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3月24日 予算特別委員会 原田あきら都議の討論

2021年3月24日の予算特別委員会で、原田あきら都議(杉並区選出)が討論を行いました。

 
動画(都議会ホームページです。令和3年第1回定例会 >3月24日(水曜日)予算特別委員会>討論・採決をご覧ください)

★討論の原稿です。


2021年第1回定例会 予算特別委員会 討論

 日本共産党都議団を代表して、第一号議案、東京都一般会計予算ほか9議案に反対し、第一号議案等の編成替えを求める動議に賛成の立場から討論を行います。

 新型コロナの緊急事態宣言は解除されましたが、新規感染者数は下げ止まり、増加傾向にあります。第4波の危険も指摘されています。いまこそノルウェーやスウェーデンの国家予算に匹敵する東京都の財政力を発揮して、コロナ対策に集中すべき時です。
 ところが新年度予算案には、コロナ対策で見るべきものがありません。都は補正予算で対応すると言いますが、新年度同時補正予算の財源の82%は国費です。要するに、都独自のコロナ対策はほとんどありません。

 そればかりか、コロナの患者を積極的に受け入れて日夜奮闘している都立病院・公社病院を大後退させる独立行政法人化の準備予算を、今年度の6倍、39億円も計上しています。
 わが党が質疑で明らかにしたように、独法化された病院は、自治体からの運営費の支援が削減され、収益を増やす儲かる医療を重視せざるをえなくなります。大阪府立病院機構では、毎年1億円ずつ一律に財政支援が削減されています。独法化が医療の後退、患者負担増につながることは明白です。
 独法化の検討過程で、海外の富裕層に都立病院・公社病院の医療を提供する「医療ツーリズム」の検討を行っていたことも重大な問題です。
 都は、医療人材が柔軟に確保できることを独法化の理由にしていますが、都立病院は100床ものコロナ専用病院を新設したのに、新年度予算で看護職員は、増えるどころか4人減らされています。
 変えるべきは病院の経営形態ではなく、医療人材を増やそうとしない知事の姿勢です。
 都立病院・公社病院の独法化は中止し、拡充することを求めるものです。

 また予算案は、特別養護老人ホームや老人保健施設、認知症高齢者グループホームの整備予算、認可保育園の整備を支援する待機児童解消区市町村支援事業を、大幅削減しています。都営住宅は新規建設ゼロが22年間つづいています。国民健康保険料・保険税の新たな負担軽減策もありません。

 福祉・くらしに冷たい一方、陥没事故が大問題になっている外環道をはじめとした大型道路建設には900億円もの巨額が投入されています。カジノ誘致の検討予算も8年連続計上されています。
 わが党は質疑で、大深度地下トンネルの外環道工事の破たんを明らかにしました。東名以南への延伸をふくめ外環道工事は中止し、この3月末で期限切れとなる事業認可の延長は認めないよう、改めてきびしく求めておきます。

 以上のことから、一般会計予算および都立病院会計予算、都営住宅会計予算、国保会計予算等に反対するものです。

 先ほど趣旨説明をしたとおり、わが党は予算の組替動議を提出しました。
 不要不急の大型開発をはじめ、一般会計予算のわずか2.3%を組み替えるだけで、コロナ対策、ひとり親家庭への児童育成手当の増額、少人数学級の拡大、国保料・国保税の子どもの均等割の軽減、若者への家賃助成、高齢者の補聴器購入費助成をはじめ、77項目もの新たな都民施策が予算化できます。
 委員各位のご賛同を、心からお願いいたします。

 わが党は、コロナを抑え込んで安心して暮らせる東京をつくるため、全力をつくします。

 わが党が質疑で明らかにしたように、そのために必要なことは第一に、検査体制の強化です。
 都がようやく戦略的検査の方針を打ち出したことは重要な前進です。しかし、その中身はきわめて不十分です。
 一日最大6万8千件の検査能力を活かして、感染者が多い地域を把握するための無症状者に対するモニタリング検査、医療施設や福祉施設でクラスターが拡大するのを抑えるスクリーニング検査、変異株検査の規模とスピードを、抜本的に引き上げることが必要です。これらの検査は、東京ではとりわけ立ち遅れています。
 全自動でPCR検査ができて、移動もできるコンテナ型検査システムについて、知事は「承知している」と答弁しました。早期の導入を求めるものです。

 第二に、医療機関と保健所の拡充です。
 医療機関・医療従事者のひっ迫は、引き続き深刻です。コロナ患者を受け入れている、いないにかかわらず、医療機関、医療従事者に対する財政支援が必要です。感謝を述べ、都庁を青色にライトアップすることで乗り切れるものではありません。
 医療機関や保健所は、危機対応ができるだけの、余裕のある体制を日頃から確保することが必要です。数十年来つづく効率最優先、保健・医療サービス縮小の政策からの転換が求められています。
 なかでも多摩地域の保健所は、かつての17カ所が、いまは7カ所にまで減らされました。この間、23区と多摩地域の保健所1カ所あたりの人口の格差は、拡大していることが、わが党の質疑で明らかになりました。新たな多摩格差となっています。
 都が確保の責任を負う公衆衛生医師も、不足しています。
 保健所の増設、保健師、公衆衛生医師の抜本的な体制強化を強く求めます。

 第三に、事業者に対する十分な補償を行うことです。強権的に営業時間短縮を命令し、罰則として過料を科すようなことは許されません。
 質疑で提案したように、協力金が日割りで出れば、「明日から営業時間短縮しよう」という気持ちの後押しにもなります。協力金の増額、対象拡大などの拡充を求めます。
 いま必要なことは、事業者の方々の思いをよく聞くこと、情報を届けること、一緒に考えることです。
わが党は質疑で、「追加融資がなければ資金繰りがショートしてしまう」一方で「追加で借りて返せるだろうか」と、まさに崖っぷちで営業の灯をともし続ける事業者の姿を紹介しました。無利子融資などの拡充も、求めておきます。

 第四に、芸術文化への支援も重要です。
 「仕事がなくなり不要不急が連呼され、まさに自分自身が不要不急そのもので、存在している価値がないように思え、死にたくなった」などの声を、わが党は紹介し、芸術文化分野の苦境の打開を求めました。
 知事はわが党の質問に、芸術文化は「コロナ禍にあって、さまざまな状況におかれている人びとを支え、感動や喜びをもたらす重要なものであると認識している」と答弁しました。大事な答弁ですが、その認識にふさわしい支援を行うことが必要です。
 「アートにエールを」事業の拡充、稽古場や道具を保管する倉庫などの固定費への支援をはじめ、芸術文化にたずさわる幅広い方への支援を求めます。

 本委員会では、ジェンダー平等も重要な論点になりました。
 わが党が繰り返し求めているパートナーシップ制度に都が足を踏み出し、同性パートナーの人たちが人間らしく生きる権利を保障することを、重ねて求めるものです。
 日本共産党都議団は、18人のうち女性が13人、72%を占めています。その力を大いに活かすとともに、女性も男性も分け隔てなく力を合わせて、個人の尊厳と多様性を重視し、ジェンダー平等を進める都政と都議会の実現をめざします。

 都議会における多様性の確保では、予算特別委員会への一人会派の参加を保障することはきわめて重要です。ところが今回も実現されませんでした。来期にむけ本格的な議論と合意形成を行い、次回の予算特別委員会では必ず実現することを呼びかけて、討論をおわります。