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質問・条例提案

予算特別委員会 河野ゆりえ都議(江戸川区選出)の予算編成替え動議の提案理由説明

★提案理由の説明の原稿です。


令和3年度東京都一般会計予算、外2議案の編成替えを求める動議 提案理由の説明

2021年3月24日
日本共産党東京都議会議員団
河野ゆりえ(江戸川区選出)

 日本共産党都議団を代表して、第一号議案、東京都一般会計予算ほか二議案の編成替えを求める動議について、提案理由の説明を行います。

 新型コロナを抑え込み、都民の命とくらしを守ることが都政の最重要課題です。
 ところが予算案には、積極的な検査戦略も、医療機関への支援も、中小企業など事業者への支援も大半が国の枠組みの範囲内で、都の独自予算がほとんどありません。
 危機的状況が続く都内の医療を支えている都立・公社病院を大きく後退させる独立行政法人化準備予算を今年度の6倍、39億円も計上しています。しかも、都立病院の看護職員を減らそうとしています。
 また、高齢者施設、障害者(児)施設、認可保育園整備予算はのきなみ大幅減額です。コロナ禍による生活困難で多くの都民が苦しむ中、高すぎる国民健康保険料(税)を引き下げる新たな軽減策もありません。
 一方、陥没事故を起こした東京外かく環状道路、まちの分断・立ち退きなど住民の反対がつよい特定整備路線などの大型幹線道路建設だけでも900億円もの巨額が計上されています。
 カジノ誘致の検討予算は8年連続計上され、大型旅客機の都心低空飛行を固定化し、さらに拡大する羽田空港機能強化の調査費も計上されています。
 よって日本共産党都議団は、予算の組み替えを提案します。
組替えによる歳出の削減総額は71項目、1750億円で、知事提出一般会計予算案7兆4250億円の2.3%に当たります。この組み替えにより生み出した財源と、財政調整基金の一部を活用することにより、都民施策を実現する77項目、1995億円を予算化するものです

 以下、具体的な内容について申し上げます。

 まず、新型コロナ緊急対策です。
 新型コロナの感染拡大を抑え込むために医療機関や高齢者施設、障害者施設での定期的・ひん回なPCR検査の実施、また陽性者が多く発生している地域や集団に対する集中的な検査を行います。また保健所の感染対策を行う保健師の増員、コロナの影響で減収になっている医療機関へ「医療機関臨時支給金」の支給、保育園や学童クラブの職員や手話通訳者等へ慰労金を支給します。
 中小企業への家賃支援給付金、雇用調整助成金への上乗せ、学生応援給付金の支給など中小業者や学生への支援を強めます。

 次にコロナで浮かび上がった課題の解決と都民のくらし、福祉、教育の充実です。
 都民のくらしを守る支援として、児童育成手当を増額、国民健康保険料(税)の子どもの均等割りの減免、住宅に困窮する若年層を対象に月1万円の家賃助成を行います。
 子どもの学ぶ権利保障として、小学3年生、中学2年生の35人学級の実施、小中学校の給食費の月2000円助成をすすめます。特別支援学校の重度重複学級の増設、私立高校の入学金補助制度を創設します。
 特別養護老人ホームや認可保育所の整備費補助、高齢者補聴器購入への補助を行います。
 パートナーシップ制度導入に向けた検討、性暴力救援センターの増設検討を進めます。
 防災対策では、木造住宅の耐震化改修への支援拡充、避難所の感染症対策物資購入費補助を拡充します。
 また、多摩・島しょ地域の格差解消と課題解決のため、市町村総合交付金を増額します。多摩地域のNICU整備促進制度の創設や、小中学生医療費助成の通院費の一部負担の無料化を進めます。

 削減したものは、都立病院、公社病院の独立行政法人化の準備費、カジノ誘致や羽田空港機能強化のための調査費、住民の反対の強い外環道や幹線道路整備などの大型開発事業費などです。

 組替えの提案は以上です。
 みなさまのご賛同をお願いし、提案理由の説明を終わります。

2021年度東京都予算案に対する日本共産党の組み替え提案(2021.3.22)