ご意見・ご要望
ページトップヘ

質問・条例提案

予算特別委員会 原のり子都議(北多摩第四【清瀬市・東久留米市】選出)の討論

 

 3月25日の予算特別委員会で、原のり子都議(北多摩第四【清瀬市・東久留米市】選出)が討論を行いました。

動画(都議会ホームページです。8 : 16より)


  日本共産党都議団を代表して、第一号議案 一般会計予算ほか11議案に反対、わが党提出の予算の編成替えを求める動議に賛成の立場から、討論をおこないます。

 新年度予算案は、都税収入・予算規模とも過去最高を更新し、予算の総額は初めて18兆円を超えました。
 税収増と都民運動、わが党の論戦と提案を背景にして、予算案に、水道基本料金の4カ月無償化、障害者の居場所づくり支援、シルバーパスの多摩モノレールへの適用準備などが盛り込まれ、低所得世帯へのエアコン購入支援が始まることは重要です。

 しかし予算案の全体は、「所得環境が改善」したという、都民生活の実態とかけ離れた認識で編成され、「都民の暮らしの支援」ではなく「国際競争力強化」に軸足をおくものとなっています。そのことが、わが党の質疑で明らかになりました。

 低い収入のなか物価高騰で苦しむ障害者の福祉手当は、これだけ都税収入が増えているのに月額15,500円のまま据え置かれています。以前はほぼ毎年500円ずつ引き上げられていましたが、この30年間、1円も上がっていません。
 障害者の方から、「物価が上がろうが、消費税が上がろうが、私たちのことは忘れられている」と切実な声が上がっていることをわが党は示し、増額・拡充を求めました。

 一方、都立瑞江葬儀所の火葬料は、この30年間で37倍に、大幅値上げされています。福祉手当など都民への給付は冷たく抑え込み、都民の負担は容赦なく値上げする都政の転換が必要です。

 予算案には、国民健康保険の保険料・保険税の値上げを抑える負担軽減対策もなく、ひとり親家庭の福祉手当も据え置かれ、障害者医療費助成の対象拡大もありません。

 家賃・住宅費が高騰し「家賃高すぎ、なんとかしろデモ」が都内で取り組まれる深刻な問題になっているのに、予算案で都営住宅はまったく増やされません。
 わが党は、東京都が都営住宅の必要数を意図的に少なく見積もって、この27年間、新規建設を停止してきた問題点を明らかにしました。都は家賃助成にも背を向けています。
 一方、小池知事が進めるアフォーダブル住宅は、手ごろな家賃と言いながら15万から20万円と高額な家賃が想定されており、東京に住み続けたいと願う都民の思いにこたえるものとならないことを、わが党は明らかにしました。
 日本共産党都議団は、家賃・住宅費の高騰を招いている富裕層のための再開発や投機目的の住宅取引を規制するとともに、都営住宅の新規建設や家賃助成に踏み出すことを求めます。

 景気回復のカギをにぎる中小企業の賃上げ支援も、予算案では見るべき前進がありません。
賃上げ支援がメニューに含まれる奨励金などは19事業に増えますが、すべて生産性向上、経営力強化などが主目的で、賃上げ支援は二の次、三の次です。
 わが党は、代表的事業の「魅力ある職場づくり推進奨励金」が、申請から支給まで1年7カ月もかかることを明らかにし、改善を求めてきました。おおむね10カ月に短縮できる見込みとの答弁があったことは大事ですが、それでもあまりにも遅すぎます。
 岩手県や豊島区のように「賃上げが主役」のシンプルな事業を実施すれば、1~2カ月で支給できます。直ちに踏み出すべきです。

 臨海地域の青海地区では今年度、26億円かけて巨大噴水が整備され、予算案には水道代など2億円の維持費が計上されています。
 それに隣接する客船ターミナルを、1週間で1.5回ていどの利用実績しかないのに、650億円もかけて10年計画で拡張する事業が予算案に盛り込まれました。巨大な無駄遣いです。
 わが党の質疑で、客船ターミナルの担当課長はIRカジノ担当を兼務していることがわかりました。また小池知事は国会議員時代、IRカジノ推進議員連盟に入っていたことを認めました。
 都は、ギャンブル等依存症などの懸念の声もあるといいながら、経済成長や国際競争力を高めるために期待されるとして、カジノ誘致の調査を進めています。時として命が奪われるギャンブル依存症患者をふやしていくことは自治体としてやってはならないことであり、経済効果などとてんびんにかけられるものではありません。
 青海地区は、IRカジノを誘致する場合の最有力地とされています。巨大噴水、客船ターミナル拡張、そしてIRカジノ誘致の調査は中止することを強く求めます。

 予算案には、大量のCO2を排出し、都内各地で住民との紛争が起きているデータセンターの整備を促進する事業が盛り込まれています。
 わが党の質疑で、都が進めようとしている「ガイドライン」は、データセンターを規制するどころか、「整備を後押しするもの」であることが明確になりました。これでは、2030年カーボンハーフの目標達成など不可能です。
 データセンターを環境アセスの対象とし、立地規制などを進めること、省エネ・再エネをさらに強化することを求めるものです。

 また予算案には、新宿駅前や築地市場跡地の再開発に2027年度以降も入れると1,493億円、外環道や特定整備路線の大型道路建設に来年度だけで548億円もの巨額が計上されています。
 都庁舎などのプロジェクションマッピングに14億8千万円、中学生の英語スピーキングテストに36億円の予算をつけたことも、都民の批判に背を向けるものです。

 小池知事が2年前の都知事選挙で公約した「中学校の35人学級」は、国が行う1年生の実施にとどまります。わが党が指摘したように、知事選公約は何だったのかが厳しく問われます。

 都民の暮らしは、物価高騰のなか、ますます深刻になっています。実質賃金は下がり、貧富の格差が拡大し、都庁前の食料支援に並ぶ方の人数は過去最高水準です。都の巨大な財政力を、都民のために使うべきです。
 日本共産党都議団は、「都民の暮らしの支援」に軸足をおいて「生活できる東京」をめざす立場から予算を組み替える、編成替え動議を提出しました。ご賛同を心からよびかけます。

 アメリカとイスラエルによるイランへの先制攻撃について、高市首相は批判もせず、逆に日米会談でトランプ大統領をもちあげるという驚くべき姿勢です。 
 首都東京の知事として、イラン攻撃の即時停止をアメリカに要求すること、一切の軍事協力をおこなわないことを高市首相に求めるべきです。
 ところが小池知事は、この期に及んでも、「安全保障は国の専管事項」と述べるにとどまりました。国がやることをそのまま容認するということであり、事実上、イランへの先制攻撃を支持したと言われても仕方ありません。

 現在の国連憲章に基づく平和の国際秩序は、東京空襲犠牲者をはじめ、2度の大戦による世界中の多くの犠牲を出した反省の上に確立されました。これを踏み破り、法の支配でなく力で世界を支配しようとすることは許されません。
 自治体の長として、都民のいのちを守る、戦争はあってはならない、との立場に立って発言し行動することを知事に強く求めて、討論を終わります。