日本共産党東京都議会議員団
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申入れ・談話・声明
認証保育所における不正疑惑などの解明と是正に関する申し入れ
東京都知事 石原慎太郎 殿

2007年11月30日
日本共産党東京都議会議員団


認証保育所における不正疑惑などの解明と是正に関する申し入れ


 わが党の調査により、(株)日本保育支援協会(代表取締役・三谷忠士氏)が設置・運営する東京都認証保育所A型のじゃんぐる保育園(荒川区)における、職員の架空申請など不正の疑惑と、保育内容や施設設備の驚くべき実態が、あきらかになりました。(詳細は別紙「認証保育所における不正の疑惑と驚くべき実態について」
 代表取締役の三谷氏は、『誰も教えてくれない保育所ビジネスの始め方・儲け方』(2004年12月刊)という本を執筆し、「認可外はかなりリスクが少ない商売だ…在庫を抱える心配もありません」「認可外保育所には…これといった特別なノウハウはありません」などとのべたうえ、「保育所経営はいったいどのくらい儲かるのか」として、自らの経験から、月112万円の売り上げから経費の50万円を引いた残りの62万円が儲けになったと書いています。
 こんな姿勢で都の保育事業に参入し、利益第一の無責任な経営をつづけているにもかかわらず、今日まで是正されていないことは、重大な問題です。
 (株)日本保育支援協会は、市川市初の企業立保育園として認可保育所を今年2月に開設しましたが、短期間で職員が総入れ替えになる事態が生じたことや、施設・設備などの水準が低いことが大問題になり、県と市から乳児室と保育室の仕切りの改善、食器の改善など、30項目におよぶ改善が求められる事態になっています。
 政府も東京都も、〃民間企業にまかせればサービスは充実する〃といって、保育・福祉をはじめ、さまざまな分野で、市場原理優先の規制緩和や民営化をすすめてきました。しかし、相次いであきらかになる耐震偽装や食品偽装の問題をみても、「民間企業にまかせればサービスは充実する」などという話は、そもそも大きなまちがいです。
 介護の分野でも、業界最大手だったコムスンが、不正な申請で補助金をうけ、世論の厳しい批判のなか撤退せざるをえなくなりました。
 都の認証保育所は、保育への企業参入を拡大する制度として2001年につくられ、東京における保育事業の中心にしていこうという方向が推進されてきました。今回あきらかになったじゃんぐる保育園の問題は、こうした方向の危険性を、あらためてうきぼりにしています。
 また、保育・福祉への企業参入拡大にあわせて、第三者評価制度が導入されてきましたが、実効性がありません。じゃんぐる保育園も第三者評価をうけ、十月末に評価結果が発表されたばかりですが、多くの調査項目で相対的に高いA評価、B評価がならんでいます。なぜ深刻な保育士不足などの事態がみすごされたのか検証し、制度の抜本的な再検討をすることが必要です。
 認証保育所じゃんぐる保育園には、2006年度だけで都と区をあわせて、開設準備経費をふくめ約3千万円の補助金が支出されています。
 保育の質の確保を最優先にする立場から、都として厳正な対応をおこなうよう、もとめるものです。


(1)じゃんぐる保育園の是正

1、じゃんぐる保育園における不正の疑惑について、事実を徹底的に調査し、利用者と職員に不利益が生じないよう万全の配慮をしつつ、事業者に対し厳正に対応すること。
2、保育内容・施設設備などの実態について緊急点検を実施し、早急に抜本的改善をはかること。

(2)営利企業が経営する認証保育所の改善

1、営利企業が経営するすべての認証保育所を対象に、職員名簿など申請書類と実態が同じかどうか、また保育内容・施設設備などの実態について緊急点検を実施し、必要な場合早急に改善すること。

2、認証保育所への都と区市町村の指導監査を抜本的に強化し、毎年全施設について実施し、結果を公表すること。開設1年以内の指導監査を実施すること。第三者評価制度は、実効性のあるものになるよう抜本的に改善すること。

3、認証保育所(A型)の設置基準を引き上げ、改善にむけた努力を支援すること。
 イ、乳児室と幼児室は別室を原則とし、すくなくとも固定式の柵の設置を義務づけるなど、年齢に応じた保育ができる条件整備を強化すること。おもちゃや絵本、食器、乳児ベッド等の備品についても基準を明確にすること。
 ロ、保育室等は「1階に設けることが望ましい」規定を厳格に適用する、居酒屋をはじめ火を常用する飲食店の上階などへの開設は認めないなど、子どもの安全を最優先にする対応を強化すること。
 ハ、乳児室・ほふく室の面積基準を緩和する特例の撤廃、調理室、医務室、収納スペースなどの面積基準を明確にするなど、施設面積の改善をすすめること。
 ニ、園庭の代替施設は、子どもの足で移動時間10分以内、幹線道路を横断しないなどの基準を明確にすること。園庭がないばあいベランダの設置を義務づけるなど、改善をはかること。
 ホ、13時間開所にふさわしい職員配置の基準への改善をはじめ、職員の待遇改善をすすめること。

(3)保育政策の再検討

1、認可保育所や認証保育所への企業参入推進について、保育の質の確保を最優先にする立場から、抜本的に再検討すること。

2、待機児解消は、認可保育所への支援を抜本的につよめることにより、その増設と拡充を基本にすえること。

以 上

申入れPDF文書
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