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質問・条例提案

2026.06.24

文書質問 経営・管理ビザの厳格化と在留審査手数料について、奨学金返済の負担軽減について、都立大学の入学金について 斉藤まりこ都議(足立区選出)

令和8年第二回都議会定例会
文書質問趣意書
提出者 斉藤 まりこ

質問事項

一 経営・管理ビザの厳格化と在留審査手数料について
二 奨学金返済の負担軽減について
三 都立大学の入学金について

答弁書

一 経営・管理ビザの厳格化と在留審査手数料について
二 奨学金返済の負担軽減について
三 都立大学の入学金について


一 経営・管理ビザの厳格化と在留審査手数料について

 昨年10月から出入国在留管理庁が外国人の在留資格である「経営・管理」ビザの要件を厳格化し、必要な資本金を5百万円から6倍の3千万円に引き上げたことにより、これまで料理店や小売店などを営んできた外国人経営者が突然、日本での仕事と生活を奪われる危機に直面しています。日本で暮らして20年、足立区でインドカレー店を営んでいるネパールの方は、「香港やドバイでも働いてきたけど、日本人は優しくて一番いい。だけどもうできない」と話しています。日本で生まれた中学生の子どもがいる友人も、「急に帰国しても子どもはネパール語ができないから、とても困っている」ということです。中野区で長年、ケバブ屋さんを営んできた方は、「息子は日本で生まれて、今は高校生。税金もちゃんと払ってきたのに、なぜ出ていかなくてはいけないのか」と理不尽な思いを訴えています。
 また、在留審査手数料を大幅に引き上げた入管法の改定にも悲鳴があがっています。在留審査の手数料上限について、期間更新や資格変更は現行の1万円から10万円に、永住許可は1万円から30万円に引き上げたられたもとで、更新や変更ごとに多額の費用負担が発生します。新宿区の職場で働き、子育てもしてきたという男性は、家族4人の手数料で毎回数十万円の負担となり、暮らしていけなくなると言います。母国に戻れば済むという簡単な話ではありません。まさに、生存が脅かされる事態であり、こうした差別的な取り扱いは許されません。
Q1  突然のルール変更で、日本で長年暮らしてきた人たちの仕事と生活の場を奪うことは重大な人権問題だと思いますが、都の認識を伺います。

Q2 全国知事会は「外国人の受入と多文化共生社会実現に向けた提言」のなかで、外国人について、日本人と同じ「生活者」であり、「地域住民」であるとしています。都も同じ認識を持っていますか。

Q3 新宿区の職場で働いている男性の高校生のお子さんは、日本で生まれ育って、日本語しか話せず、日本での進学に希望をもっていたということです。それが突然、現地の学校に行かされてもついていけない、と訴えています。急なルール変更で、日本での学ぶ権利が奪われるようなことは、子どもを権利の主体として尊重し、子どもの最善の利益を最優先にする都のこども基本条例に反するものだと考えますが、都の認識を伺います。

Q4 インドカレー屋さんや、ベトナム料理、中華、韓国料理、エスニックなど、地域に親しまれた料理店や雑貨店をなくしてはいけないと、多くの日本人も声を上げています。こうした料理店や雑貨店などが、東京で多様な文化に親しむことができる、多文化共生の魅力ある街を作り上げてきたと思いますが、都の認識を伺います。

Q5 同ビザで在留する人は2025年末時点で、全国で4万6,781人ということが明らかになっていますが、そのうちの約3割を東京都が占めていて、全国で最も多いと言われています。都内で、同ビザで在留する人は何人ですか。

Q6 地域経済に与える影響は大きいと思いますが、いかがですか。またその影響について実態調査を行なうべきですが、いかがですか。

Q7 多文化共生の豊かな社会を守り、共に生きる外国人の人権を守るためにも、経営・管理ビザの厳格化と、在留審査手数料の大幅値上げを撤回することを国に求めるべきですが、いかがですか。

二 奨学金返済の負担軽減について

 高市政権が積極財政の名の下に国債を大量発行し、長期金利が急上昇しています。そのもとで、奨学金を返済中の若い世代に重大な影響が出ています。2021年卒業の人の場合、利率が5年ごとに見直される「利率見直し方式」の利率が、21年3月の0.004%から26年3月には1.3%に上昇し、卒業当初の利率から325倍も増える異常事態です。
 有利子の奨学金を受けて都立大学の理系の学部と大学院を卒業した方から切実な声が寄せられています。卒業時に示された返済額は無利子のものを含めて1,394万円。月5万円ずつ返済しているが、利率が見直されれば月々の返済額は約6,000円増えることになると言います。「パートナーがいて、子どもが好きだが、この経済状況では子どもは無理だと思っている。経済的な面を含めて、子どもを幸せにするイメージがわかない」と話しています。
Q8 急激な金利の上昇が、若い世代の将来の選択肢を狭め、希望を奪う事態になっていることを、都はどう認識していますか。

Q9 急上昇する奨学金の利子分を補給するなど、緊急の対応が必要ですが、いかがですか。

Q10 奨学金は本来、給付型が基本であるべきです。しかし日本では、無利子の貸与型に加えて、1984年度からは有利子型が導入され、奨学金とはとても呼べない「教育ローン」が広がりました。少なくとも有利子型の奨学金は廃止すること、奨学金の返済の減額や免除を抜本的に拡充することを国に求めるべきですが、いかがですか。

Q11 若い人が希望を持って生きられるように、都として返済の負担軽減、給付型奨学金の創設に踏み出すべきですが、いかがですか。

三 都立大学の入学金について

世界でも日本にしかない入学金をなくし、学ぶ権利を保障していくことは急務です。なかでも、入学しない大学に入学金を払う「二重払い」問題の解決はまったなしです。
 25年6月には文部科学省が私立大学あてに通知を出し、同年12月の調査では全国の私立大学の25%が負担軽減策を行う方針だと答えています。また、26年6月には日本私立大学連盟が、受験生への支援策などについて「会員大学で検討が進められることを推奨する」と見解を示しています。日本共産党都議団は、2022年12月にこの問題を取り上げて以来、くり返し改善を求めてきました。第一回定例会の竹内愛都議への質問に「私立大学では、年度末に追加合格を出すことが一般化しており、都立大学においても、入学料納付後の辞退者が一部発生しています。こうした状況を勘案し、令和9年度入学者の入試に向け、都立大学において、入学手続後の他大学追加合格者への具体的な対応を検討することとしています」と答弁がありました。

Q12 東京都立大学において、二重払いをなくすことを早期に実施すべきと考えますが、入学金の二重払いを解消する具体的な対応の検討状況はどうなっていますか。

斉藤まりこ議員の文書質問に対する答弁書

一 経営・管理ビザの厳格化と在留審査手数料について

A1 在留資格の制度及び在留手続等に関する手数料については、法令等に基づき、国において定められているものと認識しています。

A2 「外国人の受入と多文化共生社会実現に向けた提言」は、全国の都道府県知事をもって構成する全国知事会において取りまとめられたものです。

A3 在留資格の制度及び在留手続等に関する手数料については、法令等に基づき、国において定められているものと認識しています。

A4 都は、外国人向け相談窓口の設置、やさしい日本語の普及啓発、日本語教育の充実など、多文化共生社会の実現に向け取組を推進しています。 

A5 出入国在留管理庁の在留外国人統計によれば、東京都における在留資格「経営・管理」で在留する外国人は、令和7年12月末時点で13,019人です。

A6 都は、これまでも、都内中小企業の景況等について、アンケートやヒアリングによる動向調査を実施しています。

A7 都は、これまでも、多文化共生社会の実現に向け、必要な事項を国に要望しています。

二 奨学金返済の負担軽減について

A8 高等教育機関に通う学生への支援は、本来国の責任で行うべきものであり、都は国に対し、高等教育の授業料無償化の実現を要望しています。

A9 高等教育機関に通う学生への支援は、本来国の責任で行うべきものであり、都は国に対し、高等教育の授業料無償化の実現を要望しています。
 都は、既に令和7年度から東京の教育や都市の強靱化を支える人材を確保することを政策の目的として、奨学金返還支援を開始しています。

A10 高等教育機関に通う学生への支援は、本来国の責任で行うべきものであり、都は国に対し、高等教育の授業料無償化の実現を要望しています。

A11 高等教育機関に通う学生への支援は、本来国の責任で行うべきものであり、都は国に対し、高等教育の授業料無償化の実現を要望しています。
 都は、既に令和7年度から東京の教育や都市の強靱化を支える人材を確保することを政策の目的として、奨学金返還支援を開始しています。

三 都立大学の入学金について

A12 都立大学の学部については、前期入試の入学手続締切を3月中旬とし、辞退数を正確に把握した上で後期入試の合格者数を見込むことで、受験者の入学機会を確保しています。
 一方、近年、私立大学では、3月下旬に追加合格を出すことが一般化し、入学料納付後に都立大学入学を辞退する者が一部発生しています。
 こうした状況を勘案し、都立大学志望者の受験機会を確保しつつ、入学料負担による進路選択への影響を抑える観点から、令和8年度以降に行う学部一般選抜について、入学手続締切後に他大学の合格を得て辞退する者に対し、入学料全額を返還することとしています。