「東京電力管内の原子力発電所の稼働についての是非を問う東京都民投票条例案」について
2012年5月10日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 大山 とも子
本日、条例制定の直接請求が提出された「東京電力管内の原子力発電所の稼働についての是非を問う東京都民投票条例案」について、日本共産党都議団は基本的に賛成です。
福島原発事故によって、原発は重大事故で放射性物質が放出されればそれを完全に抑える手段をもっていないという恐るべき事実を国民の前に示しました。福島原発から200キロ以上離れた東京都にも汚染被害は及び、内部被ばくによる長期的影響も懸念されています。都民の命と健康を守るためには、こうした他の事故にない異質な危険をもつ原発の再稼働を中止し、廃止する以外にありません。
日本共産党都議団は、かつて「東京都における臨海副都心開発の見直しの方針に関する都民投票条例」を他の会派と共同で議員提案しましたが、都民の命と安全にかかる重大問題について、都民が意思表示を求め、行政にその尊重を要求することは当然であり、妨げるべきではありません。よって日本共産党都議団は、条例案に基本的に賛成するとともに、都議会各会派が、原発稼働に関し見解の違いはあっても、条例案に誠実に対応することをよびかけるものです。
条例審査にあたっては、地方自治法が義務づけている請求代表者の意見表明の実施にとどまらず、請求代表者にたいする質疑の機会を確保するなど、十分な質疑が行われるよう努力すべきです。
なお、条例案が投票運動の規制に関して、罰則を伴う日本国憲法の改正手続きに関する法律の準用を盛り込んでいることについては、改善が必要であると考えています。
以上
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