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質問・条例提案

2020.07.27

【談話】都議会議員定数の是正について

都議会議員定数の是正について(談話)

2020年7月27日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 和泉なおみ

 

今臨時会の開会日に、都民ファーストの会・都議会自民党・都議会公明党が提案した「1増1減」(練馬区の都議会議員定数を1人増やし、大田区を1人減らす)の都議会議員定数条例改正案が、提出した3会派のみの賛成多数で可決されました。来年の都議会議員選挙から適用されます。
日本共産党都議団は、これに反対するとともに、「4増4減」(練馬区、世田谷区、江戸川区、江東区の定数を1人増やし、大田区、杉並区、新宿区、墨田区を1人減らす)とともに、1人区の千代田区・中央区を合区して2人区にする条例案を提出しました。共産党案には生活者ネットが賛成しましたが、否決されました。

最高裁判決と、多様な民意の反映を重視した共産党都議団の提案

そもそも議員定数は、人口の多い選挙区は多くの定数、人口の少ない選挙区は少ない定数という、人口に応じた配分により、一票の格差が生じないようにすることが重要です。
ところが前回都議選の時も、人口に対して議員定数が多すぎる、少なすぎるという問題が生じていた12選挙区のうち、是正されたのは4選挙区だけでした。これが不平等だとして住民訴訟が起こされ、2019年2月3日の最高裁判決は、「各選挙区における議員の数は、人口比例を最も重要かつ基本的な基準とする」と明言しています。
また、この最高裁判決には、「合理的な理由が説明できない限り、早急に是正が検討されるべき」との意見も付されています。
日本共産党都議団の「4増4減」案は、この立場から、前回の都議選時に残された8選挙区すべての一票の格差を是正し、有権者の不平等を解消するものです。
また、衆議院の小選挙区に見られるように、多様な民意を反映させることができない1人区は、極力減らす必要があると考えます。そのため、都議会独自に変更できる千代田区と中央区の合区を提案しました。それ以外の多摩地域の1人区を是正するには、公職選挙法の改正が必要です。本来、どの選挙区も3人区以上にすることが望ましいと考えます。

まともな議論がないまま出された都民ファーストなどの「1増1減」案

来年の都議会議員選挙に向けた議員定数の是正は、都議会の一人会派(生活者ネットと自由を守る会)を除く6会派9人の都議会議員で構成する「都議会議員定数等検討会」で検討してきました。
4月17日以降、5回開催されましたが、各会派から出された意見は、「2増2減」「3増3減」「4増4減」「4増4減の範囲で議論」「総定数の削減」などでした。わが党は、検討会の中でも、最高裁判決を重く受け止める立場から、「4増4減」および「千代田区・中央区の合区」を提案してきました。
ところが、6月9日の第4回検討会に提出された「座長報告案」(座長は都民ファーストの会の尾崎大介前議長)で、これまで一度も議論されたことのない「1増1減」案が唐突に示されました。
検討会の中では、前回都議選時に見送られた8選挙区の一つひとつについて、是正を行うか否かの検討はなく、是正を行わない選挙区に関しての合理的な理由も議論されていません。
「座長報告案」が示された際も、いまだ残る8選挙区のうち、練馬区、大田区以外の選挙区をなぜ是正対象から除外するのか、合理的説明は行われていません。
こうした経過から見ても、都民ファーストの会、都議会自民党、都議会公明党が提出して可決された「1増1減」案は、最高裁判決における裁判官の意見を正面から受け止め、民意を反映するために議会が真摯に検討をした結果とは、とうてい言えません。
都民ファーストの会などにより検討会が非公開とされ、検討経過がブラックボックスになっていることにも重大な問題があります。
このように不透明・不可解な「1増1減」のみの定数是正に、都民の理解・納得はとうてい得られません。推進した3会派の責任は重いものがあります。なかでも都議会最大会派で検討会の座長をつとめた都民ファーストの会は、「都政の透明化」「ふるい都議会を新しく」などの自らの公約を裏切るものと言わねばなりません。

東京の議員1人あたりの住民数は全国平均の2倍を超えている

前回の定数是正の時点でも、東京の議員一人当たり住民数は、全国平均の2倍を超えていました。その後、東京の人口はさらに増加しています。したがって、都議会の総定数は、民意の反映という点からも、現在の定数を削減することは適切ではありません。

一票の格差の不平等を自ら是正できる都議会に

議会の議員定数は、憲法と地方自治法の精神を厳格に貫く立場から、法のもとの平等を踏まえ、可能な限り民意を正確に議会に反映できるようにすべきです。都議会は、そのことに真しであるべきです。そこに政党・会派の事情を差しはさむ余地はありません。都民の代表として、一票の価値に不平等が起きている現状を、自ら是正することをもって都民の負託にこたえることは、議会人としての矜持であると考えます。
日本共産党都議団は、1票の格差をなくし、民意が正確に反映される選挙制度の確立のために、今後も力をつくすものです。

 以上