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東京都地域防災計画修正についての談話
2012年11月14日
日本共産党東京都議会議員団
政策調査委員長 清水ひで子
本日修正された東京都地域防災計画が発表されましたが、極めて不十分であり、かつ重大な問題があると言わざるをえません。
（１）最大の問題は、地震災害から生命と財産を守るための第一の原則を、都民の「自己責任原則」とし、都の責任と役割をあいまいにしていること、その結果、対策も地震発生後の自助・共助を中心とした応急対策にかたむき、予防軽視に陥っていることです。
�〃弉茲任蓮∈綽澄γ枯�大震災や東日本大震災などの過去の震災の教訓についてもっぱら、「地震発生直後の住民による助け合いによって多くの命が救われており、災害時における自助・共助の重要性が明らかになっている」ことが強調されています。
しかし、阪神淡路大震災で亡くなられた方の８割は、建物の倒壊などによる圧迫死などであり、この方達は逃げ出したり、助けあう余地などなかったというのが現実です。この教訓によれば、建物の倒壊や火災を未然に防ぐ耐震対策、不燃化対策に、総力をあげて取り組むことが求められているにもかかわらず、遅れている建築物の耐震化についても、「着実に進んでいる」などとし、倒壊防止も都民任せにされています。
そればかりか、都が直接責任を負う都市施設の耐震化についても、たとえば、水害の危険の強い東部低地帯対策として重要な堤防について、「必要に応じ」強化していくとするだけですませるなど、堤防、道路橋脚などの全面的な耐震化をすすめ、都民を守るという確固とした立場が示されていません。
�△気蕕法�計画は、最悪の被害を想定したものとなっておらず、想定の対象も鉄道や堤防、橋脚の被害、地滑りや地盤崩壊などによる被害の具体的想定をおこなっていないなど狭められており、きわめて不十分です。減災目標を実現するための対策も、不十分な修正前の計画よりさらに後退させています。
�８業�事故に伴う放射能対策は、もっぱら「都民の心理的動揺や混乱をできる限り低くするような対策をとる必要がある」として、東京近辺にある浜岡原発事故などを想定した対策や原発の安全性問題などにふみこまず、放射能から都民の命と健康を守る立場に欠けていること、などの重大な弱点や問題をかかえています。
（２）同時に、南海トラフの巨大地震にたいして都独自の被害想定を実施すること、河川堤防などについて最大級の地震を対象にした新たな整備計画を策定して耐震化をすすめること、都営住宅等の耐震化を耐震化率100％を目標として推進することなど、わが党がかねてから要求してきた課題で、部分的前進があることは重要です。
日本共産党都議団は、都が問題点を直視し、また今後発表される中央防災会議の報告などもふまえ、「都民の生命、身体、財産を守る」という確固とした立場にたって、地域防災計画のさらなる改善をおこなうこと、あわせて、すでに二年間の空白期間が生まれている震災対策事業計画の策定にただちにとりかかることを求めるものです。
以上
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