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■ 申し入れ/談話/声明  日本共産党東京都議団

東京都議選の結果について

志位委員長が記者会見

 日本共産党の志位和夫委員長は二十四日深夜、東京都委員会で記者会見し、都議選の結果の大勢が判明したことを受けて、次のように語りました。

 一、今度の都議会議員選挙は、なかなか厳しい選挙だったが、そのなかでわが党を支持してくださった多くの都民のみなさん、奮闘した党員、後援会員、支持者のみなさんにまず心からお礼を申し上げたいと思う。

 私たちは今度の選挙で、「福祉の復活」をはじめ、都民の要求にこたえる公約をかかげてたたかったが、新しい都議会でその実現のために全力をあげる決意だ。

 一、今度の選挙は四年前の選挙にくらべて、政党間の力関係が大きく変化したことにくわえて、「小泉人気」という新しい条件がくわわって、複雑で困難な条件のもとでのたたかいだった。「小泉人気」は、「政治を変えてほしい」という願いと結びついた動きだから、よく私たちが対話をつくせば私たちへの支持や共感に変化しうるものだが、それがおこなわれなければ、やはり自民党への支持に流れ、私たちがおされる結果となる。

 一、そういう条件のもとで、力がおよばず全体として後退を余儀なくされたのは残念だ。ただこれは、小泉政治との最初のたたかいであったわけで、これにつづく参院選挙でのたたかいがたいへん重要になってくる。

 参院選挙は、小泉政権の「改革」と私たちの「日本改革」の提案との正面対決の大きな舞台となってくる。

 今度の都議選での私たちのたたかいから、多面的な教訓をいろいろな角度から学びとって、次のたたかいにしっかり生かし、参院選のたたかいではかならず前進を期す決意だ。


志位委員長の会見 一問一答

 志位和夫委員長は二十四日深夜の会見で記者団の質問に次のように答えました。

 一、(今回の結果を踏まえて、戦略をどう立て直すのか)私たちが、こんどの選挙で訴えた政策の内容は的確だったと考えている。

 小泉「改革」との関係でも、私たちは国民に対して「三つの痛み」をしいるという問題点を指摘した。倒産と失業の痛み、社会保障切り捨ての痛み、増税の痛みを押しつけて、日本の経済をいっそうひどくするという問題点をずばりと明らかにし、それにたいして私たちは家計を応援して経済を立て直すという対案を示した。私たちのきっぱりとした対決の立場というのは、全都民的、全国民的に浸透するには時間がかかるが、的確なものだったと考えている。たたかいの第一ラウンドはこういう結果になったが、第二ラウンドの参議院選挙では、さらに正面対決をあらゆる分野でやっていくつもりだ。

 都政の問題でも、私たちは、東京の福祉を取り戻そう――シルバーパスの無料化、マル福の復活、利用料・保険料減免など介護保険の充実などくらしを守る政策を訴えた。これらは、都民の切実な要望であって、非常に強い、深い手ごたえがあった。

 ただ、これを一千二百万人の東京都民全体に浸透させうるところまでやったかというと、課題が残ったと思う。これも大きな教訓としてつぎのたたかいに生かしていかなければならないと思う。

 一、(今後、野党のなかでどう競争していくか)これもやはり課題になる。政党間の力関係という点では、前回総選挙で東京で獲得した票は、私たちが約八十万票で、民主党が百六十五万票で、倍の得票を民主党がとっている。それは(民主党の得票が四十万票弱だった)四年前の都議選とは大きな様変わりの状況がある。そういうなかでの野党間の競り合いがあり、この競り合いに全体として競り負けたという状況がある。

 野党でも、都政では、民主党は「福祉切り捨て与党」的な立場に立っていたわけで、そういう批判を行ったが、国政のレベルにおいても、野党の間で、ほんとうの意味での自民党政治にかわる新しい政治を起こす、ほんとうの改革の党はどの党なのかという論戦を大いにやっていく必要がある。これも新しい課題だと思っている。今度の参院選挙での大事な課題の一つになってくるし、将来を展望しても大事な課題になってくると思う。

2001年6月25日(月)「しんぶん赤旗」より