文書質問 地域公共交通について 田中とも子(北多摩第三〔調布・狛江〕)
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文書質問主意書 提出者 田中とも子 質問事項 一 地域公共交通について
提出者 田中とも子
質問事項
一 地域公共交通について
一 地域公共交通について
1 バス事業所の運転手不足によるバス路線の廃止・減便が止まらない状況です。10月1日からは、都バスが委託運行をしている「はとバス」でも運転手不足による減便が行われました。改めて、今回の減便の状況を伺います。
2 「はとバス」の運転手不足の状況について、その要因について伺います。また対策を伺います。
3 都民の貴重な足である都バス運行路線の廃止や運行本数の削減を行わないよう、交通局としても乗務員の確保に必要な対策を行っていただきたいと思いますが、見解を伺います。
4 私の地元の調布市・狛江市でもバス路線の廃止・削減が進み、「病院に行っても帰る時間にバスがない」「子どもを塾に通わせられない」などの声が寄せられています。今年の4月に、民間バス事業者2社から状況を伺いました。あるバス会社は、「2014年と比較して昨年43人も運転手が減少、平均年齢は52.7歳で60歳代などが主力となっており、定年者を補うためだけでも一年あたり70名の採用が必要だが、最近は難しい状況で、減便せざるを得ないような状況」とのことです。他のバス会社は、「運転手が足りない状況で、現状でも時間外勤務を基本に組んでおり、労基署からの指摘を受けている。時間外勤務を減らさないといけないが、運転時間を減らすことは便数を減らすことになる。労働条件を緩和しないといけないが、利益が出ないと賃金が安定しない」などと話してくれました。待遇面で差のある都営バスに、運転手が流れているという指摘もありました。都は民間バス事業者のこうした現状を、つかんでいますか。
5 横浜市営交通ではやはり運転手不足の解消のために、昨年「人材確保大作戦」と称して、ベースアップと最長5年間、月5万円の住宅費の支援を行ったことで、昨年は、一昨年の3倍近い99人の採用ができたと聞きました。やはり賃上げが大きな効果を発揮したということと考えます。横浜市では民間バス会社に対しても、運転手の採用・定着を目標に、最大3万円の住宅費の支援を行っており、感謝の声がよせられています。都内の民間バスの減便・廃止を食い止め、運行を維持するためには、都が広域的に民間バスの運行に直接支援を行うことが、より効果的と考えます。民間バスへの運営費補助の支援を求めますが、いかがでしょうか。
6 シルバーパスは今後ICカード化すると聞いていますが、現在の検討状況を伺います。また、シルバーパスの利用実態は今後どのように把握していくのでしょうか。
7 ICカード化するときの初期費用については、各事業者に負担がかからないようにすべきと考えますが、いかがでしょうか。
8 多摩モノレールはシルバーパスが使えません。利用ができるようにしていただきたいと思いますが、見解を伺います。
9 都は、区市町村が運営するコミュニティバスなどへの支援を行っていますが、運転手不足などの影響で路線の削減や減便が相次いでいます。もともと路線バスがほとんど通らなかったところで、コミュニティバスは地域の足として欠かせない役割を果たしてきました。東京都市長会からの来年度の予算要望でも、「地域公共交通は、地域住民のニーズの複雑化や運転手不足等の影響から安定的な移動の支障をきたしている。…地域の特性に即した公共交通ネットワークの形成を促進し、行政界を跨いだ移動手段の構築につながるよう取り組みを進めること」と要望しています。運転手不足と同時に、都の支援が3年間のみの立ち上がり支援であり、市は運営費の補助を行っていますが財政状況もあり、十分ではないことも減便の要因の一つになっています。都の運行費補助の年限を撤廃、もしくは延長し、地域公共交通事業として補助制度を立ち上げ、運行維持を支援する制度に拡充することが必要と考えますが、いかがですか。
10 八王子での自動運転バスの事故について、その原因を伺います。
11 原因の検証と再発防止策をしっかり行うべきと考えます。事故原因の改善ができるまで、実証実験を行うべきではないと考えますが、見解を伺います。
12 公共交通は、地域住民にとってかけがえのない役割を果たしています。都は現在「東京における地域公共交通の基本方針」の改定の議論をしていますが、すべての都民の「移動権」「交通権」の実現をめざす「東京都地域公共交通基本条例」(仮称)を制定し、都が広域自治体として、より主体的・積極的役割を発揮することを求めますが、見解を伺います。
令和7年第3回都議会定例会
田中とも子議員の文書質問に対する答弁書
質問事項
一 地域公共交通について
1 バス事業所の運転手不足によるバス路線の廃止・減便が止まらない状況である。10月1日からは、都バスが委託運行をしている「はとバス」でも運転手不足による減便が行われた。改めて、今回の減便の状況を伺う。
回答
都営バスでは、株式会社はとバスに運行を委託している路線のうち19路線を対象に、令和7年10月1日付けで平日89便、土曜65便、休日52便の減便を実施しました。
質問事項
一の2 「はとバス」の運転手不足の状況について、その要因について伺う。また対策を伺う。
回答
株式会社はとバスからは、退職者が増加するとともに、採用も厳しさを増す状況にあり、働きやすい環境整備や採用PRの強化などの取組を進めていると聞いています。
質問事項
一の3 都民の貴重な足である都バス運行路線の廃止や運行本数の削減を行わないよう、交通局としても乗務員の確保に必要な対策を行っていただきたいと思うが見解を伺う。
回答
交通局では、これまでも、採用選考の受験資格の対象年齢の順次拡大、大型二種免許の未取得者を対象とした養成型選考の実施、動画、SNS等を活用した採用PRの充実に取り組んできました。
さらに、令和7年度においては、従来の筆記試験に代えて、民間企業の採用において広く活用されている適性検査を導入し受験しやすくするなど、バス乗務員の確保に努めています。
質問事項
一の4 都は民間バス事業者の厳しい現状を、つかんでいるか伺う。
回答
地域の公共交通が減便や廃止などに直面する中、バス事業者によるドライバーの確保を後押しするため、都は、業界団体を通じた中小企業の人材確保への支援を行っています。
質問事項
一の5 都内の民間バスの減便・廃止を食い止め、運行を維持するためには、都が広域的に民間バスの運行に直接支援を行うことが、より効果的と考える。民間バスへの運営費補助の支援を求めるが見解を伺う。
回答
都は、バス運転等の確保等について、支援の充実を国に要求するとともに、事業者が参画する連絡会議においても、運転士への支援について意見交換を行っています。
質問事項
一の6 シルバーパスは今後ICカード化すると聞くが、現在の検討状況を伺う。また、シルバーパスの利用実態は今後どのように把握していくのか伺う。
回答
シルバーパスの利用実態の把握や利便性向上のため、ICカード化に向けたシステム改修に着手し、令和8年10月以降の移行を目指し、東京バス協会や関係機関と調整しています。
質問事項
一の7 ICカード化するときの初期費用については、各事業者に負担がかからないようにすべきと考えるが見解を伺う。
回答
都は令和7年度、シルバーパスのICカード化に向け、システム改修を行うために必要な予算を措置しています。
質問事項
一の8 多摩モノレールはシルバーパスが使えません。利用ができるようにしていただきたいと思うが、見解を伺う。
回答
シルバーパスについては、制度導入以降の高齢者像や交通事情の変化を踏まえ、高齢者施策全体を総合的に議論する中で検討することとしています。
質問事項
一の9 都の運行費補助の年限を撤廃、もしくは延長し、地域公共交通事業として補助制度を立ち上げ、運行維持を支援する制度に拡充することが必要と考えるが見解を伺う。
回答
コミュニティバスなどの地域公共交通は、区市町村による主体的・自立的な運営を前提とし、区市町村自らが需要や持続可能性等を十分に検討することが必要です。
都は、事業の立上げを支援し、運営の安定化を図るため、補助率を2分の1として、導入時の調査検討費や車両購入費のほか、運行開始後3年間の運行経費の一部を区市町村に補助しています。
質問事項
一の10 八王子での自動運転バスの事故について、その原因を伺う。
回答
事故原因としては、受託者の調査により、システムによる位置情報の誤使用、急なハンドルの動き、衝突回避機能の未作動によるものとの報告を受け、都として、有識者の知見も得た上で確認し、公表しています。
質問事項
一の11 原因の検証と再発防止策をしっかり行うべきと考える。事故原因の改善ができるまで、実証実験を行うべきではないと考えるが見解を伺う。
回答
都は、事故原因を踏まえ、具体的な再発防止策について、有識者の知見も得ながら引き続き検討を進め、年内を目途に公表する予定です。この内容を踏まえ、再発防止策を講じた上で自動運転の社会実装に取り組んでまいります。
質問事項
一の12 公共交通は、地域住民にとってかけがえのない役割を果たしている。都は現在「東京における地域公共交通の基本方針」の改定の議論をしているが、すべての都民の「移動権」「交通権」の実現をめざす「東京都地域公共交通基本条例」(仮称)を制定し、都が広域自治体として、より主体的・積極的役割を発揮することを求めるが見解を伺う。
回答
地域公共交通は、地域に精通する区市町村が主体となり、多様な関係者が参画し、それぞれの役割を果たしていくことが重要です。
都は、広域自治体の立場から、令和4年3月に作成した「東京における地域公共交通の基本方針」に基づき、区市町村が地域の交通課題の解決に取り組めるよう支援しています。
