆さんはいっているわけです。私も、各委員の皆さんもおっしゃっていましたが、直接保護者の方々にもいろいろご意見を伺いました。皆さんそろって分教室で教育を続けてほしいというふうに切々とお話をされていました。
そこで、私はまず伺いたいんですが、前回の委員会の中で、保護者の意見や要望、それから個々の事情については把握しているところだというふうにご答弁されていましたが、保護者の皆さんの意見や要望はどんな内容だったのでしょうか。
〇前田参事 保護者の方々の意見、要望、個々の事情については、保護者会や個別の面談を通じてお話を伺っているところでございます。
保護者のご意見としては、大塚ろう学校本校に通うことになると、通学時間が現在よりふえることになり、通学に対する不安があることや、兄弟姉妹がいる場合には生活上の負担が増すといった内容のご意見でございました。
〇あぜ上議員 そうした保護者の皆さんのご意見をどう受けとめたのか伺いたいと思います。そしてまた、保護者の意見を尊重すべきと私は考えますが、いかがでしょうか。
〇前田参事 募集停止の条件については、少人数化することで十分なコミュニケーション能力の育成が図れなくなるなどの教育上の観点から設けたものでございます。
保護者の方々の意見は真摯に受けとめており、通学支援などについては、一人一人のご事情を聞きながら必要な対応をしていきたいと思います。またあわせて、こうして教育環境の改善を図るために募集停止をするといった都教委の考え方についても、引き続き保護者の方々へ誠意に説明を行いながら、ご理解を得るように努めてまいりたいと思っております。
〇あぜ上議員 今、教育の問題で誠意を持って説明するんだというふうにおっしゃったんですけれども、この間、どんなに説明を受けても、やっぱり子どもにとって、また家族にとって最善の方法だと納得できないからこそ、私は保護者の皆さんが不安の声を上げていらっしゃるんだというふうに思うんです。
盛んに都教委は先ほど来、少人数化で教育上の課題が生じているというふうにおっしゃっていましたが、今、分教室で学んでいる子どもたちの保護者の皆さんからは、だれも今の分教室に不安はないと。むしろ遠くに通うことへの不安の方が大きいんだという声が寄せられています。
それは、城南だけじゃなくて、永福の保護者の方も共通していました。都教委の考え方の根底には、子どもの集団として切磋琢磨できる大きい集団が必要なんだというふうにこの間も繰り返しおっしゃられていました。
また、聴覚障害の子どもたちには、手話でコミュニケーションできる集団が求められているんだというふうにもおっしゃっていました。手話でコミュニケーションが必要だということはわかります。しかし、集団というのは、必ずしも同年代で、同年齢で三人である必要があるのか。今の分教室で、じゃ少ないから切磋琢磨できていないのかという問題だと思うんです。私はそんなことはないというふうに思います。
私も城南と永福の二つの分教室の様子を拝見させていただきましたが、子どもたちもとても生き生きと異年齢の友達とも仲よく勉強し、また遊んだりもしておりました。
例えば小学校六年生のお子さんでしたけれども、この子は学年が今一人になってしまいましたが、五年生と一緒に複式で勉強しているというお子さんでした。決してその子も勉強がおくれているわけではないと。しかも、心のキャッチボールもしっかりして毎日楽しいと、伸び伸びと成長しているということであります。
保護者も入学時には、自分の子どもの成長にとって本当に分教室がいいのか、大規模な学校に行った方がいいのか、本当にいろいろ悩んで、そして、やっぱり分教室を判断して本当によかったということが保護者の皆さんからの共通の声だったんです。
私はこうした子どもたちを、あえて大きな集団が必要だからと、集団でなければだめなんだということをいって、一時間、二時間以上もかけてスクールバスで、しかも、四年生以上は電車やバスを乗り継いで毎日通学する、くたくたに疲れ切る環境をつくる。それがよいことといえるんでしょうか。
私は自分でも体験してみなきゃいけないなというふうに本当に思って、先日、城南の分教室に行って、そこから電車で大塚のろう学校の本校にも行ってみました。城南の子が利用する電車は京急電車で、これは結構時間の間隔があいていたんですけれども、雑色駅は急行がとまらないので、私は各駅で品川まで行って、それから山手線の外回りに乗りかえて、渋谷、新宿、池袋という副都心のターミナル駅を経由して大塚駅まで行って、歩いてきました。大人の私の足でちょうど一時間半かかりました。
私が行ったのはラッシュ時間帯ではありませんでしたが、かなり山手線も込んでいて座れませんでした。大塚ろう学校に行ったら、もう私自身がくたくたになりました。都営三田線を使う経路もありますが、かかる時間は変わらない。しかも、大手町や水道橋を経由して行くわけなんです。
そうすると、やっぱりそういったターミナル駅を通る電車というのは、朝の混雑は相当なものなんです。こんな距離をたった十歳の子どもが毎日電車通学するのは、私は絶対これはやってはならないことだというふうに思いました。遠くに通う子どもたちのストレスはどう考えているんですか。
〇前田参事 先ほど来申し上げておりますけれども、子どもたちの通学負担の軽減は非常に大切な問題だと思っておりまして、大塚ろう学校へのスクールバスの配車や近隣自治体へのろう学校への区域外就学の調整など、通学の負担が軽減できるよう適切に対応してまいります。
〇あぜ上議員 今、スクールバスを盛んにおっしゃっているんですが、スクールバスは先ほども申しましたように三年生までなわけですね。四年生以降は電車通学だと。それにスクールバスだって一時間以上かけて朝の渋滞の中を都心を縦断していくわけですから、最小といっても、それは大変な負担だといわざるを得ないと思います。
また、子どもたちは、一人で通学できる子どもばかりではないというふうに思うんです。例えば重複障害の子どもたち、保護者が毎日本当に大変な思いをしながら、一緒に通学されています。
実は私も知的障害を持つ子どもの学童クラブのお迎えをやったことがあるんですけれども、普通一時間の道のりが、先ほど遠藤委員もおっしゃいましたけれども、本当にちょっとしたことで、急におなかが痛くなったとか何かいろいろな変化があって、その変化に、とりわけ重複障害の子どもたちは対応するのが大変ということであります。
私がお迎えをしていたお子さんは聴覚障害ではありませんでしたけれども、知的障害のお子さんでしたが、急激な変化に対応できなくてパニックを起こして、本来一時間で行けるようなところを二時間かかったということはしょっちゅうでした。
たかが通学じゃないんですね。どれだけ神経を使ってお母さんたち、また保護者の皆さんが頑張って、我が子を思いながら通学しているか。それははかり知れないというふうに思います。だから、通学時間一時間だからといわれても、本当にこれ以上遠くなったらと思うと、ろう学校のろう教育自体をあきらめざるを得ない、そういうふうになってしまうわけですね。
また、あるお母さんはこうおっしゃっていました。母親はこの子一人だけを見てあげられるわけじゃないんだと。家族で生きているんですと。兄弟にも目配りしながら何とか付き添って学校に来ているのに、これ以上遠くなったらついていってあげられない。そうなったら近所の一般の小学校に入れるしかありません。しかし、いつも聞こえないために、一テンポおくれての行動となったりして、いじめに遭わないだろうか、学校嫌いになるんじゃないかと。本当に不安でいっぱいだと。こんな不安を親や子どもも持ちながら学校に行くことがいいはずはありませんと、そういうふうにおっしゃっていました。
私は地域の小学校に行ったら、それこそ保護者や本人の望む、そういったろう教育がまさに受けられなくなってしまうというふうに思うんです。そういった通い切れない子どもをつくり出す、現につくり出そうとしている、このことについてはどうお考えなのか、もう一度伺いたいと思います。
〇前田参事 繰り返しのご答弁になりますけれども、通学負担の軽減の問題は最大の課題の一つと考えておりまして、大塚ろう学校の本校の小学部に入学する児童の通学支援につきましては、保護者一人一人の方々に事情をお聞きしながら、実情に応じた通学支援を行っていきたいと考えてございます。
〇あぜ上議員 私は通える配慮じゃなくて、通える距離につくる配慮だというふうに思うんです。通学時間が長くなると、地域で過ごす時間がなくなってしまう。こういう問題もあります。
分教室では、もう既に近隣小学校と交流を図ったり、それから保護者も近所のスイミングやサッカークラブに連れていったりして、子どもたちの社会性を身につける。こういういわゆるなかなか小さな集団の中で育ちにくい社会性をどうやったらつくれるだろうかという努力をされているわけです。放課後には兄弟の友達や、また近所の友達とも遊んだり、それから自然に地域に溶け込んでいく。そういうことをやってきているわけです。
片道に一時間、二時間かけるようになったら、そういった交流も私はできなくなってしまうと思うんですね。ノーマライゼーションの精神ともそれは逆行するんじゃないでしょうか。
学校が遠くなることによって、むしろ地域の子どもたちと大事な交流をする、その場が欠落する、そのことについてはどうお考えなんでしょうか。
〇前田参事 今回の募集停止につきましては、聴覚に障害のある児童に必要なコミュニケーションの力や学力を伸ばしていくための教育条件の改善のために行うものでございまして、こうした考え方につきまして、保護者の方のご理解が得られるよう引き続き努めていきたいと考えております。
〇あぜ上議員 先ほど来、教育条件の改善ということを繰り返されているわけですけれども、私は、小学生の体力と発達から見れば、できるだけ近くで通うようにする、これは教育条件として大変重要な要素だというふうに考えるんです。
それで、そのことは実は都教委も認めていらっしゃったんですね。二〇〇三年の十二月に出した東京都の特別支援教育のあり方についての最終報告、私はこれをまた改めて読ませていただきました。
この最終報告では、ろう学校の適正配置についてただし書きをつけているんです。そのただし書きにはこう書いてあるんです。ただし、その際、幼稚部及び小学部については、幼児、児童の通学負担を十分に考慮することが大切であると。まさにその考慮が分教室だと私は思うんですね。
その大切な考慮を抜きにして、とにかく大規模で切磋琢磨しなきゃいけないんだと。そういうことをいって本校に通学させると。そういうやり方が果たして教育的といえるんでしょうか。ましてや、保護者の皆さんが反対しているものを強行するようなことがあったら、私は保護者と子どもと学校という教育の土台となる本来の信頼関係を崩すことになると思うんですね。教育委員会として、信頼関係をみずから崩すこんなやり方は絶対やるべきではないというふうに指摘せざるを得ません。
九四年にサラマンカ宣言が行われましたけれども、この宣言の中でもこういっています。障害を持つすべての人たちは、彼らの教育に関する願望を表明する権利を持っているんだと。そして両親は、両親というのは親御さんですね。保護者の皆さんのことです。両親は、熱望に最適の教育形態についての相談を受ける固有の権利を持っているんだというふうに明確にうたっているんです。どういう教育形態がその子にとって最適なのか、それをちゃんと親と相談して、それを尊重しなさいよというのがサラマンカ宣言なわけですよね。
私は、教育委員会というのはその立場にしっかりと立って、保護者の皆さんときちんと話し合いをすべきだと。まず統廃合ありき、それで分教室を廃止ありきで話を進めていく、こういうやり方は絶対やってはならないというふうに思います。
そういう立場で、私は陳情を採択すべきだということを最後に申し上げて、発言を終わりたいと思います。
都立江戸川特別支援学校の校舎改修工事請負契約について(2009年12月10日)
〇畔上議員 第百七十七号議案の都立江戸川特別支援学校の校舎改修工事請負契約について質問をしたいと思います。
この案件は、改修工事の請負契約ということで賛成はいたしますが、幾つか再検討を求める立場で質問したいと思います。
江戸川特別支援学校は肢体不自由の子どもたちの学校で、平成二十六年度に隣の知的の小岩特別支援学校と統合して、知肢の併置の学校ということになるわけです。
我が党は、併置校での大規模化は教職員の配置問題、それから、大規模化による子どもたちの負担の問題などを指摘しまして、計画の見直し、再検討を求めてまいりましたが、今回の契約は、知肢併置校の肢体不自由児学校分の改修となっております。
併置校となる小岩特別支援学校と江戸川特別支援学校の現在の生徒数は、小岩が百二十五名、江戸川は百六十七名と伺っていますが、併置校となると、初年度は知的障害の子が何名で、肢体不自由の子が何名になるんでしょうか。
〇前田参事 開校年度の平成二十六年度には、肢体不自由教育部門で百七十名程度、知的障害教育部門で二百三十名程度の児童生徒数を想定してございます。
なお、翌平成二十七年度の東部地区学園特別支援学校(仮称)の開校により、江戸川地区特別支援学校(仮称)の通学区域を一部変更する予定でございまして、在籍児童生徒数は減少すると考えてございます。
〇畔上議員 今のご説明だと四百名という大規模な学校になるわけです。
二十七年度は、葛飾に東部地区学園特別支援学校、仮称ですけれども、できるから、もっと少なくなりますという今説明なんですけれども、それでも二百三十人の、あと百十人ということで三百四十人という大規模な学校になるわけです。しかも、白鷺の知的障害の中学部も入ってくることになるわけですから、江戸川の小学校、中学校の知的と肢体不自由の特別支援学校はここ一校だけというふうになるわけですね。六十万の人口の江戸川区、ここに一カ所というのは、私は余りにも子どもたちに負担だというふうに思うんです。
現在も、臨海、葛西方面から通っている子どもたちは、七十分から八十分かかっているという状況があります。また、小岩につきましても、そもそも六十人の想定でつくった学校ということなのに、既に生徒も倍になっているということで、教室も半分に分けて使っているのが現状です。併置校となると、さらに学級数がふえて、両者で八十一学級三百四十人ということになるわけです。
今度の改修では、江戸川の教室数は変わるのかというふうに伺ったら、ほとんど変わらないということなんですね。そうしますと、変わらないということになると、隣の校庭に五十一の教室の学校をつくることになるわけです。
そういう点で、私は、併置校にすること自体にやっぱり矛盾がある、問題だというふうにいわざるを得ないんです。やっぱりそれぞれ独立した学校として改修をする。そして、葛西臨海地域に特別支援学校を新設するというふうにすべきだと思うんです。
葛西臨海地域、南部地域に特別支援学校をぜひつくってほしいという声も私どものところにも寄せられていますし、また、教育庁の方にもそういった声が上がっていると思うんですけれども、私はその声にこたえるべきだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
〇前田参事 都教育委員会では、各障害種別の学校数や在籍数の増減、地域的なバランスなどに配慮しながら、全都的な視点から学校の適正な規模と配置を進めているところでございます。
〇畔上議員 先ほどもいいましたが、六十万という人口がある江戸川区に一カ所ということでいいというのは、やっぱり私は無理があるんだというふうに思うんです。
保護者などの意見も十分に聞いていただいて、第三次計画を検討する際に、ぜひ葛西臨海地域の新設を検討していただきたいと。これは強く求めたいと思います。
それから、葛飾の東部地区学園特別支援学校(仮称)は、その後に開校ということになるわけですけれども、東部より、その新しい学校よりも江戸川の方が近い葛飾の子どもたちもいるというふうに伺っていますが、江戸川を選択できるように学区域を、子どもの負担を考えて柔軟に対応すべきだというふうに思うんですが、その点、どう考えていらっしゃるでしょうか。
〇前田参事 通学区域につきましては、児童生徒の居住状況や道路等の交通状況などを勘案し、設定してまいります。
〇畔上議員 ぜひ保護者のご意見もよく聞いて、柔軟な対応を求めたいと思います。
それから、今回の改修工事には寄宿舎が入っていませんが、なぜでしょうか。
〇前田参事 寄宿舎につきましては、東京都特別支援教育推進計画第二次実施計画の中で、平成二十二年度末に閉舎することとしておりまして、今回の工事案件の範囲外としたものでございます。
〇畔上議員 保護者の皆さんなどからは、寄宿舎の廃止はしないでもらいたいという声が寄せられております。前々回の委員会でも私は寄宿舎問題を取り上げて、存続を求めてきましたけれども、やはりこれも第三次計画の中で、改めて寄宿舎の役割について議論をしていただいて、存続すべきだということを申し上げておきたいと思います。
最後に伺いたいんですが、既に、現地に行ってきましたら、体育館の改修工事、それから、仮校舎の建設工事がもう行われておりましたが、住民の方々に意見を伺いましたら、この工事に関して地元住民からは、今回の契約に係る工事と今後の江戸川の地区特別支援学校の工事も合わせると七年もかかる。七年間は工事が長過ぎると。交通の安全等、本当に大丈夫なのだろうかという声や、あと小岩のプレハブ校舎で日陰になるなどの苦情や意見も伺ってまいりました。住民に十分説明されているのかどうか。
それから、都教委は地域住民の声をしっかり聞いて、適切に対応されているのかどうか、その点を伺います。
〇前田参事 地域住民の方々には、平成二十一年三月に住民説明を行い、ご意見等をいただいているところでございます。
今後も工事の進捗に応じて、適時、住民の方への説明会を実施し、ご理解を得られるよう努めてまいります。
〇畔上議員 現場の学校の関係者の方からも、先々どういうふうになるのかなかなか見えない、きちんとした説明がないと、現場からもそういった声が上がっております。
地域住民の交通問題などの不安に対する適切な対応を講じていただくとともに、やっぱり住民や現場の皆さんの意見を十分に聞いて、私はしっかり対応していただきたいと思います。
そのことを申し上げて質問を終わりたいと思います。
〇畔上議員 一括審査となりました請願について、請願者の方々にもお話を伺ってきましたが、とりわけ私学に関していえば、私学に通う家庭はみんな経済的に豊かなのだと思わないでほしい。子どもの成長を願って車を売って入学金を準備した。公立中学で不登校になって悩んだ末の私立だった。下の子も私立を希望しているけれども、二人はとても無理だなどなど、本当に、私立に通う子どもたちに対する経済的な支援がいかに重要かということを、私は請願者の皆さんの声を聞いて改めて痛感いたしました。
ゆきとどいた教育をすすめる都民の会の署名では八十五万五千五百十四人、ほかの私学助成等の充実を求める請願署名を合わせますと八十八万人を超える人たちの切実な思いが出されたわけで、その重みを東京都としてどう受けとめていらっしゃるのか、まず伺いたいと思います。
〇小笠原私学部長 ご質問の請願につきましては、都民の方々の声として受けとめておりますが、請願内容につきましては、予算にかかわることでもあり、本委員会を初めとして議会での審議等も踏まえ、適切に対応してまいります。
〇畔上議員 私は、都民の切実なこうした声をしっかり受けとめていただきたいと思います。
子どもたちの家庭における格差と貧困の問題、その問題を通して私学助成の拡充についても、この間、当委員会で質疑をさせていただきましたが、今、卒業式を目前にして私学において深刻な事態が生まれている。学費滞納で卒業できない、そういう生徒がいるという問題について伺いたいと思うんです。
私学における学費滞納状況について調査をされていますでしょうか。それから、もし調査をされているとしたら、経年的にはふえているのかどうか、その点について伺います。
〇小笠原私学部長 文部科学省の調査によりますと、平成二十年度末の都内の私立高等学校における滞納状況は、滞納者数は七百十七人で、その割合は〇・四%でございます。
なお、前年も〇・四%でございました。
〇畔上議員 三月で七百十七人。三月で滞納しているということは、卒業できない、進級できないということにつながってしまうわけです。学校独自の減免制度や育英資金制度、こういう現行制度を活用しても、三月でもし滞納しているという事態であるならば、私はやっぱり制度の改善、そしてまた新たな制度などをつくって、経済的な理由による、中退せざるを得ない、また卒業できない、こんな生徒を絶対つくってはならないというふうに思うんです。
学費滞納を理由に卒業できない、それから進級できない、そういった生徒の実態を私はしっかり調べて、学校独自の授業料の減免、これに対する補助率を引き上げる、また、制度導入の学校をふやしたり、育英資金の貸し付けについても家計急変にさかのぼって対応できるようにすべきと思うんですが、いかがでしょうか。
〇小笠原私学部長 都では、私立学校が家計状況または家計状況の急変という理由により生徒の授業料を減免した場合に、学校に対して補助する授業料減免制度を経常費補助の中に設けております。その補助率は、平成二十年度までは、学校の減免額の三分の二としていましたが、平成二十一年度から、生徒の修学上の経済的負担のさらなる軽減を目的として、家計状況の急変による場合の補助率を三分の二から五分の四に引き上げたところでございます。
また、できる限り多くの学校において授業料減免制度を導入してもらうため、平成二十一年度から、減免制度を整備している学校に対して定額の補助を行うことといたしました。
次に、東京都育英資金につきましては、家計状況の急変があり修学が困難になった場合、特別募集として、学年、時期を問わず申請を受け付けております。貸付期間につきましては、申し込みがあった月から修業年限の終了月までとしております。
〇畔上議員 それでも三月には七百十七人の子どもたちが滞納しているという状況なわけです。政府は、授業料滞納で卒業できない高校生がいるとして、この緊急事態に生活福祉資金の貸し付けの特例措置を行いました。今年度に限りですが、高校の授業料については遡及して貸し付けることができると。単年度で、対象要件が非課税世帯ということで、私は問題点もあると思っていますが、やはり授業料滞納で卒業できない子をつくらないようにという取り組みを行ったことは大変重要だというふうに思っております。
しかし、この制度は、私もマスコミ報道で知ったんですが、二月十二日の通達ですから、私学関係者に周知徹底をしないと、まさに宝の持ちぐされになりかねないというふうに思うんです。何よりも高校生の保護者が学校にも相談できずに悩んでいる場合もあるわけですから、私は各学校に周知徹底をすると同時に、私学部として緊急の相談ホットライン、相談窓口を開設すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
〇小笠原私学部長 現在におきましても、就学支援につきまして、制度を所管する部署で情報提供するとともに、生徒、保護者、学校などからの問い合わせに対応しております。
また、特別奨学金や育英資金などを実施している財団法人東京都私学財団におきましては、問い合わせに十分対応するとともに、各種制度をパンフレットに掲載するなど、情報提供にも努めているところでございます。
〇畔上議員 現在は努めているということですが、相談窓口はないということであります。そういう点では、滞納している家庭は、ただでさえ学校には負い目を感じて、なかなか相談に行けないというふうに思うんですね。そういう点では、既に授業料滞納の子どもたちが現存しているわけですから、卒業できない子どもたちをつくらないと。その姿勢で私学部として、ぜひ相談窓口設置を進めていっていただきたいということを強く要望したいと思います。
次に、特別奨学金について伺いたいと思います。
先ほども国の高等学校等就学支援金との関連の質疑がございました。高校生については支給する額も先ほど説明がありましたけれども、概算要求の当初は、年収五百万未満の世帯は二十三万七千六百円まで支給するんだというふうになっておりましたし、また要望の強かった低所得者層への給付型の奨学金制度も、これも今回は見送られてしまったというのが実態だというふうに思います。
私立学校が公教育を担って、東京の高校生の五七%が私立に通っているということから見ても、公立高校の授業料だけを無償化するのではやっぱり不十分であって、私立の高校も無償化していくということでなければ、やはり教育の機会均等を保障しているとは、私はいえないというふうに思うんです。
都内の私立高校の授業料の平均額は四十二万二千七百円。特別奨学金を入れても、年収五百万円ですと、自己負担は授業料だけでも二十万円を超えるというのが実態です。
この負担をより軽減するために、私は、都として、おおむね年収五百万未満の世帯は授業料無償となるように特別奨学金を拡充すべきだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
〇小笠原私学部長 都の平成二十二年度予算案は、国の就学支援金の制度を踏まえて、私立高等学校等特別奨学金補助のセーフティーネットの機能を一層高め、一定所得以下の保護者を対象に所得に応じて保護者負担の軽減を図ることとしており、お話の年収五百万円未満の世帯まで無償化するような補助制度は考えておりません。
なお、国の平成二十二年度予算の概算要求時点におきましては、就学支援金を二倍支給する基準として、年収五百万円未満という区分が設定されておりましたけれども、最終的な政府予算案ではその区分は設けられておりません。
また、都の特別奨学金におきましても、年収五百万円の区分について新たに設けることは考えておりません。
〇畔上議員 確かに、現在の特別奨学金に係る財政とどのぐらいの差が生まれるのかということについては特定できないにしても、私は、都の財政力をもってすれば、できない金額ではないというふうに思うんです。私、試算してみたんですけれども、約三十六億円でこれができるわけです。やっぱり前向きな検討を強く求めたいというふうに思います。
また、国の就学支援金事業も活用すれば、私立高校の入学金、それから施設費等を対象とする減免制度を創設することができるというふうに考えるんですが、いかがでしょうか。
〇小笠原私学部長 平成二十一年度の生徒が学校に支払う都内私立高校の学校納付金の平均は、入学金につきましては入学支度金貸付制度がございますので、それを除きますと約六十二万円となっております。
一方、生徒、保護者への負担軽減策といたしましては、国の就学支援金及び都の特別奨学金と育英資金がございまして、これらをすべて利用した場合、平成二十二年度においては、生活保護世帯の場合、年間約八十四万円が手当てされる予定でございます。
また、特別奨学金を受けることのできる所得階層のうち、最も所得が高い世帯におきましても、年間約六十四万円が手当てされることになるため、これらにより修学上必要な費用は賄えるものと考えております。
〇畔上議員 私学の負担の場合、授業料以外で、初年度平均は四十五万円です。先日、ある私立高校を受験した生徒が親に内緒で学校側に、家庭の経済的事情を考えて辞退したという話をして、それを後で知った親が本当に切なく、子どもにまでこんなに負担をかけているんだと思うと悲しくて仕方がないというお話を伺いました。
ことしの高校受験の状況を見ますと、都立の応募倍率が、二万九千八百五十一人に対して、応募が四万五千七百八十九人、一・五三倍になっています。単独の選抜になって以来、最高といわれる状況になっています。そういわれていた去年よりも上回ったわけです。都立単独の子も非常に多いと聞いています。
一方、私学はどうかというと、マスコミ報道ですけれども、前年度よりも倍率が高いというふうに報道されていたので、私もよく調べてみたんですけれども、よくよく見ますと、私学の場合、非常に二極化していると。本当に私学を選択できない家庭もやっぱりふえているんじゃないかということを感じました。
受験状況はすべて経済的な事情とはいいませんが、やっぱり経済的な要因が背景にあることは明らかだというふうに思うんです。私は、給付型の奨学金制度を先送りしてしまった政府の責任も非常に大きいと思っていますけれども、この間、我が党が繰り返し提案、要求してきた高校生の給付型の奨学金制度を東京都が先行してつくっていくべきだというふうに、私は改めて申し上げたいと思います。
私立幼稚園に対する公費助成の大幅増額について(2010年2月18日)
〇畔上議員 次に、私立幼稚園に対する公費助成の大幅な増額を求めることに関する請願について伺いたいと思います。
先ほど村上副委員長の方から、国の幼稚園の就園奨励費の改定問題でご意見がございました。私どもも復活予算の中で、都として特別補助を創設すべきだということを求めてきましたが、この特別補助を創設したということは、私は一歩前進だと考えます。
しかし、あくまでも東京都は、これは激変緩和措置だということでありまして、単年度の措置としているということはやはり問題だというふうに思っています。一万二千四百円の支給というのは国がカットした分の三分の二ということですが、当然国に負担増の撤回を求める。これは当たり前のことです。それは当然のことです。しかし、都としても、さらなる拡充が求められるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
〇小笠原私学部長 先ほど村上副委員長からご指摘がありましたけれども、今回の国の幼稚園就園奨励費補助の制度変更により負担増となる世帯が多くいることから、今後、補助制度の対象となるすべての世帯が負担増となることのないよう、補助制度の改善を国に求めていくこととしております。
また、今回の私立幼稚園等就園奨励特別補助は、国の制度変更を受け、緊急的、臨時的措置として創設するものでありまして、都としては、この特例補助の継続や、さらなる負担軽減策は考えておりません。
〇畔上議員 もちろん国に強く求めるのは基本だと思います。しかし、保護者にすれば、単年度だけでは、その後の負担が重くなるわけです。ですから、やはり国に強く求めると同時に、都としても拡充を求めたいと思います。
私立幼稚園は地域差もありますが、少ない公立幼稚園の中で大切な幼児期の教育機関としての役割を果たしています。しかし、保護者負担がまだまだ大きいというのが私は実態だと思います。
私学部の調査資料でも、今年度の保育料は三十万六千八百九十三円と。初年度の納入金総額平均は四十四万七千五百四十五円にも上っています。一方、都の学校法人の園に対する経常費補助は、先ほどもお話がありましたが、十七万何がしです。
昨年度の実績で見ると、子ども一人当たりの単価で見ると、十四万八千五百八十七円ということで、これは先ほど全国のランクの話がありましたが、全国のランクで見れば、四十四番目ということになるわけです。
先ほど村上副委員長の答弁の中で、ほかの補助を加えると平均より上回るということですが、これについては我が党も昨年の本会議で経常費補助をふやすよう求めてきて、諸手当などを上乗せして増額させたということについては非常に重要だというふうに思っています。(「重要というのはどっちが重要なんだよ」と呼ぶ者あり)前進だということです。しかし、さらなる補助の拡充を図るべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
〇小笠原私学部長 私立幼稚園に対する経常費補助につきましては、私立幼稚園の実績値などをもとに標準的な運営費を算出し、その二分の一を補助しております。
平成二十一年度には、経常費補助について、新たに人件費に諸手当を算入し、より実態に近い積算方法に改善を図ったところでございます。
それにより、各都道府県の平成二十二年度予算要求時の調査ではありますが、都の園児一人当たりの単価は十七万三千八百三十四円となり、全国平均の十七万二千七百五十八円をやや上回るレベルにまでなっております。
ご質問の経常費の全国順位につきましては、経常費の対象範囲などが都道府県によりまちまちであること。また、都においては、幼稚園への他の補助制度も充実していることから、この順位のみをもって、都の幼稚園に対する補助が他府県に比べ劣っているとすることは適切ではないと考えております。
具体的には、都では経常費補助のほかにも、園児保護者負担軽減事業や施設整備に関する補助などを実施しており、総合的に保護者負担の軽減や教育環境の維持向上を図っております。
例えば、園児保護者負担軽減事業につきましては、都のほかでは十八府県で実施されているのみでございますが、実施している都府県の中でも、都では基準に該当する全園児を対象とするなど、他府県に比べてかなり手厚い補助を行っております。
都の園児保護者負担軽減事業の平成二十二年度予算額は五十四億九千万円であり、園児一人当たりに換算すると約三万五千円になります。これを先ほどの経常費の単価十七万三千八百三十四円に加えますと、都の園児一人当たりの単価は二十万円を超える額となり、これは全国上位に位置づけられるものと考えております。
〇畔上議員 現実問題として、私立幼稚園で働く人たちの賃金もなかなか上がらないという状況もございます。そういう点ではさらなる拡充を求めたいと思います。
経常費補助については、幼稚園に支給する補助ということでありますが、じゃ、保護者の保育料で、全国平均で見たらどうなるのか。調べてみましたら、入園料を入れても三十三万二千五百二十八円と、先ほど申し上げた四十四万の東京は、全国平均よりも十万円以上高いというふうになるわけです。
やはり区市町村による補助も当然あるわけですけれども、かなり自治体間の格差がある。そういう中では、やはり私は、自治体間の格差を解消するためにも、東京都が補助を拡充する努力をすべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
〇小笠原私学部長 私立幼稚園児の保護者負担軽減につきましては、国の幼稚園就園奨励費補助と都の私立幼稚園等園児保護者負担軽減事業費補助の実施により、保護者の所得状況に応じて適切に負担軽減を図っております。
区市町村では、それぞれの地域の実情に応じて独自に上乗せ補助を実施しているものでございます。
〇畔上議員 同じ東京都内に住む子どもたちですから、補助の拡充で格差を解消していただきたいというふうに思います。
この問題の最後に、私立幼稚園における障害児補助について伺いたいと思います。
この間、経年的に見ますと、障害児の補助、この金額が変わっていないんですけれども、それはなぜでしょうか。
〇小笠原私学部長 都では私立幼稚園に対しまして、教育条件の維持向上、保護者負担の軽減などを目的に、幼稚園の運営費補助として経常費補助金を交付しております。
障害児が在園する幼稚園に対しましては、これに加えまして、特別支援教育の振興、発展を図るため、私立幼稚園特別支援教育事業費補助などを実施しております。
具体的には、障害児が二人以上在園する学校法人立の幼稚園については、国において、都道府県が補助金を交付した場合にそれを補助する制度があり、都は、国と同単価の補助金を国からの補助金に上乗せして幼稚園に交付しております。
また、国の補助対象とならない個人立等の幼稚園に対しましては、都単独で先ほどの国の単価と同額の補助金を交付しており、障害児に係る特別支援教育の推進を図っております。
都といたしましては、今後とも経常費補助の措置状況や国の動向を踏まえ、私立幼稚園に対する障害児教育の充実に努めてまいります。
〇畔上議員 ある幼稚園では、百二十人の定員に対して百十一名在籍しているんですが、そのうち十名が、障害児といわれる子どもたちが在籍しています。
隣近所の幼稚園に通園を申し込んだら断られたということで、積極的に障害児を受け入れている幼稚園なんですが、そうやって一割を超える子どもたちが障害があるということです。
東京都として補助しているということはわかっておりますけれども、その園長先生も、都としていただいているけれども、本当にまだ足りないと。この補助では、常時人を雇うことができないんだというふうにおっしゃっていました。国の補助単価は上がっていない、これは承知しておりますけれども、やはり発達障害の子もふえているわけで、人がつけられないというふうになれば、当然手をかけてあげられないというふうになるわけです。ですから、私は、障害児の受け入れを促進させていく、そういうためにも補助の拡充をすることを強く求めたいというふうに思います。
そのことを申し上げて質問を終わりたいと思います。
〇畔上議員 まず、都立高校の授業料の負担軽減についてです。
高校の卒業や入学の季節を迎えたわけですが、今、派遣切りなどの雇用破壊や国内外の未曾有の経済危機の中で、学費が払えなくなった、それから、通学費がないので退学したなど、深刻な事態が広がっています。
全国調査によりますと、私立高校の授業料滞納者数が昨年で一昨年の三倍、二万四千四百九十人に上ります。多くの若者が学費が払えずに高校を卒業できない、また、中退せざるを得ないということになりかねません。また、学費が準備できなくて高校進学をあきらめる、そういう若者がふえることも心配しております。
そういう点では、経済的な理由で都立高校から排除される、そういう子どもたちをつくらないと。そのためにも全力で取り組むのは、私は都教委の責務だというふうに思いますが、まずその認識を伺いたいと思います。
〇森口都立学校教育部長 平成二十年度中の経済的理由による中途退学者は都立高校生約十三万人のうち、全日制で五十七人、定時制で六十八人、合計百二十五人でありまして、全体十三万人のうち〇・〇九六%に当たることとなります。
都教育委員会においては、経済的に厳しい状況の家庭等について、従来から授業料減免制度を設け、就学機会の確保に努めております。
また、減免制度が受けられない生徒については、奨学金制度の活用が可能であり、都教育委員会としては、機会あるごとに、この奨学金制度の周知徹底を図っているところでございます。
なお、一月に公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律案が閣議決定されたところであり、今後、国の動向を注視し、適切に対応してまいります。
〇畔上議員 減免制度は、確かに今、都立高校で、全日制では一割、それから定時制では二割の生徒が利用されている大事な制度でございます。また、奨学金制度もありますけれども、こうした制度があっても、先ほどお話があったような経済的な理由で中退している子どもたちが百二十五人いるということであります。私は、だからこそ、今、進級できない、卒業できない、そういう生徒をつくらない具体的な手だてが急がれているんだというふうに思うんです。
その一つが、昨日の生活文化局の質疑でも申し上げましたが、政府がこの緊急事態に対して、二〇〇九年度の卒業生に限っての生活福祉資金の貸し付けを滞納時にさかのぼって貸し付けるという制度の活用です。これは二月十二日の通達ということもあって、制度の徹底というのが私は急がれると思います。福祉保健局とも連携をして周知徹底をしていただいて、都立高校においても、経済的な事情で卒業できない、こういう生徒を絶対に生まないように強く求めたいと思います。
先ほどご説明のありました公立高校の授業料の不徴収の問題ですが、これはすべての子どもたちの教育を受ける権利を保障するという観点から立てば大きな前進だというふうに思っています。
しかし、都立高校の授業料は、この国の標準額よりも三千六百円高額ということで、このままでは無償とならなかった。そこで私たちは、国の授業料との差額分を都で責任を持って支給するようにということを求めさせていただきましたが、この四月から、差額分は都として支給し、授業料は不徴収としたことは評価しておりますが、その分、別の形で保護者に負担を求めることがないようにすべきだと考えますが、いかがでしょうか。
〇森口都立学校教育部長 都立高校の授業料におきましては、国による公立学校の授業料不徴収の措置に伴い、都の条例上の料額と国の負担額との差額についても、法の対象者からは不徴収とすることとしております。
都の条例上の料額と国の負担額との差額により生ずる減収分につきましては、教育サービスの低下とならないよう、都の内部努力により経費を削減して対応してまいります。
〇畔上議員 都の保護者が負担する教育費の調査報告書によりますと、都立高校の場合は、授業料以外で一人平均年間五万三百三十九円かかっております。そうした中で、経済的な理由ということがはっきりしている中途退学の生徒が、先ほどもご説明のあった百二十五人の子どもたちなわけです。
ですから、私は、授業料の不徴収だけでなく、やはり教育の一環として経済的支援を考えるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
〇森口都立学校教育部長 保護者負担の軽減を図るため、都立高等学校運営費標準を定めまして、公費で負担すべきものと私費で負担すべきもの、こういった経費負担区分を明確にしてございます。
学校納付金につきましては、積立方式により保護者負担の平準化を行い、また、卒業アルバムや修学旅行経費につきましては、それぞれ限度額、上限額を定めているところでございます。
〇畔上議員 修学旅行なども私費負担が当たり前のような、そういう考え方を私は早く改めてほしいというふうに思います。都としても、やはり授業料のみならず、実質的に高校の無償化を取り組むよう強く求めたいと思います。
都立高校の新一年生の受け入れ拡大について(2010年2月19日)
〇畔上議員 次に、緊急に対策を講じなければいけない問題としてあるのが、都立高校の新一年生の受け入れの拡大です。今回の募集で都立高校全日制に進学を希望する公立中学三年生は五万四千三十三人と、三年連続で増加しております。都立の受け入れ枠四万二千六百人を一万人以上も超える、こういう事態になっています。
昨年は全日制の入試倍率が単独選抜が始まって以来最高になるとともに、定時制の応募も激増して、二次募集でも不合格者の子どもたちが百十四人ありました。その結果、昨年の公立中学卒業生の全日制の高校進学率は八九・九%と、九割を下回るということで都民に衝撃を与えました。
このままでは、ことしはさらに深刻な事態になるということが予想されるわけです。それだけに私は都立と私立が協力して、高校教育を担ってきた歴史を踏まえつつ、緊急措置として都立の募集枠を拡大するとともに、私立高校への経済的支援をさらに拡充するなど、実効ある対策をとることを求めてきたわけですが、私立については昨日質疑をいたしました。
都立高校については、我が党としては二月四日に緊急申し入れを行いましたが、その際に都教委は、既に都立高校の受け入れ枠を公私協で協議をして決めているので、今受け入れをふやすのは無理だというふうにご答弁されています。緊急の公私協議会を開くことをしませんでした。
私は、せめて公私協の枠外で、都教委の独自の判断でできる定時制の高校の受け入れを拡大すべきではないでしょうか。伺います。
〇森口都立学校教育部長 公私協議会につきましては、全日制に就学する生徒ということでございますが、二次募集で残念ながら不合格になりました生徒につきましては、通常は全日制の二次募集、それから定時制の二次募集、その後に、定時制の場合には三次募集、四次募集を行います。また、通信制課程の募集がその後ということで、こういった受験が可能であるという制度でございます。
こうした全体の応募状況と、それから定時制課程に在籍している生徒数から判断いたしまして、生徒の受け入れ枠は確保していると考えておりまして、現在のところ募集人員をふやす予定はございません。
〇畔上議員 今、四月以降の三次、四次の募集があるというお話だったんですが、ことしの実績を調べてみますと、多摩地域は、三次の普通科は募集はゼロ。単位制も、商業も工業もゼロですよ。あったのは、あきる野の併合科で四人だけです。
公私協議会についても、希望しているにもかかわらず、高校に進学していない子どもがいることに心を痛めて、実質、進学率を向上させるために実効ある対策を協議する、そういうふうに書いてあるんです。これはずっと表明されているにもかかわらず、都民や保護者から見ると、その議論が全然見えてこないわけです。実際に受験する生徒や保護者の立場からの意見を反映させる、そういう仕組みも今ないわけです。
私は、私学関係者や都教委、そして生文に加え、保護者、それから都民などが参加をした場でこの問題についても真剣に議論して、ぜひ解決の方策を見出していただきたいということを強く求めたいと思うんです。十五の春を泣かせる、そういうことは絶対にあってはならないというふうに思います。その立場で取り組んでいただきたいと思うんです。
〇畔上議員 次に、障害児の特別支援学校について伺いたいと思います。
前回の委員会において、江戸川の特別支援学校の詰め込みの問題を指摘して、葛西臨海地域に新設校を求めましたが、教室不足というのは全都的に深刻であります。特別支援学校の現在の学級数は二千四学級ですが、保有教室は千六百七十八教室、そのうち転用の教室が三百六十四教室ですから、教室は六百九十教室も不足しているということになるわけです。本来必要な教室数の三分の一以上が不足しているということになるわけです。
私は先日、中野の特別支援学校を視察しましたが、この学校では既に、二〇〇二年度の、八年前なんですけれども、我が党都議団が視察したときにも、既に教室不足に悩まされていた。その当時でも二百八人。しかし、今、子どもたちの数は三百二人と増加しています。
普通教室の不足に対応するために特別教室が転用されたり、また、教室をカーテンで仕切ったりという事態が常態化しているわけです。カーテンで仕切った教室では子どもたちの声や先生の声が交錯して、授業にも重大な支障が生じていて、私も先生にお話を聞いていたんですけれども、カーテンの向こうから子どもたちの声が聞こえて、お話が聞こえませんでした。
私は、改めて中野の特別支援学校の沿革を調べてみたんですけれども、開校当時は十八学級九十七人。二十二年前、途中でプレハブ校舎をつくって高校生も入って、それはいまだにプレハブなんですけれども、学校の敷地は、小さな公園を特別教室に少し足しましたが、ほとんど変わっていません。それにもかかわらず、十八学級は五十八学級になっている。九十七人が三百二人と三倍にふえているんです。こんな詰め込みは普通の学校ではあり得ないんです。中野の特別支援学校の場合、どう対処しようとしているんでしょうか。
〇前田参事 中野特別支援学校につきましては、東京都特別支援教育推進計画、第一次実施計画におきまして、校舎の増築による対応をしてきているところでございます。
今後も第二次実施計画を着実に推進する中で、学校の適正配置や通学区域の変更などにより対応してまいりたいと考えております。
〇畔上議員 校舎の増築をしても足りないということなんです。
抽象的なご答弁なんですが、ということは、中野の特別支援学校は現在過密であるということをお認めになるんでしょうか。
〇前田参事 中野特別支援学校につきましては、今申し上げましたような校舎の増築ですとか、それから特別教室等を普通教室化するなどの方策により、教育活動に支障がないような工夫を行いながら、現在必要な教室を確保しているところでございます。
〇畔上議員 支障が起きていることも認めないというのはとんでもないことだと私は思うんです。
平成十一年に東京都が作成した養護学校の整備標準というのがあります。この整備標準を見ますと、現状における問題点は何かということがここにも書いてあります。これは東京都自身が書いていることですが、十年前のこの資料に、知的障害養護学校の教室としての独立性が損なわれるために声が筒抜けになり、授業にも支障を来していると。カーテンなどの仕切りで教育活動に支障があるということも指摘しているわけです。
みずから認めてきたのにもかかわらず、抜本的な改善もしないで年々深刻化させてしまった事態。そして、教育条件として余りにも基本的な教室の確保という問題に対して、繰り返し現場からも要望せざるを得ない。こういう事態に都教委はどういう対策を講じてきたんでしょうか。
〇前田参事 都教委としましては、東京都特別支援教育推進計画に基づく学校の適正配置を進めながら、増改修や特別教室の普通教室化、さらには通学区域の変更などにより対応してきているところでございます。
〇畔上議員 障害のある子どもたちの学習権が脅かされているという緊迫感が全然ないですよね。現時点での特別支援学校を何校つくるつもりでしょうか。
〇前田参事 平成二十二年度以降開校する学校は、第一次実施計画においては三校、第二次実施計画においては七校でございます。
〇畔上議員 十校純増であるならば理解できるんですが、計画では五十五校と、学校の総数は全然ふえていないんですよ。学校の総数はふやさないで、統廃合で大規模化させて何とかクリアしようというのが実態じゃないでしょうか。それでは足りないんですよ。だから、学校増設をというのが保護者の皆さんからの切実な願いなんですよ。
都の施設標準から見て、現行の特別支援学校でこの施設標準が守られている学校は一体何校あるんですか。
〇前田参事 特別支援学校の施設につきましては、それぞれの学校の用地の状況や建築条件などを踏まえまして、適用される法令等に基づき、必要な教室数等を整備しているところでございます。
〇畔上議員 ということは、施設標準が守られている学校はないということですか。
〇前田参事 繰り返しになりますけれども、特別支援学校の施設につきましては、学校の敷地等の状況に応じて必要な施設を整備しているということでございます。
それから、児童生徒数の増減による普通教室の確保につきましては、先ほども申し上げましたように、特別教室の普通教室化を含めて対応しているところでございます。
〇畔上議員 標準を守られている学校の数はいえないということですね。
都の作成した施設標準によると、知的障害児の特別支援学校の教室は五十六・九平米で、その設置条件も詳細に書いております。みずからつくった施設の目安も無視して、学校もつくらない、そしてその場しのぎのやり方で現場に無理を押しつけてきた。今、教室不足が生まれているのはその結果だというふうに思うんですね。本当に許せないと思います。
第三次の計画の議論が始まっているわけですけれども、この第三次計画の議論の中で教室不足問題はどんな議論になっているんでしょうか。
〇前田参事 第三次実施計画につきましては、平成二十二年度中、今年度中に策定することとしております。
教室確保の問題などにつきましては、まず、児童生徒数の推計や学校の状況を検証することが大切であると考えておりまして、そうした検証を踏まえて、今後議論を深めていきたいと考えております。
〇畔上議員 不足は明白であり、日々の子どもたちの教育にかかわる重大な問題なわけですから、早急に増設を求めたいと思いますが、その辺の考えを伺いたいと思います。
〇前田参事 ただいまお答えしましたけれども、児童生徒数の推計や学校の状況等を検証した上で、必要な教室確保について適切に対応していきたいと考えております。
〇畔上議員 私は、障害のある子どもたちの教育権を保障するために、やっぱり学校増設は早急に取り組んでいかなきゃいけない課題だというふうに思っております。そのことを強く求めて、次の質問に移りたいと思います。
〇畔上議員 寄宿舎の廃止の問題についてです。
立川ろう学校、それから江戸川特別支援学校の寄宿舎を廃止しようとしておりますが、私はこの間、寄宿舎の廃止はいかに道理がないのか、子どもたちの人権を脅かすものじゃないかということを指摘させていただいて、撤回を求めてまいりましたが、都教委の姿勢はかたくなであります。
私は、改めて立川ろう学校の寄宿舎の生活が一体どういうものなのか、どんな役割を果たしているのか、夜、見学をさせていただきました。また、寄宿舎生活をされている生徒さんのご自宅にも伺ってきました。そこで私は、家庭環境と就学保障は本当に切っても切れない問題で、その中でいかに寄宿舎が大きな役割を果たしているのかということを痛感しました。
ある舎生なんですが、この子は、小学校は普通の小学校でした。友達も温かく、よい環境でいたんですけれども、聞こえないことで相手のいうことなどが理解できるまで非常に時間がかかって、自分なりに悩んで、中学から立川ろうに入りました。寄宿舎に入っていませんでしたけれども、通学中のJRの事故に遭って、駅員さんに学校に連絡してほしいと伝えてもなかなか理解してもらえなかったということでパニック状態になって、少しそのことがトラウマ状態になってしまったと。
そこで、自分と家族で話し合って、寄宿舎に入ったわけです。そして、寄宿舎に入って、学習面でも生活面でも自信をつけて、毎日楽しく学校に通えるようになったということなんです。その生徒さんは、私が成長できたのは寄宿舎に入ったおかげだというふうに語っていました。
その子はこれまでおとなしい子でしたけれども、寄宿舎に入ってからはよく笑う子になったというふうに伺いました。障害のある子どもが笑顔で過ごせるということは、家族にとっても本当に大きな励みになることだというふうに思うんです。
ちなみに、その生徒さんが通学時間どれだけかかるのか。片道一時間四十分です。寄宿舎が廃止となったら、四月からは毎日片道一時間四十分の通学になるわけです。帰宅はバスと電車を乗り継いで、バス停から自宅まで真っ暗な道を歩くことに大変心配をしているお母さんは、駅まで車で迎えに行ってあげたいというふうに考えているんですけれども、兄弟の面倒、それから親の介護と、とても送迎ができないと不安でいっぱいなわけです。
また、ある別の舎生なんですけれども、脳性麻痺を持つ十二歳の子どものお母さんがこんなメッセージを新聞に載せていました。四年前に夫が三人の幼子を残して病死。私も持病があって働くことは難しい。そこで救いなのが寄宿舎だ。通学が困難な障害児が放課後から翌朝まで過ごす単なるケアではなく、仲間や先生の丁寧なかかわりの中で得がたい社会性を身につけることができる。しかし、東京都は減らそうとしている。五年後の息子たちとの暮らしが見えない。そういって締めくくっています。
滋賀県では、父子家庭のお父さんがやはり寄宿舎が廃止となることを受けて、先が見えないと二人の障害のあるお嬢さんを道連れにして、無理心中までしているわけです。
寄宿舎の存在というのは、第二の家庭であって、困難を抱える家庭のよりどころになっているわけです。だからこそ、三月に立川、そして来年度に江戸川だと。廃止に向けた準備が着々と強行されている中においても、どうしてもなくさないでほしいんだという切実な声をこうやって都議会に請願されているんだと思うんです。都教委はこのなくさないでほしいという声をどう受けとめているんですか。
〇前田参事 寄宿舎の閉舎につきましては、平成十六年度に策定した特別支援教育推進計画において、その適正な規模と配置にかかわる考え方を示し、計画終了期間までの間に十一舎から五舎とすることとしております。
また、立川ろう学校及び江戸川特別支援学校の寄宿舎の閉舎につきましては、第二次実施計画において示しているところでございます。
この計画につきましては、都民や保護者の方に公表するとともに、閉舎となる学校の保護者や児童生徒に対しても繰り返し説明してきているところでございます。
〇畔上議員 納得していないからこういう請願が出るんじゃないですか。通学困難な子が減っているから寄宿舎を十一から五舎に削減するというふうにおっしゃいましたけれども、今、都教委は通学困難な子まで切ろうとしているんですよ。
先ほどいった片道一時間四十分、通学にまだ不安を抱えながらも、それでも頑張って通うと、けなげに必死に立川ろうに通い続けると子どもたちはいっているわけですよ。都教委が今やろうとしているのは、この中学生に、あなたは今の学校に通いたいなら三時間以上かけて通いなさいよと。それが嫌だったら、友達と別れて一人で転校して、そして視力障害の子どもたちの寄宿舎に入りなさい、そう迫っているんですよ。
障害者の権利条約の第七条では、子どもの最善の利益、原則と意見表明権を明記しているわけです。それを全く無視したやり方じゃないでしょうか。どうですか。
〇前田参事 立川ろう学校の寄宿舎の閉舎につきましては、当該学校の児童生徒や保護者の方々に対しては、保護者会等を通じて繰り返し説明をしているところでございまして、理解を得られているものと考えております。
〇畔上議員 しかも、聴覚障害の子どもたちの単独の寄宿舎は一つもなくなってしまうわけです。葛飾の視力障害の子どもたちの寄宿舎と一緒にするんだということなんですけれども、聴覚障害の子どもたちというのは手話と口話がコミュニケーションの手段なんですよね。ところが、それが見えない視覚障害の子と一緒になると、そういう点では声が頼りの子と、手話が頼りの子どもたちがどうやってコミュニケーションをとるんでしょうか。寄宿舎は寝泊まりするだけの宿舎、そう考えているんですか。
〇前田参事 寄宿舎の基本的な役割につきましては、通学が困難な児童生徒に宿舎を提供して就学を保障するというものでございます。
今お話のありました児童生徒のコミュニケーションの問題につきましては、盲学校とろう学校の教職員が十分に連携して配慮して対応していきたいというふうに考えております。
〇畔上議員 学校で疲れて、ほっとしながら友達や先生とコミュニケーションをとっていく場で、とても難しいコミュニケーションの場をあえてつくる、そういう意図がわかりません。
都教委はこれまで少なくとも、寄宿舎の社会性を身につける大事な役割を認めてきたわけです。それなのに、これまでの入所基準を変えて、家庭の事情と教育的に必要だという項目を削って、通学困難だけにしてしまったわけです。その理由というのは、家庭養育状況の改善と福祉サービスの整備だというふうにいっています。
しかし、この間、格差と貧困の広がりが社会問題になっている今、障害児の家庭というのは、普通の家庭以上に困難を抱えていることは先ほども述べたとおりです。何を根拠に養育状況が改善した、また福祉サービスが整備されたとおっしゃるのでしょうか。
〇前田参事 繰り返しになりますが、寄宿舎は通学困難な児童生徒の就学を保障することを目的として設置しているものでございます。
都教育委員会としましては、この通学困難の解消のために、東京都特別支援教育推進計画に基づく都立特別支援学校の規模と配置の適正化、それからスクールバスの一層の整備による通学時間の短縮化等を図ってきており、今後もこの計画を着実に推進する中で、通学困難の解消に努めていきたいと考えております。
〇畔上議員 今の説明では通学困難の改善の説明ですよね。設置目的は、家庭の事情と教育の必要というものがあったのにそれを削った説明はまともにできないということですよ。
先の見通しが立たない不安を家族で抱えるのは一体どういうものなのか。経済的な負担がどれだけあるのか。どれぐらいいらいら感があって、家族関係がどういう状況になっているのか。家庭環境と就学保障という問題は密接にかかわっているものなんですよ。家庭環境と就学保障のかかわりをどう考えているんですか。
〇前田参事 繰り返しになりますが、寄宿舎は、例えば島しょ地区に居住する生徒などのように非常に通学が困難な場合に、その就学を保障するために設置されている施設でございます。
児童生徒の家庭環境などにより、通学に支障が生じるような場合には、保護者、学校、区市町村などが連携しながら対応していく必要があると考えております。
〇畔上議員 困難な家庭の状況があるからこそ、寄宿舎が第二の家庭としての大きな役割を果たしているんじゃないでしょうか。
保護者の皆さんがどんな思いで寄宿舎に子どもを預けているのか。あるお母さんは、こういっています。寄宿舎に子どもが泊まっている間、本当は親も心配でつらいんだと。だけれども、どんなに頑張ってもほとんどは親の方が先にいく。そのことを子どもが小さいうちから考える気持ち。親から巣立つという言葉はあるけれども、本当に障害のある子どもたちにそんな日が来るのか。そう考えながら、自分がいなくなってもちゃんと生活できるようにしてほしい。何よりもどんな人にも愛されるように、そんな願いを込めて、寄宿舎を利用しています。こういっています。
家庭の実態と家族の思いをしっかりと受けとめて、家族の困難に向き合って一人一人の子どもたちの教育を受ける権利を本気で守る、私はそういうことこそ教育委員会の仕事だというふうに思うんですが、希望調査や実態調査、私はすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
〇前田参事 寄宿舎に入舎する上で必要な児童生徒の情報につきましては、プライバシーにも配慮しながら学校において把握しているところでございます。
〇畔上議員 実態調査もやらない、保護者の切実な声も聞かない、とにかく立川と江戸川の寄宿舎廃止ありきと。これは本当に明らかに障害者の権利条約にも違反していますよ。権利条約のかなめというのは、私たちを抜きに私たちのことを決めないでほしい。これが私は障害者の権利条約のかなめだというふうに思うんですね。教育の現場で、この権利条約を守るべきなんじゃないでしょうか。
〇前田参事 寄宿舎につきましては、通学困難な児童生徒の就学保障のために、学校教育法上に規定されたものでございまして、障害者権利条約の考え方に反するものではないと考えております。
〇畔上議員 守っていないから私はいっているんです。ことし第三次の計画がありますけれども、その策定に向けた委員会が設置されているわけですが、メンバーの中に寄宿舎の保護者は入っていますか。
〇前田参事 第三次実施計画につきましては、平成二十二年度中に策定することとしており、検討を行っているところですが、策定に当たっては、これまでと同様にパブリックコメントを通して、都民、保護者の方々の意見については聞いていこうと考えております。
〇畔上議員 メンバーには入っていないということですね。やはり一次計画以降、自立支援法が制定されたり、経済的困難が広がったり、障害児をめぐる環境も、本当に今大きく変わっているわけです。だから、やっぱり一次計画を前提にしてどんどん計画を進めるというのは間違っているというふうに思うんですね。
第三次計画をつくる際に、検討委員会をなぜつくったか。その検討委員会をつくったのは、今後の障害児の教育のあり方についてもっと議論して、それで、今の子どもたちに何が必要なのか。その議論の中で、私は寄宿舎の役割についても議論していくべきだというふうに思うんです。
立川と江戸川については、私はせめて三次計画の議論の中で方向性を出すべきであって、今廃止すべきではないということを考えますが、いかがでしょうか。
〇前田参事 立川ろう学校、それから江戸川特別支援学校の寄宿舎の閉舎につきましては、第二次実施計画に位置づけられておりますが、この計画策定に当たりましては、パブリックコメントで都民のご意見もいただきながら策定してきているものでございます。今後も寄宿舎につきましては、計画どおり配置の適正化を推進してまいります。
〇畔上議員 子どもを本気で守ろうという姿勢のかけらもない冷たい姿勢だなというふうに私は思うんですよね。寄宿舎の役割からいったって、私はやっぱり存続をすべきだと。そのことを強く求めて、私の質問を終わりたいと思います。
〇畔上議員 この契約案件は、現在の江東ろう分教室の所に、江東特別支援学校の小中学部を併置するための学校改築工事です。
先日の当委員会におきまして、特別支援学校の教室不足の問題を取り上げさせていただきましたが、この改築が教室不足を解消して、子どもたちの教育条件整備につながるものにしなければならないと考えております。
そこで伺いたいんですが、そもそも、なぜ今、江東養護に通う小中の子どもたちが移転しなければならないのでしょうか。
〇前田参事 知的障害特別支援学校では、児童生徒数の増加傾向が著しい中で、江東特別支援学校も同様な状況にございましたが、同校の敷地が狭隘であり、児童生徒の在籍者数の動向や教育活動を踏まえると、同校の敷地内での施設整備が困難な状況でございました。
こうした状況を踏まえまして、平成十六年度に策定した東京都特別支援教育推進計画第一次実施計画において、東京都全体の学校の適正な配置を行う中で、教育環境の改善を図るため、江東特別支援学校を高等部単独校とし、江東地区第二養護学校(仮称)に小中学部を設置し、移転することとしたものでございます。
〇畔上議員 江東の特別支援学校は以前から教室不足が深刻で、カーテンで仕切って授業をされていました。
私も以前に視察したことがございましたが、そういう点では改善だというふうに思いますけれども、環境の変化に敏感な子どもたちということですので、学校が変わった上に、先生も変わったというふうになりますと、子どもたちに負担にならないかなと心配をしております。
そういう点では、子どもたちの負担が最小限になるように、最善策をぜひ講じていただきたいというふうに思います。これは要望しておきたいと思います。
現在、江東特別支援学校の方では、スクールバスが四台となっておりますが、第二支援学校の見取り図を見ますと、スクールバスの敷地がないんですけれども、どこに何台のバスを駐車する予定なんでしょうか。
〇前田参事 スクールバスにつきましては、議案資料の一階平面図の東側にある車寄せ、駐車場と記載してあるところが駐車場でございますが、そこに四台程度の駐車スペースを予定しているところでございます。
〇畔上議員 私、地元なもんですからあれなんですが、東陽町から大島というところに移転するということで、スクールバスの利用者は変わる可能性もあるわけですね。そういう点では、現段階でどういうふうに変わるかというのはわかりませんけれども、駐車場の十分なスペースの確保等、必要な通学保障をしっかりやっていただきたいというふうに思います。
普通教室のスペースですけれども、施設標準をクリアしているんでしょうか。
〇前田参事 江東地区第二養護学校(仮称)の普通教室のスペースにつきましては、施設標準を満たしてございます。
〇畔上議員 六・五掛ける八・七五ということで、五十六・九平米の施設標準はクリアしているということです。
この問題を前回の委員会でも申し上げましたが、やはり私は、ほかの学校も含めて、すべての子どもたちが施設標準をクリアした教室で学べるように努力していただきたいということを申し上げておきたいと思います。
ろう分教室の方なんですが、永福分教室を視察した際に、教材室がなくて、太鼓が聴力検査室に置いてありました。現場を工夫しながら、場所を確保することがなかなか困難ということで、教材室や重複障害の教室を確保するために教室を半分に仕切って、狭い教室で授業をされていたんです。
見取り図では新しい江東ろう分教室には教材室というのはあったんですけれども、重複障害の学級はどう想定されているんでしょうか。何学級何教室なのか、お答えいただきたいと思います。
〇前田参事 ろう学校の分教室の重度重複学級の学級数は、現在の学級数と同様、一学級を想定してございます。
〇畔上議員 重複学級も含めて、普通教室を半分に仕切らなければいけないというようなことはないようにしていただきたいというふうに思います。
江東特別支援学校の現在の小中学部の生徒数が、小学生が六十六名、中学生が四十八名と、百十四名二十七学級と伺っています。そのうち重重が十学級あるということです。
新しい第二支援学校は数えたら三十七教室あったんですけれども、何人何学級を想定しているんでしょうか。また、その想定数は何年でいっぱいになるという見通しを持たれているんでしょうか。
〇前田参事 現時点で想定している学級数でございますが、今、委員お話のありましたように、三十七学級で百六十五人を想定してございます。現時点の想定では、十分に対応できるものと考えてございます。
〇畔上議員 小学部の重複は全体で今五割、それから中学部は三割というふうになっています。教室と教室の間にクールダウンの部屋を設けたりの工夫はされているんですけれども、この割合でいきますと、百六十五人という想定になると、あらあらの試算で大体三十七から四十学級が必要になってくるというふうになるわけですね。そうなると、すぐに教室不足になってしまうんではないかということを私は大変心配しております。
二〇〇四年、この計画の当時、今から六年前の生徒数が、知的の支援学校で五千百四十九人と。当時の推定では現時点で六千百十四人というふうになっていたんですけれども、実際には既に六千九百六人ということで、都の計画の倍近いふえ方で、都の推計の最高を既に超えているわけです。
こういう現状があるわけですから、私はこうした事態をしっかり踏まえて第三次計画で学校を増設することと、あわせて、この第二支援学校開設後は、二年後ということになるわけですから、改築に当たってもその点を十分に留意していただきたいと思いますし、また、江東特別支援学校の保護者の皆さん、また教育現場の皆さんの意見をよく聞いていただきたいというふうに思います。
そのことを強く要望しまして、質問を終わりたいと思います。
〇畔上議員 来年度から小一、中一で学級の算定規模が三十九人となりますが、まずこのことについて伺いたいと思います。
我が党は、これまで繰り返し少人数学級を求めてまいりましたが、このたびの教員を加配して、TTや少人数学級を実施することになったことは、貴重な一歩だというふうに思っております。
各区市町村がこの制度をどう受けとめて、またどのように活用したいと考えているのか、私も各区市町村の議員団を通じまして自治体に聞き取りを行ってきました。三月四日時点で二十三区市にお聞きをすることができたんですが、半分ぐらいの自治体では、学校の現場判断に任せる方向だということでした。また、少人数学級や学級をふやす方向だというふうにいったのが三分の一ぐらいありました。
学級規模の縮小には活用しないと、そういうふうに回答したところはありませんでした。また、教育委員会からも、それから保護者からも歓迎の声が上がっておりましたが、いかに少人数学級が待ち望まれていたかということを私は示したものだというふうに思います。
また、クラスを分ける際に、教室が足りなくなる可能性もあるということで、特別教室を転用して、その特別教室には設置されていなかったクーラーを新たに設置する必要が生じるなど、教室設備の確保や、学校の統廃合計画の見直しが課題となる、そういった区市もありました。
都教委が区市町村に対する説明会を行っておりますけれども、都教委に対する要望、各自治体からどんな要望が上がっていたか、まず伺います。
〇松山地域教育支援部長 小一問題、中一ギャップの予防、解決のための教員加配に関する説明会につきましては、昨年十二月に区市町村教育委員会の教育長を対象に、本年一月に区市町村教育委員会の担当者を対象に実施したところでございます。
その際、区市町村からは、都としての学級編制に対する見解や、教員加配に関する効果検証などの質問がありましたが、意見や要望はございませんでした。
〇畔上議員 説明を受けてすぐということなんでそうだったかもしれませんが、既に現場ではいろいろな声も出ていますので、何点か伺いたいと思います。
一つは、新採の教員が小一、中一加配として来た場合、少人数学級にして担任をさせるのはちょっと難しいんではないかという声がありましたが、加配教員を担任にするかどうかの判断は、現場で行うことと考えてよろしいんでしょうか。
〇直原人事部長 加配された教員の活用につきましては、学級規模の縮小やチームティーチングの導入などを想定しておりまして、それらの活用方法については、学校の実情に合った最適策を、学校の意向を踏まえ、区市町村教育委員会が選択できる仕組みといたしました。
〇畔上議員 また、加配の人数、先ほどもご説明がありました百二十八人、これは小学校五十八人、それから中学が七十人と見込んでいるということですが、該当する学校が見込みよりも多い場合にはどのように対応されるんでしょうか。
〇直原人事部長 今後の加配対象校の状況の推移を見ながら、条例で定められた定数の範囲内で判断していくことになります。
〇畔上議員員 条件が当てはまる学校が除外されるようなことは、絶対あってはならないというふうに思います。
私の聞き取りでは、既に独自に小一、中一対策を講じてきた多くの区市町村の現場からは、歓迎の声とともに、区独自の非常勤講師の配置では限界があって、正規教員の配置増が必要であるとか、もっと加配をふやして使い勝手をよくしてほしいとか、さらなる学級規模の縮小を求める声、また三年間の暫定措置に対する不満の声なども上がっています。
都教委は、あくまでも小一プロブレム、そして中一ギャップ対策だということでありますが、現場では既にさまざまな対策を講じてきました。だからこそ、こうした声が上がってきたのだというふうに思います。
先ほど都教委は、三年間効果検証して、そして三年後に総括的検証を実施するというふうにご答弁されたんですけれども、そうしますと、先ほど検討委員会を立ち上げるということですが、その検討委員会で今後の方向性を決めるということでしょうか。
〇高野指導部長 先ほども答弁をさせていただきましたけれども、効果検証の評価につきましては検討委員会で行っていく予定でございます。
これにつきましては、児童生徒の適応状況に関して、具体的に分析、検討を行っていくものでございまして、方向性ということについて今ご質問がございましたけれども、まずはこの検証を行っていくという組織でございます。
〇畔上議員 私、今手元に持っているんですが、日本教育新聞によりますと、文科省は二月十八日に、今後の学級編制や教職員定数の改善のあり方について、各教育団体から意見を聞いたという報道がされておりました。
そこで、東京都の木村教育委員長が会長の全国都道府県教育委員長協議会、そして、大原教育長が会長であります全国都道府県教育長協議会、これは四十七都道府県にアンケート調査を実施されて、二月十八日の文科省のヒアリングの席で、そのアンケート調査結果を踏まえながら、少人数学級が実現するように、大幅な定数改善が必要だとして、学級編制の標準の見直しを求めていらっしゃいます。
アンケートでは、小中学校の学級編制は三十人がいいというのが最も多く、高校の全日制では三十五人、定時制では三十人が適正な学級編制基準と回答した都道府県が多かったというふうに報道されております。
実は、先日も私の事務所に小学校のお母さんたちが相談に見えたんです。それは、その学年では一月に一人引っ越しちゃった。そのために、これまで二十七人の三クラスだったのに、来年度になると四十人の二クラスになっちゃうと。そうすると、せっかく落ちついてみんな勉強にも励んでいるのに、四十人では先生の目も行き届かなくなっちゃうから、何とかならないでしょうかという相談だったわけです。
保護者の皆さんが、やはり少人数学級は全学年を対象にしてほしいという声を上げているわけです。そういう点で、私は全学年での実施についても検討すべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
〇松山地域教育支援部長 小学校や中学校への入学直後の時期は、その後の充実した学校生活を送るための基礎を固める重要な時期でございます。この時期に小一問題、中一ギャップが発生し、学習規律が確保できなかったり、学習不適応が発生したりいたしますと、子どもたちに学力を身につけさせる上での基盤を構築することが困難になります。
このため、この問題を予防、解決する方策の一つとして、平成二十二年度は小学校第一学年、中学校第一学年を対象に教員の加配を行うこととし、加配された教員の活用については、学級規模の縮小やチームティーチングの導入など、学校の実情に合った最適策が選択される仕組みとするものでございます。
都教育委員会としては、生活集団としての教育効果を考えた場合、児童生徒が集団の中で互いに切磋琢磨し、社会的適応能力をはぐくむために、学級には一定規模が必要であると考えております。
さらに、基礎学力の向上に配慮してきめ細かな指導を行っていくためには、教科等の特性に応じた多様な集団を編成できる少人数指導が有効であると考えております。
対象学年以外は、これまでどおり四十人を基準として学級を編制し、少人数指導の充実を図っていくことが望ましいと考えております。
〇畔上議員 これまでのご答弁を繰り返されたんですけれども、私はかなり進んできたなというふうに思ったんですよね。木村教育委員長、そして大原教育長の名前で、こうやって国に対して少人数学級が実現するように大幅な定数改善が必要だと。そして、学級編制の標準の見直しも求めているんですから、せめて、私は国の加配教員を、国が少人数学級に活用してもいいですよというふうになっているわけですから、都としても、少人数指導だけじゃなくて、少人数学級に活用できるようにする。
そうすれば、先ほど相談を受けたと私が申し上げましたケースは救われるわけですよ。人もお金もふやさないでも、現に今時点でできるわけですから、すぐにこのことについては実現していただきたいというふうに思います。
また、規模の縮小についても、都は、小一、二と、中一については三年間で三十七人まで引き下げるということですけれども、せめて三十五人ぐらいにしてほしかったという現場の率直な声も伺っています。
学力の世界一で注目を集めましたフィンランドは二十四人以下学級など、世界では三十人学級が当たり前の流れになっているわけです。このたび文科省もそういうこともあって、少人数学級に言及してきたわけです。そして、具体的な学級規模や実施時期については、まだ明確になっておりませんけれども、そうした動きがあるわけです。
子どもたちにとっては、やはり今、今が大事なんだと。一年一年が本当に大事な教育期間なわけです。私は、政府に対して、早期な少人数学級の実施を求めると同時に、率先して都教委が実施をしていただきたいということを強く求めて、次の質問に移りたいと思います。
〇大原教育長 先ほど私どもの木村教育委員長と、それから私の名前を二度にわたって引用して、少人数学級について都教委が要望したように聞こえるご発言がございましたが、私ども都教委の考え方は、先ほど松山部長から答弁したとおりでございます。
それから、名前の出ました全国都道府県教育委員長協議会の会長は木村でございます。それから、全国教育委員会教育長協議会の会長は、私、大原でございまして、先ほど、畔上委員が引用された要望というのは、全国組織で取りまとめたものを私どもの名前で文科省に提出をしたものでございまして、都教委の考えと一致しているわけではございません。
〇畔上議員 別に都教委が要望したなんていっていないですよ。教育長の名前で、全国のアンケートでそういうふうに答えているというふうにいったわけですよ。それで、しかもそういった全国的な流れがあるということを私がいったわけですよ。
〇畔上議員 事務職員の職務内容について伺いたいと思います。
学校を取り巻く環境が複雑多様化する中で、児童生徒が安心して通える学校にするために、日々子どもたちを支えていくのが学校事務職員の皆さんになるわけです。私も地元の小中学校などをよく訪問していますが、事務職員の方も子どもの安全確保のために、危険な箇所をどうやって改善しようかと校長先生と話していたり、学校教育の中で大切な役割を果たしています。
とりわけ、貧困化が深刻になるもとで、就学援助を受ける児童生徒がふえて、東京全体では平均で四人に一人の割合で就学援助を受けていて、学校事務職員の果たす役割というのはますます重要になってきているわけです。
ところが、東京の実態を調べてみますと、小学校千三百十四校、中学校六百二十七校に対して、今年度の学校事務職員の配置状況、都費で正規の事務職員を配置されていない学校は百八十三校もありまして、それは再任用で対応しているということでありますが、しかし、再任用の実態を見てみますと、再任用のうち九一%、ほとんどが週四日間、短時間勤務職員となっています。そのために、一日不足分は、臨時職員交付金、アルバイトで対応しているのが実態なわけです。
しかも、国の基準では、就学援助が百人を超えて、全生徒の二五%以上の学校には都費で正規職員の一人を加配する準用加配を行うこととなっていますが、その基準で見ますと、今の東京都の場合、本来つけるべき事務職員を五百人もつけていないということになるわけです。
そうした中で、突然、ことしの一月二十九日付で都教委から区市町村の教育委員会教育長あてに、学校事務職員の標準的職務についてというものが通知されております。これで、現場の中では大きな戸惑いの声が上がっているわけですが、なぜ急にこうした職務内容の通知を出したのでしょうか。理由をお聞かせください。
〇直原人事部長 地域との連携強化、学校安全の確保など、学校への期待は一層高まっております。それにこたえるため、各学校でさまざまな取り組みを行っており、特に副校長や主幹教諭に業務が集中し、多忙感が生じておりますが、事務職員がどのような役割を果たすべきかに関して、ほとんどの区市町村教育委員会では、これまで具体的に定められていないのが現状でございます。
また、小中学校事務職員の具体的な職務をどう定めていくかはかねてから大きな懸案となっておりまして、一方では、事務職員がみずからの職務範囲を限定的にとらえたり、前例踏襲で業務を行うなどの実態が課題となっておりました。
このような状況を受けまして、今般、事務職員が小中学校において適切に役割を果たし、あわせて事務職員の学校運営の参画を進めることを目的としまして、標準的職務を定め、通知文を発したものでございます。
〇畔上議員 今、事務職員の職務の定めがないとおっしゃったんですが、東京都教育委員会教育長名で事務職員の事務分掌についてという文書がありまして、これが基準となってもともとは仕事をされていたわけですね。ですから基準がなかったわけではないというふうに思うんです。
それで、この通知を見ますと、事務職員が一人のときの分掌事務と職員加配のときの事務について、きちんと事務内容が記載されています。そして、あとは現場での判断でいろいろ仕事を進めていったというふうに伺っています。
それが、今回の学校事務職員の標準的職務という通知にはそういったものが全くなくて、二十項目の職務の分類が記載されていて、本来管理職、先ほども副校長のお話がありましたが、そういった副校長などの仕事も入ってきております。
例えば、この通知を見ますと、副校長が仕事としていました官公庁やPTA、地域などの各団体との連絡調整、それから外部指導員などとの連絡調整、出勤簿の管理、こういうものまで具体的な職務例として入っているんですけれども、これは事務職員の仕事を超えているのじゃないかというふうに思うんです。
今回の標準的職務の通知には、事務職員が総括、あるいは関与というふうになっているんですが、では、一体だれが総括なのか、関与なのかの判断をするんでしょうか。
〇直原人事部長 この標準的職務は、事務職員が中心的な役割を担っていくべき職務について定めたものでございます。区市町村教育委員会においても、この趣旨を踏まえて、事務職員の職務について、規則等により規定されるものと考えております。
〇畔上議員 今、中心的役割というふうにおっしゃったんですが、深く教育内容にかかわるものまで事務職員が中心的役割を担うというのは、私は現実的ではないというふうに思うんです。
また、冒頭述べましたように、この間、事務職員は都の行政改革実行プログラムによって、再任用の活用の拡大が図られて、正規の事務職員がいない学校も生まれてきているわけです。そればかりか、必要な配置さえされてこなかったということを先ほども申し上げました。
そういう中で、これ以上の仕事量になったら対応し切れないと。子どもたちのためにと頑張ってきたけれども、事務職員を続ける自信がないといった声も伺っています。
労働強化につながらないのかと考えるんですが、都教委はどのようにその点は考えているんでしょうか。
〇直原人事部長 小中学校の教育活動は、教員を初めとするさまざまな職種の職員によって成り立っておりまして、行政職という立場からされていく事務職員の職務は、非常に重要であるというふうに考えております。その責務を着実に果たしていくためには、事務職員がこれまでにはない新たな役割を担う場合も当然あり得るというふうに考えております。
〇畔上議員 事務職員の仕事は本当に大事なものだというふうに思います。教員の多忙化の問題は、教育長がこの間の本会議答弁などでも認識を持っていらっしゃるということもわかりました。
私も副校長先生に何人かお話を伺ったんですけれども、ある副校長さんはこうおっしゃっていたんですね。朝七時に出勤後、夜九時まで勤めてからの帰宅が日常茶飯事で、日曜日の出勤もあると。平成二十年四月から日勤講師制度が始まったけれども、月十六日で学級担任は任せられないから、結局欠員が生じたときに副校長を中心とした学校対応となっているのが実態なんだというふうにお話もされていました。
なぜこんなに多忙になってしまったのかと。それは、教育長が本会議でも小中学校では多種多様な課題への対応が求められているんだというふうにご答弁されていましたが、本当にそのとおりだと私も思うんですが、それにもかかわらず、全体の職員定数査定の中で教職員定数も削減されてきた。
例えば、小学校の十四学級の教員定数が十七人から十六人に削減される。中学校も、十五学級以上なら生徒指導担当教員がついていたものを、十八学級以上じゃないとつけられないといった配置基準の見直しや削減が行われてきた。そういう中で、私はやっぱり矛盾が噴出してるんだと思うんですね。その問題をまともに解決をしないで、事務職員の業務をふやして解決するやり方というのは、私は間違っているんだというふうに思うんです。
教員もやはり事務職員も必要な配置はきちんと行っていく、そのことが解決の道であるということを指摘したいと思います。
〇畔上議員 そして、次の質問に移りたいと思います。時間講師の報酬についてです。
時間講師の任用は、年間任用と短期任用というやり方ですが、教員の病気等の臨時的な欠員、それから教科編成上の端数時数などに対応して任用されることになっています。臨時とはいえ、正規教員と同様に授業を行っています。ですから、時間講師は、採用を受けたら、すぐに授業を受け持つかテストをつくり、採点も行うということです。
都立高校で理科系の授業を受け持っているある時間講師の方は、授業時間の三倍から四倍は予習に充てるようにと、ベテランの先生から指導も受けたということです。授業と授業の合間、通勤途上の電車の中、帰宅後、日曜日も自宅でと、時間を見つけては予習の時間を充てているといっていました。子どもたちに理科のおもしろさを伝えたい、物事を科学的に見る目を養ってほしいと、教育に情熱を傾けているわけです。
都教委は、学校教育において時間講師の身分、職務をどう位置づけていらっしゃるんでしょうか。まず伺います。
〇高畑参事 東京都の公立学校に勤務する時間講師の身分は、地方公務員法第三条第三項第三号に規定する特別職の地方公務員でございます。講師は、学校教育法第三十七条第十六項におきまして、教諭または助教諭に準ずる職務に従事するとされており、時間講師の主な職務は、児童生徒に対する学習指導でございます。
具体的には、校長の学校経営方針や学校が定めるカリキュラムに沿って、正規教員と同様に児童生徒に対する授業を行います。
〇畔上議員 正規の教員と同じ仕事をするということですね。
先ほど申し上げました都立学校に勤務している時間講師の方は社会人から教員になった方で、講師経験は一年目ですが、週四日十二時間、月給は九万円です。それでは生活が成り立たないということから、中学校もかけ持ちで週五日合計十六時間教壇に立っていますが、それでも合計十二万円。高校の正規の教員の授業の受け持ち時間数は週十八時間ですから、ほとんど同じように働いても、わずか十三万から十四万ということになるわけです。
都立の学校の教壇に立っている、そういう時間講師が、まさに生活保護基準以下ぐらいの本当に厳しい生活をせざるを得ない、こういう実態を都教委はどう受けとめていらっしゃいますか。
〇高畑参事 例えば新規採用された正規の教諭と、経験年数が一年未満の時間講師で上限となる週二十六時間の授業を担当するものとの年収を比較した場合、正規教諭の方が約六十五万円上回ることになりますが、仮にこの時間講師が週四十時間勤務した場合には、時間講師の方が約百十万円上回ることになります。
また同様に、経験年数が十二年となる正規の教諭と、週二十六時間授業を担当する時間講師の年収を比較した場合、正規教諭の方が約百十万円上回ることになりますが、仮にこの時間講師が正規教諭と同じく週四十時間勤務した場合には、時間講師の方が約百五十万円上回ることになります。
〇畔上議員 週四十時間の時間講師の方なんていますか。週四十時間や二十六時間なんて、大体そういう時間が設定できるわけがないんですよ。一つの学校でそんなんだったら、正規の職員を入れるはずでしょう。そんな架空のやり方でごまかしたらいけませんよ。
事前の授業の準備をして、テストをつくり採点する、とても勤務内にはできないで残って仕事をしても、結局そのお金はもらえないから、月の手取りはやっぱり十二万余なんですよ。それでも子どもに学習する楽しさを知ってほしいと必死で頑張っているわけですよ。
それでも生活が成り立たないと。昼間は、教員の仕事で目いっぱいで、夜アルバイトをして生計を立てると。
一般の教員の給与を参考にしているということですけれども、さっき二十六時間とか四十時間なんていったけれども、高校の一般の先生だって十八時間ですよ。そんな二十六時間もできるわけないじゃないですか。
私は、現行の時間講師の報酬が低過ぎるといわざるを得ません。時間講師の報酬は、経験年齢で上がる仕組みだということなんですけれども、一年目で千九百円、二年目で七十円のアップにすぎません。
また、時間講師の場合には雇用保険にも入れない方がいます。雇用保険は、正規の教員以上、週二十時間以上働かないと雇用保険の対象から外されると。これは法的な規制でそうなっているということであります。
民間の塾でさえ、授業の準備時間やテストの採点は別枠で手当てしている。そういう民間の塾もあるわけです。私は、何らかの待遇改善を検討すべきだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
〇高畑参事 時間講師の報酬単価は、講師本人の経験年数に応じて定めてあります。この単価は経験年数が同じ教諭をもとに決定しており、適切な水準にあるものと考えております。
また、時間講師の報酬は、担当しているすべての持ち時数に応じて算出をしております。報酬単価は、一般職員の給与改定率に基づき改定を行っており、適切な額が支払われているものと考えております。
〇畔上議員 本人の意思で授業時間数が決まるわけでもなく、あくまでも学校の都合で授業時間数も決まるわけです。もっと働きたいと思っても、二校、三校ダブって働くわけだけれども、その学校によって授業を重ならないようにするというのはすごい大変なことなわけですよ。
現在、先ほどもいいましたように一授業千九百円と。しかし、これは時給ではありません。先ほどもちょっと説明がありましたが、授業の準備も全部含めての報酬だと。冒頭にお話ししたように、一時間授業をするのに、三倍から四倍の予習などの時間、テストの採点、こういうのも全部含めるわけですから、本来の時給換算でいえば、時給六百円ぐらいになっちゃうわけですよ。最低賃金も下回っちゃう。
私は、時間講師の生活実態、とりわけ経験の若い時間講師のアンケート調査などを行って、きちんと実態を把握すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
〇高畑参事 先ほどもご答弁申し上げましたが、時間講師の報酬は、担当しているすべての持ち時数に応じて算出をしております。報酬単価は、一般職員の給与改定率に基づき改定を行っておりまして、適切な額が支払われているものと考えております。
〇畔上議員 給与改定率に伴ってということで改定して、先日減っちゃったわけですよね。こうした時間講師は、都の教育を支える重要な役割を果たしているわけです。教育における教員の処遇の悪化というのは、私は教育の劣化に結びつく問題だと思うんです。
だから、例えば埼玉県、非常勤講師の時給は二千八百円ですよ。教職員の病気の代員は、県費負担の教員を採用して、一カ月以上勤務すれば二十三万円です。東京都の現実を無視した、こういう時間講師の報酬の改善は、私は急務だといわなければならないと思います。時間講師の実態をきちんと把握して、改善を強く求めたいと思います。
本会議答弁で、官製ワーキングプアを生み出しているという認識はないというふうに、これは都教委ではありませんが、都が答弁されていたんですが、私はまさに官製ワーキングプアだといわざるを得ないと思います。
そこで伺いますが、時間講師は今年度どのぐらい任用しているんでしょうか。
〇高畑参事 時間講師の任用は、一年間の任用である年間任用と、年間任用以外の短期任用がございます。
昨年七月一日現在の時間講師の実員数は四千六百十九人でございます。
〇畔上議員 時間講師の任用は年々増加していて、四年前より七百四十四人も増加していると。学校の教員数と比較しますと、全体の教員定数の七・四%に当たる、そういう人数になるわけです。
司書教諭や特別支援コーディネーター、主幹制度などで多忙な先生に、新たな仕事がふえた分、時間軽減で時間講師を任用する。また、病気での休職に対応して時間講師を任用するとして、そうやって時間講師をどんどんふやしてきたわけです。
子どもたちの成長にとって、今、本当に困難の多い状況の中で、学校教育の果たす役割、教員の果たす役割がますます重要になっているときに、非正規の教員が多くなっているという状態は、私はやはり問題があるというふうに思います。計画的、また集団的な教育を弱体化させるゆゆしき問題だというふうに考えています。
本来、教育内容の充実のためには、正規の教員をきちんと配置すべきところを時間講師や臨時教員で職員で穴埋めをすると。そして、それに加えて、先ほども事務職員の職務の拡大という問題もいいましたが、そういう形で対応するというのはやはり問題があるというふうに思うんです。
今年度の教職員の定数は六万二千九十一人です。五年前の平成十六年、二〇〇四年は六万二千三百四人と。その時点に比べても二百十三人減っていると。来年は二百二十一人ふやすということで、ほぼ同じぐらいということになるわけですが、しかし、この五年間で子どもの数、児童生徒は二万三千人ふえているんですよ。子どもが二万三千人もふえているのに、先生を減らしてきた。やっぱり私はここに問題があるんだというふうに思うんです。
教員配置の問題というのは、子どもたちの教育条件に深くかかわる問題なわけです。時間講師の待遇改善と、それから教職員の配置の拡充を強く求めまして、私の質問を終わりたいと思います。
東京都美術館の利用料金の上限額の改定について(2010年3月18日)
〇畔上議員 第五十七号議案の東京都美術館条例の一部改正について伺いたいと思います。
当美術館は、都民の芸術文化の拠点としての大きな役割を果たしている美術館と。先ほど来もお話がありましたけれども、とりわけ公募展事業は、美術団体の育成、発展に重要な役割を果たしてきたわけです。私も実は、知人の作品を鑑賞に何度か行ったことがあるんですが、大変貴重な場だと感じております。
改修のメリットというお話もありましたが、今回リニューアルされるということで、さらにこうした公募展事業が発展していくように、ぜひしていただきたいというふうに強く思っているところでございます。
そこで、まず利用料の問題ですが、利用料の説明が先ほど行われました。そして、指定管理者が設定をし、負担が過大にならないように指導というお話がありましたが、今回限度額の引き上げに伴い、利用料は一五%の値上げというふうになるわけです。利用料値上げというのは、公募展など出品される団体にとっては大変な負担になるということを私、心配しております。
例えば、公募展示室の一室を借りるのが、現在四万九千五百円、これが五万七千円に上がるわけです。十日間使用する場合は五十七万円となるわけで、七万五千円の値上げとなるわけです。
展示する場合には、この部屋の利用料だけではなくて、作品を飾るための会場設営の費用、それから、作品を運搬するその費用など、さらに、看板をつくるための費用などなど、一回の作品展で室料の約三倍もの費用がかかっているというのが実態だと伺っております。
作品の提出者に出品料を徴収して、何とかやりくりされているということもお話を伺っていますが、大変な負担で、ある六十年以上も歴史のある団体では、これ以上の値上げで、もう団体そのものが成り立たなくなってしまうというふうなお話も伺ってきました。
団体育成の立場に立って、私は値上げはやめるように指導すべきだったと思うんですが、いかがですか。
〇藤井参事 東京都の公の施設の使用料は、受益者負担の適正化を図る観点から、原価計算をもとに見直しを行うこととなっております。
東京都美術館は、この四月から休館いたしまして、約二年間かけて設備の全面更新やバリアフリー化などの大規模改修工事を行う予定でございます。この改修によりまして、利用者、それから、来館者の環境が格段に向上するという中で一定の負担が必要という考え方の中から、大規模改修後の施設運営コストに関して調査を行って、その結果に基づきまして、条例に定める利用料金の上限額を改定することといたしました。
〇畔上議員 私は、やはり都民の美術団体の育成の立場が非常に大事だというふうに申し上げているのであります。これまでも美術館が利用料値上げをしますと、会場設営業者の利用料、それから看板業者の利用料、看板料ですね、こういったものも連動して上がっているそうなんです。
そうなると、都内に百から五百の作品を展示するような美術団体の作品展を行えるような場所はごく限られていて、ここが本当にそういう面では貴重な会場になっているわけですが、そこで、美術団体を財政的な面から存亡の危機に追いやるということは、やっぱりあってはならないというふうに私は思います。都立の美術館だからこそ、先ほど申し上げましたような団体育成の立場で利用料を据え置くべきだということを強く求めていきたいと思います。
次に、リニューアル後の都立美術館の公募展示について伺いたいと思います。先ほども公募方法の変更があったということで変更内容と、その変更理由の説明がありました。そして、外部有識者の方が審査を行っていくということもお話がありました。
そこでちょっと伺いますが、そのメンバーはどうやって選定されるのか、外部有識者の選定の仕方を教えていただきたいと思います。
〇藤井参事 審査委員は、公募団体とは利害関係がない美術や書道に関する学識経験者、及び公募団体展が開催されている他の美術館の学芸員などを候補としていると聞いております。実際に審査委員の選定に当たりましては、指定管理者である財団が選定をいたします。
〇畔上議員 先ほど、公正な審査が必要だから非公開だというふうにご説明があったんですけれども、公正な審査が必要であるというのは当然のことですが、私は、だからこそ公表して、審査も公開して公正を担保すべきだと思うんですけれども、その点いかが考えるんでしょうか。
〇藤井参事 委員の公表につきましてでございますが、公にすることにより、委員と公募団体関係者との接触が行われ、外部からの干渉、圧力等により率直な意見交換や意思決定の中立性が損なわれるおそれがあるため、委員名の公表は行わないこととしております。
〇畔上議員 圧力などあってはならないことでありますが、少なくとも審査が終わった後にきちんと公表して公平性を担保する、それがやっぱり大事だというふうに思うんです。内密にやるようなことがもしあったら、大変なことなわけです。ですから、少なくとも審査が終わった後、公表すべきではありませんか。
〇藤井参事 審査は、毎年応募を受け付けるという形から、継続して行っていく予定でございます。このため、今回の審査が終了したことのみをもって公表いたしますと、今後の委員の委嘱等が困難になるおそれもございまして、事業の適正な遂行に支障を及ぼすものというふうに考えております。
〇畔上議員 公募団体展の利用に際しての今回の資格要件には、団体設立後五年以上経過していること、また、公募展を定期的に五回以上実施していることという要件は削除されました。
そういう点では、新しい団体の利用を促すという部分は否定しませんけれども、今までやってきたことの実績がきちんと適切に評価されるべきだと思いますが、その点は都としてどうお考えでしょうか。
〇藤井参事 審査基準につきましては、先ほどご説明したとおり、公募団体としての活動実績というものを踏まえて審査をするということで含まれているというふうに考えております。
〇畔上議員 昨年の実績を見ましても、二百五十八団体が利用して一〇〇%の利用実績です。これまで長年利用されてきた団体の方々に何人かお話を伺ってみましたが、皆さん公正な審査を強く望んでおられました。
公正な審査とともに、公募展の果たしてきた役割、各美術団体の活動を支援していく立場で都の美術館運営を指導していただきたいと、そのことを強く申し上げまして、次の質問に移ります。
〇畔上議員 次は、東京平和の日について伺います。ことしは戦後六十五年。三月十日は平和の日で、都内で追悼の集いや、平和の決意を新たにする催しが開催されました。私の地元江東区は、東京大空襲で大きな被害を受けた地ということもありまして、町会連合会で追悼会を行ったり、また、さまざまな集いが取り組まれてきました。
六十五年という節目ですが、都として、ことしの平和の日はどんな取り組みをされたのか伺います。
〇桃原文化振興部長 東京都平和の日の記念行事といたしましては、三月十日の日に空襲犠牲者やその遺族、在日大使館関係者の方々をお招きし、都庁におきまして東京都平和の日記念式典を開催するとともに、墨田区の横網にございます東京空襲犠牲者を追悼し平和を祈念する碑の内部公開を行っております。
また、本年、都庁の第一庁舎一階中央部におきまして空襲写真の展示を行ったところでございます。さらに、二月から三月にかけまして、都内四カ所におきまして東京空襲資料展を開催いたしますとともに、新聞広告等によりまして普及の啓発に努めております。
〇畔上議員 我が党は都庁での展示も求めてきましたけれども、これは前進だというふうに思います。ぜひ続けていっていただきたいと思います。
東京大空襲は、一夜にして十万人もの命を奪い、江東や台東など下町一帯が焦土と化して大きな被害を、悲劇を生んだわけです。江東では三万一千六百八十一人もの方が亡くなったんです。だから、大空襲で家族や親戚を亡くされた方が区内には結構いらっしゃいまして、私もたくさんの方から大空襲の悲惨さについてはお話を伺ってきました。
しかし、大空襲を体験された方々がだんだん少なくなってきて、戦災孤児や大空襲の体験者の方の証言をしっかり引き継いでいくには、今、手だてを尽くしていかないとならない問題ではないかというふうに思っております。大空襲の記憶を決して風化してはならない。そのためにも、都は積極的な取り組みを強めていただきたいというふうに思っております。
平和祈念館の建設が凍結されて既に十年がたっております。祈念館をつくるならと、たくさんの方が遺品や当時の様子を伝えるものなどを寄贈されています。それから大分月日がたってしまったわけですけれども、そこで伺いますが、都民から提供された東京大空襲の資料、現在どのぐらいあって、どこにどういう形で保存されているんでしょうか。また、その資料の整理はどのようにされているんでしょうか、伺います。
〇桃原文化振興部長 これまで収集を進めてまいりました東京空襲関連の資料といたしましては、寄贈されたもの、購入されたものなどを合わせまして、現在五千四百七十点ございます。
収集資料の中には、防空用具などの物品類、罹災証明、配給券などの紙類などがございます。これらの資料につきましては、担当の学芸員がそれぞれの資料の性質に合わせまして、博物館等に準じた方法により一括しまして保存しております。
なお、保存の場所につきましては、東京都庭園美術館の敷地内にございます資料室倉庫でございます。
〇畔上議員 五千四百七十点ということで、これだけの多い資料が収集されているというのは、やはり都民の皆さんが二度と再びこのような戦争を繰り返してはいけないという決意のあらわれではないかというふうに思っております。
資料の整理や研究に早く取り組まないと、先ほども申し上げましたが、体験者の方々がいなくなってしまいます。研究もぜひ積極的に進めていただきたいなというふうに思っております。
また、広く一般に公開してこそ、この寄贈された資料などが生かされるんだというふうに思うんです。区市町村との協力を得て展示など、先ほどもご説明あったんですが、行っているようなんですが、やはりさまざまな形で、この資料の展示等、利用することを強く求めたいと思います。
戦争の悲惨、惨禍を語って引き継ぐ、再びこの戦争、惨禍を繰り返してはいけないという決意のもとに、平和と命のとうとさを伝える平和の取り組みを一層強化していただきたいということを求めて質問を終わります。