東京都知事 石原慎太郎殿
2012年1月6日
日本共産党東京都議会議員団
外環の地上部道路「外環ノ2」計画中止に関する申し入れ
東京都は、沿道住民の反対の声を無視して地下高速道路としての「東京外環自動車道」の事業化をすすめるだけでなく、地上部についても、「外環ノ2」という幹線街路を建設しようとしています。
都が、地下と地上の二重に大型幹線道路をつくろうとすることにたいし、沿道住民からは「住民をだましうちにしたもの」など厳しい批判の声があがっています。
そもそも国と都は、沿道住民の強い反対によって凍結されていた外環道計画の凍結を解除し事業化を進めるにあたって、多くの住宅の立ち退きをともなう高架構造から地下道路に変更することを明らかにしていました。
石原知事自身も、2006年4月21日の記者会見で、「非常に不安な、不便な生活を送ってきましたが、家をリニューアルされるのも結構でしょう。そういうご迷惑をかけないように、とにかくあの下をくぐる、そういう工法でやりますので、その点はご安心いただきたいと思っております」と発言しています。
地上にも幹線道路整備をすすめようとする東京都の立場は、知事が都民に表明した約束に反していることは明白です。しかもこれまで知事が、この事態を認識していなかったことが明らかになりました。すなわち、昨年末の記者会見で地上部道路計画の問題を指摘された知事は、「私はつまびらかにしていない」と述べ、逆に記者に「更にその上に、新しい都道をつくろうと言うの」と聞き返す有り様だったのです。
地上部街路「外環ノ2」計画の推進は、知事の2006年4月の発言に、明白に反します。したがって知事の責任で、ただちに計画の推進を中止するとともに、計画そのものを廃止することを求めるものです。
以上
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