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質問・条例提案

2020.07.27

2020年第2回臨時会を終えて(談話)

2020年第2回臨時会を終えて

2020年7月27日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 和泉なおみ

1 論戦を避けた小池知事―共産党都議団は知事出席の特別委員会を提案

今回の臨時会は、知事選直後の都議会であり、新型コロナの新規陽性者が再び大きく増えるなか、知事が提出したコロナ対策の3132億円の補正予算を審議するために知事が招集しました。ところが小池知事は、都議会での論戦を避け、知事が一度も答弁する場をもたないまま臨時会は終わりました。わが党は開会日に、知事出席の質疑を行う特別委員会設置の動議を提出し、本日の閉会本会議でも閉会中の特別委員会設置を提案しました。立憲・民主クラブ、生活者ネット、自由を守る会の賛成を得ましたが、都民ファースト、自民党、公明党などの反対で否決され実現しませんでした。引き続き、知事と徹底審議を行うための臨時議会の開催、参考人質疑をはじめとした閉会中審査などを求めていきます。

2 新たな感染拡大を招いた無策の小池知事と国の責任は重大

都内の新規陽性者は、6月末から連日50人を超え始めました。ところが知事は、「患者数が増加した3月と状況は違う」「医療提供体制は十分確保されている」と言いつづけ、都民と事業者に自衛・自己責任を求めるだけで、都として実効性のある具体策を実施してきませんでした。その結果、感染拡大は止まらず、全国へと波及しています。都内の新規陽性者は、緊急事態宣言の時を上回り、連日200人を超え、先週木曜日は1日で366人に達しました。重症化のリスクが高い60代以上の陽性者も増えています。新たな感染拡大を招いた無策の小池知事と国の責任は重大です。

3 今ただちに都と国がやるべきこと

 今ただちに都と国がやるべきは第一に、PCR検査の抜本的拡充です。新型コロナは、無症状の感染者が多くの人に感染を広げる特徴があります。具合の悪い人や濃厚接触者だけ検査するのでは、感染拡大を止めることはできません。
小池知事は、5月末にようやく1日1万件の検査能力を整備する目標を掲げましたが、2カ月たつのにいまだ目標達成の見通しはありません。区市町村ごとに、検査数や陽性率などのデータを開示し、どこが感染急拡大地域なのかを明らかにして、新規陽性者が多く出ている地域・業種の住民・従業員全員に対し、面的なPCR検査を緊急に実施すべきです。また、病院や高齢者・障害者施設、保育園、学校での感染防止のため、新規入院・入所者の検査や、医療従事者、介護・福祉・保育従事者、教職員などの定期的なPCR検査、陽性者が出た場合の濃厚接触者に限らない幅広い検査も必要です。
そのためには1日1万件では足りません。検査の抜本的拡大こそ、経済社会活動と感染防止を両立させる道です。国をあげた協力も求め、10日間に都内で数十万人規模の検査を集中的に行うことを提案しました。PCR検査の体制強化は今回の補正予算に入っていません。新たな予算を組むべきです。

 第二は、感染が広がっている地域と業種を定めた、徹底した補償とセットにした休業要請です。休業要請する場合に区市町村が支給する協力金が補正予算に盛り込まれましたが、金額は地域や業種によっては不十分です。事業者が休業に踏み切ることができる補償をすることが必要です。
わが党は、事業者に対する固定費の補助を求めてきました。補正予算に「家賃支援給付金」が計上されたことも重要です。しかし、国制度の上乗せにとどまっています。また、都独自の支援の期間は3カ月と、国の半分です。国制度の対象とならない事業者への支援もふくめ、拡充が必要です。
知事は、各業界が定めている感染防止ガイドラインを満たしている店舗が「感染防止徹底宣言ステッカー」を掲示するよう呼びかけ、ステッカーを掲示していない「対策等が不十分な店舗等の利用を避けていただく」という発言を、くり返しています。しかし、ガイドラインに基づくチェックも、ステッカーの掲示も、事業者の自己責任です。小さな店舗などは、ガイドラインを守りたくても守れない場合が少なくありません。そこに対し、きめ細かい支援をすることこそ行政の役割です。ステッカーを貼っていない店が悪い、その店を利用した都民が悪いと分断を招くような発言をするのでなく、行政の本来の役割を果たすことを、小池知事にきびしく求めました。
これまで4か月間とされていた上下水道料金の支払い猶予が最長1年に延長されたことは重要です。さらに、基本料金の減免に踏み出すべきです。

 第三は、医療提供体制の確保です。杏林大学の山口芳裕教授は、都の会議で「東京の医療はひっ迫していない」というのは誤りであると明言されました。実際に都内の重症患者は2週間で3倍以上に増えています。入院調整もきびしさを増し、入院先や療養先が調整中の陽性者が約1000人に上っています。いまこそ、都立病院・公社病院などを活用した新型コロナ患者を受け入れる専用医療施設の整備に踏み出すべきです。
医療機関が直面している深刻な経営危機への支援も急務です。補正予算に、200億円の都独自の支援が盛り込まれたことは重要ですが、不十分です。新型コロナ感染症患者を受け入れた病院も、受け入れなかった病院も、絶対につぶさない対策が必要です。国と都が協力して、医療機関への減収補填をはじめとした抜本的対策を行うことを求めました。
軽症者、無症状者向けの宿泊療養施設の確保を急ぐことも必要です。

4 子どもたちの学びの保障、DV、児童虐待対策の強化も切実な課題

学校の休校は、子どもたちの学習や成長・発達を保障するためにも慎重にしなければなりません。長期にわたる休校の影響は深刻であり、よりきめ細かく子どもたちに寄り添った対応が必要です。安心して通学できるためにも、校内での感染防止対策が不可欠です。過密状態の学級解消には、都として20人程度の少人数学級に向け踏み出すべきです。
外出自粛などにより家族が家にいる時間が長くなることなどによって、世界中でDVや児童虐待の被害が懸念されています。都が児童虐待やDV被害者の支援団体に対する支援を補正予算に盛り込んだことは重要ですが、たとえばDV被害者への支援を行っている団体からは、相談が増加し深刻化しているため、100万円では人の確保ができないという声が上がっています。行政の相談支援体制強化とともに、民間団体への支援をさらに拡充するよう求めました。
補正予算に医療機関職員等への慰労金が計上されたことは重要です。ところが保育園や学童保育などの職員は対象外とされています。すべての福祉従事者を対象とするよう、改善を求めていきます。

5 これまでの都政のあり方の転換が求められている

コロナ禍の下、これまでの都政のあり方が鋭く問われています。すべてを市場原理にゆだね、公的サービスを切り捨て、自己責任を押しつける新自由主義からの転換が急務です。公立病院の重要性が増すなかで、都立病院・公社病院の後退を招く独立行政法人化は許されません。保健所を減らし、職員も減らしてきた政策を転換し、保健所も抜本的な増設・拡充が必要です。
補正予算については賛成しましたが、都の独自対策はごくわずかで、いまの深刻な感染拡大に対応する予算になっていません。当面の対策強化とともに、コロナ後の新しい都政も展望して、これまでの税金の使い方を改めることが必要です。大型道路建設など、不要不急の事業は見直し、特定目的基金については条例改正もふくめコロナ対策に最大限活用すること、一般財源を投入している公共施設建設などの一部について都債の発行や減収補填債の発行など、検討することを求めました。
感染拡大の下、小池知事の姿勢と同時に、都議会の役割がきびしく問われています。日本共産党都議団は、18議席の力を発揮して、都民の命と暮らしを守るために全力をつくすものです。

以上