第18期 中央卸売市場築地市場の移転再整備に関する特別委員会での質疑

2009年12月18日 築地市場の移転問題について 
 石原知事が言っている「実験」について
 豊洲新市場予定地の土地区画整理事業について
 市場関係者との合意形成について
 現在地再整備について
清水ひで子(八王子市選出)  
2010年4月21日 築地市場の現在地再整備問題について
 業者の要望にたいする都の対応について
 財政難を理由にした計画の縮小・見直しについて
 臨海部・東ガス跡地への移転検討について
 東ガス跡地の土壌汚染問題について
 
2010年10月3日 豊洲新市場計画を中止し、現在地再整備を前にすすめること
 ベンゼン汚染の洗浄処理実験はデタラメ
 現在地再整備計画・・・東京都が責任を持って確固たる努力をすべき

築地市場特別委員会への意見表明

 

築地中央卸売市場の移転問題について(2009年12月18日)

石原知事が言っている「実験」について

〇清水委員 まず、先ほど来出されております十六日の新聞によれば、石原知事はインタビューに答えて、実験を部分的にやり、汚染除去ができると思ったら土地を取得したらいいと明言されていますが、まず、市場長は聞いていたのでしょうか。お伺いいたします。

〇岡田中央卸売市場長 都の採用いたしました土壌汚染対策というものは、非常に信頼性の高い対策でございまして、既に確立された技術でございまして、その実効性につきましても実証済みであるというふうに考えてございます。
 ただ、具体的に豊洲におきまして汚染物質の処理について行う場合について、豊洲の現地の汚染ですとか土壌の状況に即して期待どおりの効果が上げられるかどうかということを確認するために、今お話のございました具体的な実証実験といいますか、適応実験をやっていく必要があるだろうということを考えてございまして、現在、専門家に相談するなどの準備を進めているところでございまして、そうしたところで、至急この実験について行っていきたいというふうに思っておるところでございます。
 現在、知事のご指示を受けまして、私ども、そういったことについて進めておるところでございまして、事前に知っていたかどうかということにつきましては、ご答弁を避けさせていただきたいと思います。

〇清水委員 今のご説明ですと、実証実験をするんだと、技術会議の技術に先立って。それは私たちがさんざんいっていたことじゃないですか。必要ないといっていたじゃないですか。それを今やるというふうにいっているわけです。
 そして、部分的にやって汚染除去ができたら土地取得をしたらいいといっているわけですけれども、そもそも専門家会議や技術会議の対策は、全部の汚染を除去するものではなく、残されたものは汚染を封じ込めて管理する、いわゆるリスク管理です。したがって、部分的に実験をやったから大丈夫ということにならないことも確かです。
 それとも、知事のいう実験というのは、長期にわたってリスク管理の実験を行うのですか。

〇宮良中央卸売市場新市場建設調整担当部長 市場長、をご答弁させていただきました、豊洲新市場予定地における汚染土壌対策に関する技術、工法、これにつきましては既に確立した技術でありまして、その効果についても実証済みであります。したがいまして、新たに技術、工法を選定するためにこういったことをやることではございません。汚染物質の処理について、現地の汚染や状況に即して期待どおりの効果が上げられるかどうかを確認するということです。
 したがって、ある種の現地適応実験でございますので、期限を決めて実験をし、データをとり、解析をしていく、そういうふうに考えております。

〇清水委員 先ほどもるる質問がありましたけれども、一番の焦点となっていることは、汚染問題で一番私たちが、不安だというふうに都民が思っていることは、都が水を通さないから安全といっている有楽町層の下の部分です。今回もそれは対象になっていないんですが、有楽町層の下も、何らか調査したりとか、実証実験したりとかするんですか。

〇宮良中央卸売市場新市場建設調整担当部長 実験内容、方法については、専門家の方と今相談をしておりますが、実験対象は、豊洲で検出されております汚染物質の処理に関する技術、工法でございます。

〇清水委員 結局、知事の考えは、未確立の汚染除去技術で部分実験でよしとし、しかも、万全の安全が確保されなくても、とりあえずこれまでの都の対策の範囲で汚染の除去が確認できれば、それをよいことに早く土地を取得しようというものにすぎません。
 知事はまた、手を尽くしてもきれいにならないなら買う必要はないといわれましたが、市場長も同じ考えでしょうか。

〇岡田中央卸売市場長 ご認識に差があるかというふうに考えております。我々東京都が採用いたしました土壌汚染対策というのは、日本でも類がないような重層的な検討を行ったわけでございまして、専門家会議でのご提言をいただき、その具体的対策をするときには、原島座長を初めとする日本を代表するような有数の専門家の方々に選んでいただいた工法を採用しておるわけでございまして、その対策というものについては、極めて信頼性が高い、また、その実効性については極めて実証されているという技術を採用しているわけでございます。
 今回私どもがやろうとしているのは、別にその実効性を改めて確認するということではなくて、実際に豊洲で行った場合について、その実態に合わせて、どうしていけばより効果的であるのかという確認をするということでございます。知事が前々からおっしゃっておりますように、日本の最先端技術について信頼しているということもございますので、我々とすれば、土地の問題だとか何かで変わるというようなことについて、起こることはないだろうというふうに考えておるわけでございます。

〇清水委員 でも、実際にそういうふうにいっているわけですよ。手を尽くしてもきれいにならないなら買う必要はないというふうにいっているわけですよ。それは知事はこういっております。
 手を尽くすということは、やるべきことをやる、考えられるあらゆる手を尽くすということであって、豊洲の場合には、汚染の危険が想定される物質、場所など、あらゆることをやり尽くすということです。科学者、専門家から汚染の危険が指摘されている有楽町層の下を調査することなく、手だてを尽くしたことにならないというふうに私は思います。
 都は先日、経済・港湾委員会での私の質問に対し、環境影響評価書案の作成が秋ごろまでかかるというふうに答えられました。そしてまた、先ほどの他の委員の質問に対しても、二十二年度中、取りまとめ、かかると、そして都市計画決定の手続がかかるというふうに答えました。少なくとも、これからそういう手続の時間の確保が必要だとするならば、来年度に土地を購入できない可能性が強い、する必要はないというふうに私は考えるわけです。
 知事の発言というものは、アセスやそれらの手続が間に合いそうもないもとで、そんな実験を済ませて、早く土地購入に持っていこうとするものにほかならないというふうに指摘をしたいと思います。

豊洲新市場予定地の土地区画整理事業について

○清水議員 次に、豊洲の開発の経過について伺います。
 この間、豊洲地区の開発は、昭和六十三年の臨海部地域開発基本方針、また豊洲・晴海開発基本方針に基づいて進められてまいりました。
 そこでお伺いいたしますが、なぜ都施行の大街区方式土地区画整理としたのでしょうか。お答えください。

〇黒川中央卸売市場参事 所管局でございます都市整備局によりますと、豊洲地区の整備に当たって都施行の区画整理とした理由は、臨海部の開発に当たって、環状二号線や晴海通り延伸部など広域的幹線道路を早期に整備することとし、その手法として土地区画整理事業を選択したものである。豊洲地区の土地区画整理事業は、都道などの広域的幹線道路の整備であることから、当然に都が実施すべきものである。また、豊洲地区を含む臨海部では、環状二号線や晴海通り延伸部など広域的幹線道路を早期に整備する手法として、いわゆる大街区方式の土地区画整理事業を選択したものである。このことは、広域的幹線道路が整備された後に、各街区において、地権者がみずからの意思に基づいた土地利用を進めることにも配慮したものである。豊洲地区については、平成二年六月、豊洲・晴海開発整備計画において、大街区方式の土地区画整理事業による整備を位置づけているとのことでございます。

〇清水委員 それでは、その中で出されてきた換地の問題についてお伺いいたします。
 (パネルを示す)東京都の従前所有地は、この一街区、二街区でした。換地された土地は、今度の売却を予定している五街区、六街区、七街区になっています。この青い囲まれたところは、もともとは東京ガスの用地でした。
 伺いますが、この東京都の用地、港湾局の用地と東京ガスのこの用地、換地で港湾局の用地がこっちに来たわけなんですけれども、なぜここの港湾局の用地が豊洲の市場の五、六、七街区に移ったのか、換地されたのか、理由をお伺いいたします。

〇黒川中央卸売市場参事 所管局である都市整備局によりますと、土地利用計画や地権者との合意をもとに調整を行った上で、法令等に基づき適正に換地設計を行っている。換地設計は、土地区画整理審議会の答申を平成十五年十二月に受け、換地設計の縦覧を行い、地権者の合意のもと、平成十六年三月に決定しているとのことでございます。

〇清水委員 この一、二街区というのは駅に近く、土壌汚染もない、売却するには好条件の土地なんですね。それを、条件の悪い、今となってみれば土壌汚染された、一、二街区より条件の悪い六街区、七街区、五街区と交換したのはどういう理由ですか。

〇黒川中央卸売市場参事 所管局である都市整備局によりますと、土地利用計画や地権者との合意をもとに調整を行った上で、法令等に基づき適正に換地設計を行っているということでございます。また、換地設計は、土地区画整理審議会の答申を平成十五年に受け、換地設計の縦覧を行い、地権者の合意のもと、平成十六年三月に決定しているとのことでございます。

〇清水委員 その換地が進められたころは、既に市場がこの地域に計画をされていたわけですね。なぜ−−だって、市場が東京ガスの土地を購入すればいいことでしょう。それをしないで、わざわざ港湾局と交換してから市場が購入する。おかしくありませんか。だって、東京ガスの用地なんだから、市場がここをそのまま買えばいいじゃないですか。それをなぜ、わざわざこうやって換地をして、市場が買わなきゃいけないんですか。

〇黒川中央卸売市場参事 先ほど都市整備局のお考えを述べさせていただきました。市場といたしましては、新市場が豊洲地区の五、六、七街区に配置されることが、平成十四年の都と地権者との合意で既に合意されておりました。当該地区に仮換地されている港湾局の土地を新市場用地として購入することとしたものでございます。

〇清水委員 先ほどから地権者、地権者といわれているんですけれども、地権者というのは、主には東京ガスと、まあ鉄鋼埠頭などありますが、東京ガスと東京都でしょう、主に。合意のもとにといっていますけれども、換地の設計を決める審議会などの前に既に合意されていたと同じですよ。
 先ほど地図を示しましたけれども、土地の形状は極めて単純です。都施行の区画整理でなくても、各地権者から土地の買収をすれば開発は可能だったのではないですか。それは、築地移転問題と臨海開発が連動していたからです。経過で追ってみるとよくわかります。
 臨海開発が破綻して、青島都政のもとで見直しが行われ、それに連動して、九七年に豊洲・晴海開発整備計画が改定されました。九八年には都と地権者との間で豊洲開発の基本理念を締結し、東京ガスは都施行の広域交通基盤整備事業に協力するとともに、同地のホテルなどの再開発を含む土地利用の検討を進めていました。
 その後、市場移転が浮上してくるわけですが、ここに、二〇〇〇年六月の東京ガスが東京都に出した質問書があります。当初、東京ガスは、東京都に土地を売ることに難色を示していました。なぜかといえば、先端部は東京ガスにとって資産価値が高いこと、土壌汚染問題が顕在化することで土地価格が下落し、含み損も顕在化すること、売却のためには莫大な処理経費を要することなどからです。
 しかし、東京ガスはその後態度を変えて、先ほど資料で説明いただきましたように、二〇〇一年に都は基本合意を結んだわけです。その結果、出されてきた換地計画では、東京ガスの多くの部分が港湾局用地となり、港湾局用地は東京ガス用地となったわけです。
 つまり、嫌がる東京ガスを説得するために港湾局の土地を交換したともいえるわけです。豊洲のつけ根にあり、「ゆりかもめ」と地下鉄が交差する場所、石播が再開発を計画し、現在、超高層ビルが立ち並ぶ、豊洲に隣接する港湾局の土地と交換したのです。これは港湾局にとって不本意な交換だったのではないでしょうか。
 いずれにしても、この結果、市場が、港湾局が所管する臨海開発事業会計から土地を買うことになったのです。
 さらに疑問があるわけですけれども、伺います。港湾局の土地も、市場の土地も、同じ東京都です。その同じ東京都の土地を市場がなぜ購入しなければならないのでしょうか。お伺いいたします。

〇黒川中央卸売市場参事 用地購入にかかわる市場の会計は中央卸売市場会計であり、用地の売却にかかわる港湾局の会計は臨海地域開発事業会計でございます。異なる会計間の処理につきましては、東京都公有財産規則第十条に基づき、有償にて処理するものとしております。したがいまして、用地の所管がえについて、市場として必要な金額を計上したものでございます。

〇清水委員 しかし、同じ東京都の土地ですよ。長期に借り入れをするとか、所管がえをするとか、やり方は幾らでもあるんじゃないですか。
 市場会計は赤字です。毎回の会計というのは大変困難な状況になっております。そういうときに、なぜ六百億円以上、六百七十億円といわれていますけれども、土壌汚染された土地を高く買い取る必要があるんですか。伺います。

〇岡田中央卸売市場長 ただいま先生の、臨海会計と市場会計との関係、あるいは東京ガスと港湾局との関係ということにつきましては、これは多分に憶測を交えたご推察ではないかというふうに考えておりまして、我々市場といたしましては、事実といたしまして、豊洲が最適の場所であるということでもって豊洲に進出する。四十ヘクタールを必要な部分であるということで、豊洲の四十ヘクタールの部分。で、たまたまそこのところにつきましては土地区画整理事業の土地でございますので、仮換地の部分があるということでありますので、そのときについては地権者というものが東京ガスであったとしても、現在の仮換地先の所有者が、例えば港湾局であり、例えば東京ガスであるということでありますから、そういった所有者から土地を購入してやっていくということでございます。
 なお、先ほどございました土壌汚染の問題につきましては、これは、もとであります所有者がきれいにした上で売買をするという形になっているわけでございますので、それはそれとして、また別の問題であろうかというふうに考えておるところでございます。

〇清水委員 憶測でいっているといいましたけれども、それじゃ、土地区画整理審議会の会議録を全部出してくださいよ。これ非公開だというんですよ。非公開で出せないというんですよ。情報公開してくださいとか−−全部色塗りますと。そういうものを全部出してからそういってくださいよ。明らかにされていないわけですよ。だから私、断定していないでしょう、いわれているとかね。だから、それを対等に議論するんだったら、そういうものを全部出してからいってくださいよ。
 都民から見たら、これはおかしいことです。臨海会計の場でも−−土地売買に係る会計というのはそれぞれの会計でやるんだなんていうことを先ほどお答えになりましたけれども、埋立会計の三会計統合というのは臨海会計でやったんですよ。そういうことを東京都が判断できるのではないんですか。
 これまで買った土地は、鉄鋼埠頭保留地などで、平米四十八万円で購入しています。今回、臨海事業会計から買う来年度予算は、まだ確定されていないといわれますけれども、平米五十七万、全部の購入面積と購入費用で割るとですね。購入価格というのは二百億円も上積みしていることになりますが、その理由というのは何ですか。

〇黒川中央卸売市場参事 東京都では、用地取得に係る予定価格の決定に際して、東京都公有財産規則第四十八条に基づき、東京都財産価格審議会の議を経る必要がございます。財産価格審議会への付議は、用地の売買契約締結時点での適正な価格を評定するために、契約締結の直近に行うこととなっております。したがいまして、これまで豊洲新市場予定地として市場が購入した用地につきましても、財産価格審議会等の評価額に基づき購入を行っているところでございます。
 また、委員が今おっしゃいました、来年度、平成二十二年度の用地に関する予算要求額でございますけれども、これは過去の評価額及び公示地の変動率等を勘案して積算したものでございます。ですから当然、平米単価にも差があるということでございます。
 いずれにしても、来年度、用地を購入する際にも、用地の売買契約締結時点で適正な価格を評定するために、財産価格審議会に付議した上で購入を行う予定としております。

〇清水委員 今、審議会で適正にやっているといわれましたけれども、先に買った値段から九万円も上積みされているわけですけれども、じゃ、どこを基準にしているのですか。お伺いいたします。

〇黒川中央卸売市場参事 先ほどご答弁いたしましたけれども、平成二十二年度の用地に関する予算要求額は、過去の評価額、これは平成十六年とか十八年の評価額でございますけれども、及び公示地の変動率等を勘案して積算したということでございます。

〇清水委員 豊洲駅から離れていて、土壌汚染されているのに、こんなに高いのはおかしいというふうに都民は思われるのではないでしょうか。経過が示すものは、破綻した臨海開発の救済のために、同会計から高い金額で買い取ることにほかならないというふうにいわれても仕方ありません。
 次に、市場の移転候補地は、豊洲のほかに、当時、臨海部の都民提案街区で検討した経過があるはずですけれども、どうですか。

〇黒川中央卸売市場参事 今、委員のお話にございました都民提案街区についてでございますけれども、これについては、検討したかどうかは正確にはわかりませんが、平成八年、第十二回の築地市場再整備推進協議会の記録には、臨海部の用地について検討するため、協議会委員から青海地区の詳しい資料の提示を要求されたとの記述はございましたけれども、その後、検討された記録というのは見当たりませんでした。

〇清水委員 私たちは、まずその都民提案街区で市場を検討し、豊洲で決まったということを聞いてはおります。このことが何を意味しているのかということです。
 臨海会計は、代表質問でもいたしましたけれども、二十一年度、二十二年度、企業債およそ二千四百億円を臨海会計で返済する必要があります。来年度は千三百四十一億円。内部留保金、手持ち資金はおよそ千四百億ほどだといわれています。この不景気で、土地の買い手がないもとで、臨海会計は火の車ではないかなというふうに思います。豊洲の売却益は棚からぼたもちだといわれても仕方ありません。豊洲移転の目的が破綻した臨海副都心開発のためであるといわれるのは、こういうことなわけです。

市場関係者との合意形成について

○清水議員 さて、次に移ります。
 聞くところによりますと、先日、築地の市場業者にヒアリングシートというものを配布されたと聞いていますけれども、これは何のために行おうとしているのでしょうか。

〇横山中央卸売市場参事 今のお話の、十一月の末にヒアリングシートをお配りいたしましたが、それは、来年一月末から行う予定の仲卸業者に対する個別面談を行う準備として、各業界団体を通じて、各仲卸の方々に基本的な事項をお聞きするためにヒアリングシートをお配りいたしました。

〇清水委員 それは、そういう取り組みというのは重要ですよ。しかし、この中に、平成二十六年十二月開場を目標に新市場への移転を計画していますが、御社の取り組みとして、現在、移転に向けた準備などを行っていますかというような記述をするところがありまして、そして、店番号、所属組合、所属業界、名称、代表者名などを書く欄があるわけです。これが単に経営の状況を把握するというふうなことに、業者の皆さんが全員そういう受け取り方をするかなということなんです。
 ですから、今必要なのは、今、築地市場の皆さんに確認をしなければいけないのは、今までいっているように、豊洲市場への移転に反対か賛成かということをまず無記名などでとって、それをした上で、こういう取り組みをする必要があるのではないですか。
 これはもう移転が前提で、その準備をしていますか、どうですかというふうに書かれているわけですから、記名するからということで、アンケートを提出しない業者も多くいるというふうに聞いております。このようなアンケートはやり方を考えるべきだというふうに私は思います。今実施するのであれば、移転の是非のアンケートをきちんととるべきではないですか。お伺いいたします。

〇横山中央卸売市場参事 現在の市場の状況でございますけれども、場外流通の増加や専門小売店の減少による流通環境の変化や長引く景気の低迷などにより、多くの市場業者の方々が経営が悪化しております。さらに、個々の市場業者にありましては、自身の高齢化や後継者問題など、さまざまな個別事情によりまして、将来の事業継続に大変な不安を感じている方もいらっしゃいます。
 こうした状況においては、今何をすべきかという点に関しましては、市場業者に対しての説明会や個別の面談を重ねることで正しく情報を伝え、幅広くその実態を把握して適切な支援策を検討することが、現時点では何よりも重要だと思っております。

〇清水委員 二〇〇七年十一月に国会で我が党の議員が築地市場移転問題で質問をしたときに、内閣総理大臣から、政府として、中央卸売市場の移転や運営について、市場関係者や消費者の理解などを得ることは重要であると認識しているというふうに答弁をいただいております。
 東京都は、農水省に対して、市場関係者や消費者の理解などを得ることについて、どのような報告をしているのですか。お伺いいたします。

〇黒川中央卸売市場参事 豊洲新市場の整備を進めるには、市場業者や都民の十分な理解を得ることが重要であると認識しております。都はこれまで、市場業者に対する説明会や地元説明会を開催するなど、移転の必要性や土壌汚染対策の内容などについてきめ細かく説明してきたところでございます。このような説明会の開催状況や、また、都に寄せられた要望に対する回答などを、その都度、農水省に報告しております。

〇清水委員 そういいますけれども、実際に業者の皆さんの全体意向調査というのは、かつての現地再整備のときにもやられなかったんじゃないんですか。やっぱりそれはやらなきゃいけないですよ。そういう全体の調査を行って、意向を把握して、それからでしょう、関係者の合意を得る努力をする必要があるわけです。農水省も、我が党の笠井亮議員に明確に答えているわけです。そういうアンケートを実施するべきだと思います。

現在地再整備について

○清水議員 再整備について伺います。
 築地での現在地再整備は、我が党は、日々前進する日本の土木、建築技術を駆使して、関係者の合意を得ることができれば、現在地再整備は可能であることを求めてきました。そして、これまで都が提案してきたローリング方式とか、関係者がいう地下利用方式とか、つり上げ式の総二階の人工地盤利用とか、さらには先ほど来出ております晴海での種地利用なども、関係者からは候補の一つとしていろいろ提案されているわけです。
 こうした検討もしないで、移転するといい張っています。可能性を追求して、きちんと方法を公募して、技術を公募して提案する必要があるんじゃないですか。伺います。

〇野口中央卸売市場新市場担当部長 築地での現在地再整備につきましては、るる申し上げておりますが、工事に必要な種地の確保の問題、そして、営業を続けながらの長期にわたる工事、これが市場業者の経営に深刻な影響を及ぼす、そういったことから現実には不可能であるということで、この豊洲移転の話につきましては、そういった業界の団体の大多数から、昨年五月から、建設計画推進の要望書、そして本年七月にも、卸、仲卸、関連事業者、買い出し人からの計画推進の嘆願書、さらに先月、業界の大多数の団体から成る新市場建設推進協議会から計画推進の要望書が相次ぎ提出されておるところでございます。
 この要望書等におきまして、この現在地再整備につきましては、営業を継続しながらの工事の困難性、そして将来の発展余地が確保できない、そういったことを現実に目の当たりにしてきた、そうした苦い経験があり、不可能といわざるを得ない、豊洲への移転は、これは二十年の歳月をかけて業界が到達した結論であり、悲願である、そういうふうに述べられております。
 このように、市場業界の意向を、全くそういったものを無視して、それでは現在地再整備について公募の提案をしますかと、そういうことは私どもは考えてございません。改めて再整備を検討することについて、業界の納得は到底得られないものと考えております。

〇清水委員 かつて種地の問題なども、中央区がもう平成十二年に種地がありますよというふうに提案していたんですよ。それを前の市場長は聞いていないなんて、そういうことも聞いていない。しかし、審議会の中でも、中央区長が種地を用意しているんですという発言をしているわけですよ。そういうことを何ら努力しないまま来て、種地がないとか、今いっているだけじゃないですか。
 業界の大多数といいますけれども、じゃ、八百人の仲卸の青果、水産、皆さんにアンケートをとってくださいよ。皆さんどういう意見を持っているんですか。私は、可能性も追求せずに進めているということだというふうにいわざるを得ません。
 私は、世界のというよりも、アジアの市場について調べました。そうしたら、ホームページに出てきたんです。韓国のソウルにある可楽市場という市場についてホームページで確認をいたしました。ここの市場も老朽化して再整備が必要になったわけです。しかし、開設当時と比べ、周辺には住宅が建ち並び、市場からの騒音などが問題視されていたことから、これまでと同様の再整備は困難だと。しかし、ここに、現在地しかないんだということで、現在地の再整備にいろいろ工夫をし、公募の提案を受けて選定したということです。
 方法は、周辺の住民への影響を最小限にするためとして、ここでは恐らく、このホームページを見ますと、地下方式なのかなというふうに見ます。工期は二〇〇九年から二〇一八年まで、九年間かけて行われると書いてあります。建設期間の間、流通に支障を来さないようにと、段階別循環建築方式で事業が進められるといいます。困難な整備を、最新技術を広く採用して、現在地再整備に努力をしている都市が現にあるのではないですか。
 東京都は、市場内部だけで検討し、頭から技術的なこととして現在地再整備は無理と決めてかかるのではなく、現在地再整備を提案型で公募し、検討すべきです。そもそも前回の現在地再整備がうまくいかなかったのは、私は、建設の失敗ではなく、合意形成に至らなかったことにあるというふうに思います。
 また、何かというと都が持ち出す基幹市場化は、再整備に当たっての絶対条件ではありません。首都圏規模の市場といっても、私は千葉の方や神奈川の方や埼玉の方からも聞いていますけれども、首都圏規模の話というのは聞いていないというふうなこともいっています。
 改めていいますけれども、市場関係者の多くは、立場があって本音をいえない人も含め、大多数が移転に反対です。地元区も都民も現在地再整備を求めています。その立場に立つよう求めて、質問を終わります。

築地市場の現在地再整備が行き詰まった原因について(2010年4月21日)

業者の要望にたいする都の対応について

○清水議員 まず、築地市場の現在地再整備が行き詰まった原因に関して伺います。
 改めて、今回さまざまな資料を見て、調べてわかったことは、現在地再整備が行き詰まった原因が、これまで指摘したとおりで、大きな原因が都の姿勢にあったということです。市場の再整備というのは、いわずもがな大事業です。さまざまな問題が発生し、多くの要望が出されて、本当に大変な苦労が伴います。だから都として、さまざまな問題、要望に、敏速に全力を傾注して対応できたかどうかが問われたのです。現在地再整備に取り組まれた何代もの市場長が、その時々に努力され、一定の対応をしてきています。その苦労や努力ははかり知れないものだったと、資料を見ても、またお話を聞いても、私は思います。しかし、やはり都としての対応は不十分だったことは明白です。だからこそ、この問題の解決は、都の全機構を挙げて、英知と財政力を結集して対応すること、とりわけ知事が全力を尽くすことが求められたのです。

 現在地再整備のための築地市場再整備推進協議会が、業者の要望を受けて調整し、都が設計変更や必要な財政支出などについて対応するなど、一番重要な場として設定され、開かれてきました。業界からは毎回、さまざまな要望が出されました。その中で、先ほども触れられておりましたが、動線の確保をしっかり行う、買い出し人の車を優先して調整を図る、早期の集荷体制を整えることなどが、とりわけ成否を握っていました。この点では都が努力をしていたのですが、不十分だったといわざるを得ません。そして、このことが行き詰まりを生んだ大きな原因になっています。

  その一つとして、工事中の買い出し人の駐車場が極めて不便だったことがあります。協議会の第十一回委員会で、買い荷保管場所の移転で駐車場が相当不便になることが問題になっています。以下のような要望が出されています。再整備工事の実施に当たっては、当初買い出し人が来られなくなるようなことのないような対策を講ずることで確認されているにもかかわらず、買い出し人の減少につながるようなことが起きていることは遺憾である。この問題は何としても解決しなければならない。駐車場を利用しながら、市場全体の買い荷保管所の配置をバランスよくし、買い出し人が円滑に来られるよう合理的な動線確保の見直しが必要である。予算措置を至急対応してもらいたい。営業しながらの工事は大変であることを覚悟で協力することを決めた経緯があるというふうに発言しています。
 そこでお伺いいたしますが、以上のような要望に対し、一体都はどういう対応をしたのですか、お伺いいたします。

○砂川中央卸売市場新市場建設技術担当部長 狭陰化、過密化した築地市場では、工事期間中における買い出し人の駐車場確保は大きな課題であり、場内業者からもその確保について強い要望がございました。都は、買い出し人の駐車場対策として、平成三年に晴海地区の港湾局所管用地を確保し、場内の通勤駐車場の一部を仮移転したことにより、正門仮設駐車場などの買い出し人の駐車場を確保するなど、対策を講じてきたところでございます。

○清水議員 今の対策で十分納得されたものはなかったのです。結局、解決されないで縮小、見直しの方向に進み、行き詰まったのです。
 また、第七回協議会では、仮移転に当たって無利子の貸付金制度を考えてほしいと要望が出されました。これにはどう対応したのですか、お伺いいたします。

○横山中央卸売市場参事 ただいまのご質問の要望につきましては、その際、都側の委員から、無利子での貸し付けは極めて困難であると考えるが、それ以外に、この貸付制度についてそれが設けられるかどうかについては検討してみますというふうに回答しております。実はこの点について調べましたが、翌年の平成六年度に内部的に検討は行ったようでございます。ただ、その具体内容につきましては議事録等の資料が見当たらず、残念ながら確認はできませんでした。

○清水議員 貸付制度なら、ほかのものだってあるわけです。業者は無利子の貸付制度を要望していたわけですけれども、それでは極めて困難ということは、結局やらないということではないですか。検討してみると回答したが、その後の具体的資料がないということで行わなかったという、無利子貸付を初め、営業への重大な影響に対する直接的な支援も業者には行われなかったということになります。
 現在地再整備推進協議会では、毎回毎回こうした要望が出されましたが、都の対応に業者から多くの批判が出されているのです。しかも年一回か二回程度の開催で、制限時間一時間、説明報告二十五分、残り三十五分で話し合う場合も少なくない。十分な話し合いがない。敏速に対応することなどとてもできない。幹事会で決まったことがなかなか伝わらないし、結果だけ見せられても困るなどと、協議会の持ち方に委員から多くの不満が出さ
れていました。
 しかも要望は、先ほど資料にもご報告いただいているように、他の団体も含めて、これも一部だというんですね。段ボール箱に何箱もあったといいます。そういう一つ一つに、本当に真摯に業界の意見を聞いて、市場当局だけでなく、都の機構を挙げて対応してこられなかったことが、行き詰まりの重要な要因となったことは否めません。
 そこでお伺いいたしますが、見通しが甘かったとする正門仮設駐車場工事、部会が何カ月も開かれず機能しないとか、全体の計画が予定どおり進んでいないとか、おくれが著しく先行きが案じられる。今の速度では業界の意見が反映されない。再整備自体に不信感を抱いてしまう。こういう協議会からの意見、こういう意見が出ざるを得ないような運営がされていたのです。これで業者の合意が得られるとは到底いえないのではないでしょうか、
お伺いいたします。

○砂川中央卸売市場新市場建設技術担当部長 先ほどもこ答弁したとおり、都は基本構想段階から基本計画、基本設計、実施設計、工事着手に至るまで、推進協議会におきまして綿密な工事手順ですね。それから、その前に施設計画、それから工事手順、ローリング計画などの工事手順も含みますけれども、綿密な協議、調整を行ってきたわけです。工事着手後も、同協議会におきまして工事の問題点、それからローリング工事で仮移転の手順などにつきまして協議を行ってまいりました。また、協議会の回数につきましても、その下部組織である幹事会など、検討会というものも設けまして、随時、開催してきたところでございます。

○清水議員 そういうことはわかっているわけですよ。しかし、協議会の場で委員からそういう意見が出されているんですよ。三十五分間しか議論の場がない。そういうようなことも協議会で出されているものを、あなたは見ているんでしょう。それで綿密だ、スムーズにやっていたといえるんですか。
 私は、ほかの地域の現在地再整備の業者との調整や合意を得る上での努力を聞いてきましたが、月に一回、二回とこういう協議会を開いて、業者の要望を聞き、合意をつくってきたというのです。都としてそういうリーダーシップがとられたのかと、非常に疑問です。
 資料によると、先ほどもちょっと触れられました。一九九五年十月に水産卸、仲卸、魚商の三団体が、よりきめ細かな総合対策を行うなど、工事促進の要望書を都に提出しています。その一カ月後には、その魚商に加えて、茶屋、買い荷の三団体が、工事見直しの要望書を都に提出しています。この中で、大型エレベーターの増設とか、仲卸売り場から駐車場へのターレ専用道路の設置とか、乗り合い運送車の保管場所確保などが要望されてきています。
 先ほども他の委員の答弁で少しありましたから、私は簡単に答えていただきたいと思うんですけれども、これらの要望にこたえられない場合は、その保管場所の移動に協力できないと、こういっています。それは先ほども紹介しましたよね。これに対してどう答えたのか、簡潔にお伺いいたします。

○砂川中央卸売市場新市場建設技術担当部長 平成七年十一月に買荷保管企業組合、潮待茶屋企業組合、東京魚商業協同組合の三団体から、市場再整備工事見直し要望書が提出されました。そゐ内容は、勝どき門駐車場を保管所として臨時的に転用することから、上階への荷の搬送の困難さや、平成九年以降は保管所が過度に集中し、トラブルが発生するなど、さまざまな不便、不利益が予想されるため、エレベーターの増設などの施設改善や車長の長い買い出し車両のための保管所確保などの要望を完全に受け入れられない場合には、保管所移動については協力できないというものでございました。この要望書に対しまして、都は、利用者である魚市場卸協同組合を交えまして、エレベーターの増設にかえまして、仮設買い荷保管所の混雑解消のため、移設場所を勝どき門駐
車場だけでなく、正門などへ分散配置する具体的な対応策について、要望書が出された直後の推進協議会などで調整を行ってまいりましたが、再整備工事全体につきまして、営業活動への影響が極めて深刻であることが次第に明らかになりまして、業界調整の難航、工期のおくれ、整備費の増大などの問題が顕在化し、翌平成八年には再整備工事を中断したものでございます。

財政難を理由とした再整備計画の縮小・見直しについて

○清水議員 当時の市場長は、結局、財政難を理由に要望にこたえず、逆に、ニカ月後に豊洲への移転の可能性をいい出しました。このようにして、現在地再整備が行き詰まる要因として、バブル崩壊の中で、第六次整備計画によってコスト削減、縮小の見直しが行われるに至ったのです。
 当時、国庫補助金が自民党政権のもとで削減されるとか、東京都は富裕団体だからということを理由に、当然国が出すべき補助、国で決めた補助を守らないなど、とんでもない仕打ちがされました。この自民党政権の仕打ちが、現在地再整備に負の影響を及ぼしたことは否めない事実です。同時に、都としても食料安定供給、食の安全を守って整備することを市場だけに任せるのでなく、全庁を挙げてやるべきだったのです。
 ところが、都として必要な財政投入をしなかったために、第六次整備計画で出された見直し案は、資料を提出していただいておりますが、明らかなように、取扱量の縮小、施設規模もそれに準じて縮小、駐車場、青果卸売り場、仲卸、低温倉庫を継続使用するなど、ほとんど縮小で、大後退という見直し案が出されてしまったのです。
これについて、業界からどういう意見が出されたのですか、お伺いいたします。

○野口中央卸売市場新市場担当部長 第六次整備計画の基本方針案を審議いたしました平成七年十二月二十二日開催の第四十五回東京都卸売市場審議会におきましては、業界の一人から、今回の見直しについては、予算の縮小によって見直しをするというような考え方ではなくて、一日も早く再整備を完成させるというために必要な設計上の見直しをすることがいいというのであれば賛成できるなどの意見がございました。
 その後、東京都卸売市場第六次整備計画基本方針報告をしました、第十二回築地市場再整備推進協議会におきましては、計画の見直しに関して、六名の業界委員から発言がございました。主な意見といたしましては、再整備は財源の問題以上に、市場機能を向上させるという視点が重要である。財政事情を考えなければならないというのも当然だが、市場流通は静止しているものではなく、動くもの、生きているものである。市場機能が高まり、活性化されれば、財源も潤うことになる。金がないから施設整備を縮小させるという発想だけでは市場衰退を免れないなどの意見がございました。
 一方、見直しについて、いたずらに縮小するという視点からだけではなく、どうすれば機能を高めることができるのかという高い視野に立って問題を論ずるべきとの意見や、二十一世紀に向かって本当にいい市場をつくってほしい、業界も協力する、早急に進めてほしいなどの意見もございました。

○清水議員 狭くなった分だけ各業者に、とりわけ弱小業者にしわ寄せせざるを得なくなってしまったのです。いかに東京都全体の財政が困難だとしても、縮小したらより困難になることはわかっていたことではないですか。それを打開するための財政支出を打ち出して、よりよいものになるよう進めることが東京都の役割だったのではないですか。違いますか。伺います。

○後藤中央卸売市場管理部長 市場事業は、生鮮食料品等の円滑かっ適正な流通を図るための中央卸売市場の経営を行う公益企業でございます。その経費は、性質上、企業の収入をもって充てることが適当でないもの及び能率的な経営を行ってもなお充当が困難であるものを除き、当該企業の経営に伴う収入をもって充てることとされております。このため、中央卸売市場会計は、地方公営企業法の財務規定等を適用し、取引業務の指導監督等に要する経費など行政的経費を除いては、市場使用料等の企業収入により独立採算性を原則として運営をしてございます。したがいまして、大田市場整備のときも同様でございますけれども、市場施設の拡張や改良といった投資的経費につきましても、市場施設の使用料等の利用者からの使用料収入等をもって充てることが原則であると考えております。

○清水議員 公営企業会計だからとか、独立採算であっても、都民の台所を守るために必要な一般会計の支援はできる。あなた方ではこの問題は答えにくいです。だから私は、先ほどの理事会でも、知事にも必要に応じてこの委員会に出席していただきたいということを、理事会でも発言いたしました。
 これまでの案であっても、困難なことが多い上に、さまざまな問題にうまく対応できなかった。さらに財政出動も規模も縮小する。これではうまくいくはずがないのです。関係者からは、十年前に戻ったという怒りの声が上がりました。つまり、立体から平面構造になってしまったため、どんなに苦労しても面積が伸びない。十年前の議論でやっと満足がいく面積になったのに、またもとの狭さに戻ってしまったことに対する怒りの声が上がったのです。
 その後、一年以上も築地市場再整備推進協議会は開催されませんでした。そして、前から問題になっていた買い荷保管所移動については、利用者側から強い拒否反応が示され、暗礁に乗り上げました。こうした中で、都は、財界や大企業の要望を受けて、臨海部への移転も視野に入れてきたのではありませんか。そういう状況の中でも、少しでも合意の得られるようにと、幾つもの案が出されていました。
 先ほども説明のありました東卸の案も出すということになりました。東卸案は、その時点でのそれなりの英知を結集してつくられたものですが、青果の配置などに踏み込むことができないなど、限界を持ったものであったことは仕方がなかったことです。東卸案も含めて、全体としてすべての案は、何よりも縮小はそのままにして、少し手直しをするだけという納得を得られ、制約あるものだったために、結局どれも合意が得られずということは資料で示されているとおりです。関係業者の意見を聞いて、コスト削減ではだめなんだ、縮小案ではだめなんだということがわかっていたわけですから、東京都がもとに戻して、縮小でなくて、財政投入をしてよりよい案を出すことを決断すべきだったのではないですか。お伺いいたします。

○岡田中央卸売市場長 財政投入につきましてはいろいろとご意見があろうかと思いますが、ただ私ども中央卸売市場としましては、先ほど管理部長がご説明申し上げましたように、市場会計そのものは、いわゆる公営企業法の財務規定を使った独立採算の規定でございますので、その経費につきましては、一部例外を除きまして、経営に伴う収入をもって充てるというふうになっているわけでございます。これが独立採算に乗っていると。
 したがいまして、例えば大田市場を初めとする施設整備につきまして、もうそういう形で自前の資金あるいは企業債を発行するというような形でやってきたということでございまして、築地市場の現在地再整備においてもそういった考え方で行われてきたと思っているわけでございます。
 一方におきまして、現在地再整備につきましては、工事費が増大する、あるいは業界の立体配置についての合意ができない、あるいは営業への影響が出るというような形があって、当初の案のままではやはりどうやっても合意ができないという中で、そうすれば、ではどうすれば合意ができる案をみんなで考えようかということで、都と業界との間で平面配置というようなことでもう一度やり直してみるということをやってきたわけでございます。
 しかしながら、平面配置でございますので、当然のことながら限られた面積でやることになれば、当然その中では、面積を小さくしていくというような部分もあるかもしれません。あるいはコスト削減といいますが、コスト削減ということにっいて、ただ小さくするということだけでなくて、例えば工期を短くするというようなことによって全体の経費をやっていくというようなことで、都と業界とがそれぞれが知恵を出して、今の与えられた条件の中でできる案は何なのかということを、そのときそのときにおいて知恵を絞ってきたということだろうというふうに、私どもは現在理解をしているところでございます。

○清水議員 要するに、東京都はお金を出したくなかったわけですよ。当時も今も。東卸は機関決定で、あくまで現在地再整備を求めていたので、一体都として、業者へのどれだけの財政支援をしようと考えていたのですか。
 一九八八年当時、当時の市場長は、再整備について築地市場再整備推進委員会答申で三項目の事項を確約しているといいます。その中に、建設工事に伴い供給量の低下や経営が圧迫されることのないよう、具体的な総合対策を確定するとしています。その約束というのはどうなったんでしょうか。で、一体どのくらいの総合対策を行ったのですか。営業補償を含めた支援の仕組みを、長期の工期になるのであれば、そういうことをやらなければ、つくらなければうまくいくはずはないではないですか。そういう支援策は考えなかったんですか、お答えください。

○横山中央卸売市場参事 まず、支援の考え方とそれから営業補償の考え方は、はっきり区別して考えていただきたいと思っております。当時につきましては、基本的には現状再整備という形にっきましては、現実に移転をした大田市場の場合と違って場内で移転するということで、基本的に引っ越しは各移転者が負担をするという原則でございました。それ以外の場合については、基本的には支援は実際に行われておりません。ただし、支援につきましては、現状再整備とか移転にかかわらず、例えばその再整備の内容がどういう内容であって、しかもその再整備によって影響を受ける市場業者の方々がどんな実態になっているのか、そして市場を取り巻く経済情勢がどうなっているのかと、いろんな多角的な面から検討した上でもって、公平の観点から支援を決めております。
 それ以外に、営業補償につきましては、もうこれは法律の要件に従いまして、例えば特定の個人に対して特別の犠牲が生じた場合について、法律に従ってその補償をするということでございまして、それははっきり区別しております。当時におきましても、そういったような公平の観点から、支援をするという考え方はございました。

○清水議員 そういう枠の中ではうまくいかなかったということが、今度のこの報告の証明じゃないんですか。そういう枠を超えて東京都が努力をしなければ、これから先だってうまくいくはずないわけですよ。ほかの地域での現在地再整備するために、さまざまな困難を乗り越えるために、業者間の大変な調整をやって成功させてきているわけです。
 行政が業者から出されてきたそれぞれの要望の解決のための努力をしないで、どこがやるというのですか。さまざまな要因があったことは否定しませんが、大きな原因に、財政難を理由にコスト削減、縮小をとった都にあったことは明らかです。市場の整備というのは、食の安定供給、食の安全、その目的を達するためには、市場行政という枠を超えて、都庁を挙げて取り組むことは当然で、財政支援もそういう立場で進めるべきなのです。

 東京都は、臨海三セク支援だとか、首都高への出資だとか、羽田の拡張工事の支援だとか、都の重要な施策だとすれば財政支援を進めてきたではないですか。食の安全のための市場整備に使うことだって同じではないですか。それを行ってこなかったところに行き詰まりの原因があるのです。これからもそういう姿勢をとることが、今日の東京の市場問題の解決の一つであるということを申し上げておきます。

臨海部・東ガス跡地への移転検討について

○清水議員  問題は、青島都政時代を中心に、現在地再整備の努力が弱まり、大赤字、破綻に直面した臨海開発救済の思惑から、臨海部への移転の動きが出されてきたことです。一九九五年、十一回市場整備推進協議会では、臨海副都心への移転のうわさがあるとか、市場関係者の一部に臨海副都心へ移転したらどうかという声も出ている。さらに都側からは、現在、臨海副都心開発懇談会において、臨海副都心、豊洲及び晴海地区の利用方法について検討中であるという答弁も出されています。関係業者の中から、そんな話があちこちから聞こえてくるが、一体どういうことなのかと、東京都に臨海部への移転の可能性について調整検討願いたいと要望が出されました。その経過については資料に示されているわけです。
 この要望を受けて調査をし、中間検討結果が出され、一九九八年六月、移転の可能性を見きわめることは困難な状況にある。業界団体の一致した意思などが確認できる文書を提出されたいと回答しました。この都の意思確認文書として、四団体が移転推進、二団体が現在地再整備と回答したのです。この時点では不可能という判断がされたのです。
 ところが、石原知事の登場で事態は急展開することになりました。豊洲移転しかないということで一気に動き出したのです。しかも、この土地が明らかに汚染が確実な東京ガス工場跡地であるにもかかわらず移転を強引に進めるという、あってはならない方向に一直線に進んだのです。
 都は、当時、ガス工場跡地への市場移転という問題についてどういう認識だったのですが、お伺いいたします。

○岡田中央卸売市場長 これまでも同じようなご答弁を申し上げて、また清水先生に対して同じご答弁を申し上げるのは、非常に私としても心が痛むところはあるわけでございますが、築地市場の問題につきましては、石原知事が就任した平成十一年四月以前の、鈴木都知事の時代から二十年をかけてさまざまな議論をしてきた経過がございます。また、議会におきましてもさまざまなご議論を得て決定したわけでございまして、築地市場の豊洲地区への移転につきましては、平成三年に着手した再整備工事が中断した後、平成十年におきまして、市場業界の団体から臨海部への移転可能性についての検討要望があり、その後、業界と協議を重ね、都議会でも十分来た上で、平成十三年におきまして、最終的に豊洲への移転を決定したということでございます。
 その豊洲への移転の決定に当たりましては、五つの候補地を挙げ、それぞれの与条件をやった上で、現在の豊洲地区に移転ということが最もふさわしいであろうという形で豊洲移転ということを決定したという経緯だというふうに考えてございます。

○清水議員 私が聞いたことはそういうことではありません。それは何回もお答えいただいたかもしれませんが、私の聞いたことは違います。汚染の土壌、土壌汚染のある東京ガスに、工場跡地への移転という問題について、当時はどういう認識であったのですかというふうに聞いたわけです。

○岡田中央卸売市場長 豊洲地区につきましては、平成十三年のときの前の平成十一年のときから、東京ガスの方におきまして調査を行い、そしてその調査に基づいて対策を行うという形になっておりまして、その対策につきましても、その当時の環境確保条例や、あるいはその後の土壌汚染対策法に基づいて、法令上の遵守をし、それで法令上に求められる対策を行うということで、十分な安全性を確保できるだろうという認識の上で豊洲地区を決定したというふうになっていると考えております。

○清水議員 石原知事がそういう安易な考え方で出発したことが、石原都政十一年を、市場整備については失われた十年にしてしまったんですよ。
 そして、豊洲移転計画が本格的になる過程で、市場審議会の議事録を私、読みました。そうしたら、ある地区の区長が都の対応を厳しく抗議しています。九九年三月の第五十回審議会では、都が求めていた業界の意見の一致がなかった。それを重く受けとめるべき。今後、臨海部への移転の可能性の調査検討はやめていただきたい。ローリングによる混雑を少しでも緩和できるような種地を、区からも用地などはある。豊洲は先行する開発計画があるから不可能だと考えていたが、あたかも移転が可能であるかのような誤解を業界に与え、幻想を与えたということが混乱を招いていると。また、市場の監事から、現在地再整備の検討と並行して、東京都独自に総合的な観点から、都独自に築地の整備にかかわる問題点を検討していくと回答があった後、またその区長は、並行して総合的な検討はおかしいと。移転断念ではないのか。六団体が一致しないのなら現在地でないのか。決まったことを勝手に覆すことができるのか。非民主的だと、激しい口調で都のやり方を批判をしています。
 私は、これは審議会の議事録から受けとめたわけなんですけれども、当時、このようなある区長からの抗議をどのように認識されておりますか。

○野口中央卸売市場新市場担当部長 当時、審議会におきましては、当時中央区長、区の方の代表ということで入っておられたことは記憶してございます。そういった中で、現在地で進めていくというお話もあったということも事実でございます。ただ、平成八年に再整備工事が中断した後、その後、計画の見直しを行いまして、それで立体から平面配置に見直したわけですけれども、そういった中で幾つか案を検討をしてきた経過がございます。
 ただ、そういった中で業界の委員の方から、これは築地市場再整備推進協議会の中でございます。業界委員の中から再整備の検討が手詰まりとなると。それは物流の問題、そして営業への支障が大きいということ、そういった観点からこれは難しいだろうと、そういった意見も出されました。そういった意見も踏まえまして、再整備と移転整備を両方並行して検討していこうと、そういった形になったわけでございます。
 そうした中で検討を重ねた結果、平成十一年十一月に、現在地再整備は困難であり、移転整備へと方向転換すべきと、そういったことが築地市場再整備推進委員会の中で意見集約されたわけでございます。そういったことを踏まえて、都として、審議会の中で決定をして、最終的に平成十三年十二月の東京都の卸市場整備計画におきまして豊洲移転案を決定したと、そういった経過がございます。

○清水議員 区長さんであれば、いろいろな意見があると。自分が反対とか賛成とか、そのほかの意見もあるということは承知されて、こういう場で発言されていると思うんですよ。しかし、ここはそういうものではなくて、手続の問題でいっているわけですよね。私はこの骨子的に、この間の決定した経緯に非常に疑問を感じるわけです。
 そして、九九年十月二十七日、二十七回の推進協議会で、先ほどご報告にありました東卸組合の修正案の提示、説明があり、合意に達しなかったということをご報告されました。そのときに、当時の市場長が、合意が得られなかったとして、これに比較し、移転整備の方は営業に影響を与えることなく、将来の発展性にもすぐれた基幹市場が整備できることが見込まれ、これらを比較考慮すると、推進協議会の会長としては、移転整備の方が合理性が高く、移転の方が望ましいと考えると、この発言を市場長がしているんです。この発言に対しても、その直後に開かれました五十一回の審議会で、同じく先ほどの区長さんが、推進協議会の会長として、公開の席で市場審議会や都の方針から逸脱した意見を表明した、極めて重大な問題で遺憾というもので、発言の撤回を求めているわけです。
 一連のこの間の議事録などの経過を見ると、現在地再整備から豊洲への移転は極めて強引に進められていったものであるというふうに考えます。しかも、土地所有者の東京ガスも、当初、土壌汚染を理由に移転に不同意だったのです。ところが、石原都政は、東京ガスが用地の提洪を承諾していないにもかかわらず、豊洲への案を打ち出して、嫌がる東京ガスを説得してその方向に持っていったのが実態ではないでしょうか。
 さらに、東京都が先見的に安全性の確認をして、高濃度の土壌汚染地だとして引き返すことも必要だったのです。にもかかわらず、豊洲移転しかないとして頑として進めてきた。そのために、この十年間、業者を苦しめてきたのです。その責任は挙げて東京都にあるのではないですか。

○岡田中央卸売市場長 先ほどもご説明申し上げましたけれども、平成十三年当時、東京都と東京ガスとの間でやりまして、平成十三年二月には、築地市場の豊洲移転に係る覚書の締結をしてございます。それから十三年七月につきましては基本合意をしているということで、東京都と東京ガスとの問で豊洲移転の関係に関しまして交渉を行い、合意ができているという形が一つあるわけでございます。そして、その中におきまして、土壌汚染の問題につきましては、それぞれのもとの地権者がいわゆる土壌汚染対策を行うということが決められてきているということでございまして、そういう一連の流れの中を踏まえて、さらに先ほどのございましたいわゆる整備計画、十三年四月のときに基本方針を決め、そして十三年十二月の段階で整備方針を決めてきているということでございますので、そういった一連の流れの中できちっきちっと手続をとって、豊洲地区の決定の手続が行われてきたものであるというふうに考えてございます。

東ガス跡地の土壌汚染問題について

○清水議員 その手続の間も、私たちはその時点時点で、東京都がきちんとした対応をしてこなかったことをこれまでも、その時点時点で指摘をしてまいりました。土壌汚染についても、我が党はいろいろ指撞してきました。 都の対応に専門家や都民から多くの疑問や批判が出されてきました。専閂家から、絵にかいたもちと酷評される都の土壌汚染対策が抱える重大問題に触れる時間は、今日はありませんが、一点だけ、適用実験にっいてただしたいと思います。
 東京都は予算を通すために、中間報告を、中身はともかく、結果先にありきの対応をしてきました。適用実験で、第一回定例会で、私たちは初期値についてを質問いたしました。初期値は出されているが、都民に説明できない。専門家にその意見を聞いていると答えました。その後、四十日余りたちましたが、いまだに出されていません。私たちは先日、改めて初期値の公表時期を問いましたが、明確にされませんでした。いつ公表する予定なんですか。

○宮良中央卸売市場新市場建設調整担当部長 今のご質問がありましたように、初期値については各専門家の方に、その初期値の意味合い、それはこれまでの土壌汚染調査をしました。その関係などを聞いております。そういったものを整理でき次第、公表いたしてまいります。

○清水議員 四十日もかけて、専門家から都民に説明できる意見がもらえないということなど、あり得ないことです。余りにも不自然です。そして、出されたデータを隠さずに出してこそ、都民の信頼が得られるのです。明らかにできないのであれば、無害化できることが確認できたという中間報告など、撤回すべきなのです。初期値も、既に報告されているデータも出さないで、墨塗りして出す。こういう結果だけの報告を信用しろといっても無理です。だから土壌汚染の専門家、データを開示しないまま安全というのは、科学の世界では想像もできないことと批判しているのです。しかも、実験しているのは、ベンゼン、シアン、砒素、三物質だけ。お粗末なものです。
 最終結果を六月に出すといいますが、こんなやり方で環境基準以下になったなどと報告されても、都民は納得しません。今の姿勢を改めて、環境確保条例に基づくすべての物質について調査、実験し、速やかに情報を明らかにすべきことを厳しく求めておくものです。
 都はこれまで一貫して都合の悪いことは隠し通す。そして、都民や関係業者、都議会の現在地再整備の要求は聞き流す。最新の技術の到達点を結集して、新たな現在地再整備案の公募をしようともしない態度をとってきました。

 こういう都の立場を動かすには、都議選で移転反対を公約した会派が力を合わせて追い詰めるしかないのです。それをやらないとどうなるのか。
 第一回定例会で知事が約束した現在地再整備検討体制はチームに過ぎず、あくまで議会の検討に対応する窓口に過ぎないものだったではないですか。これで現在地再整備案の作成などできるのですか。まさにおざなりで、とにかく豊洲移転ありきの姿勢です。きちんと必要な予算をつけて、最新技術を結集するための公募をすべきです。
 我が党は、豊洲移転をやめさせ、現在地再整備を実現するまで頑張り抜くことを申し上げて、質問を終わります。

 

豊洲新市場計画を中止し、現在地再整備を前にすすめることについて(2010年10月3日)

ベンゼン汚染の洗浄処理実験はデタラメ

○清水議員 先ほど、豊洲の土壌汚染対策は万全にできるかのようなお話がありましたが、とんでもありません。豊洲案について、推進派の方々も含めて全員の方が、豊洲の土壌汚染対策については、立場を超えて安全にしていただきたいという声が共通して出ていました。都のやろうとしている土壌汚染対策がどのようなものか、まずしっかりと見る必要があります。
 これまでの審議の中で、既に私は、土壌汚染対策には有楽町層を不透水層として絶対化したり、地下水の調査が不十分なことなど、根本的に欠陥があること、その適用実験についても、高濃度汚染処理の多くは失敗に終わっていること、情報をひた隠しにし、土壌汚染対策の専門家らしい専門家のいない技術会議のお墨つきだけをにしきの御旗に、安全だといい張っていることなどを指摘してまいりました。そこで、きょうは汚染対策を行う対象土量として最も多い洗浄処理の問題について、何点か質問いたします。
 洗浄処理の汚染処理の対象土量は、技術会議提言によれば全体の約五〇%を占めます。さらに今回の実験結果を受けて、処理費用が安いのでその対象土量を拡大することが提言されました。しかし、洗浄処理については大量で安価な処理が可能とする一方で、土壌汚染対策の技術書などで、「対象土壌中からすべての有害物質を取り除くことは困難、また、有害物質の種類や土壌の性質により処理効果が大きく左右される、また、五〇%以上のシルトを含む±壌は、回収率の低さから適用が難しく、コストも含め総合的に判断すると適用困難」などといわれています。したがって、実験の成否を正確に分析することが必要なんです。
 まず、技術書がすべての有害物質を取り除くことは困難としている点についてです。
 今回の洗浄処理実験では、東京都は、砒素が処理できれば他の四つの重金属も処理できると説明していましたよね。その論拠は二転三転したわけですけれども、最終的には、都は、「土壌汚染対策法に基づく調査及び措置の技術的手法の解説」、環境省の監修、これを示しました。前回のこの特別委員会でもそれを示しておられました。それでは一体、この解説書のどこにその記述があるのか、お伺いいたします。

○臼田申央卸売市場新市場建設調整担当部長 豊洲新市場予定地におけます土壌汚染対策を具体化するに当たりまして、技術会議におきまして、実効性や経済性にすぐれた対策を提言していただきました。その中で洗浄処理につきましては、一般的な処理技術として普及しているということが、お話しの汚染土壌の処理業に関するガイドラインにおきまして記載されているところでございます。
 洗浄処理の対象物質といたしましては、第二種の特定有害物質というものが明記されてございまして、これは重金属に当たるものでございますけれども、砒素、鉛、六価クロム等々につきまして、いずれも洗浄処理によりまして処理が可能とされているところでございます。

○清水議員 前回もいいましたけども、その記述というのは、それだったら砒素を処理すればほかのものが処理できるというふうには書いてないんですよ。逆にそこには、細粒分からの除去は困難とか、特定有害物質のすべてを取り除くことは困難という記載があるんですよ。
 しかも、東京都が実際に洗浄処理実験で対象にしたのは、シアン化合物、砒素、ベンゼンの三種類だけで、都の説明は実証されていないものです。
 次に、実際の洗浄処理をする場合、対象土量を拡大する根拠となっているのが、今回の適用実験でベンゼンの洗浄処理ができたとする実験です。これはわずか一立米の、一立米のね、汚染土壌に滞留時間四十分、百から二百トン、一時間当たり、水を使い洗浄したということですけれども、これについては間違いありませんか、お伺いいたします。

○臼田中央卸売市場新市場建設調整担当部長 お答えする前に、ガイドラインの件でございますけれども、手元にガイドラインがございまして、その中で、洗浄処理につきましては比較的歴史が長く、実績も多い技術でありまして、適用対象としては第二種特定有害物質、先ほど申し上げました重金属等が挙げられると記載されてございます。
それから、ご指摘のございました実験については、そのとおりでございます。

○清水議員 一般家庭の水道水栓を全開したときの水量は一分間に二十から二十五リットルです。一時間にこの実験で百トンから二百トンの水を使ったということは、水道の蛇口八十から百六十五本程度に相当するわけです。ベンゼン以外の洗浄処理では、ベンゼンはここは一立米をそれで洗浄したんですけど、ベンゼン以外の処理では百立米の土壌を対象に実験しましたが、同様にやるとなれば、仮にですね、同様にやるとなれば、一般家庭の水道水栓にして八千本から一万六千本分の蛇口が必要になるという計算になります。
 今回の実験で、実験の質問の回答をいただきました。そちらから。そのところを見ると、処理コスト。処理コストにっいて、濃縮残渣の処理コストについては想定の範囲内だ。想定の範囲内だとしていますけれども、対象土量に対応した洗浄に要する、では水量について。いいですか、水量についてはどのように算定しているのかお伺いいたします。

○臼田中央卸売市場新市場建設調整担当部長 水道水を八千から一万の蛇口というお話でございましたけれども、水道を使う方法あるいは水をリサイクルする方法、いろいろな方法が一般に普及してございますので、さまざまな方法を検討してまいりたいと考えてございます。
 水量につきましては、洗浄処理実験におきまして、今回は民間が所有する既存のプラントで行ったわけでございますけれども、洗浄の水量等につきましては、具体的なデータを示しまして、ホームページ等で公表済みでございます。

○清水議員 この報告書では、ナンバー七とナンバー八は書いてありますけども、そのナンバー九が書いてないんです。
 それで、算定しているといいますけども、処理コストが幾らかかるのか。それはリサイクルするとか、そのまま水道水を使うとか、そういうことをいっているんじゃないんです。水道水にすれば、そのぐらいの処理分かかるでしょうということで、算定というのをきちんとやっていないんですよ。それで処理コストをきちんと出すことはできないじゃないですか。
 それで、濃縮残渣は三割から五割の発生で想定の範囲内としていますが…・・想定の範囲内というお答えをいただいたんです。ベンゼンを処理した土壌については、処運後の土壌について想定していません。なぜ想定の範囲といえるのですか、お伺いいたします。

〇臼田中央卸売市場新市場建設調整担当部長 洗浄処理におけます濃縮残渣の件でございますけれども、洗浄処理に伴いまして発生するわけでございますが、その発生した残渣については、セメントの原材料として活用するなどリサイクルの道が開けてございます。
 それから、濃縮残渣にっきましては、粒度分布を測定することによりまして、処理をする前にその残渣の発生割合を計算することが可能でございまして、今回の実験におきましても計算の範囲内であったことから、技術会議におきまして提言された費用の範囲内ですべて処理ができるというように考えてございます。

○清水議員 いいかげんな計算の方法です。ずさんなやり方ではないですか。しかも、実験の質問への回答を見ると、今回の実験では洗浄処理における汚染物質の収支バランスのことをいわれています。濃縮残渣の処理コストと勘違いしているとしか思えません。
 汚染物質の収支バランスとは、洗浄処理をしたことによって、洗浄処理前の汚染の所在が洗浄後、どこにどのように変化していったのかを見るということです。汚染物質は移動したとしても、消えてなくなるわけではありません。洗浄処理した後の残った水、残渣の中にどのように残ったのか把握して、この処理も別途しっかり行うということです。
 次に質問いたしますが、しかし今回の実験では、当初の汚染物質が洗浄によってどこにどのように移動したのかも記述しておりません。ベンゼンは洗浄によって除去されたのか、揮発していったのかも不明です。違うというならば、埋め戻しに使える砂などの土量は、実験の結果どれくらい残り、残渣はどれくらい出たのか明らかにしてください。その結果、埋め戻しに使える全体土量はどれくらいになるのかを明らかにしてください。

○臼田中央卸売市場新市場建設調整担当部長 洗浄処理の結果、士がどこにどのように移動したのかというお尋ねかと思います。
 洗浄処理におきましては、洗浄という名称がついているわけでございますが、洗浄の際に分級処理というものをいたします。分級処理といいますのはふるい分けをするという意味でございますけれども、大きな骨材、あるいは細粒材、それからシルト分ということに分級してまいります。このうち、非常に粒度の細かい細粒分にベンゼン等が多く付着していることから、その部分にっきまして洗浄を行った結果、残渣が発生するということでございます。

○清水議員 私はその量はどうしたんですかということを聞いています。ここに書いていないんですけど、どうしたんですかということをお答えください。

○臼田中央卸売市場新市場建設調整担当部長 お尋ねの残渣の量でございますけれども、今数値を調べておりますけれども、先ほども申し上げましたように分級処理をいたしまして、非常に細かい部分、これが残渣になるわけでございます。分級をした割合、例えばシルト分が三〇%ですとか四〇パーセント分級されると、それに見合う残渣が発生するというところでございます。

○清水議員 今調べているところだということですね。現在、今お答えいただいたのは今調べているところだといいましたけども、それだったら、だってこれ、既に出している報告書ですよ。結局、肝心なことが灘定されていないということじゃないですか。今調べているというのは。ではそれ、続いて伺いますけれども、いいですか。続いて伺いますが、ベンゼンの洗浄処理をした企業には、揮発性有機物を洗浄処理するプラントがあるのですか。お伺いいたします。

○臼田中央卸売市場新市場建設調整担当部長 洗浄処理のプラントでございますけれども、今回の実験につきましては、場外の一般的に使われている処理プラントを活用して実験をしたところでございます。

○清水議員 一般的なプラントってどういう意味ですか。

○臼田中央卸売市場新市場建設調整担当部長 洗浄処理を行っているプラントは、日本の各地に何カ所かございまして、今回の場合には、東京からすぐ近いところの洗浄処理のプラントを使っていると。そのプラントは私どもの実験だけではなくて、土壌汚染対策を必要としている場所の土壌汚染も処理しているというプラントでございます。

○清水議員 私たちが環境省に伺ってまいりました。現在の汚染土壌処理ではベンゼンというのは、揮発性有機化合物を洗浄するベンゼンを処理する企業というのは、改正土壌汚染法ができて、それでまだ八月末現在でも認可されている業者というのはないんですよ。だからこの報告書では試験プラントでしょう。試験プラントでやられていると思うんですよ。
 それについて、土壌処理業者一覧というのを見ても、今お答えになっている企業の中には、このベンゼンの処理プラントというのはここに記載されていないんですよ。どういうことですか。

○臼田中央卸売市場新市場建設調整担当部長 今申し上げました洗浄処理のプラントにつきましては、一般的に洗浄処理を行っているプラントを申し上げました。ベンゼンを取り扱っている一般のプラントというものは、お話のように現在ございませんので、私どもの実験におきましては、試験プラントを使って実験を行ったところでございます。

○清水議員 まだ許可されていない試験プラントを使っていると。そういうことでしょう。
 ではさらに伺います。実験の質問への回答を見ると、汚染水の処理方法についても、市場当局は……汚染水の処理方法ですよ、今度は。プラントが設置されている行政庁、その企業がある県、区や市ですよね。行政庁の基準に従い処理し、下水に排水しているという回答をいただきました。その試験プラントで処理をして、汚染水というのは下水に排水していると説明しました。私たちがその企業がある行政庁に聞きますと、名前はいいませんけれども、その施設には下水道はないと。この工場から下水が出ることはないといっているんですけれども、このことをどういうふうに、私たちもね、一体どういうことなんだろうと、そちらが答えされたわけですよ。どう認識していますか。

○臼田中央卸売市場新市場建設調整担当部長 洗浄処理を行った結果、その洗浄の処理水につきましては、処理を行った上で下水に放流する場合と、残渣を含んだ、リサイクルができなかった部分については、産業廃棄物として処分する方法がございます。

○清水議員 だけどあなたたちの回答には下水に排水していると説明しているんですよね。本当につかんでいないのか私が聞いたんですけれども。今、違う答えをいわれました。では下水に排水してないというんだったら、産業廃棄物に処理するという、やり方が二つあるということはわかりました。しかし、この企業の質問をしたときに、あなたたちは下水に排水していると。しかしこれをその企業がある区市に聞くと、県に聞くと、その施設にはありませんといっている。どういう説明なのか。つかんでいないのか、知っていてごまかしているのかということです。どこでどのような実験が行われているかも知らない、あるいは隠ぺいしてはばからない市場当局には、私はあきれるばかりだと。まだ実験過程にある処理技術と、わずか、何を問題かというと、実験過程にある処理技術なんですよ。これからまだ、もっと技術はそれは発展するかもしれません。しかし、まだ試験段階で、
全国に一カ所もないというような施設でわずか一立米の土壌に適用してうまく行ったから、現地でも大丈夫ということ自体問題なんです。
 いろいろ私たち問題のことをいってきました。この実験一つとっても、都の土壌汚染対策は全く信用できないものです。本会議でもきょうの質疑でも明らかになったように、都の土壌汚染対策はずさん、欠陥山盛りのものであって、これで豊洲移転が強行されたら、都民は百年の悔いを残すことになるということを申し上げたいと思います。ガス工場跡地に市場を建設しようとすること自体が誤りであったということは都は認めるべきです。

現在地再整備計画・・・東京都が責任を持って確固たる努力をすべき

 次に、現在地再整備計画について伺います。

○花輪委員長 答弁しますか。

○臼田中央卸売市場新市場建設調整担当部長 処理プラントでございますけれども、現時点では確かに営業しているプラントはございませんが、私どものヒアリングによりますと、ベンゼンを処理するための対応を検討しているというところがございます。それから、洗浄水の処理につきましてでございますけれども、プラントが設置されている行政庁、市役所ですが、この基準に従って下水に放流していると、プラントからは聞いてございます。

○清水議員 現在地再整備にっいて、時問も限られていますので移ります。
 提案された現在地再整備案について実現が不可能だとする理由に挙げられているのは、新たに業者負担となる建設費が膨大なものになっていること、建設費の増大することによる業者の使用料の増加、閉鎖型施設にすることなどによる水光熱費などランニングコストの増大、工期の長期化などで、経営状況が厳しい中体力がもたない、営業が続けられないとされるものです。
 そこでまず、建設費の負担問題について伺います。
 そもそも一九八八年の築地市場現在地再整備計画では、中央卸売市場の建設費を都と民閲とで負担するという考えはないというふうにご説明がありました。東京都卸売市場計画の第七次で、都と民間とで負担するという考え方が出てきたと思いますけども、その考え方が出された理由をお伺いいたします。

○大朏中央卸売市場市場政策担当部長 施設整備に当たっての都と業界の負担の考え方でございますが、都はこれまで卸売場、仲卸売場など市場の基幹施設については都で整備し、個別の建築造作や個別の設備につきましては業界の負担で整備することとし、この考え方に基づいて運用してきております。しかし、市場用地の一部を使用し、加工パッケージ施設、冷蔵庫等などの市場業者が必要とする建物をみずから建設する制度はございませんでした。
 そこで、平成十三年十二月に策定いたしました第七次の東京都卸売市場整備計画におきまして、これまで主として開設者が整備してきた卸売場等の基幹施設に加え、低温機能を備えた施設や加工施設などの新たなニーズに対応する施設が求められてきており、これらの施設については、特に迅速かつ効率的に整備をする必要があることから、開設者による整備だけでなく、施設を使用する市場業者の資金やノウハウも積極的に活用するとの方針になりました。
 これを受けまして都は、平成十四年三月に東京都中央卸売市場用地の貸付に関する規則を制定いたしまして、市場用地貸付翻度を導入いたしました。この制度によりまして、従来の建築造作等の方法による整備に加えまして、市場関係業者が市場用地の貸し付けを受ける方法で、例えば低温倉庫、冷蔵庫などの保管施設、加工施設、搬送施設などのいわゆる付加価値施設などを、みずからの負担において整備することが可能となったものでございます。
 なお、現在大田市場や葛西市場におきまして、この制度を活用した市場施設の整備が行われております。

○清水議員 第七次整備計画前も民間の負担があったというご説明がありましたけども、それは例えば看板とか軽微な負担にすぎなかったわけです。
 二〇〇一年度からの第七次卸売市場整備計画を見ると、今ご説明のように、今後は業界要望に基づき東京都がすべてを整備するといった考え方ではなく、開設者として整備すべき領域を明確にし、選択的・重点的な整備を進めていく。使用料による投下資本の回収を前提として、計画段階から受益と負担の関係を踏まえた整備を原則とするなどとしています。つまり、整備費の相当部分を民間に負わせることや、都が投資した費用はすべて業者から使用料として回収するということを決めたわけですね。
 なぜこうした方向が出されたのか。一っは、当時は大手量販店などが市場外流通を増大させる中で、その流通をも市場内取引に組み込むことで市揚の活性化を図ることを目指したため、転配送センターや加工パッケージなどの施設をつくることになり、それを民問負担にしようとしたこと。二つ目は、当時は市場会計が神田市場の売却資金が減っていく中で、一般会計も大型開発のツケで、現在に比べると財政が厳しく、市場会計への繰り出し
を渋るという状況がありました。このもとで整備費の一部を民間に負わせることとしたためです。
 しかし、第一の点についていえば、最近までの経過を見れば、大手量販店が予約相対取引、先取りがふえ、競りによる取引量がふえないばかりか、市場内取引は全体として減少を続けてきました。成功しなかったのではないですか。伺います。

○大朏中央卸売市場市場政策担当部長 先ほどこ答弁申し上げましたように、市場用地貸付制度は、市場業者が必要とする加工施設などをみずから整備するために、市場用地の貸し付けを行う制度でございます。
 この制度の特徴といたしましては、第一に、借地借家法の改正によりまして、平成四年から導入されました定期借地権の制度を活用いたしまして、貸付期間を限定して、普通借地に比べまして比較的安価な貸付料で市場業者に用地を提供するものでございまして、第二に、開設者による整備が困難な、使用者が特定され、また使用者が主としてみずからの営業のために必要とする加工施設などを、市場業者みずからの判断で整備することができるとする制度でございます。
 多様な施設整備のニーズに対応するため、平成十三年の第七次計画の策定の際に導入が検討され、平成十四年の規則の制定により導入されたものでございます。

○清水議員 競りによる取扱量がふえているのかというふうに私は聞いたわけなんですけども、実際にふえていないんですよ。取扱量の、量販店の取引をふやしているだけ。しかもそのために低温施設などの投資がふえているのです。
 高度な品質管理ができる新たな施設整備については、その必要性はだれも否定しません。しかし実際には、そのランニングコストは経営に大きな影響を与えています。
 例えば私もことし視察しましたが、都内のある市場の卸売業者は、低温卸売場をつくり、荷が産地から届いて出荷されるまで外気に触れることなく流通できるようになっていました。主な出荷先は量販店ということですが、この施設整備で取扱高が、二〇〇六年二百億円に満たなかったのですけれども、二〇〇九年には三百億以上に急増しました。先ほども他の委員の質問にもお答えされていましたよね。しかし、利益については、ランニングコストが増大したため横ばい状態なんです。
 また、先ほど近県のお話がされました。そちらがお話しされたところにも私も行きましたよ。市場の卸売会社では同様に大規模な施設整備を行いましたが、ここでも、取扱高は伸びても結局利益が出ず、ことしは別の会社に吸収合併された、そういう例もありました。だから、低温施設をどう適正なものにするか、それを民間業者に押しつけていいのかということが問われています。
 そこで伺います。豊洲新市場計画は、第七次計画の量販店対応型整備のための過大設備と、第八次整備計画で打ち出された首都圏の拠点市場化を目指すということに伴う過大設備で、建設費を私は大幅に増大させていると思います。したがって、新たに現在地再整備案をつくる場合には、こうした歴史的経過を総括して、競りを基本とした適正な規模の市場整備計画をつくるべきだと思いますが、どうですか。

○野口中央卸売市場新市場担当部長 まず、お話しさせていただきたいと思いますのは、競りとか取引の方法の話と取扱数量全体の減少の話というのは、それはイコールというふうには考えておりません。
 そして今、築地市場におきましては、再整備の工事が中断した後、抜本的な施設改善というのはほとんど図られておりません。売り場におきましても継ぎ足し継ぎ足しという形で低温化をしており、そういった中で、やはり産地からはコールドチェーンの維持を強く求めておりますが、そういった確保もできません。そしてまた、小売の方も、きちっと買いに行きたいんだけれども、どこに一体車をとめるスペースがあるのか。そして雨が降れ
ば路上で仕分けをしなければいけない、そういったことも出ております。
 したがいまして、そういった施設構造の老朽化等の問題から取扱量は減少しているのであって、競りをもって一つの現象をとらえるというのは適切ではない。そういうふうに考えております。
 そしてまた豊洲の計画につきましては、こういった築地市場の減少をとらえて、もちろん、我々が計画する上で想定しました、水産であれば日量二千三百トン、そして青果であれば一千三百トンというのは、これを何も再整備着手前の取扱量が多かった時代に戻す、そういう発想ではなくて、業界であるとか、また施設整備の適正規模、そういった流通環境の変化もあわせて計画をして進めておるものでございます。
 我々はそれについては、今の現在の流通環境を踏まえましても、先ほどこ答弁させていただきましたけれども、安全・安心の問題、そして効率化、流通の確保の問題、そしてさらに小口の買い出しの方々のその問題そういったことにオールマイティーに対応できるような、そういう施設を計画しているものでございます。

○清水議員 お聞きしたことは、競りを基本とした適正な規模の市場計画が必要ではないですかということを聞いたんです。
 それで、都は第六次計画によって、財政難を理由に再整備計画を二階建てから一階建てに縮ノ」い見直ししようとしましたが、面積が大幅に縮小することなどで業者の方々の合意がとれず、頓挫したというふうにこの間の経過がありました。にもかかわらず、とにかく都の財政負担を極力減らす、都が投資した費用はすべて使用料としてとる。つまり、業者の負担を減らすことには背を向けて、都の負担を減らすという方向を第七次計画はとりました。これが民間負担の増大にっながっているのではないですか。伺います。

○野口中央卸売市場新市場担当部長 使用料につきましては、今あり方検討会の中で、そういった適正な水準というものを検討しているところでございます。
 使用料の負担の問題につきましては、例えば、今回豊洲の中で施設計画で設定しておりますけれども、我々の方としても、できるだけ使用料のコストが下がるように、例えば光熱水費の維持管理、そういったものはできるだけ低減できるよう、例えば通路等におきましては、LEDだとか、そういったかなり省電力化を図るもの、そういったものも採用して検討しており、そしてまた空調管理につきましても、これを自動空調、また、通気を自動にして、中の温度が変化するときに外から換気を自動的に取り入れられるような、できるだけその経費をかけないような、そういったものを計画しております。
 もちろん先生がおっしゃるように、使用料が上昇するということにつきましては、我々もそれをできるだけ低減していくというスタンスをとっておりまして、そういった施設計画の中におきましても、それを念頭に入れながら、この施設計画の中で使用料を低減させるような、そういった方策をとっているところでございます。またそれにっきましては、さらにそれを今後検討して深めてまいりまして、業界の負担が少なくないような、そういったことを取りまとめてまいります。

○大朏中央卸売市場市場政策担当部長 第七次の東京都卸売市場整備計画でございますが、先ほど申し上げました市場用地貸付制度は、多様な整備手法の導入の一つとして打ち出しているものでございまして、この制度は豊洲新市場に限らずすべての卸売市場、中央卸売市場に適用されるものでございまして、制度導入時の第七次計画では、特に大田市場において、新たな整備手法により荷さばき施設を整備するというふうに企画されてございまして、覗在、大田市場で三施設、葛西市場で一施設の実績がございます。したがいまして、業界に負担を押しっけるための制度ではないかというご指摘は誤解であると考えております。

○清水議員 私は第七次計画全体の考え方をいっているんです。実際には業界の負担の増大につながっているんですよ。既に四月、特別委員会で質疑をし、都の答弁にもなっているので、簡単に紹介しますけども、一九九六年四月の第十二回築地市場整備推進協議会では、財源を理由に一律に縮小を図るような考えはとらないでほしい、お金がないから工事の縮小という問題ではなく、必要な機能を整えるのが大切、お金がないので縮小というのでは困る、よい市場をつくってほしい、業界を代表するものとして大変遺憾に思っているという反発の声が上がっていました。
 これまでのそうした教訓からいえば、第七次計画のように使用料による投下資本の回収を前提にするという考え方では、私がいいたいのは前には進まないというごとはいうまでもありません。財政難iを理由として業者の要望を抑えることなどということはもってのほかです。
 ですから、現在地再整備案は、こうした業者の負担を縮小するために、私は、先ほどほかの委員もありましたけれど、一般会計の負担をも積極的に行うことこそが、現在地再整備計画を前に進めるための重要課題になっていることを直視すべきだというふうに考えます。なぜ市場当局は一般会計負担を求めないんですか。

○塩見中央卸売市場管理部長 現在においても、私ども公営企業に対します繰出金がございまして、そのものにつきましては一般会計にそれを求めてございます。

○清水議員 私はずっと一貫していってきたんですけれども、業者負担を減らして現在地再整備を前に進めるためには、東京都の一般会計から繰り出しを、今いっているようなわずかの、幾つかの問題じゃなくて、基本的にこの問題を考えなければいけないと。一九八八年からの現在地再整備に当たって、建設工事に伴い、供給量の低下や経営が圧迫されることのないよう、具体的な総合対策を策定するとしていました。この築地市場再整備推進委員会の答申で確約した事項について、その後東京都はどのように対応したのかということについてお聞きしたいですけれども、いかがですか。

○野口中央卸売市場新市場担当部長 平成三年に再整備工事を着手して、そして六年後に中断をしたわけですけれども、その再整備の中断の後、再整備案の新たな計画に向けて検討してきた、そういった経過がございます。ただ、いずれも場内物流の混雑さであるとか、また工期の長期化、そういったものが営業活動に支障が避けられないということで、いずれも検討に行き詰まりました。そういった中で、この現在i地再整備というのは非常に困難であるという声が出まして、そういった中で、先ほどこ答弁さしあげましたけれども、臨海部の移転の可能性を探ると、そういった要望が出されてきたわけでございます。
 そういったことはありましたけれども、再整備の検討につきましてはその後、水産仲卸組合から出されました案も含めて六案を検討してまいりました。しかしそれも同様に、いずれも交通量の激化であるとか営業上の支障が避けられない。そしてお客さんである顧客への影響が非常に大きい。そういったことが出されまして、これはもう合意ができないということで、それで業界委員の方々の申から、これでは生産者、消費者に迷惑をかけてしまう、基幹市場としての維持ができない、そういうことで、移転についてもあわせて検討していただきたいと、そういった要望を受けて、それで検討して、最終的に平成十一年十一月に、築地再整備推進協議会の中で現在地再整備は困難iである、移転整備へと方向転換すべきと、これは六団体の代表の方々も含めて、その席でそういった意見集約がされたものでございます。
 そうやって我々は丁寧に対応してまいりました。同時に業界の方々も、長期の期間営業上の支障を伴う、そういった再整備工事に対して非常に危機感を持っておられたということがその中で出ております。

○清水議員 前になぜ現在地再整備が破綻したのかという議論のときに、私も申し上げましたけれども、業界が混乱する前にもう段ボール幾つもの要望が出されていて、それで、その要望も審議会とか、こういう協議会とか、幾つも出されていたんですよ。その要望はどうなったんですか。幾っも業者から出されているのを議事録をみんな見ました、私もね。みんな見ましたよ。
 現在地再整備が混乱した原因というのは、やはりその一つ一つの要望にこたえてないんですよ。東京都がこたえなかったんですよ。それも私は大きな原因だというふうに思うわけで、その教訓を学ばなければいけないと。こういう業者、その後今いわれたような混乱とか破綻に至ったと、業者負担を減らすためには都の総力を挙げるという立場が私はなかったというふうに思うわけです。当時の話をしています。現地再整備案については、仮移転費用とか、人工地盤をつくるなど含めて、都の一般会計負担を実現すべきことを重ねて私は申し述べておきます。
 今回の参考人質疑で、業界の代表の方から、=豊洲新市場整備案について、その規模は建設費用がなるべくかからないように、当初案より縮小計画されているとか、東京都の経費で建てるというふうに変更されたと認識しているなどとの発言がありました。このお二人の発言についてどのように認識されておりますか、お伺いいたします。

○砂州中央卸売市場新市場建設技術担当部長 まず、一番目のご指摘についてのこ答弁でございますが、先目の参考人招致における参考人の方の発言について、ご本人に改めて確認いたしましたところ、水産卸売場の面積の一部を変更し、三階に荷置荷さばき場を設置したこと、水産卸会社の事務所を管理棟から卸売場の上部へ移したことなどにより、計画が縮小したことを指摘されておりました。
 これらの施設計画の変更は、業界の方々との調整を経た上で昨年平成二十一年に取りまとめたもので、このほかのさまざまな変更を含め、豊洲新市場全体の施設規模は、約三十八万四千平方メートルから約三十七万一千平方メートルに縮小したものでございます。また参考人は、PFI手法で整備することにより建設費を縮小できるとの説明を受けていたということもご指摘されていました。このことは、PFI手法の一般論として、民間のノウハウを活用することにより建設コストを縮減できるとされていることを指しているものと思われます。

○清水議員 私はこのときに、業者の負担を縮小する問題についてお伺いしたわけですけれども、短い時間の中では十分に聞き取れなかったというようなことで、私が本当にお答えいただきたいことも一部だけだったこともあります。しかし、やはり業者負担の軽減といったときに、こういうようなお答えがされるということに対しては、やはりまだ業者の方への説明とか、そういうのがきちんとされていないと、東京都が業者とよく、私は話し合っていないからこういうことが起こるのではないかというふうに思うわけです。新市場の開設時期についても、市場審議会では平成二十四年と確認されているものが、二〇〇九年二月にトップダウンで平成二十六年と変更しています。一事が万事です。東京都のやり方というのがあらわれています。
 今回の参考人質疑で、豊洲推進の業界代表の方々も含め、私の質問に対して、業界支援はありがたい、業界の負担の少ない方法をなど要望していました。また三月には、今までの伝統ある築地で再整備したい気持ちはだれも持っている、築地を去りたくて去る者は一人もいないといっておられる方もいました。東京都が責任持って確固たる努力をしなければ、現在地再整備はうまくいくはずがありません。一九ノ)Y年の現在地再整備計画が行き詰まった教訓を学ぶ必要があります。
 札幌でも大阪でも、現在地再整備を進めるために、さまざまな困難を乗り越えるために、どこも開設者が業者間の大変な調整をやって成功させてきたことを見ていないのでしょうか。業者から出されてきた要望の解決のための努力をするのは当然のことです。いわんや都は一般会計にオリンピック基金だけで四千億円もため込んでいます。負担能力は十分あります。
 また、ある業界の代表の方が、一九ノ)、年の現在地再整備計画が行き詰まった原因は民間側にあるという発言をしていました。しかし、これまで質疑してきたように、一九八八年の現在地再整備が行き詰まった主たる原因は、財政難を理由にコスト削減、縮小をとった都にあったのです。だからこそ、それによってしわよせを受けた業界が反発した。これが真実です。
 重ねて強調しますが、市場の整備というのは、市場を通しての食の安定供給、食の安心・安全の確保、そのために市場会計という枠を超えて、財政支援を含め、オール都庁で取り組むことが必要です。それでこそ、現在地再i整備が無理だという、業者の方々が挙げている工期の短縮化、業者負担の大幅減、業者要望に沿った設計が行われ、業者の合意によって解決への道が切り開かれるということを述べて質問を終わります。

○花輪委員長 答弁しますか。

○岡田中央卸売市場長 まず、私どもがどういう市場をつくりたいかということでございますけれども、一つは現在及び将来にわたって業界、生産者あるいは消費者からのさまざまなニーズにこたえられる、将来も見据えた市場をつくっていかなければいけない』それから、一つは業界の皆様i方の要望でございまして、そこがビジネスチャンスとして夢がある、そうしたものをかけられるような市場をつくっていかなければいけないというふうに思っています。
 もちろんそうした中で、経費負担の問題があるわけでございますが、できるだけ建設費についても安いものをつくっていかなければいけないというふうに思っております。しかしながら、市場会計そのものは独立採算会計でございまして、安易に私どもが税金投入をお願いするといったようなものでもありませんし、また、その財源としては、基本的にはその使用料になるだろうと思っています。
 ただ、その場合の使用料におきましても、ただただ、かかった経費について業界の方々にお願いするということではなく、会計そのものとしてどういった努力ができるかということによって、その負担を少なくしていくということであろうと思っております。そういうことでこの間(二十年間く私どもは業界の方々と、現在地再整備を含め、また豊洲の移転という形でずっとやってきたというふうに思っております。
 その暁が、さきに行われまレた参考人招致で、現在地再整備がなぜうまくいかなかったのかといったときに、業界代表の方々は、官じゃないんですよ、官はやることをすべてやったんですよ、業界の方の調整ができなかったんです、そして業界の方の調整というのは官ではできないんですよと、こういうふうにいっている。この辺のところが我々としても、これからの市場制度的にも教訓であろうというように考えております。

○清水議員 大体ね、東京都は一九八八年の現在地再整備の行き詰まりについて総括はしていないんですよ、今。そんなことだから再整備について責任ある対応がとれないんではないですか。市場長は知事に一般会計への支出を行うべきだと、一度でも要求したことがありますか。あったとしたらどれだけ要求したのか明らかにしてくださいよ。東京都が責任を持って確固たる努力をすべきだということを再度申し述べて質問を終わります。

○花輪委員長 今の質問に対しての答弁ですか。どうぞ。

○臼田中央卸売市場新市場建設調整担当部長 先ほど残渣の率につきまして調べているとお話をさせていただきましたけれども、本実験におきましては三割から五割程度の残渣が生じるということを想定してございまして、実験の結果、その想定の範囲内だったということを確認してございます。技術会議で提言されました技術工法の有効性を確認したところでございます。

築地市場特別委員会での意見開陳(2010年10月3日)

 日本共産党として、意見開陳をします。
 豊洲新市場計画についてですが、都民にとって根幹的ともいうべき2つの重大問題があり、豊洲新市場計画は中止すべきです。
 第1は、深刻な土壌汚染があり、都の対策では食の安心・安全を確保できないということです。市場における食の安心・安全の確保は、絶対的前提であり、どの立場からの参考人の方々からも強調されたことであり、各種世論調査でも豊洲新市場移転の中止を求める声が強くあがっていることを、直視する必要があります。
 第2に、豊洲新市場計画そのものにも重大な問題があるということです。業者の方々は、水産、青果がそれぞれで重層化してしまうこと、市場全体が街区毎に3地域に分離されてしまうため、各部門で荷の動きが非効率になることを批判されていました。これは、豊洲の土地の形状からの制約であったり、量販店対応の施設整備、首都圏の3300万人の拠点市場化をめざすことからくるものです。

 第1の問題である豊洲新市場予定地の都の土壌汚染対策については、私たち日本共産党は、今定例会の本会議でも、これまでの委員会でも繰り返し質し、汚染対策そのものに根本的な瑕疵がある上、その対策の有効性を確認したという適用実験に重大な欠陥があり、失敗したことを明らかにしました。小委員会での意見開陳、本日の特別委員会で質疑したとおりです。
 しかも、今回の実験を通しても分かった重要なことは、豊洲新市場予定地の汚染の特徴として、@土壌汚染では、中高濃度の局地的なものが、全体に広く散らばっているということ、A地下水の汚染が移動していることです。その上に、健全土とされていた盛土が汚染していたことです。全体として、これまでの調査で、汚染の有無を判断できないということを裏付けることになりました。すべての土壌を対象に無害化するか、入れ替えるかしなければ危険性はなくなりません。これでは、技術会議が提言した、工費と工期を短縮するため、これまでの調査で汚染がある所と、ない所を精査してすすめるという汚染対策そのものが、成り立たないということになります。
 もともと、市場開設者である東京都は、一方では真実を一貫して隠ぺいする態度を繰り返し、一方で土壌汚染対策の有効性の根拠としてきたものは、都が一部の特定の「権威ある専門家」と称する人たちの意見だけを楯にしたものにすぎませんでした。
 2010年8月に「権威ある専門家による技術会議がまとめた」技術会議報告書(その2)をまとめるに当たって、その「専門家」たち、特に、前環境科学研究所長の長谷川委員などは、議事録の1ページの中で、「気がしております」「恐らく」「思います」「事だと思います」など非常にあいまいな、発言で不十分な浄化対策をさらに簡略化させ、コストを引き下げさせていくという安易な方向の旗振り役をしています。
 専門的な科学性が厳しく要求されるべき土壌汚染対策でのこうした対応は、ただただ「豊洲移転ありき」というものでしかなく、この方々の学問的良心を疑わせるものでした。
 都の土壌汚染対策では、食の安全・安心は確保できないことを厳しく指摘するものです。

 第2の豊洲新市場計画の問題では、豊洲移転推進の業界の代表の方々の中にも、豊洲新市場の施設整備で民間の負担が大幅に減少したかのような、誤解があったことがわかりました。業界傘下の業者の方々の段階では、それ以上にさまざま誤解があるだろうということが、推察されます。
 1988年の現在地再整備が行き詰まったことについて、東京都として責任ある総括をせずに、まるで民間側に問題があったかのように言いつくろうとしているために、業者の誤解が生じるだけでなく、計画そのものが業者の要求からかけはなれることになるのです。意向調査というなら豊洲新市場計画についても、すべての情報を全業者に公開すべきことを申し述べておきます。
市場再整備について、開設者である都が責任もって確固たる努力をしなければ、うまくいくはずがありません。1988年の現在地再整備計画が行き詰まった教訓を、都は学ぶ必要があります。
 札幌だって、大阪だって現在地再整備するために、さまざまな困難を乗り越えるために、どこも開設者が、業者間の大変な調整をやって成功させてきたこと、業者から出されてきた要望の解決のための努力しているのです。

 本委員会に提案された現在地再整備案は、石原都政の市場整備の考え方を基本につくられたため、弱点、欠陥があります。
 第1は、業者負担が重すぎることです。市場の整備というのは、市場を通して都民の食の安定供給、食の安心・安全の確保するものであり、現在のように、市場外取引が急増したり、相対取引などが横行するなかでは、市場会計という枠を超えて、財政支援も含めオール都庁で取り組むこと必要があります。それでこそ、現在地再整備が無理だという業者の方々があげている、工期の長期化、業者負担の問題、業者の合意の問題も、解決への道が切り開かれるのだということを強く指摘しないわけにはいきません。
 第2に、晴海に全面仮移転する案や、市場の一部機能を恒久的に晴海に移す案には、仮設費用、移転費用が膨大になり、青果と鮮魚が分離するなどの問題があり、築地市場の現在地再整備を前にすすめることはできないということも明らかになりました。
 業者からは、@なるべく建設費用のかからないようにすることはもちろん業者への負担を出来る限り軽減すること、A移転費用、仮設費用については都に求めること、B工事期間はできる限り短縮すること、C青果、水産は一体の市場として、それぞれで平面にしてワンフロアーで荷を動かせること、D仲卸の評価機能を保障した市場であること、E少ない仕入れのお店でも量販店でも公平・公正に荷を買うことができる市場であること、F小売店にとっても築地での再整備が死活問題であること、G再整備の方法については既存施設の積極活用など含め様々な方法が考えられることが、口々に述べられました。
 私たち日本共産党は、これらの事をふまえ、提案された案には、大きな問題点があることを指摘し、現在地再整備を前にすすめるためには3つの課題を解決する必要があるということを、改めて主張するものです。

 第一に、首都圏の拠点市場化をめざすことや、大型量販店対応型整備をやめること、ふくれあがった施設整備費については適正なものに正すことが必要だということです。それによって、業者負担も軽減できます。
 第二に、建設費の相当部分を民間事業者に負わせることは、おこなうべきではないということです。1988年からの現在地再整備計画では、建設費は民間に負担を負わせないものだったのです。例えば、全面仮移転の場合、710億円にも達する部分を民間に負担させることになる試算を東京都は説明しましたが、これでは業者の方々は負担できるはずがありません。無理難題をおしつけたと言っても過言ではありません。
 第三に、仮移転をおこなう場合など引っ越し、仮設費用などについて都が負担したり、魚と青果を分離させるような仮移転をさけるため、市場の上部に人工地盤をつくることなどの改善が必要なことです。
 こうした改善のための財源は、オリンピック基金の四千億円の一部を使うことで、できます。
 このように、現在地再整備案をすすめる上で重要なことは、4案にこだわらず、欠陥は正し、弱点はおぎない、業者も合意できるよりよい現在地再整備案を、一日も早く、業者も参加して、つくっていくということです。そのために、都が責任をもって、必要な対価も支払って現在地再整備計画をすみやかにつくることが、必要不可欠です。
 このようにして進めていけば、築地での現在地再整備は前にすすみます。
 いまこそ、この十数年間にわたって再整備を遅らせ、業者、都民に苦労させてきた責任を、都自身がとるという立場に立った積極的対応を強く求めるものです。

 次に意向調査についてです。わが党が2007年11月の国会で、市場の再整備計画について関係者との合意問題について質したところ、「関係者の理解等を得ることが重要である」と総理大臣が答弁しています。現在地再整備が良いのか、豊洲移転ですすめるのが良いのか、業者の全体の意向を調査することは必要です。
ただし、現在出されている現在地再整備案をもとにして、どちらがよいかという調査をおこなうべきではありません。なぜなら、26日の参考人招致でも、多くの方々が主張しておりましたが、現在だされている案には問題があり、それらの案をもとにした意向調査では、業者の真意をつかむことはできないからです。

 なお、現在の築地市場の老朽化をあげて、現在地再整備では時間がかかって間に合わないとする主張があります。しかし、現在の築地市場の様々な問題、すなわち、市場内のトイレをきれいにすることはもとより、青果部での雨に濡れない保管場所の確保、市場の売り場内への雨漏り、鉄枠・コンクリート片の落下防止対策、冷蔵庫のむき出し配管の安全対策、築地市場の民間部分のアスベストについては、移転の是非を待つことなくただちに都が必要な対策を取るべきです。

 以上、日本共産党としての東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会への意見開陳とするものです。