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質問・条例提案

2026.09.30

本会議 せいの恵子都議(北区選出)の一般質問

2026年9月30日の本会議で、せいの恵子都議(北区選出)が一般質問を行いました。

 


質 問(質問原稿)
1 困難を抱える女性への支援について
2 中高年シングル女性への支援について
3 市街地再開発について

答 弁 
○知事(小池百合子君)
○教育長(坂本雅彦君)
○東京都技監(谷崎馨一君)
○生活文化局長(古屋留美君)
○福祉局長(奈良部瑞枝君)
○住宅政策本部長(山崎弘人君) 

 


【質 問】

1、困難を抱える女性への支援について

 困難な問題を抱える女性への支援について伺います。
 生活困窮、DV被害、社会的孤立、性的搾取などで苦しむ女性たちを包括的に支援する「女性支援法」が、2024年施行されました。しかし、まだまだ支援が届いていない女性は多く、支援の充実が求められています。

Q1 例えば予期しない妊娠をした女性の中には、家族に相談できない、パートナーからDVを受けている、経済的に困窮している、住まいがない、あるいは妊娠したことそのものを誰にも知られたくないなど、複合的な困難を抱え社会的に孤立し、出産直前まで一人で抱え込んでしまう、女性がいます。
 知事、このような女性を誰一人取り残すことのないよう支援の充実を求めます。いかがですか。

 女性の「妊娠が困りごとになる」。この背景には、中絶には配偶者同意要件などの法的制限があること、避妊や中絶の費用が高額なこと、性教育がきわめて不十分であることなどにより、女性が自分の身体のことを自分で決められないという構造的な問題があります。

Q2 女性が、子どもを産むか産まないか、いつ何人産むかを自分で決めること、また、性と生殖に関する健康や、それについての情報を最大限享受できることは大事な権利であるにも関わらず、十分に保障されていないという現状があります。どう認識していますか。
 だからこそ、行政は「リプロダクティブ・ヘルス&ライツ(性と生殖に関する健康と権利)」を様々な場面でしっかりと位置付けていくことが求められるのではないでしょうか。見解を伺います。

 避妊や中絶は女性の大切な権利ですが、医療費が高額なことなどから、その選択をできない女性もいます。
 海外では、緊急避妊薬や複数の避妊法に無料でアクセスできるなど、多くの国で日本より避妊にアクセスしやすくなっています。経口中絶薬も平均卸価格が780円程度と安価です。一方、日本の中絶は公的医療保険が適用されず自由診療であるため、妊娠初期でも10万円程度の費用がかかります。
 予期せぬ妊娠をした妊産婦を支援している団体からは、「出産だけでなくそれ以外の場合にも助成してほしい」という声もお聞きしました。

Q3 女性の身体を守り権利を保障するために、中絶や避妊に係る医療費を都として補助の対象にすべきだと考えますがいかかですか。

Q4 身近な誰かに頼りたくても頼れない妊産婦が、産むか産まないか、子どもをどう育てるかなどを、自ら決めていくためには、ゆっくり心と体を休めることが出来る安全な居場所と、当事者の自己決定を支えるために、ともに考え寄り添ってくれる人が必要です。
 都の「妊産婦等生活援助事業」は、居場所を持たない妊産婦に居場所を提供、寄り添う支援を行っていますが、3団体が選定を受けているのみです。支援を必要とする妊産婦が、安心して生活できるよう、実施個所数を増やすことが必要ではありませんか。

Q5 困難を抱える女性を支援する様々な団体の方々にお話を伺いましたが、共通して強調されていたのが「包括的性教育」の重要性でした。
 子どもや若者が、性暴力や性的搾取、デートDVなどの加害者にも被害者にもならないよう、必要な知識を身に付け、自ら納得できる意思決定を行えるようになることは重要です。都の認識を伺います。

 身体や生殖のしくみ、人間関係や性の多様性、ジェンダー平等、幸福など幅広いテーマを含む包括的性教育を学ぶことは、発達の各段階で必要です。

Q6 中学校で包括的性教育を実践している教員の方からお話を伺いました。授業前のアンケートでは、「性」というイメージについて、「エロい、下ネタ、人前で言ってはいけないこと」などの意見が多く出た。しかし包括的性教育を継続して学び、生徒同士で意見を述べ合う中で明らかに変わっていく。男子が行うズボンおろしや相手の股間を触るなどのいわゆる悪ふざけも、生徒同士で注意しあう様子がみられていく。
 性を大切なこと、ポジティブなことと認識し、本当のことを本音で語り合える環境の中で、友達の意見は大人以上に響く。そして安心した学校生活へと変化が生まれるということでした。
 学校で子ども達が系統的に包括的性教育を学び、互いに意見を出し合い、対話を重ねる中で、共に学びを深めていくことが必要ではないですか。

Q7 そのためには、教員の存在が欠かせません。包括的性教育を教員が研修などを通して学べるようにすべきではありませんか。

 日本の学校教育においては、学習指導要領のいわゆる「はどめ規定」があるために、十分な性教育が行いづらい状況となっています。

Q8 学校が委縮することなく、子どもたちの状況に応じた性教育を行えるよう、都教委として支援することを求めます。見解を伺います。

Q9 文京区では区民を対象に、『子どもも大人も一緒に体験!~人生で大事なことはだいたい「包括的性教育」が教えてくれる~』という講座を開催。立川市では、情報紙で正しい性の知識を子どもたちに伝えることの重要性について特集し、全戸配布を行うなど取り組みが始まっています。
 都もすべての都民を対象に、包括的性教育を推進すべきと考えますが、見解を伺います。

 

2、中高年シングル女性への支援について

 中高年シングル女性の支援についてお聞きします
 東京では、40~60代の3人に1人がシングル女性です。中高年のシングル女性は、社会的な構造の中で、非正規雇用が多く低賃金、年金が少ないなどの困難があります。

Q1 日本共産党都議団が行った「都営住宅申込者実態調査アンケート」に、40代の単身女性から「真面目に働いても中小企業勤めでは給料は上がりません。それどころか物価や保険料、税金だけは上がっていく。家賃を払うだけでやっとです。このままどんどん年を重ね単身で生活するのに不安以外何があるのか。」という声が届きました。
 同様の訴えは数多く寄せられています。都はどのように認識していますか。

 また、アンケート結果からは、入居資格がない人も都営住宅に申し込みをしていることも明らかになりました。入居基準に様々な制限があったとしても申し込みを諦めきれず、希望する人が多いという実態を表しています。

Q2 若い世代も住宅に困っています。ところが、都営住宅の単身者の入居基準は60歳からです。年齢の引き下げを求めます。

Q3 中高年シングル女性に、家賃補助制度を創設することも必要ではないですか。見解を伺います。

Q4 中高年シングル女性は、互いの悩みを共有し交流する場を求めています。都としてウィメンズプラザが中心となり、居場所づくりを支援することが必要ではありませんか。

Q5 実態調査や当事者団体からの聞き取りを行い、女性支援法に基づく都の計画や男女平等計画に、中高年シングル女性の直面する具体的な困難と必要な支援を位置付けることを求めます。

 

3、市街地再開発について

 市街地再開発について伺います。
 私の地元、北区の王子駅周辺では、区庁舎建設と一体に「再開発等促進区」を導入し、本来、500%の指定容積率を1000%に緩和。190メートル、50階のツインタワーを建てる計画です。
 北区は、タワマンを「あらたな王子のランドマーク」と言います。
 しかし、計画地のすぐそばには、桜の名所飛鳥山があります。そこから突き出るようにそびえ立つタワマン建設に、「タワマンは時代遅れで害が多い。飛鳥山・都電・七滝など既存資源を生かすべき」など、地元で愛されてきた景観を台無しにするなと、怒りの声が上がっています。
 タワマンは2年前に十条駅でも建てられましたが、投資物件化し、今でも6割しか居住者がおらず、テナントも埋まらない状況が続き、「明るい廃墟」と揶揄されています。王子でも同じことが起きかねません。
 2回の住民説明会には500人が参加し、「買い物する場所が少ない」「駅前が大きな道路で分断されて歩きづらい」などの意見が次々と出されました。
 こうした声にこたえるまちづくりこそ必要です。

Q1 積み重ねてきたまちの個性を壊し、投機の対象にし、周辺の家賃を高騰させるような、まちづくりはもはや時代遅れです。
 都市づくりのグランドデザインで王子の将来像を「駅周辺の土地の高度利用」とし、再開発を誘導してきた都の責任は重大です。都の責任で北区とともに計画の見直しをするべきではありませんか。

Q2 日本橋浜町では、リノベーションした古民家風建物が統一感のある街並みをつくり、下北沢駅前は、商店街を中心に歩いて楽しいまちづくりとなっています。このように住民のニーズから出発し住民が主役のまちづくりこそ、都が誘導して行っていくべきではありませんか。

 答弁を求め、質問を終わります。


【答 弁】

○知事(小池百合子君) せいの恵子議員の一般質問にお答えいたします。
 予期せぬ妊娠をした女性への支援についてでございます。
 予期せぬ妊娠などの不安や悩みを抱えている女性に対しては、一人で抱え込むことがないよう、丁寧に寄り添い、支援していくことが重要です。
 都は、妊娠相談ほっとライン等におきまして、妊娠や出産に悩みを抱える方からの相談に対応するほか、妊産婦等に対しまして医療機関への同行支援を行います民間団体を支援するなど、様々な取組を実施いたしております。
 なお、その他の質問につきましては、教育長、都技監及び関係局長が答弁をいたします。
   〔教育長坂本雅彦君登壇〕

○教育長(坂本雅彦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、公立中学校における性教育についてでございますが、学校における性教育は、児童生徒の人格の完成を目指す教育の一環として重要でございます。
 都教育委員会は、学習指導要領に基づき、子供たちが性に関する正しい知識と適切な行動を選択できる力を身につける教育を行っております。この取組を区市町村教育委員会と連携して進めております。
 次に、性教育に係る教員の研修についてでございますが、都教育委員会は、学習指導要領の内容に基づく性教育の目的や意義のほか、指導方法について教員に研修会等で周知をしております。
 最後に、公立中学校での性教育に係る支援についてでございますが、都教育委員会は、学習指導要領の内容に基づき、子供たちの発達段階に応じた指導のため、性教育の手引をつくり、全ての公立中学校に配布をしております。
   〔東京都技監谷崎馨一君登壇〕

○東京都技監(谷崎馨一君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、王子駅前のまちづくりについてでございます。
 駅周辺では、複雑な駅前動線、水害や震災への対応など、様々な課題を抱えております。
 北区は、新庁舎建設を契機とし、まちづくり方針の策定など、段階的に検討を進めてきております。
 都は、商業、業務、居住機能等が集積した安全で魅力ある拠点形成に向け、区と連携してまいります。
 次に、まちづくりへの住民参加についてでございます。
 区市町村では、地域の実情に応じて、検討会などによりまちづくり方針等を策定しており、都は地域特性を踏まえたまちづくりが進められるよう、必要な助言を行っております。
   〔生活文化局長古屋留美君登壇〕

○生活文化局長(古屋留美君) 四点のご質問にお答えいたします。
 初めに、リプロダクティブ・ヘルス・ライツについてでございますが、家庭生活や職業生活などにおきまして男女がそれぞれの能力を発揮するためには、健康であることが重要でございます。
 都は、男女平等参画推進総合計画に基づきまして、健康への支援や相互理解のための普及啓発など、様々な取組を進めているところでございます。
 次に、都民を対象とした性に関する教育についてでございますが、都は、男女平等参画推進総合計画に基づきまして、誰もが生涯を通じて健康を保持し、社会に参画できるよう、心身の健康や性に関する情報提供や相談支援などを実施しております。
 次に、中高年の単身の女性への支援についてでございますが、都は、東京ウィメンズプラザにおきまして、同じ悩みを抱える方々が交流できる場を提供しております。また、同様の活動を行う民間団体等へも施設を貸し出ししておりまして、今後も継続してまいります。
 最後に、中高年の単身の女性支援の位置づけについてでございますが、女性が置かれている状況は、同居家族の有無や就業形態などにより様々でございまして、都では、各種の調査等により、こうした状況を把握しながら、必要な支援を計画に位置づけております。
   〔福祉局長奈良部瑞枝君登壇〕

○福祉局長(奈良部瑞枝君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、女性の避妊などに係る支援についてでございますが、都は、緊急避妊を必要とする方が適切な対応につながるよう、緊急避妊薬を処方する医療機関を検索できるサイトを開設しているほか、とうきょう若者ヘルスサポート及び妊娠相談ほっとラインで、緊急避妊薬の服用を希望する方に対しまして医療機関への同行支援を行っております。
 次に、妊産婦等生活援助事業についてでございますが、都は、家庭生活に困難を抱える妊産婦などを支援するため、民間団体による一時的な住まいや食事の提供、医療機関等への同行支援などを行っております。
 次に、困難な問題を抱える女性への支援についてでございますが、令和六年に策定した都の基本計画では、支援に当たっての基本的な考え方として、対象者が自己決定できるよう、十分な情報提供に基づいた丁寧なソーシャルワークを行い、寄り添った姿勢が必要としております。また、関係局や関係機関が連携し、性暴力被害、性暴力や性的搾取等の加害防止などに関する教育、啓発等に努めることとしております。
 最後に、女性への支援についてでございますが、女性が置かれている状況は、同居家族の有無や就業形態などにより様々でございます。
 都は、悩みや不安を抱える女性に対しましてきめ細かな対応を行うため、女性相談支援センターなどにおいて相談支援を実施するとともに、区市町村とも連携しながら、様々な施策に取り組んでおります。
   〔住宅政策本部長山崎弘人君登壇〕

○住宅政策本部長(山崎弘人君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都営住宅の単身者の入居対象についてでございますが、都民の居住の安定の確保は重要でございます。都営住宅は、原則として同居親族のある世帯を入居対象としており、単身者については、特に居住の安定を図る必要のある高齢者等に限り対象としております。
 次に、家賃補助についてでございますが、対象世帯の範囲、民間家賃への影響、財政負担の問題のほか、生活保護制度との関係など、多くの課題があると認識しております。