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都議会第4回定例会を終えて
二〇一一年十二月十五日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 大山とも子
一、子どもたちを放射能から守るため、最大限の努力を
放射能の影響を受けやすい子どもたちを、健康被害からいかに守るかが、きびしく問われています。わが党は、全都有施設、とりわけ学校における放射線量の詳細な調査と必要な除染、給食食材測定の区市町村への支援、子どもたちの継続的な健康調査などを求めました。
� ,箸海蹐�都は、都立公園での放射能測定を、わずか三カ所三十九地点で行っただけで、しかも明らかに高線量の局所汚染を発見したにもかかわらず、除染もせず、都有施設全般の測定は不要、区市町村からの測定要望についても応じないという、驚くべき答弁を行いました。その後、杉並区の小学校でも高濃度の汚染箇所が発見されました。測定しなければ、汚染箇所は発見できません。結果として、子どもたちが、そこで遊び、被ばくすることを放置することになります。
�◆ヽ惺撒訖�についても、都は区市町村が行う食材の検査に対して「支援する考えはない」と冷たく拒否しました。さすがにその後、文科省の補助金を活用して給食の検査用機器を購入せざるをえなくなりましたが、都内で五台では足りません。さらに拡充が必要です。
�� 宮城県女川町の震災がれきを都内に受け入れて処理する問題についても、わが党は、放射性物質は移動、拡散すべきではないと考えます。しかし、現地でのがれき処理がすすまず、復旧・復興の障害になっているいま、いちがいには反対しないとの立場をとり、安全・安心を確保するための徹底調査と対策の強化、住民へのていねいな説明と合意への真剣な努力が必要であるとして、十項目の提案を行いました。
わが党はひきつづき、都の放射能対策を抜本的に強化させるために、全力をつくすものです。
一、貧困をなくすため、雇用と福祉の充実を
わが党は、生活保護世帯が急増していることなどを指摘し、住民の福祉を増進する責務をもつ地方自治体として、雇用と福祉のたてなおしに全力をつくすよう求めました。ところが知事は都民の痛みに目を向けず、わが党の提起を、「バラマキ福祉を主張し、増税イコール悪、負担減イコール善を主張することは無責任」などと攻撃したばかりか、雇用や福祉の充実よりも、エネルギー確保の方が優先だ、などという、的はずれの答弁をするありさまでした。国保料や医療費を払えず、医者にかかれないで困っている人への支援が、どうしてバラマキなのでしょうか。ヨーロッパの国々では、医療費の窓口負担ゼロは当たり前のことです。来年度は国民健康保険料、介護保険料、後期高齢者医療制度保険料の値上げがそろって計画されており、都は、都民の困難をやわらげるために、独自補助実施を決断すべきです。
一、都民の命と財産を守る責任を果たさない、石原都政の防災対策
わが党は、都が震災から都民の生命と財産を守るという自治体の責務を果たすために、震災発生後の応急対策だけでなく、地震発生の際に、最大限、被災者を出さないための予防対策を重視し、都市施設、建築物の耐震化のために最大限の力を注ぐべきことを求めました。とりわけ、都自身の責任が問われる都有施設、生活インフラなどの耐震化は、都営住宅が七〇%未満、東部低地帯の河川の堤防は六〇%、水道の浄水施設はゼロ%であり、下水処理場の耐震化も百%達成には今後二十年もかかるとされるなど、他都市にくらべてもいちじるしく遅れていることを明らかにし、緊急計画で一気にすすめるよう主張しました。
知事は、「耐震化はすすめている」と強弁しましたが、立ち遅れを自覚し、震災予防対策に思い切って財源を投入すべきです。
同時に、わが党が繰り返し、防災対策への質問や「提言」を行うなかで、知事も従来の自己責任第一とは言わず、「自助・共助・公助のすべてにわたり」実効性のある対策を講じると答弁せざるをえなくなりました。また、提案してきた想定地震のひとつに立川断層帯地震を入れて対策をとることになりました。都営住宅の耐震化では、整備プログラムの見直しを行って耐震化をすすめるとの答弁を引き出したことは重要です。わが党は防災都市東京の実現をめざし、さらに奮闘するものです。
一、五輪招致の名による浪費などを改めれば、財源はある
浪費的投資を改め、二百六十兆円もの内部留保をためこんでいる大企業に適正な課税を行えば、都民のくらし・福祉を守り、防災対策をすすめる財源はあります。
一�丹豌�円もかかる外環道建設への都民の批判がつよいため、知事は所信表明で「外環道は震災対策のため必要だ」と言い出しました。ところが、そのわずか十日後の記者会見で、「外環道は二〇二〇年五輪のため必要だ」と告白したのです。自民党もこれに呼応して、「まさにいま、工事を着工すべき時期」と質問し、民主党の国交副大臣も「オリンピック誘致のため、どうしても完成させる」と言い出しました。この副大臣の主張では、建設路線の一部を本来負担する必要のない都に求めることになり、福祉や防災にまわす財源が、ますます失われる危険がつよまっています。
また、わが党が大企業の法人税の超過課税の税率を都としてできる上限である一・二倍まで引き上げれば、年間六百億円の財源がふえると提案したのに対し、石原都政は、「国際競争力の観点や経済情勢等を踏まえると適当でない」と答弁し、大企業優遇の立場を変えようとしませんでした。わが党は、都の財政運営を都民の命と財産、くらしを守ることを第一としたものに転換するため、ひきつづき全力をつくします。
一、「破壊的教育改革」はやめ、朝鮮学校の補助金問題は理性的対応を
知事は「破壊的な教育改革」を発信するとして、知事本局に円卓会議を設置し、教育行政に介入する姿勢をあからさまにしました。
知事は、「破壊的教育改革」に関連して、〃お国のために命をささげろ〃とした戦前の教育勅語のような価値観を、小さいうちから子どもたちに「刷り込む」必要があると公言しているのです。行政の長として、やってはならない教育への介入にほかなりません。このような円卓会議は、即刻中止すべきです。そして、少人数学級の拡大、生徒増に対応した都立高校の新設、特別支援学校の新設での教室不足の解消など、教育条件の整備にこそ力を注ぐよう、厳しく求めるものです。
朝鮮学校への補助金について、自民党議員が、来年度予算から削除することなどを知事に求め、知事も「来年度予算に計上しないことも含めて判断する」と答えました。北朝鮮による日本人拉致問題等の無法は、断じて許されません。しかし、外国人の子どもが教育を受ける権利は、子どもが居住する国で保障するのが国際的原則です。北朝鮮に対する報復のようなやり方で、直接責任がない子どもたちの教育を受ける権利を制限することは筋違いです。わが党は、拉致問題等の解決に全力をあげると同時に、他の外国人学校と同様の運営費補助を、国際原則に沿って予算化し、執行するよう求めるものです。
一、築地市場の豊洲移転をめぐる談合疑惑隠しは許されない
豊洲の土壌汚染対策工事にかかわる談合疑惑問題について、わが党は独自に入手した工事受注ゼネコンの内部資料によるJVの組み合わせや、それぞれの企業の出資比率などと実際の結果がピタリと一致したことを明らかにし、都にもよせられた談合情報にもとづき、都がどのように対応、調査したかをただしました。
その結果、都は入札参加業者から通りいっぺんの事情聴取をしただけで済ませてしまったことが明らかになりました。都は詳しい内容も、ひた隠しにしています。有害物質で汚染された豊洲の新市場予定地への移転をあくまでやりとげようと、事実を隠しとおして済ませようという石原都政のやり方は、許されません。
豊洲移転を前提に築地市場内を貫通する環状2号線の工事契約が提案されたことも重大です。道路工事により、築地市場内の業者に重大な影響をおよぼすことなども指摘し、わが党は反対しました。ひきつづき豊洲移転がかかえる数多くの問題を追及するなど、移転をやめさせるために、全力をつくすものです。
一、東京都児童会館は廃止でなく、存続・充実を
今定例会に突然、東京都児童会館廃止条例案が提出されました。年間六十万人もの子どもや保護者が利用している都内唯一の大型児童館であり、親子が気軽に利用できて、安心して遊べる居場所・交流の場です。また、文化ホールを併設しており、人形劇や児童演劇などを通し、子どもの豊かな情操をはぐくむ良質な文化発信の拠点としての役割を果たしています。都は子ども家庭総合センターに機能を移すと言いますが、そこには子どもたちが自由に遊ぶ空間も、子ども専用のホールもありません。
わが党は、児童会館廃止は、渋谷駅周辺の巨大開発をすすめるためであることを明らかにし、廃止に反対しました。しかし、民主、自民、公明三党、生活者ネットなどにより廃止条例が可決されたことは、きわめて遺憾です。かけがえのない児童会館の存続・充実を改めて求めるものです。
一、TPP参加をやめさせるため全力をあげる
わが党は、TPPへの参加は、農林漁業にとどまらず、公共事業、医療、食の安全、金融、労働等、国民生活のあらゆる分野における仕組みや基準の変更につながり、甚大な被害をもたらすものであることから、都議会として国にTPP反対の意見書をあげるよう提案しました。しかし、民主、自民、公明の三党が反対し、実現できなかったことは許されないことです。四十四道府県が議会として、TPP参加反対、もしくは慎重になどとする意見書をあげているのです。三党の態度は、都民の願いに背を向けるものです。
一、五輪招致特別委設置のごり押しは、議会ルールをふみにじるもの
今定例会で、防災対策特別委員会と、オリンピック・パラリンピック招致特別委員会が設置されました。防災対策特別委員会は、第二回定例会以来わが党が提案していたものであり、実現したことは重要です。
オリンピック招致については、わが党は、招致に関する様々な問題点を議論する特別委員会を設置することに異議はありません。しかし、民主党と自民党、公明党などが提案した設置要綱の目的は、招致をすすめることを前提とする文言になっているため、わが党は反対しました。特別委員会はこれまでのように、議会運営委員会に参加しているすべての会派が一致した内容を要綱として、設置・運営されるべきです。わが党は、設置には反対しましたが、特別委員会には当然参加し、二〇二〇年オリンピック招致は反対という多くの都民の世論が最大限反映できるように、大いに議論していくものです。
以 上
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