障害者福祉手当の増額と対象拡大を行う条例改正案 提案説明 原のり子都議(北多摩第四(清瀬市、東久留米市)選出)
3月18日の厚生委員会で、原のり子都議(北多摩第四(清瀬市、東久留米市)選出)が提案説明を行いました。
提案説明の動画
原のり子都議の提案説明
東京都心身障害者福祉手当に関する条例の一部を改正する条例について提案説明を行います。
現在の心身障害者福祉手当制度の対象者は、身体障害者手帳1・2級程度の方、知的障害者で愛の手帳1~3度程度の方、脳性まひ、または進行性筋萎縮症の方です。65歳以上の方は新規に支給を申請できない制度となっていて、所得制限もあります。
また、手当の支給額は月15,500円です。
今回の条例改正は、新たに、精神障害者、難病患者も対象にするものです。これに伴い、制度の名称を「障害者福祉手当」とします。
また、障害者手帳を持っている方は手帳の等級に関わらず対象にするようにします。
さらに、65歳以上の方が新規申請をできるようにし、所得制限もなくします。
支給額は、月15,500円から22,000円に引き上げます。
施行日は2026年10月1日です。
提案の理由を説明します。
障害者は、多くの人が低収入の状況に置かれている一方、他の人と同じように生活し、社会参加をするためにより多くの費用がかかる場面が少なくありません。例えば、
・肢体不自由による歩き方への影響により、靴がすり減るのが速い
・視覚障害者がスーパーのチラシなどが墨字であるために読めないと、節約をすることが難しい
・移動のためにヘルパーによる支援を利用する際、各種施設の入場料などが二人分かかる場合がある
など、様々な例があります。
そのため、障害者が他の人と平等に社会生活を送るためには十分な経済的支援が不可欠です。
物価高騰が暮らしに深刻な影響を与えている中、都の対策は不十分ですが、子育て世帯には、赤ちゃんファーストプラス、子育て応援プラスといった、一定の経済的支援が予算化されています。また、高齢者のシルバーパス制度も一定の改善が進んでいます。しかし、障害者への経済的支援についてはこの間、拡充がほぼありません。そうした中で、障害者福祉手当の充実は、重要な課題となっています。
また、障害者福祉は身体障害者、知的障害者、精神障害者、難病患者を対象とすることになっているにもかかわらず、障害者福祉手当が精神障害者と難病患者を対象外としている現状は、早急に改善する必要があります。
さらに、障害者手帳の等級によって支給対象外となっている障害者の中にも、働くことができなかったり、賃金が低かったりするなど、障害年金と合わせても暮らしが厳しい人が多くいるため、障害者手帳を持っている人は、手帳の等級に関わらず障害者福祉手当の対象とする必要があります。
障害者になった年齢が違うだけで、その他の状況が同じでも、福祉手当が受給できるかどうかに違いを設けることに合理的理由はないため、65歳以上の新規申請をできるようにすることも必要です。
「負担は能力に応じて、給付は平等に」というのが社会保障の原則であり、この立場から、所得制限を設けるべきではありません。近年、都の様々な制度で所得制限が撤廃されていますが、障害者福祉手当についても、同様に所得制限をなくすべきです。
さらに支給額についてですが、都が行った障害者の生活実態の調査でも、年収150万円未満の方が身体障害者の約5割、知的障害者、精神障害者の約7割、難病患者の約4割に上るなど、障害者の収入は少なく、改善が求められています。しかし、障害者福祉手当は1996年度以来、30年間引き上げられていません。物価高騰が暮らしを圧迫し、都が行っている都民生活に関する世論調査でも、暮らし向きが「苦しくなった」と答えた都民が1976年以来50年ぶりに5割を超える事態となっている中、引き上げは喫緊の課題です。
以上の理由から、障害者への福祉手当の増額と対象拡大を行う条例改正案を提出します。
ご審議のほど、よろしくお願いします。
提案説明を行う原のり子都議(2026.3.18)
