第18期 都市整備局関係の都議会各委員会での質疑

2009年9月17日 都営住宅の工事請負契約について 都市整備委員会


大島よしえ(足立区選出)


2009年10月6日 八ツ場ダム、都市政策、都営住宅について
2009年10月15日 第187回東京都都市計画審議会付議予定案件について
2009年11月27日
請願・陳情
 稲城・南山「縄文・古代・オオタカの森、ありがた山緑地」を実現することに関する陳情について
 あきる野複合施設新築計画(温泉施設)の建設・運営に関する陳情について
 建て替え後も向原住宅に住み続けるための改善に関する陳情について
 八ッ場ダムに関する陳情について
 首都高速道路晴海線(豊洲・晴海間)の建設凍結に関する陳情について
東京都都市計画審議会に予定案件
 都市再生特別地区の問題(神田駿河台4丁目6地区、京橋3丁目1地区)について
2010年2月22日
請願・陳情
 東京都住宅供給公社の家賃値上げ反対に関する請願について
 八ッ場ダム事業見直しに関する請願について
 二子玉川再開発第二期事業計画における環境に配慮した持続可能な街づくりに関する陳情について
 第三次事業化計画優先整備路線の選定での代沢・北沢地区検討経過の公表に関する陳情について
 都営住宅の使用承継にかかわる病弱者の診断書に関する陳情について
 都営住宅の入居基準引下げの凍結又は撤回を求めることに関する陳情

都市計画審議会付議予定案件等について
 調布市の都市計画決定の用途変更
 西調布駅のところの開発について
 六本木一丁目西地区内の開発、地区計画
 東品川地域の地区計画の変更
 東武伊勢崎線竹ノ塚駅付近の連続立体交差計画
2010年3月5日
補正予算
 耐震問題について
 住宅供給公社について
2010年3月18日
耐震の問題について
都営住宅の問題について
緑確保の総合的な方針について
2011年3月2日
東京都緊急輸送道路沿道建築部の耐震化を推進する条例案への意見表明
日本共産党の修正案の提案説明

2009年9月17日 都営住宅の工事請負契約について

〇大島議員 私の方からも、この案件の最初の契約の問題から入ろうと思ったんですけれども、若干、今の宇田川理事さんの話とかぶる部分もあるので、少しその辺は変えます。
  今回の予定価格が六八・五八%という低入札価格になっていますが、お聞きしたところ、最低制限価格は大体八五%ぐらいだということだったんですね。そうす ると、余りにも低過ぎるのではないかというふうに思いまして、この一期工事では、今回の契約案件で出てきているのは一件なんですが、あと四棟つくられると いうことなので、その四棟の方の予定価格に対する落札したときの金額を私の方で試算というか、見てみましたら、一つは一〇〇%、それからもう一つは九一・ 八%、八七%、八四・五%、それから施工能力審査方式の総合評価方式試行というのでやられたのが八〇・九%ということなんですが、いずれも八〇%以上とい うことで、これを上回って保っているという状況があるんですね。
 そういう意味で、同じように積算して、同じような予定価格を東京都は決めているんですから、最低制限価格を下回るような入札価格では実際に業者の方も利 益が出ないのではないかと、そういうことで非常に心配になりました。結果として、その業者が無理をするということになると、東京都が望むような内容での建 設ができなくなってしまうんではないかと、その辺がちょっと不安にもなるんですけれども、低入札で入ったこの業者と契約をした理由はどういうところにある んでしょうか。

〇石野総務部長 まず本件でございますが、これは財務局契約でございます。
 今ご質問でございましたが、この中では調査基準価格という価格 がまずあるわけでございますが、入札価格がこの調査基準価格を下回っているわけでございますが、そうした場合には、その所管局、財務局でございますが、そ の中で低入札価格審査委員会、これを設置しまして、契約の内容について適切に対応した履行ができるかどうか、これを審査しまして、その上で問題がない場合 は落札者となるということになってございます。
 本件に係ります審査委員会では、入札者の積算能力、労務単価、品質管理、経営状況などの審査が行われまして、その結果、本契約の適正な履行に必要な施工能力、経営内容を備えているというのが確認されたため、落札者と認められたものでございます。

〇大島議員 今のお話で、低入札価格の審査を行ったけれども、特段の問題は認められなかったのでこの企業にしたというようなお話でありました。しか し、予定価格を大きく下回る低価格で入札をしたということを、ある意味その審査会でも認めたということになってしまうのではないかと。つまり、この程度の 価格でも十分建設はできるというお墨つきを東京都が与えたということになるのではないかと。
 この辺が、なかなか今、不況の中で、建設業界の方たちも生き残りをかけて何とか仕事をとりたいというふうに思っていると思うんですけれども、こうした低 価格が会社の経営とか下請労働者へのしわ寄せにならないかということを非常に心配しているんですが、その点はいかがでしょうか。

〇石野総務部長 契約制度でございますけれども、制度全般の考え方につきましては財務局の方で位置づけの考えを作成し、各局がそれに基づいて行っているところでございます。
  本件につきましては、予定価格が非常に高額にわたりますので、いわゆる財務局案件で、対象としては一般競争入札という形になってございます。そうした中で 一般競争入札で、業者の方では十四者、一者辞退しましたので実際は応札が十三者ということになってございまして、そうした中で、結果的に落札率が六八・六 %というところで落札金額がなっているところでございます。それが果たして適切かということにつきましては、先ほども申し上げましたが、財務局所管の低入 札価格審査会、この中で、実際それが適切なのか、その適正な執行に問題はないのかということを含めまして検討して、その中で落札して認められたものでござ います。

〇大島議員 私の方としては、こうした低価格の入札がこれからも広がるということになると、なかなか業者の方たちについても厳しい状況が一層広がるのではないかということを危惧しております。
 次に、質問を変えます。
 今回の案件は、保育園を併設する都営住宅と聞きました。この保育園の定数はどのようになっているのでしょうか。

〇山口建設推進担当部長 本件は、葛飾区高砂団地の一棟百五十四戸の工事請負契約の議案でございまして、ただいまのご質問とは直接関係ないものと思ってございます。
 なお、ご質問の保育園につきましては葛飾区が行う事業であることから、私どもからはお答えを控えさせていただくことと思っております。

〇大島議員 保育園の併設する都営住宅……(「契約議案からそれちゃだめだよ」と呼ぶ者あり)契約するこの建物は、保育園が併設されている建物なんですよ。(発言する者あり)はい。
  それで、実際にその保育園が、こちらの方で聞きましたら、二つある保育園を一カ所にまとめてここに入るということなんですね。それで、実際には保育園の定 数が、この二園をあわせたものよりも小さくなってしまうと、そういう状況が生まれてくるということでした。実際には今、待機児が非常にふえている中で、こ の面積をもっとふやす必要があるんではないかというふうに思っています。その点で、東京都は今、少子化対策を進めていますし、認可保育所の整備計画も前倒 しで実施するというようなことをいっておりまして、三年間で保育定員を一万五千人分、そのうち認可保育所を六千五百人分ふやす計画をつくっているんですか ら、こうした問題については、定員を少なくとも減らすなということぐらいいってもいいのではないかというふうに思っています。
 それじゃ、また質問を変えます。
 都営住宅の直近の応募倍率は一体どうなのかということなんですが、葛飾の中での応募倍率はどのようなものになっているのでしょうか。

〇山口建設推進担当部長 これもまた、本件議案とは直接関係ないと存じます。その上でお答え申し上げますが、昨年度の葛飾区内の一般世帯向けの都営住宅の応募倍率は三十四・六倍となってございます。

〇大島議員 契約案件なんですけれども、今入る百五十四戸の問題で、この契約に出てくる都営住宅の問題でお聞きをしているんですが、この百五十四戸 の内訳を見ますと、型別供給というのがふえているからだと思うんですけれども、一DKが四十戸、二人用の二DKが八十二戸、三人用の二DKが二十一戸、そ れから三DKが十一戸ということで、一人、二人用というのが全体の七九・二%を占めているんです。こうなると、子育て中のファミリー世帯などがほとんど入 れないような設計になっているのではないかというふうに思うんですが、その点はいかがでしょうか。

〇山口建設推進担当部長 再三申しわけありませんが、本件につきましても直接関係ないと存じます。その上でご質問にお答えします。
 都営住 宅の建てかえ事業では、管理コストの抑制を図るため、元戸数以下を基本としまして、居住者の入居状況を踏まえるとともに、立地条件や敷地の形状などを勘案 しながら建設戸数を決めているところでございます。こうした考え方のもとで、高砂団地では今後三期に分けて建てかえ事業を実施することとしておりまして、 今後の事業の進捗状況を踏まえ、全体では千百戸程度、居住者の世帯構成に応じた適切な規模の都営住宅を建設するということにしてございます。

〇大島議員 これから建てるということであれば、そういう中でもっとその世代間のバランスを考える、そういうような配置というのもぜひ考えていっていただきたいというふうに思っています。
 今、三期の計画があるということなんですけれども、三期目の計画が明確でないんですけれども、建設時期とか建設場所、これはいつごろ決まるんでしょうか。

〇中島再編利活用推進担当部長 三期の計画についてのお尋ねでございますけれども、本件契約案件と直接かかわらないと存じますけれども、高砂団地の建てかえ事業では全体を三期に分けて進めることとしておりまして、現在一期と二期については計画が定まっております。
 三期の事業につきましては、今後の建てかえ事業の進捗や地域のまちづくりの動向、これらを見ながら計画を具体化していく予定でございます。

〇大島議員 ありがとうございます。いずれにしても、その三期はつくるということなので、いつになるかはわからないということですよね。
  それで、実は、今回の住宅が建てかえ住宅だということで、居住者などから切実な要望が寄せられているんです。今の団地の中で、十八号棟だけが浴室がついて いない団地だそうです。この建てかえの計画、全体の三期の計画の中で、この棟は最も遅い三期の移転の対象になっているということで、現在二十二世帯住んで いるんですけれども、周辺の銭湯もなくなってしまって、高齢者の方が歩いて十五分から二十分ほどかかる銭湯に行かなきゃならないということになっているん ですが、この十八号棟だけでも最初の移転計画の対象にするということはできないんでしょうか。

〇山口建設推進担当部長 たびたび申しわけありません。本件につきましても議案とは直接関係ないことでございますが、ご質問でございますのでお答えいたします。
  ご質問の十八号棟でございますけれども、住棟内に併存店舗、これは一階に店舗があるわけですが、併存店舗がございまして、区分所有権を有する店舗所有者と の合意に相当の時間を要すると、こうしたことから、二期工事の完了後に居住者に移転していただくこととしてございます。上の二階以上の住宅部分にお住まい の居住者に先立って移転いただくことは、建物の保守管理あるいは安全確保の点からも極めて困難であると考えてございます。
 なお、移転の時期等につきましては、既に説明会におきまして居住者の皆さんのご理解を得ているものと考えております。

〇大島議員 ここの今度の建設では、二人用の二DKの面積が三平米ほど広くなっているというのを見て、いいなと私は思っているんですけれども、何か そういう点では、今回永住ということで説明会の中で、新宿六丁目団地に移った人たちの中から、広くなるんだったら戻りたいという希望もあるということなん ですが……(「委員長、これね、契約案件を議論してるのに、何でもできちゃうよ、そしたら」と呼び、その他発言する者あり)

〇尾崎委員長 議案に沿った質疑をお願いいたします。

〇大島議員 わかりました。じゃ、議案に沿ってということですと、そういうことで要望があるので、事情が変わった人にはぜひ戻り入居させてもいいんじゃないかと私は思っています。
  それから、最後になりますが、ここの全体の敷地面積が九・六ヘクタールあるということなんですが、このうち建てかえを今決めている二期までの建設面積だ と、大体三・三ヘクタールで三四%程度、三期目の分を入れても半分ぐらいの敷地が余ってしまうような計画になっているんですけれども、こうした後の利用計 画というのはどういうことを考えているんでしょうか。

〇中島再編利活用推進担当部長 本件議案とは直接関係ない質問でございますので、お答えを控えさせていただきます。

2009年10月6日 都市整備局関係の事務事業(八ツ場ダム、都市政策、都営住宅)について

〇大島議員 私からも幾つか質疑をさせていただきたいんですが、最初に、今話題となった八ッ場ダムについてお話を伺いたいと思います。
 さ きの本会議で、我が党の代表質問でこの問題を取り上げました。再三この議会でも取り上げてきたということで、私も前の議事録を読ませていただいたんです が、かなりやりとりがあったというふうに認識しています。そういう中で、多くの反対がある。反対がある中で、巨額の税金をつぎ込んでむだな公共事業という ふうに批判されている八ッ場建設について、我が党の代表質問では、民意に沿ってダム建設中止に協力するようにと知事に求めました。しかし、東京都は、八ッ 場ダムが治水、利水の両面から都にとって必要不可欠な施設で、建設中止は考えていない、また、建設負担金は国に納付額の返還を請求するという答弁で、これ までの態度を変えようとはしておりませんでした。
 今回、国民の審判を受けて新しい政権が生まれた、これがやっぱり一番大きな違いだというふうに思いますが、その代表質問の後、国交省は本体工事の入札を 延期したり、また鳩山首相も、前原国土交通大臣も、八ッ場ダムの建設中止を明言しました。また、このダム問題で、先ほどもありましたけれども、翻弄され続 けた地元の住民の皆さんから反対の声や怒りの声が上がるというのは当然だというふうに思います。しかし、前原大臣が地元を訪れまして住民の声を聞くとい う、こういう姿勢を示しておりますし、生活再建とか地域振興のための法を制定するということや、自治体の負担金についても、法に基づいて出資してもらった ものは返還するのが当たり前と、このように述べています。さらに一部の専門家は、治水、利水の必要性はないという主張もしています。もはや東京都が八ッ場 ダムを推進する意義はなくなっている。
 改めてお聞きしたいんですが、今こそこの事業中止を受け入れるべきだと考えますが、都の見解をお聞かせいただきたいと思います。

〇安井都市づくり政策部長 八ッ場ダム建設でございますけども、先ほど来お答えしているとおりでございますが、国と利根川流域の一都五県が水没となる地元の意向を最大限に尊重しながら、法律に基づく手続を積み重ねて推進してきた事業でございます。
 都を初め、関係する地方自治体は、地域の置かれている状況を最もよく把握してございまして、治水、利水の両面から、八ッ場ダムを必要不可欠な施設である と判断いたしまして、共同事業者となって建設事業に参画してございます。これは関係する一都五県の一致した認識でございまして、都県を超えた広域行政レベ ルの判断として、政権交代のいかんにかかわらず、国は尊重すべきだと考えてございます。
 国土交通大臣は、負担金を返すといっておりますが、都県を超えた治水、利水の安全性の確保については全く解決されないどころか、将来の危険性に目をつぶ ることになります。ダム湖を前提とした将来計画を定めている地元にとりましても、ダムができず、生活の場だけをはるか山の中腹に移されても、真の生活再建 は不可能でございます。
 先ほど大島議員の発言の中に、専門家とのご発言がございましたけども、ダム建設に反対する市民団体の代表などは、先ほど宇田川理事のご質問にお答えした とおり、みずからの主張に都合のよいデータを取捨選択して、独自の理論に基づきまして、ダムは治水に効果がないと喧伝してございます。また、利水につきま しても、首都東京の役割を考慮すれば、大規模な渇水などがあった場合にも、将来にわたる安定給水を確保することが水道行政の基本方針であります。それにも かかわらず、市民団体は、近年の状況のみを限定的にとらえまして、水余りと主張してございます。
 都は、こうしたダム建設反対の根拠となる考え方につきまして、東京地裁の審理において明確に反論し、その結果、判決では原告側の主張が一蹴されているわけでございます。都は八ッ場ダムの建設中止を受け入れる考えは全くございません。

〇大島議員 この前の代表質問、それからきょうの議論を聞いていると、多分こういう答えしか出ないんだろうなというふうに思いましたけれども、やっ ぱり一番大きいのは、国民の意思に基づいて審判された後の新しい政権が、これからこの問題についてどう解決していくかということで前向きに取り組んでいこ うと、ここの姿勢をやっぱり見ていく必要があるというふうに思います。まだ新しい政権が生まれてから間もない時間しかたっておりませんので、その中でこれ まで積み上げてきたものすべてを一気に解決するなんていうことは、それはできないと思いますが、でも、こういう問題も前向きに解決しようという、その姿勢 のあらわれが、この間の鳩山首相や前原大臣の発言の中にも見えているというふうに私は思っています。
 実際に八ッ場ダムの平成二十年度までの事業の執行率はもう七〇%といわれておりますけれども、ダムそのものをつくる本体工事というのは、まだ未着手で す。負担金を返還してほしいというのは、これは当然のことですけども、東京都は負担金を人質にして建設続行を求めるようなやり方ではなくて、都民を初め、 我が党や民主党が、これまでやってきたさまざまな議論を受けて反対をしてきたわけですが、こういうものを押し切って不要なダム建設を推進してきた責任、こ れは知事にもあるというふうに思います。その責任をやっぱり率直に認めて、民意に沿ってダム建設中止に協力していく、このことこそ今東京に求められている のではないかと私は思っております。
 この問題についてはさまざまなやりとりがありましたので、次に、都市政策について質問を移させていただきたいと思います。
 東京都では、東京の新しい都市づくりビジョン、こういうもので、東京を活力と魅力に満ちた国際都市にすると、そして、再生するための都市づくりとして、 都心部を中心とした同時多発的な民間開発が打ち出されています。私も、この都市整備委員会に所属をいたしまして、この事業概要の説明を受けたんですけれど も、余りにも膨大で、全部を掌握するということはできませんでした。そして、まちづくりの問題では、幾つかやっぱり見てこないと、いっていることの意味が わからないなというふうに思いましたので、私は東京駅前の丸の内の開発とか、あと汐留地域を見てきました。
 東京駅前の丸ビルのあたりなんかももう全然変わってしまっているし、そしてこんなに景気が悪いといわれている中でも、ビル建設はどんどん進められている という、何かちょっとほかのところと違ったような印象を受けました。汐留の方に行きましたら、海風を防ぐといわれたような、旧国鉄の跡地を利用しての超高 層ビル、これが十棟も計画されておりまして、東京駅前の丸の内は、かつての地権者の三菱地所がマンハッタン計画というのをつくるということで、再開発計画 を立案したという経過があるそうですが、そのときには、国や都が都心集中の是正、これの立場からストップをかけてきたという経過があると、これも聞きまし た。そうしたら今度、石原都政になったら、この問題が都心再生で息を吹き返して、例の旧丸ビルとか、旧国鉄本社の跡地の建てかえ、こういうもので超高層の ビルが林立するようになったということでした。実際にそういう場所に行きますと、この時代の変遷というのが、またまちづくりという問題で考えると、どうし てこんなに林立してしまうのかというところも、ある程度、政策上の問題でこうなったんだなというのが見えてまいりました。
 私は、こうした都心における際限のないようなビル開発の競争が続けられている一方で、実際には都心で供給される住宅というのは、億ションだとか、月額百 万というような家賃を払うとかという、何かとにかく庶民にはほど遠いような、そういう存在となってしまいまして、結局ここのビルの中で働いている人たち は、遠距離通勤というふうにいわれておりますけども、周辺から通ってくる、こういう方たちが非常に多いんじゃないかなというふうに思います。
 そういうことで考えると、都心部で働く人たちのためのインフラという意味でのベッドタウン、ここでインフラ整備が非常に追われるような状況になっている ということが現実にあるわけです。私は地元は足立区なんですけれども、足立区に新田地域という、ちょっと島になっているようなまちがあるんですけれども、 そこは今URの住宅や民間のマンションなどが次々と建設されて、ハートアイランドという場所なんですけれども、とにかくまちの様子が一変してしまってい る。それから足立区の場合は、つくばエクスプレスや日暮里・舎人ライナーなんかが新しく新線として入ってきたので、その沿線にもこうした住宅が次々とでき ているということで、そういう中で、実はマンション建設に伴う建築紛争、こういうものが起きてきたり、それから生活に本当に必要な保育所、これが本当に不 足していまして、こういう状況がまさに顕在化してきています。
 東京の都市政策は、都心の開発を重視する余り、都心への業務機能の集中を招き、周辺のまちづくりとの間で不均衡を発生させているのではないかと、こう考 えます。このような都心への集中政策の弊害が、だれもが安心して住み続けられる持続可能な都市づくりとは余りにもかけ離れた都市政策がとられているのでは ないかなというふうに思いますが、この点についての都の考えをお聞きしたいと思います。

〇安井都市づくり政策部長 都はこれまで、東京圏全体を視野に入れまして、集積のメリットを生かした多機能集約型の都市構造である環状メガロポリス 構造の実現に取り組んでまいりました。特に都心では、政治、経済、商業など、既存の都市機能の集積、世界に類を見ない整備水準の地下鉄網などを生かしなが ら、市街地の更新を通じて、中枢業務機能、質的高度化、商業や文化交流など、多様な都市機能をコンパクトで高密度に集積しまして、国際的なビジネスセン ターとしての機能を発揮させてまいりました。
 こうした取り組みに加えまして、超高齢社会の到来、地球環境問題の深刻化など、近年の社会経済情勢の変化に適切に対応するために、本年四月、東京の都市 づくりビジョンを改定したところでございます。この中では、広域的には、今申し上げました環状メガロポリス構造の実現を引き続き目指すとともに、身近な圏 域におきましては、区部、多摩を通じて生活圏の中心となるべき地域を選択して、人口や生活機能を集積したコンパクトな地域構造を構築することにより、圏域 内及び圏域相互の移動が公共交通で支えられ、だれもが集積のメリットを享受できる暮らしやすい市街地を実現することとしてございます。
 なお、お話のありました丸の内や汐留における都市開発や、周辺部における住宅供給については、それぞれの地域特性や適切な役割分担のもとに土地利用を進めてきたものでございます。

〇大島議員 私も、その改定版があったということで、ちょっとそのあたりも見させていただいたんですけど、石原知事が冒頭のあいさつの部分で、三環 状道路の整備とか、羽田空港の再拡張、国際化、それから都心部の機能更新、こういうことで東京を活力と魅力に満ちた国際都市として再生するための都市づく りをするんだというようなことが書かれていたんですね。やっぱりお話を伺っていますと、先ほどの国際的なビジネスセンターをつくっていくというようなこと も含めて、やっぱり都心に集中するような、開発優先の都市ビジョンで進めているんだなというふうに聞こえてくるんです。
 これは、一つは先ほど私いいましたけれども、集中の弊害というのが周辺部にもあらわれているし、もう一つは、例の一メートル一億円もかけるような外かく 環状道路などの浪費型の大型開発、これは都民の苦しみをよそにどんどん進められていますが、こうした大規模開発とか、それからそれに伴うことで、例えば集 中豪雨とかヒートアイランド現象、こういうことを増大させていく原因にもなっているのではないかというふうに思っています。
 そこで、環境問題と開発の問題というのは、非常にこれからの日本、それからこれからの地球というか、世界において、いろいろ考えていかなきゃならない問 題だというふうに考えていますが、九月二十二日に国連総会の一環として開かれました気候変動首脳会合で、鳩山首相が、温室効果ガスの削減目標について、一 九九〇年比で二〇二〇年までに二五%削減するということを目指すと、こういう中期目標を発表しました。麻生前首相がことし六月に発表した二〇〇五年比で一 五%減という、これは実際九〇年比に引き直すと八%程度だったんですけれども、それよりもより大幅に踏み込んだ目標設定が出されたということになります。
 私たちも温暖化による大きな被害を防ぐためには、こうした目標設定の引き上げというのは必要だということで、この間も取り上げてまいりましたけれども、 こういう点で考えると、今、都市再生という名前のもとで温室効果ガスを大量に発生させるような大規模なビルがふえている。それから、汐留地区の開発だけで 新たに発生する自動車の発生集中交通量、これは我が党が試算したんですけれども、一日当たりで四万一千七百台も集まると。同時多発的な開発があちこちでや られていますので、その数といったら数十万台以上の自動車交通が新たに発生するのではないかということも予想されます。それで、このまちづくりの問題と、 それから地球温暖化の問題、これをどのようにとらえているのかお聞きしたいと思います。

〇安井都市づくり政策部長 これからの都市づくりでございますけども、経済活力の向上、それから安全・安心の確保、これは当然でございますけども、地球温暖化問題への対応にも取り組むことが重要な課題ということで、さきに都市づくりビジョンを改定したところでございます。
  都はこれまでも、都心部では、都市開発などの機会をとらえまして、最先端の省エネ技術の導入であるとか、地区、街区単位におけるエネルギーの効率的な利用 を促進すること、また、今お話にもございましたが、三環状道路などの骨格的な道路ネットワークの形成を図り、都心に集中する通過交通を低減させ、渋滞を緩 和することなどにより、CO2排出量の削減を図ってきております。今後ともこうした取り組みを通じまして、国際競争力の維持向上とともに、都市全体の環境 負荷の低減にも配慮しながら都市づくりを進めてまいります。

〇大島議員 地球温暖化対策は重要だと、これはもうどなたも認めていることだと思うんですね。それに取り組んでいくというので今回の改定版が出たと いっているんですけれども、改定版を見ても、やっぱりその多くは再開発事業だというふうに思えるんですね。特にビルが建てかえということで、再開発ですか ら、建て直すとか、ほかのところに移るということで、ビルの建てかえというのが大きく生じまして、これによって大量の建設廃材とか残土、こういうものが発 生していくんですね。また、完成された後のオフィスというのも、これも超高層でたくさんの事務室や飲食店や、さまざまな人たちが住むということで、この完 成後も、オフィスを中心とした経済活動、これが活発化すればするほど廃棄物、例えば一般系のものとか、事業系とか、産業系がありますけども、こういうもの の増加というのが見込まれますし、これが環境への負荷を飛躍的に増大させていくというおそれがあると考えます。オフィスをこれからもふやしていくとか、自 動車を呼び込むような都市再生というのは、大気汚染を一層激しくして、温室効果ガスの削減という方向とは逆行するようになるというふうに考えます。温暖化 をどう食いとめるか、そのためにも都市の成長をコントロールするという方向に転換することを求めていきたいというふうに思っています。
 都市の問題については以上にしまして、次に、住宅の問題についてお伺いをしたいというふうに思います。
 今回、都議選を戦っていく中で、非常に強い要望として私などに寄せられたものの一つに都営住宅の問題があります。足立区は三万三千戸ほどの都営住宅があ るという、非常に都営住宅の問題については重視して取り組まなければならない課題だと私も考えています。その中で、要望の一つに、都営住宅のエレベーター の設置という問題があります。きょういただいたこの資料でも、毎年、都営住宅のエレベーターの設置が進んでいるというふうに数では出ているんですけども、 でも二十年度はちょっと落ちているのかな、これ。そういう状況なんですね。ところが今、設置をしている都営住宅というのは、大体四階から五階建てで、一つ の住棟が二十四戸以上、廊下型、こういうところでエレベーターの設置が進められています。
 しかし、同じ団地に住んでいる人たちの中に、二十四戸以下で、廊下型で四、五階というのは同じなんですけれども、二十四戸未満の住棟に住んでいる人は、 ほかのところにどんどんエレベーターがついていくのに、ここだけ取り残されてしまっている。そこに住んでいる方たちは、大体入居している時期が同じですか ら、同じように高齢化していて、なかなかつかないエレベーターに対して、何とか早くつけてほしいというような要求が出されているんです。こういうところに ついても早期に設置していっていただきたいと思うんですけれども、その実施の見通しについてお聞きしたいと思います。

〇荒川営繕担当部長 既設の都営住宅のエレベーター設置基準は、費用対効果などを勘案して定めたものでございます。階段室型住棟にも我々設置してい るところでございます。現時点では、二十四戸未満の廊下型住棟や三十戸未満の階段室型住棟にエレベーターを設置する考えはございません。

〇大島議員 今のところはということなので、やがてはということなんでしょうけれども、でも、やっぱり早くしてほしいという人たちの声というのがあ ります。だから、一年間につけるエレベーターの数をもっとふやしていただければ、こういうところにも早くつけられるのではないかなというふうに思っていま す。
 同じエレベーターの設置の問題で、実は一階に店舗が入っている店舗つき住宅というんですかね、その店舗が入っている住宅は、同じように、二十四戸以上 あってもつかないんですね。何でつかないのかということで、私もいろいろと東京都にもお願いしたり、足立区の方にもお願いをしたりしてきたんですけれど も、その店舗が違法な増築をしているという場合には、設置条件を満たしていてもエレベーターがつかないと。こういう状況になっているということがわかりま した。じゃ、この違法増築部分の撤去について、一体だれが責任を持つのかということで、私もいろいろ調べたんです。権利関係の書類なども取り寄せてみまし た。大体東京都の土地の上に建っている住宅なんですよね。そこに店舗が入っているというだけでどうしてこんなに違いがあるのかということで、本当に疑問で した。
 そのときいろいろな資料をもらいましたけれども、東京都と、それからその店舗を販売してきた財団法人首都圏不燃建築公社というのがあるんですね。そこ と、それから店舗を購入した方との間での契約書がいろいろ取り交わされているんです。そういうものも読み込んで見ますと、どうもこの指導責任というか、撤 去については、東京都に責任があるんじゃないかなというふうに思われたんです。この点について、きょうはそういうものについて、ちょっとやりとりを余りし ていないので答弁は要りませんけれども、ぜひこうしたものも検討していただいて、こういう障害を取り除いて、店舗つき住宅に入っておられる居住者のため に、東京都としても一日も早くエレベーターが設置できるように強く要望しておきたいというふうに思います。
 このエレベーターの問題というのも非常に大きな問題なんですけれども、次にちょっと質問したいのは承継問題なんです。これも強い要望を受けたものの一つ なんですけれども、平成十九年八月二十五日から、都営住宅の使用承継が原則配偶者のみに限られるというふうになりました。その後の交渉で、この承継の基準 が若干緩和されましたけれども、その中で、病弱者への使用承継の際に必要とされる診断書が、都立病院とか公社病院とかの診断書に限定されるということに なっているんですね。
 実は私のところに相談に来た方なんですけれども、お母さんが昨年の十一月に亡くなられて、その方が名義人で、息子さんが一緒に住んでいるんですけれど も、二〇〇八年十一月に亡くなられて、その息子さんが五十八歳、六十歳になっていないので全くこの対象にならなかったんですが、その方は病気で、近くの足 立区内のかかりつけのお医者さんにずっと通っていらっしゃったんです。それで、病弱者ということで承継の対象になるんじゃないかということで、実はそのお 医者さんに診断書をもらって手続をしたら、都立病院とか公社病院のものでないとだめですよといわれたんだそうです。仕方なく、その方が地元でかかっている お医者さんの診断書を持って、実はこういうのでかかっていて、お医者さんはここに引き続き住んだ方がいいと判断してくださったんですけれども、都立病院の 診断書が必要なので書いてくださいませんかといったら、病院の先生が、うちは診断書を書くだけの病院じゃないので、それだったら、かかりつけのお医者さん がそう書いてくれているんだから、それでいいじゃないかといって帰されちゃったというんですよ。そして結局、その診断書がもらえなかった。そのために承継 の手続がとれなかったんですね。
 その後もいろいろとお話をしまして、もう一度、都立病院で書いてもらうように話をしようということで行ったんですけれども、その病院で書いてくれたとき に、もう既に六カ月を過ぎてしまっていたということで、そういう状況があった中で、やっぱり今、病状をよく理解しているかかりつけ医の診断書も当然対象 に、同じお医者さんなので、資格に何か上下があるわけではないと思うんですけれども、かかりつけ医の診断も対象にしていただけたら、こんなことはなかった ろうなというふうに思うんですが、この病弱者の診断書について、かかりつけ医も対象にしてほしいと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。

〇岡沢経営改革担当部長 病弱者の使用承継についてでございますけれども、使用承継は原則として配偶者に限って認めている中で、病弱者の承継につき ましては、難病患者でございますとか、それから公害病の認定患者などの特別な事情がある場合に認められるというふうになっております。難病患者とか公害病 認定患者など以外の病弱者の方々については、病名だけでは使用承継の対象であるところの特別な事情というものに当たるのかどうかということが判断できませ んので、我々としては、都が設置した都立病院ないしは都が中心となって設立した東京都保健医療公社病院の医師の診断書を踏まえて判断するということにして いるところでございます。

〇大島議員 それはもうずっと前からいっていることなので、それを聞いているんじゃなくて、やっぱりこういういろんな矛盾が出てきているので、やっぱりかかりつけ医の診断書もぜひ対象にしていただきたいというふうに思います。
  次に、きょうの資料にもたくさんありますけれども、建てかえで建設されている都営住宅、この都営住宅の中で一DKとか二DK、ひとり暮らし、二人暮らし用 という割合がかなり高くなっています。建てかえの場合は、どうしてもそこに住んでいる人たちの家族の構成とか人員構成で住戸数を決めるというのはあるんで すけれども、そのために、ひとり暮らしの多い住宅ほど一DKの部屋がふえてしまって、そこがもし空き家になっても、そういう部屋にはファミリー世帯の方は 入れないので、また高齢の方が入っていくというようなことで、いつまでたってもそこの団地全体が、高齢化している中で、ファミリー層などが入れるような住 宅でなくなってしまうと、こういう問題が非常に今問題となっています。
 その中で、高齢化が進むと、団地の中での清掃活動だとか自治会の活動なんかを維持することが非常に困難になると、このことも大分いわれました。それから隣近所とのつき合いも減って、コミュニティの育成も難しくなる、こういうことも広がっているそうです。
 今、問題になるのは、型別供給というやり方で、ひとり暮らしだったら一DKよとか、二人暮らしだったら二DKよというようにもう決めちゃっているというところに大きな問題があるのではないかというふうに思っています。
 例えばそういうやり方をやめて、本人の希望によって、家賃は少し高くなってしまうんですけども、せめて子どもが来て泊まることができるような、こんなス ペースの住戸を選ぶということができるようになれば、一人用、二人用と決められた居室をたくさんつくらなくてもよくなって、そういうところが空き家になっ た場合では、後々ファミリー世帯も住めるような広さの住宅が続く団地にはできるんじゃないかというふうに思うんですが、こうした政策をもって世代間の均衡 が保てるようにすべきじゃないかなと思うんですけれども、そういう点ではいかがでしょうか。

〇山口建設推進担当部長 都営住宅の建てかえに当たっては、居住者の世帯人数により基準を設け、住みやすい間取りとなるよう工夫しながら住宅を供給 しております。基準の設定に当たっては、都営住宅は都民共有のセーフティーネットであることから、最低居住面積水準を確保するとともに、バリアフリーを考 慮した面積としており、適切なものと考えてございます。
 なお、建てかえで建設する二人世帯用住宅につきましては、高齢者や若年ファミリー世帯など、多様な世帯が活用できるよう、昨年、間取りの見直しを行ったところでございます。

〇大島議員 若干、三平米ぐらいふやしていただいたということで、それでもかなり狭いといわれているんですけれども、ひとり暮らしの高齢者の方のと ころに息子さんとか娘さんが来て介護をするといっても、泊まる場所がなくて、台所に布団を敷いて寝ているとか、もう本当に大変な事態だというふうに私も訴 えられています。首都東京という話がありましたけれども、こうした高齢者ばかりが集まって自治会活動も十分にできないような、限界集落といわれるような団 地をこの東京に生んでしまうということを行政はやるべきではないと私は思っています。
 次に、都営住宅の入居収入基準の見直しというのがありまして、それによって都営住宅の募集に応募できなくなってしまった方も出てきているんですけれど も、これに伴って使用料の引き上げを、本当はことしからやる予定だったということなんですけれども、一年間延ばす措置をとってきました。
 私その問題で、例えば今回、厚生労働省が九月三十日に発表した八月の毎月勤労統計調査というのを見ますと、基本給と残業代、一時金を含めた現金給与の総 額は、前年の同月比で三・一%減少している。現金給与総額の減少は十五カ月間連続しているという統計が出ているんです。それから総務省も、ことし十月二日 に発表した労働力調査によりますと、八月の完全失業率は五・五%で、これは二〇〇三年四月に並ぶ戦後二番目に高い完全失業率だというんです。また、同じ日 に厚生労働省が発表した非正規労働者の雇いどめの状況、これを見ますと、ことし十二月までの失職とか失職予定者というのは二十三万八千七百五十二人となっ て、雇用保険の統計から状況を把握できた非正規雇用の離職者は何と十一万五百十五人、そのうち再就職ができたという人は四三・三%しかなくて、非正規雇用 の離職者の半数以上が職を失ったままだという大変厳しい状況になっているというふうに思います。
 現在のこの経済状況のもとでは、使用料引き上げを一年間延ばす措置をとった昨年に比べても、収入の状況は現状維持か、またはより悪化して生活が苦しく なっているという都民の姿がうかがえるんですけれども、来年からの使用料引き上げというのはやめて、考え直していただけないかと思うんですが、いかがで しょうか。

〇岡沢経営改革担当部長 都営住宅の使用料改正についてのお尋ねでございます。
 使用料改正につきましては、政令によりまして二十一年度からの実施が決まっている中で、都は円滑な実施に向けて十分な準備を行うという観点から、一年間これを延ばすということにいたしまして、二十二年度から実施をするということにしております。
  使用料の引き上げが比較的大きくなります収入区分が二段階上昇する世帯に対しましては七年間の経過措置を実施するなど、国の経過措置を上回るきめ細かな措 置を講じようとしているところでございますので、来年度からの使用料の改正につきましては適切なものと考えているところでございます。

〇大島議員 政令によって決められているということなので、今度、政権交代もあったことだし、国の方もまた変わってくれるといいなというふうに ちょっと思ってはいるんですけれども、二十二年度からやりますということなんですけれども、国の政令で指導されているよりも上回って独自の七年間の経過措 置というのかな、そういうものも考えられるということであるならば、今本当に状況が悪い中で、引き続き据え置くということだって考える対象に入れていいん じゃないかなというふうに私は思っているんです。
 この都営住宅だけじゃなくて、実は東京都の住宅供給公社、一般賃貸住宅の家賃値上げ、この問題についても、反対とか据え置きしてほしいという強い要求も 寄せられています。公社住宅の家賃制度というのは市場家賃制度というのがとられておりまして、居住者に過重な家賃負担をもたらすものとなっています。ま た、六十歳以上の居住者が全体の七割近くに及ぶなど、ここでも居住者の高齢化が進み、家賃負担に苦しむ入居者が急増しているというのが現状です。
 今年度の家賃改定については、現下の厳しい経済状況の変動を考慮し、公社一般賃貸住宅の継続家賃改定における引き上げを当面見送ると、こういうことを いって決定がされていました。そういう点で考えますと、先ほど私述べたように、昨年もことしも厳しい経済状況は変わらないのですから、少なくとも、来年度 の家賃については値上げをしないで据え置くべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

〇紺野住宅政策推進部長 公社一般賃貸住宅の家賃の改定に当たりましては、地方住宅供給公社法施行規則第十六条に基づきまして、近傍同種の住宅の家賃、変更前の家賃等を総合的に勘案し、定めることとされております。
  平成二十一年度における家賃改定におきましては、東京都は、昨年秋のいわゆるリーマンショックを契機とした急激な景気の悪化を考慮し、公社に対し適切に対 応するよう要請したものでありまして、公社は例外的な措置として一般賃貸住宅の継続家賃改定における引き上げを当面行わないこととしたものでございます。 この措置は、昨年秋の急激な経済情勢の悪化を踏まえた、あくまで例外的なものでございまして、都としては平成二十二年度の家賃改定につきましては、公社法 施行規則に基づき、原則どおり行うべきものと考えております。
 なお、継続家賃の改定に当たりましては、引き上げの上限額を五千円までとする激変緩和措置を行っていることに加えまして、高齢低所得の世帯の方々に対しては、家賃を減額する特別減額措置を講じているところでございます。

〇大島議員 今、昨年秋のリーマンショックを考慮したんだと、それは例外的なんだというふうにおっしゃいましたけれども、先ほど私が述べたように、 リーマンショックだけじゃなくて、もうずっとこの経済状況は悪化していて、去年もことしも変わらないような状況というのが続いているんだというのが国の統 計でもあらわれているということを考えると、現下の厳しい経済状況の変動というのは、今もずっと続いているというふうに考えていただいたらいいんじゃない かなというふうに私は思うんですね。
 公的住宅の家賃制度というのは、収入に応じて負担する応能家賃制度にするともっといいんじゃないかと。これはもう必要だというふうに思っています。公社 一般賃貸住宅についても、市場家賃制度を廃止して、居住者が安心して住み続けられる応能型の家賃制度に改めることが必要だと思います。経済悪化が今、都民 の暮らしを一層圧迫しているときだからこそ、暮らしを守る立場から家賃の据え置きをぜひ再考していただきたい。そして都営住宅の新規建設に立ち返ること、 こういったことも求めて、私の質問を終わります。

2009年10月15日 第187回東京都都市計画審議会付議予定案件について

〇大島議員 私から、まず最初に、江戸川区中葛西八丁目の用途地域変更と江戸川区南部土地区画整理事業の変更について伺います。
 まず最初に、この南部土地区画整理事業地域から、今回地区計画に整備変更をするという、その理由はどういったものでしょうか。

〇遠藤市街地整備部長 今回、江戸川区が、この中葛西八丁目地区で地区計画を定めることになってございます。
 中葛西八丁目地区は、昭和四 十年に都市計画決定されました江戸川南部土地区画整理事業の施行区域の一部に当たります。都市計画が決定された後、組合施行による区画整理事業の事業化に 向けました取り組みがなされてまいりましたけれども、権利者間の合意が調わず、今日まで事業に至っていないというものでございます。
 都は、長期間にわたり区画整理事業が実施されていないこのような地区に対しまして、一定のガイドラインを定めております。ガイドラインでは、道路、公園 といった基盤が一定程度整っている場合に、地元区からの申し出によりまして、土地区画整理事業にかえて、地区計画など、他の手法による市街地整備へ転換す る、このような道を開いているわけでございます。
 中葛西八丁目地区につきましては、江戸川区から地区計画による整備に変更したい旨の申し出がありました。都といたしましては、この地区の区画道路の道路 率、消防活動困難区域の占める割合、こういった指標が一定の水準に達しておりまして、地区計画により、土地区画整理事業を行った場合と同程度の市街地整備 ができると判断いたしまして、今回、土地区画整理事業の施行区域からこの地区を削除すると、このように判断したものでございます。

〇大島議員 区画整理と同等のというようなお話がありまして、ここの説明を伺ったときに、地区計画で整備するとなると、道路の拡幅というところで、特に六メートルに拡幅するところは用地買収で進めていくということを説明いただきました。
 この用地買収で、まず影響を受ける住民というのはどの程度いらっしゃるのか、数を教えていただければと思います。

〇石川民間開発担当部長 本地区においては、区で今年度から、住宅市街地総合整備事業により、主要な生活道路四路線の拡幅整備を進めることとしてございます。
 これらの道路整備のために用地取得の対象となる地権者数は、平成二十年度末現在で約二百五十名と聞いてございます。

〇大島議員 二百五十名ということなんですけれども、実は私も、この地域の方にちょっとお話を伺ってもらったんです。
 そうしましたら、確かに住宅が密集していて道路が非常に狭い、一・八メートルがやっとじゃないかというようなところも数多くあるというふうに聞いたんで す。その中で、この六メートルにするところについては用地買収なんですが、それ以外のところについては、この計画の道路については、建てかえ時に四メート ルにするということでセットバックするというお話も伺ったんですが、四メートルにするということで一メートルぐらいずつ下がるということになると、それだ けでもかなり敷地がなくなってしまうと、こういう方もいらっしゃるようです。
 それで、用途変更で今回建ぺい率とか容積率を上げていますけれども、それでもこの住宅の密集地域で道路拡幅ということになりますと、道路にかかる住民は もちろんですけれども、全体として敷地が狭くて建てかえが困難になると。特に道路が交差するような角地に当たるところはもうほとんど残地が残らないような 状況にまでなってしまうというような、残地が残っても建てかえは無理と、こういう話がありまして、その中で、もう本当に建てかえはしないんだということま でいっている方がいらっしゃるんです。
 そうすると、なかなかこの事業が進められないんじゃないかなというような不安も感じるんですけれども、住民の方たちにしてみれば、住み続けられるようにしてほしいというのがもう一方であると思うんです。こうした住み続けられるような対策というのはあるんでしょうか。

〇石川民間開発担当部長 本地区では、区が住宅市街地総合整備事業を実施することとしておりますが、この住宅市街地総合整備事業は、木造住宅が密集 するなど、狭小敷地が多い地域において、住民の居住継続に配慮しつつ、道路の整備や老朽住宅の建てかえなど、市街地の整備を総合的に進める事業でございま す。
 この事業では、主要な生活道路の拡幅整備に当たり、共同化による建てかえの補助や地区内の代替地の確保、建てかえにかかわるコーディネートの支援など、工夫のされたさまざまなメニューの提供により、沿道の住民の生活再建に十分配慮して実施することが可能でございます。
 これらの事業の特色を生かして、建ぺい率や容積率の緩和とあわせて実施することにより、区では、この地区に住み続けられるよう、地域の実情に応じたきめ細かなまちづくりを進めると聞いております。

〇大島議員 今お話を伺った住宅市街地総合整備事業ということで、共同化とかいうのができれば本当はいいんでしょうけれども、これもなかなか話し合 いとかが困難かなと思うし、それから代替地といっても、この狭い地域の中で代替地を確保するというのもなかなか困難かなというふうに、見ただけでは困難の 方が先に見えてしまうんです。
 私たちも、消防車も入れないような密集地域においては、本当に地震や災害に強くしていくということが必要だというふうに考えております。そういうこと で、木造家屋がこうした密集する地域では、道路を拡幅しただけでは、その道路の裏というのかな、道路に囲まれた一区画の密集度というのは余り変わらないん じゃないかなというふうに思っています。
 密集地域の解消ということについて、東京都はどのように考えているのか、見解をお伺いしたいんですが。

〇石川民間開発担当部長 本地区では、区は、災害に強く安心して住み続けられるまちの形成や、潤いのある緑豊かなまち並みの形成などを目指して地区計画を定めることとして、その地区計画により、良好なまち並みの誘導を図ることとしてございます。
 具体的には、建築物の敷地の最低限度や壁面の位置の制限などのルールを定め、敷地の細分化の防止のほか、オープンスペースの創出や緑化などを、建物の更 新とともに誘導してまいります。あわせて、住宅市街地総合整備事業により、道路の拡幅整備と沿道の建てかえの促進、また共同化の支援など、多様な手法で本 地区のまちづくりを推進する予定でございます。
 このような事業と規制誘導策の重層化は、従来のコミュニティを継続しつつ、まちづくりを進める上で、効果的な取り組みであると考えております。都といたしましても、本地区のまちづくりが着実に進むよう、区に対して適切に技術的支援などを行ってまいります。

〇大島議員 今お話ありましたけれども、コミュニティを継続するというのが、地域の皆さん方にとっては非常に大切な問題だというふうに私は思ってい ます。どういうまちづくりにするのかということも含めて、地域の方々と話し合いを進めて、住民合意の上でこういうものは進めていくべきだというふうに考え ています。
 その点では、道路建設のために、買収後に建てかえもできなくなって住み続けられなくなって、結局追い出されてしまう、こういうことに大きな不安を持つ住 民の方が、私の聞いた範囲ではかなりいたんですね。そういう地域の方々との話し合いをもっと進めた上で、こういう案件については都計審に付議していただけ ればいいなというように思っております。
 次に、日野市の多摩平二丁目の用途地域の変更について伺います。
 この地域は、全体として建ぺい率とか容積率が小さくなっていますが、駅に近い一画だけが第一種中高層住居専用地域から商業地域に用途が大きく変わりまして、建ぺい率、容積率とも大きくなります。この駅に近い街区は二・七ヘクタールもあるんですね。
 この広い街区の利用計画について、何か情報をお持ちでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 お尋ねの駅前の街区でございますけれども、都市再生機構の多摩平団地の建てかえに伴いまして生じた余剰地を、今後、一部、民間に売却する予定でございまして、施設整備が行われる予定でございます。
 市では、日野市のまちづくりマスタープランに掲げます商業・業務、文化複合施設を持ちました駅前拠点の形成を図るため、地域の活性化に資する複合的な施設を誘致するよう、都市再生機構と協議を行っているところでございます。

〇大島議員 この地元に、私、行きまして、ここも見てきました。
 確かに駅前からのこの該当する街区は、小さな商店、小売商が並んでいまして、上に住宅があるのかなと思ったら、ないという話なんですけれども、小売商店 が非常に多い地域でした。その周りにも小売店それから飲食店、こういったものが数多く入っておりまして、そして大きなスーパーというのは西友というところ と京王ストアという二つしかなくて、これもそれほど大きな商業施設ではありませんでした。
 こういう中で、実は、地域の方々からお話を伺いますと、この一街区、二・七ヘクタールすべてを使うような商業施設が入る計画があるというふうに聞いているというんです。
 それによると、延べ床面積が三万から五万平米にもなることは可能で、その商業圏というのは三キロから五キロ圏と、これはもう日野市全体が含まれるような 大型店になるんじゃないかと。これまで考えてきた大型店とは規模がけた違いで、こういうことになると小さなスーパーも影響を受けてしまう、商店街は、新し い商業施設に入るということができたとしても、賃料などが大幅に値上げされるために立ち退かざるを得ないというのが現状だということで、大変大きな不安を 持っているというお話でした。URと商店街で協議が今、行われているということなんですけれども、まだ合意はできていないということでした。
 こういう中で、日野市のまちづくり条例というのがあって、重点まちづくり地区として指定がされ、まちづくり協議会というのをつくったんですけれども、まだ第一回目を開いたところで、第二回目は開かれていないという話でした。
 この大型商業施設が市内の商店に与える影響調査とか地元の意向というのを、どう把握しようとしているんでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 駅前の商業核の形成につきましては、先ほどお答えしましたとおり、市とURで今、協議中というところでございます。
 また、本地区につきましては平成十七年から、市と都市再生機構、商工会、地元の小売店舗から成る商店会の連合会代表者、スーパーマーケット事業者、周辺 自治会などから構成される豊田駅周辺まちづくり協議会が設置されております。このような市と地元団体などによりまして、これまで七回にわたり協議会が開催 されまして、駅前の土地利用構想を検討してきております。
 今年度は、こうした経緯を踏まえまして、市のまちづくり条例に基づく重点まちづくり協議会へと移行しまして、ことしの九月に第一回の協議会が開催されているところでございます。
 この協議会では、地元の意向を取り入れまして、駅に近い街区を今後の事業化にあわせて魅力ある商業核となるよう、平成十八年度に商業施設の立地需要など の調査を行ってございます。地域に必要な医療など、身近な生活を支える機能や駐車場、駐輪場などについても検討してきてございます。
 都は、これらの機能の導入が、地域のにぎわいの創出など、地元商店会の活性化にも資すると考えてございまして、今回、市が決定する地区計画とあわせまして、地元商店街も期待している商業核の形成が図られるよう、用途地域の変更を提案しているところでございます。

〇大島議員 豊田駅前のまちづくり協議会というのと今回の重点地区まちづくり協議会というのは違うものだというふうに私は聞いています。
 そのまちづくり協議会が、実際にはまだ合意もされていないし、全体としてどういうまちづくりになるかということについて話し合いを進めているという段階 なんですね。ですから、市民の中でも、地元の商店街や商工会、それから商業者の中でも、まだこの問題については一致していない、話し合っている途中だ、だ から慎重に考えていく必要があるんだという段階なんです。
 特にこのURの多摩平団地の建てかえに伴って、空き地が半分ぐらい出るんですね。私も見てきましたけれども、相当広い空き地がもうありました。この多摩平団地の跡地を活用したまちづくりというのは、幅広い住民参加で検討していくものだと考えています。
 まずここの活用で、一部、都営住宅も建設されているというふうに聞いていますが、今、URの団地に住んでいる人たちも、高齢化が進み、高額な家賃が払え ないなど、住み続けることに困難を抱えている方も数多くいらっしゃると聞きました。こうした方たちの要望にこたえるような土地活用も考えることが必要だと 思います。
 公的な土地を、大型商業施設をつくるために売り渡し、今でも不況の中で困難をきわめている商店に追い打ちをかけるような内容につながるこの案件を、今の段階で都計審に提出するということについては反対です。
 次に、晴海地区の地区計画変更についてお聞きします。
 中央区勝どき六丁目にある月島警察署を晴海三丁目に移転する計画だと聞きました。
 これは、月島警察署の老朽化を受けて建てかえることが移転計画の主な理由だと聞いておりますが、この月島警察署の移転後、その規模を大きくするということも聞いているんです。その内容について、どのようなものか教えていただきたいんですが。

〇安井都市づくり政策部長 現在の月島警察署及び待機宿舎、ともに建築してから既に三十年以上が経過し老朽化が進んでございます。加えまして、警察 署は本館と別館に分かれてございまして、窓口業務や緊急時の対応など、機能面からも不都合が生じているとともに、事務室や証拠品保管倉庫、資料室などの業 務スペースが不足してございまして、必要な機能確保のためには、現地の建てかえは困難でございます。
 また、現在は、警察署が勝どき六丁目、待機宿舎が晴海一丁目と離れて立地してございまして、今回併設することにより、事件や事故、災害時等の緊急時の対応強化が図られるものと考えてございます。
 移転後の施設計画は、こうした必要な機能確保を勘案しまして、施設規模を設定してございます。具体的に建物概要を申し上げますと、地下二階、地上十三階 建てで、主な施設規模としては、一階から八階が警察署で約一万六千五百平方メートル、九階から十二階が待機宿舎でございまして約四千五百平方メートル、地 下一、二階が駐車場で約六千八百平方メートルで、延べ面積は約二万七千八百平方メートルとなってございます。

〇大島議員 月島警察署の大規模化という問題では、地元にも疑問視する声もあるんですね。また、大規模な建築物の予算も全く示されていないということで、その点についても明らかにしてもらいたいというような声もありました。
 この地域は再開発等促進区の区域となっているんですが、この第三地区、今度移転するというこの第三地区のG街区が入っているところなんですけれども、この第三地区の全体の土地利用状況というのはどんなものなんでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 晴海地区の地区計画でございますけれども、平成五年七月に当初の都市計画が決定されてございまして、施設計画の具体化に あわせまして、地元区及び地元の地権者等から成るまちづくり協議会などの意見を聞きながら、現在まで十三の街区で地区整備計画が定められ、段階的な開発が 進められてきてございます。
 ご質問の第三地区の土地利用状況でございますけれども、A街区は三棟の住宅、B街区は分譲住宅、C街区は宿泊施設及び事務所ビル、D、E、F街区は事務所ビルとしての計画が進められてございます。

〇大島議員 この晴海地区の公有地の利用計画というのの中に、マンションなどの住宅建設計画というのも入っているということで、これから人口の増加 が見込まれるということなんですが、この中で、特に小学校とか中学校の学校用地とか、保育所の整備とか、高齢者の福祉施設、さらには都立の総合病院も建設 してほしいという、こういうことも地元から強い要望として出されています。
 こうした建設も視野に入れた計画も適切に組み込んでいく必要があるのではないかというふうに思いますが、こうした地元の皆さんの要望についてどう考えているのか、お聞かせいただきたいんですが。

〇安井都市づくり政策部長 晴海地区では、上位計画でございます豊洲・晴海開発整備計画に基づきまして、人口動向などの状況に応じて誘導すべき公共公益施設などの適切な施設配置を計画的に進めてきているところでございます。
 また、お話にございました保育施設や小中学校につきましては、児童数の推移や状況を勘案しながら、中央区においてもさまざまな検討がなされてございます。小中学校に関しましては、近傍の既存の空き教室を活用することで、区では対応可能であるとしてございます。
 また、晴海地区におきましては、都が平成十五年に地区整備計画を決定したA街区の開発にあわせまして、認証保育所が平成二十二年に開設する予定でござい ます。また、区におきましても、平成二十四年には幼稚園と保育所を兼ね備えた認定こども園が晴海二丁目に開設される予定でございます。
 都といたしましても、開発を進める際には地元区の意見を聞くこととなってございまして、今後とも区と連携を図りながら、地区に必要な施設を織り込んだ開発を誘導していきたいと考えてございます。

〇大島議員 地元の要望も組み込んで考えていらっしゃるということなので、今後ともそういう方向で地元の声をぜひ聞いていっていただきたいと思います。
 この月島警察署がある場所というのが、六本の臨海部の幹線道路計画の一つである補助三一四号線の計画地にあるということで、実はこの補助三一四号線、今 すぐ整備する計画には入っていないそうなんですけれども、都の道路計画に当初から近隣の住民が反対をいたしまして、区当局も、住民の強い反対があるので道 路建設は実施されないと、こういうふうにしてきた経過があるということも聞きました。
 今回、月島警察署の移転で、道路計画の障害物の一つを取り除くことになるということで、道路建設に道を開く、もっと前に進めるというようなことになるの ではないかということで、地元の方たちが大変心配しておりまして、月島警察署は現在地で再整備した方がよいんじゃないかという、こういう声もあるようで す。
 地元の反対を押し切ってまで道路建設を性急に進めるべきではないと考えます。こうした地元の声を聞きながら、もっと話し合いを進めていっていただきたいと思います。そういう点で、今回の都計審にかけるのは時期尚早であると考えます。
 最後ですが、葛飾区の新宿六丁目の地区計画の変更及び用途地域の変更についてお伺いします。
 この場所は、三菱製紙の跡地で、当初、大型商業施設が入るというような話もありまして、大変な反対運動があった地域です。今回、理科大になるということで、地元には歓迎をする声もあります。
 今回、用途地域と地区計画を変更いたしまして都市計画公園にするということなんですけれども、この中で、〔2〕の地域では文化・教育地区と公園に分けて整備するということになっておりますが、この文化・教育地区と公園A地区の面積はそれぞれどのくらいでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 大学を誘致する文化・教育地区一、二、それぞれは約二・六ヘクタール、約一・五ヘクタールでございまして、両者合わせまして約四・一ヘクタールでございます。
 また、公園A地区は約五・〇ヘクタールでございます。

〇大島議員 この都市計画公園の約半分が大学の建物になってしまうということですね。
 この公園の中に、この大学の建物なんですけれども、高さが四十五メートルと三十メートルという高い建物ができることになるんです。大学誘致のためとはいっても、大学のキャンパスのために公園があるようなものというふうな、地元ではそういう声があります。
 この大学にはグラウンドがないということで、何か体育館をつくるということなんですけれども、公園Bにはテニスコートをつくるということになっていると いうふうに聞いておりますが、結局その周りの公園A、Bが大学のグラウンドのようなものになってしまうのではないかと、こういう声もあるんですが、その点 はいかがでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 葛飾区でございますけれども、新宿六丁目地区まちづくり方針というものを定めてございまして、この中におきまして、既に これまで公園とすべき区域として示されております公園B地区二・一ヘクタールとともに、今回の大学誘致にあわせまして、さらに公園A地区五ヘクタールを新 たに地区計画に位置づけまして、合わせて面積約七・一ヘクタールの都市計画公園として決定する予定でございます。
 また、この公園は、休息、観賞、散歩、遊戯、運動など、総合的な利用に供することを目的としてございまして、区が総合公園として整備する予定でございま す。区では、公園A地区のみならず、公園B地区も含めまして、先ほどもご質疑がございました防災であるとか、環境保全、文化交流、レクリエーション機能な ど、複合的な機能を配置することとしてございまして、具体的な計画に関しましては、区民参加のワークショップを行いまして、現在その結果について区民の意 見を募集しているところでございます。

〇大島議員 今回、この地区計画の変更というのは東京理科大を誘致するためだということなんですけれども、地元の中では今、住宅A地区になっている ところ、それから複合地区、こういうところ、住宅A地区もタワーマンションが建つということで、ここでも何か大きな反対運動があったと聞いていますが、今 まだ建設されてないんですね。こういうところについても同時に、全体を公園にしてほしいという住民の声もあります。
 こうした都内における貴重な大規模工場跡地、こういう跡地の活用のあり方というのを東京都はどのように考えているんでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 既成市街地におけます工場跡地などは、地域のまちづくりにとって貴重な種地でございます。
 都は地元区と連携し、広域的な視点や地域の課題を踏まえまして、民間活力も活用しながら、計画的な土地利用転換を図ることとしておりまして、こうしたことによりまして将来像の具体化に取り組んできているわけでございます。
 また、工場跡地を活用したまちづくりなど、大規模な土地利用転換を進めていくに当たりましては、長期的な視野を持ち、かつ社会の変化などにも柔軟に対応 できるよう、地域の将来像を地区計画などで担保しながら、かつ開発全体としての整合性を図りつつ、事業の熟度に応じまして段階的に整備を進めていくことに なります。
 このような進め方でまちづくりが行われているのがまさに新宿六丁目地区でございまして、地元が定めますまちづくりの方針に基づきまして、これを行政として都市計画の枠組みとして担保いたしまして、民間事業者の提案を募りながら、その具体化を図ってきてございます。
 具体的にはまず、地域に必要な特別養護老人ホームを先行的に整備してございます。また、地域の活性化に資する住宅供給を計画しているところでございまし て、今回、地域の新たなにぎわい、交流を創出する公園や大学の計画を、先行街区と一体となって進めているところでございます。

〇大島議員 先ほど、ワークショップで区民の意見を聞くというようなことも、今、進められているということですし、特養ホームなど、地元の意見を聞いてここに整備をする計画もできているようです。
 私たちも大学誘致そのものに反対するものではありませんが、誘致のためだからといって、何か大学のために至れり尽くせりというような、こういうのは困る なというふうに思っているんです。そういうふうにならないで、ぜひ区民の声を生かすような計画になっていただくように要望いたしまして、質問を終わりま す。

稲城・南山「縄文・古代・オオタカの森、ありがた山緑地」を実現することに関する陳情について(2009年11月27日)

〇大島議員 まず最初に、ここは組合施行で南山東部土地区画整理事業というのが行われている地域なんですけど、そこからの陳情です。
 ことしの一月には全区域で仮換地指定を行って、一期工事が始まっているということです。区画整理事業の中とはいえ、住民にとって、緑に包まれた貴重な丘 陵地の開発ということになるわけで、この自然環境を守りたいと思うのは当然のことだと思います。そもそも、この区画整理事業は権利者の方々の同意を得なが ら進めるもので、仮換地指定が行われても、それですべてが終わったというものではありません。その点を踏まえて事業は進められるべきだと思います。
 そこで、南山東部土地区画整理事業の権利者数と、現在までに同意を得ている数はどのくらいあるのか、お示しいただきたいと思います。

〇石川民間開発担当部長 南山東部土地区画整理事業の権利者数でございますが、二百六十五人でございます。そのうち現在まで同意を得ている人数は二百五十一人と組合から聞いております。

〇大島議員 通常、こういうものは全員が同意しないとなかなか事業が進められないというものなんですけれども、今のお話でもまだ全員が同意しているという ことではありません。また、組合施行の区画整理事業だといっても、この南山の景観などは市民にとって大切な場所であるということに何ら変わりはありませ ん。
 稲城南山には、ここにもありますように、希少種のオオタカとかトウキョウサンショウウオ、こういうものが生息する生態系豊かな里山と谷戸の自然が残って いる場所なんですが、そのモニタリング調査を行っているというふうに書かれてあります。希少種がすみ続けるためには、その生態系を維持できるそういう環境 が保存されなければならない、それが大切だといわれていますし、もしそういう希少種をこの場所から強制的に移動させた場合などでは、生息ができなくなると いうこともいわれています。
 また、緑の確保という点では、緑を約五割確保したいということですけれども、この開発を施行する前の緑というのはどの程度残るのでしょうか。

〇石川民間開発担当部長 緑の確保についてでございますが、本地区は、昭和三十年代に山砂を採取したときにできた高さ約六十メーターのがけ地が現在まで約 五十年近く放置され、たびたびがけ崩れを発生しているほか、過去に子どもの死亡事故が起こるなど危険な状況にあり、この解決が稲城市の長年の課題となって いました。
 そこで、この地区では、地権者の大多数の合意を得て、区画整理事業により、みずからの力で安全で緑豊かなまちづくりを進めているものでございます。
 事業に当たり、組合は、この危険ながけ地の解消と既存樹林地や寺社林を生かしたまちづくりを両立させ、可能な限り現状の緑を保全することを目指しており ます。その結果、現状のまま改変しないで残る樹林地や寺社林等の緑地は、地区南側の奥畑谷戸公園、妙法寺など約十・七ヘクタールでございます。このほかに も、新たに公園や緑地の整備、道路の植栽のほか、民有地の緑化で、施行面積約八十七ヘクタールの五割以上の緑を確保することとしております。

〇大島議員 このがけ地の問題などについては、区画整理の手法でなくてもがけ地を改善することは十分できると、この南山の自然を守る立場で考えている方た ちはいろんな提案もしているということを聞いています。また、子どもの死亡事故も、このがけ地そのもので起きた事故ではないという話も聞いておりまして、 実際に全体として安全という点では一致するところはあると思いますが、その提案が、緑そのものを確保するということとはまた違う立場で考えていっていただ きたいなというふうに思っています。
 そういう点で、今、従前の残る緑の確保という点では、八十七ヘクタールのうち十・七ヘクタール程度、八分の一程度しか残らないということで、全体として 緑を確保したい、五割は確保したいとはいっておりますが、新たな緑をつくるという点では、もともとあるものをなくしていくということを考えますと、やっぱ り大変大きな問題だというふうに思っています。
 東京では、緑の東京十年プロジェクトというものをつくっております。これは不十分なものではありますけれども、既存の緑の保全など質の高い緑づくりの中 に、里山や森林など貴重な緑の保全と再生ということが書かれています。また、「十年後の東京」の目標の中にも、針葉樹と広葉樹が調和した美しい森林を復活 させ、その機能を再生するとか、多摩の自然を保全していくため多角的な取り組みを進めるというようなことが書かれてあります。緑の保全のために取り組む、 このことを具体化するということを考えたら、この緑地を保存してほしいという要望は十分に理解できるものです。
 また、組合は、南山の遺跡調査を実施し、発見された貴重な遺跡について記録を保存しているというふうにいっておりますが、ここから出土したものについては現在どのようになっているのでしょうか。

〇石川民間開発担当部長 埋蔵文化財調査により出土した主なものは、縄文時代の土器、石器や古墳時代の土師器、須恵器などでございます。
 組合は、これらの出土品を記録保存し、現在、調査を実施した機関が管理、保管しております。発掘された出土品の処置については、稲城市教育委員会が法令 の定めるところにより保存等の処置を講ずるものとなっており、今後、組合は教育委員会に出土品を引き継ぐこととしております。

〇大島議員 ここの陳情者の方々の理由の中にも、稲城市内ではこれまでたくさんの貴重な遺跡が発掘されたが、現地復元、保存は一カ所もされていない、恐ら くこの南山が最後の場所であろうと書かれています。教育委員会に引き継がれる予定というお話ですので、ぜひこういうものの保存については、積極的に考えて いただきたいというふうに思っています。
 緑の問題は、特に地球温暖化対策ということと密接に関係があります。地球温暖化対策の基本というのは、まず環境に多大な負荷を与える大規模開発を抑制す ること、そしてCO2を吸収する緑を保全、拡大するというところにあります。国も、二〇二〇年までに一九九〇年比で二五%のCO2の削減を打ち出していま す。南山は緑の宝庫として残すべきだと思います。
 ありがた山の保全についても、関係権利者との協議が行われているようですが、陳情の趣旨は、この事業計画については、まだ工事着手されていない第三工区を中心に見直すことを求めているものです。
 この陳情は、こうした願意にかなうものであると考えますので、ぜひ採択していただきたく意見を述べて、質問を終わります。
 
あきる野複合施設新築計画(温泉施設)の建設・運営に関する陳情について(2010年11月27日)

〇大島議員 まず、この陳情にある温浴施設というのは、東京都が七七%出捐する財団法人東京都新都市建設公社が、あきる野市の委託を受けて土地区画整理事業を行って、その換地により取得した土地に建設する、こういう関係になっています。
 陳情書にもありますが、井戸を掘る工事では、騒音や振動、低周波の影響、近隣の家屋や住民に被害が発生した、こういうことです。
 陳情者がつくるホームページに秋川三丁目の夕日ニュースというのがあるんですけども、私、それを見ましたら、そのときの様子がつづられておりました。一 日約八時間もこういう作業が続いて、耐えられずに工事中止の仮処分まで申請したということです。仮処分申請というのは本当によっぽどのことでなければやら ないとは思いますが、それほどひどかったのかなというふうに読み取れました。
 東京都の外郭団体に対して、住民のこうした耐えがたい工事の状況を改善させるということはできなかったのでしょうか。

〇遠藤市街地整備部長 東京都新都市建設公社は、昨年の六月に住民説明会を開催するとともに、七月に井戸掘削工事を発注しております。公社は当初、ことし の二月中旬までに井戸掘削工事を終える予定でございましたけども、住民の方との話し合いを行う必要が生じましたことから、工事の終了は九月下旬となってご ざいます。
 この間、公社は、四月の下旬に住民の方と協定を締結しまして、五月には工事の再開をしております。その一カ月後の六月下旬には、住民の方から工事禁止仮処分命令の申し立てがなされております。この申し立てにつきましては、九月上旬に取り下げが行われております。
 こうした状況の中で、公社は、工事に起因いたします被害が生じないよう、掘削口径の小さい機械を選定したり防音対策に万全を期すなど、住民への影響を最小限に抑えるための対策に努めてきた、このように聞いてございます。

〇大島議員 ここの工事を始める前に協定が結ばれたと。ところがこの協定というのは、結ばれたことは結ばれたんですけれども、騒音も協定書の基準値の八〇 デシベル以下で進められる、しかし、朝九時から夕方六時ぐらいまで六〇デシベル前後の機械音がずっと続いていて、昼間、一日じゅう聞かされる住民にとって はもう耐えがたい音になっていたと。また、周辺の家では自宅なのにくつろぐこともできなかった、この間、工事時間の短縮を公社にお願いしましたが応じませ んでした、昼休みも続いていました、動いていました、こういうふうに書かれています。
 健康被害の問題でも、低周波の影響でしょうか、夜眠れなくなったり耳鳴りがやまない、血圧が上昇した、子どものいらいらがやまないなど、体調不良を訴え る人が続出しましたと。この健康被害については、協定書の話し合いの中で盛り込むように要求してきたということですが、そのときは公社が認めようとしな かったもので、実際に心配が現実のものになってしまった、こういうふうにいわれています。やっぱり東京都の認識がちょっと違っているんじゃないかなという ふうに感じました。
 この地域は、先ほどもありましたけども、非常に閑静な住宅地で、隣接地には保育園もある。で、発表当初のこの施設の内容を見てみますと、こういう場所 に、一階が温浴施設、岩盤浴、サウナ、ふろ、二階は演劇施設、劇場、食事どころ、休憩室、マッサージなど、駐車場は約五十台となっていました。
 これはまさにレジャー施設といえるようなものですが、こうしたレジャー施設ができると、車の出入りを含む交通問題とか騒音問題が発生するおそれがありま す。特に、深夜十一時までこのような状況が続くということになれば、静かな夜を過ごしてきた住民にとっては耐えがたいものがあると思います。だからこそ夜 九時までの営業時間にしてほしいと、こういう要望が出ているのですが、この点についてはいかが考えますでしょうか。

〇遠藤市街地整備部長 営業時間でございますけども、先ほど興津委員のご質問にもお答えしたとおりでございますけども、営業時間につきましては、収益に直 結いたしますとともに経営の根幹にかかわるものでございまして、運営主体が、住民の方の意向にも配慮しつつみずからの判断で決定すべきものと考えてござい ます。
 公社は、住民の方の要望に対しまして、当初予定していた営業時間を二度にわたって見直しし、午前十時から午後十一時までとするなど配慮を行ってきたと聞いてございます。

〇大島議員 先ほど興津委員さんへの答弁の中でも、地域の温泉とか銭湯も午後十一時ごろまでが多いというようなことから、この十一時というのは妥当であるかのような答弁がされました。
 しかし、ここは銭湯じゃなくて、先ほど私が話しましたように、温浴施設のほかに演劇施設とか劇場とか食事どころとか、そして車でどんどんここに来るとい うような駐車場まで完備している、まさにレジャー施設なんですね。これがこの閑静なまちの中にできるというところから、九時過ぎにはそういう音がないよう にしてほしいというのが切実な願いだというふうに思うんですよ。
 まず、新都市建設公社の目的というのを見てみましたら、首都の秩序ある発展を図ることとありました。地域住民がこれほど反対している中でこれを強行する というのは、公社として、まちの秩序ある発展よりも、先ほどありましたように収益確保を図ることを優先しているというふうに考えられますが、その点につい て都はどのように考えますでしょうか。

〇遠藤市街地整備部長 財団法人東京都新都市建設公社は、昭和三十六年の首都圏整備構想に基づきまして、新都市の総合的建設と地域開発を促進し、首都の秩序ある発展を図ることを目的といたしまして、東京都及び関係六市の出捐により設立された団体でございます。
 土地区画整理事業や下水道事業などの都市基盤整備の行政代行型の公益法人といたしまして、主として多摩地域の秩序ある発展に寄与してまいりました。
 公社は、土地区画整理事業などの都市基盤整備を受託事業として実施するとともに、地域開発関連事業などの自主事業を行っておりまして、当該温浴施設は、自主事業の一環として、地元の要望を受けて、地域活性化のために建設しているものでございます。

〇大島議員 地元の要望を受けてといいますが、先ほどの興津委員さんへの答弁の中にもありましたが、この温浴施設は、まず株式会社タウンサービスが提案し て、そして公社がつくった温浴施設を、今度は公社から株式会社タウンサービスが借り受けて運営すると、こういうことが予定されているわけですね。
 では、こんな提案をして、地域の方々からこれほど反対がある中で、この温浴施設を強行しようとしている株式会社タウンサービスとは一体どんな会社なのでしょうか。

〇遠藤市街地整備部長 株式会社タウンサービスは、金融機関、地元企業などが出資する資本金一千万円の株式会社でございます。建設中のあきる野市の温浴施設が完成した後、この施設を運営することが予定されている、このように聞いております。

〇大島議員 この陳情者の方々は、公社のOBが取締役を務める有限会社、ここでは有限会社タウンサービスと初めから決められていたことも不思議である、こういうふうに書かれているんですね。本当にこの関係は不思議だというふうに思うのは当然だと私も思います。
 住民が閑静な住宅地で静かな夜を過ごしたいというのは当然の願いではないでしょうか。このような場所に株式会社タウンサービスの提案によって公社が温浴 施設をつくり、住民との間に紛争を起こす、こういうことは好ましくないと考えます。住民の生活を守る公的役割を持っている公社が、住民との話し合いを重視 して、工事を急ぐ必要はないと思います。
 この陳情は、工事に当たっての騒音、開業後の地域社会への影響を危惧する立場からのものです。そもそも都の監理団体が営業を目的とする、しかも、もとも との組織の目的からも乖離した事業をするということは、正されるべきものであり、温泉のくみ上げについても、自然保護審議会でも問題となっておりますよう に、無制限の温泉掘削や地下水のくみ上げ、これは規制されるべきものであります。まして公的機関が自然に影響を与えることが心配されている温泉事業に手を 出す必要はありません。
 そういう点で、この陳情の採択を表明いたしまして質問を終わります。

建て替え後も向原住宅に住み続けるための改善に関する陳情について(2010年11月27日)

〇大島議員 まず、この陳情者の住宅は建てかえになって、その結果、近傍同種の住宅家賃との均衡を損なわない金額を家賃として設定すると。そのために家賃 が大幅に引き上げられてしまい、住み続けるための負担が大きくなるということ、ここを改善してほしいという内容です。負担できる家賃に設定してほしいと いっています。
 そこで伺いますが、現在の家賃と建てかえ後の家賃はどのように変化するのでしょうか。

〇紺野住宅政策推進部長 まず、現在の向原住宅の家賃についてでございますが、三十四平方メートルの二DKタイプで約三万九千円から四万九千円になってお ります。建てかえ後の概算家賃につきましては、平成十九年三月の建てかえ事業説明会で示した住戸モデルでは、三十四平方メートルの一DKタイプで九万七千 円、四十五平方メートルの二DKタイプで十一万七千円となってございます。
 一方、公社では、戻り入居者に対する家賃減額制度として、すべての戻り入居者を対象に十年間家賃を段階的に減額する家賃激変緩和措置のほか、二十年間に わたり同様に減額する高齢等傾斜減額、さらに、家賃を継続的に四五%減額する高齢低所得世帯等家賃減額を設けてございます。これらのうち、高齢低所得世帯 等家賃減額が適用された場合は、家賃が四五%減額されるため、一DKタイプで約五万三千円、二DKタイプで約六万四千円となります。
 以上、いろいろ申し上げましたが、わかりやすく面積が同じ三十四平方メートルの住戸の場合で比較いたしますと、現在の家賃が約三万九千円から四万九千円 でありまして、戻り入居後、高齢低所得世帯等家賃減額後の家賃が適用された場合には、約五万三千円となるということでございます。
 なお、建てかえ前の向原住宅は築後五十年が経過しておりまして、著しく老朽化が進んでいたところでございますが、今回、新築住宅となりまして、従来は設 置されていなかったエレベーターが設置されるほか、バリアフリー化が施され、また最新の設備が装備されたものとなるものでございます。

〇大島議員 建てかえによって住環境がよくなるというのはいいことですよ。そういうことは積極的に進めてもらいたいとだれもが思っているので、だから建てかえをどんどん進めていただきたいと私たちは思っています。
 ただ、今のお話の中では、今、三万九千円から四万九千円の人たちが、減額を適用されなければ九万七千円、適用されても十年後には九万七千円になる、こういうことだと思います。
 それから、改めて建物が完成するおおむね三カ月前に、市場家賃調査を踏まえて新しい家賃が決定されるということですから、必ずしも九万七千円ということ ではないというふうに思っておりますが、いずれにしましても、単純に考えれば、三万九千円が九万七千円、およそ六万円の値上げになるということだと思いま す。
 戻り入居者について、高齢等傾斜減額というのがここに書かれておりますが、その対象になる世帯もあるようですけれども、この世帯はどのくらいあるのか、実数と割合で教えていただきたいと思います。また、戻り入居者の場合どの程度減額になるのか、伺います。

〇紺野住宅政策推進部長 高齢等傾斜減額についてのお尋ねでございますが、世帯主が五十五歳以上の場合、二十年間にわたり家賃を減額する、これが高齢等傾 斜減額というものでございますが、この対象となる世帯は、現在、向原住宅全体で六百九十五世帯いらっしゃいますが、この六百九十五世帯のうち五百六十三世 帯となっておりまして、居住世帯に占める割合は約八一%となっております。
 この高齢等傾斜減額が適用された場合、戻り入居一年目に家賃が三二%減額されまして、概算家賃、事業説明会でご説明した家賃をもとに算定いたしますと、 三十四平方メートルの一DKタイプで、先ほどの九万七千円が六万五千九百円に、また、四十五平方メートルの二DKタイプで十一万七千円が七万九千五百円と なります。
 さらに、先ほどもご説明申し上げましたけれども、高齢等の方で特に所得が低い方々には、さらに手厚い減額措置であります高齢低所得世帯等家賃減額という ものがございますが、これが適用された場合は、三十四平方メートルの一DKタイプで約五万三千円、四十五平米の二DKタイプで約六万四千円となるというこ とでございます。

〇大島議員 およそ八一%の世帯がこの対象になるということですから、世帯主が五十五歳以上の世帯がそれだけいるということですね、逆に考えると。だか ら、二十年後というのはかなりの年齢になるのかなというふうに思いまして、そうなったら、この減額がなくなってしまうわけですから、大変な事態になるので はないかと。それから、三年ごとに家賃も上がっていきますから、もっと大変な事態があるのかなというふうに思います。
 陳情者は、向原住宅居住者の実態から、この住宅に住み続けられるように、契約家賃を一平米二千五百円以下、二千円程度にすることを求めています。
 地方住宅供給公社法第一条の住民の生活の安定、二十二条の勤労者の適正利用の確保と賃貸料の適正化の努力についてどのように考えているのか、お聞きしたいと思います。

〇紺野住宅政策推進部長 先ほどの答弁、ちょっと補足させていただきますと、高齢傾斜減額が適用された場合、二十年後に本来の契約家賃になるということで はございません。少しずつ家賃が上がっていくんですが、六十五歳になって所得が低いということになった場合には低所得減額、家賃が四五%減額される制度の 適用になりますから、二十年後に本来の契約家賃になるということではございませんので、答弁を補足させていただきます。
 それから、ただいまのご質問でございますが、公社の家賃設定は、地方住宅供給公社法施行規則第十六条によりまして、近傍同種の家賃と均衡を失しないよう に定めるものとされております。これは、市場に比べて家賃が高ければ空き家となってしまいまして、せっかくの住宅が活用されない、一方、市場に比べて家賃 が低ければ、民業圧迫となるといったことのほか、近傍の民間の賃貸住宅に住む居住者の方々との公平性等も勘案しまして、中堅勤労者世帯向けに良好な住宅を 適切な家賃負担で提供するものでございまして、適切な措置であるのではないかと考えております。
 また、従前からの居住者に対しましては、先ほど来ご説明させていただいております家賃激変緩和措置を設けているほか、高齢期になって所得が低下した場合 にも居住の安定が確保できるよう、高齢等傾斜減額、高齢低所得世帯等家賃減額といったさまざまな家賃減額制度によりまして、経済的負担を和げているところ でございます。
 その上で、他の住宅への住みかえを希望する居住者に対しても、他の公社住宅や都営住宅へのあっせんをしておりまして、こうした住宅への移転の際には、民間の賃貸住宅へお移りになる方々も含め、移転料等の助成を行っているところでございます。
 さらに、移転先の公社住宅の家賃につきましても、戻り入居の場合と同様のさまざまな家賃減額制度が適用される仕組みを用意するなどしておりまして、居住者の負担軽減と居住の安定の確保について、公社として最大限の配慮をしているものというふうに考えております。

〇大島議員 公社として最大限の配慮を行っているということですけれども、住宅供給公社の決算は黒字が続いております。そういう点では、住み続けたいという居住者の願いにこたえてこの陳情に賛成をすると、この意見を述べて質問を終わります。
八ッ場ダムに関する陳情について(2009年11月27日)

〇大島議員 八ッ場ダムの問題は、この委員会でも何回も取り上げられてきたものですが、半世紀かかってもダム本体の工事に未着手であるということ、さら に、工期が五年延長されて期限内に終えられるのかどうかという声も大きくなっていたときに、政権交代があって、鳩山首相も前原国土交通大臣もこの事業の中 止を明言したという大きな変化が起きています。
 八ッ場ダムの事業には四千七百億円もかかるといわれておりますが、同時に行われている水源地域対策特別措置法に基づく水源地域整備事業及び水源地域対策 基金による生活再建対策等に東京都が出資してきた金額はどのくらいになるのか、また、陳情者がいっておりますように、予算計上の関係では来年度も計上する 考えか伺います。

〇安井都市づくり政策部長 水源地域対策特別措置法に基づきます事業につきましては、平成二十年度末の累計額は、支出額は約六十三億円でございます。一方、利根川・荒川水源地対策基金に基づく事業につきましては、平成二十年度末累計、約十四億円の支出でございます。
 来年度の予算でございますけども、八ッ場ダムは事業中でございまして、当然、事業の継続を前提として予算案を策定する考えでございます。

〇大島議員 五十年間、このダム計画によって翻弄されてきた住民の生活再建というのは、ダム建設と切り離して実行することが大事だと考えています。
 国が正式に八ッ場ダム事業を中止した場合に、生活再建対策についてどのように考えるのか伺います。

〇安井都市づくり政策部長 いわゆる水特事業と基金事業に係る費用は、両者ともダムによる水源の確保を前提として関係都県が負担しているものでございま す。したがいまして、国が正式にダム建設を中止するとした場合には、水特事業等を進める根拠がなくなりますので、都が費用を負担する理由も消滅いたしま す。
 ダム事業を伴わない生活再建対策につきましては、国が責任を持って行うべきでございまして、なお、今、水源地の地元の住民は、ダムを前提とした一日も早い生活再建を望んでいるところでございます。

〇大島議員 東京都は国にダム建設の継続を求めていますが、結局、都の態度というのは、むだな公共事業見直しの世論の流れとか、国のダム建設見直し、中止の流れに逆らうものであり、認められません。
 この問題につきましては、利水上の必要性とか洪水対策としての必要性がないこととか、八ッ場ダム特有の諸問題など、これまでもさまざまな議論をしてまい りました。総選挙の結果を受けて、民意に従ってダム建設中止に協力していくことこそ、今、東京都政に求められていることだと思います。その点で、この陳情 に賛成の意見を申し上げまして質問を終わります。

首都高速道路晴海線(豊洲・晴海間)の建設凍結に関する陳情について(2009年11月27日)

〇大島議員 首都高速晴海線は高速湾岸線と高速都心環状線を結ぶ道路ですが、既に有明から豊洲までについては供用が開始されていて、その先、豊洲から晴海までの間の工事が始まったばかりだと聞いています。
 この道路の当初の目的は、臨海副都心開発のアクセス道路として計画されたものです。現在、都市高速道路の晴海線T期区間の完成による効果はどのようなものになっているのか伺います。

〇座間都市基盤部長 高速晴海線のT期区間であります有明から晴海までの区間、約二・七キロメートルの整備によりまして、延長で晴海線全線の約五〇%強が 完成いたしまして、築地地区を初めとする都心から高速湾岸方面へのアクセスの向上が図られることになります。また、新たに晴海地区に仮出入り口が設置され ることによりまして、周辺地域における交通の分散が図られ、一般道を含めた地区の交通の円滑化につながるものと考えております。これらの効果が期待できる ことから、T期区間の一部である豊洲から晴海までの区間の早期完成が必要であると考えております。

〇大島議員 もともとの計画になかった晴海の仮出入り口を設置することで、晴海三丁目交差点の近くでの混雑を引き起こし、周辺の環境を悪化させるのではないか、こういう心配をする声もあります。
 今、むだな公共事業の見直しが行われ、国の直轄事業の予算も削られている中、車の台数もこの不況を反映して減っている、こういうこともいわれています。 道路需要についても検討がされていて、この高速道路そのものが必要かどうかも検討すべきだと考えます。新たな道路建設によって自動車交通が誘発されるとい うことは明らかですし、都心の交通分散どころか、都心の自動車のさらなる集中をもたらすということは明らかです。
 我が党はこの道路そのものに反対するとともに、この陳情に賛成であることを述べて、質問を終わります。

東京都都市計画審議会に予定案件(2009年11月27日)
都市再生特別地区の問題(神田駿河台4丁目6地区、京橋3丁目1地区)について

〇大島議員 私は、都市再生特別地区の問題で今回二件出されておりますので、神田駿河台四丁目六地区と京橋三丁目一地区について、内容的には同じようなものなので一緒に質問をさせていただきます。
 まず、この二つの案件は、都市再生特別措置法に基づく都市再生緊急整備地域、秋葉原、神田地域内と日本橋、八重洲、銀座内に指定されている地域における開発の提案です。
 都市再生特別地区内では、誘導する建築物には青天井の規制緩和が可能といわれるような大幅な規制緩和が行われます。今回は事業者からの計画提案制度により提案されたもので、都市計画決定権者である東京都と都市計画審議会に認められれば実行に移されるというものです。
 非常に大きな事業でして、私もこれ、調べれば調べるほどよくわからなくなってしまうんですが、まずこの二つの提案はいずれも大幅な容積率の緩和がされて います。神田駿河台地区では、基準容積率五五四%に対して、都市再生への貢献の評価として四一六%の容積率が上乗せされ、およそ七五%もの容積率アップが 図られています。結果として最高限度が九七〇%にまで達しています。京橋地区でも同様に、基準容積率七六〇%に都市再生への貢献の評価として五三〇%上乗 せして、容積率の最高限度を一二九〇%と、七割もの容積率のアップがされています。
 私は、基準容積率の数値もなぜこういう数なのかというのもよくわからなかったんですが、それよりも、容積率をアップするという、上乗せするという基準が よくわからなかったんです。ただ、都市再生への貢献ということで、こうして大幅に容積率をふやす、その理由は何なのかということを伺いたいんですが。

〇安井都市づくり政策部長 都市再生特別地区でございますけども、国が指定する緊急整備地域内におきまして、都市の魅力とか国際競争力を高める、こういっ た目的のために、地域の整備方針の実現に向けて、民間の創意工夫を生かした優良なプロジェクトの誘導を図り、都市の再生を推進する、そういった都市計画で ございます。
 この制度は、民間事業者の創意工夫に基づく計画提案を踏まえまして、容積率制限など既存の都市計画に基づく規制にかえまして、計画内の都市再生に対する貢献の度合いに応じまして、決して青天井というわけではございません。これを新たに定めるものでございます。
 今回の案件の具体的な提案でございますけども、先ほどこれはくりした委員にもご説明しましたが、例えば神田駿河台四丁目六地区では、立体の都市広場であ るとか、緑のネットワークであるとか、重要文化財を開放的に望む視点場の整備だとか、地下鉄新御茶ノ水駅のバリアフリー化、こういったことを、従来の敷地 単位の計画でできないものを実現する内容でございます。
 また、京橋三丁目一地区では、中央防波堤内側に計画されてございます海の森から皇居への緑につながる、そういった中間に位置してございまして、都が進め ておりますグリーンロードネットワークの形成の一角をなします京橋の丘の整備、また地下鉄銀座線京橋駅のバリアフリー化などを実施するものでございます。
 こういったものを貢献内容として評価いたしまして、都市計画を定めるものでございます。

〇大島議員 貢献の度合いというのがどうやってはかられるのかなというのがよくわからないんですね。貢献する内容というのはここにも書いてあるので、そう いう中身でやるのかなと思うんですけど、上乗せする分が四一六%の容積率になるとか、五三〇%の容積率になる、そうなるというのが、その数値がよくわから ないなというふうに私は思っているんです。
 その問題についてはまた後でお聞きすることにしまして、今回は、事業者にとっては容積率の大幅なアップによって床面積を大きくふやすことができますし、 オープンスペースで緑の創出ということをいっておりますけども、上乗せされる容積分が与える環境負荷ということを考えれば、本当にささやかなものにすぎな いと思います。むしろ事業者自身の受ける受益の方が多いと思います。
 また、事業実施段階での環境アセスの対象も大きく変えてしまったために、今回の神田駿河台地区の案件は高さ百十八メートル、延べ床面積十万二千平米、京橋地区の案件は高さ百三十メートル、延べ床面積十一万六千平米ですが、アセスの対象にはなっていません。
 都市再生によって供給されるオフィスビルによって、ヒートアイランド現象の原因となる温室効果ガスが上昇します。また、ビルの建てかえによって大量の建 設廃材や残土が発生します。また、ビル完成後のオフィスを中心とした経済活動の活性化による廃棄物、これは一般も事業系も産業系もありますけれども、それ が増加をいたしまして、環境への負荷を飛躍的に増大させるおそれがあります。
 環境負荷の問題、環境に配慮していると、こういいますけれども、高層化することで、まち全体に与える影響が大変大きいと考えますが、その見解を伺います。

〇安井都市づくり政策部長 都市再生と周辺環境への配慮ということでございますが、特に、今お話がありました地球温暖化対策のような問題につきましては、 都市再生特別地区の提案におきまして、建築物の熱負荷に対する性能、設備による省エネルギー性能を最高水準とするための取り組みを義務づけているところで ございます。
 例えば、今回の二つの地区のプロジェクトでございますけども、高性能設備機器の導入であるとか、太陽光発電といった自然エネルギーの積極的利用など、最先端技術を導入することとしてございます。
 こうした先進的なプロジェクトの事業化を契機といたしまして、地区、街区単位における環境負荷の低減を図ることが重要であると考えてございまして、東京を低炭素型の都市へと転換するためにも、都市再生プロジェクトを積極的に推進してまいります。

〇大島議員 自動車の排気ガスというのも非常に深刻です。都市再生による新たに発生する自動車の集中ということも問題になってきます。神田駿河台地区では 約二百五十台、京橋地区では附置義務台数以上の三百三十台の駐車場が設置されます。附置義務台数以上の駐車場の設置が、新たな車両を呼び込むことにもなる と考えますけれども、その点についてはいかがでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 駐車場の計画についてでございますけども、今回の二つの案件のうち、京橋地区につきましては、附置義務台数約二百五十台を含みます約三百三十台の駐車場を計画地内に整備することとしてございます。
 この地区周辺では、現在、非常に路上駐車車両が多く、安全な歩行を妨げていることなど、駐車場の整備が地域の課題となってございます。
 本計画では、地域の路上駐車を解消し、歩行者環境の向上を図るために、地元の中央区の駐車場整備の方針を踏まえまして、附置義務としての約二百五十台に加えまして時間貸し駐車場約八十台分を整備し、全体で約三百三十台とすることとしてございます。
 本計画では、このように駐車場に関する地域の課題に対しまして積極的に対応するものでございまして、これにより円滑な道路交通や快適な歩行者空間が確保されるものでございます。
 なお、神田駿河台四丁目六地区につきましては、計画地内の現状から、附置義務台数以上の駐車場を整備する必要がないことから、附置義務台数の約二百五十台分を計画地内で確保することとなってございます。

〇大島議員 都市のあり方というのを考えるときには、今回の案件一つ一つを見るだけじゃなくて、この案件が建設される地域、都市再生の中でも石原知事がと りわけ重視しているセンター・コアといわれるこの地域に高層ビルを集中させ、過剰なビル供給によって大量な空き室の発生が出るとか、賃料の下落など、ビル 不況ともいわれるような状況がつくり出されています。また、温室効果ガスの大量の発生、風の道といわれる、その道をふさぐことによってヒートアイランド現 象を引き起こすなど、東京の環境と都民生活に大きな弊害をもたらすものになっています。
 今、東京都に求められているのは、こうした都市の成長をコントロールする成長管理政策、この導入がどうしても必要だというふうに思います。
 この立場から、今回のこの二つの案件について都市計画審議会にかけることに反対し、質問を終わります。

東京都住宅供給公社の家賃値上げ反対に関する請願について
(2010年2月22日)

〇大島議員 この公社の家賃値上げの請願者の方々から、今回出された内容の中で、公社の住宅管理の収益というのは、平成十九年決算では五十七億円の黒字 だ、これまでの剰余金は三千百二十七億円になるといっております。平成二十年決算における黒字額と剰余金の合計は幾らになっているのでしょうか。

〇紺野住宅政策推進部長 東京都住宅供給公社の平成二十年度決算における当期純利益は、約百二十六億円でございます。この当期純利益につきましては、公社 一般賃貸住宅の建設の際、東京都から借り入れた借入金の返済に充てるため、その全額を土地債務償還積立金に積み足しておりまして、この基金を原資とした償 還を平成二十年度から開始しているところでございます。
 また、剰余金の合計は約三千二百五十三億円となっております。この剰余金の大半は、平成十六年度決算において実施いたしました公社の土地建物資産の再評 価に伴う含み益でございまして、これらの土地建物は公社が賃貸事業を行うに当たり不可欠な資産であるために、現金化が可能というものではございません。

〇大島議員 今回、二十年度で百二十六億円の黒字になっているということです。過去の決算の中身を見てみますと、平成十四年度では十九億、十五年度では十 四億九千万、十六年度では十三億八千五百万、十七年度では二十九億二千三百万、十八年度では四十八億四千四百万、十九年度では六十億二千二百万というよう な、決算の概要から見るとそういう黒字額が出ているということを私もわかりました。
 この中で、先ほどいわれましたように、一般の賃貸住宅については、公社が借りている、用地取得のために借り入れた都の貸付金を返済するために積み立てて いる、このようにいっておりますが、それでも実際にこれだけの黒字が出ているというのは現実の事実だというふうに思っております。
 また、二十年度の剰余金の合計が三千二百五十三億円ということで、これも十九年度の剰余金の合計が、調べましたら三千百二十七億円ということで、それを 上回っているということです。つまり剰余金、ためるお金もふえている、こういうことで、公社には十分なお金があるということがこの決算の中身からも明らか だというふうに思います。
 昨年、公社が発表いたしましたプレスの資料によりますと、今回、家賃の引き上げ、これを半年間延期した、その影響が約半年間で四億円程度あるということ だったので、私、単純に計算をしますと、年間で約八億円程度、このお金を公社に居住している方から取るのか、それとも公社の方でこれを負担するのかという ことになるわけですが、今実際にはこうしたたくさんのお金をためこんでおられる公社にとってみれば、この程度のお金は十分に支出できるものである、減収に なっても大丈夫、こういうふうに思えるものです。
 今回のこの請願の方々の理由の中に、公社の居住者に家賃のアンケートを実施した、その中で、入居者は六十歳以上が六六・五%を占め、収入では二百万円以 下が三二・五%、世帯の平均年収は三百六万円で、三年前の調査に比べると二十五万円下がっている。生活実態では、苦しくなったというのが五三・九%、非常 に苦しくなったが一五・七%、こういう状況であるということが書かれております。実際の入居者のアンケートですから、こういう声がたくさんあふれていると いうこともここから十分推測できるわけです。
 このことを見てみますと、確かに入居者の暮らしはますます厳しさを増している、こういってよいと思います。今回の執行機関の方の説明書によりましても、 一昨年来続く厳しい経済事情に配慮して、昨年は据え置いたんだ、こういうことで書かれておりますが、経済情勢は相変わらず厳しい、そして先行きも不透明 だ、これも今の時代を生きる中で感じておられる方も多いと思いますけども、こういう中で実際に公社の減収というのが八億円程度であるならば、平成二十一年 度と同様に、平成二十二年度も一年間、家賃の引き上げの見送り、これができるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

〇紺野住宅政策推進部長 公社一般賃貸住宅の家賃は、地方住宅供給公社法施行規則第十六条によりまして、近傍同種の家賃と均衡を失しないよう公社が定めることとされています。
 これは、周辺の住宅と比較して家賃を高く設定すれば空き家となってしまって、貴重な住宅が活用されず、一方、周辺の住宅より低く設定すれば民業圧迫とな るとの考えによるものでございまして、利益が上がっているからといって家賃を引き下げ、あるいは逆に、利益がなく赤字だから家賃を引き上げる、こういうも のではございません。
 公社は、昨年十一月に、家賃の引き下げと据え置きにつきましては、平成二十二年四月からの実施を決定した上で、引き上げについては、同年四月から九月ま での間の延期を決定したところでございます。これは昨今の深刻な景気状況の中で行った極めて例外的な措置でございまして、公社として三年に一度の家賃改定 を行った上で、引き上げ等を実施していくのが原則でございます。
 したがって、延期措置の期限が到来する平成二十二年十月以降は、家賃の引き上げを実施するとともに、今後も原則どおり、家賃改定を適切に実施していくものと考えております。

〇大島議員 今の答弁の中でも、近傍同種の家賃で比較をしていて、高く設定すれば空き家が出ちゃうし、低く設定したら民業を圧迫する、こういうお話でした けど、実際に今ここで問題になっているのは、今住んでいる、公社に居住している方の家賃のことが問題になっているので、この方たちがまさに住めなくなって ここを出ていかなきゃならない、こんな事態になったら、この方たち、居住者の方たちの暮らしを守るということはできないと思います。ましてや、民業を圧迫 するなんていうことにはならない、入ってくる人の問題ではないので。その点については、今の答弁ではなかなか納得できるものではありません。
 また、こうした中で、家賃の引き上げをしないということはもちろんなんですけども、請願にあるように、今都民が求めているのは豪華な高家賃の住宅ではな くて、安くて良質で、だれもが入居できる住宅である、また、都営住宅の入居基準が引き下げられた中では、公社の賃貸住宅に申し込みたいという方もふえるわ けですから、ここで大量の建設が必要であるというふうに思いますが、その点についてはいかがでしょうか。

〇紺野住宅政策推進部長 平成十五年の住宅・土地統計調査によりますと、東京の総世帯数約五百五十万世帯に対しまして、住宅ストックは約六百二十万戸で、 七十万戸も多くなっております。また、速報値でございますが、平成二十年の住宅・土地統計調査では、東京の世帯数、約五百九十九万世帯に対し、住宅戸数が 六百七十八万戸もございまして、その差が約七十九万戸に拡大しております。こうしたことから、住宅ストックは量的には十分充足しているものと認識しており ます。
 こうした状況下におきまして、民間住宅の新規供給もある中で、公社としては建てかえを中心とした既存住宅ストックの有効活用に取り組んできたところでご ざいます。具体的には、既存住宅ストックの維持更新を通じまして、住戸面積の拡大や環境負荷低減型設備の設置、エレベーター設置等によるバリアフリー化な どの住宅の質的向上に取り組んでいるところでございます。
 以上から、都として、公社に対して賃貸住宅の大量建設を求める考えはございません。

〇大島議員 先ほどもいいましたように、今都民が求めているのは豪華な高家賃の住宅ではなくて、安くて良質で、だれもが入居できるような住宅が欲しいん だ、これがその思いだと思うんですね。住宅ストックがあふれ余っているから、じゃ、だれもが自分たちにとって必要で安くていい住宅に入れるのかといった ら、そんなことはないわけです。だからこういう問題が起きてきているというふうに思っています。
 実際に、こうやって住宅が足りているといっている一方で、平成十五年六月からは定期借家制度を導入していますし、この入居、十年間で出ていくということ になっておりますけれども、入居時に予測して十年後の家族の状況、これが予測どおりにいかないというのが昨今の状況ではないかというふうに思っています。
 そういう点で、ストックがたくさんあり余っているというのであれば、何も今入っている人を追い出す必要はないわけですから、定期借家制度によって、入居から十年たったら追い出す、これは矛盾しているのではないでしょうか。

〇紺野住宅政策推進部長 東京の住宅ストックは、量的には十分充足しているということにつきましては先ほどお答えしたとおりでございますが、一方で、新築 住宅など人気が集中する公社一般賃貸住宅に、なかなか入りにくいという声があることも事実でございます。そこで、公社では、公社一般賃貸住宅を都民の共有 財産ととらえまして、特定の居住者の方が長期にわたって占有するのではなく、広く都民が活用できるよう、応募が集中し高倍率となる新築住宅等について、定 期借家制度を導入しているものでございます。
 また、定期借家契約に当たりましては、入居希望者に書面を交付して、十分な説明を行っておりまして、ご指摘の点は当たらないものと考えております。

〇大島議員 入居の際に、入居希望者に対して書面で十分に説明しているから大丈夫と、こういっているんですけど、だれも今から十年後の自分、それが右肩上 がりの経済成長の中での十年後というのは想像できたかもしれませんけど、これほど経済状況が激動化している中で、十年後の自分の状況というのを本当に考え ながらやっていっても、もう難しい、これが今、社会的な問題にもなっている側面があるというふうに私は思うんですね。
 そういう点でいいますと、大体一人の人に長く占有させるのはまずい、公平でということであるならば、入りたい人が入れるように住宅をふやせばいいわけで すから。それもやらないで追い出す、十年たったら出ていって、新しい人を入れます。この考え方自体が、やっぱり公共的な住宅ということを考えるならば、間 違っているのではないかというふうに思います。
 大体、自分が住んでいる住居に継続して住み続けるかどうかという判断は、本来そこに住んでいる当事者が決定するものだと思うんです。にもかかわらず、こ の制度によって入居から十年たったら出ていかなきゃならない。これは少なくとも、今お話があったように、ファミリータイプについては住宅が不足している、 このことを都自身が認めていることではないでしょうか。期限が来ても、もし転居先が見つけられずに退去できない、こういう場合は一体どのように対処するん でしょうか。

〇紺野住宅政策推進部長 定期借家制度が導入されましたのは平成十五年六月でありますため、まだ新築住宅等を対象とした十年の期限が到来して退去した居住者はございません。
 また、公社は、転居先について要望や問い合わせがあった場合には、条件等をお伺いした上で、公社で募集中の物件の中から条件に見合う物件を紹介することとしているところでございます。

〇大島議員 もし転居先等で相談があったら見つけますよというお話なので、その部分は安心したんですけど、でも、逆にいえば、転居先を見つけるくらいな ら、そこに住まわせておけばいいじゃないですか。転居させる必要はないというふうに私は思うんです。ほかがあいているんだったら、そこに入りたい人を入れ ればいいわけだから、そういうことについてやっぱり考えていくということが、こうした公的な住宅を提供していくところが考えなければいけないことだという ふうに私は思います。
 日本共産党都議団はこれまでも、近傍同種の市場家賃制度の取りやめと、それから来年度の公社家賃の値上げをやめるように、繰り返し求めてきました。こう した要求が少し前進をしまして、来年度四月から九月までの半年間、継続家賃の引き上げが見送られた、このことはよかったというふうに思っていますが、昨年 以上に厳しさが増している今の経済状況の中で、来年度も、半年といわず、ぜひ今年度同様に一年間、家賃改定を見送るべきだと考えます。
 そういう意味で、私はこの請願者の願意というのは十分理解できますし、この請願を採択するという立場で賛成をいたします。
 質問を終わります。
 
八ッ場ダム事業見直しに関する請願について(2010年2月22日)

〇大島議員 まず、この請願の中でありますが、ことし一月八日に一都五県の知事からの緊急申し入れということに対する国土交通大臣からの回答があったとい うことを聞きました。これは二回、一都五県の知事から申し入れ、十一月十三日と十二月二日に二回やられているんですが、その二つについて回答があったと。
 私もその回答を見せていただいたんですけれども、それによれば、八ッ場ダムの検証については、有識者会議が本年夏ごろに予定している中間取りまとめなど を踏まえて早急に行い、できるだけ早期にその結論を得ることとしているということや、八ッ場ダムの検証については、一都五県知事の皆様ともご相談しながら 進めていくこととしており、必要に応じて話し合いの場を持ちたいと考えております、また、利根川の治水、利水計画に係るデータについては、可能な限り提供 してまいりますということで、非常にこう前向きにお話し合いを進めたいというような意向が見えるというように私は感じました。
 こういう点で、この回答に対する東京都の見解はいかがなものかということについてお聞きしたいんですが。

〇安井都市づくり政策部長 まず十一月十三日の申し入れに対する回答でございますけれども、平成二十二年度政府予算案の決定時までに、関係都県及び地元住 民の理解を得ることにつきましては、現段階に至っても、いまだ何の対応もなされておりませんで、まことに遺憾であると受けとめてございます。
 また、マニフェストに中止を掲げた時点での具体的な根拠の説明につきましては、マニフェスト中止を掲げた際の検討は民主党が行ったので、政府として答え る立場にないとの回答でございまして、一都五県にとりましても、地元住民にとりましても、全く納得しがたい回答といわざるを得ません。
 治水基準点における基本降水流量の安易な見直しを行わないことや、再検証の検討過程における関係都県への情報提供と協議につきましては、今後とも国に対する意見の申し入れなど、適宜適切な対応が必要であると考えてございます。
 さらに、十二月二日の申し入れに対する回答でございますが、再検証スケジュールの明確化については明らかになったものの、八ッ場ダム建設またはこれにか わる代替案の具体的な工程につきましては示されておりませんので、今後、国の具体的な動きを見て、一都五県としての対応を検討する必要があると考えてござ います。

〇大島議員 日本共産党は、この八ッ場ダムの問題について、一貫して、むだと環境破壊の計画だということで、住民の団体の皆さん方と協働して、国会でも都議会でも中止を求めてまいりました。
 鳩山政権ができた中で、この八ッ場ダム中止の表明というのは、こういう意味では当然の方向だというように思っております。しかし、その表明が、中止の根 拠とか今後の対策について十分な具体的説明を抜きに行われたために、一部の住民や下流にある都県、東京都もそうですが、そこに中止撤回を求めるというよう な行動に移ったという原因ともなっていたと思っております。
 こうした鳩山政権に対して、日本共産党は、政府として真摯な姿勢で謝罪することや、住民の不安や要望に謙虚に耳を傾けて、ダム中止の理由を丁寧に説明す ること、また生活再建や地域振興策を住民とともにつくり上げるという、住民の理解と合意を得る民主的なプロセスが必要だと国土交通省にも申し入れをし、要 請も行ってきたところです。
 前原大臣から、住民への謝罪、そして政策変更の理由を明らかにし、ダム中止後の生活再建のあり方の話し合いをしたいという、こういう発言があったことは、私たち日本共産党が求めてきた方向での前向きの対応だと考えています。
 しかし、この一都五県の知事からの緊急申し入れへの回答でも、利水、治水に係る八ッ場ダム中止の理由について十分な説明が尽くされていない、この点については、東京都の先ほどの発言でも明らかなように、私どもももっと具体的に行うべきであるというふうに考えております。
 しかし、日本共産党はこれからも政府に対して、引き続き住民との懇談、それから意見交換の場を設けることも求め、八ッ場ダム中止の理由を明確に示すことを働きかけていきます。
 また、東京都も、むだな公共事業見直しの今の世論の流れや、総選挙での民意に従って、ダム建設中止に協力していくべきだと考えています。
 そういう意味で、この請願に対して賛成だということを表明いたしまして、発言を終わります。

二子玉川再開発第二期事業計画における環境に配慮した持続可能な街づくりに関する陳情について(2010年2月22日)

〇大島議員 私も二子玉の再開発の現場に行って見てまいりました。第一街区と第三街区というのがもうほぼ完成をしておりまして、第三街区の方はもうほとん ど完成して、タワーのマンションが建っておりましたし、一街区については工事を若干していて、ちょうど一街区と三街区の真ん中のところが今回のこの陳情が 出されている場所だったんです。
 あそこを見てみましたら、ここに書いてあるんですけれども、二子玉の東地区の市街地開発事業というのは水と緑の豊かな自然環境と調和した複合市街地を形 成すると書いてあって、あの場所を見ましたら、ちょうど土手があって、桜の木がずっと、古木ですけど、ありまして、春になったらすごくいい桜が咲いて、い い場所だなと思っている反対側を見ると、もう本当にタワーのマンションが建っているということで、何か全然異質な感じを受けたんです。
 そういう意味では、この一街区と三街区の真ん中は、まさに貴重な、住民の皆さん方の思うような、そういう場所に使っていったらいいんじゃないかなというのを、私行ってみて率直に感じました。
 そこでお聞きするんですけども、第二期の事業計画の事業認可申請というのが都に提出された後、二月四日までに事業計画に対する意見書の受け付けを行った と聞いておりますけれども、その意見書はどの程度提出されたのでしょうか。そして、その意見はどんな内容なのでしょうか。お聞きしたいと思います。

〇石川民間開発担当部長 意見書についてでございますが、事業計画の縦覧に対しまして、周辺住民等から百九十九通の意見書の提出がございました。
 これらの意見書の意見のうち、賛成意見には、第二期事業で予定されているホテル、映画館、フィットネスクラブ等は地元住民にとって待ちに待った施設であり、一日も早く事業を進めてほしいというものなどがございます。
 また、反対意見には、開発に伴う日影や風害、景観の阻害、自動車の排気ガスの増加等による周辺環境の悪化や、二子玉川駅の混雑の増加、多額の税金投入などを理由として、事業計画の根本的な見直しを求めるものなどがございます。

〇大島議員 その百九十九通のうち、賛成というのはどの程度あって、反対というのはどの程度あるのか、数はわかりますでしょうか。わかったら教えていただきたいんです。
 そしてまた、この提出された意見書の今後の取り扱いというのはどのようにされるのでしょうか。

〇石川民間開発担当部長 提出された意見書百九十九通のうち、百九十一通が反対意見に関するものでございます。残り八通が賛成意見に関するものでございます。
 そして、意見書の取り扱いについてでございますが、提出された意見書については、都市再開発法に基づきまして、その内容を東京都が審査し、意見書の内容 を採択すべきと認めるときは、事業計画に必要な修正を加えるよう申請者に命じ、修正した事業計画書について再度、縦覧及び意見書の提出等の手続を行うこと となります。また、意見書の内容を採択すべきでないと認めるときは、その旨を意見書を提出した方に通知することとなります。

〇大島議員 そうすると、その事業計画が、意見書が妥当だと、採択すべきだということになった場合には、必要な修正を加えるようなことを命じることもでき る、そういう権限を東京都は持っているということですよね。そうすると、どういう場合に採択ができるのかという、その基準というのはどういうものなんで しょうか。

〇石川民間開発担当部長 事業認可につきましては、都市再開発法で四つの条件が規定されております。一つは、申請手続が法令に違反していないこと。二つ は、定款及び事業計画の決定手続、内容が法令に違反していないこと。三つは、事業計画が市街地再開発事業の都市計画に適合し、事業施行期間が適切であるこ と。四つは、市街地再開発事業を遂行するために必要な経済的基礎及び能力が十分であること。これら四つの条件に該当する場合は認可しなければならないとい うこととなっており、これらの条件に適合することを確認して、今後認可をしてまいることとなります。

〇大島議員 そうしますと、事業計画に必要な修正を加えるというようなことは、どういう意見が出されているかということを集約した上で、さらに東京都が考 えて、そしてその中で必要なものだと思った場合はいうことができるけれども、いずれにしても、法令に違反していないとか、事業の基本的な決定の手続が法令 に違反していないとか、そういう法的なものだけが、すみ分けというか、修正を命じるか命じないかというような基準になっているということなんでしょうか。
 そうすると、何のために住民の皆さんが意見を出しているのかというのが反映されないような気がするんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

〇石川民間開発担当部長 先ほどもご答弁申し上げましたとおり、事業認可に当たりましては、法の定めによって四つの条件に適合する、そういった場合には認 可をしなければない、このような規定になってございます。その一つの条件の中で、市街地再開発事業の都市計画に適合し、事業施行期間が適切であることと いったような内容がございます。
 先ほどご答弁申し上げましたとおり、意見書の取り扱いについてでございますが、さまざまに提出された意見書につきまして、その内容はここに示してありま すような都市計画に適合した内容であり、また事業の施行能力、資金計画等が適切である、こういったような内容を審査した上で、適切であるということが確認 されれば、この四つの条件に従って認可をしていくということでございます。

〇大島議員 いずれにしても、その事業の中身が、水と緑の豊かな自然環境と調和した複合市街地を形成する、こういうものに合っているかどうかということも その対象になっているということだというふうに思うんですね。そういう意味で、意見書を出された方たちの声が届けられるのかなと私は理解をいたしました。
 まず、住民は、この第一期の事業でも多くの被害を受けていると訴えているんです。例えば騒音とか振動はもちろんなんですけども、高くなってしまった建物 の日照の問題だとか、それから今、工事をやられているんですけども、毎日のように通路が変わってしまうとか、もう本当に大変な思いをしているという声を聞 いてまいりました。
 こうした被害の実態について、都として把握をしているんでしょうか。また、こうした問題を解決するためにも、陳情者は、事業者が住民の意見を十分に聞く ように都として指導するということとか、世田谷区に住民と事業者が話し合う場を持つことの調整、こういうことを行ってほしいと求めておりますが、都として こうした働きかけは行ってきたのでしょうか。

〇石川民間開発担当部長 第一期事業の工事に伴いまして、建設工事の騒音や振動のほか、施設建築物による日影の影響などについて、周辺住民の方々から世田 谷区及び再開発組合に連絡があり、その都度、組合は十分な説明を行うなど、適切な対応を行ってきたと世田谷区から聞いております。
 このような周辺住民への対応につきましては、これまでも都は世田谷区と連携をいたしまして、組合に対し、市街地再開発事業を円滑に進めるため話し合いを行うよう、働きかけをしてまいりました。
 先ほど、くりした委員にご答弁いたしましたが、具体的には世田谷区及び組合は計画段階である平成十年度から十一年度にかけて、環境影響調査に関する説明 会を八回、また組合は事業実施段階となる十七年度以降に、工事に関する説明会を八回開催したほか、個別の問い合わせへの説明など、きめ細かな対応を行って まいりました。
 また、今回の陳情者である二子玉川東地区住民まちづくり協議会及び玉川にエコタウンを作る会とも平成二十一年十二月から一月にかけて話し合いを行っており、今後も地元の要請に応じて話し合いを行っていくこととしております。

〇大島議員 こうした被害が出たたびごとに、事業者の方が十分な説明を行ってきたというんですけど、住民が望んでいるのは説明じゃないんですよね。やっぱ り改善だというふうに思うんですよ。その改善がないから、こうした被害が実際に広がっているということで訴えてくる。そういうことになっているんじゃない かなというふうに思っています。
 そういう意味では、ぜひ東京都が、こうした住民の皆さんの声を事業者につなぐ、世田谷区につなぐ、そういう重要なポジションを持っているわけですから、ぜひその力を発揮していただきたいというふうに思います。
 今住民の中に、この計画の変更を求める声が非常に大きくある、先ほどの反対の意見が、百九十九通中、百九十一通もあったということがそれを反映している んだというふうに思うんですけれども、この玉川にエコタウンを作る会というところが無差別に行ったアンケートの結果というのが私のところに送られてまいり ました。
 これを見ますと、高層のオフィスビルやホテル建設によって、二子玉川があなたにとってより快適で住みやすいまちになると思いますかという質問に対して、 回答二百十四名のうち、そう思わないというのが百五十五名もいらっしゃるとか、それから、あなたにとってこの二子玉川東地区再開発Ua街区をどんなイメー ジのまちにしたいですかという問いに対しては、一番多かったのが、文化、教育、図書館、小ホール、公共施設、福祉、医療、保育園施設街、こういったものが 百五十四名の方がいらっしゃるということで、私このアンケートをとるのも大変だったろうと思うんですが、こういう住民の声が本当に反映してもらいたいと切 に願っているあらわれだというふうに思います。
 こうした中で、この事業決定をする大変重要な場所にいる東京都として、この事業認可の決定ということをいつごろするのか、その辺の時期はどうなんでしょうか。

〇石川民間開発担当部長 事業認可の時期についてでございますが、先ほどもご答弁いたしましたとおり、百九十九通の意見書が出てきておりますので、この百 九十九通の意見書につきまして、先ほどご答弁したとおり、事業計画に必要な修正を加えるものであるのか、または意見書の内容を採択すべきでないというふう に認めるものであるのか、これをしっかり審査をいたしまして、その後、他の、先ほどもご答弁いたしました法に定める四つの条件に適合するかどうかといった ような内容の審査をいたします。その審査をした上で、事業認可をしていくことになりますので、時期については現時点では未定でございます。

〇大島議員 ぜひしっかりと住民の皆さんの声を受けとめて審査していただきたいなというふうに思っています。
 私は、この整理番号6については、陳情者が求める現在ある自然環境を維持する、維持したい、こういうことは大変重要なことだと考えています。そういう意味で、今出されているような事業認可についてはすべきでないという立場から、賛成をしたいと思います。
 また、整理番号7についても当然の要求だというふうに考えますので、この7についても賛成の意見を述べて、終わりにしたいと思います。

第三次事業化計画優先整備路線の選定での代沢・北沢地区検討経過の公表に関する陳情について(2010年2月22日)

〇大島議員 陳情者は、平成十六年三月に策定した区部における都市計画道路の整備方針による第三次事業計画優先整備路線、今後十二年間、平成十六年から二 十七年度で優先的に整備すべき路線の選定に当たって、その経過が住民に知らされていないと、こういうことで出されてきたものです。都として、平成十五年三 月から一応の手続を踏んで決めてきたといっておりますけれども、この手続について、住民にどの程度浸透し、理解を得ていると考えているのでしょうか。

〇座間都市基盤部長 計画の策定に当たりましては、平成十五年三月に道路整備の課題や基本的な考え方を記載いたしました中間のまとめを、また、同年十二月 には評価項目の考え方や選定方法を示しました区部における都市計画道路の整備方針案を取りまとめまして、それぞれパブリックコメントを実施しております。
 また、パブリックコメントの実施や策定した第三次事業化計画につきましては、「広報東京都」、二十三区それぞれの区報でお知らせするとともに、ホーム ページの掲載や、都及び区の窓口でパンフレットを配布するなど、周知に努めたことによりまして、一定程度の理解は得られたものと考えております。

〇大島議員 どの程度浸透して理解を得ているのかといったら、理解は得られているという答弁なんですけれども、理解を得られていたら、今回のような陳情は出てこないんじゃないかなと私は逆に思ってしまうんですね。
 パブリックコメントを実施したということなんですが、何件ぐらいの意見が寄せられて、それについてはどのように対応してきたんでしょうか。

〇座間都市基盤部長 平成十五年三月に公表いたしました中間のまとめに対する意見は五百八十二件、平成十五年十二月に公表いたしました整備方針案に対する意見は七百八十二件でございます。
 都と区は、これらの意見を参考にいたしまして事業化計画を策定するとともに、あわせて意見に対する対応方式を取りまとめまして、ホームページを活用して提出された意見とともに公表しております。

〇大島議員 都民からの意見を踏まえて検討してきたということなんですけれども、例えば都民に意見を求めるための説明会、またはこういうところで説明会を 開いてほしいというような申し出があった場合、そこで開いたとか、実施してきたとかという、そういう経過はありますか。

〇座間都市基盤部長 事業化計画につきましては、既定の都市計画道路におきまして、平成十六年度から二十七年度の間に二十三区内の優先的に整備する路線と いたしまして二百八区間、延長約百三十三キロメートルを定めたものでございます。したがいまして、個別路線の都市計画決定の事業着手の段階とは異なるた め、説明会は行っておりません。
 また、パブリックコメントでの補助第二六号線に関する意見といたしましては、整備推進を求める意見が二件、計画の見直しを求める意見が三件、その他の意見が二件、合計七件の意見がございました。
 都と二十三区では、提出されました意見の要旨を取りまとめまして、学識経験者で構成いたします専門アドバイザー委員会に提出しまして、その委員会での議論などを踏まえ、優先整備路線の整備効果などについて改めて検討を行い、事業化計画を策定したものでございます。

〇大島議員 私のところに、この陳情者の方からお手紙をいただいたんです。それを見ますと、長年にわたって良好な住宅環境のもとに生活していた者として、 今回の大型道路建設が居住の継続や地域の環境にどのような影響をもたらすのかを危惧しています。整備路線予定の代沢・北沢地区は起伏も激しく、井の頭線も 通り、かなり大規模な工事の必要性が容易に想定され、それは住民の移転や、現在の静かな住環境の激変なしには不可能かと思われます。現地についてどのよう な検討の上で立案されたのかは、住民としてぜひ知りたい点の一つです。昭和二十一年の決定まではさかのぼらなくても、せめて第三次事業化計画での選定の際 の具体的な検討経過は知りたいというのがこのたびの陳情ですと、このように書かれてありました。
 この方は、きっと不安に思っているのではないかな、ぜひともどういう検討で立案されたのか知りたいんだと、こういうことをいわれているんだというふうに思うんです。
 先ほど、いろいろな経過については都のホームページを見ればいいんじゃないか、また、区報とか、東京都の広報とか、そういうのを見ればいいじゃないか、 それから、内容のパンフレットも東京都や区の窓口で配っていますよ、こういうふうにいっているんですけれども、実際には高齢者の方など、パソコンの操作が できない、こういう場合は、ホームページで幾ら公開していても、それを見るということはなかなか難しいというふうに思うんですね。
 だから、この地域で何が起きているのかということがどうしても知りたい、そういう場合には、例えばその地域に関係するところの周知徹底のための全戸配 布、こんなものを行うとか、情報を公開していますよということを少なくとも知らせるような方法というのはあるんじゃないかというふうに思うんですが、それ はいかがでしょうか。

〇座間都市基盤部長 先ほどから答弁いたしておりますけれども、「広報東京都」あるいは区報にその内容をお知らせするとともに、個別の路線につきまして は、この広報なり区報なりの中に連絡先、ホームページのアドレスがありますので、そちらからご連絡いただければ、個別路線について対応するということでご ざいます。

〇大島議員 確かにホームページを見なさいと、最近はそういうのがぱっとできるからいいんですけれども、できない人もいるということをやっぱり知っていただきたいなというふうに思うんですね。
 代沢・北沢地区の住民は、情報不足の中で事業化計画が進行していくことに不安を持っています。今後、都として、こういう方たちにどう対応しようとしているのか教えていただきたいと思います。

〇座間都市基盤部長 繰り返しになりますけれども、事業化計画策定に関する情報につきましては、ホームページや広報など、さまざまな方法でこれまで周知し てまいりました。さらに個別路線につきましても、都及び二十三区の中ではパンフレットを配布したり、説明するなどの対応を行っておりまして、今後とも都民 からの相談や問い合わせに対して丁寧に対応していきたいと考えております。
 なお、今後、個別路線の事業着手段階におきましては、事業者において事業や測量などに関する説明会を開催しまして、住民の理解と協力を得まして整備を進めていきたいと考えております。

〇大島議員 住民の方たちが、自分たちの住んでいるまちが一体これからどうなっていくんだろうか、まちづくりの決定は一体どうやって決められていくのかな と、やっぱり住民の抱えている不安や疑問に対して丁寧な説明をしてほしいというふうに思うのは当然のことだと思います。私はそうした願いにこたえることが 必要と考えますので、この陳情の採択を求めて質問を終わります。

都営住宅の使用承継にかかわる病弱者の診断書に関する陳情について(2010年2月22日)

〇大島議員 今のご説明の中で、難病患者、原爆被爆者、公害病認定患者以外は、病名だけでは使用承継の対象者であるという特別な事情に当たるかどうか判断 できない、このようにおっしゃっておりましたけれども、それでは、特別な事情として判断する基準というのは一体何でしょうか。

〇岡沢経営改革担当部長 先ほどもご説明申し上げましたけれども、都営住宅の使用承継は原則として配偶者に限っているという中で、病弱者につきましては、難病や公害病患者など、特別な事情があると判断される場合に承継を認めているものでございます。
 難病でありますとか公害病認定患者等以外の病弱者につきましては、病名だけでは使用承継の対象者である特別な事情にあるかどうかを判断できませんもので すから、承継の判定に当たりましては、都が設置した都立病院、または都が中心となり設立した東京都保健医療公社が設置した病院の医師が的確に診断いたしま して、その医師の診断書を踏まえて行っているところでございます。

〇大島議員 そうすると、その診断書というのは、都立病院とか、それから東京都の保健医療公社病院の医師の診断書でなければだめだ、これが必要不可欠なんだということなんですけれども、この病院の医師しか判断できないという理由はどこにあるのでしょうか。

〇岡沢経営改革担当部長 難病や公害病認定患者など以外につきましては、病名だけでは使用承継の対象であるところの特別な事情にあるかどうかを判断できま せんものですから、承継の判定に当たりましては、都が設置した都立病院、または都が中心となり設立した東京都保健医療公社が設置した病院の医師が的確に診 断し、その医師の診断書を踏まえて行っているところでございます。

〇大島議員 それはさっきも聞きました。だから私は、特別な事情にあるかどうかという判断を、なぜ都立病院とか公社の病院の医師でなければ判断できないのかということを聞いているんですよ。

〇岡沢経営改革担当部長 繰り返しになりますが、難病とか公害病の認定患者等以外につきましては、病名だけでは判断できませんものですから、承継の判断に 当たりましては、都立病院、または公社病院の医師に的確に診ていただきまして、その医師の診断書を踏まえて行うということにしているところでございます。

〇大島議員 じゃ、ちょっと聞きますけれども、都立病院とか公社病院の診断書というのは、独自の様式というのがあるんですか。また、診断基準というのが一般の病院とは違うんですか。

〇岡沢経営改革担当部長 先ほども若干ご説明したと思いますけれども、都営住宅の入居につきましては、公募というものが原則でございます。ご案内のとお り、入居を希望している都民が多数おいでになります。こうした中で、使用承継によって、長年にわたりまして同一親族が居住し続けるということを認めること は、入居者、非入居者間の公平を損なうということにもなりかねません。ということで、今回、私どもは制度の改正をいたしたということでございます。
 その中で、病弱者につきましては、一定の者を除いて的確な判断をしなければいけない、使用承継という重大なことにかかわるものでございますから、的確な 判断をしなければいけないということで、都立病院ないしは公社病院の医師の診断書を必要とするとしたものでございます。

〇大島議員 いや私が聞いているのは、独自の様式があるんですかと聞いているんですけど、様式はないんですか。診断基準も違わないんですか。そこを聞かせてくださいよ。

〇岡沢経営改革担当部長 診断書というものは、医師法に基づきまして、医師がご自分の判断で発行されるというものでございます。

〇大島議員 都営住宅に入っている方が病弱者だということであれば、都営住宅に継続して居住しなければ生活の維持が困難と認められる方を認めているんだというふうに私、聞いているんですね。
 また、そういう状況があるのかどうかということについて、医師の的確な判断ということがあるということなんですけども、都立病院か公社病院でなければな らない、こういっているんですけれども、例えばほかの病院に入院中で、都立病院あるいは公社病院で受診することが困難な場合については、入院中の病院の診 断書でも認めることができると、このように聞いているんですが、それはどうしてでしょうか。

〇岡沢経営改革担当部長 一定の場合についてそうした扱いをしているというふうに聞いておりますけれども、あくまでも原則は都立病院ないしは公社病院で診断書をいただくということになっております。

〇大島議員 入院中の病院が都立病院や公社病院じゃなくても、そこのお医者さんの診断書でも認めることができるというようになっているんですよね。という ことは、必ずしも都立病院や公社病院のお医者さんの判断でなくても、医師の診断というのが的確であるならば、これは認めているということじゃないんでしょ うか。
 そして、さらにこの診断書だけじゃだめで、この診断書を踏まえて、都市整備局で総合的に判断して、都営住宅使用承継の可否を最終的に決定するということ で、この決定というのは都市整備局がやっている、つまり医師の診断書というのは、その判定の一つにすぎない、このようになっているんですが、その点につい てはいかがでしょうか。

〇岡沢経営改革担当部長 先ほどの点について先に申し上げます。最初の点についてですね。
 ほかの病院に入院中で、都立病院あるいは公社病院で受診することが困難な場合については、相談をしてほしいというような扱いをしております。ただし、こ れはあくまでも相談をしてほしいということでありまして、何でもほかの病院に入院していれば、そこの診断書を認めるということではございません。
 また、診断書につきましては、あくまでも医師が発行するものでございますので、それに基づきまして行政的な判断をいたしているところでございます。

〇大島議員 私は患者さんの状況を一番よくわかっているというのは、かかりつけのお医者さんが一番じゃないかなと。そこの方が、より適切に、そこに居住していなければ生活の維持が困難だということも判断できるんじゃないかなというふうに思うんですね。
 それで、大体都営住宅に居住している住民の多くは、居住地近くの病院とか診療所、こういうところに通院しているわけで、特に承継の問題があるからといっ て、都立病院とか公社病院に限定してかかっているわけじゃないんですよ。使用承継のためだけに、都立病院とか公社病院に通院して診断を受けるために、改め て今度検査を行ったり、時間とお金をかけて通院しなければならない、こういう事態となってきます。
 また、今、医師不足がいわれている中で、医師の過密労働というのが社会的な大問題となっているんですけれども、東京都がみずから経営に携わる病院に新たな負担を加えるという点でも、大問題ではないかなというふうに思うんですね。
 そして今、むだな医療費がふえる、抑える、こういう話もあるんですけれども、これですと、都立病院に新たにかからなければならない。住民の負担も大変で すけど、医療費の負担だって大変。それは、強いていえば、都民サービスの低下につながるものではないでしょうか。その点はいかがですか。

〇岡沢経営改革担当部長 時間とかお金のむだではないかというご質問かと思いますけれども、先ほどご説明申し上げたとおり、今回の使用承継の見直しに関し まして、やはり居住の継続を認める、認めないという重要な事柄でございますので、これはぜひ都立病院ないしは公社病院での的確な診断をしていだきたいとい うのが私どもの考え方でございます。

〇大島議員 例外的な許可になるからということで、診断書についてという注意事項というのが配られているんですね。これによりますと、都立病院及び東京都 保健医療公社病院は紹介予約制です。そのため、おかかりの医療機関などから紹介状を用意していただいて、診察を希望する診療科の予約をとった上で受診して ください。診断書は、診察や検査などを行った上で作成されますので、それにかかる医療費が必要になります。また、紹介状をお持ちでない場合は、非紹介患者 初診加算料が必要になりますということで、本当に承継のために新たな医者にかからなきゃならないと、こういうことが強制的に行われようとしているというふ うに、私、どうしても思えちゃうんですね。
 それで、実際に例えば紹介料とかも含めてですけれども、診断書料が無料になるとか、都立病院でやれば、この部分は大丈夫ですよというような、そういう負担軽減という考え方もないというふうに思うんですよ。
 そういう中で、やっぱり都民の皆さん方に負担を重くしながら、そして的確な判断が民間の医療機関ではできないんだと、こういっているんですけれども、そ れはすごく失礼な話じゃないかなというふうに思うんですけど、的確な判断が民間病院ではできないという理由について教えてください。

〇岡沢経営改革担当部長 私は先ほどから、どこではできないということは一切申し上げておりません。大変重要な判断でございますので、都立病院ないしは公社病院で的確に診ていただきたいということを再三申し上げているところでございます。

〇大島議員 どこの病院が的確じゃないとか、的確だとかいっているんじゃないと。それだったら、どこの病院でもいいんじゃないかなと私は思うんですよ。
 そして実際に、最終的にはこの診断書を踏まえて都市整備局で総合的に判断して、使用承継の可否を決定すると書いてあるんですよね。ということは、医者の 診断書というのは、都市整備局が判断をする一つの材料にしかすぎないと。その材料が的確な診断であるのかどうなのかというのは、私はお医者さんの資格とい うのが特段違うものじゃないというふうに思っていますので、例えば大学病院に通っているところでのお医者さんの診断が、的確な判断ができるものではないと いうのもおかしいというふうに思いますし、都立病院の先生じゃなければだめだということにこだわる必要はないというふうに思うんですよ。
 やっぱりこれまで、これから幾らいっても、多分同じ答弁を何回も繰り返すだけなので、その答弁の部分だけはもう耳によく入っておりますので、それ以上 いっても仕方がないのかなというふうに思いますが、でもやっぱり都営住宅における使用承継については、かかりつけ医の診断書が不適当と、こういうふうに いっているとしか聞こえないんですね。
 こうした考え方を改めていただきたい。そしてそのことについては、やっぱり最終的には都市整備局が判断をするんだから、その一つの材料としての診断書な んだから、それはかかりつけ医の診断であっても、身近なところでとれるものであったら、それはとってきてもらう。それがやっぱり判断をする都市整備局の態 度ではないかなというふうに思っています。
 そういう点で、これからもこの使用承継問題についてはいろんな場面でやっていきたいとは思いますけども、今回のこの陳情については、こうした改善を積極 的に求めていっていただきたいということで、採択をしていただきたいと、採択をしたいと、こういうこと述べて質問を終わります。

都営住宅の入居基準引下げの凍結又は撤回を求めることに関する陳情(2010年2月22日)

〇大島議員 ことしの四月から都住の使用料が改定されるということなんですけれども、実際には二十一年四月から既に値上げは施行されていると。今回、値上 げ、使用料の改定という中で、その主な見直しの内容と、改定に伴う影響額はどれくらいあるのかということについてお聞きしたいんですが。

〇岡沢経営改革担当部長 使用料改定の主な見直しの内容と、改定に伴う影響額についてのお尋ねかと思いますが、公営住宅の使用料の算定方法、都営住宅もも ちろん含まれるわけですけども、これは公営住宅法及び公営住宅法施行令によりまして全国一律に定められているところでございます。
 今回の使用料の見直しは、公営住宅を住宅困窮者に対して公平かつ的確に供給するため、前回改定の平成八年以降の世帯所得状況等の変化を踏まえまして、国が施行令の改正により行ったものでございます。
 都は実施に当たりまして、既に都営住宅に入居されている世帯に配慮いたしまして、独自の措置といたしまして、使用料の値上げ時期を一年間延ばし、平成二 十二年四月から実施することといたしました。また、五年間で段階的に引き上げを実施する国の経過措置を講じてもなお使用料の引き上げ幅が大きい、収入区分 が二段階上昇する世帯につきましては、経過措置期間を七年間にするなどの措置を講じているところでございます。
 改定の影響額についてでございますが、平成二十二年度の使用料につきましては、昨年、居住者の方々から提出された収入報告に基づいて算定しております。 このため、前年度と比べた使用料の増減につきましては、それぞれの世帯収入の変動等に伴う分も含まれております。このため、制度改正による影響額のみを正 確に算定することは困難でございます。

〇大島議員 今回、入居収入基準が見直されたということで、これによって収入超過となる世帯はどの程度あるんでしょうか。

〇岡沢経営改革担当部長 収入超過世帯についてでございますが、まず今回の政令改正では、既存の入居者に対して経過措置といたしまして、施行後五年間は改 正前の入居収入基準が適用されることになります。このため、平成二十五年度までは改正後の入居収入基準を超過しても、超えても収入超過者にはなりません。
 したがいまして、入居収入基準の引き下げによりまして、引き下げ後の基準を超えることになるかどうかというのは、平成二十六年度の使用料を算定する際に 判断するということになりますので、現時点でこの数字を正確に算定するということはなかなか難しいというふうに思います。
 なお、昨年、本委員会の事務事業質疑のときに提出させていただいた資料がございますけども、そこでは平成二十一年六月現在の入居者を対象といたしまし て、二十五年度まで収入は変わらないと、ずっと変わらないという前提で、改正後の基準を当てはめて試算をしたところ、その資料によれば、入居収入基準の引 き下げによりまして、新たに引き下げ後の基準を超えることとなる世帯数は約一万七千五百世帯というふうになってございます。

〇大島議員 収入超過者、まだ五年間はあるということなんですけど、収入超過者となった世帯は平成二十六年四月から五年間で近傍同種の家賃になるという割 り増し使用料を払うことになります。あわせて、明け渡し努力義務が課せられるということになるわけです。また、高額所得者の基準も三十九万七千円から三十 一万三千円に引き下げられることによって、五年後に明け渡し義務が生じる、こういう方も出てまいります。
 これらは、国が基準を一方的に引き下げたことによるもので、入居者の責任ではないわけです。都として入居者の暮らしを守るためにも、こうした問題を生じ る結果となった国土交通省に対して、政令改正前に戻すように意見を上げるべきでないかと思うんですが、いかがでしょうか。

〇岡沢経営改革担当部長 今回の公営住宅法の施行令改正による入居収入基準の改正は、公営住宅を住宅困窮者に公平かつ的確に供給するという目的でなされた ものでございます。また、この内容は、東京都住宅マスタープランの内容とも整合するということでございますので、見直しを行う等の考えはございません。
 なお、今回の入居収入基準の改正とあわせまして、使用料についても改正が行われております。都以外の各県の県営住宅では、政令の施行日どおり、昨年四月 から既に引き上げが行われているところでございますけれども、都では使用料の引き上げを一年間延ばす措置を実施したところでございます。

〇大島議員 一年間延ばしたということは本当によかったなと思っているんですよ。ことし、先ほどもありましたけれども、公社住宅の居住者の方でさえ、家賃 の引き上げは半年間延期されているんですよね。それなのに、低所得者を対象とした都営住宅の使用料を四月から引き上げるということはすべきではないという ふうに私は思います。昨年一年間据え置くことができたんですから、来年度も引き続き据え置くべきです。したがって、この陳情に賛成をし、質問を終わりま す。

東京都都市計画審議会付議予定案件等についての(2010年2月22日)

調布市の都市計画決定の用途変更(2010年2月22日)

〇大島議員 では、私はまず最初に、調布市の都市計画決定の用途変更、飛田給のところから質問させていただきます。
 飛田給の北口というのは、味の素スタジアムができておりまして、このスタジアムの整備とあわせて都市計画道路が整備されています。北側の都市計画道路に続く形で、ちょうど踏切を挟んで反対側、南側がその今回の計画の場所になっています。
 私も現地に行って見てきたんですけれども、北側の開発はもう既にでき上がっておりまして、道路も拡幅されているんですけれども、聞くところによります と、その前には商店がかなりあったと。ところが、それが道路拡幅に伴う形で移転をしてしまって、すっかり寂れてしまったと地元の方がそういっておりまし た。
 今回、南側にも商店があるんですね。今度の道路拡幅の影響で敷地面積が狭くなって、商店としての生活再建ができるかというところで不安をお持ちの方もいらっしゃるのですが、この辺についてはどのように考えているのでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 飛田給周辺では、都市計画道路の整備にあわせたまちづくりを推進するために、平成十七年より地元の商店会が中心となったまちづくり勉強会を開催されてございました。
 平成十八年には、こうした商店会などの取り組みを受けまして、市の条例に基づくまちづくり組織が設置されまして、地元住民が主体となってアンケート調査を行い、地区の課題を検討するなどの活動が行われてきてございます。
 平成十九年からは、市が主催するまちづくり懇談会が設置されまして、都市計画道路の整備であるとか、土地利用についての具体的な検討が行われてきてござ いまして、今回、地区計画に伴います用途地域の変更も、このような地元が中心となった勉強会や懇談会の取り組みを踏まえまして、案を取りまとめたものでご ざいます。

〇大島議員 商店の方々が中心になって計画をつくられたということであれば、南側については、そういった生活再建などについても話し合われているのではな いかというふうに思いますが、もう一つ、今回の用途地域の変更のかかっているところなんですけど、飛田給駅のちょうど南側に鹿島建設の技術研究所の敷地が あるんですね。今回、主な計画がそこの敷地全体がかけられているということで、その結果、第二種住居地域から近隣商業地域に用途を変更し、容積率も二〇〇 %から三〇〇%と、一〇〇%上乗せされる。
 あそこは今、見てきたときに、ちょうど研究所のところが取り壊されていて、後ろの方が工事中だったんですけれども、この敷地全体の利用計画というのは一体どういうものになるのかというのがよくわからなかったんですが、この利用計画の情報というのはあるんでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 駅南側の土地所有者は、既存の研究所を解体して駅前広場の整備に必要な用地を提供する予定でございます。現在、公共用地提供後 の土地の南側に、お話がございましたように、研究機能を集約する建築工事を行ってございまして、一方、残地の北側については具体的な利用計画はいまだ決 まってないと聞いてございます。
 飛田給駅周辺地区は、市の都市計画マスタープランに基づきまして、地区計画を定め、武蔵野の森への玄関口として、都市計画道路の整備と一体的に、駅周辺 に魅力的な空間を形成することとしてございます。残地の北側部分につきましても、地区計画の目標に即して、駅前にふさわしい適切な土地利用を図れるものと 考えます。
 なお、容積率、用途地域の変更についてのお言葉がございましたけれども、駅南口につきましては、都市計画道路の整備により、現在の狭隘な道路を拡幅して 安全な歩行者空間を確保するとともに、駅前広場が整備されることによりまして、将来的には、コミュニティバスの駅南口への乗り入れが可能となり、地域交通 の利便性が高まることになります。
 都は、こうした駅周辺のまちづくりの進捗にあわせまして、公表されてございます基準に基づきまして、公共施設の整備水準を踏まえ、用途、容積を適切に見直すものでございます。

〇大島議員 味の素スタジアムの開場で劇的に何か乗降客がふえて、駅の南側には大規模な駅前開発を行うということも可能になったという、そういう用途変更 だというように地元の方からお話も聞きました。しかもその大半が鹿島建設の敷地だということで、鹿島建設の大規模な敷地を有効活用するということで、容積 率の緩和とか用途変更を行うものではないか、こういうことも考えられます。
 北側の商店街が寂れてしまったということも、調布の都市計画審議会の中で議論されたという話も聞いておりまして、こうした商店街を本当に守り立てていく という点では、南側の地元商店街を寂れさせてしまわないようにということで、ぜひ慎重な対応を求めていきたいというふうに思っております。

西調布駅のところの開発について(2010年2月22日)

〇大島議員  調布の都市計画の隣の駅の、西調布駅のところの開発についてお聞きしたいと思います。
 飛田給の隣の駅が西調布の駅で、私もそこでついでに見てきたんですけれども、平成二十四年完成予定で都市計画道路事業が進められています。ちょうど旧甲 州街道というのと今の甲州街道の間のところは、もう既にかなり用地買収も進められていて、道路の拡幅の形が見えているような感じがしたんですけれども、そ の南側の方は本当に狭い一方通行の道路で、両側に商店が張りついているような、そういう道路で、余りにもその違いが大きかったものですから、この辺の進捗 状況というのをぜひお聞きしたいなと思っておりますが、いかがでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 駅の北側の方は、お話がございますように、都施行で進めてございまして、かなり事業が進んでございますけれども、駅の南側の方は市施行でございまして、これから事業が進むものと聞いてございます。

〇大島議員 南側の方のといっても、駅のところで踏切がありまして、踏切までの道路の今回の計画なんですよね。道路幅が非常に狭いんです。これからやるん だということなんですけど、商店もかなりあるんですけれど、今回のやはりこの道路計画で敷地がとられてというか、道路にかかってしまって、かなり少ない土 地の中で建てかえて商店をやるということになると、生活再建が難しいのかなというふうにも思われるところもあったんですけれども、こうした影響を受ける戸 数というのはどのくらいあるか把握しているのでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 敷地の数と筆数では別ですけれども、筆数で見ますと、十四筆でございます。

〇大島議員 私、今ここを見てきて、ちょうどあそこは駅広もないので、駅前広場をつくるということや、それから交通安全の関係では、あそこがもう少し幅が 広くなればいいのかなというふうに思うんですけど、踏切でちょうど遮断されていまして、北側から南の駅広に入っても、また出ていくしかないような、そんな 感じがするんですね。踏切が閉まっていると通り抜けができない、だからそういう点ではなかなか大変な場所だなというふうに思いました。
 ここでも商店街が破壊されていくのではないか、それから都施行の部分の道路は用地買収などがかなり進んであるんですけれども、商店は余り見当たらなかっ たんですね。西調布駅から南側の道路計画もあるということですから、ぜひ地元の商店とか地元住民の意見を十分に聞く必要があるというふうに考えます。

六本木一丁目西地区内の開発、地区計画について(2010年2月22日)

〇大島議員  六本木一丁目西地区内の開発、地区計画です。
 今回の地区計画の変更は、ちょうどあそこは森ビルがあるんですね。森ビルの建てかえのために行われるような地区計画の変更ではないかというふうに私は思 いました。そのときに関してなんですけど、六本木一丁目西地区内の、この地区計画がかかっているんですけども、そこの住民の意見というのはどのように聞い たんでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 都は都市計画法に基づきまして、地区計画区域内の地権者及び周辺住民に対して、縦覧、意見書提出など、原案の作成の段階、案の作成の段階におきまして、それぞれ意見を求める機会を設けてございます。
 また、縦覧などのたびに、地元の港区とともに住民説明会を開催いたしまして、その際出された意見も十分に考慮して、手続を進めてきてまいっております。
 さらに、都市計画の原案や案に関する説明及び意見聴取に加えまして、都市計画の内容に即して、開発の事業化を予定している民間事業者も、地権者や周辺住民に対して具体的な開発計画についての説明を行ってございます。
 なお、今回の提案は平成六年に決定された六本木一丁目西地区地区計画に係る整備計画の変更でございまして、当然のことながら、当初の地区計画を定める際にも今回と同様に説明会を開催するなど、住民の意見聴取を行ってございます。

〇大島議員 そういうふうに意見を聞いてつくり上げてきた地区計画なんですけれども、聞くところによりますと、この地区内のA−5地区というところで係争中の事件があるというふうに聞いたんですけど、この内容はどういったものなんでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 今回変更する地区計画の区域のうちに、ちょうど南東に位置しますA−6地区の一部の地権者が、隣接するA−5地区で事業が進んでおります市街地再開発事業につきまして、組合設立認可の取り消しを求めて訴訟を起こしてございます。
 原告側の主な主張でございますが、A−5地区で認められている容積率と原告が権利を持つA−6地区の容積率に差があることから、平等の原則に反するなど というものでございます。第一審、第二審とも原告側敗訴してございまして、現在、最高裁に上告受理の申し立てを行ってございます。

〇大島議員 結局、今の問題になっているのは、裁判の結果がどうなるかというのは別なんですけれども、最初に決めた容積率をさらにアップするというところ と、同じ地域の中でそうじゃないところが出てきたということが、この地域の住民の方たちの係争につながる、裁判につながった問題だというふうに思うんです ね。
 そういうふうに見ますと、まずこの再開発促進地区における地区計画というのは、大体、一体的、総合的に計画されているものだというふうに聞いているんで すけれども、今回のB−1地区は公開空地をふやすということで、容積率が七八〇%から八六〇%に引き上げられるということなんです。
 そうすると、先ほどのA−5地区と同じように、六本木一丁目西地区全体のバランスを崩すということになるのではないでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 平成六年に決定してございます地区計画では、地区全体の目標としまして、駅前プラザなどの公共的空間を整備するとともに、駅周辺部を結ぶ系統的な歩行者動線の整備を推進することなどとなってございます。
 また、公共施設等の整備の方針では、回遊性の高い歩行者空間を形成するため、歩道、公開空地、広場などを有機的に結びつける歩行者通路を確保することなどを定め、この方針に即して地区施設などを計画してございます。
 今回提案している変更でございますけれども、地区計画全体のただいま申し上げました目標や方針に基づきまして、かつ、当初の計画よりも約一千平方メート ルほど大きい三千平方メートルを超えるオープンスペースを確保して、隣接する公園などと連続した緑豊かな空間を整備することとなってございます。
 また、当地区と赤坂、溜池方面などとの間において、安全で快適な歩行者ネットワークが形成されるよう、高低差のある計画地周辺の地形を十分考慮いたしまして、歩行者デッキを整備することとしてございます。
 このように、今回の提案では、当初の地区計画で定めた水準よりも高いレベルの公共貢献について、公開されている基準に基づき、適切に評価して、容積率を定めたものでございます。
 なお、計画地区外の取り組みでございますために、今回の容積評価の対象とはしてございませんけれども、開発に伴います歩行者デッキは、地区の西側に接す る六本木通り及び放射一号線に係る既存の歩道橋と同レベルで接続されまして、また、歩道橋利用者のためのエレベーターを二カ所設置するなど、地区外を含め たバリアフリー化に大きく貢献するものでございます。

〇大島議員 公開空地や回遊性、それから歩行者通路ということが今回のメーンの内容だという説明でした。私もあそこに行って見てきたんですけれども、泉 ガーデンというのが隣にありまして、あそこが非常に公開空地というか、歩行者の回廊みたいになっていて、緑も非常にありますし、あそこ全体としては非常に まとまった、いいエリアになっているんじゃないかなというふうに思ったんですね。
 そこにまた新しく公開空地をつくるんだというようなことで、そしてしかも、森ビルが建てかえをすることに伴って行われるんだということで、実際にあの地 域にいる地権者の方々、六本木一丁目西地区の地区計画に合意をした地権者の方々の信頼も損なうようになるのではないかということが心配されるのですが、そ の点についてはいかがでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 今回提案してございます再開発等促進区の制度でございますけれども、区域全体の基盤整備などの一体性を確保しながら、街区ごと に街区の特性や事業の熟度に応じた整備を段階的に進める地区計画でございます。これによりまして、良好な都市環境の整備などに配慮しながら、土地の高度利 用と都市機能の質的な高度化を図ることを目的としてございます。
 この制度は、事業の熟度に応じて段階的に整備を行うことから、例えば今回ご提案しています変更のように、高齢化社会に対応した歩行者デッキの整備による バリアフリーの推進、環境や緑を重視した公開空地の一層の拡大など、まちづくりを取り巻く多様な状況の変化にも対応することができるものと考えてございま す。
 都は今後とも、当初決定しました都市計画の基本的な枠組みを踏まえながら、必要に応じまして、計画の変更にも柔軟に対応し、再開発等促進区の制度の特徴を生かした、時代の要請にもこたえることができる都市づくりを進めていく考えでございます。

〇大島議員 やはりあそこで開発をするということになれば、そこにいる地権者の方々の合意というのがやっぱり大事だというふうに思うんですね。それを変え てしまうということで、先ほどの裁判ざたになるというようなことが起きてくると、実際にそこで協力をしていこうという人たちの気持ちがやっぱり損なわれて いくというのが、非常に大変なことになるんじゃないかなというふうに思います。
 今回の地区計画の変更というのは、そういう意味では住民合意がないままに、森ビルの建てかえのために容積率の緩和を行うというもので、到底認められない内容だと思います。今回の都市計画変更というのは出す必要はないというふうに思っております。

東品川地域の地区計画の変更について(2010年2月22日)

〇大島議員  東品川地域の地区計画の変更の件で質問をいたします。
 今回の地区計画の変更は、わずか〇・一ヘクタールという大変狭い敷地面積で変更が行われます。これで地区計画といえるのかと、こういうふうに思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 東品川四丁目地区の地区計画でございますけれども、大規模な工場などの跡地と、その周辺の地元地権者が操業していました倉庫や 工場の跡地を含むエリアを対象としておりまして、その区域面積は約十三・九ヘクタールでございます。変更分が〇・一ヘクタールでございます。
 先ほどもご説明しましたが、再開発等促進区という制度は、街区の特性や事業の熟度に応じて、土地利用転換を計画的、段階的に進める制度でございます。既 にこの地区の区域全体としては、計画に沿って段階的に土地利用転換が進みまして、駅の周辺にふさわしい市街地がおおむね形成されてございます。
 今回は、土地利用転換がいまだ行われていない一部の区画につきまして、開発計画が具体化したことから、地区全体の整備状況と整合性を図りながら、より詳細な地区整備計画を定めるものでございます。

〇大島議員 この場所は京浜運河があって、そこに工場のようなところがずっと建ち並んでいるというところが開発されているわけなんですけども、今回この地 区計画で容積率の緩和が行われるんですね。これによってD3街区、ここの容積率は五九〇%というように変わるんです。そうすると、ここに高層ビルが林立す るようになっていくというふうに思います。
 これでは、まさに計画的なまちづくりというよりも、容積率緩和の条件のみを与える計画になっているのではないかなと、こういうふうに思います。ここは運 河沿いにある場所なので、こうした高層ビルが林立することによって、夏の海風を遮るというようなことにもつながりかねない、今、ヒートアイランド現象とい うのが非常に問題になっておりますが、こういうことを促進するということになるのではないかと思いますけど、いかがでしょうか。

〇安井都市づくり政策部長 まず、容積率の緩和の方からお答えしますけれども、今回変更しますD3を含むD街区全体は、東側において京浜運河に接している ことから、運河の管理用通路と一体となるように緑道を計画しまして、歩行者プロムナードとして整備し、水辺に沿った快適なまち並みの形成を図ることとして ございます。
 また、D街区の西側では、補助一六五号線の歩道に沿いまして、街区全体にわたって歩行者専用道路と壁面線を計画しまして、幅員約八・五メートルのゆとりある歩行者空間を確保するなど、地区施設や有効空地が連続的、効果的に整備されることとなります。
 さらに、今回の地区整備計画によりまして、駅に近く利便性の高い宿泊機能が導入され、地区全体としても既に立地しております商業・業務、居住機能ととも に、地区計画が目指す良好な市街地が形成されることから、公開されています基準に基づきまして、計画の公共性を適切に評価し、容積率を設定したものでござ います。
 また、ヒートアイランド現象のご質問がございましたが、今お答えしましたとおり、D街区全体を通じまして、運河の管理用通路と一体的に緑道が確保されることになりますので、京浜運河に沿って流れる風も感じることのできる快適な歩行者プロムナードが整備されます。
 また、水辺空間の整備とともに、運河沿いのD街区では、各敷地間の隣棟間隔を確保する壁面の位置の制限を定め、また街区を東西に結ぶ緑道を適切に配置してございます。
 これによりまして、商業・業務施設等が立地している内陸側のエリアと運河間のアクセスや視界を確保するとともに、風の通り抜けが妨げられないような施設配置の計画となってございます。
 なお、既に事業化されている大規模な工場跡地のエリアでは、商業・業務施設や、りんかい線品川シーサイド駅に対しまして、地域冷暖房による熱供給が行わ れてございます。ヒートアイランド対策としても有効なエネルギーの効率的な利用が実施されているものと考えてございます。

〇大島議員 地区計画というのは一定のまとまりを持った地区において、地区の施設とか、建築物の整備とか、土地利用計画とか、こういったものを一体的、総 合的に計画するものだというように聞いておりますが、今回の地区計画の変更は容積率などの緩和を行うためだけの変更ではないか、都市計画、地区計画といえ るものではないんじゃないか、こういうふうに考えます。ですから、こうした計画の変更には私たちは反対です。

東武伊勢崎線竹ノ塚駅付近の連続立体交差計画について(2010年2月22日)

〇大島議員  私も地元なものですから、足立区の東武伊勢崎線竹ノ塚駅付近の連続立体交差計画について……(「地元も反対かもしれない」と呼ぶ者あり)いえ、反対じゃないです。これは大いに早くやってもらいたいということで。
 ほかの委員さんもやっておりますので、私は意見をいうだけにします。
 それで、ここは、先ほどもありましたように、踏切における死亡事故という痛ましい事故の教訓の上に立って、私も区議会で、ちょうどこのとき区議会議員を していましたので、超党派で進めてきたものです。超党派だけでなくて、あそこは地元の自治会や町会の方々も本当に熱心に、一日も早く踏切の改善をというこ とで運動を進められてきました。そういう意味では、足立区民にとって悲願の事業だといえます。
 今回、この環境影響評価については、振動、騒音とか日照等、地域住民の影響を極力避ける方法も視野に入れてぜひ検討していただきたいということと、補助 街路の二六一号線、これにあわせて、まちづくりの一環として区が決定する竹ノ塚駅東口の駅前広場の拡幅ということで、先ほどもありましたけれども、URの 店舗つき住宅があるんですね。ここも対象に入っているんですが、そこのお店の方に聞いてきたんですけれども、URからはこの計画は何も聞いてないというん ですね、URからは。それで、取り壊しになるとかなんとかということについても一切聞いてないということで、本当にそんなことになったら大変だという話も あったんです。
 住民の中にも、そういったところでの反対の声もありますので、ぜひ住民の皆さんの声を十分に聞いて、住民合意のもとで進めていっていただきたいということを強く要望しておきます。
 以上です。

耐震問題について(2010年3月5日)

〇大島議員 では私も、その耐震の問題で質問しようというふうに思っ ていたんですけれども、前の方がもうたくさんやってしまいまして、私もその中身はもう大分わかったのでいいんですが、ただ私も、やっぱり今回のこの不用額 というか、減額補正をしている額が余りにも大きいということで、それで二〇一五年度までに東京都の耐震改修促進計画では、住宅の耐震化率を九〇%以上にす るんだという、こういう目標を掲げているんですが、今ご答弁があった数字を見ていきますと、これを達成するというのは本当に大変じゃないかなというふうに 思うんです。それで、この耐震化率九〇%以上というのは必要だと私は思っています。だからそういう意味で、これを実現していくためにどういう工夫という か、それが必要なのかというのが一番大事じゃないかというふうに思うんですが、その点についてお聞きしたいんですが。

〇町田耐震化推進担当部長 木造住宅に関します今後の取り組みということでございますけれども、一点はやはり区市町村が普及啓発活動に主体的に取り組んでおりますので、区市町村のそういった活動に対します支援事業を拡充していくということは考えております。
 それから、緊急輸送道路等につきましても、面積要件撤廃等、補助対象の拡大を図る。さらには、先ほど答弁いたしましたローラー作戦の対象数の拡大、こういったもので取り組んでまいりたいというふうに考えております。

〇大島議員 この九〇%以上という目標をやっぱり達成するために、さ まざまな努力は続けていってほしいと思うんですけれども、私たち、昨年三月の都市整備委員会で、我が党の議員が同じように取り上げていて、そして、そのと き東京都の生活文化スポーツ局が、建物の耐震化に関する世論調査というのをやっていたその結果を引用して、耐震診断や耐震改修をしたいという回答が四四% もあった、ここに注目をして、今の都民の所得が急激に低くなっている状況も考慮して、補助額の引き上げとか、補助対象の条件緩和、こういったことも提案し ていました。先ほど緊急沿道の方については面積要件を緩和するというようなことでお話がありましたけれども、そういう意味では、この助成の要件、それか ら、補助対象の条件、こういったものをやっぱり緩和するということも一つの方法ではないかというふうに思っています。
 結果として、こういう提案をしていたにもかかわらず、この一年間、事業を進めて、結局、不用額がこれだけ出たということで、目標どおりに進まなかったの ではないかなと、こういうふうに思います。もし年度の途中でも、なかなか進みが悪いなと思ったときに、そういうことについてすぐ手を打つということが必要 じゃないかなというふうに思います。
 そういう意味で、改めてこの木造住宅とかマンション、共同住宅なども含めて、耐震化を促進するために、耐震診断や耐震改修の補助額の引き上げとか、補助対象の条件緩和をしていただきたいということを強く要望しておきます。
 
住宅供給公社について(2010年3月5日)
 
〇大島議員 次に、東京都の住宅供給公社の件で伺いたいと思います。今回、補正予算の歳入で、東京都の住宅供給公社の貸付金の元利収入というのが、五十二億百九十九万七千円増額されているんですが、この内容について伺いたいんですが。

〇紺野住宅政策推進部長 東京都住宅供給公社貸付金元利収入の増額についてでありますが、これは公社賃貸住宅の建設に際しまして、公社が過去に東京都から貸し付けを受けた借入金につきまして、公社から繰り上げ償還がありまして、その金額を補正予算に反映させたものでございます。
 公社は、平成二十年度末で約八千五百億円に上る多額の借入金等残高を抱えておりまして、自主自立経営の確立に向けて、この借入金とそれに伴う支払い利息、この縮減が経営上の喫緊の課題となっております。
 このため公社はこれまでも、社債発行等により調達いたしました低利の資金を活用して、過去の高利の借入金の繰り上げ償還を行うことで、支払い利息の縮減 を図ってきたところでございます。今回もその一環として、東京都からの借入金の繰り上げ償還を行ったものでございます。

〇大島議員 経営努力をなさっているということで、確かに高利のものを低利にかえるというのは、これは自分の家庭で考えてもそのとおりだなというふうに思います。
 また、もう一つ公社への助成費として、都債の発行が五十七億二千二百万円減額されているんですね。これは東京都の住宅供給公社の貸付金の資金調達方法を 変更したということで、百八十五億円余を減額されていると、こういうふうに説明されているんですけれども、この点について伺いたいんですが。

〇紺野住宅政策推進部長 東京都住宅供給公社に対する貸付金の減額に ついてでありますが、減額された貸付金は、過年度の公社賃貸住宅の建設にかかわるものでありまして、現下の東京都の財政状況等を踏まえまして、当初予算で は約四百五億円であった貸付額のうち、その一部である約百八十億円の貸し付けについて、公社が金融機関から借り入れることといたしまして、補正予算に反映 したものでございます。
 なお、現在公社では都からの貸し付けが予定されておりました資金について、民間の金融機関から調達するための準備を進めているところでありまして、公社からは資金調達に特に問題はないと聞いております。

〇大島議員 東京都から貸してもらわなくても、自分のところで借り入れをするというようなことができるんだということなのかなというふうに思うんですけれども、そうすると、かなり公社というのは、東京都との関係でいうと、独立、自立、そういう方向になってきているんですか。

〇紺野住宅政策推進部長 公社は東京都から従来多額の貸付金等を受けておりましたが、自主自立経営の確立に向けて現在鋭意努力をしているところでございます。

〇大島議員 今回の内容を見てみますと、五十二億円の繰り上げ償還や、それから、百八十五億円もの貸し付けの繰り延べが可能な、そういう自立に向けて頑張っているという先ほどの答弁がありましたけれども、その公社の財政状況はかなりいいのではないかというふうに思います。
 前回の委員会でも、私、この問題でもちょっと明らかにしましたけれども、平成二十年度末の純利益というのが百二十六億円、これは十九年度末の二倍の利益 を上げているんですよね。この利益の主なものというのは、やっぱり居住者の方々の家賃収入ではないかなと。剰余金も前年度より百二十六億円もふえているん です。将来の事業の変化などに備えるという形で、この剰余金の中の利益剰余金というのをもう積み増ししていませんよといいましたけれども、百五十九億円と いうのはそのまま残っているんですね。
 こういう公社の決算を見せていただいたんですけれども、やっぱり来年、家賃を値上げするということで、この前もいいましたけれども、半年間見送るといっ ているんですが、こんな状況だったら、今、一年間、ことしと同じように見送ることは可能じゃないかなというふうに思うんですが、その点はいかがでしょう か。

〇紺野住宅政策推進部長 公社の家賃についてのお尋ねでございます が、公社一般賃貸住宅の家賃は、地方住宅供給公社法施行規則第十六条によりまして、近傍同種の家賃と均衡を失しないよう公社が定めることとされておりま す。これは、周辺の住宅と比較して、家賃を高く設定すれば、空き家となって貴重な住宅が活用されないということになってしまいますし、逆に周辺の住宅より 低く設定すれば、民業圧迫となってしまうとの考え方によるものであります。
 財務内容がよく、黒字だからといって家賃を引き下げる、あるいは逆に、財務内容が悪く赤字だから、家賃を引き上げるといったものではございません。
 公社は、昨年十一月に家賃の引き下げ等据え置きにつきまして、本年四月からの実施を決定した上で、引き上げについては本年四月から九月までの間の延期を 決定いたしましたが、これは昨今の深刻な景気状況の中で行った極めて例外的な処置でありまして、公社として三年に一度の家賃改定を行った上で、引き上げ等 を実施していくのが原則でございます。
 したがって、延期措置の期限が到来する本年十月以降は、家賃の引き上げを実施するとともに、今後も原則どおり家賃改定を適切に実施していくものと考えております。

〇大島議員 原則はわかるんです。でも、ことしもそういう原則はあったと思うんですね。三年ごとのということや近傍同種の家賃で近傍家賃と同じような家賃設定をするとかというのは、それは毎年やっていることですから、別にことしだけ例外であったわけではないと思うんですね。
 でも、現下の経済状況を見て、これについては一年間延期しますよ、また、来年四月からも半年間延期しますよと、そういうことができるんですよね。だから 原則があっても例外というのはやっぱりあるんだということが、この間、公社がやってきた内容ではないかなというふうに思うんです。
 私はその現下の経済状況の厳しさというのは、半年たって変わるというふうには思えないんですね。だからそういう意味で、ことしやったことを来年度もやってほしいなとそういうふうに思っています。
 やっぱり今、公社の経営状況が非常にいいということで、繰り上げ償還も貸し付けの返上もできるという状況があるということが、今、明らかになっておりま すし、また、住宅供給公社の設立目的では、住民の生活の安定と社会福祉の増進に寄与するというのがあります。東京都も今認めているように経済状況が悪化す る中で、都民の暮らしは本当に大変なんです。公社住宅に入居している人たちも例外ではありません。そういう点で、公社の家賃値上げを来年度も今年度同様に 一年間延期することを検討していただきたいということを強く要求して終わります。

耐震の問題について(2010年3月18日)

〇大島議員 私の方からも耐震の問題で質問をさせていただきます。
 東京都は、耐震改修促進計画で、二〇一五年度までに住宅の耐震化率を九〇%以上にするという、こういう目標を掲げています。マグニチュード七クラスの首 都直下型の地震の発生する確率が、今後三十年間で七〇%程度あるという予測結果が発表されておりますし、この地震が東京湾北部を震源とした冬の夕方六時に 起きた場合には、十二万棟が倒壊し、そして五千六百人の死者が出ると予測されている中の目標ですから、当然だと思います。
 この目標を達成するために、耐震改修促進事業として、整備地域における木造住宅の耐震化のための助成制度や、緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修及びマンション耐震化の助成制度、こういうのを実施していると思います。
 今年度の当初予算と比較し、耐震改修促進事業の実績というのは五・二%、マンションの耐震化でも二四%程度にとどまっています。
 来年度の予算案を見てみましても、局要求よりも大幅に減額されておりますし、二十一年度の当初と比べても三割程度になっています。耐震改修促進事業で は、二十一年度当初三十三億三千八百万円程度あったものが二十二年度当初では九億八千百万円、何と二十三億円余が削られています。また、マンション耐震改 修促進事業も、二十一年度当初では四億七千二百万円だったのですが、この二十二年度の当初予算を見てみますと、一億六千四百万円ということで三億円余が削 られています。
 また、予算の関係でいいますと、木造住宅の耐震化のための助成制度として、耐震診断、そして補強工事については二千戸という目標があったんですけれど も、これは三千五百戸にふえておりますが、逆に耐震改修では六百戸という目標が三百戸と半分に減っています。当初予算についてもこの部分で約半分が削られ ています。
 マンションの耐震改修促進の方でも、四億七千四百万円が一億六千四百万円ということで約三四・六%、マンションの耐震診断の助成でも二万戸の予定が一万 四千戸、耐震化助成事業では二千戸が約三百戸ということで、全体として来年度予算は実績見合いで減額されたと聞いているんですけれども、木造住宅は平成十 八年度から、マンションについては平成二十年度から耐震化の助成事業を実施しております。
 木造住宅、これは戸建て住宅と木造アパートが一緒に入るということなんですけど、及びマンションの耐震診断、改修の実績件数を伺いたいと思います。

〇町田耐震化推進担当部長 木造住宅につきましては、十八年度より実施しております助成実績は、耐震診断で平成十八年度五百五十一件、十九年度は四百八十六件、二十年度で二百九十六件、三カ年の合計で千三百三十三件でございます。
 耐震改修につきましては、平成十八年度が二十二件、十九年度四十七件、二十年度五十五件でございまして、合計百二十四件でございます。

〇宇多田民間住宅施策推進担当部長 分譲マンションにつきましては、平成十八年度より耐震診断助成を、平成二十年度より耐震改修助成を実施しております。
 助成実績は、耐震診断が平成十八年度二十一件、千九百十八戸、平成十九年度四十九件、四千七百三十九戸、平成二十年度三十二件、三千百十九戸、三カ年の合計が百二件、九千七百七十六戸でございます。
 また、耐震改修は、平成二十年度一件、三十一戸でございます。

〇大島議員 なかなか進まないというのが実態だというふうに思います。そして、来年度の予算はその実績見合いでさらに削られていくということになりますと、実績が上がらなければ上がらないほど予算が削られていって、なかなかこの事業が進まないと逆に思ってしまうんですね。
 それで、まず実績が上がらない理由というのはどういうことがあるんでしょうか。木造住宅とマンションについてそれぞれお答えいただきたいと思います。

〇町田耐震化推進担当部長 木造住宅の耐震化に当たりましては、耐震 化に取り組むか否かは所有者の意思にゆだねられていること、それから、耐震改修に際しまして自己負担が発生いたしますけれども、改修の方法によりましては 多額の経費がかかり、工事にかかる費用面の資金繰りが困難なことなどがございます。こういったことが建物所有者の行動に結びつかないということにつながっ ているのではないかと考えております。これらの課題が都の助成実績に反映しているものと考えております。

〇宇多田民間住宅施策推進担当部長 マンションの耐震化につきまして は、価値観や経済状況の異なる多数の区分所有者間の意見調整が難しいというマンション特有の課題があるほか、耐震化の検討には専門的知識を要することや新 たな費用負担の検討が必要であることなどがあり、合意形成を経て耐震化が実現するまでに相当の時間を要します。これらのことが都の助成実績に反映している ものと考えております。

〇大島議員 困難がたくさんあるということはよくわかります。それで も、都の耐震改修促進計画では、住宅の耐震化率を二〇一五年度までに九〇%以上にするという、こういう目標を掲げているんですよね。そして、二〇〇五年度 の推計値で都内の住宅全体の耐震化率は七六%、委員会の答弁では、木造戸建て住宅で六四%、木造の共同住宅で六八%ということなんです。
 そうすると、二〇一五年度の目標達成の見通しというのはどうなるのか、その見通しと年度ごとの計画を示していただきたいと思います。

〇町田耐震化推進担当部長 耐震改修促進計画や「十年後の東京」計画 におきまして、木造住宅につきましては平成二十七年度までに耐震化率九〇%を達成するという目標を設置しております。この目標を見据えまして、実行プログ ラム二〇一〇では、木造住宅助成の年度計画ではなく、三年後の到達目標として住宅の耐震化率八四%を掲げているところでございます。
 これらの目標は、耐震化助成や優遇税制といった施策とともに、建物所有者の自主的な建てかえですとか、市街地開発事業など多面的な施策の展開により達成 を図っていくものということでございます。この目標達成に向けまして、区市町村が実施する普及啓発活動に対する支援制度を拡充したり、都が実施しておりま す整備地域内の木造住宅に対する耐震診断助成戸数を三千五百戸に拡充するなど、施策展開を図ってまいります。

〇大島議員 都の助成制度の考え方というのは、耐震診断、補強設計は 整備地域内七千ヘクタールが対象地域になっています。改修については整備地域の中の六メートル以下の道路に面する住宅に限定しています。この助成対象とな る住宅戸数は二万二千戸だというふうに発表されておりますが、この二万二千戸としたその根拠を伺いたいです。

〇町田耐震化推進担当部長 木造住宅の助成対象につきましては、整備 地域内で昭和五十六年以前に建築された木造住宅を約十一万棟と推計しております。そのうち耐震性があるもの、改修等の対応済みのもの、自主的に診断したも のなどを約五〇%あると想定しております。その結果、耐震診断の対象数を約五万棟と推計したものでございます。
 さらに、このうち、診断の結果耐震性があると判明したもの、不燃化促進等によりまして、不燃化促進事業による建てかえなどを除きまして、この事業の改修助成の対象となるものを約二万二千棟と推計したものでございます。

〇大島議員 二万二千棟を助成の対象としているということなんです が、実際にこの九〇%という耐震化率の目標からいいますと、別に整備地域内の住宅だけの問題ではなくて、整備地域外の住宅も含めて東京全体でどれだけ耐震 化が進むかというのが最終的な目標達成の道だというふうに私は理解をしているんです。でも、二万二千戸ということに限定してそこで耐震改修を行わせる、そ ういっても、これまでの実績などを見ますと相当に力の要る仕事だというふうに思います。
 その中で、答弁でも、区市町村が取り組んでいる普及啓発活動への支援事業を拡充するとおっしゃっておりましたけれども、ではどういうふうに、具体的にどのようなことを、この普及啓発活動への支援事業というので行おうとしているのでしょうか。

〇町田耐震化推進担当部長 区市町村が行います耐震化に関する普及啓 発活動に対する支援事業でございますが、これは戸別訪問ですとか啓発文書等の配布などに対する補助でございます。来年度はこれに、緊急輸送道路沿道建物に 対して区市町村が取り組めるように対象を拡充するとともに、既にこの支援事業を利用して普及啓発活動等を行った区市町村も含めまして、全区市町村がこれま で以上に普及啓発に取り組めるよう、予算額を約四倍に拡充しております。

〇大島議員 普及啓発活動というのはまず最初のきっかけですから、こ こで各区市町村が取り組んでいることを応援しようということで、予算額を四倍にふやしたというお話でした。具体的にどんどん進めていくためには、区市町村 との連携というのが非常に大事だというふうに私も思っています。
 耐震化を促進するためにも、助成制度の条件を緩和したり拡充することが必要だというふうに思うんです。先ほどの答弁でも、木造住宅及びマンション、どち らも自己負担、工事の負担ですね、これが大変大きいということで、助成実績に反映しているんだというようなご答弁がありました。
 確かに耐震ということで考えれば、自分の命を守る、家族の命を守るということで必要なんでしょうけれども、それを今すぐやらなければならないというきっ かけになかなか結びつかない。そういう意味では、対象地域が狭い整備地域内にとどまっているとか、それから助成額が少ないとか、こういうことがやっぱり大 きく反映しているんだと思うんです。
 今回、資料もいただきまして、耐震の問題ではいろいろな制度も含めまして用意していただいて本当にありがとうございます。実はこの資料をお願いした段階 で、区市町村がやっている助成制度の結果についてもお願いしたいということでいったんですけども、これは都市整備局が直接やっているものではないので、責 任持ってお出しできませんというふうにいわれました。
 それで、私は議会の事務局にお願いをいたしまして、各区市町村の担当者のご協力もいただいてアンケート調査を行ったんです。ここにまとめたものを持って いるんですけれども、二十三区はもちろんのこと、区市町村、そして島しょに至るまで、都内のすべての自治体でそれぞれ回答をしてくださいました。本当に貴 重な資料だというふうに私は思っておりまして、後で担当の方にもぜひこれを見ていただけたらいいなというふうに思っています……(「我々にもちょうだい」 と呼ぶ者あり)やじに反応するつもりはないんですけども、必要ならばぜひ後でお渡ししたいというふうに思っています。
 そのアンケートの中で、区市はそれぞれ独自の助成制度を持っておりまして実施しているんですね。しかも、整備地域だけに限定せず地域外というところが非常に多いので、区市町村の場合は全部の自治体を対象エリアとして取り組んでいるということがわかりました。
 耐震診断の結果を見ますと、これは二千五百三十三件で、都の事業で行ったもののおよそ八倍、それから木造改修助成の件数では全体で六百十一件で、これも 都の事業のおよそ十倍程度の効果を上げています。同時に、補助事業の拡充についてさまざまな要望があることもわかりました。
 そこで一つずつ伺っていきたいのですが、まず東京都への要望、アンケートの項目の中に東京都に対する要望という項目も入れさせていただいたんですね。そ の中で、まず東京都の助成する地域、対象の拡大、これが断トツ一位でした。その理由も、同じ東京都が定めている地域危険度の高い地域や国が定める重点密集 市街地にも助成対象を拡大すべきだとか、財政状況が厳しい中でこれ以上区の事業を拡充するのは難しい、都費を含めた歳入を拡大してほしい、特に整備地域以 外での助成を行ってほしい、それから、財政制度が悪化しているため、助成地域、整備地域を拡大してほしい、こういう切実なものでした。
 この区市町村の要望についてどう受けとめますか。この声にこたえて対象地域を都内全域に拡大することが必要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

〇町田耐震化推進担当部長 都が実施しております木造住宅耐震化助成 は、防災都市づくり推進計画に定めております、特に老朽化した木造建築物が集積した区域が連担するなど震災時に大きな被害が想定される整備地域を対象とし ているわけでございます。このような地域では、震災時に住宅が倒壊した場合、道路閉塞や出火によりまして避難、応急活動が妨げられるとともに、大規模な市 街地火災につながるおそれがございます。こういうことから公的助成を行っているわけでございます。
 都といたしましては、財源を効率的、効果的に活用するという観点から、今後とも重点的に取り組む必要のある整備地域に的を絞りまして、木造住宅の耐震化助成を行ってまいります。

〇大島議員 財源を効率的に効果的に配分をするということなんですけど、でも東京の耐震化率を九〇%に上げるという目標があるんですよね。それは整備地域内だけ九〇%にしようというんじゃないわけですよ。東京全体を上げないと達成できない目標なんです。
 そして、各区市町村ではそれぞれ独自に自分の地域、整備地域内だけではなくてそれを大きく超えても、この地域を何とか耐震化率をアップしていきたいとい うことで頑張っているわけです。ましてや密集地域、木造密集、老朽化した家屋の混在するような地域についてはなおさらなんですけれども、ここの地域を厚く するということとあわせてそれ以外の地域も助成するという、両方やることがまさに効率的、効果的な方法ではないかというふうに思うんです。そしたら、さっ きいったように、財政的な問題で実績が上がらないんだというような話にはならないというふうに私は思っているんです。
 特に、耐震改修事業費の上限が今百五十万円ということで、補助額はその半分にとどまっています。実際には診断して計画をつくって改修するということで、 大体百七十万から百八十万程度、このくらいかかってしまうというところが多いんです。都の制度を満額引き出しても百万程度の自己負担ということが強いられ るようになるわけです。しかも古い家ほど費用がかさむんですね、新しい家だったらそんなに改修しなくてもいいのが、やっぱり古いとその箇所も多くなっちゃ うということで。
 だからそうなりますと、仙台市などでアンケートをやったんですが、改修工事費では二百五十万円以上かかった人が三六%と三分の一以上に上っているという 回答がありました。こういうお金がかかるのでは、月五、六万円の年金生活者ではとても払えるものではありません。せめて高齢者や障害者には上乗せをすべき ではないでしょうか。
 大田区などでは、こういうことについて既に実施をしています。また、都の負担の二十一万円というスキームでは不足というふうに考えます。これではなかなか耐震化に踏み切るという気持ちにはなれないんじゃないでしょうか。
 また、住宅リフォームと同時に行うということで耐震化を進めるきっかけになる、促進効果が上がるという話も聞きました。耐震というと、要するに耐震補強 だけですと見ばえが変わらないんです。部屋の中がそのまま。例えば壁を外して中に筋交いを入れるとかやりますけれども、全体のリフォームとはちょっと違う んですね。
 それで女性なんか、私も女性なんですけど、特に私、ちょっと見ばえが変わる方がいいなと。
 これは足立で聞いた話なんですが、水周りのところって結構傷みがちなんですね。それで台所のリフォームをしたい、台所のリフォームをするのには割と女性 は積極的なんですけど、耐震改修だけで台所が全く前と同じというんだと、なかなか二の足を踏んじゃうんだそうです。そこで、耐震改修がやれるので、一緒に 診断をして水周りのリフォームも同時にやりましょう、そうすると若干お金はかかるんですけれども、その分補助金が出ますから、差し引いて自己負担は同じぐ らいですよという説明をして、いろいろ話を進めるとそれならやりましょうという方がかなりふえているんだそうです。
 そういうことで、リフォームと同時に耐震化を進めると促進効果も上がるといわれているので、こうした状況も踏まえて、先ほどの啓発事業もありますけれども、耐震化の助成額をふやすことが必要ではないかなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

〇町田耐震化推進担当部長 住宅の耐震化につきましては、自助、それ から共助、公助という原則を踏まえまして、まず建物所有者がみずからの問題といたしまして、かつ地域の問題であるということを認識していただき、主体的に 取り組んでいただくことが不可欠でございます。このような考え方を踏まえまして、整備地域内につきまして、先ほど答弁いたしましたような理由から公的助成 を行っているところでございます。
 都といたしましては、限られた財源を効率的、効果的に活用するという観点から、この整備地域に的を絞って助成を実施しておるものでございます。施策目的 が耐震改修ということでございます。今後ともこの点を踏まえまして、助成額の増額ではなく、耐震化に向けた建物所有者の積極的な行動を促すための普及啓発 を初めといたしまして、各種の施策に積極的に取り組んでまいります。

〇大島議員 私も改修に向けて積極的な行動を促すための提案を今ずっとやったんですよね。
 それからもう一つ、実は耐震診断、計画、補強工事に至るというこの一つの流れが、今、不況の中で大変苦しんでおられる建設業者の方々にとっては朗報だというんです。
 足立区の場合は、この耐震化に向けて、実は家具転倒防止器具を取りつけるという施策をやっているんですけど、それに補助金を出すんですね。その耐震改修 のきっかけとなる転倒防止器具のことでまずお話しに行く。そのときにあわせて、耐震のこういうことがありますので診断を受けたらどうですかというお話をす る、そういう一つ一つの信頼関係の中で耐震改修の事業にまで進むというようなことで、改修する方にとってみれば安心になりますし、事業者にとってみれば仕 事の確保にもなるし、最終的には耐震化が進んで、まち全体が逃げないで済むまちになるということで、本当に一石二鳥にも三鳥にもなると。こういうことで、 やっぱり助成額をふやして、もっと積極的に行動してもらえるようなきっかけというのをまず東京からやっていく必要があるんじゃないかなというふうに思いま す。
 その中でもう一つ問題になるのは、耐震改修後に総合評定を一以上にするということなんです。これは費用の面でもすごく大変なんです。例えば共同の木造の アパートなんかだと、人が中にみんな入っていますから一部屋ずつしかできないですね。全部一遍にということがなかなかできない、そこに居住している方をほ かに移さなきゃできないので。そういうことで一部屋ずつやりたいという要望もすごくあるんです。そういうことも含めて段階的な補強も助成の対象にすべきで はないかなというふうに思うんです。
 また、改修後に総合評定が一・〇未満の住宅でも助成の対象にすべきではないかなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

〇町田耐震化推進担当部長 ご質問にございました総合評定というの は、いわゆるIw値と呼んでおります構造耐力上の指標でございますけれども、このIw値一・〇以上の建物につきましては、震度六強から七程度の大地震に対 しまして一定の耐震性を有するものとされております。一方、このIw値が一・〇未満の建物につきましては、大地震の発生時に倒壊または崩壊するおそれがあ ると、必要な耐震性を満たしていないものとされているところでございます。
 したがいまして、Iw値が一・〇未満の住宅への助成につきましては、耐震性能が十分に向上するとは限りません。地震発生時に倒壊し、道路閉塞を引き起こす可能性もございます。こういったことから適切ではないと考えております。

〇大島議員 一遍に全部じゃなくて少しずつやっても最終的にはしっか りとした一・〇以上になるとか、そこをやったことによって下がってしまうというなら無理ですけども、そうじゃなくてそこを維持できるというものであった ら、各区、ほかのアンケートなんかを見ますと、そういうのをやっているところもあるんです。そういうふうにして少しでも倒れない、倒壊しない住宅をつくっ ていこうということでの取り組みというのが進んでおりますので、ぜひ検討していただきたいと思います。
 そんな中で、先ほどもいいましたけど、一部屋でも補強の対象にすべきではないかという問題なんです。
 これは二月十一日の朝日新聞なんですけれども、耐震の改修に必要な木造の一部屋補強の助成をするということを渋谷区で実施すると、二〇一〇年度の予算案 の中に入っています。この背景には、資金不足、工事中の居住場所の問題などが指摘されたため、工期が一日で終わり、建物の一部屋だけを補強する制度を設け ることにしたというふうになっています。ここでは耐震化ではなく補強ですけれども、命を守ることにつながるからだ、こういって踏み切ったというふうに報道 であります。
 そういう点でいって、ぜひ一部屋補強も助成の対象にすべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

〇町田耐震化推進担当部長 木造住宅の耐震化助成につきましては、倒壊によります道路閉塞を防ぐことを目的として実施しているものでございます。
 お尋ねの一部屋補強への助成につきましては、先ほどの答弁と同様でございますが、住宅の耐震性能が十分に向上するとは限りません。地震発生時に倒壊し、道路閉塞を引き起こす可能性がございます。こういったことから助成対象としては適切でないと考えております。
 なお、都では、阪神・淡路大震災などで多数の高齢者や障害のある方が犠牲になっているということを踏まえまして、住宅の倒壊から高齢者や障害のある方などの生命を守る観点から、耐震シェルター及び防災ベッドの設置費用の助成を行っているところでございます。

〇大島議員 渋谷区がいうように、耐震化ではなく補強だけれども命を守ることにつながるからという、やっぱり人の命を守ろうという立場で物を考えていくということがすごく大事じゃないかというふうに私は思っています。
 最後なんですけど、一九八一年五月以前の建物が今対象となっていますけれども、二〇〇〇年の政令改正でさらに基準が変わったと聞きました。
 二〇〇〇年以前の建物も診断、改修助成の対象に加えて、たとえ耐震診断助成を半額でも助成することができれば、耐震化に対する意識を高めてもらうきっかけになるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

〇町田耐震化推進担当部長 二〇〇〇年は、いわゆる平成十二年でござ いますけれども、平成十二年の政令改正は、昭和五十六年に改正されました現行の新耐震基準の考え方に沿いまして、壁の配置の評価方法や柱やはりの接合方 法、こういう点に関します取り扱いの基準を明確にしたものでございます。一方、昭和五十六年に改正された新耐震基準に基づく建物につきましては、阪神・淡 路大震災に関します国の調査によりますと、地震による被害が少なく耐震性を有するものであるという認識が示されております。
 このことから、都といたしましては、まず五十六年以前に建築された建物の耐震化を促進すべきであると考えております。現行の各施策を今後とも積極的に推進してまいります。

〇大島議員 いろいろな提案もさせていただきました。いろいろもっと やりたいなと思ったんですけど、時間の関係もあるのでこの問題はこのくらいにしますけど、阪神・淡路大震災では、犠牲になった方の八割が建物の倒壊による 圧死とか窒息、約一割の方が焼死といわれています。都民を地震による建物倒壊から守るためにも耐震化率を引き上げていくということは、どなたも一致できる ものだと思います。ぜひ木造の戸建てや共同住宅、マンションの耐震診断や改修工事への助成金をふやすことや、その対象を広げていただいて、区市の取り組み とあわせて柔軟な対応をしていただけますように強くお願いをしておきたいと思います。

都営住宅の問題について(2010年3月18日)

〇大島議員 では、次に都営住宅の問題で質問します。
 二〇〇〇年以降、東京都は都営住宅の新規建設は行わず、専ら建てかえ住宅の建設を進めてきました。その中で型別供給が行われておりまして、ひとり暮らし なら一DK、二人暮らしなら二DK、こう決められておりまして、入居せざるを得なくなっています。建てかえということで、対象住宅に居住している方の家族 構成によって、建てかえ後の住宅の部屋の型が、広さが決まってくるという関係になっています。
 今、高齢者のひとり暮らしとか二人暮らしの方たちが大変ふえておりまして、こういう住宅が建てかえということになりますと、どうしても一DKとか四十平米の二DK、こういうものが多くなってしまいます。
 足立区でも建てかえ住宅をいろいろやっておりますけれども、上沼田団地という大変大規模な団地の建てかえが進んでおりまして、今、一期工事が行われてい ます。この一期工事では、一DKが百八十七戸、二Kが百二十一戸で、全体で三百六十五戸のうち、何と八四・三%が四十平米以下の小さな間取りの部屋となっ ています。
 こうした規模の小さい住宅が数多く建設されている今のやり方では、ひとり暮らしの方が多ければ多いほど一DKの戸数がふえていく仕組みになってしまっ て、例えばそこに居住している方が亡くなったり転居したりということになりますと、その後に入居できるのは、やはりひとり暮らしの高齢者しかいなくなって しまうんです。そうなると団地全体が高齢化して、自治会活動も思うようにいきませんし、コミュニティの育成もさらに難しくなるということが懸念されます。 このような団地を東京都がつくっていく役割を果たしていくというのは問題だというふうに思います。
 型別供給というやり方をやめて、従前の居住者が移転する際には、例えば一人世帯であっても、二DKなどの広目の住宅を居住者が自分で選べるようにすべき じゃないでしょうか。広い部屋に移れば当然家賃も上がってしまいますが、それはその方の選択なんですね。でも、そういうふうにしても少しでも広い部屋に移 りたいという需要は多いと思いますが、いかがでしょうか。

〇山口建設推進担当部長 都営住宅は、都民共有の住宅セーフティー ネットとして機能するよう適切に維持更新し、ストックを活用して公平かつ的確に供給することとしております。このため、建てかえに当たりましては、居住者 の世帯構成に応じた基準を設け、これに基づきまして適切な規模の住宅に入居していただくこととしております。

〇大島議員 そうなっているのはわかるんです。でも、それだと偏った団地構成になってしまうなというのを危惧しているわけです。
 一DKの部屋というのは三十二平米で、高齢者がベッドを置くと、その周りに家具を置くことも本当に難しくなっちゃうし、例えば寝たきりになって介護とか 看護するときに、子どもたちが来ても泊まる場所がないということで、台所に布団を敷いて寝るのが精いっぱいだと。もちろん車いすで生活するのも難しいとい う状況です。将来の団地全体の活性化、こういうものを視野に入れて東京都は考えていくことが必要だというふうに思います。
 上沼田団地では、建てかえ後の戸数が千四百戸、元戸数が千六百十二戸ですから、建てかえ前を二百十二戸、一三%も下回ってしまうんです。少なくとも元戸 数以上の住宅を建設して、子育て中のファミリー世帯が住めるような二DKとか三DKの住宅をもっと供給すべきではないでしょうか。
 そのためには、都営住宅については総戸数抑制策を見直して新規の都営住宅の建設を再開すべきと考えますが、見解を伺います。

〇山口建設推進担当部長 都内の住宅数は既に世帯数を一割以上上回っ ておりまして、さらに将来的には東京都においても人口減少社会の到来が見込まれております。一方、都営住宅は一度建設を行いますと、長期間にわたりまして 管理していかなければならないことから、管理戸数を抑制していく方針でございまして、元戸数以下を基本として、入居実態を踏まえながら建てかえを進めてい くこととしております。

〇大島議員 住宅ストックが世帯数の一割を超えるというのはもう何回 も聞いているんですが、きょうの資料をいただいたのを見てみますと、東京の家賃というのは全国で比べても断トツです。全国平均が六万四百六十七円、これは 民間借家の一カ月の家賃、間代の比較を見ていますけど、全国が六万四百六十七円で東京都は八万五千百十二円、区部は九万百四十五円なんです。本当に高いと 思います。こういうところになかなか入居するのが難しい、また入居していても暮らしを圧迫するということで、都営住宅に入りたいという人が年々ふえている んです。空き家の応募倍率を見ればもう明らかだというふうに思います。そういう点で、住宅政策についても本当に根本から見直す時期に来ているのではないか というふうに思います。
 次に、エレベーターの設置の問題について伺います。
 エレベーターの設置というのが大分進んでまいりました。前にいただいた資料によりますと、平成十六年度から二十年度までで二百二十六団地、三百八十三基 設置されたと書いてありました。年平均で七十六・六基ということなんですが、来年度は六十五基が予算化されています。同じ団地に住んでいても、設置基準に 満たない棟だけが取り残されてしまって、ここに居住している方たちから不公平だという声が上がっています。エレベーターの予算をふやして、設置基準を下 回っている住棟にもぜひ設置できるように要望しておきたいと思います。
 このような中で、都営住宅の一階部分に店舗がついているいわゆる店舗つき住宅、この店舗に違反の増築などがある場合には、エレベーターの設置が難しく なっているというケースがあります。居住者にとっては、自分でこの棟を選んだわけではありませんので、やはり不公平だという声があります。
 非常に難しい問題だということは理解しているんですけども、この点についてはどのように考えていますでしょうか、見解を伺います。

〇荒川営繕担当部長 都営住宅の下層部分にございます併存店舗に建築基準法の確認を受けていない増築がなされている場合につきましては、所管の建築指導部局と連携しまして、当該店舗の所有者に対して是正への協力を求めているところでございます。
 しかしながら、エレベーター設置の際は、計画通知を提出しまして、建築基準法に適合していることの確認を受ける必要があるため、是正が行われない限りエレベーターの設置は困難でございます。

〇大島議員 これはやっぱりいろいろ問題があるということだし、解決 が難しいというのも私もよくわかるんですけれども、店舗つき住宅の店舗との関係では、財団法人首都圏不燃建築公社と東京都、それから買った店舗の持ち主、 この三者の間でさまざまな契約が結ばれているんです。東京都が土地賃貸契約を結んで、今でも不燃公社が地代を徴収し、東京都に納めています。そして、不燃 公社が店舗分譲契約により店舗を購入した方との間で土地の賃貸契約が結ばれています。さらに、併存店舗分譲契約というのによりまして、店舗の所有権を取得 したときは、今度は東京都と土地賃貸契約を締結するということになっています。
 私、この契約書の写しを情報公開でいただきました。それを読んでみますと、土地の使用状況の制限、変更という項目に、この土地に地表から一メートルの高さ以上に新たな建築物を建設し、または既存建物の増築及び工作物を設けてはならないというふうになっているんです。
 そして、契約の解除という項目では、この契約に違反したときは、催告をしないでこの契約を解除することができる、東京都が解除することができるというふ うになっているんです。しかも、契約解除された場合は、東京都の受けた損害をその店舗の人が賠償しなければならないというふうにも書いてあるんです。つま り、東京都は契約上、この違反増築などについて、契約の解除も含めて十分に対応できる、そういう契約というふうになっているんです。
 この点で、この店舗の無断増築について、これまで不燃公社がずっと折衝してきたということなんですが、平成十九年六月、都市整備局に不燃公社からの報告 書が上がっているんです。これを読みますと、これまで主として公社でヒアリングを行ってきましたが、公社はここまでが限界であり、今後も引き続き撤去を進 めていくのであれば、行政であり、また各店舗所有者との建物の維持管理に関する契約を締結している東京都より行っていただきたい、こう書いてあるんです。
 まさに東京都がきちんと対応すべき問題ではありませんか。是正が行われない限りエレベーター設置は困難というだけでは片づけられない問題だと思いますが、再度答弁を求めます。

〇荒川営繕担当部長 首都圏不燃建築公社の文書は折衝記録の報告書でございまして、お話の内容はそれに付された所感、感想でございます。同公社は、当該店舗の所有者への訪問を現在も引き続き行っている状況でございます。
 先ほどもご答弁しましたが、既に一部の団地におきまして、建築確認を受けていない増築を行った店舗の所有者に対しまして、関係団体と連携しまして文書送付や戸別訪問を行いまして、是正の協力を求めているところでございます。

〇大島議員 少しずつではあるけれども改善に向けて努力してくださっ ているということはよくわかります。でも、そこに住んでいる方にしてみれば、早くその部分が解消しないとエレベーターが設置できないという二重の苦労を 持っているわけです。ですから、ぜひ東京都として、そういう方たちのためにも一日も早い解決のために努力していただきたいと思います。

緑確保の総合的な方針について(2010年3月18日)

〇大島議員 最後に、緑確保の総合的な方針への意見を表明したいと思います。
 今回策定される緑確保の総合的な方針は、方針策定の必要性のところでも述べられておりますように、これまでさまざまな緑の施策が講じられてきたにもかか わらず、東京全体の緑を俯瞰すれば、いまだ減少傾向が続いているということを率直に認め、残された緑をどう守っていくかという観点から策定されたもので す。
 また、緑の役割についても、地球温暖化に係るCO2吸収源としての役割や、クールアイランドへの貢献、生物多様性の確保、郷土の景観を形づくる骨格とし ての役割、雨水の浸透機能など、既存の緑の持つ多くの機能に光を当て、既存の緑は都民全体のかけがえのない共有財産であり、未来に向けて確実に引き継いで いかなければならないと強調し、我々の世代はそういう責務を担っているとまで言及しています。
 こうした緑を守ることへの決意と取り組みは理解しますが、その一方で、これまでさまざまな緑の施策が講じられてきたにもかかわらず、なぜ今も緑の減少に 歯どめがかからず減少傾向が続いていくのか、ここを深く分析して、その反省を踏まえて新たな方針をつくるということが重要だと考えます。
 緑破壊の大きな原因の一つが、今、東京で行われているさまざまな開発行為です。東京都では、東京の新しい都市づくりビジョン、こういうもので東京を活力 と魅力に満ちた国際都市にすると、そして再生するための都市づくりとして、都心部を中心とした同時多発的な民間開発が打ち出され、これが環境への負荷を飛 躍的に増大させています。また、オオタカの営巣も確認されているという広大な多摩丘陵での南山開発や坂浜平尾地区の区画整理事業など、緑を守ってほしいと いう住民の反対もあるもとで強引に進められています。こうして守るべき緑が失われているのです。
 この方針案の中にも、東京都の樹林地は平成九年から十九年の十年間で約八百ヘクタール減少し、今も減少を続けていることや、平地林は多くが市街地化により消失し、一ヘクタール以上の平地林はわずか三十カ所程度になっていることを明らかにしています。
 今、既存の緑の保全だけでは総合的なまちづくりとはなりません。こうした東京の現状を変え、緑を確保していくためにも、緑を破壊し減少させる開発行為を 厳しく規制し、開発のビジョンを見直す方向に大きくかじを切りかえる政策の転換を強く求めて、意見とさせていただきます。
 以上です。

緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例案にたいする意見表明 (2011年3月2日)

 私は、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例案に反対し、修正案に賛成の立場から討論を行います。

 首都直下型地震の発生が切迫するなかで、耐震化促進は重要な課題あり、わが党も沿道の耐震化を急速に進めることは非常に重要なことであると考えています。

 提案された条例は、緊急輸送道路(2000km)のうち、特に沿道の建築物の耐震化を促進する必要がある道路を「特定緊急輸送道路」に指定(今年6月ごろ)し、この道路に接する昭和56年5月以前に建築された、道路幅員のおおむね2分の1以上の高さの建築物所有者に対し、耐震診断の実施を義務付け、行政指導や、実施命令により義務の履行を確保するものです。義務化の対価として、耐震診断、設計・改修費用に対する都の助成を引き上げる方針が出されていることは1歩前進と考えます。

 先ほど、私どもの提案説明で指摘したように、条例案は、第1に、都民全体に対し、建築物の耐震性能を確保する社会的責務を全うするよう求める一方、都自らの責務についてはきわめて不十分であること。第2に、一連の過程において、都民参加の仕組みが充分保障されていないこと。第3に、耐震診断並びに設計・改修で一番の障害となる費用負担への助成や、配慮の仕組みが十分に整っていないこと。第4に、耐震診断命令に違反した者への罰則に、罰金という刑事罰が科せられることなどの大きな弱点を抱えています。

 実際、昨日の質疑でも、東京都の耐震設計・改修助成の拡充措置について、2016年度以降は考えていない旨の答弁が行われ、また区市町村への財政支援にはふれませんでした。これは、都の責務の規定がきわめて不十分であり、また助成についても、「必要な助成を行うことができる」という「できる」規定にとどまっていることの反映です。

 これらの問題を残していることから、本条例には反対です。

 わが党の提案した修正案は、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化にあたって、東京都の責務を明確にし、東京都と都民、市区町村との協力・連携を緊密にし、関係者の経済的負担を軽減することによって、耐震新診断から耐震改修に至る耐震化の促進を加速させることに資するものです。

 委員各位のご賛同を改めてお願いし、意見表明といたします。

以上

都市整備委員会への修正案の提案説明 (2011年3月2日)

 第57号議案「東京都における緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例」に対する修正案の提案理由の説明をさせていただきます。

 今回、都側から提案されている条例案は、特定緊急輸送道路の沿道建築物の耐震診断の実施、診断状況の報告を義務づけるものです。私どもも、沿道の耐震化を急速に進めることは非常に重要だと考えます。そのために、義務化の対価として、耐震診断、設計・改修費用にたいする都の助成を引き上げる方針がだされていることは一歩前進ですが、条例案は、以下の点で大きな弱点を抱えています。

 第一に、緊急輸送道路沿道建築物の所有者の社会的責務を強調するだけでなく、都民全体に対し、建築物の耐震性能を確保する社会的責務をまっとうするよう求める一方、都自らの責任については不十分なものとなっていることです。

 第二に、特定緊急輸送道路の指定からはじまり、耐震診断を実施していない特定沿道建築物の所有者に対する公表、命令など一連の過程において、建築物の所有者やテナント・住民などの関係者をはじめ、都民参加のしくみが十分に保障されていないことです。

 第三に、建設された当初は特定緊急輸送道路ではなかった沿道の建築物が、あとから指定をうけ、義務化されるにもかかわらず、耐震診断ならびに設計・改修で一番の障害となる費用負担への助成や配慮のしくみが十分に整っていないことです。今日、経済の停滞・後退、また高齢化のなかで、沿道建築物の所有者も、業務ビルの所有者であればテナントが入らない、マンションなどの区分所有者であれば、失業や年金生活などで、経済的困難を抱えている方が少なくありません。そうした方々への保障や配慮がなければ、耐震化は困難になるばかりです。

 第四に、耐震診断命令に違反した者への罰則に、罰金という刑事罰が課されることです。罰金を科す有罪判決が確定すれば、前科として扱われます。そして、罰金の場合、五年間、市町村役場に備え置かれる犯罪人名簿に登載されます。たまたま特定緊急輸送道路の沿道にあったがゆえに、耐震診断しなければ、前科者にされるというのはあまりに重い罰則ではないでしょうか。

 以上の立場から、弱点を正し、よりよい条例として成立させるために修正案を提案するものです。
 第一に、東京都の責任の明確化です。
 前文のしめ≠ノ当たる部分で、東京都は、「都民や東京に集う人々の生命と財産を守り、首都東京の機能を維持するという決意を表明」としている部分を、東京都には、都民の生命と財産を地震による災害から守り、都市機能を維持する「責務があることを宣言する」こととしました。
 さらに都の財政支援の責任について、第三条「都の責務」規定で、「沿道建築物の耐震化を促進するための助成をはじめとする施策を総合的に推進するものとする」と「助成をはじめとする」という文言をもりこむとともに、現行案第十六条では知事は、「必要な助成をおこなうことができる」と「できる」規定にとどまっている部分を、修正案第十七条で「必要な助成をおこなうものとする」と改定することを提案しています。
 現在、都の助成率のひきあげは、診断では三年、設計・改修では五年で打ち切られるものとされています。また、市区町村が設計・改修助成制度を整備する場合、区市町村も1/6を負担しなければなりませんが、財政力の弱い多摩地域の市町村での制度立ち上げのために都が財政的支援することは、今のところ予定されていません。条例に都の財政的支援の責任を明確に書き込むことは、条例の運用にあたって、このような問題を解決していく保障となるものです。

 なお、それでも、様々な事情から耐震診断の実施が困難になることが考えられます。たとえば、経済的困窮にある、区分所有者が多く合意に時間がかかる、図面をなくして設計費用がどれだけ高額になるか見当もつかない、などです。このため、修正案では、公表や命令にあたって考慮する「正当な理由」の前に、「経済的困窮その他」という文言を加えることによって、こうした様々な事情を個別具体的に配慮する枠組みをつくりました。

 第二に、都民及び沿道建築物所有者にたいする規定の整備です。
 前文では、「都市における建築物の所有者は、耐震性能を確保する社会的責務を有する」として、都の責務に一言も言及せず、もっぱら都民の責務を強調しています。このような考え方は、都民の納得を得られるものではありません。本条例は、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化の推進を目的としたものであり、このことも勘案して、この部分を削除しました。
 また、第五条の、沿道建築物の所有者は「自らの社会的責務を認識して」「耐震化に努める」としている部分を、「都及び区市町村と連携して」「耐震化に努める」と修正するなど、随所に、都と都民との連携、協力、理解をもりこんでいます。

 第三に、手続きの整備です。
 特定緊急輸送道路の指定にあたって、現行案では、当該区市町村の長だけに意見をきけばよいことになっていますが、修正案第七条第2項では当事者である沿道建築物の所有者及び関係者の意見を聞くこととしています。
 また、都民も参加する第三者機関である審査会についての章をあらたに設けて、知事が公表や命令をするにあたっては審査会の意見を聴かなければならないという規定を修正案第十四条にくわえました。

 第四に罰則の規定です。
 耐震診断の実施命令に違反した者への罰則を刑罰である「罰金」から、知事による行政処分である「過料」にしたことです。

 最後に、附則で、施行後三年経過時の見直し規定を加えました。
 三年は、耐震診断の所有者負担を実質ゼロとする助成制度の終了予定期限です。この時期に、状況を点検し、必要な改善をおこなうことは、特定沿道建築物の耐震化をやりとげるためにも重要であると考えます。

 以上のように、修正案は、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化に当たって、東京都の責務を明確にし、東京都と都民、市区町村との協力・連携を緊密にし、関係者の経済的負担を軽減することによって、耐震化の推進を加速させることに資すると確信するものです。各会派の皆さんのご賛同を心からお願いし、提案説明を終わります。

以上