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【談話】2019年度東京都予算案について


2019年度東京都予算案について(談話)

2019年1月25日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 大山とも子

 本日、2019年度東京都予算案が発表されました。
 都民の要望、日本共産党都議団の提案を反映した重要な前進がある一方で、石原都政以来つづく大型開発推進の予算配分は変わっていません。「都政大改革」をかかげる小池百合子知事が編成した3回目の予算ですが、都民のための「大改革」と言える予算案にはなっていません。

 (1)予算案の問題点について

 今回の予算規模は、一般会計7兆4,610億円、全会計では14兆9,594億円です。一般会計ではバブル期もふくめ過去最大となりましたが、予算規模がふくらんだ大きな理由は、東京2020大会(オリンピック・パラリンピック)経費および関連経費の増大です。
 大会経費と関連経費で5,330億円、今年度の2倍にもなっています。なかでも組織委員会との共同実施事業1,593億円の中身は、きわめて不透明です。新国立競技場整備は、国が責任をもつべきものであるにもかかわらず、都負担395億円を計上したことは、認められません。持続可能なオリンピックとして成功させるために、経費の縮減と透明化が必要です。
 1メートル1億円の外かく環状道路、住民がつよく反対し各地で裁判がおこされている特定整備路線などの大型道路建設が、ひきつづき推進されています。その一方で、わが党が大型道路偏重政策の見直しをくり返し求めてきたことをうけ、今年度予算の補助98号線(110メートル)につづき、青梅3・5・29号線(450メートル)、青梅3・5・11号線(490メートル)の都市計画が廃止され、立川3・4・15号線(230メートル)も廃止予定とされました。
 大型クルーズ客船のふ頭整備は、実際にどれぐらいの寄港があるかという見通しもしめさないまま、237億円もの巨額が投入されてきました。そのうえさらに、93億円の予算が計上されています。道路をはじめ、大型開発の抜本的見直しに、ふみだすべきです。
 国際競争力強化を口実にした、カジノについての調査費、都民の貯蓄や資産をリスクがともなう投資に使わせる「国際金融都市」推進などの予算を、ひきつづき計上していることも重大です。
 今年10月に予定されている消費税10%増税を前提に、上下水道料金、都営交通の運賃など、47億円余の都民負担増が予算案にもりこまれています。
 国民健康保険料(税)の重い負担が大問題になっているにもかかわらず、新たな負担軽減策はありません。都立病院について、都立直営の見直し・地方独立行政法人化をふくむ経営形態のあり方検討予算1億6千万円が、今年度予算につづいて計上されています。
 青少年・治安対策本部が再編され、都民安全推進本部になりますが、青少年を治安対策とむすびつけるような実態は変わっていません。青少年施策の専管組織を確立し、治安対策と切りはなすべきです。
 小池知事は、「都民の食の安全と安心を守ります」という公約に反して、土壌と地下水の汚染が残る豊洲市場への移転を、昨年10月に強行しました。そのうえ「築地は守る」という公約も投げすてて、築地市場を解体して再開発をすすめようとしています。日本共産党都議団は、食の安全・安心と、築地を守るために、全力をつくすものです。

(2)前進面について

 日本共産党都議団が提案してきた公立学校へのエアコン設置について、公立小中学の体育館リース補助657棟、都立学校24棟、公立小中学校の給食調理室への設置をはじめ、118億円が予算計上されました。国の補助単価をこえる事業費の3分の2を都が負担する補助率は、今年度かぎりとされていましたが、2021年度まで延長されます。貴重な成果です。
 市町村総合交付金が10億円増額され、学校へのエアコン設置費にあてることもできます。
 児童虐待防止対策として、児童相談所の児童福祉司が45人、児童心理司が20人増員されます。認可保育園をはじめとした保育サービス利用定員は、21,000人分をふやす見込みです。知事が約束したとおり、2019年度末までに待機児童ゼロを実現するとりくみが必要です。
 幼児教育無償化の国制度の対象とならない、認可保育園、私立幼稚園・類似施設を利用する世帯への都独自の負担軽減策、不妊検査や不妊治療助成の拡充が、もりこまれます。
 また、障害者福祉職員の奨学金返済への支援事業が、はじまります。
 高齢者福祉では、認知症検診への支援の新規事業が計上され、認知症高齢者グループホーム整備の予算が増額されました。わが党は、特別養護ホームの整備促進、シルバーパスの負担軽減と多摩モノレール等への適用拡大など、高齢者福祉のさらなる拡充をもとめていきます。
 救急隊6隊60人・救急車6台が増強され、大規模災害時の「即応対処部隊(仮称)」が新設されます。学校、都営住宅、民間建築物などのブロック塀対策も拡充されます。
 都市整備局から住宅部門が独立して、住宅政策本部が設置されることは重要です。しかし一方で、都営住宅の新規建設は、石原都政以来20年連続ゼロです。住宅施策を抜本的に拡充し、住宅局の設置へと発展させることが必要です。
 日本共産党都議団が提案してきた中小企業・小規模企業振興条例が制定されたことをうけ、事業承継・再生支援事業が拡充され、地域金融機関による事業承継事業が新たに実施されるなどの前進があります。多摩地域での創業支援拠点の整備・運営が、新規事業で計上されました。
 農業支援では、新規就労者育成事業、新規就農者定着支援事業、東京農業アカデミー(仮称)の開設などの新規事業が計上されています。雇用対策で、保育支援つき施設内職業訓練が新規事業として計上され、非正規むけ特別支援、中高年の雇用対策支援が拡充されます。
 環境施策では、住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進事業がスタートし、都有施設、都営住宅共用部のLED化、使いすてプラスチック対策の予算が大幅増額されます。
 島しょ振興の予算は、宿泊施設誘致への支援など、36億円増額されます。

  東京都の予算規模は、全会計ではスウェーデンの国家予算をこえるものです。予算案に重要な前進がもりこまれていますが、都の財政力にくらべれば、端緒的なものです。
 日本共産党都議団は、予算案をきびしくチェックするとともに、予算の組替をはじめ建設的な提案をおこない、東京都の巨大な財政力を全面的に生かして、地方自治体本来の役割である都民のくらし・福祉充実をすするために、18議席の力をいかんなく発揮していきます。

以上


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