2012年6月8日
日本共産党東京都議会議員団
こころの健康政策に関する東京都への提言(概要)
精神疾患は、だれにでも起こりえる身近な疾患ですが、日本における「こころの健康政策」は大きく立ち遅れており、精神科医療ではいまだに入院・隔離収容が中心です。早期発見・早期支援の対策や、家族支援もきわめて不十分です。精神疾患にたいする、いわれのない偏見・差別もねづよいものがあり、当事者や家族を苦しめています。
厚生労働省は「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」のなかで検討を開始しましたが、いまだ具体的方向はしめされていません。
国の対応を待つという姿勢ではなく、東京都が国に先駆けて、「こころの健康政策」のモデルを都独自に構築し、全国に発信すべきです。この立場から、提言をおこなうものです。
今年度中に改定する新たな「東京都保健医療計画」や、来年度予算等で具体化にふみだすことを、つよく求めます。
- 「アウトリーチ(訪問支援)チーム」の設置をすすめる
- 「地域こころの健康支援センター」を身近な地域に整備する
- 都と区市の保健師を増やし、保健所を増設・拡充する
- 早期支援青年期外来「ユースメンタルサポートセンター」を増やす
- 学校での精神保健教育を抜本的に強化する
- 地域における「こころの診療連携拠点病院」を設置する
- 総合病院の精神科への支援を強化する
- 外来と入院をつなぐ「宿泊訓練施設(ホステル)」や「短期宿泊施設(ショートステイハウス)」の整備をすすめる
- ピアサポーターや「家族支援ワーカー」の養成をはじめ、当事者・家族(介護者)への支援を強化する
- 災害時における「こころのケア」体制を整備する
- 「東京都こころの健康政策推進計画」をつくる
- 「こころの健康を守り推進する基本法」の早期制定を、国にたいし強力に要請する
以 上
「しんぶん赤旗」(7/23付)に「提言」について大山とも子幹事長(新宿区選出)へのインタービュー記事が掲載されました。
【添付ファイル】 提言全文です。
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