東京都知事代理
副知事 安藤立美殿
２０１４年１月２２日
日本共産党東京都議会議員団
２０１４年度東京都予算に対する復活要望書
２０１４年度東京都予算（暫定案）は、基本的に、福祉・くらしにつめたく、外かく環状道路や過大な港湾施設など大型開発、不要不急の事業に大きな予算を計上しており、新知事のもとで大幅な組み替えが必要です。
日本共産党都議団は、この立場から、予算組み替えなどによって都民施策の抜本的拡充のため全力をつくすものですが、さしあたって復活財源とされている２００億円については、以下の事項に対し、重点的に予算配分することを要望するものです。
（１）大島町の復旧・復興、被災者支援等の強化［総務局、産業労働局、福祉保健局］
１、住宅再建について、被災状況に見合って、国の支援にきめ細かな上乗せ支援を行うこと。また、商業、農業、漁業、観光などの産業の復旧にむけ、都独自の充分な支援を行うこと。
（２）福祉・保健・医療の充実 ［福祉保健局］
２、国民健康保険料（税）、介護保険料を引き下げるため、区市町村への財政支援を行うこと。後期高齢者医療保険料の引き下げ、および値上げ抑制のため、財政安定化基金のさらなる活用をはじめ広域連合への財政支援を行うこと。
３、特別養護老人ホーム経営支援事業、および特別養護老人ホーム整備費補助を増額・拡充すること。
４、老人保健施設、ショートステイ、および小規模多機能施設など地域密着型サービスの整備予算を増額・拡充すること。
５、在宅療養移行支援事業、および療養病床整備への支援を拡充すること。また、がん患者の在宅療養・就労支援を強化すること。
６、インフルエンザやノロウイルスの感染防止対策、保健・医療体制を拡充・強化すること。
７、妊婦健康診査受診促進事業を拡充し、無料化制度が継続できるよう区市町村への財政支援を強化すること。
８、都有施設、公共施設への磁気ループの整備を促進するとともに、高齢者と家族などのための「聞こえの相談室」を設置すること。
９、ヘルプマーク（内部障害者をはじめ援助や配慮を必要としていることが一般の方に分かるマーク）の普及啓発を強化すること。
１０、生活保護世帯に対する熱中症対策としての冷房機器設置支援事業を再開すること。
１１、福祉保健区市町村包括補助の５事業（医療保健政策、地域福祉推進、高齢社会対策、子ども家庭支援、障害者施策推進の各区市町村包括補助）を増額すること。
（３）中小企業・商店街への支援と雇用対策の強化 ［産業労働局］
１２、新・元気をだせ！商店街事業、買い物弱者支援モデル事業、環境対応型商店街活性化事業、および都内商品販売支援事業を増額・拡充すること。
１３、進め！若手商人育成事業を継続すること。
１４、消費者参加型の商店街活性化・商店街づくりに取り組む商店街や区市町村に対する支援を実施すること。
１５、借り工場の家賃、リース代など固定費、および休業補償に対する直接支援を実施すること。
１６、制度融資信用保証料補助を増額・拡充すること。
１７、若者・女性の就業支援事業を増額・拡充すること。また、高齢者を雇用する中小企業を支援するとともに、高齢者むけ就労相談窓口を設置すること。
１８、ブラック企業対策として、その実態調査、啓発などに取り組むこと。
（４）教育の充実 ［教育庁、生活文化局］
１９、３５人学級を小学校３年生に拡大すること。
２０、都立高校への進学を希望する生徒増に対応できるよう、受け入れ枠を増やすとともに、必要な施設整備を促進すること。
２１、特別支援学校の深刻な教室不足解消、老朽化の改善のため、施設整備費を増額すること。
２２、都立学校および区市町村立学校のすべての特別教室の冷房化を促進し、区市町村への補助を行うこと。
２３、児童生徒の増に見合うだけの教職員総数を増員し、学校事務職員、学校図書館司書などの削減、特別支援学校の外部人材の活用に伴う教員の削減は行わないこと。養護教諭の複数配置を促進すること
２４、私立学校経常費補助をはじめ、私学助成を増額・拡充すること。
�〇篶�特別支援学校等経常費補助の補助率を引き上げ、私立幼稚園経常費補助を増額すること。
�∋篶�通信制高等学校経常費補助は、広域通信制高等学校も対象にすること。
��私立専修学校教育振興費の補助率を引き上げること。私立幼稚園教育振興事業費補助を増額すること。
�せ篶�専修学校教育環境整備費補助の専修学校評価促進事業、職業教育支援事業、および私立高等学校都内生徒就学促進補助を継続すること。
�セ篶�高等学校等就学支援金学校事務費補助を継続し、増額すること。
２５、国の私立高等学校就学支援金の支給対象外となる高校生に、都として支給を継続すること。私立高等学校等特別奨学金補助を拡充するとともに、入学金、施設費への助成を行うこと。
２６、私立幼稚園等就園奨励特別補助を拡充するとともに、入園料への助成を行うこと。
（５）スポーツへの支援の強化 ［オリンピック・パラリンピック準備局］
２７、都民や自主的なスポーツ団体・障害者団体によるスポーツ活動、クラブの育成、大会開催などに対する助成を実施・拡充すること。
（６）防災対策および避難者支援の強化
２８、木造住宅の耐震化・難燃化を促進するため、助成対象地域を拡大するとともに、部分改修、部分不燃化も対象にし、助成額を引き上げること。
［都市整備局］
２９、「感震ブレーカー」の設置に対する助成を行うこと。 ［総務局、消防庁］
３０、東部低地帯の河川堤防・護岸の耐震化・耐水化の規模をさらに増やすこと。 ［建設局］
３１、災害時の燃料確保に向けた給油体制の整備に対する支援を実施すること。
［総務局、産業労働局］
３２、避難者の孤立化防止事業を増額・拡充するとともに、東京〜被災地間の直通バスを運行するなど、都内避難者への支援を強化すること。
［福祉保健局、総務局］
（７）再生可能エネルギー等の推進と放射能対策の強化
３３、太陽光エネルギーや島しょ地域における再生可能エネルギーの利用拡大のための予算を増額すること。 ［環境局］
３４、公衆浴場クリーンエネルギー化推進事業を増額し、補助対象に太陽光発電・太陽熱利用などを加えること。 ［生活文化局］
３５、公園や学校など、都有施設の放射線量の測定とミニホットスポットの除染を速やかに行うこと。都内産の農、林、漁産物、土壌などの測定を実施すること。 ［環境局、産業労働局、建設局、教育庁］
３６、都立学校および区市町村立学校の給食食材の放射能測定を拡充すること。
［教育庁］
（８）都市基盤整備の推進 ［建設局］
３７、歩道整備予算を増額し、多摩地域をはじめとした歩道整備を促進すること。
３８、自転車専用レーンや自転車道の整備を促進すること。
３９、第２次交差点すいすいプラン、および無電柱化の推進予算を増額すること。
４０、路面補修の予算を増額すること。
（９）区市町村への財政支援 ［総務局］
４１、市町村総合交付金、特別区都市計画交付金、島しょ振興公社貸付金など、区市町村への財政支援を大幅に増額すること。
（１０）消防活動の充実 ［消防庁、総務局］
４２、消防団の充実強化のために、装備資機材等の整備促進、費用弁償の増額、団員募集広報の拡充を図ること。
以 上
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