第18期 財務局関係の都議会各委員会での質疑
| 2009年9月17日 | 低価格入札について | 財政委員会 | たぞえ民夫(世田谷区選出) |
| 2009年10月27日 | 主税局の事務事業について | ||
| 2009年10月29日 | 都の施設の維持管理について | ||
| 2009年12月10日 | 東京都税制調査会中間報告について | ||
| 2010年2月19日 | 消費税減税を緊急に求める意見書の提出に関する陳情について | ||
| 2010年3月5日 | 国の合同庁舎化による税金のむだ使いについて | ||
| 2010年3月17日 | 都税収入のあり方について | ||
| 2010年3月18日 | 公契約制度について |
〇たぞえ議員 日本共産党のたぞえ民夫です。契約案件の低価格入札について、幾つか伺いたいと思います。
今回の選挙で国民の審判が下された構造改革路線、この路線は、バブル崩壊後の長期不況のもとで、生活密着型公共事業の縮小という追い打ちをかけてきました。その結果、東京を含む関東圏の建設分野の投資額は、九二年の三十一兆四千億円に比べて、〇八年の見込みでは十七兆二千億円と、五割台に落ち込ませました。
最近、中小企業家同友会がこの春に行った全企業を対象にした調査では、経営状況が、少し悪い、かなり悪いが六割、また過去一年で大企業との間に生じた不正取引、例えば一方的なコストダウン、これが六四%、価格の改定、工期の前倒し、不払いが一八%という驚くべき状況です。
大工で生計を立てているある労働者の方からは、仕事ががた減りで、賃金も上がらず、生活に困っている、こういう声も寄せられました。また、価格競争が激しく、経営を圧迫している。低価格入札に歯どめをかけてほしい。最低価格制度を採用してほしい。こうした安ければよしとする現在の競争入札制度に対して、品質を担保することができないとの声が多く示されています。
こうしたもとで、今回の契約は、建築工事で五件、土木工事で一件、合わせて契約金額は百五十八億四千五百二十三万円という税金が都から業者に支払われるわけです。
六件の契約議案を見ると、予定価格は合計で二百二十八億七千八百万円ですから、落札率の平均は六八%ということになります。
例えば議案になっている環状二号線新橋・虎ノ門地区の地下トンネルの場合、これまで契約済みの東新橋工区の場合九六・七%、新橋第一工区では八〇・六%、西新橋工区は六二・五%でしたが、今回の工区の落札率は五四・〇二%で、過去の契約の中でも最低で、平均の落札率と比べても一四%低いわけであります。
私、先日その環二の現場を建設局の方からのご案内で見てまいりましたけれども、工法も同じ、幅員も深さも同じと。どこを見ても同じ構造なのに、なぜこんなに落札率が変わってしまうのか。実は地下の埋設物がいろいろあるだとか、地下鉄であるとかそういう要件があるんだという話がありましたけれども、それにしても、それによる落札額は数十億円も違うということに大変驚きを禁じ得ませんでした。
今回、葛飾区内に建設する都営住宅の工事案件でも、議会にかかる九億円以下を含めて五件契約をされますが、五億円台が落札率一〇〇%、六億円台が一棟で九〇%台、八億円台が一棟で八〇%、今回の十四億円のこの都営住宅は六〇%台ということで、最低の価格入札になっているわけであります。
契約金額が低ければ落札率が高いという現象、それから同時に、大手でも九億円以下の場合は割と落札率が高いと、こういう状況を考えてみますと、財務局としては、この低価格入札の状況をどのようにとらえているのか、まず伺いたいと思います。
〇奥田契約調整担当部長 低入札価格についての認識でございます。先ほどもご答弁いたしましたが、公共工事は完成後数十年にわたりまして都民に利用される社会資本を整備するものでございまして、工事日数の確保が重要でございまして、また都民の税金により整備されることから、価格と品質のバランスを保ち、その両立を図る必要があると考えております。
しかしながら、著しく低い低価格で入札することにより、工事現場での労働条件の切り下げ、あるいは中長期的に優良な事業者の減少や技術力の低下を招くおそれといったものが懸念されまして、今後の公共工事の品質の確保に悪影響が生じることを懸念しております。
〇たぞえ議員 今回のように低価格契約がどの契約議案でも起こるのは、企業がブランドを守るために何としても仕事を確保しようと、そしてゼネコン企業同士の競争を激しくさせて、たたき合い、最低価格でJVが獲得するという図式です。
そもそも日本の建設業のシステムは、大手ゼネコンを頂点に重層的な下請構造になっていて、仕事の丸投げや低単価発注、工事代金の支払いの先延ばしなど、下請業者にしわ寄せが押しつけられることが目に余る状況にあります。
公共事業受注をめぐる現場からも、受注価格が低く、とれば赤字になる、こういう声も多く聞くところです。
同時に、低価格によって、第一に、下請の工事で働く人々の賃下げなどのしわ寄せが避けられません。第二に、労賃が低いと働くなり手がふえないだけではなく、熟練技術者が育たない、そのために技術力の低下を招くなどいろんな問題が起こります。三つ目に、品質の確保にも悪影響が出ることが懸念されています。行政側にとっても、低価格だと何度も契約事務をしなければならない。
このような低価格入札が持っている負の遺産、この連鎖というんでしょうか、これについてはどのようにお考えでしょうか。
〇奥田契約調整担当部長 確かに、低価格につきましてはいろいろな懸念が生じることでございまして、私どもも、現在、現行でも低価格入札の関係では調査をしているところでございます。
しかしながら、先ほど申し上げましたとおり、公共工事につきましては税金を投入しているものでございまして、価格と品質のバランスというものを保ちながら、その両立を図る必要があると認識しております。
入札契約制度は、透明性、競争性、品質確保の三点の要素が社会的に求められている中で、バランスをとりながら、そういった調査をしていく必要があると思っています。
〇たぞえ議員 東京都発注の契約についても、契約後に設計変更を行って、新たな経費をふやすことで実際の低価格を引き上げるということも指摘がされています。これは、九億円以上の契約の場合には議会にかけるわけですが、以下はかけないわけでありますので、契約後その設計変更等が起こると議会側からチェックすることもできない、こういう問題もあります。
都の入札制度を、工事価格だけでなく、それ以外の技術水準や防災、地域社会貢献、公正な労働基準、適正な下請業者との取引などを含めて、品質確保のためにも総合評価入札制度に、できるだけするということではなく、すべてに対応する必要があると思いますが、いかがでしょうか。
〇奥田契約調整担当部長 総合評価方式自体は、先ほども答弁いたしましたが、非常にすぐれた点があることは認識しておりますが、ご指摘のように、すべてというのはなかなか難しいかなと認識しております。
しかしながら、今後予定されております研究会の提言を踏まえまして、一層の適用拡大に向けて、関係各局と連携協力して、計画的に取り組みを進めていきたいと思っております。
〇たぞえ議員 先ほどからの議論でも、低価格入札のしわ寄せというは、下請にも流れ、影響受ける。そして、発注者である東京都が委託した仕事が、適正にそれが実行されるかという問題、こうしたいろんな問題を考えますと、低価格契約であればこそ十分な関与が必要でありますし、元請した大企業を含めて、適切な指示、直接的な監督が極めて重要な分野であると思います。
都民の暮らしから見ても、安ければそれはこしたことないというのはありますけども、しかし、他の地域では、低価格入札のために、でき上がった建物が通常の耐用年数より前に補充をしなきゃならぬと、こういうことも聞くところであります。中身も、そして量も、適切な契約になることが都民の願いだと思います。
そういう点で、今回、六件すべて落札率は低いというもとで、今後こうした企業体への適切な対応は十分に都としてとるよう求めて、質問を終わります。
主税局の事務事業について(2009年10月27日 財政委員会)
〇たぞえ議員 私からも、主税局の事務事業について伺うものです。
きょう取り上げるのは、納税と滞納にかかわって徴収のあり方などであります。
今、世界的な経済危機の中で、ヨーロッパでも失業が大問題になっていますが、日本の首都東京のど真ん中に派遣村ができたのは、世界でも日本だけです。まじめに働き、つましく暮らしてきた人たちが、失業や倒産、病気などで簡単に貧困に陥ってしまう。そして、日本のように、医療費の窓口負担が、通院でも入院でも三割かかり、年金を受給するのに二十五年も保険料を払わなければならない。雇用保険を受ける失業者は二割程度で、生活保護でさえ、受ける必要がある人の一、二割しか受けられない。このように、所得の少ない人、生活に困窮している人が救済されないことが、今、政治の大きな問題になっております。前政府の調査でも、六割の国民が、暮らしが苦しくなっていると訴えているように、この状態に抜本的な解決のための手を尽くさなければ、日本の社会も、経済も、衰退をしてしまいます。
そこで伺いますが、この間、納税者に直接影響を与えた税制改正は、どのような制度で、影響額はどうなのか、まず伺います。
〇目黒税制部長 個人住民税におけます例で申し上げますと、最近の主な税制改正及びその影響額について申し上げますと、平成十五年度の税制改正におきまして、配偶者特別控除の上乗せ分の廃止によりまして、六十六億円の増収となってございます。平成十六年度税制改正におきましては、公的年金等控除の縮減及び老年者控除の廃止によりまして、九十億円の増となってございます。また、平成十七年度、十八年度税制改正における定率減税の縮減及び廃止によりまして、三百五十六億円の増ということになってございます。
〇たぞえ議員 定率減税の廃止の際には、住民税の負担が上がることに、都民の皆さんから、都民の生活を守ってくれるのが政治の仕事のはずではないかと、このように語られながら、街頭での増税中止の署名に多くの人が列をなして賛同を、署名をしてくれました。
その住民税の税率は、これまで、一三%、一〇%、五%の三段階であったわけですが、この累進課税の廃止になったことで、〇七年六月から住民税の税率は、どう変わったんでしょうか。
〇目黒税制部長 平成十八年度税制改正によりまして、平成十九年度分以降の個人住民税所得割の税率は一〇%となってございます。
〇たぞえ議員 一律一〇%の税率になったことで、これまで非課税者の方が課税者に切りかわったり、また、これが直接、介護保険にはね返ってくるなど、都民にとっては、本当に大変な事態でありました。
前政府は、一年間通して所得税と住民税の税率は変わらないと、このように説明してきましたが、新しい所得税の税率適用と個人住民税の適用の時期がずれたり、〇七年度には、定率減税の廃止による大増税が行われることによって、地方税は極めて増税という事態になりました。
その中でも、扶養控除は、ゼロ歳から十五歳までと、二十三歳から六十九歳までの所得のない親族を扶養している場合に税負担を軽減するもので、所得税を計算する場合、扶養親族一人につき三十八万円を所得から差し引くことができる、その分には税金がかからないという制度です。仮に、所得税、住民税において、扶養控除を廃止すると、課税所得がふえて、そのための税負担がふえるということになるんでしょうか。
〇目黒税制部長 仮に、所得税、住民税におきまして扶養控除が廃止された場合には、他の条件が変わらなければ、当然のことながら、扶養控除の適用を受けている納税者の税負担は増加することになります。
〇たぞえ議員 かつて特別配偶者控除が廃止になったとき、これまでなかった低額所得者だった年金生活者などから、住民税を払いたくても払えないという人が大変多く生れました。
そこで、事実の確認でありますが、固定資産税と個人都民税の二つの税、東京都の地方税の収入の何割を、この二つの税が占めているか示していただきたいと思います。
〇目黒税制部長 平成二十一年度の当初予算ベースで申し上げますと、個人都民税が都税収入全体に占める割合は一七・五%、固定資産税につきましては二二・四%ということになります。
〇たぞえ議員 二十年度の固定資産税と個人都民税の収入にならない額の率と、収入予定と比べて、どういう状況かお示しいただきたいと思います。
〇阿南参事 お尋ねの平成二十年度個人都民税の調定額は約八千七百十五億円、収入額は約八千百六十一億円、収入件数は約二千五百万件、収入未済額は約五百三十億円となっております。徴収率は九三・六%でございます。
また、固定資産税でございますが、調定額は約一兆四百二十七億円、収入額は約一兆二百五十二億円、収入件数は約一千百万件、収入未済額は約百五十九億円でございまして、徴収率は九八・三%となってございます。
〇たぞえ議員 今答弁で、都民税は九三・六%、固定資産税は九八・三%の収入、一〇〇%から、その数値を引いた率が滞納率だということであります。
十九年度でいえば、どのような状況だったんでしょうか。
〇阿南参事 平成十九年度でございますが、個人都民税の調定額は約八千二百十五億円、収入額は約七千七百八十億円、収入件数は約二千五百万件、収入未済額は約四百十一億円でございまして、徴収率は九四・七%となってございます。
また、固定資産税でございますが、調定額は約一兆二百五十六億円、収入額は約一兆八十億円、収入件数は約一千百万件、収入未済額は約百五十三億円でございまして、徴収率は九八・三%となってございます。
〇たぞえ議員 今、十九年度と二十年度を伺いましたが、十九年度の都民税は九四・七%、固定資産税は九八・三%で、対比しますと、都民税の滞納率が一・一%ふえているわけです。数値で一・一というのはちっちゃいんですけども、納入件数でいえば大変大きい数字です。このような納入ができてない、納付ができない、こういう率がふえた状況をどのようにとらえているんでしょうか。
〇阿南参事 副委員長がただいまおっしゃられましたように、平成二十年度の徴収率は、前年度と比較いたしまして一・一ポイント下がってございます。その理由につきましては、確たることは申し上げられませんが、大口の高額単位の案件が増加するなど、世界的な景気後退の影響を強く受けたのではないかというふうに考えてございます。
〇たぞえ議員 その都民税を、徴収事務を行っている区市町村から、毎月、私どもの区市からは、これだけの納入件数があったと、滞納はこれだけだ、こういう報告が都に寄せられるというふうに聞いておりますけれども、どのような仕組みになっているんでしょうか。
〇阿南参事 この件につきましては、毎月、区市町村から、調定額ですとか収入額など、統計に関する報告を所管する都税事務所が受けまして、主税局において集約しているところでございます。
〇たぞえ議員 都内でも、倒産など廃業に追い込まれた事業所が大変多くふえていますけれども、従業員から徴収した住民税、これを給料から天引きして、事業所は預かり金で持っているけれども、やむなく倒産に追い込まれると。こういう特別徴収義務者の推移というのは、今、区市町村から数値では上がってくるという答えでしたけれども、こうした状況についての把握というのはされているんでしょうか。中身についてです。
〇阿南参事 特別徴収義務者の推移の件でございますが、都は各区市町村とは別個の独立した自治体でございます。ということからも、事務運営は、それぞれの自治体みずからの権限と責任で、適切に行うべきであるということでございます。
各区市町村におきましては、特別徴収義務者である企業の経営実態、決算の状況などを十分に把握し、的確に対応しているというふうに考えてございます。
そして、滞納になった理由について把握しているかというご質問もございましたが、各区市町村では、滞納者の滞納に至った経緯ですとか、資産の状況、納税意思など、各滞納者の個々の事情を的確かつきめ細かく把握いたしまして、みずからの責任と判断で滞納整理に当たってございます。個々の滞納者の滞納になった理由などにつきましては、賦課徴収を行ってございます各区市町村が、十分把握しているというところでございます。
〇たぞえ議員 納めたくても納められないという方々がいるわけでありますが、そうした納税者に対しては、主税局としては、どういう対応をされているんでしょうか。
〇阿南参事 区市町村の滞納整理の方法についてのご質問でございますが、地方税法では、納期限までに完納しないといった場合においては、納期限後二十日以内に督促状を発付しなければならないというふうに定めてございます。滞納者が督促を受けまして、その督促状を発した日から起算して十日を経過した日以後、納付がないといった場合には、差し押さえをしなければならないというふうに地方税法は規定してございます。
しかしながら、各区市町村におかれましては、自主納税が望ましいということが原則でございますので、文書催告などを行いまして、自主的な納付を促しているといったところでございます。
一方、納税者の生活実態等、きめ細かく把握いたしまして、さまざまな徴収緩和措置を講ずるとともに、財産調査を行いまして、その結果、納税資力が十分にありながら納税に誠意が見られないといった滞納者に対しましては、税務行政の公平性、公正性を確保するといった観点から、財産の差し押さえを行うなど、時期を逸することなく適切に滞納整理を執行しているというところでございます。
〇たぞえ議員 都立高校に通う高校生の授業料は、年二回、分割して払う仕組みになっています。親がリストラや倒産で家計が急変して授業料を払えない、こういう家庭も大変ふえています。そのために、その子どもたちはアルバイトをして何とか授業料を払い、在学をしたいと必死になっている子どもたちも大勢おります。
十九年度教育庁の調べでは都立高校生の約四千六百人が、経済的な理由で退学、などを含めて、退学を余儀なくされました。それを裏づける授業料の滞納額は、直近の数値でも、年間二千万円を超える、こういう状況に置かれています。
では、どうこれを解決するか。学校現場に聞いてみますと、まず、その保護者に支払ってください、このように直接話をして、その支払いが難しいのかどうか。状況がわかれば、減免や免除の申請を促す、こういう努力を学校現場の窓口は行っています。ですから、現場では、すぐに督促を、先ほど答弁で二十日たったらといっていましたが、そういうふうに機械的にやるんじゃなくて、状況をまず前提で聞く、そういう取り組みが都立高校の実情です。
したがって、簡単に、すぐに督促状を発行するという仕組みや規則は、都立高校にはないわけです。しかし、だからといって納めなくていいよということではないわけです。学校の現場では、事情を聞いて、保護者から誓約書を書いてもらい、実態から出発して滞納に柔軟に対応していると。この点でも、二十日になったら督促状、その後は差し押さえと、こういう主税局とは大分、教育現場は取り組みが違うんじゃないでしょうか。
主税局として、こうした滞納実態について、納税者の個々の実態把握が必要だと思いますが、これは、どのようなご見解でしょうか。
〇阿南参事 都としましても、過去に全区市町村に対しまして、滞納に関する実態調査を実施したことがございますが、各区市町村のシステムを含めた体制が十分に整っていないといった状況もございまして、実態把握は困難でございました。
いずれにいたしましても、都と区市町村は別個の独立した自治体でございますので、事務運営は、それぞれの自治体が、みずからの権限と責任で適切に行うということが本来でございまして、各区市町村は、個々の納税者の生活実態でございますとか、資産の状況を十分に把握していると、私どもも考えているところでございます。
〇たぞえ議員 この十月に「東京税務レポート」という東京税務協会からの冊子が、私のところ、皆さんのところにも送られてきたかと思います。これを読んでみまして、区の税務課の職員の方が、税務事務という題名で書いたレポート、滞納者に向けて積極的なアプローチの部分を、ちょっと読んで紹介をしたいと思います。
滞納者へのアプローチとしては、各担当者による電話、文書等の催促や、一斉呼び出しに伴う平日夜間、土日開庁週間による窓口の開設、呼び出し兼差し押さえ予告通知書の封筒の色は青色にして、赤字で重要の文字を大きく印字でインパクトを持たせ、同封する通知書の用紙は桃色にすると。受け取った方、びっくりされるわけです。納付に進展が見られない場合などは、課税資料から生命保険の加入などの状況を確認、順次、差し押さえの積極的な滞納処分の実施に努める、債権差し押さえは滞納者にとって一番インパクトがある処分で、東京都主税局職員のご指導により、現在、十六年度比で約二倍に増加し、確実に実績をふやしています、また、分割納付の申し出については、少額の分納は認めず、一年以内で本税完納を基本にしていますと。こういうふうに、この課税課の職員の方、書いていらっしゃいます。
私、これ、読んでいて、生命保険の加入状況の情報を確認するというのはどうしたらできるのかなと、私が職員だったら。というので、この議会局から昨年いただいた住民税の税額決定書、これ改めてきのう読んでみました。確かに、所得控除というところに、生命保険料という項目がありまして、私の場合には幾らだと、引かれて対象になっているわけです。このデータというのは、住民税を通知する自治体ですね、私でいえば世田谷区が私に通知を送ってくるわけですが、明らかにこの通知書の中には、扶養家族が何人いるとか、それから社会保険料、生命保険料、地震保険料等々医療費も含めてすべての情報がここに入っているわけです。これを都税事務所の方はごらんになって、ああ、たぞえは生命保険に入っているから、未納だったら、じゃこれを差し押さえの対象にしようということで使っているのかなと、きのうこれを見ながらつくづく思いました。
生命保険といえば、亡くなったあとの家族の生活維持のためとか、さまざまなことに毎月掛金を払って、それが毎月何千万円も払っている方じゃない、数千円、数万円のそういうところにも差し押さえの波がかかってくるというのは、課税課の方の文書を読んで、私は大変悲しくなりました。人が人を搾る、心に配慮しない、督促状、催促状さらに事務所や事業所、売上金まで差し押さえる。これではやはり都民が悲鳴を上げちゃうのじゃないでしょうか。
東京都主税局は、都民税の広域的な滞納整理を専門的に行っていますが、この雑誌で描かれているようなやり方、滞納整理を区市町村に指導するというのが基本なんでしょうか、いかがですか。
〇阿南参事 都と区市町村というのは、先ほど申し上げましたように、別個独立の自治体でございます。それぞれの責任と権限に基づいて、みずからの歳入を確保するというのが基本でございます。
東京都は、これまで培ったさまざまな滞納整理の知識が、経験がございます。それを、各区市町村からご依頼があった場合、ご要望があった場合には、こちらから研修会等を開きましてお伝えすると、ノウハウとしてこういうものがございますよということでお伝えするといったことをやってございます。
〇たぞえ議員 私は、生活がかかっている都民だから、やはりいろいろ実情があると思うんですよ。それはお金を持っていて払わないという方は別ですよ。ちゃんとこれは払ってもらう必要はあるのです。しかし現実に、生活資金もなくなってしまった方に、とにかく期限過ぎたから払いなさいという、機械的なことをやっていたら、これはやはり税に心がともりませんよ。だったら、やはり努力して払おうじゃないかという都民をどうつくるかというところに、私着目をしなきゃいけないというように思うのです。
ぜひそういう意味で、納税者の生活実態というものは区市町村が握っているというならばそれをぜひ吸い上げて、なぜ滞納になっているか、一度、議会にぜひ報告をしていただきたいし、そういう方々が、どうしたら定められた税額をきちんと納付できるか、その手だても、ぜひ提案をしていただきたいというように思います。
最後に、固定資産税についてです。
三年に一度の評価額の見直しは、前年の十八年度の価格を見直すものですが、これが二十一年度改定されました。この平成二十一年度の評価替えで、二十三区においては、評価額、税額ともにかなり上昇したようですけれども、それぞれ何%上がったのでしょうか。
〇堀内資産税部長 固定資産税の土地の評価額及び税額の上昇率でございますけれども、全区平均で、土地の固定資産評価額は三七・七%、固定資産税額につきましては八・六%の上昇となっております。
〇たぞえ議員 地価が下落しているのに固定資産税は下がらない、都民にとってこれほど納得できないものはありません。既に七月と九月に、都市計画税、固定資産税の納付が都民から行われていますけれども、制度上に問題があるのじゃないだろうか、と都民は、固定資産税の評価について、また税額についても今なお不安の声が寄せられ続けています。それに対して都は、新たな負担調整措置は講じられなかったのでしょうか。
〇目黒税制部長 平成二十一年度の税制改正におきまして、条例により、税額の上昇割合を一定の範囲内まで抑制することができる新たな条例減額制度が創設されたところでございます。
これは、固定資産税、都市計画税につきまして、平成二十一年度から平成二十三年度までの税額が、前年度税額に一・一倍以上で、条例で定める割合を乗じて得た額を超える場合には、当該超える額を減額することができるという制度でございます。
都におきましては、同制度の導入の効果を最大限に発揮するため、税額上昇率を一〇%で頭打ちにする措置を講じたところでございます。
〇たぞえ議員 景気の低迷に加えて地価の上昇というダブルパンチで、これまで必死になって納税を都民はされてきた。しかし、地価が低下、下落しても、一〇%を上限にして、税額、税率も上がると、これ自身が大変な状況です。
例えば、商業地でビルを所有している方が、一階の店舗を貸し出して、上部を住宅で賃貸している場合、この一階の店舗が埋まらずに家賃収入が全く生れてこなくなってしまったと、だからといって、上の居住部分に、家賃が入ってこないので皆さん負担してくださいというわけにいかない。結局、店舗も住宅も、仮に両方とも埋まらない場合には、幾ら頭打ち一〇%でも、この資産税を支払うことすら大変困難に追い込まれてしまうわけです。ですから特別の手だてがさらに必要なのではないでしょうか。
今回の特徴は、これまでの地価の上昇が続いている中で、世界的経済危機で一気に二〇・七%まで急減した、下落したと。来年の二十二年七月を予想しても、下落傾向は引き続き続くといわれています。そういうことであるならば、都として、評価額の修正が必要だし、あり得るのではないかということを、私は、しますというお答えは絶対ないと思うので、申し上げておきたいというように思います。
〇熊野主税局長 ただいまの副委員長のご意見に関しまして、若干私どもの考え方を述べさせていただきたいと思います。
冒頭ご質問がございましたが、この間さまざまな税制改正が行われてまいりましたが、税制改正というのは、常に公平性などの租税原則、あるいは応益応能といった負担原則、こういったことにのっとりまして、その時々の社会経済状況を踏まえて行われるものでございます。言葉をかえれば、個々の税制というのは独立したものではなくて、他の税制等の関連はもちろんでございますけれども、そのときの社会経済状況あるいは財政状況、あるいは社会保障、それから行政の各種補助金制度など、そういった行政施策と有機的に結びついているわけでございまして、仮に税制改正によって、一部の方々にとって増税になるということがあっても、そのことが即改悪ということではないと、税の原則に立ち返って総合的にご判断をいただければというふうに思っております。
それから、もう一点申し上げたいのは、税制のみならず社会保障制度もそうですけれども、現在実施されております制度というのは、一定のルール、あるいは基準で線を引かなければいけないという宿命を負っておりますので、実際の適用に当たっては、今さまざまな、千差万別なケースがございますので、そういうことから、制度というのは、その制度だけで一〇〇%完璧な制度というのはなかなか難しゅうございます。
先生ご指摘のございましたように、授業料にとっても、免除とか、あるいは減額制度があるようですけれども、私どもの税制につきましても、それぞれセーフティーネットが設けられておりまして、お話の個人住民税におきましても、例えば、経済的あるいは身体的理由によりまして担税力がない方々にとりましては非課税制度がございますし、それから天災とかあるいは貧困等の一定の事情を有する方々には減額制度がございます。今申し上げた固定資産税の負担調整、緩和措置につきましても、いわば一種の、我々としてはセーフティーネットだと思っております。
それから、加えまして、実際の徴収に当たりましても、都はもちろんでございますが、区市町村におきましても、個別の特殊事情、そういったものを十分しんしゃくの上、きめ細かな徴収に当たっているつもりでございまして、決して生活費まで差し押さえて、生活できなくなるというふうなことはないように努めているところでございます。
ちなみにお話のございました、生命保険料というお話がございましたけれども、片や納税というのは憲法で定められた義務であり、片や生命保険料というのは任意でございますので、そういったことも、我々としては考慮していかなければいけないと思っております。
いずれにいたしましても、今後とも、公平公正な税制の確立あるいは税務行政の推進に努力してまいりたいと思っております。
都の施設の維持管理について(2009年10月29日 財政委員会)
○たぞえ議員 私からは、都の施設の維持管理について伺います。
都庁や地域の高校、都営住宅、出先の機関など、都が保有している施設は、都民の税金でつくった施設で、都民から負託を受けた貴重な財産です。そして、これらの施設は都民生活に直結するさまざまなサービスを提供するための拠点であります。そのためにも、都有施設は効率的、効果的に活用され、その価値が最大限発揮される状態でなければならないと思います。
都内の都市施設では耐震化や老朽化などの要因から、今後施設の維持と更新が必要ですけれども、その基本的な考え方と施設の改築、改修に当たっての対象施設の選定について、まず伺います。
〇金子建築保全部長 都では、ことしの二月に主要施設十カ年維持更新計画というのをまとめております。その基本的な考え方でございますけれども、都市施設は昭和四十年代、及び平成一けたの時期にその多くが整備されてきておりまして、現在その前者については、施設そのものの経年劣化が進行しております。また、後者につきましては、設備を中心とした更新時期を迎えているといった状況でございます。今後とも、より質の高い都民サービスを提供していくために、各施設の劣化状況や行政需要などを総合的に精査いたしまして、計画的に施設の維持更新を進めてまいります。
また、施設の改築、改修に当たりましては、安全・安心の確保と環境負荷の低減、将来コストの縮減と利便性の確保、都有財産の効率的、効果的な活用、そういった三つの観点から、都民生活に直結する多様なサービスを提供するための拠点として整備してまいります。
次に、対象施設の選定についてでございますけれども、大規模施設等の改築・改修に関する実施方針に基づきまして、おおむね築三十五年を経過している延べ床面積三千平方メートル以上の施設、おおむね築十年を経過している延べ床面積一万平方メートル以上の施設、それから、耐震化整備プログラムにおける対象施設、その他、維持更新が特に必要な施設につきまして、施設の劣化状況などの観点から精査を行いまして、対象施設を選定したものでございます。
○たぞえ議員 財務局の所管ではないんですけども、例えば、都営住宅をかつて建設したときに、浴槽を設置する必要なスペースがないために、入居以来ずっとおふろなしで暮らしている都民が今もおられます。そのため順次、浴槽スペースをあわせた建物を、既設の建物に増築しても、その数年後には建てかえ事業で、せっかく増設した建物も含めて全面廃止というケースが、私の地元世田谷でも最近ありました。居住者の皆さんからは、せっかく増築したばかりなのに、すぐ壊すことになって税金のむだ遣いだと、こういう声が上がったわけです。このような改修や改築のあり方は問題ではないかと、私は常々思っております。
そこで聞きますのは、今回の計画でどのようにして効率的かつ効果的に維持更新を進めていくのか、考えを伺いたいと思います。
〇金子建築保全部長 都はこれまでも、行政課題に適切に対応するように精査の上、必要な改築、改修を行うなど、適切に施設整備に取り組んできております。ところで、本計画におきましても、適切に施設の維持更新を行っていくため、計画対象施設の劣化状況ですとか、建物の特性などを踏まえまして、施設の行政ニーズに対する満足度、建物の長寿命化、環境負荷の低減、そういった整備効果を比較考量いたしまして、総合的な見地から、改築、改修など、最も適切な整備手法を選択してまいります。
また、本計画の経過期間は十カ年と長期にわたりますことから、おおむね三年ごとに見直しを行うこととしておりまして、これとともに環境負荷コスト及び品質管理の観点も含めまして、各年度ごとに予算化をする段階で改めて精査をいたしまして、効率的かつ効果的な施設の維持更新を進めてまいります。
○たぞえ議員 ことし二十一年二月に、東京都は都庁舎の設備更新等に関する方針をつくりましたけれども、どのようなことを示したのでしょうか。
〇山藤参事 ご案内のとおり、都庁舎は平成三年の開庁から既に十八年が経過しております。これまでもメンテナンスを適切に行いまして、設備管理には万全を期しておりますが、空調機を初めとしまして、その運転状況や耐用年数から本格的な更新時期を迎えようとしているところでございます。
庁舎機能の維持や安全確保のためには、計画的に設備更新を進めていくことが必要になっております。また、設備の更新に際しましては、執務室の閉鎖であるとか、移転を伴う工事を長期間にわたって行うことが予想されますことから、行政活動や議会活動など都民サービスへの影響を最小限にとどめる工夫が必要でございます。
さらに、設備更新に当たりましては、単なる機能維持にとどまらずに、都民の安全・安心や地球環境対策など、都政の重要課題への取り組みも重要なことでございます。これらのことから、都庁舎の設備更新を効率的、合理的に進めることを目的にしまして、その基本となる視点などを内容としまして方針を策定し、公表したものでございます。
具体的には、この方針では東京の防災拠点としての機能をさらに高める安全・安心の視点、CO2排出量の削減により低炭素型都市の実現を先導する環境負荷低減の視点、そして、だれもが安全で快適に利用できる機能を向上させるための、来庁者等の利便性の向上の視点など、設備更新に当たっての基本的な視点を明らかにしまして、都庁舎が将来にわたってその機能を維持し、時代の変化や社会の要請に十分にこたえていくことができるよう、計画的に推進していくこととしてございます。
○たぞえ議員 今いわれましたように、都庁舎が平成三年にこの西新宿に開庁して以来、十八年経過をいたしました。委員会資料にも書かれておるように、光熱水費を除いて、この直近の五年間だけでも、都庁舎の主な改修費は、電力や照明、機械の管理、施設などの設備改修に二十八億円、五年間ですべて合わせてでも八十四億二千八百万円と、多額の税金が投入されてまいりました。したがって今後も、この状況ですと、改修や修繕費がきわめて膨大な経費が見込まれていくわけです。
一方、倒産やリストラなど家計が急変して家を失った人々や、職を奪われ、雇用の機会をなくす生活をする人々、例えば福祉保健局が、最近の八月の調査でも東京の路上生活者は二千五百人に及んでいると、こういう結果も発表しました。わずかな年金で自宅の修繕もできず途方に暮れている高齢者の方々もいます。そのような都民から見れば、修繕に必要な経費がちゃんと税金が使われる都の施設にびっくりしている、これが実感ではないでしょうか。都の施設は本格的な更新時期を迎えているわけでありますが、暮らしの実態からも、経費を節約して効率的に進めるのはごく当然だと思います。
ことし六月、施設の設備更新を進めるために、都庁舎の設備更新等推進会議が立ち上がって協議が行われてきました。その都議会議事堂ですけども、最近では、下水排水の故障による漏水や空調がきかない、ブラインドが上下に動かない、室内の窓が曇る、温度調整ができない、乾燥している、こういう声が、この議会棟を使っている方からもよく声が寄せられています。
そのたびにさまざまな改修工事が行われておりますが、最近でも、例えば、二十六日、今週の月曜日に開かれたオリンピック招致特別委員会ですね、私、その準備のために土日、この議会にいたのですが、南側の排水工事でトイレは使えないと。新宿の都庁舎を建設する際に、こんなにも短期間に次々さまざまな修繕をしなければならないことが想定されていたのか、改めて検証をしなければならないと思います。
議事堂の姿は立派でも、室内では設備の更新を日常している。こういうことを都民のだれが一体想像したでしょうか。こうしたトラブルの発生に対応して、どのように議会棟の設備更新の改修を今後行っていくのか、伺います。
〇山藤参事 今回の設備更新では、議場、委員会室を初めとしまして、議員控室など建物全般にわたりまして空調設備を中心に改修を行っていくこととしてございます。
今、議員からご指摘ございましたように、改修がいろいろ行われていると。大体、建物、躯体というのですが、外側の方はなかなか頑丈につくられておりますけれども、設備機器については、これはどこの建物を見てもおおむね二十年あたりから改修が行われております。それは内部を見ないとなかなかわからないものでございまして、いろいろご不便はかけてございますけれども、これはどの建物でもおおむね共通した内容かと思います。
そういうことで、この建物、先ほど申し上げましたように、築後間もなく二十年になると、そうしますと、そういう設備機器につきましても耐用年数の二十年を迎えようとしているところでございます。中でも空調機につきましては、累計の運転時間更新の目安となる六万時間を超えているものも多くございまして、最近では、指摘のとおり、修繕回数だとか、それから、故障の回数もふえてございます。
また、先ほども、ご迷惑をかけているということですが、法令によりまして、執務室につきましては室内の温度だとか、または二酸化炭素濃度など基準を設けておりますが、この空調設備が故障いたしました場合は、この室内の環境を維持することが非常に困難となります。そうしますと業務に多大な支障を来すことが現実にもあるわけなので、これがもっと拡大しては困りますので、これらのことから、今回の更新の対象としまして空調設備等を選定しているところでございます。
また、空調設備の更新を行う際には、天井を撤去する必要がございます。このため、照明器具やスプリンクラーなども、空調設備と同時に更新した方が、より効率的で合理的でございますので、これらも更新の対象といたす予定でございます。
これらの全体の経費についてでございますけれども、第一本庁舎、第二本庁舎及び都議会議事堂の三棟合わせまして、現在は設計の段階でございますけれども、概算で、これは十カ年かけまして、毎年三十億から百億ぐらいになりますが、七百八十億円を見込んでございます。
以上でございます。
○たぞえ議員 大変な大規模改修に、この議事堂がなるということであります。
しかも、二十三年度までに基本設計、実施設計、そして契約準備を経て二十四年度から踏み出していくと。まさに直近にこういう大改修が行われるわけであります。
今のお話を聞いていて一体どうなるのかなと思ったのは、例えば委員会室ですね、この委員会室等、それから、各会派の控室を順次閉鎖して、しかも現在の執務室を移転して行う、こういうことになりますと、ここで働く職員の皆さんにとっても、議会活動を行う我々議員にとっても多少の影響は避けられない事態になろうと思います。
お話を聞きましたら、一階の二つのレストランも順次閉鎖していくということでありますので、世紀の大改修ということになります。こうした大規模改修に当たって、財務局としては、議会局としてはどういう調整をこれから図っていくのでしょうか。
〇山藤参事 この都庁舎の設備更新を円滑に進めていくためには、全庁的に連携した設備更新を推進していくために、都庁舎の設備更新等推進会議というものを立ち上げまして、各局と連携して、情報を密にしながら円滑に進めていく予定でございまして、この推進会議については、下部組織としましてそれぞれの建物ごとに作業部会を設置しております。都議会議事堂につきましても作業部会を開催したところでございます。
○たぞえ議員 それでは、もう少し詳しく伺いますが、現在の都議会議事堂の維持管理ですけれども、二十一年度の委託契約が幾つあって、どのような業務を仕分けしているのか、また、それに伴う委託契約金はどういう推移になっているのでしょうか。
〇山藤参事 都議会議事堂につきましては、改めて申し上げるまでもなく、議場を初め委員会室、図書館など、議会活動を支える重要な施設や機能を有しているところでございます。このため、建物の安全を初めとしまして、各設備の機能保持とともに衛生的なシステム環境を維持するために、建物の総合施設設備管理業務委託を初めとしまして、二十一年度については十一件の建物維持管理に係る契約を締結してございます。この二十一年度における契約金額の総計につきましては、二億一千七百七十八万余円でございます。
○たぞえ議員 エレベーターや空調施設管理業務、それから、小さいかもしれませんが、議員の登庁ランプなど、一つの建物の維持に大変なお金を使わなければならない。これが、この資料に出てきますように、五年間で十億円を超えるとなると、まさにこれから一つ一つを精査して、効果的な経費に努力していくことは避けられないと思います。
そこで、議事堂の清掃委託ですけれども、十七年度はどのような契約者で、契約金額はどうだったのでしょうか。
〇山藤参事 平成十七年度の都議会議事堂の建物清掃委託契約の相手方につきましては、東京ビルシステム株式会社でございまして、その契約金額は四千六十三万五千円となってございます。
○たぞえ議員 では、二十一年度での契約者と契約金額はどういう実績でしょうか。
〇山藤参事 平成二十一年度の都議会議事堂の建物清掃委託契約の相手方は株式会社ワールドクリンアップでございます。その契約金額は二千八百六十六万五千円となってございます。
○たぞえ議員 契約に当たって、日常清掃や閉庁日の清掃、または定期清掃、照明器具の清掃など、いろいろな内容の委託が行われています。清掃委託の業務範囲、作業内容を定めた仕様書で清掃の事項が相手側に示されるのが契約の基本だというふうに聞いておりますが、十七年度と二十一年度では仕様書の内容に違いがあったんでしょうか。
〇山藤参事 都議会議事堂の建物清掃の委託につきましては、大変細かな内容で申しわけございませんが、例えば平成十八年度から十八カ所のくず入れのごみ処理が、平成十九年度からはトイレに洗浄便座を設置してありますことから、この洗浄ノズルの清掃などが増加しておりますが、基本的に平成十七年度の仕様と平成二十一年度との仕様を比べまして、その内容に大きな変化はございません。
○たぞえ議員 今いわれたように、十七年度以降、現在まで清掃の委託内容に違いはないと。十七年度に比べても一千万円も金額が下がったということは、企業にとっては一番に調整弁というのは、やはり私は人件費しか考えられないと思います。財務局として、十八年度の契約に当たっての予定価格はどう示しているのでしょうか。
〇山藤参事 庁舎の清掃委託の契約の積算に当たりましては、都庁舎の清掃において採用している賃金労務単価、国から出される労務単価を初めとした、さまざまな積算単価に基づき都の維持保全業務積算単価表、それから、基本的にはその中の清掃費の単価、そして、そのような中−−清掃費の単価だとか、またはランク別に従事している作業員の割合等を勘案いたしまして、労務単価を算定をいたしまして、それらを総合的に積算の単価に歩掛かりを乗ずることによって契約目的を算出してございます。
○たぞえ議員 予定価格は幾らだか、今いわなかったわけですね。
じゃあ落札率はどうだったですか。
〇山藤参事 委託契約につきましては、予定価格、それからその後の落札率も公表はしてございません。
○たぞえ議員 じゃあせめて答えてほしいのですけれども、十八年度の第一回の入札金額の上位五位はどういう金額で示してきたのでしょうか。
〇山藤参事 都議会議事堂建物清掃委託につきましては、平成十八年三月十五日に開札されておりまして、その入札結果調書によりますと、入札の第一回でございまして、その上位五社の入札金額でございますが、一番札は二千八百五十一万二千円、二番札は三千三百三十万円、三番札は四千四百七十八万円、四番札は四千六百五十万円、五番札は四千八百万円となってございます。
○たぞえ議員 今いわれた一位と二位の額の差は四百七十九万円で、実に二五%の差がついている。一位と三位の差は千六百二十七万円で、六三%も一位の会社より高い額を出しているわけです。
こんなにも入札者の間で落札金額に差が出れば、落札者は、仕様書どおりに業務が遂行できるのかどうか、一般の都民から疑問が出ても仕方がないんじゃないでしょうか。
私、事前にお話を聞いて大変びっくりしておりますが、この議事堂の清掃の入札に十社落札希望があったようでありますが、十番目の企業ですと八千二百万円なんです。決まったのが二千八百万です。これだけ大きい額を出してくるということは、それほど、今、清掃事業の業務が非常に獲得するのが大変だと、それにしても八千二百万円の札を出してくるということ自身、大変な疑問を持つ次第です。
したがって、提示された委託契約の数値が大きく下回っているということについて、品質を確保する面から契約の執行が適切にされたのかどうか、仕様書に基づきどうそれを考えていらっしゃるのでしょうか。
〇山藤参事 都では、清掃委託業務が契約に定める仕様どおり適切に施行されることを確保するために、受託者が日々提出します日報等を点検するほか、職員が適宜巡回するなど、仕様に定められた作業が確実に行われるよう指導、確認をしてございます。
一方、受託側におきましても、契約に定められた仕様に従って誠実な履行に努めてございまして、委託業務における品質の確保が図られていると考えてございます。
○たぞえ議員 何でも安ければよいというわけではないわけですが、施設の品質がきちんと維持され、もちろん働く人々の労働環境も維持していく、その推進が、私は都政の役割だと感じています。
きょうも委員会の前に清掃している方にちょっとお話聞いたら、いい環境で働かせてもらっているというようにおっしゃっておりまして、私たちの身近な場所での清掃に、本当に感謝を申し上げたいと思うのですね。
しかし、そういう人々が生活できる労賃、また、労働環境等、こういうものをぜひその仕様書には反映されるように努めていただきたいと思っています。
幾つか聞いてきましたが、私は都庁舎など貴重な施設を維持しながら保全していくことは非常に大事だと思うんですが、その上で都の所有している建物には、不動産登記がされているものとされていないものがあると聞きますけれども、なぜこのような扱いになっているのでしょうか。
〇松本財産運用部長 官公署の建物につきましては、旧不動産登記法の昭和三十五年改正附則第五条第一項の規定により、表示に関する登記の申請義務が当分の間は適用しないこととされ、この措置は平成十六年に全面改正された現行の不動産登記法の附則第九条でも承継されております。
このため都といたしましては、都の建物の多くが登記をされている都の土地の上に立地していることもあり、建物につきましては原則として登記をしてございません。一方、都と区がおのおの区分所有する総合庁舎や借地権の建物等について、権利保全の必要がある場合には登記をしてございます。
こうしたことから、都の建物について、登記しているものと、していないものがあるということでございます。
なお、例外的に建物を登記する場合には、当該財産を所管する局において職員が直接登記申請を行っております。
○たぞえ議員 今の答えを私なりに考えてみますと、この都庁舎を含めて、都の施設の土地は登記がされている、しかし不動産は登記されていない、端的にいえばそういうことだと思うのです。
都の施設である都営住宅の建てかえに当たって取り壊す場合でも、初めから不動産登記がないわけですから、また新設する場合でも、都有地につくるものであれば登記はしない、こういうことになるわけですね。
固定資産税の課税の対象にならない都の施設では、法律で定められているから登記は必要でない、これはなかなか都民感覚からいくと、はいと答えが出てこないことなのです。各都民の自宅は土地も建物も登記される、しかし、課税されない都有地に建つ建物には登記はされてなくていい、どう考えても、これは納得がすぐにできるものではありません。仮に、課税されなくても、資産として、私は登記するのが普通ではないかというふうに考えています。
先日、会計検査院が、全国の農林水産省の地方農政局が借地に新築した庁舎などの建物の不動産登記をしていなかったことについて、国有財産の管理が適切でないということで改善を求めました。私も改めて教育庁に、都立高校の建物登記が行われているかどうか確認しましたら、されてないということですね、都有地の上は。ただし、民地の上に建っているグラウンドですとか、地下の配水管だとか、この民地の部分は、これは登記対象になるけれども、建物がなければ、これはしなくてもいい、そういう点でも非常に複雑な制度である一方、課税がないということの根拠から不動産登記がされていないということがありますので、これについても今後、そういう登記がされていないようなことがないように対応をしっかりしていただきたいというように思います。
〇たぞえ議員 私からも、中間報告について伺いたいと思います。
中間報告では、社会経済の持続可能性と中長期視点に立った検討の二つの対応を、当面留意しながら、国と地方の税制改革のあるべき姿や、東京都の税制改革でできることを国に政策提言して、あわせて法改正を求めると、こういう内容でありますが、この検討に当たっては、多様な意見が出されていたというように記載がされています。そこで、整理し切れなかった課題、意見が一致しなかった点もあったと思いますが、どういう意見が一致していないのか、お示しいただきたいと思います。
〇宗田税制調査担当部長 都税調は、委員の任期に合わせ、三年を一区切りに検討いただいているところでございます。今年度はその第一年度でございまして、中間報告では、地方税財政制度改革を進める上での主な課題とその方向性を取りまとめていただいたところでございます。
整理し切れなかった課題といたしましては、例えば、温暖化対策税の詳細な制度設計、地方財政調整制度の具体的なあり方などがございまして、今後は、国の動向も踏まえつつ、各課題間に優先順位をつけて掘り下げた検討をしていくことになります。
また、意見が一致しなかった点でございますが、一部委員から、法人二税を将来にわたり地方税の中心と位置づけるべきではない、現行の地方交付税の財源保障は手厚過ぎる、税収のみに着目して、財政調整すべき旨の少数意見の留保があったものでございます。
〇たぞえ議員 活発な意見が交わされたことが報告でもうかがえます。
私がこの報告書を読んで強い印象を受けたまず一つ目は、小泉流の構造改革を税制面から是正するということに踏み込んだ、このことであります。例えば、五ページに、財政健全化のために人件費や公共事業の削減など歳出の見直しを行ってきた、しかし、歳出の抑制が社会保障にも及んだことから、人々の将来に対する不安感が増大していると、このように指摘をしています。七ページでも、所得格差が問題になっているとして、正規雇用者と非正規雇用者の格差が若年層に拡大をしており、この問題について、貧困や格差は、教育、就労支援など、歳出により対応すべき問題もあると、このように指摘をしているわけであります。
この報告の中で表題になっています、所得格差の拡大に対応した税制という見出しですけれども、これは一体どういう意味なんでしょうか。
〇宗田税制調査担当部長 所得格差の拡大に対応した税制でございますが、国民の所得格差の拡大や、今後、消費税・地方消費税の引き上げは不可避である、こういう考え方に立ちまして、個人所得課税について、社会経済の活力を損なわないよう配慮しながら、所得再分配機能を高めるべきとしているものでございます。
〇たぞえ議員 私、強い印象の二つ目なのですけれども、この中でも、企業への適正な税制、地方と都の格差の是正、所得の再分配機能の確立など、着目して打ち出している点は非常に注目するところであります。
これは大変大事な指摘をしておりまして、これまでの税制のあり方というと、貧困や格差はちょっとこっちへ置いておいて、国民負担をどうするのか一本やりから見れば大きな変化だというふうに思います。
さらに、地方財政調整についても、財政調整はすべての国民にナショナルミニマムを保障するとともに、国民として一体感を保ち、地域社会の安定を図る上で必要不可欠なものであると、改めて、その意義を報告では表明をしています。
そして地方交付税については、子育て、教育、介護など、人々が生活していく上で必要なナショナルミニマムの公共サービスを、地方自治体に確実に提供できるよう必要な財源を図ると、このように指摘をしているわけであります。
しかし、ではその財源をどうするのと、こうなりますと、このまとめ、中間報告では、消費税、法人税、所得税の検討で、その中でも、消費税率のまとめでは、多く意見が寄せられ、議論に拍車がかかっている、このことも、今回の中間報告の特徴だというふうに思います。
そこで具体的な、地方消費税・消費税の基本的な考えを伺いますが、地方消費税の税収は、都道府県の税収入額のどのぐらいの額を占めているのか。都の場合ですと、税収に占める割合と額はどの程度だと認識されているのでしょうか。
〇目黒税制部長 地方消費税の税収ウエートに関するお尋ねでございますけれども、平成二十年度の全国地方税の決算数値の詳細がいまだ公表されておりませんので、平成十九年度の普通会計決算ベースで申し上げますと、全国の道府県税の総額が十八兆六千六百四十二億円でございまして、そのうちの地方消費税は二兆五千六百九十二億円、地方消費税が道府県税全体に占める割合は一三・八%でございます。
また、都が同年度に徴収いたしました都税のうち、道府県税に相当する額が三兆三千六百七十五億円でありまして、そのうちの地方消費税は三千三百六十六億円、したがいまして、地方消費税が、都の道府県税相当額に占める割合は一〇・〇%ということになります。
〇たぞえ議員 今、率と額が示されましたが、これは東京都にとって重要な財源なのか、それとも一部のものなのか、どのようなとらえ方でしょうか。
〇宗田税制調査担当部長 地方消費税は、偏在が少なく税収が安定的であり、また世代間の負担の公平を図ることができる税であるとされております。少子高齢社会において増大が見込まれる社会保障費など、公共サービスに必要な財源を安定的に確保するため、今後充実すべき税であり、東京都にとって重要な財源である、都税調もそのような認識でおります。
〇たぞえ議員 重要な財源ですから、どうしてもその財源を確保したいということは、皆さん、お仕事をしているのを見るとよく理解できます。
その調査会では、消費税の税率について、安定的な財源の確保が必要だと、こういう見解を述べていますが、消費税の税率については、基本的考えはどうまとめたのでしょうか。
〇宗田税制調査担当部長 中間報告は、税率については、時期や引き上げ幅を早急に検討し、国民の理解を得ていく必要があるとしているところでございます。
〇たぞえ議員 消費税が一九八九年に創設されてから、ちょうどことしで二十年になります。所得税が明治二十年創設ですから、百二十年以上の歴史を持っていることから見れば、まだ新しい税金だといえるわけです。
それはともかく、誕生日といえば、普通おめでとうということになりますが、消費税については、導入のときも、五%になったときも、国民全部でお祝いされたことはありません。なぜかと、それは、高齢化社会に対応するためというような理由で導入しましたが、その消費税は、豊かな老後の生活を実現をしてきたのか。またそれに、そもそも消費税が高齢者を支える財源としてふさわしかったのか、高齢者だけでなく、国民的にも、この消費税の導入、そして率のアップについては異論が唱えられてきました。
確かに、導入後の事態は、そのことを明確に物語っています。例えば、〇四年には所得税の配偶者特別控除の引き下げ、翌〇五年には、公的年金等控除廃止と五十万円の老齢者控除の廃止、さらに、住民税の配偶者特別控除の廃止、翌年〇六年には住民税の定率減税の廃止、そして所得百二十五万円以下の高齢者の住民税非課税措置廃止、年金はふえないのに毎年のように負担増が繰り返され、高齢者はその都度悲鳴を上げてきました。
ところが中間報告では、勤労世帯に負担が偏らず世代間の負担の公平を確保できる税金だと、このようにいっているわけです。
調査会では、高齢者社会という現実、二〇二五年には、全国で、総人口に占める年齢、六十五歳以上の高齢者の人口の割合が三一%、七十五歳以上だと一八%、このように推定をしているようでありますが、肝心の東京での推移についてはどういう議論が行われてきたんでしょうか。
〇宗田税制調査担当部長 高齢化の状況でございますが、二〇二五年時点の推計でございますが、六十五歳以上の高齢者人口の割合は、お話のとおり、全国が約三一%でございます。東京は約二六%と推計されておりまして、東京は全国に比べて低い水準にございます。
しかしながら、他府県に比べ人口規模の大きい東京は、高齢者人口の増加率も急速に進み、二〇二五年には二〇〇〇年比で百五十万人増の三百四十万人に達すると見込まれているところでございます。
都税調では、このような点を踏まえ、全国はもとより、とりわけ東京においては、介護や地域医療等の対人社会サービスに対する需要が増加し、安定的に財源を確保していく必要があるとの議論がございました。
〇たぞえ議員 百五十万人増の三百四十万人に達するから、介護や地域医療が今後拡大していくのだ。だから、消費税の引き上げはよしという議論は今までずっとあったのです、入り口から今日まで。しかし一方で、高齢者負担は別に負担が要求されてきた。だからもうそういう論理は、私は通用しないというように思います。高齢化社会を迎える税金だというこの根拠は、もう二十年で多くの国民は見抜いているんじゃないでしょうか。
例えば、東京ですけれども、ミカンを一袋三百円で、一千万円の所得の人が買った場合でも税率は五%です、ですから十五円です。ところが年金で月五万円の方も、現行五%ですから、三百円買うと十五円、一千万円の人でも五%で十五円、五万円の人でも十五円、こういうことですから、やはり所得に占める税額の、税率の割合は同じでも低所得者ほどその負担はかかってくる、これが毎日の都民の生活に忍んでいる、こういう状況にあるのではないでしょうか。
中間報告の議論では、広く国民が負担を分かち合いというようにいいますけれども、同じ税率を当てはめようとしても、もとになる所得のところで差があるんですから、負担の不公平は、ますます広がりかねないと考えます。なぜ、そういうことなのに、この税率は、公平だといい切れるのでしょうか。
〇宗田税制調査担当部長 所得が公平をはかる基準という考え方は、世界でも一九七〇年代までは主流でございまして、高い累進構造を持つ所得税が税体系の中で大きなウエートを占めていたわけでございます。
しかしながら、経済のグローバル化が進み、資本が自由に世界を動き回れるようになると、高い累進構造は、高額所得者の租税回避を招き、逆に負担の不公平を生じる、そういう部分も出てまいりまして、いってみれば、所得課税の限界が見えてきたわけでございます。
また我が国は、今後、急速に少子高齢化が進むわけでございますが、高齢者の中には、現在の所得は少ないものの、現役時代の蓄えがかなりある方もいらっしゃいます。増大する社会保障費を初め公共サービスに必要な財源の一部は、高齢者にも負担していただくことが不可欠と考えております。このため、所得という一つの指標だけではなく、消費などさまざまな指標を用いて、実質的な公平の実現を図るべきというのが都税調の考え方でございます。
〇たぞえ議員 東京は、もともと物価の高い都市で、そこに消費税導入と五%アップ、そして二〇〇三年度からは内税化になり、今でも完全に消費税は物の価格に組み込まれ、物価の一部になっているわけです。
イギリスに比べて日本の方が消費税の負担が高く感じるのは、イギリスでは、生活費非課税が行き届いているために、例えば、食料品、上下水道料金、新聞、雑誌、書籍を初め子どもの服から靴に至るまで日常生活用品はゼロ税率です。しかも光熱水費や住宅の修繕などは五%の軽減税率で適用していますから、したがって、国民にかかる消費税全体は消費支出の六二%と、これがイギリスの実態です。しかもイギリスは、ことしから消費税率を引き下げて、標準課税一七・五%を、現在一五%に引き下げて実行中なのです。
かつて日本では、この消費税を導入する際に、赤ちゃんが産まれたときの分娩料、それから人が亡くなったときの埋葬料まで消費税がかかっていましたが、こういうものは今ではなくなりましたけども、しかし、例えば、認可保育所は非課税、無認可保育所は課税と、こういうおかしな現象が今でも続いているわけです。
そういう国民負担を、今、部長答えられたけれども、所得の低い部分に対する課税についてどうするのかということについて、若干、中間報告で触れているようでありますが、この議論をした消費税が、すべてを対象とする、または一定の範囲にする、そういう議論は、この中で踏まれてこなかったのでしょうか。
〇宗田税制調査担当部長 お話の、一部を対象とするかということでございますが、イギリス、スウェーデン、いずれの国の付加価値税も、標準税率がございまして、特別なものに対して軽減税率ですとか、あるいは、好ましくないんですが、ゼロ税率というのが設けられている国がございます。
したがいまして、軽減税率ということでちょっとお答えさせていただきたいと思いますが、軽減税率について、都税調でも、消費税率引き上げの際、低所得者に対する配慮の一つの方法として検討されたところでございます。
そういうことではあるんですが、軽減税率につきましては、消費生活が多様化している中で、対象品目の合理的な選択が困難である。納税、徴税コストが増加する。一定の徴収を確保するために標準税率を高く設定する必要がある等の問題もあると、そういう議論もされたところでございます。
〇たぞえ議員 その軽減の効果でありますが、低所得者に高く、これは一定の政策効果があるというふうに思いますが、中間報告ではどのような見解を示したのでしょうか。
〇宗田税制調査担当部長 軽減税率の効果でございますが、中間報告は、軽減税率により、負担軽減の効果は高所得者にも及ぶものの軽減割合は低所得者の方が高く一定の政策効果が期待できるとしているところでございます。
〇たぞえ議員 政権がかわったというご議論が、先ほどから一貫してありますけれども、政権がどこにあっても、やはり納税するのは国民である。その国民の所得層が、今、非常に多様化して、特に底辺層が急増しているもとで、地方自治体が国税についての意見を国に提言をしていくということは、私は、拙速ではないかというふうに考えます。
政権が、今、消費税の問題については、三、四年しないという方向を打ち出しておりますけれども、やはりこれは非常に国民の世論の動向を見た発言だと思うのです。
しかし、一貫して国民にあるのは、これ以上の税負担はもう勘弁してくださいと、ここは一致している。税をふやしてほしいという意見は余り聞いたことがありません。軽減できるものはし、ふやさないで対応できるものはそうしていくと、こういう措置が、地方自治体から、私は声を上げていくのが、自治体の大きな役割ではないかと考えます。
今回は中間報告でありますが、最終報告に向けて、この中間報告で示した方向を、さらに都民の意見を吸い上げていくという場、機会、これはどういう場であり、どういう時期にこれが行われていくのか伺っておきたいと思います。
〇宗田税制調査担当部長 都税調は都議会議員や区市町村の代表、学識経験者などで構成されております。都民の声をそういう方々が十分に反映して、そこで意見をいってくださることで中間報告がまとまり、最終報告がまとまっていくというふうに考えてございます。
また、都税調は審議過程も含めてオープンにしてございまして、答申、中間報告、すべてホームページ等で公開してございます。そういうものをごらんになった都民の方から声が寄せられることも考えられますので、そういうものは十分勘案していきたいというふうに考えております。
〇たぞえ議員 私は、今度のこの都税調の中間報告を読んでみまして、全部否定するものではないですよ、評価するものもあるし、問題もあるんではないかというふうに考えています。
しかし最終報告になれば、当然国に対して税制改正を要求をするわけだし、また、都税として入ってくる収入財源の部分についても、見解を述べるということになると思うんですね。大変大事な都税調の今後の取り組み方になるのではないかと。したがって、最終段階のレベルにきたときには、都議会のみならず広く都民の方に、ぜひ、こういう結果が今出ようとしていると、これに対する多くの、我々議員だけではなく、例えば区市町村の議会等も意見が反映できるように検討していただきたいと思います。
消費税減税を緊急に求める意見書の提出に関する陳情について(2010年2月19日)
〇たぞえ議員 私は、消費税減税を緊急に求める意見書の提出に関する陳情について質問をします。
陳情になっている一三五号は、消費税の増税をやめ、食料品など暮らしに係る消費税を減税するという内容です。大変問われているのは、この声に都政がどうこたえるかということではないかと思います。
そこで、まず税制の基本的な認識を聞きたいと思います。過去十年間の税制を振り返ると、前政権は国民に対して増税を押しつけ、大企業や大資産家には減税を行う、そういう政策を採用してきました。これが経済格差を広げる大きな要因になってきたことは、既に明らかです。
例えば、年金生活者への課税強化を行いました。公的年金等控除の縮小と老年者控除の廃止は、所得税、住民税の大増税になっただけではなく、保険料や各種高齢者サービスまで影響し、雪だるま式に負担増を高齢者世帯に押しつけてきました。
また、定率減税の廃止によって賃金が減り続けている現役世代の可処分所得を大きく目減りさせ、生活不安を増加させています。
さらに、消費税の免税点を年間売り上げ三千万円から一千万円に引き下げ、中小企業特例を縮小したことによって、小さな商店まで消費税の実質負担が拡大し、多くの零細業者が廃業や倒産に追いやられました。
消費の落ち込みを打開するためには、まさに家計を温める施策への転換が必要です。今、日本経済の正常な発展のためにも、今こそ家計負担を軽減し、家計消費を拡大することが求められると思います。
ですから、菅財務大臣は先日の国会の本会議で、構造改革路線について、幾つかの政策が結果として格差拡大するだけではなく、日本経済の成長路線の回復に必ずしも寄与してこなかったと、こういう認識を示しました。
ところが新政府は、衆議院選挙のマニフェストで、四年間は上げる必要はないと国民へ約束をしたわけですが、そうであるならば、前政権が昨年の税制改正法に書き込んだ附則百四条をどうするかが問われています。ここでは二〇一一年までに消費税増税法案を国会に提出し成立することが、ここに書き込まれているわけです。これは、日本共産党と民主党が共同して法案に反対をいたしました。
藤井前財務大臣は、昨年の国会で修正するのが筋と答えていますが、であるならば明らかに現政権は附則第百四条を撤回、削除するのが先決なんです。ところがこれを行わずに、今月に入ると、鳩山首相は、消費税を含む抜本的な税制改正の議論を三月にも、来月から始めると、こういう意向を繰り返し示しています。私は、これは消費税の税率引き上げを前提にしたものと考えるわけですが、まずどうなのか。
また、原口総務大臣は、地方財源確保のためだといって、地方消費税の充実を主張していますが、これは現行の消費税率での国と地方の配分を変えるということであって、結局地方財源確保を口実に消費税増税を国民に押しつけるというものではないか。都のこうした一連の動きへの基本的認識を、まず伺いたいと思います。
〇目黒税制部長 菅財務大臣が消費税について本格的な議論を始めるというふうに発言をされたようでありますけれども、それが増税を前提にしたものであるかどうかまでは承知をしておりません。
また、原口大臣の発言に関してでございますけれども、原口総務大臣が地方消費税の充実を図るべき旨の発言をされたとしても、それは、地方分権を推進する立場にある総務大臣として当然のこととして受けとめております。
都といたしましては、地方消費税は地域間の偏在が小さく税収が安定的であるなど、地方税にふさわしい税の一つであり、今後、消費税とあわせて、その税率の引き上げについて検討されるべきであり、また、それらを含めた税制の抜本改革の議論に直ちに着手すべきであると考えております。
〇たぞえ議員 今、答弁で、税率引き上げについて検討するべきだと、議論に直ちに着手するべきだと、このようにいわれましたが、税金はもともと負担能力に応じて納めるというのが原則です。そもそも消費税は、収入が低い人ほど負担が重い不公平税制であります。負担能力に応じた課税という税の根本から、私は今の答弁を聞いて、そこから逸脱をしているといわざるを得ません。そのような税について、行政が地方税にふさわしい税の一つとかという見解が、今、都民からおかしいのではないかといわれているのではないでしょうか。
二つ目に聞きますのは、政府は、税収が落ち込んでいるから消費税だけを除外するわけにいかない、このように述べています。重大なのは、内閣府の大塚副大臣は、今の時点で二けたの二〇%に至らないところが現実的な数字だろうと思うと、このように公式の場で述べています。具体的に政府筋から数値が出てきたわけですが、結局、税率引き上げの方向に動いている。都として政府の公表した数値は適切だと考えているのか、あわせて伺いたいと思います。
〇目黒税制部長 ただいまお話のありました内閣府の大塚副大臣の発言でございますが、政府の公式見解ではないと理解をしておりますので、それに対する都の見解を申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
〇たぞえ議員 副大臣であっても個人的見解だと、そうすると、公式見解と私的見解のどこに差が、大臣と名のつく人には与えられているのか不明であります。
それにしても、副大臣の発言は大変重いと思います。安易なこのような、現行五%税率を二〇%近いところまで引き上げるという発言は慎むべきではないでしょうか。それを東京都にいってもしようがないのですが、そう思います。
それで、消費税は所得が多くても少なくても現行は同じ税率です。特に都に働く若い職員の皆さんにとって、また、年齢を重ねている方にとっても同じように税を負担しなければいけない、収入レベルが違うのに。これが今、一般的にだれもが思っている仕組みです。
この低所得者への配慮についてですけれども、都の税制調査会ではどのような見解を中間報告では公表したのでしょうか。
〇宗田税制調査担当部長 平成二十一年度の都税調の中間報告は、税の負担能力について、一時点の所得からのみ担税力を評価すべきではなく、消費は生涯を通じた経済力をより正確に反映するという意見もあるとした上で、いずれにせよ、消費税率を引き上げる際には、低所得者層に何らかの配慮をすることが必要であるとしております。
また、その具体的な配慮の方法については、生活必需品に対する軽減税率は一つの手法と考えられるが、対象品目の合理的な選択が困難などの問題もあるとし、所得税における給付つき税額控除や社会保障制度などの歳出面における政策配慮も含め、幅広く検討すべきであるとしております。
〇たぞえ議員 今お話しされた中間報告は、去年の当委員会でも議論がありまして、税制調査会の皆さんの深い議論というのは大変貴重だというふうに私も感じています。
最近、イギリスの産業連盟が小売店二万店を対象にして調査を行いました。昨年十一月の売り上げが前年比でふえている店が、減らしている店よりも二年で最多になっているということが、調査で明らかになっています。
イギリスでは、ご存じのように、一昨年十二月から去年十二月末まで、消費税の一般税率を一七・五%から一五%に引き下げ、消費税の引き下げそのものが消費を押し上げているというふうに、この産業連盟は見解を述べました。もともと食料品は消費税対象外です。減税効果は抜群な上に、さらに二・五%の消費税引き下げという結果、イギリスでの購買力の向上が注目されているわけです。
当の石原知事は、去年九月の記者会見で、何も生活必需品にまで課税する必要はないと、このように、私からしたら同感をするような発言を珍しくいたしました。低所得者だけでなく、暮らしに係る部分は減税対策が求められていると知事の見解は正しいというふうに、この部分だけ思います。
したがって、今回提出された陳情は、世界の経済危機の中でいかに諸国民の暮らしを守るかという点で負担増をという選択から、やはり財源の根本的な見直し、そして浪費などの部分に手をつける、こういうことによってこそ、今、庶民の暮らしを潤わせる、このことが大事だと思います。
この点で、きょう提出された陳情は、今世界の流れにも沿っているし、ぜひ国にこうした方向を求めるべきであるということを主張して質問を終わります。
国の合同庁舎化による税金のむだ使いについて(2010年3月5日)
〇たぞえ議員 主税局の補正予算にかかわって幾つか伺いたいと思います。
提案されている歳出補正額は、八十一億三千二百四十四万円を当初予算から減額するという内容ですが、その中でも、徴収費の中の施設整備費での更正額は三億五百万円ですから、既定予算額の十二億七千八百万円に対して四分の一が減額されるということになります。大変大きな額の更正です。なぜ、施設整備で、これほどの減額になるのか。まず理由について伺いたいと思います。
〇宮下総務部長 主な理由といたしましては、都税事務所等庁舎の改修工事に係る契約差金のほか、世田谷都税事務所改築に係る予算が執行できなかったことによるものでございます。
世田谷都税事務所の改築は、現在の世田谷都税事務所と世田谷税務署の敷地に、世田谷都税事務所のほか、国は世田谷税務署及び東京法務局世田谷出張所、世田谷区は図書館及び保健福祉センター分室から成る合同庁舎を建設するものでございまして、設計工事を国に委託して実施することとなってございます。しかしながら、昨年十月、国から平成二十二年度予算の概算要求を見送ったとの連絡を受けまして、実施の見通しが立たなくなったため、基本設計に係る予算の執行ができなかったものでございます。
〇たぞえ議員 今述べられたように、国有地である世田谷税務署と、その隣の都有地の都税事務所を合体させるという合同庁舎構想、この根源は、集約化によって維持管理に要する経費の抑制と削減を図ることができる、これが政府の見解でありました。しかも、集約化によって、法定容積率を最大限に使って、余剰が生まれたら、国などに床面積に相当する都有地を売却して歳入の確保を図る、まさに一石二鳥といわれる集約化であります。財源確保のためにという本当の目的があって、しかし一方、都民には、二つの施設が合築され、都民サービスが向上する、利便性が生まれると、このように地元の自治体の世田谷区には、しかも、いろいろな施設が入るんだからといわれてきました。その世田谷区ですが、国は、財政負担を求めているんでしょうか。
〇宮下総務部長 合同庁舎には都税事務所が入居することから、都は、国との協定及び受託契約に基づきまして、合同庁舎全体の占める都税事務所の延べ床面積の割合に応じて設計費等を負担することとなってございます。世田谷区においても、同様の考え方で経費を負担することとなっているようです。
〇たぞえ議員 世田谷区から資料を取り寄せますと、実際に設計にかかわる世田谷区分は二千七百六十三万円を二十一年度に、そして、今後、四十九億八千七百万円の予定事業費の一部を区に負担させる、こういう計画に、都も国も率先して推進してきた。このことは事実です。地元世田谷区は、これによって、どういう状況になったのかと。この負担金を捻出をするために、区民が今一番大変な、認可保育園に入れない、特養ホームに入れない、こういう施設の増設など、暮らしや福祉に緊急に回さなければいけない区税を切り詰めるという、こういう事態に立たされたわけであります。
国は、地方自治体の合併など、集約化を盛んにやっておりまして、まさに花盛りです。これが全国的にも大きな問題になっているときに、東京都が二十一年二月に、主要施設十カ年維持更新計画、こういうものを発表しまして、この中に都税事務所の合同庁舎化を取り組んできたという経過があります。ところが今回、国土交通省が昨年十一月の四日に、マニフェストの実現、新たな財源確保を生み出すという、こういう立場から、来年三月三十一日までの間、受託契約を解除するという文書で解除を伝えてきたわけです。こうした国の措置について、合同庁舎建設に加わる主税局が、どういう受けとめなのか、また国に、この問題で、どう対応をしてきたのか伺いたいと思います。
〇宮下総務部長 主税局では、国と協定及び受託契約を締結し、合同庁舎整備のための予算を確保し、三百万円余りの費用をかけて仮庁舎の設計委託を発注していったところでございます。そうした状況にあるにもかかわらず、国は概算要求を見送ったということでありまして、信頼関係を著しく損なうものであるとして、国には強く抗議をしたところでございます。
国からは、平成二十三年度以降の対応について検討中であるとの説明を受けているところですが、国の対応を見きわめつつ、世田谷区とも協議しながら、合同庁舎の整備中止を含めて、今後、方針をまとめていく考えでございます。
〇たぞえ議員 前の委員会でも、私、お話ししたわけですが、都税を期日までに払いなさいと都民には大変厳しく皆さんお仕事をされている、おくれたり払わないと差し押さえですといって、これまた厳しく都民には迫っています。その税を徴収する事業局が、改築のために、一時、旧都立玉川高校に仮庁舎を建設する、そのための設計費三百万円が、結局は支払いがむだになったということであります。いわば税金がむだ遣いされたといわざるを得ません。基本協定を結んでおいて、二十一年度に執行した都の税負担は、一体どう、これを清算していくのか。また、国に対して、解除による財政負担の保証を求めるべきであるし、今後、国の計画が大変不確定な中で、計画の中止を含めて、都は、どう国に協議をしていくか、見解を伺いたいと思います。
〇宮下総務部長 受託契約の解除につきましては、平成二十一年度から平成二十二年度までを期間とする受託契約が、平成二十二年度概算要求の見送りによって履行不能となったことを踏まえて、国が申し入れてきたものでございます。
国では、平成二十三年度以降の対応については検討中としており、現時点では合同庁舎整備の中止が確定したわけではないのでございますが、そういうことで、国と協議を継続しているというところでございますけれども、仮に白紙になるということであれば、その原因は国にあるわけですから、都が負担したものについては国に補償を求めていくということは当然であろうかというふうに思っております。
〇たぞえ議員 いずれにしても、補正で当初予算の計画がとんざすると、実態は、国絡みが影響させているわけでありますが、しかし、同時に、既に執行した三百万強の都民の税金がむだになってしまうということは、絶対に避けなければならないと思います。今回の件を含め、今後、立川合同庁舎や中央都税事務所も合同庁舎化の対象になっているわけでありますから、波及することは十分に考えられます。この意味で、合同庁舎化に当たっては今後、慎重に、国に対しても、そして地元自治体に対しても、対応をしていただきたいということを述べて終わります。
〇たぞえ議員 私からは、都税収入のあり方について伺います。
今、世界的な経済危機と、これに大きく影響を受けている都民の暮らしが、今ほど深刻になっているときはないと思います。
厚生労働省が発表した毎月勤労統計調査〇九年結果、これによると、事業所規模が五百人以上の製造業では、平均年収が前年より一〇・四%、一カ月当たり約五万九千円、年間で七十万円という、こういう減り方だと公表されました。所得は、バブル崩壊後の九〇年以降で最低の水準に落ち込んでおりまして、本当に深刻な状況に都民生活は置かれていると痛感をしています。
勤労者や年金者などの所得の上がり下がりで税収は大きく影響を受けるものなのかどうか、認識を伺いたいと思います。
〇目黒税制部長 当然のことながら、所得の増減は、所得税や住民税といった個人所得課税の税収に直接影響を与えるものでございますが、それ以外にも、可処分所得の増減に伴う消費性向の変化などを通じまして、間接的にさまざまな税目の税収に影響を与えるものと認識しております。
〇たぞえ議員 そういうもとで、都は、都民の生活レベルが下向きになっている中で、どうしたら安定的な税収を確保できると考えているんでしょうか。
〇目黒税制部長 地方税におきましては、税収の安定性を確保するということは極めて重要な視点でございますけれども、それだけではなく、経済状況に応じて増減する財政需要に的確に対応できる、すなわちある程度の伸長性を兼ね備えるということも、税体系全体を考慮する中では必要なことでございます。
また、不況時には、都民の担税力に配慮するといった視点も欠かせないものであると考えます。
地方にとりましては、こうしたバランスのとれた税体系を構築していくことが望ましいというふうに考えております。
〇たぞえ議員 雇用環境をめぐっても、正社員への有効求人倍率は、製造業で五人に一人で、ほとんどの人は職につけません。さらに、都内の失業者は三十四万人にもなって、前年よりも七万人もふえ続けています。働く場がないと。
一方で、前年度所得に社会保険料などが反映されるため、所得が断ち切られても容赦なく負担がかかってきます。そればかりか、九九年度以降の十一年間を見ても、勤労者の厚生年金や健康保険料が引き上げられ、加えて介護保険制度の創設による保険料の負担、定率減税や配偶者特別控除の廃止が加わり、年間所得三百万円の人は、今でも社会保険料負担は年四十万を超える事態です。
板橋区に住む二十九歳の男性は、給料が低くて食べていくのがやっとの生活をしていた方でした。その男性は、国民健康保険や国民年金の保険料の負担がのしかかっていたために、払えず、滞納して、区役所から毎月のように督促状が届き、何とか分けて払うと約束をしましたが、やっぱり無理で、とうとう健康保険証を取り上げられて、病院に行けば自分で全額払わなきゃいけない、そういう資格証が送りつけられてきました。一カ月半後、この男性は、だれにも相談できないままに、みずから命を絶ったそうです。男性には、督促状は死の督促に見えたんじゃないでしょうか。命を守るべき医療保険が高くて病院にかかれず命を絶つ、負担を苦にしてみずからの命を絶つ、こんな国じゃいけないというふうに思います。
都民税などが減収になっている実態は、日本の経済と国民の暮らしが来るところまで来ているということなのか、都はそこら辺をどのように推量しているんでしょうか。
〇目黒税制部長 我が国の経済は、景気に改善の兆しが見られておりますけれども、雇用情勢の改善が相変わらずおくれているなど、本格的な景気回復には、いまだ相当の時間を要する見込みでございます。
このような状況に加えまして、デフレの深刻化などのリスクの存在にも留意する必要がありまして、都税収入は当面厳しい状況が続くというふうに考えております。
〇たぞえ議員 私も全く同じ、同感の思いです。
九五年に、日経連が新時代の日本的経営、これを公表して以来、総人件費削減政策の一環として、中高年の正規雇用労働者のリストラが進み、その置きかえとして非正規化が進められてきました。
トヨタでは、四十万人の従業員のうち、今現在も臨時従業員は二割の八万人に及んでいます。日本電信電話では、二十七万人の従業員の三割が臨時という状況で、非正規労働者の賃金水準は正規労働者の約七割、六割に抑えられている。いわば景気が悪くなると、安易に雇用が調整され、非正規の拡大、賃金の低下という雇用環境が、自治体の税収のあり方や財政運営に大変大きな影響を与えているんではないでしょうか。
このようなもとで、都民税の収入を確保することは一層困難になると、先ほどの答弁のとおりだと思います。
したがって、庶民の家計を温めて懐を豊かにする、そして税収を確実に確保する道をつないでいく、こういう対策が今こそ必要だと考えています。
そこで、東京都は、来年度予算案で、都税では法人二税が大幅な減収になるといっていますけれども、法人三税の税率はどのような経緯を推移してきたのか、説明いただきたいと思います。
〇目黒税制部長 法人税と地方法人二税を合わせました、いわゆる法人所得課税の実効税率を平成元年以降の推移で申し上げますと、平成元年が約五三%、平成二年以降が約五〇%、平成十年が約四六%、平成十一年以降が約四一%、平成十六年以降が約四〇%という状況になってございます。
〇たぞえ議員 まるでグライダーが落ちてくるように、法人税率だけしっかり地面に向かっている。平成元年が五三%だったのが、今では四〇%です。その減税額は何と全体で二百八兆円、明らかに税収に大穴をあけた張本人なる優遇税制だと思います。
庶民には住民税でも負担を求め、最低生活を営む年金者まで課税する。本当に庶民泣かせ、減税を受けた大企業喜び税といわざるを得ません。
その法人税について、先週十二日の参議院予算委員会で、前厚生労働大臣が、日本の法人税は高過ぎる、下げるべきだと政府に迫りました。これに、鳩山首相は、世界に比べて法人税が高いのは事実と、法人税を減税の方向に導いていくのが筋だと、このように答えていますけれども、前政権の大臣と現政権の首相が法人税の減税でエール交換をしている、一体どこが違うのか。
昨年の総選挙の際に、民主党は、マニフェストで中小企業の法人税率を一八%から一一%に引き下げると約束をしました。その中小企業向け減税は、二〇一〇年の税制改正では財源がないと見送られたんです。中小企業への減税は当然ですが、一致しているのは大企業減税です。
先ほど答弁で、大企業が国に納める法人税は、地方自治体に納める税金と合わせて法人実効税率四〇%と、まさに日本経団連が掲げているように、大企業向けの法人税は下がり続けるのに、さらに当面は三〇%にするべきだと、これが一体本当に公平な税なのかどうか。
一方で、これによる影響を受ける側、それは税の入りが少なくなる側、いわば国と地方自治体です。弱きを助け、強きをくじくという話がありますが、大きいところを助け、小さいところをくじく、こんな不公平はないかなと思います。
既に、この十年間で、減税効果を受けて、企業の内部留保額は二百二十九兆円に増加しました。その例として、車のリコールが問題になったトヨタ自動車は、内部留保は現在十三兆四千二十六億円、日本電信電話は九兆五千九百二十六億円、三菱UFJフィナンシャルグループ七兆六千七百三十三億円、どこでも急激に内部留保は膨張しています。
この内部留保は、利益から税金や株主配当を引いた残りを社内に蓄えているもので、この一部が設備投資などの形で経済の循環に使われていますが、ほとんどは余剰資金として、多くは企業内に滞留しているわけです。この内部留保こそ、減税の恩恵を受けた、まさに埋蔵金です。
法人税の税収は百八十三兆円に減りましたが、大資本家への減税として最も代表的なのが証券優遇税制です。どんなに株を持っても税率は一〇%、しかし庶民にはそれは通用しません。
私は、そういうもとで、この優遇税制を見直すこと、また一部の大企業だけに特典になっている法人税減税などは、やはり基本的に見直すことが、庶民の物を買う力、そして製品をつくる企業側にも大いに力が生み出されるというふうに思います。
東京都の税制調査会中間報告が盛んにいっている地方消費税の増税ですが、消費税の増税に頼らなくても、東京の社会保障や都民の暮らしを支える財源はしっかりつくれるのではないかと考えていますが、どういう見解でしょうか。
〇目黒税制部長 地方消費税は、税収が安定的で税源の偏在が少ない、地方税にふさわしい税でございます。今後、都といたしましても、少子高齢化社会において増大が見込まれる社会保障費等の公共サービスに必要な財源を安定的に確保することが必要でございます。
そのためには、税制の抜本改革を通じまして、消費税及び地方消費税の税率の引き上げを含めた積極的な地方税、税源の拡充を図ることが不可避であると考えております。
〇たぞえ議員 地方消費税は、税収が安定的で、地方税にふさわしい税だと答えられましたが、そういう認識は間違いです。
予算案の概要で、歳入の状況について、急激な景気の悪化などにより、来年度予算案では、法人二税は二十一年度に比べて五千二百三十億円減額といっているではありませんか。それでどうして安定的な財源だといえるでしょうか。
安定的に財源を確保とするならば、私がさきに話したさまざまな不公平な税制を、まず先決してこれを正すことです。
これに関連しまして、今度の予算定例議会でも、我が党が意見書を提出しました。
その一つは、高校の授業料実質無料化に伴って、特定扶養控除を廃止するという問題です。既に、授業料の減免を受けている家庭、授業料がもともと低額な特別支援学校の高等部や定時制、通信制高校に通っている生徒の家庭、そして高校に通っていない十六歳から十八歳までの子どもを扶養している家庭等は、この特定扶養控除の廃止によって、授業料の減免額より増税額の方が大きい場合が生じてきます。
このような、制度の趣旨に反するだけじゃなくて、新たな増税による負担増が生じないように、消費税の増税、引き上げが不可欠だといっている間に、主税局の方々が率先して、公平な税を確立するように国に求めていくべきではないでしょうか。
税を確保すればよいということでなくて、どう公平な確保に努力をするか、ぜひこういう観点に立った主税局の事務事業を求めておきたいと思います。
〇熊野主税局長 税制を考える場合には、いろんな視点がございまして、当然のことながら財政需要がどう推移していくか。要は、少子高齢化を迎えるとか、あるいは環境の問題とか、そういった社会経済情勢の変化にどう対応していくのかというのは、大きな一つの視点でございます。
それから、税の中の論理というのがございまして、先生もおっしゃっていた公平性とか、簡素化とか、そういったものもございます。
特に重要なのは、生産、分配、消費、ここら辺で平等に課税していくということも必要ですし、それから直間比率の問題もあるでしょうし、それからもう一つ重要な視点は、税目ごとに非常に有機的に結びついているということで、例えば法人税だけ、あるいはご指摘のあった証券税制だけを取り上げて議論するのもいかがなものかという気がしておりまして、例えば証券税制でいえば、金持ち優遇だとおっしゃいますけれども、必ずしもそうではなくて、今の社会経済情勢を踏まえれば、小口投資家というのがどんどんふえてきている状況がございますし、それから、そういった証券税制で優遇措置を設けることによって、そういった金が消費に回り、あるいは設備投資に回る可能性もあるわけですので、そういった有機的に各税目が結びついていると。
それから、法人税につきましても、実効税率だけで議論するのではなくて、やはり社会福祉と結びついていて、社会保険料の負担がどうなって、企業の負担がどうなっているのか、そこら辺とあわせて議論していかなきゃいけないと思っています。
そういった意味で、るる申し上げましたけれども、要は、抜本的な、社会経済情勢がこれだけ変化した中にあって、いち早く早急に、抜本的な税制改革に取り組まなければならないということだけは間違いないということを申し上げたいと思います。
〇たぞえ議員 私は公契約について伺いたいと思います。
今、経済危機のもとで都民の暮らしの実態は極めて深刻です。失業や賃下げ、倒産、どの指標をとってみても、史上最悪の数字が更新されているところです。
この経済危機から都民の暮らしを守るために、公共事業に係る業務に従事する労働者への適正な労働条件が確保されているのか。公共事業の質を確保して、公的契約の社会的責任と価値の向上が図られているか。そのために都政が何をなすべきか、この点から幾つか質問もして、提案もしたいと思います。
今開かれている予算特別委員会に提出された資料によりますと、二十年度の財務局発注工事での全契約発注件数は四百二十件です。契約額は四百九十四億三千三百万円で、中小企業を除く契約数は五十五件、二百五十三億三千百万円と明記されています。
大手ゼネコンの契約件数は一割強ですけども、契約額はどうかと見ると、半分以上を占めているわけです。工事契約の多い局では、例えば建設局ですが、年間三千百五十六件の発注に対して、大企業への発注率は約二割ですけども、額では六割以上というのが数値です。
前回の補正予算中途議決の際に提出していただいた委員会資料によると、十八年度後、都議会の議決に付した九億円以上の土木工事契約だけでも、ここにかかった委員会ですが、九十五件に及びます。その中でも断トツに多いのが、毎年契約で複数に発生している中央環状品川線関連工事は、この四年間で八回の契約が行われていると記載がされていました。一件当たりの契約額で、最高でシールドトンネル工事で四百七十二億円、最低でも立て坑設置工事で二十三億円、合わせて八本の契約で千二百八億円に及ぶ工事であります。
この八回の契約発注には、立て坑の設置、またシールドトンネル工事、換気所下部工事、ジャンクション仮設工事など、そういう工事の内容ですけども、契約ごとのJVの組み合わせ方はどうなのか。また、それぞれの入札の落札率はどうだったのか、まず伺いたいと思います。
〇奥田契約調整担当部長 中央環状品川線関連工事八件ございますけれども、今ちょっとすぐ手元に出るのは、最低と最高は出るんでございますけれども、それを申し上げますと、落札率が最も低かった案件は、平成十九年度に発注いたしました中央環状品川線中目黒換気所下部工事でございまして、落札者は株式会社間組、落札率は五五・三三%でございます。
最も落札率が高かった案件は、平成二十年度に発注いたしました中央環状品川線シールドトンネル工事のその二で、落札者は大成・大豊・錢高建設共同企業体、落札率は九四・九五%でございます。
〇たぞえ議員 金額も大変大きいわけですが、参加する企業も、日本で名立たる大手ばかりです。シールドトンネル工事では、今いわれた大成などが必ず参入して、年度をまたいで継続し請け負っている、これが特徴です。落札率は、述べられたように、二十年度のシールドトンネル工事二というのがありますが、九四・九五%で高い率の契約でした。十九年度の同じシールド工事では六一%と、三四%もの開きがあるわけです。それだけでなく、十八年度と十九年度の四回とも、五〇%台から六〇%を少し超える低価格での落札率を占めています。
そこで、二つ目に伺いますが、十九年度に契約した中目黒換気所下部工事ですが、契約金額は四十八億五千九百万円、いわれた落札率は五五・三三%、都が予定していた入札価格は幾らだったんでしょうか。
〇奥田契約調整担当部長 予定価額は八十七億八千万円ほどでございます。
〇たぞえ議員 都が積算していた予定価格よりも約半分程度と、大変低い契約額でした。これは、発注者である東京都が設計や積算を通して算出した公共構築物を完成させるまでに要する価格の根拠が高過ぎたのか。一方、市場の積算とかけ離れていたのか。このことが品川線の換気所で顕著にあらわれました。
予定価格の約半分程度の低入札価格契約となれば、都が積算していた予定価格を構成している材料費や労務費には根拠がないということになるのではないでしょうか。
〇奥田契約調整担当部長 中目黒換気所下部工事は、一般競争入札の結果、入札価格が調査基準価格を下回りましたので、低入札価格調査を実施いたしまして、当該入札を行いました。また、企業に対しまして、積算資料などの提出を求めまして、ヒアリングなどによる詳細な調査を実施いたしました。
その結果、工事施工上の工夫によりまして、工事に使用する資機材損料の低減が図ることができるなど、技術的理由などが確認されまして、工事の適正な履行が可能と判断されたことから、契約締結いたしました。
労務費や材料費を含めまして、予定価格等に問題があったとは認識しておりません。
〇たぞえ議員 問題ないというわけですが、現実には、都が積算した材料費や労務費より大きく下回るわけですから、重層下請制度といわれるもとで、契約の相手である元請は、下請に仕事を回した段階で、都が示した単価より低い単価に切り下げ、現場に働く建設労働者の低賃金労働条件に何らかの事態があらわれてくるということが想定されるのではないかと、だれでもが思うわけです。
こうした行き過ぎた低価格競争が、結果として工事の品質低下や不良工事の発生、さらに労働条件の悪化、労働災害につながることが懸念されます。
建設業界では、こうした重層的な下請構造が常に問題になっています。その下請に対して賃金が支払われているのか、労働条件が適正なのか検証するための取り組みが必要ではないかと思いますが、見解を伺います。
できれば答弁をゆっくりお願いいたします。
〇奥田契約調整担当部長 都と元請企業とが直接締結している契約でありましても、契約相手である元請企業で働く労働者の労働条件は、企業の経営方針、あるいは財務状況を踏まえて労使間によって定められるものでございまして、発注者であっても、それに関与することは適切ではございません。
また、元請企業が下請企業と締結する契約は、都と元請企業との契約とは法律上別の契約でございまして、そこで働く労働者の労働条件はもとより、その契約内容につきまして、発注者として直接関与することはできないと思っております。
〇たぞえ議員 関与は適切でないという答えでありますが、公共事業によって完成した施設の品質や安全性は、その地域の経済、また産業、その周辺の都民の営業や生活に直接深くかかわるんです。税金を使った工事で業者や都民生活が潤う、そういう状況に本当になったのかどうか、このことの検証が必要ではないでしょうか。
元請だけでなく下請でも、発注価格が適正に確保されていなかったり、労働者の賃金や労働条件が確保できないということがあれば問題です。税金を支払う公共事業である以上、検証して、下の隅々まで、その適正な使われ方、条件が満たされているかどうか、これを担保するべきだと思いますが、見解を伺います。
〇奥田契約調整担当部長 繰り返して恐縮でございますけれども、法令上、公共契約であっても民間契約であっても、発注者が契約相手方の労働条件に関与することは適切ではございません。労使交渉で定めた労働条件は、法令に違反しない限り尊重されるべきものと認識しております。
仮に、契約相手方で働く労働者の賃金や労働条件が法令違反であることが明らかになった場合には、都は、発注者として、指名停止により入札から一定期間排除するなどの措置を講じているところでございます。
なお、都民の負担による公共工事の適正な執行についてでございますが、工事契約の目的である竣工した構築物の品質がきちんと確保されているかどうか、工事監督、中間検査、竣工検査などさまざまな段階を通じまして厳正に確認を行い、必要に応じて手直し工事を指示しているところでございまして、十分に担保できていると考えております。
〇たぞえ議員 今、各地の下請業者から、やっと仕事が来ても賃金が安くて生活できない、こういう悲惨な叫びが届きます。私のところにも、先日、都の公共事業を請け負った下請の社長さんから相談がありました。
水道局の施設の外装工事で、吹きつけを行うために足場を組んだ仕事です。契約のときに、下請代金の単価が際限なく切り下げられていた。ところが、二次下請の親会社が失踪して代金の支払いが全くなくなって、社長さんの給料はもちろん、足場のリース代も従業員の給料も払えない、そういう事態に追い込まれて工事もできない。足場は、支払い代金が来ないですから、撤去もすることができない。都はどうしてくれるんだと、そのように問いただしたところ、それは下請の問題だと、都は元請との関係であって、それは民民の問題だ、こういって対応ができなかったというわけです。
生活できないような低い賃金が蔓延しているだけでなくて、その低い賃金すら、倒産や失踪で満足に支払われない。発注者や元請企業に聞いても、当事者の問題だと、こういうケースが私のところにも年間数件来ます。
こういうことが公共的な事業だといえるのかどうか。こういったケースも含めて、都はどういう対策をとっているんでしょうか。
〇奥田契約調整担当部長 公共契約あるいは民間契約にかかわらず、元請や下請間で生じた不払いなどの契約トラブルにつきましては、建設業法がございまして、それに定めます建築工事紛争審査会による中立的な第三者を交えて、当事者間で解決していくことが基本であると考えております。
これは、都の工事請負契約に関する標準契約書だけではなく、国が勧告して、民間で一般的に使用されております民間建設工事標準請負契約約款でも、紛争解決に関する事項として定めているところでございます。
なお、企業倒産などによって債権回収に大きな影響を受けた中小企業に対する支援策といたしましては、国や都において各種融資制度が整備されているところでございます。
〇たぞえ議員 審査会がありますとか、融資制度がありますからそれ使ってくださいといったって、元請には契約金額でちゃんと払っているわけでしょう。そこから先に流れていかないんだから、やっぱり私は、蛇口をひねってあけたら、ちゃんと閉まるまで、その使った水量が適切に使われているかどうか、他人事のように融資制度があります、審査会がありますということじゃないんじゃないでしょうか。だから、下請から都に直接、代金未払いだと声を出しても対応もしてもらえない、これでは都政の信用すら失われかねない、こうした事態の無法はなくなっていかないんじゃないでしょうか。受け身じゃなくて、発注者の責任で下まできちんと対応するべきなんです。契約で決められた内容で公正に支出されたかどうか、公共事業の大前提ではないでしょうか。
労働者から、未払いや賃金の引き下げについて、違法命令や義務違反の申し出があったときに、受注者に対して報告を求めたり、立入検査を行う、命令に従わないときは公契約を解除する、そういう毅然とした立場が大変必要です。そういうふうに思いますが、いかがですか。
〇奥田契約調整担当部長 私ども、賃金などの労働条件に関する法令違反についての申し出があれば、速やかに労働行政を所管いたします官公署に通報することになります。その後、当該官公署の法令に基づく調査、指導、勧告などが行われまして、改善が図られない場合には行政処分などが行われることになります。
都といたしましては、権限ある官公署により法令違反が確定し、行政処分が行われた場合には、契約制度上も指名停止措置により入札から一定期間排除するなどの対応を行っております。
労働条件に関する法令違反については、このように法令等に基づく仕組みが既に整備されていると認識しております。
〇たぞえ議員 工事を行う受注者が法令等を厳守するのは当然のことなんですよ。公的契約を受注した責任を自覚して業務につく、労働者の適正な労働条件を確保することが、まさに元請の最低限の役割です。
公契約に人間らしい労働条件を保障する点については、国際労働機関での公契約における労働条件に関する条例で既に勧告がされております。公的な資金、つまり住民の税金を使って行う事業に係る契約については、東京で関係ある産業、そして職業で同じ労働している人の賃金を保障して、公契約で働く労働者に均等待遇を保障して、また通常の労働時間、割り増し賃金、休日などについても十分な対策を講ずる、こうした契約にかかわる自治体としての公な条例制定である公契約条例の制定が必要だと、私は緊急に思いますが、見解を伺います。
〇奥田契約調整担当部長 労働者賃金あるいは労働条件を適正化することにつきましては、労働政策として重要なことであると認識しております。
しかし、繰り返して恐縮でございますが、契約制度の中で労働条件や賃金水準を条件として定めることにつきましては、各企業が労使交渉の中で労働条件を定めるという現行法令の趣旨になじまないものと考えております。
都といたしましては、労働政策を所管する国の立法措置上の問題だと考えております。
〇たぞえ議員 国の立法措置だという話なんですが、しかし、国が発注するわけじゃなくて、都が都民の税金を使って仕事をお願いするわけだから、その契約内容、もちろん工期、材料、労賃費、すべてを網羅して相手を決めるわけだから、そこに当然存在するのは人間という労働者なんです。その人々が、その公共事業で潤い、その地域に確かな都民の施設ができ上がるかどうか、そこを見届けるのが東京都の私は役割だと思います。
今いわれた、国の立法措置を含めて対応を検討するということでありますが、では、国がそういう方向で調整、検討されていく流れになったとき、都としては検討するということがあり得るんでしょうか。
〇奥田契約調整担当部長 繰り返して恐縮でございます。都といたしましては、国の立法措置上の問題であるというお答えでございます。
〇たぞえ議員 国が立法を定めれば都はどうするんですか。
〇奥田契約調整担当部長 立法を定めるということは法ができるということでございます。そういったことの前提として、契約制度もまたその現行法ということになると思います。
〇たぞえ議員 国会では、国が発注する建設工事の施工に当たって、労働者と一人親方の双方を対象にして適正な報酬を確立しようということで、公共工事報酬確保法案の提出の準備がされてきました。建設労働者の全建総連などが努力をされ、結実しようとしていた今の状況です。
昨年の十二月の参議院本会議では、公共事業における賃金等確保法の制定を求める請願が採択されたのは記憶に新しいことです。全国的にも、千葉県の野田市が全国で初めて公契約条例の制定に踏み出し、東京でも、国分寺市が公共調達条例の素案を作成して、二〇一一年度から条例の提案を行う予定だと聞いています。
国の立法措置というお話がさっきからありましたけれども、東京都が、東京で働く、公共事業にかかわる労働者の最低賃金を千円以上に定める、また待遇改善だとか労働条件だとか、こういう公的契約条例に、私は真剣にこれから検討をしていく時期に来ていると思います。
この意味で、私どもの党日本共産党は、今度の予算議会に下請業者の育成と支援を求め、東京都が公契約条例の制定に向けた検討会を設置するよう予算の組み替え動議を提出をする予定であります。東京で働く産業の皆さんが、腕と、そして技術を発揮して生活と仕事に希望を持てるように、大いに今、自治体が応援をするときだと私は強く思っております。
そういう意味で、ぜひ、国の動向次第ではなく、地方自治体が率先して、働く労働者を本当の宝のように大事にしていく、そういう東京を私は求めていきたいということを主張して終わります。
以上