文書質問 第51回衆議院選挙における参政権の保障について 福手ゆう子(文京区選出)
2026年第1回定例会で以下の文書質問を提出しました。
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令和8年第一回都議会定例会
文書質問趣意書
提出者 福手ゆう子
一 第51回衆議院選挙における参政権の保障について
2月8日投票で行われた衆議院選挙は、解散から投票までの期間が16日と戦後最短となりました。また、これまで、国民生活に直結する予算審議を優先するため避けてきた通常国会での冒頭解散は、60年ぶりに行われる形となりました。同時に、雪国での移動などの負担を考慮し避けられてきた真冬の選挙も36年ぶりでありました。こうした急な解散による異例の選挙において、有権者の参政権が保障されたとは言い難い状況があったことを指摘します。
日本共産党都議団は1月26日、「障害者をはじめとする都民の選挙権の保障を求める申し入れ」を行いました。申し入れでは、準備が間に合わず点字投票用紙に選挙名の点字印刷ができないため、投票所で点字投票を行う有権者への対応について、これまで以上に丁寧な周知や案内などを要望しました。しかし実際には、期日前投票所だけでなく投票日の投票所でも、投票用紙を3枚一度に渡した投票所がありました。
障害者団体は今回の選挙も含めて、これまで要望してきた投票における合理的配慮に対する改善状況や、実際に困った事例などの調査を行っています。都として当事者の声などをもとに実態を把握し、改めて投票環境の検証が必要と考え、以下質問をしていきます。
1 今回の衆議院選挙において、投票用紙を複数枚同時に渡した投票所は全部で何か所あったのか、投票用紙の渡し方について国や都はどのようにお知らせしたのか、伺います
2 公示まで4日しかなかったため、有権者にとって十分な判断材料がないまま投票せざるを得ない状況がありました。その中で視覚障害者団体からは、視覚障害者への対応が一部間に合わなかったと聞いているが、具体的にはどのような内容だったのか、伺います。
3 選挙公報(墨字・点字・音声)の発送日を伺います。
4 政府は昨年の参院選で点字器の設置をしていた投票所は9割弱だったとし、今年の衆院選では調査中としていましたが、都内の全投票所の点字器の設置状況を伺います。
5 周りから障害があることがわからない人や、サポートが必要だと声をかけられない人などへはどのような配慮や対応が必要ですか。また、実践されていることを伺います。
投票所における障害者への支援は、障害がない人に対する考え方と同じ水準で権利が保障されるよう、障害の状態にあわせた配慮を行う事が必要です。記入した投票用紙を本人に代わり担当者が投票することや、障害がある方へ代理投票を提案する場合には本人の意思に基づいた行為かどうかをしっかり確認すること、また、点字投票者の秘密が守られるようにするのは、投票所の対応だけでなく、開票の在り方も併せて考えることが必要です。障害者への合理的配慮についてしっかりと研修して対応していただくことも含めて求めておきます。
高齢者や、車椅子を利用される方などの中には、降雪により足元が悪いため、投票に行くのを断念したという方が、私の周りだけでも複数いました。都内全体でみれば、相当数の有権者が同様の状況にあったと推察されます。
6 高齢者や障害者は、積雪等が投票に影響したと考えますか。
7 十分な情報や準備がされないなど投票環境を理由に投票を断念した有権者がいる場合、それはあってはならないことだと考えますが、認識を伺います。 都民や都内団体から東京都選挙管理委員会へ要望が寄せられています。
8 都民の要望を、国に伝えるべきと考えますが、いかがですか。
有権者への配慮、参政権の保障を考えれば、今回のような日程での解散・選挙は繰り返すべきではないと考えます。選挙は民主主義の根幹にかかわる問題です。同時に、障害のある人の投票に関して、合理的配慮を欠くことは、すべての人に保障された参政権を侵し、障害者権利条約第29条(政治的及び公的活動への参加)実現の妨げとなる重大問題です。
また、憲法7条を根拠として衆議院を解散するのは、憲法に反する解散権の乱用です。その結果、有権者が判断するのに十分な期間を確保できないことや、選挙事務の過重な負担が起きました。このようなことが二度と繰り返されてはならないと考えます。
令和8年第一回都議会定例会 福手ゆう子議員の文書質問に対する答弁書
質問事項
一 第51回衆議院選挙における参政権の保障について
1 今回の衆議院選挙において、投票用紙を複数枚同時に渡した投票所は全部で何か所あったのか、投票用紙の渡し方について国や都はどのようにお知らせしたのか、伺う。
回答
各投票所における投票用紙の交付方法については把握していません。 投票用紙の交付方法は、国からの通知に基づき、都選挙管理委員会が配布する手引において、「小選挙区と比例代表の投票用紙は別々に交付すること」や「小選挙区と比例代表の投票後、国民審査の投票前に投票所を退出しないよう、適宜工夫すること」としています。
質問事項
一の2 公示まで4日しかなかったため、有権者にとって十分な判断材料がないまま投票せざるを得ない状況があった。その中で視覚障害者団体からは、視覚障害者への対応が一部間に合わなかったと聞いているが、具体的にはどのような内容だったのか、伺う。
回答
選挙の準備期間が短かったため、点字用投票用紙に選挙の種類を表示する点字の加工が困難でした。 また、投票箱に選挙の種類を表示するための点字シールについては、区市町村選挙管理委員会に期日前投票期間中に配布しました。
質問事項
一の3 選挙公報(墨字・点字・音声)の発送日を伺う。
回答
発送日は以下のとおりです。
・選挙公報
令和8年1月28日から同年2月2日まで
・音声版「選挙のお知らせ」
令和8年1月30日から同年2月3日まで
・点字版「選挙のお知らせ」
令和8年1月30日から同年2月3日まで
質問事項
一の4 政府は昨年の参院選で点字器の設置をしていた投票所は9割弱だったとし、今年の衆院選では調査中としていたが、都内の全投票所の点字器の設置状況を伺う。
回答
都内の全投票所1,864か所中、1,841か所で設置しています。
質問事項
一の5 周りから障害があることがわからない人や、サポートが必要だと声をかけられない人などへはどのような配慮や対応が必要か。また、実践されていることを伺う。
回答
障害のある方への配慮につきましては、区市町村選挙管理委員会に対して、投票時における具体的な取組事例を説明する事務処理の手引を配布しています。
また、毎年、東京都心身障害者福祉センターから講師を招き、区市町村選挙管理委員会職員向けの研修を実施し、様々な障害の特性や接遇のポイントなどについて説明しています。
質問事項
一の6 高齢者や障害者は、積雪等が投票に影響したと考えるか、伺う。
回答
投票行動は、当日の天候、有権者の選挙への関心の度合いなどから様々な要因が関わってくることから、一概に説明することは困難です。
質問事項
一の7 十分な情報や準備がされないなど投票環境を理由に投票を断念した有権者がいる場合、それはあってはならないことだと考えるが、認識を伺う。
回答
有権者の方が選挙権の行使に資する情報を適切に提供するなど、投票環境の確保は重要です。 都選挙管理委員会は、区市町村選挙管理委員会と連携し、投票環境の確保に努めています。
質問事項
一の8 都民の要望を国に伝えるべきと考えるが、見解を伺う。
回答
選挙の執行に当たっては、国と連携して取り組んでいるところです。
