第18期 中央卸売市場関係の都議会各委員会での質疑

2009年9月18日 豊洲新市場予定地の土壌汚染調査について 経済・港湾委員会 清水ひで子(八王子市選出)
2009年10月8日 土壌コアサンプルの保存について

豊洲新市場整備計画について

2010年1月19日 参考人質疑

東京都水産物卸売業者協会会長・伊藤裕康氏への質疑

日本環境学会土壌汚染ワーキンググループ長・坂巻 幸雄氏への質疑

国立大学法人和歌山大学理事・元豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議座長平田健正氏への質疑

2010年1月26日 参考人質疑

特定非営利活動法人市場を考える会理事長・東京魚市場卸協同組合理事・山崎治雄氏への質疑

2010年2月18日 参考人質疑

大阪市立大学大学院特任教授・畑明郎氏への質疑

技術会議3氏への質疑

2010年3月16日 参考人質疑

業界団体8氏への質疑

2010年5月26日 豊洲新市場予定地の汚染物質処理に関する実験について

 

豊洲新市場予定地の土壌汚染調査について(2009年9月18日経済・港湾委員会)

〇清水議員 豊洲新市場予定地における環境確保条例第百十七条に基づく調査等の結果についての報告について質問いたします。
 まず、調査を受けて、地層の特徴がどうであったか、適切な汚染の拡大防止策として何が必要かなど、調査結果を専門家に依頼をして分析をされておられません。調査の十分、不十分はあるとしても、詳細調査や絞り込み調査などは専門家会議での分析がされていたというふうに報告されているわけですけれども、なぜ今回は、調査の結果を、専門家などによる分析をされずに結果を公表したのか、お伺いいたします。

〇宮良新市場建設調整担当部長 今回の調査結果につきましては、環境分野の技術会議委員に報告してございます。
 委員からは、敷地全体の汚染状況について、汚染物質の濃度も含め、技術会議が検討した、前提とした範囲内であり、都が技術会議の提言に基づき定めた土壌汚染対策で新市場予定地の安全性は十分確保できることから、土壌汚染対策を変更する必要はないとの見解をいただいてございます。

〇清水議員 そういう分析がされているというのであれば、これにそれをつけて私たちに示すのが当然でしょう。これは、数値がどうであったか、何%だったと、そういう報告しかされてないじゃないですか。今、専門家に依頼をして分析したと、それは何にも報告されていません。
 私は、やはり、これから質問いたしますけれども、どういう分析をしてこういう結果を出したのかと。数値だけを判断して報告しているわけですけれども、それでは到底納得するわけにはいきません。そこで、市場が、いうように、安全性が確保できると宣言できるかどうか、とりあえず、まず二つのデータの疑問について確認いたします。
 五街区のI34−4の地点、調査地点別調査数量一覧表では、盛り土部が三・二〇メートルというふうに記述されております。しかし、柱状図を見ると、三・〇〇メートルというふうに記述をされて、異なっているんですけれども、これはどちらが本当なんですか、どうなっているんですか。

〇宮良新市場建設調整担当部長 ボーリング柱状図は、地質、地層に専門知識を有する技術者、主任技術者等が土壌コアサンプルの状況を確実に反映し、作成したものでございます。
 また、今回ホームページに登載しました調査地点別調査数量一覧表は、調査の作業量を単に取りまとめたもので、このうち、標高、総掘進長、盛り土部の厚さにつきましてはボーリング柱状図からの転記でございます。
 五街区の今お尋ねありましたI34−4地点において、ボーリング柱状図の盛り土部の厚さを三・〇メートル、これを調査地点別調査数量一覧表に転記する際に三・二〇と誤って記載したものであり、分析結果やボーリング柱状図などの調査結果に影響はございません。調査地点別調査数量一覧表を修正し、改めてホームページに掲載いたします。

〇清水議員 もう一点、調査地点別調査数量一覧表が掲載されていますが、その表によると、支障物部というところがあるんですけれども、その存在は、この仕様書によると、支障物が五十センチあるものとするということで、ずっと五十センチという記述になっているんですけども、その記述が街区によって、〇・五メートルと記述されているものと、〇・五〇メートルというふうになっているものとがあるんですけれども、大したことはないといえばそうかもしれませんが、どういうことで記述が違うんですか。

〇宮良新市場建設調整担当部長 豊洲新市場予定地は、東京ガス株式会社の都市ガス製造工場があったため、地下にコンクリートなどの支障物が残ってございます。調査地点別調査数量一覧表では、この支障物があることに留意するため、一律に〇・五メートルと記載するよう監督員が指示したもので、〇・五〇メートルと〇・五メートルの表記は同じでございます。
 なお、ボーリング柱状図には、支障物の種類、存在する位置など表記してございまして、支障物の実態が把握できるようになっております。

〇清水議員 確かに同じかもしれないけれども、しかし、厳密にいえば、この〇・五と〇・五〇は幅があるんですよ。詳しくはもう時間がないからいいませんけれども、二点しかいいませんけれども、私たち素人が見ても、先ほど専門家に分析されたといいますけれども、こういうね、一点目は間違いを正すということでしたから、あるわけですよ。ですから、やはり、本当に二千ページを超える報告書なんでしょうが、見落としがないとはいえないわけですよ。都として、もっとしっかりと分析をする必要があると思います。
 豊洲地区は、軟弱地盤のために採取土壌が極めて流動性です。土壌にサンプラーを仕込むと、約二割から三割程度伸びた状態でボーリングコアが採取されます。しかし、それをケースにおさめるとき、収納するときには、軟弱地盤なので伸びる部分があるんです。その伸びる部分、数十センチ部分を捨ててしまい、コアの収納箱におさめていたと聞いているのですが、事実ですか。

〇宮良新市場建設調整担当部長 豊洲新市場予定地における深さ方向の汚染状況の調査に際しましては、地表から一メートルごとに、土壌を円筒形にボーリングをした土壌コアサンプルを採取しております。
 土壌コアサンプルは地中で圧力がかかっており、採取する深さ、土質状況、土の締まりぐあいなどから、採取した際に膨張する可能性は否定できません。これまで行った土壌ボーリング調査では、コアの伸びは小さいですが、その伸びを含め土壌コアサンプルを採取し、コア箱におさめ、土質、地質状況をボーリング柱状図に反映してございます。
 一方、土壌コアサンプルを採取する際に、外側のケーシングパイプと内側のサンプラーのすき間にたまった掘りくずが、土壌コアサンプルの上端部に落ちることがございます。この掘りくずを土壌コアサンプルとあわせて採取することとなりますため、土壌コアサンプルが一メートルを超える場合も見られます。しかし、この掘りくずにつきましては、地層、地質をあらわす試料ではないことから、ボーリング柱状図に記載する事項ではございません。

〇清水議員 今お話があった、五月二十三日の見学会の説明の写真なんですけれども、コアサンプルのコアの中の土壌を収納箱におさめているんですよ。(写真を示す)それで、一メートルの部分、一メートルから二メートルの部分、それから三メートルの部分というね、とったんですけれども、これだけ残ってたんですよ、これだけ。
 これはどうしたのかというと、バケツに廃棄をしていたと。バケツの中に廃棄していたということで、見学者の皆さんが、ここを何で廃棄するんだというふうに聞いたところ、廃棄してるということなんですが、その廃棄したものはね、廃棄したものは、これなんですよ、廃棄したものは。今、掘りくずといったでしょう。掘りくずじゃないでしょう、これ。掘りくずじゃないんですよ。
 それで、普通だったら、この伸びしろもきちんと収納箱におさめて、そして、これで柱状図をかくというふうにやられてるんですけれども、じゃ、聞きますけど、これが掘りくずだというんですか。

〇宮良新市場建設調整担当部長 今ご答弁させていただきました、土壌コアサンプルを採取する際に、まず外側のケーシングを土壌に打ち込みます。その間にコアサンプルを入れますので、その間隙には土が入ってきます。土壌を採取する際には、今お話ししました間隙にたまった掘りくずが落ちて、それも一緒に採取することになります。
 その結果、今ご答弁させていただきました、サンプルとしては一メートルを超える分もありますが、これは掘りくずでありまして、今ご説明させていただきましたように、地質、地層をあらわす試料ではないことから、ボーリング柱状図に記載する事項ではございません。

〇清水議員 その部分を調べもしないで、何で掘りくずだっていえるんですか。その五月二十三日の見学会で、それを見られた方々は、そのバケツの中を見たところ、貝殻の細片まじりの細砂層もまじっているということで、掘りくずだけではないんですよ。
 この部分を廃棄したら、柱状図が正確でなくなるわけですよね。じゃ、専門家会議での詳細調査などでも、こういう廃棄の部分があったんですか。伺います。

〇宮良新市場建設調整担当部長 専門家会議による詳細調査、敷地全域にわたって十メートルメッシュで四千百二十二カ所の土壌と地下水の調査をしました。
 土壌については、表層から五十センチ、表層といいますのは、東京ガス株式会社が操業した当時の地盤面から五十センチ下のところです、五十センチ下の土壌を取る目的なので、土壌サンプラー、今お話がありました、例えば一メートル程度のサンプラーは取る必要がありません。ありませんので、そういった土壌のサンプルはございません。
 また、地下水は、きり状に穴を土壌にあけまして、それで、地下水の中間地点、不透水層から地下水面の上端の中間地点で地下水を採取し、土壌と地下水の分析をしております。

〇清水議員 しかし、今回のこのコアサンプルの伸びしろ、伸びたところというのは、明らかに廃棄してしまっているわけですよね。ですから、廃棄してしまった部分を除いた柱状図がかかれているということでは、まず、その柱状図が正確でないということに私はなるというふうに思うわけです。
 それで、次ですけれども、先ほどN40−9の問題について他の委員も質問をされていました。伺いますけれども、もともと確認できなかった部分について、不透水層を確認できなかった部分についてはどう判断をされているのか、お伺いいたします。

〇宮良新市場建設調整担当部長 絞り込み調査において不透水層が確認できなかった二地点の中心点につきましては、ボーリング柱状図を確認いたしますと、シルト質細砂や細砂及び砂まじりシルトでございました。
 不透水層が確認できなかった二地点につきましては、実態を把握するため、当該地点の周囲の調査を実施いたしました。この調査では、十メートル区画を四等分し、それぞれの区画の中心の位置で土壌ボーリングを行い、不透水層上端の位置を確認しました結果、おのおの四地点、計八地点になりますが、すべてで不透水層を確認してございます。
 不透水層につきましては、土壌の深さ方向の調査を実施した一千四百七十五地点のうち、この二地点を除くすべての地点で確認できましたことに加えまして、長い年月をかけて形成されました地層の成り立ちから、敷地全体として見た場合、不透水層は連続していると考えており、技術会議委員からも同様の見解を得てございます。

〇清水議員 先ほども委員が資料でやっていましたけれども、私は、この縦の柱状図で、パネルでお示ししますけれども、先ほど来、五メートルの、ここに不透水層が欠落していたという部分の二地点、八地点をやったわけで、そのうちの二地点をとっているわけですけれども、五メートルの広さで、幅で、三メートル、先ほど三・三メートルといわれましたよね、三メートルの差があるということは、この地域での、今ご説明のあった断層の成り立ち、自然堆積層の成り立ちから、三・三メートルもの段差があるということは考えられないというのが先ほど来出ていることなわけですよ。
 それで、五メートルの幅で三・三メートルの差があったら、ここは不透水層が連続していないというのが、先ほど専門家の方では考えられるというふうにいわれましたけれども、私たち、私たちはですね、この三・三メートルもの差があるところに、不透水層がこういう形であるということは考えにくいと、考えられないと、私たちは考えられないということで、ここに不透水層があるのかないかということを、きちんともう一回調べるべきじゃないんですか。伺います。

〇宮良新市場建設調整担当部長 ただいま申し上げましたとおり、一千四百七十五地点、こういった数多くの調査をいたしました結果、不透水層はすべて確認しております。ただ、二地点については特異な地点であると、そういう見解を技術会議委員から得ています。
 その二地点につきましては、対策を実施する際に、汚染状況を確認しながら、一メートルごと掘り進みまして、汚染物質が二メートル続けて検出されなくなるまでこういった作業を続ける、いわゆる底面管理と専門家会議の皆さん、お話がありましたが、こういったことを実施することで、土壌中あるいは地下水中の汚染物質をすべて確認し、不透水層がより下に掘り進んだ場合には、人工的に不透水層を形成すると、そういった対策は十分であると、そういった見解をいただいております。

〇清水議員 仮にデータが正確であるとするならば、この地域は、先ほどお示ししましたように、五メートル離れて三メートルの段差もあることになる。それだけ複雑な地層が形成されていることになるということです。
 先ほど、十メートルメッシュでの調査で、なかったんだといわれましたけれども、ここは五メートルでやってるわけです。三メートルの段差があるわけです。十メートルメッシュの調査では地層の形状はわからないということになるんではないですか。

〇宮良新市場建設調整担当部長 先ほどご答弁させていただきまして、不透水層につきましてでございますが、土壌につきまして深さ方向の調査をいたしました一千四百七十五地点、先ほど、すべての地点で不透水層を確認できましたと申し上げました。訂正させていただきたいのは、Q36−6、N40−9、この二地点を除いてすべての地点で不透水層を確認してございます。訂正させていただきたいと思います。
 ただいまのご質問でございますが、豊洲新市場予定地の地質、地層状況につきましては、平成十八年度に先行的に八カ所のボーリングをやりまして、まず全体の地層、地質の状況を確認してございます。
 それから、それに加えまして、豊洲新市場予定地には、「ゆりかもめ」、あるいは水道局の工事が過去にございまして、その際のデータもいただいています。
 そういった土壌、土質状況のデータに加えまして、今回、深さ方向に一千四百七十五地点につきまして、不透水層までの地層、地質を確認しながら、汚染状況の調査をしてございます。これによりまして、豊洲新市場予定地の地層の状況、これは確認をできていると、そういうふうに考えています。
 また、こういったデータにつきましては、専門家会議、技術会議の委員の皆さんに見ていただいて、それぞれ委員の方の中には、関東地方の土質、地層に専門の方もございます。そういった方々に、そういった地層、地質状況を確認していただいた上、土壌汚染対策を策定していただいてございます。

〇清水議員 先行ボーリングの箇所数も、それから、今お話にあった十メートルメッシュでの調査も、今回、じゃ、どういう説明ができるのかということです。五メートルで三メートルの段差というのが、どういう説明ができるのかということでは、先ほどから、その説明はいただいてないわけですよ。だから、十メートルのメッシュの調査ではわからないでしょうと私はいっているんです。
 もしも、先ほど来いわれた不透水層が連続してなくて、穴があいていたらどうするのかということをいっているわけです。その部分から汚染が広がる可能性は否定できないでしょう。五メートル密度で調査をする必要もあると思います。同じぐらいの確率で穴があいて、可能性はないとはいえないんです。先ほどの答弁では、連続していると考えているといいますが、しかし、事実を確かめないで、なぜその結論を出せるのか。専門家委員、技術会議委員は、土壌汚染問題の専門家ではないです。都の調査によって、詳細調査、絞り込み調査、百十七条調査では、この部分の汚染の程度は軽微だというふうに出ています。注意してやれば、ここに不透水層があるのかどうなのかということだって、やはり確認をする必要があると思うわけです。汚染が広がる危険よりも、見落とす危険の方が大きいというふうに考えるわけです。
 「ゆりかもめ」の工事も、先ほどいわれましたけれども、ミルクセメントで汚染の広がらない技術があるというふうにあなた方はいってきたわけですから、やはり不透水層の調査というのも必要なわけです。
 次に、今回の調査でベンゼン千二百倍が出たということをどのように評価をしておりますか、伺います。

〇宮良新市場建設調整担当部長 技術会議で土壌汚染対策を検討する際に前提としました汚染状況は、今回の調査より高濃度の汚染物質が検出されました詳細調査や絞り込み調査など、これまでの調査結果に基づいてございます。したがいまして、技術会議の提言に基づく都の土壌汚染対策は、今回の調査で検出されました環境基準の一千二百倍のベンゼンにつきましても確実に処理できる技術、工法となってございます。

〇清水議員 都は、この間、二〇〇七年の八月に追加調査、二〇〇八年の三月に詳細調査、二〇〇八年の四月に絞り込み調査をやってきました。詳細調査は、旧地盤面から五十センチで処理基準を上回る地点、あるいは旧地盤面と不透水層との中間点で地下水の環境基準の十倍以上の濃度の地点について、四百四十一地点で検出された物質について絞り込み調査を行いました。したがって、絞り込み調査では、相対的に汚染のひどいところについての全容を把握したということになっています。
 (パネルを示す)K29のベンゼンの汚染状況ですけれども、詳細調査では、旧地盤面で環境基準を上回った地点はゼロカ所です。一カ所もありません。地下水調査では、一番汚染がひどかった地点が、K29−6で百十倍。百十倍ですね。そして、次がK29で四十二倍。絞り込み調査では、土壌溶出量で一番ひどかったのは、K29−3で六百三十倍、K29−1で三百六十倍でした。
 今回の百十七条では、旧地盤面と不透水層との中間点で、地下水の環境基準の一倍から十倍の濃度の地点を調査したんですけれども、対象地点はK29−2、K29−5、K29−9で、いずれも詳細調査のときには二・五倍、二・六倍だったわけです。その二・五倍の地下水から千二百倍の汚染結果が出たということについて、どういうふうに考えますかということです。

〇宮良新市場建設調整担当部長 ただいま委員からお話がありました、土壌の調査で汚染物質が出てないけど、地下水の調査は出ていると、そういったところで千二百倍のベンゼンが出たということだと思います。
 これにつきましては、まず東京ガスの土地利用上から考えられると思っております。といいますのは、今お話がありました調査地点、K29−2、それからK29−5、またK29−3、29−1ございました。いずれも十メートルメッシュの隣接する地点でございます。この地点については、東京ガス、油ガス発生装置がございました。そういった土地利用の観点から、一千二百倍のベンゼンが検出される、それは土地利用からは考えられると思います。
 それから、もう一つございますのは、今お話がありましたように、地下水では確かに環境基準の倍数−−程度はございますが、いずれも両端、東西の隣接する地点でございますけれど、ベンゼンを検出してございます。
 こういったことは、技術会議が地区全体の汚染状況を把握する上で、まず表層の土壌を取った上、さらに、それに加えまして地下水を取って分析すれば汚染状況が把握できると、そういった手法を実施をしたものだとも考えております。

〇清水議員 この地点は、詳細調査では、旧地盤面からは基準値以下の結果だったわけです。汚染度は少ないという判断で、絞り込み調査からも除外された地点です。そこから千二百倍の汚染結果が明らかになったということは、もともと都は詳細調査で、高濃度の一定の汚染物質が検出された四百四十一カ所において、深さ方向に土壌ボーリング調査を行った場合、三千百三十四検体のうち二二%が環境基準を超過したが、一千倍以上の物質が検出されたのは七カ所、七検体。汚染は大したことがないというかのように発表いたしました。
 そして、専門家会議でも、当初は、土壌と地下水の詳細調査及び絞り込み調査の結果から、対策は十分可能であるという判断をしました。しかし、しかし今回の百十七条の結果からいえる重要なことは、詳細調査で一定の汚染物質が検出された四百四十一カ所以外にも、高濃度の汚染物質、汚染地域がある可能性を否定できないということではないですか。詳細調査では高濃度でなかった場所が、今回の調査では千二百倍もの濃度で発見されたということは、汚染が移動していると。さっき隣接している地域だといわれましたので、汚染が移動している可能性も否定できないというふうに私は考えます。
 したがって、今回の調査は、地点は限定されたものの、豊洲の汚染状況を分析するには不十分だということです。特に水質調査については、移動性が問題になっているにもかかわらず、移動状況については把握するものとなっていません。今回の調査で問題がないかのように発表するのは、私は重大だというふうに思います。いかがですか。

〇宮良新市場建設調整担当部長 専門家会議では、新市場予定地での地下水の状況を確認するため、地下水位や降水量などを調査いたしました。この結果、降雨があれば地下水位が上昇するといった、降水量と地下水位との相関関係がございまして、他へ地下水が流出している可能性が少ないことが明らかになっております。
 また、敷地全体にわたる詳細調査の結果、地下水につきまして、高濃度のベンゼンが検出された地点に隣接した地点で汚染物質が検出されていないことも多いことなどから、専門家会議からは、一般的な事例に比べて地下水の流動は小さいとの見解を示しております。

〇清水議員 しかし、今指摘したように、今回の結果から、地下水が移動して、それに伴い汚染地も移動している可能性も否定できないと。地下水の移動は小さいとか、不透水層の下の調査は汚染が拡大するというようなことで、やらないというようなことをいってきましたが、しかし、三十年以上土壌汚染問題を扱っているNPO法人日本地質汚染審査機構のホームページを見ても、また、ことし一月の新聞紙上でも、このNPOの先生が、汚染物質が粘性土状態より下に深く進んでいるか調査をすることは技術的に可能だといっているわけです。移動状況の調査も、不透水層の下も、私は調査すべきだと。不可能だから実施しないということは、到底都民の納得できるものではありません。問題ないというのは極めて安易な結論で、生鮮食料品を扱う市場を設置することを前提に、問題ないと結論づけることは重要なことだと、非常に重要な問題だと思います。
 こうしたずさんな調査をもとに、東京都の土壌汚染処理方針は、AP二メートル以下については、土壌汚染基準以下を超過した地点は処理対象とし、土壌汚染基準以下は処理対象外とすると。地下水については、環境基準以上のところを対象地点とすることにしたわけです。
 したがって、土壌汚染処理をしても、多くのところで汚染物質を取り残すことになります。また、地下水については、地下水の移動、汚染の移動を把握していません。汚染が地下水で移動しないという非科学的な前提に立っています。さらに、不透水層以下も全く調査をしていません。今回の調査をもってして、安全宣言、安全だということは不可能で、極めて無責任だというふうに私は思います。
 そこで、最後にお伺いいたしますが、事業アセスの材料になるのかどうか、お伺いいたします。

〇宮良新市場建設調整担当部長 今回の環境確保条例に基づく調査の結果、汚染状況は、土壌汚染対策を検討した範囲内でありまして、現在進めておりますアセスの作業に変更はございません。

〇清水議員 今指摘したような内容でアセスの評価書案にするなどは、とんでもないということを私は指摘したいと思います。
 昨日の新銀行東京の際にも申し上げましたが、都議選前の世論調査では、新銀行東京は清算すべきだが七割、市場移転に反対が五七%に達し、都議会では市場移転反対会派が多数になりました。知事が代表質問で、個別のことに都民は審判を下したのではないといいますが、明確に、市場移転反対、現在地再整備をしてほしいというのが世論です。
 私たちは代表質問で、現在地再整備の可能性も示しながら、都民の審判に従うよう求めました。
 新赤松農水大臣の就任記者会見では、築地市場の豊洲移転問題について、石破前大臣は、安全が確認できない限りサインしないという考えを示したが、私も同感だと。何万倍という汚染があると聞き、土壌改良しても、都民、国民の理解が得られたと自分自身納得しない限りサインしないというふうにいいました。このままでは国の了解がとれないでしょう。この世論に従って、私は豊洲移転作業を中止して、現在地再整備の都民の世論に従うよう強く求めて、質問を終わります。

土壌コアサンプルの保存について(2009年10月8日経済港湾委員会)

〇清水議員 先ほど休憩中に控室に戻りましたら、新聞報道がありましたので、まず、その新聞報道を確認したいというふうに思います。
 土壌サンプルを廃棄しないよう求めた訴訟の第一回口頭弁論が昨日行われたというふうに報道されております。この中で、都側の答弁書で、土壌サンプルの四カ所分を廃棄したことを明らかにしたと報道されておりますが、これは事実でしょうか、お伺いいたします。

〇野口新市場担当部長 報道がございました四カ所分の土壌コアサンプルにつきましては、都市整備局が行った調査に係るものでございまして、提訴された本年八月十一日の前に、これは廃棄をしたものということを確認してございます。
 なお、詳細につきましては、係争中でございますから、答えは控えさせていただきたいと思います。

〇清水議員 そうすると、前回の委員会で、裁判中であるから当分保全をすると、私ではない他の委員の質問に答弁されたと思うんですけれども、それは、この部分が含まれていないということですか。

〇野口新市場担当部長 前回ご答弁をさせていただきまして、その際に、今回係争中でございますので、私どもの方で、十月三十日が契約の私どもの方の履行という形で、その中で一定期間、それについては保管をしていく、そういうようなことを答弁させていただきました。
 今回につきましては、提訴されました本年八月十一日の前に廃棄したということを、それは整備局の方からこれを確認したものでございまして、詳細につきましては、これはまだ係争中でございますから、答えは控えさせていただきたいと思います。

〇清水議員 都市整備局のものであっても、提訴された以前のものであっても、この要求している土壌サンプルのものの中に、これは含まれるものですよね。確認します。

〇野口新市場担当部長 お話があった中身につきましては、内容については、全体が対象としては含まれておるものと理解しております。

〇清水議員 都市整備局が持っていたものというのは、その四カ所分のほかにどの程度あるんですか。

〇宮良新市場建設調整担当部長 都市整備局と汚染状況の全体の調査は協力してやってまいりました。都市整備局からは、その四本だけだと、そういうふうに聞いております。
 都市整備局の方は、調査地点としてはその四カ所、そこだけのコアというふうに聞いております。
 ただいま、ちょっと確認を、具体的な数字を確認しております。
 ただいま、具体的な本数のご質問、箇所のご質問なので、作業自体は都市整備局がやっておりますので、その辺は確認をさせて、後ほど答えさせていただきたいと思います。

〇清水議員 なぜ聞いたかというと、例えば四本以上の調査をやっていって、その四本を、提訴以前であってもなくても廃棄したと。もし四本以上であったら、四本、何で廃棄したのかなということもありますし、四本しか調査してない部分を四本廃棄したということであれば、ほかの理由があったのかなということも考えるわけです。それで伺ったわけなんですね。
 それで、今、都市整備局のサンプルも含めて、この提訴には含まれていると、対象に含まれているということであるならば、私はこれを戻すべきだと思うんですが、廃棄先というのはどこなんですか。

〇宮良新市場建設調整担当部長 コアサンプルの処理につきましては、都市整備局がやられましたので、都市整備局に確認をいたします。

〇清水議員 私も、この土壌サンプルを提訴されたというお話を市民の会の方から伺ったときに、直ちにそちらの方に、提訴があったんだから、これは保全をしておくようにという申し入れを行いました。それ以前だということなんですけれども、やはりこの提訴の中身には、なぜこれが保全されていなきゃいけないのかと、なぜこれが必要なのかということについては、前回の別の土壌サンプルの百十七条の問題で私は質問をして、こういうこともあるんだと、土壌サンプルの中身はこういうことがあるんだということでお示ししたわけなんですけれども、私は、こうした提訴に対して、そういう立場だったらやはり信頼されないと思うんですよ。ですから、私は、都市整備局に対して、これをきちんと戻すこと、戻させることを要求していきたいというふうに思います。
 ここの中では、やはりこのサンプルが重要なんだということで提訴の内容になっているかと思うんです。提訴の文というのは、その文というのは皆さんも読まれたと思うんですけれども、なぜ必要なのかと。前回の私の百十七条の調査のときにも、その必要性を訴えたところです。直ちに私は戻す必要があるということで要望しておきたいと思います。

豊洲新市場整備計画について(2009年10月8日経済港湾委員会)

〇清水議員 都は、これまで新市場建設に理解を得るんだということで、市場業者、都民に積極的に説明会を開催するということで、立派なパンフレットなども作成して配布してまいりました。しかし、その後行われた選挙の世論調査では、前回も申し上げましたが、豊洲移転反対が五七%、今度の都議選、総選挙でも、移転反対の議員が多数を占めて、やはりこの審判を受けとめるべきだということは、代表質問でも、前回でも、私は申し述べたところです。
 改めて、この都民の審判の結果をきちんと受けとめて移転を中止すべきと考えて前回も主張したわけですけれども、この審判をどのように受けとめているのかということを伺いたいと思います。

〇岡田中央卸売市場長 都議選後に開催されました第三回定例会で、知事が既にご答弁申し上げましたとおり、築地市場は老朽化、狭隘化が深刻で、災害時における耐震性やアスベストの問題など、安全性の問題からも一刻も早い豊洲地区への移転が必要であると考えてございます。
 新市場予定地の土壌汚染につきましては、各分野で最高権威の学者の方々で構成されます技術会議が取りまとめました信頼性の高い対策を講じることにより、もはや安全性に不安はございません。今後の流通環境の変化などを見据え、豊洲新市場を新たな機能を備えた基幹市場として発展させていくことが何よりも必要であると考えてございます。
 都は、技術会議の提言に基づく万全な土壌汚染対策を確実に実施することで、安全性に揺るぎのない豊洲新市場の整備を進め、平成二十六年十二月の開場を目指してまいります。

〇清水議員 これまで長い間の経過があるんですけれども、その時々に私たちは指摘をしてまいりました。前回も申し上げましたけれども、汚染調査というのは不十分です。専門家からは、都のデータでは安全性は保障できないと指摘を受けております。技術会議の対策、これをやればいいんだといわれますけれども、私たちもこの対策が出されたときに出しましたけれども、経費の削減、工期の短縮を優先し、食の安全の確保を二の次にするものでした。欠陥対策で移転を強行しようとしております。
 しかも、東京都は豊洲市場に、汚染対策も含め莫大な事業費をかけるといいますが、それで食の安全が確保されるわけではありませんし、消費者の皆さんは、やはりこの対策で安全が確保できるというふうには皆さん思っていないから、今度の世論調査でもこういう結果が出たんだというふうに思います。
 私は、この点については、第三回定例会でも、最新の土壌汚染調査結果を受けて質疑を行ってまいりました。きょうは一、二点ですけど、市場機能について伺います。
 計画では、先ほどもるる説明がありましたけれども、量販店や外食産業の利用に重点が置かれているのではないですかと思いますが、どうですか。

〇野口新市場担当部長 豊洲新市場が、将来にわたりまして都民の食生活を支える基幹市場としての役割を果たすためには、食の安全・安心の確保や流通コストの削減、さらに、近年、食生活の変化に伴う加工の需要、そういったものがございます。そういった時代のニーズに的確に対応していくことが不可欠であると考えております。
 このため、売り場全体を温度管理のできる閉鎖型施設として品質衛生管理の徹底を図るとともに、十分な駐車場や荷さばきスペース等の整備により、荷の搬入から搬出に至る物流効率化を目指してまいります。
 さらに、新たな顧客ニーズに対応いたします加工パッケージ施設などを整備し、市場機能を強化していくこととしております。
 こうした施設整備につきましては、中小の小売店、飲食店から大規模な量販店、そして外食産業まで、あらゆる顧客のニーズを満たし、市場の競争力を高めていくため、必要なものでございます。

〇清水議員 今ご説明ありましたが、この豊洲新市場計画は、チェーン展開を進めている量販店、外食産業などが求める商品提供機能を、より低コストで提供できる物流システムとなっています。第三者販売など、規制緩和を最大限活用した物流に対応することを目指しています。
 二十四時間対応型で、必要なだけ、最高の品質で荷を提供できるシステム、新設が予定されている転送センター、荷さばき所、加工包装施設などは、産地から市場を通して、店舗網までの一貫したシステムを確立するための施設となっています。仲卸場の多くはこのシステムに組み込まれ、独自性が失われるか、システムからの排除が迫られる可能性が高いといわれています。
 さらに、量販店、外食産業のチェーン展開は、駅前を初め地域で頑張っている生鮮食品の小売商、すし屋さん、料理店などの営業を困難にし、廃業を余儀なくされます。しかし、築地市場は、多数の売買参加者と買い出し人が参加し、多数の小売業者にとっては欠かすことのできない商材の仕入れ場所です。多数の小売業者のために必要な商材の品質評価と購入、調製加工、小分け、配送している仲卸商が多数存在しています。築地の廃止と効率優先の豊洲新市場移転は、単に仲卸商の転廃業だけでなく、小売商、すし店、料理店など、多数の業者の経営破綻に拍車をかけることにもなります。
 PFIの方式も採用するとしています。建設が終わり、都に施設の所有権は移転しても、その後も十五年間は卸売市場の維持管理、運営は民間会社が行うことになります。都は、単に豊洲市場に収容された関係業者からの地代や家賃を集める家主となります。当然、これまで卸売市場の管理、運営に携わってきた都職員の大幅削減となることが予想されます。
 それに伴い、公的管理も後退し、中央卸売市場が果たしてきた差別的取り扱いや受託拒否の禁止、生鮮食料品の需給調整と価格形成、商品の安全管理などの公的管理機能が失われる可能性が強いものです。
 首都圏のハブ市場をつくるということで、周辺の中央卸売市場、地方卸売市場は、ここからの転送依存か、それもできなければ統廃合という、卸売再編政策のあり方も問題です。豊洲新市場が取扱量を維持できたとしても、都内だけでなく、横浜、川崎、千葉、船橋などにある中央卸売市場は、水産物の一部が一層減少し、再編基準に該当するとして、地方卸売市場への転換など、再編を余儀なくされる可能性が高くなっています。
 築地市場だけが豊洲に移転して生き延びればよいということではないと思います。現に存在している卸売市場がそれぞれの個性を生かして、相互にバランスのとれた発展を可能とするような卸売市場政策への転換が必要です。それは、豊洲であれ、築地であれ、私はこういう卸売市場政策を進めるべきだというふうに考えています。
 都は、ほかの新しい市場、新しくできて運営している市場、そういう運営状況なども確認をした上で、今のような豊洲の市場を進めようという考えでおられるのかどうか、お伺いいたします。

〇野口新市場担当部長 今お話がありましたけれども、流通環境の変化というものは、今やはり劇的に変わってございます。
 一つは、例えば私どもが買う果実、野菜、そして魚、そういったものは、カットされて、スーパー等で、店頭で買われています。
 なおかつ、平成十六年の消費者の購買調査、これは農水省の方と、そしてまた東京都の方でも行っておりますけれども、その際に、どこで買い物をされるかといった場合に、七割がやはり量販店が多い。そして、小売店は、そういった中で激減しておりますけれども、大体二〇%弱というようなことになってございます。
 そういった流通環境の変化の中で、そして、これから豊洲新市場の中で、築地市場が今、対応ができないというものが、やはり老朽化、狭隘化をしていて、加工の施設、また、パッケージを行う場所、そして、さまざまなそういった量販店を含めた小売店の対応にしていくための荷さばきのスペース、そういったものをきちっと整備をしないと、これからの市場というのは生き残っていけない、そういった時代にもはや来ております。
 そういった意味から、豊洲新市場におきましては、品質管理の高度化、これも温度帯をきめ細かく行って鮮度維持を行う、そういった食の安全・安心という部分を兼ねております。そして、それ以外にも、小口店、そして量販店、そういったものの対応ができる荷さばきスペース、そういうものを別途設けて、入荷から出荷までの効率化を図る、そういったことを考えてございます。
 委員がおっしゃるように、豊洲新市場というのは、先ほど申し上げましたけれども、あらゆる中小から量販店まで、そういった顧客サービスの向上につながる、最終的には都民の食生活を支えるということになりますけれども、そういったことを目指して整備をしていく、そういった考えでございます。

〇清水議員 そもそも、国の第八次の卸売市場の考え方というのは、今私がるるお話ししたような内容になっているんですよ。だから、東京都がそれに沿ってやっていったら、そういう方向になってしまうのは明らかだと思いますし、新しい市場とか、そういうほかの全国の市場を見てつくってるんですかという質問にはお答えいただいておりません。
 私も全国の市場の状況も聞いたり、それから自分の目で見た中で、新しい市場の施設や、それから流通施設なんかつくっても、十分に成功をしているところだけじゃないというふうに認識をしています。採算も十分にとれていないというようなところも近県で聞いています。そういう状況をきちんと把握して、施設整備は慎重に行われなければならないというふうに思います。
 私たちは、第三回定例会で、築地市場の現在地再整備は技術的にも可能なんだといって、そういう提案をしたわけですよ。やはり先ほどいろんな委員などがお話しされてますけれども、私も今のままでは大変困難なことがあるというふうに考えています。現在地再整備というのは、今の世論の流れだというふうに思います。現在地再整備の技術を公募するなどしたらどうですか。公募するとかね。
 来年度予算の計上は行わず、今年度予算は凍結することを求めて、質問を終わります。

〇宮良新市場建設調整担当部長 先ほど、土壌サンプルの廃棄に関してご質問がありました。
 敷地全面にわたる十メートルメッシュの調査で、表層の土壌、地下水を調査しましたが、そのときに、土壌で環境基準以上、地下水で十倍以上出た箇所、四百四十一カ所で絞り込み調査、深さ方向に土壌サンプルをとりました。
 それで、今お話ししましたように、四百四十一カ所でございまして、都市整備局と連携して調査をしました。四百四十一カ所のうち、十一カ所が都市整備局、四百三十カ所が私ども市場でやりました。
 これに対しまして、今回の訴状は、絞り込みの調査地点四百三十八カ所と目録でなっています。この差、全体の差がありまして、この訴状の目録にあります四百三十八カ所のうち、都市整備局が該当するのは四カ所でございます。
 都市整備局がとったコアについては、今、前段でお話ししました十一カ所なんですが、それ全部、コアは廃棄したと、そういうふうに都市整備局から聞いております。

東京都水産物卸売業者協会会長 伊藤 裕康氏への質疑(2010年1月19日)

〇清水議員 よろしくお願いいたします。日本共産党の清水ひで子です。
 本日は、当委員会に参考人にご出席いただきましてありがとうございました。
 先ほど冒頭の発言でも触れられました、また、要望書の中でも書かれておりますけれども、土壌汚染問題で、その対策に万全を期すこと、安全性を揺るぎないものとすることなどを要望されておられます。そのことが一番大事な問題だと先ほどもお話がありました。
 この点にかかわっての問題でお伺いしたいと思いますが、今、都民の中でも大きな不安の要素になっている豊洲の安全を考える上で、焦点の一つが、東京都が、汚染を通さない不透水層としている有楽町層以下の状況についてです。
 後でも専門家の方がお二人見えられてお話しされるかもしれませんが、私どもは、これまで、有楽町層の多くは水を通しにくい難透水性層であって、水を通さない不透水層ではないこと、有楽町層以下に汚染が拡大している危険があることを指摘してきたわけです。
 日本環境学会からも同じ指摘がされているところです。有楽町層以下をこのままにして建設を進めてよいというふうにお考えでしょうか。お願いいたします。

〇伊藤参考人 今、先生への私のお答えはないんでございます。私も専門家会議は毎回必ず傍聴させていただいたし、資料も全部拝見させていただいておりますが、その不透水層とか、そういう問題については、私、素人でよくわかりません。
 したがって、冒頭から何回も申し上げているように、専門家の先生方、あるいは、もう一つの会議がございましたですね、そういう先生方がいろんな知恵を集めて、それから、一般からも公募なさったいろんなやり方を選んで採用なさるということをお決めになったということの裏には、そういう問題が十分に解決できるという確信があっておやりになっていることだと私どもはとっております。
 しかも、我々は市場を建設する前に、きちんとしたそういう浄化というものが完全に行われているのか、大丈夫かということを、東京都さんからもはっきりその辺の、安全の証明というんでしょうか。それをいただいて、その上で行こうということでございますから、そうでなければ、皆さん、一般の都民の方も納得していただけないだろうと思うんです。
 ですから、そういう意味で、私どもは、自分たち素人はよくわかりませんので、その辺については十分にお調べになり、十分に安全を期していただきたいということをお願いするのみでございます。

〇清水議員 その問題がこの二年間ぐらい、本当に議論をされてきたところで、皆様方が願っておられる安全性を揺るぎないものにできるのかどうなのかということに私はかかっていると思いまして、やはり私も素人ですけれども、また、伊藤会長さんもそういうふうにいっておられますけども、本当に安全性が揺るぎないものになっているかという点でまた見ていただきたいと思います。
 また、実証実験が後から、間もなく当局から実施され、年度内に間に合わせるというふうに、詳細は聞いてないんですけれども、聞いています。そうすると、大体一カ月ぐらいの検査で結果を出すということになるわけですけれども、これが専門の業者の方々も首をかしげているわけです。だれもが納得できるような形で安全が証明できるというふうには思えないんですけども、これから東京都が予算の審議に向けて間に合わせようとしているその実証実験、詳細なことは新聞で報道されていることしか私もわかりません。しかし、今の説明でいくと、大体一カ月ぐらいの期間の中でやるわけなんですよね。
 しかし、私たちが直接聞いてきている中には、そういうものというのは一年ぐらいバイオの処理などにはかかるということがいわれているわけなんですけども、そうしたことで安全が証明できるというふうにお考えに、どうお考えになるんでしょうかということをお聞きしたいと思います。

〇伊藤参考人 清水先生、大変ご心配いただいておるようでございますけれども、実はその心配は、私どもの方が先生よりもはるかに、何倍も心配なんです。ですから、僕たちは安心・安全を必ず実現してほしいということを強い要望として東京都さんに申し上げているわけでございまして、その具体的なやり方とか、あるいは、今、実験というお話がございましたけれども、実験をおやりになるということも聞いておりますが、それもそれで、私どももいろいろ関心もあるし、我々なりに見させていただきますけれども、ともかく、いろんな方法をとっても、とにかく安心・安全を期していただきたいということを、もうそれ以外にいいようがないのでございます。
 我々はそれが最大の問題だというふうに思っておりますし、都民の方にも十分に納得していただいて、そして、一日も早く、安心・安全な状態の中で市場が移転できることを強く望んでおるわけでございます。

〇清水議員 ありがとうございます。
 築地の問題を解決するためには、都民、専門家や関連業界の知恵を総結集することが不可欠だと考えています。
 現在地再整備については、先ほどから繰り返しお話がされておりますので、お立場は理解するわけですけれども、私は、不可能とするのではなく、さまざまな意見やプランを募って検討してみるというのも、今の時代、一つの方法ではないかというふうに考えるわけです。
 伊藤会長さん、行かれてるでしょうか、韓国のソウル市では、カラック市場というところで、最近、現在地再整備をするに当たりまして、建設プランの公募を行ったわけです。そして、その公募の中で選ばれたのだと思います。ホームページで調べたのですけれども、また現地に行った方からも聞いているわけですけれども、築地市場でも、現在地では再整備は無理だということではなくて、今のこの技術は日々進歩しているということで、それこそ民間の知恵もかりて、広くプランを公募するなどして、検討の余地があるというふうに考えるわけですけれども、どうでしょうか。

〇伊藤参考人 先生が今、韓国の例をおっしゃいましたけれども、韓国まで行かなくても、現実に、例えば大阪は現在地再整備をやり遂げたわけですよね。あれは六年か七年かけたわけでございますけれども、そういう例は我々の身近にございます。
 ただ、私が申し上げているのは、何でこれだけの資料をお持ちして説明したか、何でこれだけの時間をかけてお話をしているかということをわかっていただきたいんです。僕らは二十年かけたんです。それで無理なんですよ、築地再整備が。これだけ練りに練った計画で、六工区に分けて、しかも十四年間もかけてやるんだといったやつが、全然はかどらない。行けない、できない。しかも、四百億もお金をかけちゃったんです。それでもだめだったんです。これ以上の実例がございますか。
 いかに技術が進歩したとはいえ、私は、今−−どうぞ築地にいらしてお調べくださいませ。私たちは、どうやってもこの築地再整備というのは本当に無理だと。
 今、先生おっしゃるように、それはいろんな方のご意見を求め、専門家の意見を聞くのは結構でございますけれども、しかし、その中でも、我々はこれだけの失敗してるんです。もう二度とやりたくないんです。もう私の命はもちません。これからまだ何十年もかかるのであれば、とても無理です。しかも、市場はだめになっちゃいます。それでいいんでしょうか。私は、築地再整備は無理だというふうに何回も申し上げているのは、その意味でございます。その点をご理解いただきたい。
 確かに机上の議論では、いろんな工夫をし、これだけ進歩をしている建設技術の中で、必ずできるはずだと今おっしゃいますけれども、そういう手はあるのかもしれません。しかし、現実にその中に働く一万四千人の人たちがそれに納得して、本当に動いてくれるのか。それだけの保証があるのか。私はないです。無理です。
 何かの種地があり、そこから動いていくということでもあればまた話は別なんでしょうけども、現在の中で築地再整備というのは、私自身は、いかにしても無理だというふうに思っております。

〇清水議員 ありがとうございました。

日本環境学会土壌汚染ワーキンググループ長・坂巻幸雄氏への質疑(2010年1月19日 経済港湾委員会)

〇清水議員 本日は、当委員会に参考人として意見聴取に応じていただきまして、ありがとうございます。日本共産党の清水ひで子です。
 それでは、お伺いいたしますけれども、先生は毎回の専門家会議、また技術会議、これは傍聴できなかったわけですけれども、専門家会議を傍聴されて、発言も何回かされておられました。この二つの会議などについて、石原知事は、日本で権威ある研究者がそろっていて結論を出しているのだから間違いないんだというふうにいわれていますが、先ほども少し冒頭の発言でありましたが、同じ研究者、専門家として、この二つの会議をどのように見られておられたでしょうか、ご意見をお伺いいたします。

〇坂巻参考人 今のご質問の中で、石原都知事が、とにかく一流の学者に任しているんだから、それでもって間違いはないんだということをいわれたということは、漏れ承っておりますし、それから、先ほども申し上げましたけれども、私たちが自前に調査をやりたいので便宜を図ってほしいという申し入れをやりましたときに、とにかく専門家の方々にもう既にお願いしているんだから、あなた方は別に手を出してもらう必要はないといって断られたというお話をしました。
 いずれも、名前を連ねていらっしゃる先生方は、とにかく私のように今まで表立つことの少なかった人間とは違って、いろんなところでご活躍しておられますので、お名前は私もよく存じ上げておりますし、世間的にもそのお仕事はよく知られているところだと思います。
 ただ、一つ私が気になりましたのは、専門家会議の先生方というのは四人しかおられなかったわけです。そして、その四人の方々、お一人お一人みんな専門分野が違う。私が自分の身に置きかえて考えてみますと、これは非常にきつい条件だなと思いました。とにかくいろいろなデータが出てきて、それに対する意見をその場で求められる。いっても、同じ専門の者と相談して見解を述べるということができないわけです。とにかく右か左か迷うような事案が出てきた場合に、自分だけの意見でもってどちらかを決めなきゃいけないというのは、研究者として非常にきついだろうと。
 それからもう一つは、私は、専門家会議というからには、かなり先生方、しょっちゅう現場にいらっしゃって、現場のいろんな作業の進行を見ておられるのかと思ったんです。ところが、皆さんご遠方だということもありますし、そういうことはなさっていなかったようですね。ですから、実際の作業はコンサルがやって、もちろんスペックも都の方から出てきたスペックに従って、コンサルが実際の作業をやって、そのコンサルのデータないしレポートをもとにして専門家の先生方が意見をいわれるということが主だったように思います。
 ただ、私の現場経験からいいますと、それでは本当に科学者として正確なことがいえるかといいますと、これはどんなに能力の高い方でもそれは無理だと思います。やはり自分が現場へ足を運んで、その現場でもって、いろんな作業の過程をつぶさに見て、考えて、その上でないと見えてくるものも見えてこないということがあります。
 私が今までやってきたいろんな現場の地質調査の経験から見ますと、大体年数にすると五年ないし十年。延べ日数にしますと百日、それぐらいを超えて現場に張りついていますと、何かそこでもって基本的な問題についてのヒントが得られるということが多々あります。ですから、今回与えられた条件では、専門家の先生方の能力に関係なく、やはりそこでおっしゃられることには限界があったんだなというのが私の率直な感想でございます。
 よろしゅうございましょうか。

〇清水議員 ありがとうございます。
 先ほど、実証実験についても冒頭のご発言がありましたが、まだ詳細についてはこれから私たちも伺うんですけれども、新聞の記事などでの説明でしかわからないんですけども、しかし、石原知事の発言の中では、一カ月ぐらいの期間で結論を出すというようなことになっているのかなと思うわけです。
 先ほども少しありましたけれども、実証実験というのならば、ほかの専門家に聞いたという話ではありますけれども、一年以上微生物の状態を調べることが必要だとか、もう少しお金をかける必要があるというような、意味のあるものにする必要があるというようなことを冒頭の発言でいわれたわけですけれども、その根拠というのでしょうか、それはどういうふうなことでそのようにお考えになるのか、お聞かせいただきたいと思います。

〇坂巻参考人 坂巻でございます。
 実証実験というのは、これは本当に大事なことなんですけれども、やり方も非常に難しくて、それは慎重にやらないといけないんですね。といいますのは、やはり実証というからには、実験を始める前がどういう状態で、実験の中間でどういうことがあって、実験が終わった段階でもってどういうような結果が得られて、しかも豊洲の場合ですと、その実験の結果がずっと安定して持続するのかどうかということを確かめないといけないわけです。
 私、コンサルの人に聞いてみたんですが、それじゃ、実証実験をおたくの社でやってくれといわれたときに、今までの都が何回となく繰り返してやったいろんなステップの土壌の分析のデータはそのままお使いになりますかと。そうしたら、それは使えないというんですね。とにかく自分たちでもって、やっぱりもう一遍調べ直して、実験を始める前の状態がこういうことであったということをつかまないと、やはり使用前、使用後の違いがわかってこない。そうすると、我が社の技術が本当に有効であったかないかの議論はできないと。
 ですから、そういう意味では、とにかく一カ月でできるような話ではない。やっぱり実験区画の水どめからして始めなきゃいけませんし、それから今お話ししたように、実験前の状態の詳細な記載もやらなきゃいけない。そういうようなことを考えていくと、先ほど申し上げましたように、少なくとも数千万のお金と一年以上ぐらいの時間はどうしてもかかってしまうと。
 ですから、技術会議が結論を出された時点から既に実証試験が始まっていれば、恐らく今ごろは中間的な成果がある程度評価できるような形で出たかもしれませんけれども、少なくとも、今から始めて、とにかく来期の予算に対してイエスかノーかをいうまでの短い期間に結論を出すということは、とても無理ではないかというのが私の感想でございます。

〇清水議員 あと一分半ぐらい残っているんですけれども、冒頭で、もう少し時間があればお話ししたいことがあるということですので、もうあと一分半ぐらいなんですけれども、もしいい足りないことがあれば、お知らせください。

〇坂巻参考人 繰り返しになりますけれども、やはりこういうような問題はいろんな見解が分かれていることが、いろんな面での支障になっているわけです。ですから、いろんな立場の方々が、やっぱりフランクに意見を持ち寄って、オープンな場でもってお互いに議論をし合うということが一番大事なのではないかと思います。
 それで、きょうは軽くしか触れませんでしたけれども、本当に地震のときの問題ですとか、食品の安全性はどうやって確保していくべきものなのかというようなことですとか、いろいろ課題は山ほどあるわけです。そういうところがまだほとんど議論できてない課題もあります。そういうようなことについて、いろんな立場の人がフランクに意見を交わしながら、どういう方向に収れんしていくのか、それを探っていくことが一番賢明なやり方ではないかと思っております。

〇清水議員 ありがとうございました。

国立大学法人和歌山大学理事・元豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議座長平田健正氏への質疑(2010年1月19日)

〇清水議員 日本共産党の清水です。
 本日は遠くからご苦労さまです。よろしくお願いいたします。
 何点かお聞きしたいと思います。
 まず一点目は、有楽町層は不透水層だけで構成されているのでしょうかということです。
 それから、二点目は、先生は昨年一月二十六日に、新聞の記事の中で、部分的に粘性土層が連続していない可能性はあると述べておられますが、実際、調査のデータを見ると、これはちょっと場所があれかもしれませんが、五街区のN40−9という地区では、粘性土有楽町層は五メートルの距離で三メートルの段差がありました。この場合、有楽町層が連続していない、断絶があるというふうに考えることが科学的だと思いますが、その二点について、まずお願いいたします。

〇平田参考人 有楽町層が連続しているかどうかということになりますと、部分的にはやはり切れているところがあるかもしれません。それは明確にどういう地層であれ、完全に連続というのは基本的には考えにくいですよね。例えば地震があって断層があるとか、そういったことは存在するということは可能性があると私は思ってございます。
 ただし、そういったものも、何度も申し上げておりますけれども、対策をもし行うのであれば、実際に底面管理を行っていくわけですので、それは目視で見えるかどうかはともかく、もし目視で見えるようなものであれば、修復は可能だと思います。
 もう一点の方、部分的に欠落している可能性があるという、先ほどありましたけれども、有楽町層の、あれは五街区の二カ所あるんですね。ボーリングしたんだけれども、二カ所について有楽町層が確認できなかったというところですよね。そのときに五メーター離れたところで四カ所ボーリングしているんですが、有楽町層のそこが非常に、何ていいますか、高さに違いがあるという話でございますが、そこは恐らく、何らかの形で終局をしているのか、不連続な面になっている可能性もあると思います。可能性はあると思います。
 ただし、今の段階で、じゃ、それがどうなのということになりますと、恐らく実際に、先ほど申し上げましたけれども、底面管理といいますか、対策をするときに、あそこはかなり掘削をしなければいけないところなんです。恐らく十五メーターないし二十メーターまでは液状化対策に入ることになると思いますので、そのときに実際の構造がより明確になるというふうに私は思ってございます。あのままで対策はできません。ですから、先ほども申し上げましたけれども、ベンゼンという揮発性の物質が含まれている限りは、現地でそのままの形では固化できないんです。そういう意味では、あそこでは、ベンゼンを取る、土壌を除去すると、そういう対策をしていきながら見ていくということになると思います。
 だから、そういう意味で、そのときにもし亀裂があるのであれば修復をすればいいと、私はそう思います。

〇清水議員 ありがとうございます。
 何度も今、ほかの委員も聞いておられるかと思いますが、先ほど何度かお答えされていますが、そうすると、その下に汚染が漏れているということについて、いろいろ対策とかいわれておられますけども、それについてはどういうふうに見られておりますか。

〇平田参考人 下に漏れているかどうかの議論は以前からございます。実際に私たちが専門家会議で申し上げてきたのは、まず底面管理をしていくんだと。上からどんどん取っていくわけです。それで、もし有楽町層がなくなってしまえば、そこに改めて有楽町層に相当する粘性といいますか、不透水層をつくるということになると思うんです。
 じゃ、その下にある地下水はどうなんだと。汚染されている可能性があるんじゃないかということになるんですけれども、じゃ、その下の地下水が汚れていて、私たちの生活に対してどういうふうな影響があるのかということになると思うんです。現実には、液状化対策を行って、下のものは上に上がらないようにしましょうということが一つあります。それから、地下水は飲まないということがあると思うんです。さらに、下にある水というのは、将来どうなるんだといいますと、恐らく東京湾のどこかに流出していく可能性があるということだと思うんですけれども、東京湾というのは海ですので、無限の希釈ということで、私たちは基本的には考慮しないということになっております。そういう意味では、人に対する影響はないと。
 ただし、液状化対策が不十分で上に上がってくる可能性は、これは否定はできませんけれども、恐らく可能性としてはその一点だと思います。でも、可能性は低いとは思います。

〇清水議員 ありがとうございます。
 別の質問です。昨年一月の記事では、有楽町層の欠落とともに、先ほどもほかの委員からありましたけれども、報告書に未記載のベンゾ(a)ピレンの存在が都民に指摘され、専門家会議の信頼性が疑われてしまったわけですが、座長として、先生は、この存在をご自身でデータをチェックされていたのでしょうかということと、どこにこの原因があったのかというふうにお考えになりますか、お聞かせください。

〇平田参考人 極めて高濃度なベンゾ(a)ピレンが、一月ぐらいでしたか、新聞に出たときのことですね。専門家会議は七月二十六日に閉じてございます。私たちのところにそのデータが来ましたのは十一月だったと思いますので、専門家会議のメンバーが報告書を作成するときには、そのデータは知らないということになります。チェックはしてございません。おっしゃるとおりでございます。
 実際に、ベンゾ(a)ピレンにつきましては、どれだけの高濃度なものが存在しましても、専門家会議の提言した内容には変化がないんですね。ありません。なぜかと申し上げますと、AP二メーター、地下水面より上には汚染の土壌はなくなるんです。AP四メーターから二メーター、AP二メーターの二メーター区間は全部土壌を入れかえちゃいますので、存在しなくなるんです。AP四メーターから上、二・五メーターのAP六・五メーターまではきれいな土壌の覆土ということになります。だから、存在する可能性があるのは、AP二メーター地下水面よりも下ということになるんです。
 その地下水面の下に極めて高濃度なベンゾ(a)ピレンが存在をしたとして、どういう影響があるかと申しますと、もともとベンゾ(a)ピレンというのは、ほとんど揮発はしないんですけれども、少し揮発するんです。その揮発をして、地下水から揮発をして、不飽和層を通って地表面まで上がってくるということになると思うんですが、これは発がん物質でございますので、発がんのリスクを、普通は十のマイナス五乗、十万人に一人ということでカウントするんですけれども、同じように十万人に一人、呼吸をして、地下から上がってきたベンゾ(a)ピレンを摂取して、一生涯住んで、七十年住んでがんになる確率を十万人に一人ということで計算をいたしますと、地下水中のベンゾ(a)ピレンの濃度は、かなり濃度が高くならないと存在しないんです。
 ベンゾ(a)ピレンというのは揮発もしにくいし、水にも溶けにくいと。水に溶ける最大の濃度が飽和溶解度と申しますが、その飽和溶解度よりもはるかに超えた濃度でなければ、人の健康には影響を及ぼさないという計算結果になってございますので、存在はしましても、影響はないんですね。そういう意味では、提言の内容には変化はございません。
 ただし、なぜ公表しなかったんだということにつきましては、これは東京都といいますか、市場の関係者の落ち度であろうというふうに私は思ってございます。

〇清水議員 ありがとうございます。
 先生の前の参考人の方、日本環境学会の先生から先ほどお話を伺ったんですけれども、まだまだいろんなところで私たちは話をお聞きしたい、両方の方からお聞きしたいなというような感想を持ったわけですけれども、先ほどクロスチェックの問題もありました。その問題はもうお答えいただいたんですけれども、やはりまだまだ都民は、いろんなことで、不透水層の問題、その下の問題、本当に疑問を持っています。私は先生と、この前の先生、そのほかの専門家会議の先生などが一緒の場で公開討論など−−それぞれ今までも東京都に要求しているわけですけれども、これからでも遅くはないと思いますので、そうした公開討論の要望にこたえていただけないでしょうか、お伺いいたします。

特定非営利活動法人市場を考える会理事長・東京魚市場卸協同組合理事・山崎治雄氏への質疑(2010年1月26日)

〇清水議員 日本共産党の清水です。本日は、本委員会への出席、ありがとうございます。それでは、さきの委員の質問とも多少は重なるところもありますが、お答えをいただきたいと思います。
 今もお話がありましたけれども、市場の再整備計画というのは取引のあり方にも大きな影響を与えると思います。豊洲へ移転した場合の機能がどういうふうになるのかということを、皆さんご心配されているとも思います。私たちは、物流センター化を目指すもので、競りや仲卸の目ききなど、市場が持っている本来の機能が形骸化していく危険があることを、これまでも指摘をしてまいりました。そういう点で、これまでの豊洲の整備計画について、山崎さんから見て、市場本来の機能とどういうふうに変わっていくのかなというふうに、今のお答えにもありましたけれども、お答えいただければと思います。

〇山崎参考人 なかなか詳しいことは私にもわかりません。しかしながら、広いからいいというものではないような気がするんですね。というのも、やはり豊洲には、先ほどいいましたように、大きい道路が十文字に入っているわけですね。そうしますと、今、非常に築地はあれですね、我々、使いなれたせいか、非常に僕は、結構使い勝手がいいんじゃないかなというふうに思っています。
 ですから、万が一、私たちは豊洲ということは頭にないですけど、万が一豊洲へ行ったら、先ほどいいましたように、本当の意味で仲卸のための僕は市場はできなくなるんじゃないかな、我々のための。そのぐらい危惧しております。ますます我々を飛び越えた取引が物流センター化して行われるんじゃないかなというふうに思いますし、築地ですから、大勢の方々が、まだ一般の料理屋さんだとか飲み屋、そういう方々がまだ買いに来てくれますけど、豊洲へ行ったら恐らく来ないんじゃないかなというふうに僕は思います。
 大田市場が今、鮮魚が非常に厳しいでしょうね。非常に取扱量も減ってると聞いております。築地から、あの当時、一生懸命になって、大田へ出るんだというので、築地と同じ値段で大田の店舗を購入した方々がいますよね。でも、みんな後悔しているんじゃないでしょうか。青果は何とか営業になっているんですけど、大田市場の鮮魚は要するにいつ終わってもいいんじゃないかなというような感じがするそうです。私は大田、余り行ったことないですけどね。要するに、そういうふうなうわさをされております。ですから、やはり豊洲というところは大田の二の舞になる、我々が、我々仲卸が大田の二の舞になるような気がしてなりません。ですから、そういうことのないように頑張りたいと思います。

〇清水議員 ありがとうございます。
 築地の現在地再整備は無理なんだというふうな東京都の繰り返しの説明がありますが、その理由の中に、先ほどもちょっと出ておりました閉鎖型の施設、コールドチェーンとか配送センターとかパッケージセンターとか、今、都民が、消費者がニーズにしているものが築地では入らないんだということが、現在地再整備は無理なんだというふうにいっていますけれども、そこら辺のお考えはどうでしょうか、お聞きします。

〇山崎参考人 確かに、今の時代に合った、そういう市場というのは閉鎖型も大事かもしれません。しかし、閉鎖型にしますと、その温度管理、非常に僕は膨大にかかるんではないかと。ある先生に聞きますと、二十五度を要するに常温として営業しますと、むしろほかの雑菌が非常に繁殖しやすい温度状況なんだというふうな指摘もあるんですね。ですから、衛生面でどうかというより、むしろ不衛生な状況になっていくんじゃないかと。それはできたてのころは、いろんな面でまだまだ新しいですから、それが数年たってみたら、何だ、これはというふうになりはしないかな、そういう危惧さえしております。
 ですから、今の閉鎖型の市場、私は余り感心しませんね。ましてや高床式でしょう。何で高床式にするかわかりませんけど、構造的に市場としてどうなのかな、私にはよくわかりませんけど、そういう感じを持っています。
 以上です。

〇清水議員 ありがとうございます。
 先ほど現在地再整備の内容なども検討されていると、五年から八年あればいけるだろうと、今の技術をもってというふうに確信持っていわれているんですけれども、お互い専門家ではないですから、それ以上詳しいことはお話しになれないかと思いますけれども、確信持ってそういうふうにいえるということの根拠はどうなんですか。

〇山崎参考人 何事も大前提というものがあると思うんですよね、物をつくるにはね。それは、ほかの皆さんの協力なんですよ。協力さえあれば築地で十分にできると信じております。
 ですから、あと大勢の、今、五団体、六団体の方々がもう少し頭をやわらかくしていただいて、私がかたいかどうかわかりませんけど、同じような土俵でやろうよと心を一つにしたら、あの場所ですばらしい市場ができるように思います。
 以上です。

〇清水議員 ありがとうございます。
 そうすると、やはり業者間の合意というものが、これから非常に重要になってくるかと思うんですけれども、都の方は、過去の現在地再整備の失敗を例にとられて、業者間の合意ができないんだというふうに繰り返しいわれるんですけれども、今もお話しいただきましたけども、必ず合意がとれていけるというふうに確信を持っておられますか。

〇山崎参考人 これは、私が幾ら確信を持っていても−−私と同じ志を持つ大勢の方々が賛同して一つの目的に向かって頑張れば、当然できると僕は思っています。

〇清水議員 ありがとうございました。
 それで、東京都がこれから予算で、用地購入費をつけようということで予算を出しておりますし、それから、間もなく、きょうも説明があるんですけども、実証実験をして、それで実証するという、六月ごろにするということをしているんです。先ほどもあったかと思いますけども、これで汚染はなくなるんだというふうな説明をされると思うんですけども、業者の方々、どんなふうに思われるでしょうか。

〇山崎参考人 今、知事がまた再度、七億円もかけて調査するというようなことを申しています。それでだめならあきらめようよというような、あの方らしい発言が記事に載ってたと思うんですけど、ですから、先ほど僕がいったのは、一緒になって調べてくださいよ、先生方がと。どうしても、自分のところが自分で調べて、自分で公開したら、悪いところは出てこなくなっちゃうんですよ。当たり前だと思うんです。僕だって、自分のところの土地に土壌汚染があったって、いや、このぐらい軽いんだと、基準以下だと、それで通すと僕は思いますよ。だから、そういうことを許してはいけないよと。だって、皆さんの税金を使って、どんどんどんどんつぎ込むだけつぎ込んで、次から次と土壌汚染が噴き出てきた。今、汚染が六つか七つぐらいだけど、それ以外に二十ぐらいの土壌汚染がまだ含まれてるというようなうわささえ出てるんですよ。
 ですから、この土壌汚染調査というのは、やっぱりね、行政に任せていいのかな。今日まで、やっぱり行政に任せて次から次と出てきている実例があるんですから、それを考えて、どうなんですかと、僕らから、むしろそう聞きたいですね。何とかオープンにして−−いや、オープンって、私らも現地行って、何度か行ってますけど、何もさわらせないんですよ。ただ、やってるのを遠巻きにして見ているだけの話でして、それでいいだの悪いだの、そんなことわかりっこないじゃないですか、素人は。何を埋めてるかわからない。そういうことだと思います。

〇清水議員 ありがとうございました。

大阪市立大学大学院特任教授・畑明郎氏への質疑(2010年2月18日)

〇清水議員 共産党都議団の清水です。よろしくお願いいたします。本日はありがとうございます。
 それでは、私からは、これから行う実験について、その実験の前提として、当然、現時点における現況の汚染実態調査を踏まえて行われることが必要だと思いますが、委託契約書、仕様書を見ると、これをやらないというふうになっています。
 しかも、先ほどもご紹介がありましたように、最近、東京ガスの跡地に約一万八千本のくいが埋設されていたことが明らかになっていました。この点について、専門家会議の平田座長も、土壌汚染の通り道になる可能性がないとはいえないと指摘していますが、そのことについて、当然、現時点の汚染実態調査をやるのであれば、実験をやるのであれば、することが必要ではないかと思いますが、どうお考えでしょうか。
 それから、二つ目は期間の問題です。この実験は一月に発注して、三月九日に中間報告、そして六月末に報告書を出させるというような日程になっています。先ほどの説明でも、一年ぐらいは一応かかるのではないかというようなお話がありましたけれども、こういう実験で汚染対策のゴーサインを出してよいのかという疑問が私はぬぐえないのですけれども、その二つの点についてお答えいただけたらと思います。

〇畑参考人 今回も仕様書を見てびっくりしたんですけど、それからあと、大阪のATCの土壌コンサルタントの企業の人と、僕はかなりいろんな人を知っていますので、ちょっと見てもらったんですけど、いわゆる専門家会議がやった詳細調査ですね、そのデータをもとにして対策をやってどれだけきれいになりますかという、そういう仕様書になってまして、これはとんでもない仕様書になっている。
 つまり、土壌には、先ほどいいましたように、十メートルメッシュでワンポイントしかやってませんから、実際に処理する三百平米とか−−一塊が三百立方メートルになっていましたね。その土の汚染度というのは、やっぱり現場で処理前と処理後をやらないと、一年以上前の調査データと処理した後を比較する、こういうことは全くナンセンスだと。要するに、それで処理効率をチェックすることはできないということで、今回のこういう仕様書は、非常に短期でやるためにかなり無理した仕様書になっているということと、あと期間の問題ですけど、特に重金属等の物理的、化学的処理は短い期間でできると思うんですけど、バイオ処理、微生物処理というのが入っていますので、微生物があそこにいるかどうか、ベンゼンを食べる微生物がいるかどうか、まずそういう調査をやるんですね。
 それから、そこの土質とか水の条件とか、それも調べて、実際には室内でまず実験をやってみる。それから、微生物に関してはDNA鑑定なんかもやるらしいですね。それほどやりますので、やっぱり時間がかかります。それから、室内実験を経てから実証試験に入りますから、実際にやってるコンサル業者は、ほんの半年でそんな結論出るようなことは絶対にできないといっておりました。
 それで、僕もやっぱり、微生物処理、一定のチェックをするためには、最低一年以上はかかると思っておりますので、こういう実証実験をこんな短期でやることは無理だと。やったとしても作文にしかならないと思っております。

〇清水議員 今お話しいただいたほかに、今回の実験について問題だと思われることがありましたら、お話しいただきたいと思います。

〇畑参考人 今もちょっといいましたけど、土というのはですね、例えば五十センチ離れたところの土を分析しても、多分値が絶対違うんです。
 そういう形で、非常にばらついてますので、例えば三百立方メートルの土としても、果たして平均の汚染濃度がどうなるかいうのは、これは非常にサンプリングが難しいんですよ。例えばダンプやったらダンプカー一台とか、それでやっても、それが本当にそのダンプ一台の土の量、十トントラックの土の正しい濃度をあらわしているか疑問が残るわけですよ。
 そういう意味で、処理前の土を調べるのも難しいし、処理後のサンプルも、どの程度のサンプリングの土をとるか、例えば一トンとるかとか十トンとるか、こういうことも非常に難しいですね。
 そういう意味で、そういう問題もありますから、よりこんな短期でやることとか無理いうことと、ちゃんとやればやるほど、もっとコストがかかるという問題があると思っております。

〇清水議員 先ほども委員が質問されておりましたけれども、第三者機関のクロスチェックということについては、先ほどもありました、これまで行われていた大阪アメニティパークの、その第三者機関のクロスチェックの効果と、それから第三者委員会の設置、この新しい、これからやる実験についてもそれが必要だと。やるのであれば必要だというふうに思いますし、それからまた、大阪のほかにもう一つ事例を挙げられておりましたけれども、そのほか、全国でこういうような第三者的な委員会の設置などがされているようなところは、先生、ご存じでしょうか。あったら教えていただきたいと思います。

〇畑参考人 クロスチェックにつきましては、僕は、先ほどの神通川の例とOAPのものぐらいしか知らないんですけど、第三者委員会につきましては、この資料の一四ページの上にありますように、大阪ATCで、学識者とかも入って、いろんな土壌汚染の事例について、関西の事例が多いですけど、事業者からも、住民からも、それから実際の土壌汚染の対策をやる、そういう方からも、一緒に公開でデータを出し合って検討して、お互いに事業者も住民も皆この対策に対して納得するという、いい解決法を見出すという事例はたくさん出ております。

〇清水議員 そうしたら、技術会議の構成について、先ほどもちょっと資料でご説明がありましたけれども、専門家会議での土壌汚染の問題に関する専門家は、四人中三人ほどおられるのではないかというご説明でありました。
 また、技術会議の中では、七人委員がいられますけれども、とても土壌汚染の専門家については少ないのではないかというご指摘があったのですけれども、さらに詳しく教えていただきたいということと、それから、それらがどういうことになるのかということについて教えていただければと思います。

〇畑参考人 専門家会議の三人ですね、平田、森澤、駒井先生に関しては、こういう土壌汚染関係の分野でも有名ですし、つい最近も大阪ATCの方で土壌汚染関係のセミナーに、駒井さんとか、あと平田先生なんかも呼んだことありますし、内山先生は医学者ですので、ちょっと土壌汚染の専門外だと思うんですけど、四分の一の三人は、いろいろ私たちは意見の違いもあるんですけど、土壌汚染の専門家であることは間違いないというか、一定、信用できる専門家であると思っております。
 しかし、技術会議のメンバーは、当初、座長しか発表されなかったんですけど、後でこの一一ページの七人の専門分野を見てびっくりしたんですけど、環境の専門家自身が矢木先生と長谷川先生、二人しかいないと。その中でも、矢木先生は確かに微生物による水土壌処理の研究はされてて、バイオ処理に関しては土壌汚染で少しやっておられるようなんですけど、長谷川さんにつきましては、元東京都環境局の総務部長ですね、事務系の方で、都の職員だった方のようですし、ただ、環境局の役職はもちろんやっておられたようですけど、そういう意味で、土壌汚染の専門性については少し疑問がある人ではないかということ。あとの人は、土木とか、あと、原島座長もロボット工学と電気工学ですし、システムエンジニアリングとかプロジェクトマネジメントとか、こういうものはちょっと土壌汚染と余り関係ないので、そういう意味でいうと、七人中一人しか土壌汚染の専門家がいないという意味で、専門家会議よりも、多分、土壌汚染の専門性に関してはレベルがダウンしてる構成になっているので、だから、建物の周辺の遮水壁をとってみたりとか、要するに、処理した土壌をまた埋め戻して、安上がり、それでこれだけ数百億円安くなった、そういう安上がりな工法が簡単に提案できるという。専門家会議の平田座長は、専門家会議ではこんな方法については多分納得されていないと思っております。

技術会議3氏への質疑(2010年2月18日)

首都大学東京学長・原島文雄氏、日本大学総合科学研究所教授・東京大学名誉教授・矢木修身氏、東京電機大学理工学部教授・安田進氏

〇清水議員 日本共産党の清水ひで子です。本日は、当委員会においでいただきましてありがとうございます。
 それでは、まず初めに、ただいまの委員の質問もありましたが、技術会議の報告書では、実証実験は実施しないというふうにされておりますが、実際に委託契約書、仕様書ですね、そこには適用実験ということで示されているわけです。それが今いわれたことが適用実験というふうにいっているということなんですけれども、まず、今もご説明がありましたが、この二つの言葉の違いを、内容の違いのご説明を、先ほど時間が少なかったんで、もしまだつけ加えるところがあれば、まずいただきたいと思います。
 それから、対策内容の効果を確かめる室内実験とか、それから実証実験、そして適用実験というふうにいくのではないかというふうに私たちは考えるわけですけれども、そうした前段の室内実験や実証実験もしないで、ここでは適用実験というふうになるわけなんですけれども、そういうやり方でよいとお考えでしょうか。
 豊洲というのは、先ほどの説明もありましたように、内容面でも面積の面でも日本で最大の汚染というふうに先ほどの畑先生からご説明があったんですけれども、効果があるかどうかという必要な実験もせずに、適用実験だけで安全の宣言をするということは、極めて危険であるというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
 この実験を行うのであれば、室内実験、実証実験を行うことを含めて、汚染対策の結果を長期間かけて検証した方がよいとはお考えにはならないでしょうか。お答えいただきたいと思います。

〇矢木参考人 お答えいたします。
 今回、都が行う適用実験というのは、技術会議で選定された技術、工法を豊洲新市場予定地で実際に行うことによりまして、施工性などを高めるための諸条件を確認するための実験というふうに聞いております。
 したがいまして、技術会議で行う必要がないとした実証実験とは異なると考えておりまして、要するに、ここで提言いたしました浄化方法というのは、もういろんなところで実際に使われている方法であります。
 したがいまして、それを実証するというよりは、先ほどご質問にありましたけれども、適用実験では、いろいろな条件で室内実験も同時にやっていただきまして、どういうような方法でやったらば、より施工性が上がるか、期間が短くできるかと、そういうような室内実験もぜひその適用実験の中に入れていただければいいのではないかと、こういうふうに考えております。
 以上です。

〇清水議員 それでは、その適用実験についてですけれども、都側のこの仕様書の中身を見ますと、また、説明が前にもありましたけれども、一カ月半程度で中間報告を出して、約五カ月で報告書をまとめるというやり方ですが、これで正確な判断を下せる結果が出るとお考えでしょうか。
 土壌汚染対策法に基づくことになれば、水質汚染がある場合、対策を講じて、指定地域を解除するためには、二年間にわたって地下水をモニタリングして、基準をクリアすることが必要だというふうにしています。
 適用実験というならば、そうしたものに準じて、先ほどは一年ぐらいといわれましたけれども、二年くらいかけて結論を出すことが必要だと思いますけれども、どのようにお考えでしょうか。

〇矢木参考人 お答えいたします。
 今回の適用実験というのは、先ほど申し上げましたけれども、三つのバイオと、それから加熱処理と洗浄と、それと地下水の処理というのが加わりますけれども、そういったものを実際にやってみるということであると聞いておりますけれども、例えば加熱処理とか洗浄処理では、過去たくさんのデータがございます。したがいまして、これはもう一カ月あれば、多分答えが出てくるものだと思います。
 バイオの場合が一番やっぱり問題だと思います。バイオの場合は、ケース・バイ・ケースで、どれくらいの濃度で汚染されているかということで、濃度が低い場合には一カ月で浄化が完了いたします。
 ただ、一般的に、今回やります地中に空気を入れるというような手法ですと、名古屋でもう実際に同じような条件でやられたんですけれども、二年ではだめで、三年で完全にきれいになったという報告がございます。これはもう、ですから三年やればきれいになるというデータはあるんですけれども、今回の場合は目的がちょっと違いまして、地中に空気を入れるというのは、少しでもベンゼンを減らそうということでありますから、ベンゼンの分解というのは、最初、急激に落ちます。最後なかなかいかないというのが手法ですので、大体半年ぐらいやれば、かなり成果がわかるということでありまして、一カ月ごとのモニタリングをやることによって将来の予測ができるということで、今回の場合は五カ月ぐらいありますでしょうか、そういたしますと、まず答えは出てくると。
 それからもう一つは、バイオパネルと呼んでおりますけれども、土を重ねて、掘り起こして、重ねて窒素と燐を入れるわけですけれども、この場合には、もう早い場合は一週間ぐらいで浄化されてしまうケースもあります。ベンゼンのこの濃度でしたらかなり早いんではないかと思いますが、そういう意味で、バイオパネルの方はもう三カ月ぐらいあれば答えが出てくると考えていいんじゃないかと思います。
 以上です。

〇清水議員 仕様書では、適用実験を行う上で、現況の汚染実態調査を行わないことになっています。前の先生にも質問したんですけれども、最近、東京ガスの跡地に約一万八千本のくいが埋設されていたことが明らかになりました。
 この点について、専門家会議の平田座長さんも、土壌汚染の通り道になる可能性がないとはいえないと指摘していたわけですけれども、現時点に立って、適用実験を行うのであれば、現況調査を行った上で適用実験を行うことが必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。

〇矢木参考人 お答えいたします。
 くいの打ってあることについては、私も新聞報道でちょっと知らせていただきましたので、どういう状況かよくわかりませんけれども、土壌汚染の対策をする場合には、要するに土がまず掘れるかどうかということでありまして、土壌が掘削できるということであれば、まず、くいがあっても問題はないというふうに考えております。
 それから、現地に空気を入れるというような場合にも、くいがあっても、それは浄化に対しては問題ないというふうに考えられます。
 以上です。

〇清水議員 技術会議が提案した技術は、すぐれた技術、新しい技術、工法といわれていますが、適用実験の仕様書では、既存のものも可とされています。東京ガスの浄化対策で行われた技術と比べ、どのような内容を指して、すぐれた、新しいといわれるのでしょうか。
 技術会議の提案の処理方法は、既存の技術で、東京ガスの対策工事で既に実施されたものではないかという意見がありますが、いかがですか。
 東京ガスの浄化対策は、結果的に成功していなかったことは明らかであり、この対策はどこがどう違うのでしょうか。ご説明をお願いいたします。

〇原島参考人 お答え申し上げます。
 技術会議では、技術の公募をしたわけでございますが、応募のあった二百二十一件、提案されたわけでございますが、その中から、できるだけ最新のものにつきまして、実効性、施工性などを評価基準といたしまして、科学的な見地から多角的に評価、検証を行ったわけでございます。
 その結果を踏まえて、豊洲地区に最適な技術、工法を定めたわけでございますが、どこが違うか、どこが新しいかといいますと、一つは、例えばバイオ処理を大々的に導入いたしまして、バイオ処理は、ただそれを使ってやるということではなくて、熱処理、それから洗浄を、各地域のそれぞれの土地の汚染状況に合わせて、それを最適な組み合わせをして、管理をするという、これはコンピューターがない時代なら多分できなかっただろうと思いますが、最近の工程管理でもってそういったことができるようになっておりますので、そういった新しいシステムを組み合わせてやっているということが、かなり重要な点でございます。
 それから、さらに既存の技術、今まで余り使われてなかったというか、大々的に使われてなかったものでは、現場の土とセメントを混合させてつくるソイルセメントを遮水材に組み合わせた新構造の遮水壁、これはむしろコストの削減に非常に大きくきいている点でございます。
 それからまた、地下水の浄化につきましては、井戸の周囲にガスを吸引する管を併設いたしまして、土中に残ったベンゼンを揮発して吸引するという二つの技術を組み合わせた先進的な工法を、これはまた今まで余り使われていなかった工法を選定しております。
 さらに、ITの活用をいたしまして、国内最大級だと思われますが、地下水の管理システム、これは斬新な、IT技術を使った工法が使われている。
 以上、要約しますと、非常に簡単にいいますと、最新の技術を最適に組み合わせたシステムを構築したということが、大変新しいという点でございます。
 以上でございます。

〇清水議員 わかりました。

業界団体8氏への質疑(2010年3月16日)

東京都水産物卸売業者協会会長・伊藤裕康氏、東京魚市場卸協同組合理事長・伊藤宏之氏、東京魚商業協同組合理事長・大武勇氏、東京魚市場買参協同組合理事長・二村貞雄氏、東京シティ青果株式会社代表取締役社長・福重憲二氏、築地本場青果卸売協同組合理事長・大澤誠司氏、築地東京青果物商業協同組合理事長・泉未紀夫氏、築地市場関連事業者等協議会会長の西念晃司氏

〇清水議員 日本共産党の清水ひで子です。本日はご出席いただきまして、ありがとうございます。
 それでは、私からも、重ならないような内容でご質問をさせていただきたいと思います。
 市場にとって、先ほど来お話が繰り返されておりますが、安全・安心が最も大事だということは、私も皆さんと思いを共通しているところです。都が行う予定の豊洲の土壌汚染対策については、この間、専門家や都民の方々からさまざまな批判や不安の声が寄せられております。
 そのために、急遽今お話がありました汚染対策についての適用実験を行うことになったわけです。これは一月末に実験に取りかかったと思いましたら、既に中間報告が出されました。中間報告は、確実に汚染物質を無害化できることが実証されましたというふうに強調をされております。
 しかし、私たちは、この問題について、先日の予算特別委員会などでも指摘をしてまいりましたが、この報告には、皆さんごらんになったかどうか定かではありませんが、データが、業者が提出した生の数字だけ、専門家によるデータの分析の検証もされていないものです。さらに、処理後の濃度を示すというならば、当然、処理した土壌の実験前の汚染の濃度を示すべきにもかかわらず、それも示されていませんでした。
 そのことを指摘したところ、実験前の数値ははかってあるけれども、その数字をどう理解したらいいのか専門家に問い合わせているところだといって、明らかにしておりません。私たちは、中間報告を出す段階では到底ないというふうに考えています。ましてや、これで無害化できることが実証されたなどというのは、本当に私は無責任だというふうに思います。
 そのうちに示すというふうにいっているわけですが、仮に初期の値が示されたとしても、その条件、洗浄すればどれくらいの時間をかけたのか、水の量はどれほどなのかというものは、本来なら示されなければいけないものなんですけれども、示されていません。これでは、本当に専門家の検証にたえられるものではないと思います。
 さらに、微生物処理というのも行われるんですけれども、汚染土壌内の微生物を増殖させ、その微生物にベンゼンを処理させるという内容です。微生物処理などについては、データも示されませんでした。六月だというわけです。
 私たちは、その手法についても重大な疑問を持っています。私自身、長年こういう土壌汚染をやっておられる専門業者の方にお聞きをしてまいりましたが、まず汚染物質を食べる微生物を特定するんだと。そのために、その微生物のDNAを鑑定するんだと。さらに、その微生物が処理対象土壌に存在しているかどうかを確認して、処理の過程で、微生物がどの程度増殖したのか。ベンゼンのように揮発性物質では蒸発による減少と微生物による減少を精査しなきゃいけないというふうに伺ってまいりました。
 それで、これを室内でも、現場でも実証実験するんだよと。こうした作業を合わせれば、民間の方が、不動産の頼まれた土壌汚染対策をするというようなこともある。この方はそういう長年やっていらっしゃるわけですけれども、最低でも九カ月が必要だというわけです。
 予算特別委員会で、今回の微生物処理は、こうした調査は実施したといえるのですかとただすと、都は答えませんでした。私は、こうした批判や意見に誠実にこたえた、本当の意味の実証実験を行うということが、仮に進めるのであれば必要だというふうに考えるわけですけれども、安全・安心の姿勢を求められておりましたが、この立場から、この問題について、先ほど中間報告が行われましたけど、どうですかというご質問はされましたが、その中身については、こういうことなんです。私たちが疑問や、それから専門家から、いろいろなところから聞いて、都は全部の情報を明らかにして、そして、どの専門家から見ても公平な、科学的な検証をするということが安全・安心じゃないかというふうに指摘をしたわけですけれども、今の実態というのはこういうわけなんです。
 それで、皆さんのお考えをお聞きしたいのですけれども、八名の方にお聞きをしていただきたいと思います。お願いいたします。

〇伊藤(裕)参考人 お答え申し上げます。
 今、清水先生から大変詳しいお話がございまして、私どもそこまでよく存じ上げてないんでございますが、ただ、ここに至るまで、東京都さん、特に中央卸売市場当局が、この土壌の汚染問題についておとりになった態度、それは、私は極めて立派だったと思っております。
 なぜかといいますと、専門家会議、あるいはもう一つの会議、二種類おやりになりましたけれども、その間にいろんな調査がある都度、不利な数字であろうと何であろうと、四万三千倍であるとか千五百倍であるとか、ああいうことも含めて、すべて詳しく、その地点まで含めて大変詳しい発表をなさいました。
 私ども素人でも、その説明の会議にも毎度傍聴させていただいておりますけれども、ここまでやるのかというぐらい大変オープンに、すべて情報を公開するという姿勢でやってこられたということは、私、大変敬意を表しているところでございます。
 ただ、問題は、それで全部完璧にできているのかといいますと、実はこの前もくいの問題がございましたですね。新聞社さんで二回ほど、こういうことが今まで隠されておったということで発表がございましたけれども、そういうこともまだまだ完全にオープンにはなっていないのかなと、まだ足りないところがあるのかなということは確かであると思います。
 したがって、今の清水先生のご注意も含めて、東京都さんの方に、より一層完全な調査をお願いしたいし、情報開示も十分にやっていただきたいと。私たちは、それらの結果を踏まえて、先ほど私どもの仲間の方からもご発言がございましたように、東京都さんに、最終的にはきちんと安全宣言をお願いして、そしてこの土壌の安全性については責任を持つという態勢で臨んでいただきたいというふうに思っております。
 以上でございます。

〇伊藤(宏)参考人 私の率直な思いを、ほんのわずか語らせていただきたいと思います。
 私どもの組合員の中にも、非常に科学の分析について詳しいメンバーがおります。私のところへも、よく中身を説明に来てくれております。しかし、正直いって私にはなかなか理解できません。知識がないからです。科学の教室で話しているようなことを、どういうふうに分解してどこへ行くんだというような理論を説明されても、私どもにはわかりません。これ、現実、正直な意見でございます。
 ただ、豊洲の、あそこの土壌処理をしている現場を、公開で、私どもが見に行く場面がございました。これは全く私のひとり言かもしれませんが、そのときに水たまりがたくさんできていました。その詳しい人たちは、これは雨水がたまったのではなくて、地下水がそこへたまっているわけで、その水を調査させろという議論があったように記憶しております。
 しかし、その水に、私、率直に感じたのは、水鳥が群れているんですね。ああいう動物が、ガスが発生しているような場所に、ああやって群れて生存するんでしょうか。非常に単純な疑問を感じました。それだけでございます。
 結論からいうと、今、私の前に伊藤さんがお話しになったように、やはり専門家は、議論が違っても、いったことには責任があるはずでございます。平田先生初め専門者会議の会合には、私、一、二回欠席しましたけど、ほとんど全部出ておりましたが、もちろん内容についてはほとんど理解できておりませんが、しかし、あれだけの人たちの前で、報道機関の前で責任を持って出した答えでございますから、異論がある方がいらっしゃるかもしれませんが、その先生方は当然、自分の出した答えには責任を持つはずでございます。しかも、先ほど申し上げたように、国の基準、都の基準、それ以下に手厚い処理をしていただいて、さらに、その上に盛り土、あるいはアスファルトの舗装をする。さらには、水産棟については六十センチの高床を設けるということでございますから、私は、その内容に対して信用もしていきたい。ただし、これですべて終わったよという宣言だけは、ぜひとも求めていきたいという気持ちでございます。
 以上です。

〇大武参考人 お答えいたします。
 私どもは、市場では、買い出し業務ということで、外の方で営業しております。したがって、消費者の皆様方とは、毎日が大変密接な関係でございます。
 そんな中で、一番心配しているのが、やはり消費者のお客様、最近では、毎日のように新聞あるいはテレビで取り上げられておりますので、我々以上に非常に敏感になっております。そんな中で、やはり汚染した市場で買ってきた魚は買わないよという極端ないい方をする方もいらっしゃるわけでございまして、我々、説明に苦慮する場合もございます。
 そんな中で、やはり一番心配していた土壌汚染を実証実験をされるという知事のご発言から、早速取りかかったということで、我々は、今まで公表された以外に、もう一回やるんだと。それで六月までかかって、最終的に発表するということで、六月まで我々は東京都の発表を待とうと。特に私らの業界はそういうふうに思っております。
 それで、両伊藤さんも今お話ししておりますけれども、東京都さんの発表したもの、それから専門の先生が発表されたもの、今の最新の技術で処理しているというふうに聞いておりますので、やはり我々としては、それを信じて、今思っているところでございます。
 以上でございます。

〇二村参考人 私どもの組合にも、全組合員の売り上げをオーバーするほどの上場会社が十社くらいございます。その人たちは、やっぱり風評被害、そういう面については非常に神経を使っています。だから、あくまでも、東京都が完全に大丈夫だといわなければ、私どもも移転するわけにはいかないと、そんなふうに思っております。
 以上です。

〇福重参考人 先ほど申し上げましたように、土壌汚染が安全だというような、担保されるということが、我々市場として、卸として、新しい市場に行くということでございます。
 我々としましては、今、この土壌汚染につきましても、二百社以上の会社が、日本のそういうようなすばらしい技術を持ったところが二百数十社も、土壌汚染をなくすための技術を駆使してやるということでございますから、それに期待をしております。
 以上でございます。

〇大澤参考人 私も同じで、都が宣言をしていただけなければ移らないというのは、これは反対派の方々と全く同じだと思います。そういった意味で、中間報告ということでございますけれども、なるべく早く、実験を続けていただいて結論を出していただきたいというのが私の希望でございます。
 以上です。

〇泉参考人 残念ながら、清水委員のご質問にお答えするすべは、私にはございません。一介の八百屋にはとても難しい問題で、お答えするすべはございません。
 ただ、私どもは、東京都営の市場で、親子何代にもわたって−−私のところは二代でございますが、なりわいを立ててきました。そして、最終的に、東京都がこれで大丈夫だと、保証してあげるよと。それが信じられなければ、どのようにして都営市場でなりわいを立てたらいいんでしょうか。素朴な疑問です。
 そして、この委員会にお願いをしたいのは、ずっとこの半年、一年、汚染のことを委員会で語られるたびにプレスに載ります。一般消費者はそれをずっと見ていくんです。風評被害をなくすための会議が、風評被害をどんどんどんどんふやしています。できれば、六月の結果が出るまで、汚染という文字を委員会からしばらく休んでいただいて、出た結果について、専門の先生方の厳しいご議論をしていただくまで、この風評被害の拡大をとめていただきたいというのが私の願いです。
 以上です。

〇西念参考人 今ほど消費者が安全・安心な食品を求めているときはないと思います。したがって、豊洲市場の最大の課題は、申すまでもなく土壌汚染対策にあると、このように認識をしてございます。
 今回東京都が行った実験の結果、汚染物質の濃度を環境基準以下にまで下げることができたと。この発表については、私は率直に評価をさせていただきたい、このように思っております。
 なお、実証実験ですね、汚染処理実験は、土壌のうち、洗浄処理と加熱処理の部分だけであったわけで、微生物処理並びに地下水の浄化処理については、今後、一日も早く結果が出ることを望んでおります。
 あわせて、今回の洗浄処理と加熱処理による汚染処理については、今後実施する土壌汚染対策の汚染処理量の約八割を、今回実験を行った洗浄処理、加熱処理により実施する予定だとも聞いておりますので、いいかえれば、今回の結果により、汚染物質の八割の処理にめどがついたと、こういうこともいえるんであって、私は今回の発表によって、ちょっとほっとしたといいますか、そういう気持ちにさせられました。これが私の率直な感じでございます。

〇清水議員 ありがとうございました。

豊洲新市場予定の汚染物質処理に関する実験について(2010年5月26日経済港湾委員会)

○清水議員 ただいまご報告がありました新市場会計予算の繰り越し、豊洲新市場分、豊洲新市場予定地の汚染物質処理に関する実験について伺います。
 我が党は、三月十一日の予算特別委員会で、今行っている適用実験の中間報告について、実験前の初期値を公表してないことを問題にいたしました。さらに、四月十五日にも改めて公表を求める申し入れを行いましたが、都は、初期値と実験後の結果の関係については、どう理解をすればよいのか、技術会議の専門家等に確認していると回答を繰り返してきました。
 既に三カ月近くになろうとしている今でも明確な回答ができないでおりますが、その理由についてお伺いいたします。

○宮良薪市場建設調整担当部長 実験の結果につきましては、データの取りまとめを行い、技術会議で科学的知見に基づき、客観的に検証していただくことにしております。このため、技術会議で、初期値を含め、実験で得られた中問データ、処理後の値などについては一括して取り扱い、実験の内容や条件とあわせて、実験全体を確認、検証し、新市場予定地の土壌汚染対策の有効性を実証していただくこととしております。その際には、これはすべてのデータを公表してまいります。また、技術会議の委員からも、実験で得られたデータは一連のものとして取り扱うべきものと、そのような助言もいただいております。

○清水議員 今の答弁は、ますます私たちが一部分のデータを出したということの間違いが明らかになるものだと思いますが、一体、技術会議の専門家には、これまでに何回、何時聞、だれがどのような形で問い合わせ、記録はどのようにまとめられているのかお伺いいたします。

○宮良薪市場建設調整担当部長 これまでの調査値と実験初期値との相違や、初期値そのものが実験を行う上でどのような意味合いを持っているかなどにっいて、技術会議の委員やアドバイザーに直接訪問をさせていただいたり、電話により数回にわたりお話を伺っております。こうした専門家の意見につきましては、今後整理した上で、技術会議で、技術、工法の有効性を検証していただく際の資料といたします。

○清水議員 きちんと記録をしておいてください。私たちが求めたら、それを提出することを求めておきます。
 なぜ私は、今明らかになっている中で、それを明確に行わないのかということはこれまでもいってきたわけですけれども、そのことに対して疑問が広がっているわけです。我が党が情報開示請求をしなかったら、初期値だけが公表されないという問題については、やみに葬られたままであり、これは許されざることだというふうに思います。そしてこの問題は、一都議会だけでなく、もうご承知のように、「Nature」というイギリスの科学雑誌の電子版でも取り上げられて、世界の科学者に発信をされているわけです。
 そこで、改めて伺いますけども、私たちは最低限、すべての地点で、環境確保条例で定めるすべての有害物質が、将来にわたって環境基準以下になることを立証すべきだと指摘をしています。そして、少なくとも、今のこの適用実験についての対象物質については、仕様書では七種類にしているにもかかわらず、実際にはベンゼン、シアン、砒素の三種類に限定しているわけです。その根拠について伺います。

○宮良薪市場建設調整担当部長 専門家会議では、都市ガスの製造過程で生じる有害物質の発生状況、ガス製造工場の施設配置などを詳細に検討した結果、対象物質を環境確保条例で定める二十六物質のうち、操業に由来するベンゼン、シアン化合物、砒素、鉛、六価クロム、カドミウム、水銀としております。このため、土壌汚染対策につきましては、これら七物質を対象としており、今回の実験についても同様に、これら七物質を対象としております。これら七物質の処理につきましては、物質特性から、ベンゼン、シアン化合物及び砒素、鉛などの重金属などの三つのカテゴリーに分類することができます。こうしたカテゴリーごとに、ベンゼンにつきましては微生物処理、シアン化合物につきましては洗浄処理としまして、残る砒素、鉛、六価クロム、カドミウム、水銀の重金属等につきましては、洗浄処理が可能でありまして、これらの物質の中で最高濃度を検出している砒素を代表として選定しております。この結果、対象とする物質が、ベンゼン、シアン化合物、砒素の三種類となってございます。

○清水議員 その根拠となる科学的知見について、改めてお伺いいたします。

○宮良薪市場建設調整担当部長 土壌汚染対策に際しまして広く活用されております、環境省監修、社団法人土壌環境センターが編集しております「土壌汚染対策法に基づく調査及び措置の技術的手法の解説」、こういったものがありますが、これでは、洗浄処理は、汚染土壌の恒久対策技術としては比較的歴史が長く、また、実績も多い技術であり、適用対象としては、第二種特定有害物質が挙げられるとしております。新市場予定地で検出されている七物質のうち、砒素、鉛、六価クロム、カドミウム、水銀といった重金属などにつきましては、いずれも、今申し上げました第二種特定有害物質でありますことから洗浄処理が可能であり、濃度の高い物質の処理を確認することで、他の物質でも除去が可能であります。なお、こうした洗浄処理につきましては、技術会議が汚染物質の処理技術等を選定する際に行った技術、工法等の工法でも、豊富なデータでその有効性を確認してございます。

○清水議員 まともに答えていないというふうに思います。各種の実験について、例えば掘削微生物処理では、三月末までは週一回、四月以降は二週一回の頻度で分析結果を報告することになっています。原位置微生物洗浄処理では週一回、地下水浄化処理では三週一回など、それぞれ契約上の規定になっています。その実験の進捗状況というのは、委託業者から、分析は仕様書どおりに進められているのでしょうか。

○宮良薪市場建設調整担当部長 実験の仕様書では、処理に応じまして分析の頻度を定めております。例えば、微生物を利用した掘削微生物処理では、実験当初の段階では一週間に一回、実験状況が安定した状態となれば二週間に一回としております。また、地下水浄化処理では、地下水を揚水、復水するサイクルに三週間程度を要することから、三週間に一回分析を行うこととしております。実験に際しましては、こうした基本的な考え方を前提に、濃度低下の状況など、実際の実験状況を踏まえまして、専門家に相談した上で頻度を修正し、分析を行っております。

○清水議員 今も少しお話ありましたけども、この分析頻度というのは、どのような根拠に基づいて決められたものなのかお伺いいたします。

○宮良薪市場建設調整担当部長 分析頻度につきましては、実験の進捗状況が把握できますよう、各処理ごとに定めております。実験開始時にはきめ細かく実験状況が確認できるようにしております。具体的な頻度につきましては、専門家と相談の上、今ご答弁させていただきましたように、例えば掘削微生物処理では、実験当初の段階では週に一回、その後、二週間に一回と、そのようなことにしております。

○清水議員 次に、東京ガスの工場跡地では、一万八千本余りのくいによる不透水層以下への汚染物質の拡散について議論がこれまでもありました。都は、参考人質疑の中で安田先生が見解を述べた、「くいにべったり土がっいているのが普通である。したがって、そこにすき間があくということは、本来考えられない」との部分を引用して、くいを通じて不透水層以下に汚染が広がる可能性が小さいとの認識を妥当としています。安田先生のこの見解について、科学的に正しいといえる安田先生自身が示している科学的な根拠、都が妥当とする科学的根拠について、それぞれ具体的にお示しをいただきたいと思います。

○宮良薪市場建設調整担当部長 さきの参考人招致で、くいによる汚染の広がりについての質問に対しまして、技術会議の安田委員は、委員、今お話ありましたように、通常、くいにべったり土がついているというのが普通であると。したがって、そこにすき聞があくということは、本来考えられない。
 また、鋼管ぐいの場合、長年の腐食を見込んで厚さを決めている。したがって、ずっと密着していると考えてよいとの見解を示されております。この点につきましては、新市場予定地で不透水層を形成している土質は、これまでに行いました八カ所の土壌ボーリング調査の結果、粘性土であり、くいの周面は密着した状態であると考えられます。また、鋼管ぐいの腐食につきましては、ガス工場建設時である昭和三十年代の設計基準で、これは建築でございますが、腐食代・・・腐食の厚さなんですが、ニミリメートルを確保することになっておりまして、実際の工場跡地の鋼管ぐいの肉厚が六ミリから十ニミリありまして、十分な腐食代がとられると、そういうふうに考えております。したがいまして、安田委員のご見解は、こうした新市場予定地の土質状況などを十二分に踏まえたものであると認識しております。

○清水議員 考えられないとか考えられるとか、それはまだ、証明してそういっているわけではない。実際にそうなっているかどうかというのは不明な問題であります。実際にそうであるかどうかは非常に重要な問題です。なぜならば、不透水層以下に汚染が広がっているかどうかという問題だからです。
 同じ参考人質疑でも、皆さんお聞きになってわかりますように、坂巻先生が、「ボーリングのわずか数センチの中でとったサンプルでもって、自然地層であるか埋め土であるかの判定というのは非常に難しい。現場の公開が二度にわたってなされましたので、その場合、現場の技術者の方々に質問をしたけれど、やはり明確な返事は返ってこない。つまり、あくまでも現実に即した調査ではなく、あるところにそういう不透水層というものがあるんだという先入観に基づいて、事実をしっかり見ないで調査をやったことを一つの結論にして出しているのではないか。不透水層はぜひ解明する必要がある」
 また、畑先生は、「不透水層ではなく、難透水層である。時間的には劣化していくのであるから、必ず割れ目とかすき間とかができると、そこから汚染地下水は下の方に落ち込むということも考える」などと述べています。都としては、それではこの二人の先生の見解については、どのような認識を持っておられるのかお伺いいたします。その根拠は何でしょうか。

○宮良薪市場建設調整担当部長 さきの参考人招致で、くいによる汚染の広がりに関しまして、坂巻氏は、昔の工場の基礎くいが汚染物質の通路になり得ることが十分考えられる、そう述べられております。また、畑氏は、くいが劣化して割れ目やすき間ができると、そこから汚染地下水が下に落ち込んでいくことが考えられるとの見解を示されております。こういった見解に対しまして、今ご答弁申し上げましたとおり、調査の結果、不透水層を形成する土質は粘性土であり、くいの周面は密着した状態であるとともに、鋼管ぐいの腐食につきましても、十分な腐食代が確保されていることから、東京都としましては、技術会議の安田委員の見解は、こうした新市場予定地の実態を十分踏まえたものであると認識しております。
 なお、土質調査に際しまして、盛り土あるいは旧地盤、あるいは各地層につきましては、調査の段階でそういった専門知識を有する技術者、主任技術者、あるいはそのほかの技術者ですが、土質、地層の状況、色、不純物、それから、くいや障害物がありますから、そのようなものを総合的に判断しまして、盛り土と旧地盤の境、あるいは不透水層、そういうものを確認してございます。

○清水議員 依然としてこの問題は議論が残されていると思います。ですから、同じ専門家で異なる科学的知見をいっているのですから、実験によって確かめる機会が今あるのですから、実際どうなのかを検証するというのが科学的な判断ではないかというふうに思うわけです。
 卸売市場は食品流通の重要な基盤であり、市場整備に当たって食の安全というのは、繰り返し指摘していますけども、最重要課題です。卸売市場整備計画を認可する国も、東京都に対し、二〇〇七年の一月、総理大臣が、食の安全性や信頼が確保されるよう、科学的見地に基づき万全の対策を講じるとともに、消費者などに対して、対策の内容などについて十分な説明を行い、その理解を求めているのです。ましてや、卸売市場を高濃度の有害な化学物質で汚染された豊洲の東京ガスの工場跡地に移転する計画については、二〇〇九年十一月の新聞の世論調査では、七二%が豊洲の土壌汚染は不安と回答するなど、多くの都民が大変危惧をしています。したがって、移転予定の土壌汚染対策がうまくいくかどうかを科学的に実証することなしに、移転計画を前に進めることはあってはならないと思います。
 ところが、適用実験の結果は、中間報告のデータについて開示請求を行ったところ、大事な部分が墨塗りをされており、「確実に汚染物質を無害化できる」とは到底いえるものではなく、科学とはかけ離れた深刻な実態であることがわかりました。また、土壌汚染対策を進める上で必要不可欠である不透水層以下の汚染の拡散の検証、地下水管理の可能性などの実験が行われていないことも、都民、専門家から厳しい批判を受けています。汚染物質処理実験に関するすべての情報を明らかにし、都民に専門家の検証を得るようよう強く申し述べておくものです。
 以上です。