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東京都議会海外調査報告における盗用疑惑について

東京都議会海外調査報告における盗用疑惑について


2008年9月4日
日本共産党東京都議会議員団


1、盗用の疑惑について
 東京都議会の豪華海外調査について、わが党は、これまで視察自体が高額な税金を使ってまで実施する意義がほとんどないものであり、中止し再検討することを提案してきた。
 今回、わが党はあらためて2005年以降の海外調査が、都民にとっていったいどのようなものであったか、その実態について調査している。まだその途上であるが、見過ごすことのできない重大疑惑が明らかになったので、これを緊急に報告し、議長及び関係者に適正な対応を求めることにした。
それは2006年10月に民主党議員4名によって実施されたサンパウロ、イグアス、クリチバを訪問した報告書で、他者の論文が盗用されている疑惑が明らかになったことである。
この報告書は、2007年3月に発表されたもので、24ページから「ブラジルにおける環境・エネルギー政策」の見出しを立てて、「最後に、本調査を総括する形で、ブラジルにおける環境・エネルギー政策について概観的に論じてみたい」として、ブラジルにおけるエネルギー開発の歴史的経過が論じられている。
 しかしこの報告は、社団法人日本ブラジル中央協会発行の「ブラジル特報」2005年11月号に発表されている大岩玲氏(日本貿易振興機構)の論文「世界の注目を浴びる ブラジルのサトウキビ・エタノール」を、一部の削除や加筆はあるものの、4ページ95行にわたって、ほぼ丸写しにしている。
 例えば、調査報告は結論部分で「日本政府も、2004年よりE−3ガソリンの流通実験を行っているほか、サトウキビ・エタノールを原料とするETBEの供給安定性、安全性などに関する実証実験に取り組んでいる。今後の日本のエネルギー政策においても、ブラジルの重要性はますます高まっていくといえよう」と記述している。盗用したと思われる大岩論文は、結論部分で「日本政府は、04年よりE−3ガソリンの流通実験を行っているほか、サトウキビ・エタノールを原料とするETBEの供給安定性、安全性などに関する実証実験に取り組んでいる。日本政府のエネルギー政策においても、ブラジルの重要性はますます高まっていくといえよう」と記述している。ほぼ同一である。
 しかも、調査報告は、引用であるという説明や、参考文献の記述もない。「論じてみたい」という書き出しではじまっており、調査団の見解を報告するかたちになっている。したがって、意図的で悪質な盗用といわざるをえない。


2、盗用は許されない反社会的行為
そもそも他者の研究や見解を盗用することは、許されない反社会的行為であり、状況によっては法的処分対象ともなる。最近でも大学の教授、准教授が自著や論文で他の研究者の論文を引用したことが明らかになったが、大学側は職務停止処分や諭旨免職などの処分を下している。
ましてや今回の盗用疑惑は、高額な公費による海外調査の都民への公的な報告書で、都民の代表としての都議会議員が行ったものである。その道義的、社会的責任は重く問われなければならない。
3、民主党海外調査団は都民に謝罪し費用を返還すべき
 報告書のほかの部分も、わざわざ1人200万円近くもかけて海外に行かなくても、国内で資料や文献をあたるだけで充分把握できる程度の内容である。目的は地球環境に配慮した環境政策、公共交通政策、都市政策の調査と銘打っているが、訪問先は、サンパウロとともにイグアス、クリチバという世界的な観光地であり、滞在した7日間のうちイグアスなど4日間は通訳もつけず、ただ見てまわっただけという実態である。とりわけ、イグアスの2日間で「調査」したのは、観光スポットとして有名なイグアスの滝及びイタイプーダムを見学しただけであり、一般観光と何ら変わりない。
 こんな海外「調査」に、議員4名で総額765万円、1人当たり191万円もかけている。一般都民の海外ツアーが40万〜60万円程度なのとくらべても、きわめて高額であり、豪華海外旅行のそしりはまぬがれない。しかもその報告の結論的な部分が、まるまる他者の論文を盗用していたとしたら、まさに都民をだまし、裏切る行為であり、調査団は都民に謝罪し、費用を全額都に返還すべきである。
4、都議会として厳正に調査し、ただちにあり方を再検討すべき
 この盗用疑惑について、都議会がどのように対応するかが問われている。わが党は、早急に以下の措置をとることを求める。
(1)都議会としてすみやかに調査し、真相を明らかにすること。盗用が確認された場合、必要な措置を都議会としてとること。
(2)今回の事態を生み出した根底には、議員の海外調査派遣のあり方がきわめて安易なことがある。わが党はくりかえし主張してきたが、あらためて現行方式での海外調査を中止し、あり方を全面的に再検討すべきである。

以上



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