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都議会第三回定例会を終えて
二〇一一年一〇月一八日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 大山 とも子
一、民主、自民、公明三党によるオリンピック招致決議の強行は、民意にそむくもの
今定例会で、民主党、自民党、公明党が、反対討論を封殺し、趣旨説明すらできずにオリンピック招致決議を強行したことは、議会制民主主義にもとるものです。
オリンピック招致についての世論は、「反対」が八割(朝日新聞)、七割が「否定的」(日経ビジネス・インターネット版)など、ほとんどのマスコミの調査で、「反対」「否定的」な声が多数を占めています。この間、東京都の「都民の声」によせられた意見も、八二%が招致に「反対」でした。その理由は、「東北の復興、防災対策こそ優先すべき」「原発事故、放射能汚染が深刻で招致すべきではない」「税金はオリンピックではなく、福祉の向上のために有効に使ってもらいたい」などというものです。
こうした都民の声に耳を傾けずに招致決議を強行すること自体、民意にそむくものです。
しかも知事は招致について、「国家をかけての利益の争奪戦だ」「裏の裏の裏がある、ドロドロした」「きれいごとでは勝てない」「ODAを使って、脅せとは言わないけどうまく外交交渉で…欲しいでしょ…それならちょっと言うこと聞いて、オリンピックで」などという発言を行っているのです。石原知事のもとで行われるオリンピック招致活動は、オリンピックのフェアプレー精神と相いれないものになることは明白です。
知事と民主、自民、公明三党がオリンピック招致にこだわる最大の理由は、オリンピックをテコに、一�丹豌�円かかる外環道をはじめ、高速道路多摩新宿線、羽田と築地を結ぶトンネル道路、巨大港湾施設などの過大な都市施設建設を推進し、そのために莫大な財源をつぎこむことです。
いま、東京都がやるべきことは、東京の防災対策、放射能対策をはじめ、被災地・被災者支援と復興への全面的な支援であり、都民のくらし・福祉を拡充することです。したがって、わが党は二〇二〇年オリンピック招致には反対しました。
二、自己責任第一、被害後の対策中心から、行政が主体となって災害の発生を予防することを最重点にした防災対策に転換すべき
今定例会では、東日本大震災の教訓を生かして、都民の命と財産を守るために東京都が何をするのかが問われました。ところが石原知事は、都のやることには限界があるとし、ことさら都民の自己責任と隣近所の助け合いが大事だと強調したのです。
わが党は、都民がみずからの責任をはたすことや助け合いも大事だが、なによりも都が持てる力を発揮して、災害を未然に防ぐ予防対策こそ、防災対策の中心にすえるべきだとせまりました。
知事は、「施設の耐震化などは行政の責任として主体的に取り組んできた」と言いましたが、都が責任を持つべき施設の耐震化は立ち遅れています。わが党は、中川、新中川、綾瀬川などの堤防・護岸などの液状化対策は必要箇所の三割にもとどかず、下水道のマンホールの耐震化は数%にすぎないことなどを示し、知事がみずからの「自己責任」さえ満足に果たしていないことをただしました。また、直下型地震などによる大きな被害を都が想定している木造住宅のうち、十三万棟がいまだに耐震化されていない最大の理由は、都の助成が静岡県などに比べてきわめて不十分であることを明らかにし、助成の充実など、木造住宅密集地域の安全化対策の抜本的拡充を求めました。
わが党は、液状化対策についても、住宅の地盤の詳細な情報の提供を求めるなど具体的提案を行いました。災害を最小限におさえ、地震から都民の命と財産を守るためにひきつづき全力をつくします。
三、放射能災害から子どもたちを守りぬくために、詳細な測定と除染対策の推進を
日本共産党は、独自の測定で都内の放射線の状況、とりわけ、保育園、幼稚園、公園などの測定を重視して調査してきました。この結果をはじめ、市場に流通している牛肉からセシウムが基準値以上に検出され、それが給食に使用されていた事実などを指摘し、都に対し、低い放射線量でも呼吸や食べ物を通じての内部被曝による晩発性障害を引き起こす危険を直視すること、詳細な測定と必要な除染を行うことによって、子どもたちと妊婦の命と健康を守りぬくことを求めました。
知事は、総力をあげて放射性物質への対策をすすめている、と言いはりましたが、実際は都民とわが党の再三の要望で測定体制などは若干前進したものの、都立学校の測定と除染、給食の食材への支援を拒否するなど、都の対策はまだ、きわめて不十分です。
区市町村と協力し、「ホットスポット」を発見し、除染については国待ちではなく、一刻も早く実施すること、食品の検査についても、より性能のよい機器の購入も含めて抜本的に拡充させていくとりくみを進めてまいります。
四、原発からぬけだし、再生可能エネルギーへの転換を産業振興の柱に
わが党は、原発をなくし、再生可能エネルギーへの転換を計画的に進めていくことを都のエネルギー対策の中心にすえること、そのためにも再生可能エネルギーの技術開発と市場化への支援を産業振興の柱として位置づけるよう、具体的な提案を行ってきました。
今議会で、太陽光発電の導入促進については、先進事例も参考に検討を進めること、地中熱発電についても普及を図っていくことなどの前向き答弁が行われたことは重要です。
しかし、石原知事は依然として「廃棄物を含めて適切に管理することで原子力を有効に活用できる」と強弁するなど、原発必要論に固執しています。ところが、わが党が、原発技術が本質的に未完成であるという事実を突きつけて、知事が安全とする根拠を明らかにするよう再三ただしても、まともに答えられませんでした。逆にわが党に対し、「危険だけを喧伝し、いたずらに不安をあおる」などというひぼうを加え居直る有り様でした。わが党は、知事が「安全神話」にしがみついていることをきびしく批判しました。都民のみなさんと力を合わせ、原発の廃止と再生可能エネルギーへの転換をつよく求めていくものです。
五、新銀行特別委員会と築地市場移転問題特別委員会を、自民党、公明党が廃止した暴挙を糾弾する
今定例会では、自民党、公明党が多数によって、株式会社新銀行東京に関する特別委員会と築地市場移転・再整備に関する特別委員会を廃止してしまったことは、許されません。
そもそもこの二つの特別委員会は、新銀行設立と築地市場を汚染にまみれた豊洲の東ガス跡地に移転することへの都民の大きな批判を受けて設置されたものです。
新銀行東京は、知事が自民、公明、民主の三党の賛成で、一千億円を投入して設立したものの、その大半を失い、四百億円の追加出資を行ったものです。しかし、巨額な赤字を生み出した原因とその責任についての特別委員会の調査解明はいまだにすすんでいません。自民、公明両党が審議することすら妨害してきたからです。しかも、四百億円の追加投入時に議会に示された再建計画の途上です。特別委員会を廃止したことは、知事と与党の責任にフタをする暴挙であり、断じて許されません。
築地市場の豊洲移転については、都は、豊洲新市場予定地の液状化について、都が委嘱した一部の「専門家」の見解を錦の御旗に、まともな調査もせず、欠陥だらけの土壌汚染対策を強行しようとしています。しかし、調査する必要なしと判断を下した土壌汚染の「専門家」なる人物は、東京都の元職員、つまり客観的第三者ではなく、いわば都の身内です。しかも、この人は自らの研究論文すら何一つ示せません。
豊洲新市場予定地に関するその人物の見解に対して、私たちが公開質問を行ったのに、自分では何一つ回答できませんでした。これまでも、検証抜きの推測で都の土壌汚染対策にゴーサインを出してきたのです。このような人物のお墨付きを信用できるわけがありません。わが党は、引き続き豊洲移転をやめさせるために全力をつくすものです。
以 上 【添付ファイル】 全文PDFです。
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