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質問・条例提案

2019.12.18

2019年第4回定例会を終えて(談話)

2019年第4回定例会を終えて

                             2019年12月18日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 大山とも子

1 都立病院は直営で拡充し、独立行政法人化方針は白紙撤回を

【小池知事は公的医療が後退した全国各地の事例を把握せず方針表明】
今定例会の所信表明で知事は、14カ所の都立病院・公社病院を独立行政法人化(独法化)する方針を突然発表し、大きな争点になりました。
知事は、都立病院の役割を果たしていくために、独法化が最もふさわしいと答弁しました。しかし実際は、全国各地の独法化された病院で、経営の効率化や採算性が強調され、公的医療の重大な後退などにつながっています。そうした全国の事例を「知事は知らないのですか」という、わが党の代表質問に知事は答えることができず、病院経営本部長は「個々の事例すべてについて知事に報告しているわけではない」と答弁し、知事が全国各地の事例を把握しないで今回の方針を表明したことが、浮き彫りになりました。
方針の決定過程も不透明です。わが党の代表質問に対し病院経営本部長が、知事の発言内容を知ったのは、開会本会議の場だと答弁したことからも、この方針が唐突に出されたことは明らかです。知事も、この方針を都として、いつ、どこで意思決定したのかという質問に答えることができませんでした。このような方針は、白紙撤回するしかありません。

【一般会計からの繰入は「赤字補てんではない」という答弁はきわめて重要】
一方、年間約400億円の都立病院への一般会計からの繰入について、「都立病院の基本的役割であり、採算の確保が困難な行政的医療を提供するための不可欠な経費」「赤字補てんというものではない」という明確な答弁があったことは、きわめて重要です。
ところが、都民ファーストの会の議員はツイッターで、都立病院は「毎年400億円の赤字」だと間違った情報を発信し、そのうえ都立病院の独法化は「東京大改革の象徴」と書いています。都民ファーストの会の特別顧問をつとめる小池知事の責任が、きびしく問われます。
日本共産党都議団は、都立病院を守る都民の運動と力を合わせて、都民の生命と健康を守るために、都が直営で、直接責任をもって運営し拡充することをつよく求めていきます。

2 防災対策で被災者・都民の要求をもとに提案、貴重な前進

台風の直撃によって甚大な被害が生まれた直後の定例会であり、被災者の生活と生業の再建への支援と、豪雨被害への備えの抜本的な強化が問われる議会でした。わが党は、被災の現場を調査し、被災者・都民の要求をもとに、災害対策のさらなる拡充を求めました。
都が、国の災害救助法の適用にならない住宅の一部損壊に対して、改修費の補助を行うとともに、すでに改修済みの案件に対しても補助するとしたことは重要です。また、今回の台風で浸水した住宅の洗浄にかかった水道料金の減免を提案し、都が、すでに全国の多くの自治体が実施していることを認め、「被災者への配慮の意義を理解する」と答弁したことは、今後に生きるものです。避難所の質の国際基準「スフィア基準」にふれて避難所の質の向上を求め、「被災者一人一人の尊厳、健康を守り、安全・安心を確保することは重要」との認識が示されました。
浸水被害の原因究明やシミュレーションの実施、多摩川に設置された樋門の操作の遠隔化、河川の氾濫防止対策の調査などについても、前向きの答弁がありました。
直下型地震もふくめ防災対策は、総合的・継続的な議論や調査が必要であり、わが党は防災対策特別委員会を都議会に設置することを提案しました。しかし、都民ファーストの会、公明党、自民党などの反対で実現できなかったことは残念です。

3 小池知事は直ちに「気候非常事態宣言」を

15日に閉幕したCOP25では、温室効果ガス削減量の国際取引などについての合意が見送られました。一方、グレタ・トゥンベリさんが始めた未来のための行動は全世界に広がり、東京でも「気候変動に対する非常事態を宣言することに関する請願」が都議会に提出されました。請願を提出した若者たちは、小池知事が2050年までにCO2排出量を実質ゼロに目標を掲げたことは歓迎するが、実際の政策にかい離があると指摘しています。
わが党は、ニューヨーク、ロンドン、パリなど世界の主要都市、日本でも長野県が「気候非常事態」を宣言したことを示し、知事に求めましたが、知事は「気候非常事態宣言」に言及しませんでした。小池知事が掲げる目標と実際の政策とのかい離が、ここでも明らかになりました。

4 知事の公約である五輪経費縮減を求め、国保料(税)軽減、高齢者福祉の拡充を提案

わが党は、国民健康保険料(税)の重い負担の軽減を、都が策定する「長期戦略ビジョン」に位置づけて取り組むことを提案しましたが、知事は応じませんでした。また来年度予算にむけた福祉保健局の予算要望で、高齢者福祉費や特別養護老人ホームなどの整備は減額要求となっています。わが党は知事が編成する来年度予算で拡充するよう求めました。
一方、小池知事はかつて、五輪経費がふくらんでいることに対し、「2兆、3兆って豆腐屋じゃあるまいし」と、皮肉をこめて批判していました。ところがその後3年がたち、五輪経費は国と都、組織委員会を合わせて3兆円を超える見込みだと報道されています。代表質問で知事に、「結局、巨額の経費となっていることを、どう考えていますか」と質問しましたが、知事の答弁はありませんでした。五輪経費の縮減・透明化という小池知事の公約への姿勢がきびしく問われます。

5 小池知事は羽田新飛行ルートを積極的に推進する姿勢を表明

巨大旅客機が都心上空を超低空飛行する羽田新飛行ルートが、都民の大問題になっています。
撤回や見直しを求める都民の運動が広がっているにもかかわらず、知事は、国の方針に賛成し、感謝の表明さえしています。小池知事は相変わらず、「国が自らの判断、責任で決定した」と責任逃れをする一方で、「国際競争力の向上や東京2020大会の円滑な運営のため羽田空港の機能強化は極めて重要」「国と協力をして、羽田空港の機能強化実現に向けて積極的に取り組んでいく」と答弁しました。騒音、航空機からの落下物、墜落事故の懸念など多くの問題がある羽田新飛行ルートを、あくまで推進する姿勢を表明したことは重大です。

6 条例提案も活用し、若者の美術館利用料軽減など多くの成果

若い世代が芸術文化のすばらしさにふれる機会を増やし、豊かな感性や想像力を育むことができるよう、日本共産党都議団は、東京都現代美術館などの若者の観覧料を無料または半額にする条例改正案を今定例会に提出しました。
都民ファーストの会や公明党、自民党などが反対し成立しませんでしたが、知事が、春休み中、常設展や企画展の観覧料を18歳以下まで無料にすると答弁したことは重要です。
また、私立高校の都独自の授業料無償化について、年収910万円の世帯まで拡大することをわが党が代表質問で求めた翌日、都はその方針を固めたと報道されました。大いに歓迎するものです。低所得世帯の入学金補助についても実現を求めていきます。
教職員の働き方改革では、教員を増やすことに加えて、教員の仕事量を減らす取り組みを求め、都教委が学校に依頼する調査は年間949件に上ることが初めて明らかになり、そのうち、510件を見直しの対象とし、毎年10%ずつ見直すとの答弁がありました。
日本共産党都議団は、18議席の力を発揮して、引き続き都民要求の実現、くらし最優先の都政の実現のために全力をつくします。

以上