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環状第2号線(晴海〜築地)建設工事の中止を求める申し入れ
東京都知事 石原 慎太郎 殿

2011年9月26日     
日本共産党東京都議会議員団


環状第2号線(晴海〜築地)建設工事の中止を求める申し入れ


 現在、築地中央卸売市場内で始めている、豊洲地区への築地市場移転を前提にした環状2号線の仮設桟橋工事及び橋台建設に伴う場内施設移設工事は極めて問題があり、下記の理由により、築地市場構内の関連工事は直ちに中止し、環2工事全体の凍結を求めるものです。

 第1に、中央卸売市場の許認可権をもっている国の方針は、築地中央卸売市場の廃止及び豊洲新市場の開場を確定していません。それは、豊洲新市場予定地が有害物質にまみれ、汚染除去対策も欠陥だらけだからです。都が、これまでどのように言いつくろうと専門家、都民からの批判は未だに渦巻いています。
 このため、国の方針は、「(豊洲新市場は)安全については一切問題がないとならなければ、認めるわけにはいかない」(2010年3月、日本共産党・笠井亮議員への赤松農水相(当時)答弁)というものです。
 2011年3月31日発表の第9次中央卸売市場整備計画でも、「新設市場−豊洲地区」の記載はありますが、第8次計画で豊洲新市場の整備に伴い「築地市場は廃止する」としていた書き込みをなくし, 築地市場は整備対象としています。また農水省は、豊洲新市場の記述が「ただちに開設の認可を意味するものではない」と移転認可の確実性を明確に否定しています。
 しかも市場関係者の間でも廃止・移転の合意ができていません。築地中央卸売市場の最大の仲卸組合である東京都魚市場卸協同組合では、移転反対を訴える理事長に交替しました。今、都がおこなうべきは、工事の着工ではなく都民、専門家、関係業者との徹底した協議であることは明白です。

 第2に、とりわけ重大なことは、築地市場の廃止を前提に営業中の築地中央卸売市場の地上部の環2建設工事を着工したことです。
 都が2014年の新市場開場に間に合わせるために、営業中の築地市場内で道路工事を進めることによって、市場機能に深刻な影響を与え、混乱をおこすことは明らかです。特に鮮度が命の活魚を扱う業者をはじめ、生鮮食料品を扱う業者へ大きな影響を与えるものとなります。現在でも、早朝の現場に魚を入れた容器が積み上げられ、大型車等のすれ違いで大変な苦労をしています。既存桟橋が撤去されれば、混雑時の迂回路もなくなります。こうした問題の、事前の影響調査もしていません。

 以上、重大な問題があるにもかかわらず、築地市場の上部を通る環状2号線の建設を強行することは築地市場の市場機能を失わせることによって、なし崩し的に築地市場の廃止を既成事実化させるもので絶対許されません。

以上


申入れの全文PDFです。


日本共産党都議団は、この申入れに先立ち、国交省から聞き取りをおこないました。

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