文書質問 地域公共交通への支援について 斉藤まりこ(足立区選出)
令和8年第一回都議会定例会
文 書 質 問 趣 意 書
提出者 斉 藤 ま り こ
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質問事項
答弁書
民間バスや都営バス、コミュニティバスなどの路線バスの廃止や減便が相次ぎ、地域の公共交通の危機が広がっています。足立区では、この間、コミュニティバスと民間バスを合わせて5路線が廃止となり、またこの春には都営バスの4つの路線で減便が発表され、住民の移動手段の確保が喫緊の課題になっています。地域公共交通を支える都としての支援が重要です。
まずは、都内における路線バスの実態把握が必要です。
Q1 2024年度と2025年度で、都内で廃止となったバス路線はいくつあるのか、お示しください。
都は地域公共交通の充実・強化を図るとして、2026年度予算は前年度から3億円増額の8億円を計上しています。そのなかで、地域公共交通計画の策定を行なう区市町村に補助を行うことになっています。
Q2 地域公共交通計画の策定や交通ネットワークの再編にあたっては、地域公共交通の維持・向上の視点から、区市町村や都が公的責任を発揮していくことが重要だと考えますが、見解を伺います。
足立区では地域住民の声を聞きながら、住民参加型の公共交通の運行を行なう実証実験がいくつかの地域で取り組まれています。区と地域住民、事業者で構成する協議会のもと、定時定路線型のワゴンの運行や、デマンド型の運行を行なう地域など様々ですが、費用については区が負担して運行しています。
Q3 区市町村が地域住民とともに行う、こうした実証実験も都の運行経費の補助対象となるのか、確認します。また、実証実験への補助の実績について伺います。
Q4 定時定路線型の地域内交通の運行では、チラシの作成や停留所への張り紙やお知らせなどの活動を地域住民が行なっています。経費は区から出るものの、活動そのものへの手当てはありません。高齢化が進む状況もあるなか、一部の住民に過度に負担がかかるやり方では持続可能な取り組みにはなりにくいという声が出ています。都からの運行費補助については、こうした地域の担い手を支えるために、柔軟に活用できるものにする必要があると思いますが、いかがですか。
都は、バスの車両購入費の補助について、高齢者や障害のある方でも乗りやすいユニバーサルデザイン車両や、EVバスなど環境改善に資する車両にたいして補助を行なっています。
Q5すでに開始されている地域交通の実証実験においても、あらたにこうした車両の購入を行なう場合には、補助対象とするべきですが、いかがですか。
Q6 こうした地域公共交通の利用者には、近くの病院に行ったり、買い物に行く高齢者の利用が多い状況です。シルバーパスを適用してほしいという声があります。関係部局とも連携して、対象を広げるべきですが、いかがですか。
公共交通は今や世界では公的責任のもと運行を維持していくことが主流になっています。フランスでもドイツでも、地域公共交通の事業費に対する運賃収入はおおむね3割から4割程度で、差額は国や自治体などが補てんしています。韓国では、ソウル特別市をはじめ大都市でサービス向上のためバス事業が「準公営化」され、収支の不足額は市が補填しています。事業者の経営努力や運賃収入だけで持続可能な地域公共交通を実現することはできないからです。地域公共交通は、不採算でも支えることが必要な「公共サービス」 だという立場への大転換が必要です。
Q7 地域公共交通への取り組みへの支援を充実させるとともに、路線バスやコミュニティバスの維持・発展を支えるために、都として抜本的に予算を増やすことが必要ですが、見解を伺います。
回答1 道路運送法に基づく国から都への通知によると、廃止となったバス路線数は、令和6年度が36路線、令和7年度が21路線となっています。
回答2 地域公共交通は、地域に精通する区市町村が主体となり、多様な関係者が参画し、それぞれの役割を果たしていくことが重要です。 都は、広域自治体の立場から、「東京における地域公共交通の基本方針」に基づき、区市町村が地域の交通課題の解決に取り組むよう支援しています。
回答3 都は、区市町村等が実施するコミュニティバス、デマンド交通などの地域公共交通の事業について、実証運行も含め補助対象としており、一定の要件の下、取組を支援しています。実証運行に対しては、令和6年度に7自治体に補助しています。
回答4 運行経費に対する補助は、人件費、燃料費、設備費、利用調査費等、運行実施に要する経費を対象としています。
回答5 実証運行は、運行の効果を把握するため、あらかじめ定められた実施期間内において実施する事業であり、車両購入費は補助対象としていません。
回答6 シルバーパスの利用対象交通機関は、東京都シルバーパス条例及び同条例施行規則に基づき、都営交通及び路線バスとなっています。 コミュニティバスのうち、一般の路線バスと同等の運賃を設定しているものについて、区市町村とバス事業者の協議が調った場合は、シルバーパスで乗車できるようになっています。
回答7 都は、区市町村の主体的な取組を後押しするため、令和8年度から、コミュニティバスへの支援について、物価高騰等に伴う補助限度額を引き上げるとともに、再編を進める区域内の路線に対する運行経費の期間を2年から5年に延長しています。
