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2011年第4回定例会 文書質問趣意書 12月13日

吉田信夫(杉並区選出)

一、「外環ノ2」について

 東京都は、国とともに、住民の根強い反対によって凍結されていた外郭環状道路計画を、高架構造から地下構造に都市計画変更し事業化をすすめている。そのうえ、地下構造にともなって本来廃止すべき外環ノ2を都市計画上に残し地上部も幹線道路が計画されている。
 外環道自体、地下構造による地下水系への影響をはじめ貴重な自然環境の破壊や、インターチェンジ等による住民立ち退きと、周辺の環境悪化など住民から厳しい反対の声があがっている。
 またそもそも、都内にはすでに環状道路が幾重にも整備されているうえに、環状の高速道路を中央環状、圏央道につづいて外環道と3本も整備する必要はない。
 さらに、東日本大震災を体験し、遅れている都市インフラ、生活インフラ等の耐震化を最優先ですすめ、そのために集中的に財政投入が求められているもとで、オリンピック招致を理由に外環道整備を進めることは中止すべきである。
にもかかわらず、外環本体を地下構造ですすめるとともに外環ノ2によって地上部にも幹線道路を整備しようとすることは到底認められない。住民からも都が地下構造に変更と説明しながら、地上も道路をつくろうとしていることに、「住民をだますもの」等の厳しい批判の声があがっている。
この外環ノ2に関して、都のこれまでの説明について、きわめて重大な疑問があり、住民からもさまざまな質問がだされている。よって以下質問する。

質問1、外環ノ2は、そもそもどういう目的、機能をもった道路として都市計画決定されたのか。当時の決定にかかる文書等で明らかにされたい。
都は、外環ノ2について「都内の都市計画道路ネットワーク」の一部と表現しているが、都市計画決定時にそのような説明等は行われたのか。

回答 外環の2は、昭和41年に都内の都市計画道路ネットワークの一部として都市計画決定されています。これは、当時、都市構造の都心集中形態を排除するため、多心型の市街地を醸成するような街路網を編成することなどの基本構想に基づき都市計画街路網の再検討を行った結果、新たに東京都市計画街路網の一部に位置付けられたものです。

質問2、外環ノ2は、外環本体の高架構造施設と一体に設計され、計画されたのではないか。
都市整備委員会において、担当部長は「外環本線の収納機能がある外環の2」という発言をしている。この「外環本線の収納機能」とはどういうことか。

回答 外環の2については、平成19年1月の都市整備委員会で、「昭和41年の計画においては、今回、都市計画変更する外環本線と、もう一つ、都市計画道路ネットワークを構成し、外環本線の収容空間機能をあわせ持つ外環の2というものが同時に都市計画決定されています。」と答弁したとおりであり、ここで言う「外環本線の収容空間機能」とは、地表式である外環の2の計画線の中に外環本線を高架構造で整備する計画としていたことを指すものです。

質問3、外環ノ2は、外環本体を地下構造にしたことによって、外環ノ2計画の前提が失われたのではないか。
したがって、そのまま都市計画として残したことが、不適切だった。前提である本体計画の変更とともに、外環ノ2は廃止すべきだったのではないか。

回答 外環の2は、昭和41年に都内の都市計画道路ネットワークの一部として都市計画決定されています。
 外環の2については、外環本線の都市計画を地下方式に変更した際に関係区市等から出された要望を踏まえ、広く意見を聴きながら、この道路の必要性やあり方の検討を進めていくこととしています。

質問4、現在杉並区などで実施されている地上部街路の検討は、都市計画外環ノ2についての検討となっている。この地上部の取扱について都は、3つのメニューを示してきた。@「現在の都市計画の区域を活用して道路と緑地を整備」、A「都市計画の区域を縮小して車道と歩道を整備」、B「代替機能を確保して『外環の2』の都市計画を廃止」である。@の区域を活用したものも、説明図面では車道は片側1車線でその間は緑の空間となっている。どれも外環の2を修正ないし廃止するもので、都市計画通りのものではないがどうか。都市計画決定そのものをメニューに示せなかったのは、計画自体が不整合ということではないか。

回答 現在、話し合いの会において基本的な考え方として、三つの幅員構成を示しています。そのうちの1つは、「現在の都市計画の区域を活用して道路と緑地を整備」するというものであり、昭和41年の都市計画決定の幅員に基づいたものです。

質問5、国と都が、外環道を高架構造から地下構造に変更する計画を提示した当初は、外環ノ2をそのまま存続するという想定ではなかったのではないか。2001年・平成13年4月発表の「計画のたたき台」では、「構造について」で「現計画の自動車専用道路と幹線道路の広域機能を集約して、全線地下構造の自動車専用道路とします」と書かれている。この「現計画の」「幹線道路」とは何を指すのか、外環ノ2を指すのではないのか。

回答 平成13年4月に国と都が公表した「東京外かく環状道路(関越道〜東名高速)の計画のたたき台」において、外環本線は、外環の2が持っ広域的な交通を処理する機能を分担するものとして計画しており、外環の2の廃止を前提としたものではありません。

質問6、2003年・平成15年1月に発表された国と東京都との「東京外かく環状道路(関越道〜東名高速間)に関する方針について」では、地上部整備についてはまったく記載していない。なぜその後3月に発表した文書で地上部について記載したのか、しかも特定の地域を定めて「地上部街路の設置を検討する」と明記したのか。

回答 国と都は、平成15年1月に公表した「東京外かく環状道路(関越道〜東名高速問)に関する方針について」を基に、沿線自治体との意見交換等を踏まえ、同年3.月に「東京外かく環状道路(関越道〜東名高速間)に関する方針について」を公表しました。

質問7、地上部ついては、それぞれの地域、自治体ごとに、要望が異なった場合には、その地域の意向を尊重することが当然と思うがどうか。
それとも、地元の意向は聞くが外環ノ2全体の扱いは統一的に決定するのか。
 そうでないというなら、なぜ平成15年3月の文書では「青梅街道から目白通りについては、地元の意向を踏まえながら、地上部街路の設置を検討する」と明記したのか。

回答 外環の2については、沿線区市ごとに「話し合いの会」を開催するなど、広く意見を聴きながら、この道路の必要性やあり方などについて検討を進め、都市計画に関する都の方針を取りまとめていくこととしています。

質問8、都の当初の説明では、外環ノ2全体ではなく、それぞれの地域ごとに地元の意向にそって対応すると受け取られるものだった。
 平成15年3月の文書では、「地元において地上部整備の方向が定まった場合、大深度区間であっても、地元の意向を踏まえながら、その整備を支援していく」と明記している。
 この表現では、「地元において」だから、各行政区ごとに整備方向を定めることと受け止められるがどうか。しかも「その整備を支援していく」と書かれている。主体は区市で国と都は支援する側と受け止められるがどうか。
 また、平成13年4月発行の「計画のたたき台」では、「地上部の利用について」、「緑豊かな公園の整備や新たなバスルートの新設等を行うことにより」と書かれている。この表現では、ある地域は公園、ある地域はバスルートの新設など地域によって選択できることを示しているがどうか。

回答 外環の2については、沿線区市ごとに「話し合いの会」を開催するなど、広く意見を聴きながら、この道路の必要性やあり方などについて検討し、都市計画の方針を都が取りまとめることとしています。

質問9、外環ノ2を交通ネットワークと強調している。それなら検討の土台として、事業費、住宅の立ち退き戸数、予測交通量など最低限明らかにすることを求める。

回答 外環の2については、道路の必要性やあり方などについて広く意見を聴いている段階であり、現時点で事業費や住宅の立ち退き戸数については算出しておりません。
 なお、外環の2の将来交通量については、沿線区市ごとの「話し合いの会」等において資料として公表しています。

質問10、現在行われている会議はどういう役割か、廃止が多数意見だが、その意見は尊重されるべきだ。どのように尊重されるのか。

回答 外環の2については、広く意見を聴きながら、必要性やあり方などにっいて検討を進め、都市計画に関する方針を取りまとめていくこととしています。
 この一環として、地域住民の意見を聴くために、杉並区における地上部街路に関する話し合いの会を設置しています。今後も、広く意見を聴きながら、この道路の必要性やあり方の検討を進めてまいります。

以上