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調査・会見

2026.07.09

低所得世帯向けエアコン設置区市町村等緊急支援事業の調査結果について

 日本共産党都議団は、区市町村の低所得世帯向けエアコン支援の調査を行い、その結果を発表しました。

記者会見を行う、(左から)米倉春奈(豊島区)、原のり子(北多摩第4)、せいの恵子(北区)、福手ゆう子(文京区)、竹内愛(板橋区)の各都議

 「低所得者向けエアコン設置区市町村等緊急支援事業の調査結果について」(pdf)


低所得世帯向けエアコン設置区市町村等緊急支援事業の調査結果について

2026年7月9日
日本共産党東京都議会議員団

 東京都が2025年度最終補正予算で、暑さ対策としてエアコン購入費補助に踏み出したことは重要です。この十数年で猛暑日になる日が急増し、熱中症の死亡者が増加しています。背景には気候変動があり、低所得の方などがエアコンを使用できるように支援することは、人権の立場からその影響の緩和をめざす「気候正義」の観点からも求められています。

 日本共産党都議団は、熱中症から命と健康を守る立場からエアコンの購入費補助や電気料金の補助を行う提案(議会質問、条例提案、申し入れ)をくり返し行ってきました。

 東京都が始めた制度は2つで、生活保護世帯へのエアコン購入費補助(都が10分の10補助)と、低所得世帯向けのエアコン購入費補助(都が4分の3補助)です。

 私たちは、低所得世帯向けのエアコン購入費補助について、都内自治体での実施状況を調査しました。調査を行うにあたり、必要な人に補助制度が届いているのか、エアコンの2台目の購入ができるのか、補助の申請方法については申請した本人がいったん負担することなく実施できているのかなどがわかるよう、質問項目について検討を行い調査を実施しました。

調査結果について

(1)補助制度を実施している自治体について

 62自治体のうち、51自治体で実施。
 *中野区は、7月3日の区議会で補正予算が可決されたが、調査に回答した時点では未定で詳細が確認できなかったため実施自治体には入れていない。

(2)補助対象世帯について(対象にしている自治体数) *複数回答あり

①非課税世帯

②住民税均等割のみ世帯

③児童扶養手当受給世帯

④その他要件を設定

50

40

33

6

*対象世帯の組み合わせ

①②③

①②

①②③④

①③

①③④

①④

28

10

6

2

1

2

1

1

 「④その他の要件」と回答した区市町村のなかには、「家計急変世帯」(練馬区)、「上記世帯と同程度として市長が認める世帯」(立川市)、「生活困窮世帯(生活困窮者自立支援法の収入・所得要件の該当世帯)」(武蔵野市)など、対象範囲を広げている自治体もありました。

(3)設置等の要件について──19自治体が、使用できるエアコンがあっても、もう1台追加で購入することを可能としています

 熱中症で亡くなる方をなくすために、エアコンがなかったり、壊れている世帯に対して購入費を助成するようにすることは重要です。同時に、家族の状況や部屋の構造などによっては1世帯に1台では不十分な場合があります。

 東京都は、区市町村の判断で使用できるエアコンがあっても、もう1台追加でエアコンを購入することを可能としています。この点について調査を行ったところ、特に要件を定めず助成しているのが4自治体、一定年数を超えたエアコンしかない場合に助成しているのが15自治体であることがわかりました。

  • 特に条件を定めていない自治体 4(豊島区、足立区、東村山市、武蔵村山市)
  • 故障していなくても、製造・設置から10年を超えたものしかない場合は対象としている自治体 3(千代田区、板橋区、奥多摩町)
    *板橋区は「居室または家族状況により新たなエアコンの設置が必要」な場合も対象にしている。
  • 故障していなくても、製造・設置から15年を超えたものしかない場合は対象としている自治体 12(文京区、杉並区、北区、三鷹市、府中市、調布市、日野市、国分寺市、狛江市、瑞穂町、日の出町、檜原村)

(4)補助金額別の自治体数について

 120,000円  2(三鷹市、日野市)
 116,000円  1(練馬区)
 111,000円  3(港区、墨田区、葛飾区)
 100,000円 45

(5)訪問調査について

事前訪問が必須

事後訪問が必須

訪問は必須ではない

その他

32

0

14

5

 その他には、「故障していて電気店等に買い替えを提案されていない場合は訪問」「故障は必須、未保有も基本的には訪問、省略する場合もある」「2011年以前製造の場合はなし」などの記載あり。

(6)負担方法について *複数回答あり(住民が複数の方法から選べる場合などがあるため、複数回答としている)

①対象世帯がいったんエアコン購入費等を負担し、その後自治体から助成を受ける

②対象世帯は、店舗等でエアコンの購入費等から助成額を差し引いた金額を払えば良い

③見積書等に基づき、エアコン購入前に助成金を支給し、購入したことを後で確認する

④その他

46

29

2

2

①②

①④

①③

①②③

23

19

5

2

1

1

 低所得世帯は、助成を受けられるとしても、エアコンの購入費(設置代を含む)をいったん負担するのがむずかしい場合が多いため、負担の方法がどのようになっているかは重要です。

 対象世帯が、助成される金額を差し引いた額を店舗等で支払えばよい自治体は、29自治体となっています。

(7)島しょ地域の課題について

  • 追加で島しょの関係者に話を聞いたところ、島しょ地域では、大型家電の輸送が困難であること、輸送費が高額であることが課題であることもわかりました。また、島しょ地域の町村にとっては、事業費の4分の1の負担も重く、補助率を引き上げてほしいという要望もありました。

調査結果を受けての共産党都議団のとりくみ

  • この調査に基づいて、2026年第2回定例会の代表質問では、①エアコンの2台目購入ができるようにするなど、幅広く支援できるよう補助率を引き上げること、②単年度ではなく継続的に実施することを取り上げました。
  • エアコンがあったとしても、電気料金の負担が理由で使用しないケースをなくすため、電気代を支援することも重要です。実施を求めました。

*生活保護世帯向けの補助制度について

 今回の調査結果の発表は、低所得者向けのエアコン購入費補助となっていますが、生活保護世帯向けの補助制度は、都内62自治体すべてで実施されていることがわかりました(町村は東京都が直接実施)。

 2026年第2回定例会の代表質問では、都が10分の10で補助する生活保護世帯への補助制度の要件が、エアコンがないか、壊れている場合しか対象としていないことを取り上げ、2台目も可能にするなど改善を求めました。

 生活保護世帯がエアコンを躊躇なく使用できるようにするために、エアコンの電気料金などを支給する夏季加算を創設することが必要です。

以 上


【調査期間】 2026年5月12日~5月25日(その後、追加の調査を実施)
【調査対象】 東京都内の62区市町村
【調査方法】 調査票による調査を行い、必要に応じて追加調査を実施