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質問・条例提案

予算特別委員会 原田あきら都議(杉並区選出)の一般総括質疑

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★議事録速報版より

  1. 大企業と富裕層のための再開発について
  2. 住み続けられる住宅政策について

 

1. 大企業と富裕層のための再開発について

〇原田委員 東京のまちづくりと住宅政策の大転換を求めて、総括質疑を行います。
 建築界のノーベル賞と称されるプリツカー賞の受賞者山本理顕氏が東京のまちづくりについて警鐘を鳴らしています。山本氏は、再開発は地域の人たちに対して全く役に立たないものをつくっている、地域コミュニティを壊している、富裕層というか、新自由主義信奉者の植民地みたいだと痛烈です。
 確かに今、東京の都市再開発は様々な問題を引き起しています。大きな問題となっているのが住宅費の高騰です。マンション価格の年収に占める割合は何と年収の十八倍に激増しました。それが他の住宅にも影響し、賃貸価格をも押し上げています。再開発されたまちには富裕層や高度人材が住み、それ以外の都民はそれぞれの所得に応じたところに住めばいい、そんなまちづくりが今問われています。
 知事は、代表質問において、東京はあらゆる人々が多様な暮らし方や働き方などを選択できる都市とすると答弁しましたが、都心三区は高所得者が選択するまちにするという考え方ですか。

〇谷崎東京都技監 東京をあらゆる人々が多様な暮らし方や働き方などを選択できる都市とするため、都市の活力、防災、環境など様々な観点から、長期的、総合的に考えることが必要でございます。
 都はこれまでも、都市づくりに関する長期計画におきまして、目指すべき都市像を示し、その実現に向け、地域特性に応じた土地利用の規制や誘導を行うなど、適切に都市づくりを進めてまいりました。
 今後とも、区市町村と連携し、民間活力等も活用しながら、都心三区はもとより、都内の各地におきまして、良質な居住環境の確保や緑あふれる都市空間の形成、防災性の向上、活力やにぎわいの創出など、持続可能なまちづくりを推進してまいります。

〇原田委員 答弁の今最後にありました良質な居住環境の確保、この美名の下に、多くの住民にとって手の届かない超高額な住宅がつくられてきました。あらゆる人々が多様な暮らし方を選択できるといいながら、その実、所得に応じて住む場所を制限されるのが今のまちづくりです。
 例えば千代田区では、千代田区に住みたいのに住めないという声が深刻です。都民ファーストの副代表でもある千代田区長が、投機目的の転売により所有者と物件の住所が違うケースが七割に達する事例を確認したとして、不動産協会に五年間の転売禁止を求めました。育ての親である小池知事が再開発を促進する姿勢を見せる中で、異例の要請といえます。四の五のいってられない状況なのでしょう。
 そんな富裕層のためのまちづくりの代表格が築地市場跡地の再開発です。

庶民の台所として東京の食文化を支えた築地市場を、約六千億円もの莫大な都財政を投入して追い出し、再開発が進められています。さきの山本理顕氏も心を痛めており、東京にとって心臓のような最も重要なコミュニティのための場所を壊してしまったといいます。そしてその跡地には、三井不動産、読売、トヨタなど名だたる大企業が名を連ね、五万人規模のマルチスタジアム、九棟の超高層オフィスやマンション、ホテルが建ち並ぼうとしています。
 お聞きしますが、築地市場跡地の貴重な都有地を使った民間開発は、あらゆる都民に還元される事業でなければならないんじゃありませんか。

〇谷崎東京都技監 築地地区まちづくり事業では、都心のまたとない大規模で貴重な土地や浜離宮、隅田川、食文化など、地域のポテンシャルを生かしながら、民間の力を最大限に活用し、東京全体の価値の最大化を図ることとしております。
 事業者の計画では、大規模集客施設や交流機能を導入するほか、都民をはじめ、あらゆる人々が気軽に利用し、憩える隅田川沿いの水辺空間等を含む合計約十ヘクタールものオープンスペースを創出することとしております。
 引き続き、事業者や地元関係者等と連携しながら事業の具体化を図り、世界に誇れるまちづくりの実現に向けて取組を推進してまいります。

〇原田委員 大規模な土地のポテンシャルを生かすといいますが、そもそも庶民の台所である市場を追い出してできた土地です。民間の力で東京全体の価値を最大化するなどといいましたが、一体誰にとっての価値なのですか。


 都民から切望されている都営住宅や防災性を備えた公園もつくらず、巨大施設や高級マンション、ホテルをつくる。これを富裕層のためのまちづくりといわずに何というのか。
 実は、築地まちづくり事業者募集要項には、極力住宅はつくらないと書かれていました。ベイエリアの玄関口としてマンションは控えるようにというわけです。ところがその一方で、国際競争力に資する住宅であればよいともされていたんです。
 そこでお聞きしますが、一体、国際競争力の向上に資する分譲住宅ってどういうものですか。

〇谷崎東京都技監 都は、それぞれの地域特性に応じて様々な居住ニーズに対応できる住宅を誘導するなど、都市づくりに取り組んでおります。
 築地地区におきましては、水と緑に囲まれ、世界中から多様な人々を出迎え、交流により、新しい文化を創造、発信する拠点をコンセプトといたしまして、東京や日本の持続的な成長につながるまちづくりを進めることとしております。
 このため、今、委員お話ありました事業者募集要項では、大規模集客、交流機能の整備に加え、広域交通結節点の形成などを条件としております。
 一方で、分譲住宅は極力抑制し、導入する場合でも、東京の国際競争力の向上に資するものであり、かつ他の機能と一体的に導入する必要があるものに限定しております。
 こうしたことを踏まえ、事業者の計画では、イノベーション促進に寄与する高度人材等を受け入れる居住機能等を整備することとしております。

〇原田委員 まるで開発業者に成り代わったかのような答弁です。
 高度人材というのは、専門的な技能を持つ外国人材のことですよね。もともと住宅はつくらないといっているのに、外国人材を受け入れる住宅ならつくっていいよと、富裕層や高度人材が交流するまちになるなら住宅をつくってもいいのだと。
 しかも、その高級マンションは、日本の庭園史の至宝、浜離宮を見下ろすことになるんです。浜離宮を歩く人は、巨大なホテルやマンションに囲まれて、江戸時代の将軍が眺めた風景を目にすることはできなくなるわけです。せっかく発掘されている幻の名庭園、浴恩園が踏み潰される計画であることも見過ごせません。
 築地まちづくりは行政による様々な手厚い支援が施されます。高さ制限を緩和する再開発手続などが今後予定されていますが、土地の賃料も注目です。
 都は、築地まちづくり株式会社に七十年という長期間で土地を定期借地しますが、一平米当たりの賃料は幾らですか。

〇谷崎東京都技監 令和四年十一月に公表いたしました事業者募集要項において提示いたしました月額基準賃料は、一平方メートル当たり四千四百九十七円でございます。
 基準賃料の算出に当たりましては、事業実施方針において示しました大規模集客施設や交流機能の導入、広域交通機能等の都市基盤の整備などを条件としております。
 なお、基準賃料は、不動産鑑定評価を実施の上、東京都公有財産規則にのっとり、都の財産価格審議会での評定を経て決定したものでございます。

〇原田委員 平米当たり四千五百円、皆さんぴんとこないと思うので、私の住む阿佐ケ谷駅周辺の店舗を参考にしますと、一平米当たり平均で八千五百円ほどの賃料になるんです。高いところでは一万円を超えます。何と阿佐ケ谷の半額近くの安値です。
 こうした再開発は、周辺の地価も上昇させるんです。いずれも巨大再開発である泉岳寺駅前、麻布台ヒルズ周辺は、この間一五%以上地価が爆上がり。何と築地周辺は、まだやってもいないのに既に一八%上昇しているんです。
 財務局が毎年公表している地価公示価格の概要を見ますと、区部では、こう書いてある。富裕層を中心にした旺盛な需要により、都心区及び隣接する利便性や住環境に優れた区を中心に幅広く地価が上昇と、きっぱりです。周辺区域にも波及すると書かれていることが重要で、こうして都心を中心に周辺区も地価が上がり、住宅購入費も賃貸アパートの家賃までをも押し上げてきたんです。
 行政が再開発に公有地や補助金を差し出し、規制を緩和することでつくったのは、富裕層が暮らしやすいまちなんです。周辺の土地価格や住宅価格を跳ね上げ、中低所得者をまちから追い出す副作用を生み出しています。
 大多数の都民は、職場から遠かったり、質の低い住宅を選ばざるを得ない、こういう状況がどんどん加速しています。

 

2. 住み続けられる住宅政策について

〇原田委員 一方、こうしたまちづくりの失敗を取り繕うかのように、小池都知事は、昨年、都知事選挙で突然、子育て世帯への家賃負担軽減、手頃な価格で住めるアフォーダブル住宅の推進を打ち出しました。住宅価格の高騰に苦しむ都民にとって打開策となるのかが、この間、問われてきました。
 子育て世帯への家賃負担軽減を公約した知事に伺います。
 子育て世帯にアフォーダブル住宅を供給するとしていますが、家賃や住宅価格が高騰している中で、子育て世帯の家賃負担について知事はどう認識しているか。

〇小池知事 まず、住宅は生活の基盤でございます。そして、都はこれまで、都営住宅の供給、そして、良質な民間住宅の供給の促進、既存の住宅流通の活性化などに取り組んでまいりました。
 さらに、今後も都市の活力を維持していく、そのために、子育て世帯等が手軽な家賃で住むことができますように、民間活力や既存ストックを活用してアフォーダブル住宅の供給を誘導していく。
 これらによって、住まいの選択肢を充実させ、子育て世帯等が住みやすい環境の形成に取り組んでまいります。

〇原田委員 知事の公約を見たときは、それは驚きましたよ。家賃軽減策や安価な住まいがたくさん供給されると有権者が期待しました。ところがです。このたび発表された資料には、入居対象が世帯年収八百万円とか、年収上限を示さない事業者もあったり、困窮世帯は対象外かと不安になったわけです。
 一体、アフォーダブル住宅の家賃は幾らになるのか。何度聞いても、民間事業者が決めるの一点張りで教えてくれません。
 そんな中、日本共産党都議団は、ある内部資料を独自に入手しました。そこには、アフォーダブル住宅の想定家賃が記載されていました。発表します。どの事業者も、十五万円、十六万円、十七万円、二十万円といった金額を示していたんです。
 知事、アフォーダブル住宅は十七万や二十万といった高い家賃を想定しているんですか。また、内部資料によると、十年ないし十五年とされているファンド期間終了後、市場家賃に順次引き上げるとされているんですね。これ事実ですか。

〇田中産業労働局長 家賃についてのご質問をいただきました。
 アフォーダブル住宅についてのファンドの家賃ということが後半にも出ましたので、まず、家賃についてお答えいたします。
 募集要項においては、近傍同種の賃貸住宅の家賃より低廉で、入居者にとって求めやすい水準に設定するとともに、家賃の引下げ幅とのバランスを踏まえつつ、可能な限り多くのアフォーダブル住宅を供給する旨を定めておりまして、運営事業者の選定審査における最重点項目の一つとしてございます。
 こうした中で、運営事業者からアフォーダブル住宅の趣旨にかなう住宅のタイプや家賃設定の提案がなされたものと認識してございます。
 都は、投資に関する意思決定の機会などで、算定根拠や合理性を確認することとしてございます。
 また、終了後のお話もございましたが、本ファンドは、都の出資を呼び水に民間資金を呼び込み、アフォーダブル住宅の供給を先導的に進めます事業者の取組を支援することで、民間主体での供給機運の醸成につなげていくものでございます。
 本ファンドの運営につきましては、関係法令の定めにのっとり、組成や投資活動を適切に行うとともに、ファンド期間の終了時には、運営事業者から都や民間出資者等に最終的な分配金が支払われた後、ファンドを清算することにより、本事業は完結することとなります。
 本ファンドの運営期間中に締結された借家契約は、ファンド期間の終了後も当該契約の期間内において有効であり、既存の借家契約や借地借家法等の関係法令に基づき対応されることとなります。

〇原田委員 この間、アフォーダブル住宅についてお聞きしても、決して家賃高騰対策とはいわなかったのが不思議だったんですけど、その理由がよく分かりました。
 もう一つ不安なことを聞くんですけど、ファンド期間の終了後は通常売却となりますが、どうするつもりですか。ファンド期間の終了時、通常売却と思うんですけど、どうなるのか教えてください。

〇田中産業労働局長 繰り返しの答弁になりますが、本ファンドは、都の出資を呼び水に民間資金を呼び込み、アフォーダブル住宅の供給を先導的に進める事業者の取組を支援することで、民間主体での供給機運の醸成につなげていくものでございます。
 ファンド期間の終了時には、運営事業者から都や民間出資者等に最終的な分配金が支払われた後、ファンドを清算することにより、本事業は完結することとなります。
 本ファンドの運営期間中に締結された借家契約は、ファンド期間終了後も当該契約の期間内において有効であり、既存の借家契約や借地借家法等の関係法令に基づき対応されることとなります。

〇原田委員 やはり売却になるわけです。売却しないと民間ファンドももうけを出せないし、都もファンドに投資した税金を回収できなくなると。
 ファンド期間が終わると入居していた家庭はどうなるんでしょうか。答弁では、借家契約に基づくということです。つまり、売却の際には出てもらいますよ、あるいは十年後には市場家賃に値上げしますよという定期借家契約を結ばされるんじゃありませんか。先ほどの内部資料はそのことも裏づけています。これでは居住の安定が保障されません。
 アフォーダブル住宅は家賃価格に苦しむ都民のための施策なのか、さらに二問続けてお聞きします。
 アフォーダブル住宅は、都内の住宅ストックのどれくらいの割合を占めることを目標としているのか、また、アフォーダブル住宅は、都内の家賃水準を全体的に引き下げる役割を果たすのか、まとめてお答えください。

〇山崎住宅政策本部長 都は、子育て世帯等が手頃な家賃で安心して住むことができるよう、民間活力や既存ストックを活用してアフォーダブル住宅の供給を誘導することとしております。
 官民連携ファンドによる取組につきましては、合計三百五十戸程度を順次供給するほか、東京都住宅供給公社と連携し、六年間で累計千二百戸を供給いたします。
 加えまして、都市開発に合わせた誘導や都営住宅の創出用地を活用した供給の検討などにも取り組んでいくこととしております。
 こうした取組によりまして、住まいの選択肢を充実させ、子育て世帯等が住みやすい環境の形成に取り組んでいくこととしております。

〇原田委員 結局これまでいわれてきたように、アフォーダブル住宅の供給量は、住宅価格高騰に苦しむ都民をカバーしようとする規模ではないことが明らかですし、安価な住宅の供給で住宅価格の相場を引き下げようという目標もないことが今の答弁で分かりました。
 これまで見てきたように、アフォーダブル住宅は、小池知事が公約に掲げた子育て世帯の家賃負担の軽減にはならない、家賃高騰に苦しむ都民の願いには応えられない代物だということがはっきりしたと思います。
 富裕層のためのまちづくりとアフォーダブル住宅の供給のセット、実はこれ、失敗した先行事例があります。
 ニューヨーク市の住宅価格の高騰は、二〇〇〇年以降に始まりました。そのきっかけが、実は再開発です。
 最も有名な巨大再開発がハドソンヤード、元鉄道の操車場だった区域に超高層ビル群を建てる再開発で、周辺の倉庫群がハイブランド店舗に入れ替わりました。
 地価や家賃の高騰とともに、低所得者層が、まちから追い出されました。ニューヨークで庶民の暮らすまちが再開発の種地とされ、住宅が投機の対象となり、低所得者が隅に追いやられ、大量のホームレスを生むこととなりました。
 昨年十一月の日経新聞では、公立学校に通う子供の何と七人に一人がホームレスを経験している調査結果が報道されています。
 東京がそうならないためにお聞きしますが、ニューヨークは豪奢なニューヨーク、金持ちが暮らしやすい、金持ちが移住したくなるニューヨークを目指し、その手法として建築規制緩和とアセスの緩和、公共用地を提供し、さらに補助金を出しました。
 現在都がやっていることと一緒じゃありませんか。

〇谷崎東京都技監 ただいま原田委員がお話しされましたニューヨークの状況、家賃の高騰の原因が再開発であるとのことでしたが、何を根拠とされているのかは分かりませんが、都市づくりというものは、都市の活力、防災、環境など、多様な観点から長期的に考えることが必要です。
 このため都は、都市づくりに関する長期計画におきまして、目指すべき都市の将来像を示し、その実現に向け適切に都市づくりを進めてまいりました。
 今後とも、東京を誰もが多様な暮らし方や働き方等を選択できる都市とするため、区市町村と連携し、民間活力等も活用しながら、良質な居住環境の確保や緑あふれる都市空間の形成など、持続可能なまちづくりを推進してまいります。
 なお、ニューヨークをはじめ世界の各都市では、人口や地域特性といった事情などに応じて都市づくりや住宅政策に取り組んでおりまして、これらを一概に比較するものではございません。

〇原田委員 金持ちが暮らしやすいニューヨークのまちづくりと都のまちづくりが一緒なんではないですかとお聞きしたのに、反論もなく、良質な居住環境の確保と答弁しました。
 再開発とセットの良質な居住環境というのは、とてもじゃありませんが、庶民には手が出ない高額物件になるんですよ。
 知事は今からでも、家賃高騰に苦しむ都民をこそ支援する住宅政策に転換すべきです。
 ニューヨークでは再開発による家賃高騰に対応するため、市は住宅開発業者に対し、建物の二五から三〇%をアフォーダブル住宅にするよう義務づけました。その代わりに、建築物の規制緩和を認めたんです。東京と一緒。
 その結果、何が起きたかといえば、かえって高層高級マンション建設を後押しすることになり、家賃高騰に拍車をかけてしまったんです。そうなると、多少安くしたところで庶民は入居できません。
 アフォーダブル住宅の家賃が市場家賃を上回るなんというケースもあるといいます。そうやって、ワンルームで三十万円前後といわれるほど異常な家賃となってしまったわけですよ。
 民主社会主義者のマムダニ氏がニューヨーク市長になったのは、まさにアフォーダブル住宅が行き詰まる下で、家賃凍結、公的住宅の供給を公約したことが大きな勝因です。
 都が今進めようとしている富裕層のためのまちづくりやアフォーダブル住宅は、既に失敗したニューヨークの周回遅れの焼き直しにすぎないんです。
 さて、ハドソンヤードと築地まちづくりがそっくり過ぎて気になっています。
 富裕層のまちづくりにしても、アフォーダブルにしても、KK線廃止後のスカイコリドーのモデルとなったハイラインもハドソンヤードにあるんですね。
 築地は三井不動産が筆頭事業者なのですが、よもやと思って調べたら、ハドソンヤードには三井不動産が二棟の超高層ビルを竣工させているんですね。このビルは三井不動産にとって海外事業の基幹物件だそうです。しかし、それだけでは単なる共通点です。
 よもやと思ってお聞きしますが、ディベロッパーから都市整備局に出向等で来ている職員はいますか。

〇谷崎東京都技監 民間企業からの職員につきましては、都の企業等職員受入れ研修要綱に基づき、研修員として受け入れております。
 受入れは、研修員の人材育成や組織のさらなる活性化などを目的としております。

〇原田委員 ディベロッパーの職員が都市整備局に入っているということを認めるような答弁が飛び出しました。驚くべき答弁だと思うんですよ。

 


 都には、受入れ企業を制限する、企業等との人事交流に関する基準というのがあって、その四条で、利害関係のある企業との交流を禁じていましたが、実際は、ディベロッパーから出向社員を受け入れることもできる抜け穴だらけの基準だったということなんです。いいですか。これは重大な問題ですよ。
 再開発でお金を稼ぐ企業の社員と、公共的な観点から都市計画を守らねばならない、つくっていかなければならない行政の職員が机を並べて仕事をしているわけですよ。これ決して人事交流などではありません。癒着の関係づくりにほかなりません。
 東京の再開発が何で住環境や歴史、文化、自然を破壊して、異常な規模で進められてきたのかよく見えてきたんじゃありませんか。
 この十年で高さ百メートルを超す超高層ビルは百三十八棟建てられました。市街地再開発事業への国と都両方からの補助金総額は何と一年間に一千億円近く、再開発に伴う都の関連経費も毎年数百億円が計上されているわけです。
 一方で、二十七年間、都営住宅は新規建設なしと。民間任せのアフォーダブル住宅ではなく、都営住宅にこそ、こうしたお金を、力を注げば、住宅困窮者に安定した住まいを用意し、異常な住宅への投機を抑える力を持つことになるんじゃありませんか。
 この続きは、大山団長の締めくくり総括質疑で行わせていただくこととしまして、小池都政による都民富裕層ファーストのまちづくりの大転換を求めて質疑を終えようと思いましたが、もうちょっと時間がありますから、先ほど席から、ちゃんと聞いたらどうだって声がありましたんで、お聞きしたいと思います。
 ディベロッパーから職員が都市整備局に入ってきているということは、本当ですか。

〇谷崎東京都技監 先ほど民間企業からの研修員の受入れにつきましてはというお答えさせていただきました。同じ話になりますが、民間企業からの研修員の受入れにつきましては、企業等職員受入れ研修要綱及び企業等との人事交流に関する基準に基づきまして、利害関係に抵触しないよう、行政の公平性の確保等を考慮して受入れを決定するなど、適切に実施しております。

〇小山委員長 答弁がありますが、よろしいですか。

〇佐藤総務局長 各局における企業等からの研修員の受入れに当たりましては、派遣元の企業の事業内容を踏まえまして、許認可や補助契約などの利害関係があるような業務への従事を禁止するなど、配置先あるいは従事させる職務などを適切に定めるとともに、守秘義務を課すことにより公正性を図っております。
 それで、人事交流の目的ですけれども、都政課題が複雑化、困難化する中で質の高いサービスというのを提供していくためには、民間企業を含む多様な主体とやはり協働を図って、それぞれが有する感性、発想などを生かすことがやはり必要であります。そういう考え方で人事交流を行っております。

〇原田委員 利害関係がある企業から入れられないというのに、ディベロッパーから都市整備局に職員が入っているということがあれば、これとんでもないことですからね。
 小池都政の富裕層ファーストのまちづくりの大転換を求めて、質疑を終えます。