文書質問 23区ごみ有料化問題と、プラスチック対策について とや英津子都議(練馬区選出)
令和8年第一回都議会定例会
文書質問趣意書
提出者 とや 英津子
質問事項
答弁書
海洋プラごみをはじめプラごみ対策は、地球環境の将来がかかった大問題です。プラスチックは、手軽で耐久性があり安価に製造できることから、大量に生産し、製品や包装材、緩衝材としても広く使われてきました。しかし、多くは「使い捨て」されており、利用後、きちんと処理されず、環境中に流出してしまうことも少なくありません。
自然環境に流出したプラスチックは、紫外線や海流などにより細かく砕け、5ミリメートル以下のマイクロプラスチック(MP)や、それよりも細かいナノプラスチックとなります。プランクトンや魚、貝などにも取り込まれ、それらを餌とする哺乳生物や海鳥などが毒されていることもわかってきました。日本近海では世界最大級の深海への沈殿も確認されています。
さらに、その汚染が人体にまで及ぶことが指摘されています。MPがさらに細かくなりナノプラスチックになれば、小腸などから血管に取り込まれ、人の血液からも検出されています。人間の頸(けい)動脈の隆起からも確認され、脳卒中のリスクを高めるとされています。
ナノプラスチックは微細なため、空気中にも存在していることが確認されており、脳に直接到達するという研究もあります。将来世代のためにも、プラスチックが地上に残らないよう、次世代に引き継ぐことが求められています。
Q1 プラスチックが人の健康と環境に与える影響について、都はどう認識していますか。
昨年12月の田中都議の質疑にて、都内のプラスチック焼却量は、2023年度で約70万トン、そのうち74%が区部の家庭から出た廃棄物だと答弁がありました。
Q2 昨年12月12日の田中都議の質問に対し、都は、プラスチックの分別収集を促すため、技術的な助言を行っていると答弁しましたが、特に23区に対して実施している「技術的な助言」とはどのような内容ですか。具体的にお示しください。
都は、資源ロスの重点分野に、「プラスチック資源循環の推進」を位置づけ、プラスチックのリデュース・リユース・水平リサイクルの取り組みを強化するとしています。
Q3 23区のごみ処理事業における温室効果ガス排出量は、CO2換算で何トンですか。またそれに占めるプラスチック焼却由来のCO2はどの程度ですか。
プラスチック製品を分別収集しリデュースやリサイクルしたとしても、高温で溶かす必要があるためCO2排出は免れません。また、劣化等によって細かくなると、環境を汚染し、人体や海洋に深刻な影響を及ぼします。プラスチック製品そのものを作らないようにすることが必要です。都として、プラスチック製品の製造中止、見直しを製造メーカーに働きかけるよう要望いたします。
Q4 名古屋市では1980年代から、渡り鳥の重要な飛来地である藤前干潟をごみの埋め立て処分場にする計画がありましたが、市民運動や環境保護の動きにより、1999年に断念し、「ごみ非常事態宣言」を出しました。
その後、徹底したごみ減量の取り組みを進め、有料化せずに、ごみ処理量を約4割、埋め立て量は約8割減らすことができました。都は、こうした名古屋市の取り組みをご存じですか。
Q5 名古屋市ではプラスチック問題を、海洋生物への影響や資源の無駄遣い、地球温暖化への影響という、環境問題としてとらえ、市民や事業者に対してわかりやすく説明し、アンケートなどを実施しています。23区への技術的助言でも、こうした具体的なプラスチック削減指針を示し、行動変容を呼びかけるべきではありませんか。
Q6 都の新たな「資源循環・廃棄物処理計画」では、家庭ごみ有料化はごみ減量に効果的であるとして、有料化導入をごみの減量を促す仕組みとして位置付けています。都は、なぜ、ごみの減量が必要だと考えているのですか。
Q7 1月9日の会見で知事は、ゴミの最終処分場について、「埋め立てスペースには限りがある」ため、「これから更に一層の減量化が必要だ」としています。「埋め立てスペースの限り」はどのように見積もったのですか。
Q8 新海面処分場が受け入れている一般廃棄物、いわゆる家庭ごみは、年間何立方メートル(何万トン)ですか。10年間の推移を伺います。
Q9 新海面処分場が受け入れている廃棄物の約8割を占めているのが土砂系廃棄物です。その中の、「建設発生土等」とは、具体的にどのような廃棄物のことをいうのですか。建設発生土等の過去10年間の推移を伺います。
Q10 新海面処分場が受け入れている建設発生土について、減らす対策をどのように行っているのですか。
Q11 都内では各地で再開発が行われており、それに伴う大量の建設廃棄物が排出されると想定されます。再開発に伴う建設廃棄物についてどう対応しているのですか。
Q12 築地市場跡地や神宮外苑、品川など、都内は巨大再開発が目白押しです。こうした再開発は、ごみの減量政策に対してどのような影響があると考えているのですか。
環境保全のためにも、スクラップ & ビルドのまちづくりを改め、建物を壊すのではなく大切に使うまちづくりを進めるよう、強く要望します。
A1 プラスチックのリデュース、リユースを徹底した上で、水平リサイクルを進めることに加え、プラスチックによる海洋汚染防止に向け、プラスチックごみの流出を抑制する取組を進めています。
A2 都は、先行する自治体の取組事例や先進的なリサイクル事業者に関する情報など、区市町村による分別収集の推進に有益な情報を共有しています。
A3 東京二十三区清掃一部事務組合の資料では、同組合の令和6年度の温室効果ガス排出量は約128万トンであり、その大半がプラスチックと合成繊維の焼却による排出量とされています。
A4 名古屋市の取組については承知しています。
A5 都は、プラスチック削減プログラムを策定し、区市町村によるプラスチックの再資源化の支援等を行うほか、使い捨てプラスチックの削減や清掃活動への参加を促すTOKYO海ごみゼロアクションを展開しています。
A6 資源循環・廃棄物処理計画では、持続可能な資源利用を推進するため、廃棄物の排出抑制を進めていくことが重要としています。
A7 都が管理する廃棄物埋立処分場の残余年数は、残余容量及び埋立処分計画の埋立量から算出しています。
A8 令和6年度の一般廃棄物の埋立処分量は、約16万9千トンであり、ごみの減量と焼却灰の再資源化等により、10年前からの減少率は、約53パーセントとなっています。
A9 新海面処分場で受け入れている「建設発生土等」は、都内公共事業から発生する建設発生土及び建設泥土であり、過去10年間の埋立処分量については、以下のとおりです。

A10 都は、「東京都建設リサイクルガイドライン」を定め、発生抑制の徹底、現場内での再使用・再生利用、工事間での利用等により、建設事業者に対し建設発生土の有効活用を促進しています。
A11 都は、建設廃棄物の減量と再資源化を促進するため、建設リサイクル法に基づき、工事受注者に対して、必要に応じ分別解体やリサイクルに関する助言等を行っています。
A12 都は、建設廃棄物の減量と再資源化を促進するため、建設リサイクル法に基づき、工事受注者に対して、必要に応じ分別解体やリサイクルに関する助言等を行っています。
