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質問・条例提案

2019.12.10

12月10日 本会議 原田あきら都議の代表質問

12月10日の本会議で、原田あきら都議(杉並区選出)が代表質問を行いました。

動画(都議会ホームページです。令和元年第4回定例会 > 12月10日代表質問をご覧ください)

★質問全文(質問原稿)です。

  1. 防災対策について
  2. 気候変動対策について
  3. 都立病院の地方独立行政法人化について
  4. 長期戦略ビジョンについて 
  5. 高齢者福祉について
  6. 消費税増税について
  7. 教育費の負担軽減について
  8. 教員の働き方について
  9. 就労支援とソーシャルファーム条例について
  10. 中央卸売市場条例について
  11. オリ・パラ大会にむけた課題について
  12. 羽田新飛行ルートについて
  13. 横田基地と日米地位協定について

★答弁(議事録速報版より)

★再質問(議事録速報版より)


 日本共産党都議団を代表して質問します。

一、防災対策について

 はじめに防災対策です。この秋の台風・豪雨災害により亡くなられた方々、被災されたみなさまに、心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。

Q1 小池知事が防災対策の補正予算を提出し、国制度の対象となっていない一部損壊住宅に対する都独自補助などを盛り込んだことは重要です。しかし、防災対策の補正予算の規模は百三十四億円にすぎません。
 都独自の住宅修繕支援は、一件あたりの補助上限額は、都と区市町村それぞれ十五万円、修繕費の半額は自己負担で、予算額2億5千万円です。
 一方、昨年度の決算剰余金だけでも、約7百億円を補正予算にあてることができたはずです。今もなお、被害に苦しまれている多くの方への支援をはじめ災害対策のさらなる拡充が必要です。知事の認識と対応を伺います。

Q2 内閣府の調査によると、鳥取県をはじめ全国で多くの道府県が、住宅再建など被災者生活支援の恒久的な独自制度をもっています。しかし東京都にはありません。災害発生直後から支援できるよう、恒久的な都独自制度が必要です。いかがですか。

Q3 農業被害も深刻です。奥多摩町では、ワサビ田が大規模に崩壊しました。大島、利島、式根島、三宅島などは、パイプハウスの倒壊や、ツバキの大量倒木、塩害などが発生しています。
 都内の農業被害額は、二十七億円と試算されています。ところが農業復旧の補正予算は、わずか五億円です。
 農業被害への支援を作物被害にも広げるなど、抜本的に拡充すべきです。答弁を求めます。

Q4 台風19号では、都内でも河川の氾濫、道路の崩落、ライフラインの寸断など、深刻な被害がありました。
 広範囲に避難勧告・避難指示が出され、都内で約十八万六千人が避難しました。避難所が満杯で入りきれなかったなどの事態が相次ぎ、避難所の数が、あまりにも足りないことが浮き彫りになりました。
 今回明らかになった、避難先が少なすぎる問題について、知事はどう受け止めていますか。区市町村とも連携して、水害対応の避難先の数を増やすことが急務です。いかがですか。

Q5 災害の避難所と避難生活を研究している「避難所・避難生活学会」は、わが国の避難所は海外と比較して、条件が悪いと指摘しています。そして、二十人に一個以上の洋式トイレ、暖かい食事の提供、簡易ベッドの設置を提言しています。イタリアでは、すでにこれが常識になっています。
 また、避難所の国際基準とされている「スフィア基準」は、尊厳のある生活を営む権利が保障される避難所の設置基準を示しています。内閣府も、「『避難所の質の向上』を考えるとき、参考にすべき国際基準」だとしています。
 知事は、わが国の避難所の質に大きな課題があることを認識していますか。

Q6 避難所に行くのをためらうことなく早期の避難を進めるためにも、車中泊などによる災害関連死をなくすためにも、避難所の質の向上は、重要かつ緊急の課題です。認識と対応を伺います。

Q7 人工呼吸器をつけている方が、自宅1階に医療器具があるため、2階に避難できなかった事例がありました。土砂災害警戒区域に住む高齢者が、いちばん近い避難所でも歩いて三十分かかるので、避難できなかった事例もありました。福祉避難所が開設されず、体育館に避難した車イスの方は、トイレなどバリアだらけだったと訴えています。
 障害者や高齢者など災害要配慮者の避難のあり方について、今回の対応の検証と、それをふまえた対策の強化が必要です。認識と対応を伺います。

Q8 台風などの時は雨風の音が激しく、窓を閉め切るため、防災行政無線が聞こえません。タワーマンションも、防災無線はほぼ聞こえません。こうした問題に対応するため、防災行政無線を室内で聞くことができ、文字パネルで見ることもできる「緊急告知ラジオ」などの普及に取り組む区市町村が広がりつつあります。その重要性を、どう認識していますか。

Q9 災害要配慮者をはじめ住民への普及に取り組む区市町村への支援を求めるものです。いかがですか。

Q10 豪雨水害対策は、貯留管や貯水池の建設だけでなく、道路の透水性舗装や浸透トレンチ管など、雨水を土に浸透させる対策も重要です。河川や下水に流れ込む水の量を減らすと同時に、地下水を増やす効果があり、ヒートアイランド現象の緩和にも有効です。豪雨対策と環境施策を兼ね備えた、雨水浸透対策の抜本的拡充について、見解を伺います。

Q11 練馬区などが重視して進めている小規模な雨水浸透対策は、都の補助制度の対象外です。しかし、小規模でも数を増やせば大きな役割を発揮します。都が貯留浸透施設の助成対象を、三百立米から百立米に引き下げたのは重要ですが、さらに補助要件を緩和すべきです。いかがですか。

Q12 イタリア政府は防災復興省を設置して、成果をあげています。東京都も、防災局の設置や、各局横断の組織体制強化が必要です。いかがですか。

 直下型地震をふくめ防災対策は多岐にわたり、総合的な議論や調査を行うことが必要です。都議会に防災対策特別委員会を設置するよう、心からよびかけるものです。

二、気候変動対策について

 激甚化する台風・豪雨災害を防ぐためにも、気候変動への対策は待ったなしです。昨年十月、国連気候変動に関する政府間パネルIPCCが発表した特別報告書に、衝撃が走りました。気温上昇を産業革命以前より1・5度に抑えるためには、あと十年で2010年比45%前後の温暖化ガスの削減が必要だと指摘したのです。

Q1 今年九月には、スウェーデンの高校生グレタ・トゥンベリさんが、気候行動サミットで各国政府代表にこう訴えました。「あなた方は事実から目を背け続け、必要な政策や解決策が見えてすらいないのに、この場所に来て『十分にやってきた』と言えるのでしょうか」と。知事はこの言葉を、どう受け止めていますか。

Q2 グレタさんが始めた行動は全世界に広がり、日本でも、グローバル気候マーチの取り組みが、数千人を集める規模になりました。
 東京でこの運動に取り組む若者たちは、小池知事が、2050年までにCO排出量を実質ゼロにする目標を掲げたことは歓迎するが、実際の政策にかい離があると指摘し、都として「気候変動非常事態を宣言」することを求めています。
 知事、この要望に正面からこたえるべきです。ニューヨーク、ロンドン、パリなど世界の大都市は宣言しています。長野県も、「気候変動非常事態宣言」を出しました。知事いかがですか。

三、都立病院の地方独立行政法人化について

 知事が所信表明で、すべての都立病院について、地方独立行政法人化を表明したことについて質問します。

Q1 国や全国の自治体で独立行政法人化された病院は、経営の効率化や採算性などが強調され、公的に担うべき医療の重大な切り下げが相次いでいます。
 たとえば、滋賀県の大津市民病院は、経済的困難を抱える人でも経済的負担なく子どもを産める入院助産制度が利用できる市内で唯一の病院でしたが、独立行政法人化後に、分娩を休止しました。
 また宮城県では、循環器・呼吸器病センターが廃止されました。神奈川県では医師が次々退職し、その責任をめぐり、県と法人の当時の理事長が対立しています。
 独立行政法人化が公的医療の切り下げなどにつながった全国各地の事例を、知事は知らないのですか。

Q2 知事は、独立行政法人化により、安定的な人材確保を可能にすると言いました。
 しかし小池知事の下、都立病院の医師の定数はわずか二人しか増えず、この二年間は一人も増えていません。舛添知事は毎年十人以上増やしました。看護師の定数は、小池都政の下でむしろ減っています。
 一方、同じ直営でも、さいたま市立病院では、十一年間で医師は約1・3倍、看護師は約1・5倍に増やしています。
 知事、医療人材の確保と言うなら、医師や看護師の定数を抑えてきた自らの姿勢を変えることこそ、求められているのではありませんか。

Q3 知事は、「東京の医療のセーフティネットである都立病院は、これまで以上に安定的な経営基盤を確立し、引き続き、行政的医療の提供や地域医療の充実をなしていかなければなりません」と述べました。
 セーフティネットである都立病院は、東京都が直接責任をもって運営すべきではないのですか。都立直営こそが、最も安定的な経営基盤ではないのですか。知事の明確な答弁を求めます。

Q4 都立病院は、小児、周産期、障害者、難病、災害医療など、不採算であっても都民に必要な医療の提供を使命としています。一般会計からの繰り入れはそのために不可欠なものであり、赤字の穴埋めではありません。知事は、どう認識していますか。

Q5 今回、独立行政法人化の方針は、知事の所信表明で唐突に表明されました。東京都として、いつどこで意思決定したのですか。知事、明らかにして下さい。

Q6 今回の方針の出発点は、都が設置した都立病院経営委員会が昨年一月、独立行政法人化の検討を提言したことにあります。
 この委員会で、「独立行政法人化が一番ふさわしい」と発言したのが、独立行政法人化の支援を業務としている監査法人トーマツの委員です。
 そして、経営委員会の提言に基づく委託調査を受注して、独立行政法人化が望ましいという報告書をまとめたのも、監査法人トーマツです。
 知事、これで公平性・中立性を確保して検討したと言えるのですか。

 都立病院は石原知事の時に、十六カ所の病院を半減させて、清瀬や八王子の小児病院などを廃止する計画が強行されました。その総括も反省もないまま、独立行政法人化こそ柔軟で効果的だなどと言って進めることは、許されません。都立病院を守る都民の運動も、営々と続いています。知事が所信表明で、「都民の皆様の生命と健康を守る使命を、着実に果たしていく。そのために」都立病院を独立行政法人化すると述べたことは、都民をあざむくものです。都民の生命と健康を守るために、独立行政法人化方針は撤回し、都立病院は都立直営を堅持して拡充することを、つよく求めるものです。


四、長期戦略ビジョンについて
 

Q1 知事は、「長期戦略ビジョン」を今月末に発表すると表明しました。しかし、すでに示されている論点整理に対し、有識者から「貧困対策が入っていない」「東京に住む人の生活の質を上げるのが東京の第一の戦略であるべきだ」「日本をリードする貧困対策を打ち出してほしい」と、きびしく指摘する声があがっています。この声を、知事はどう受け止めますか。

Q2 論点整理には、多くの都民が困っている、国民健康保険料・保険税の重い負担への言及もありません。
 都の国民健康保険運営協議会に示された試算では、来年度の一人あたりの保険料は約十五万五千円となり、今年度と比較して約四千六百円もの値上げになります。実際の保険料は区市町村で決めますが、国保加入者の負担はもはや限界です。
 国連が採択した持続可能な開発目標SDGsは、2030年までに、あらゆる形態の貧困に終止符を打つことを目標としています。その実現にむけ、国保料・国保税の負担軽減を「長期戦略ビジョン」に位置づけるべきです。知事いかがですか。
 今回の所信表明に、またしても福祉という言葉はありませんでした。

Q3 知事は、地方自治法第一条で、「住民の福祉の増進を図ること」が地方自治体の役割だとされていることを、どう認識していますか。
 「長期戦略ビジョン」は、「住民の福祉の増進を図ること」を中心にすえたものとすべきです。知事いかがですか。

五、高齢者福祉について

Q1 所信表明で知事は、長寿の時代に、高齢者が安心して暮らせる社会を築くと述べました。しかし、この重い課題にふさわしい、具体的中身は示されませんでした。
 知事は昨年八月、任期の折り返しの時に、今度は高齢者に的を絞って進めたいと言いました。しかし、見るべき変化は生まれていません。
 来年度予算にむけた福祉保健局の予算要求では、高齢福祉費は減額要求です。特別養護老人ホームの整備費補助も、認知症高齢者グループホーム、老人保健施設の整備、小規模多機能型施設など地域密着型サービスの整備も、軒なみ減額要求です。今後の知事の対応が注目されます。
 知事は来年度予算編成で、高齢者福祉の拡充、および介護基盤整備に、どう取り組むのですか。

Q2 知事はこれまで、特別養護老人ホームなどの介護基盤整備を進めると答弁してきました。施設建設工事費の高騰に対応する補助の拡充、都有地、国有地の活用促進、民有地の用地費補助の実施など、新たな取り組みが必要です。答弁を求めます。

Q3 認知症高齢者グループホームは、高齢化が進み、介護度も高くなっています。ところが、夜間の介護職員は、ほとんどが一人体制です。とても対応しきれず、「いつか事故が起きるのではないか」という声が寄せられています。
 高齢者が安心して暮らせて、介護職員が安心して働けるよう、夜間をせめて二人体制にできるようにするなど、認知症高齢者グループホームの職員体制を充実することが重要です。いかがですか。

六、消費税増税について

 十月一日から消費税増税が強行され、都民、中小業者に不安と怒りの声が広がっています。
 日本共産党都議団は、杉並区内の商店街で「消費税増税による影響調査」を行いました。「キャッシュレス決済に対応できていない」というお店がほとんどでした。「カードで買い物ができるようにしているが、ポイント還元はやっていない。手数料が増え、負担が増えている」などの声も寄せられました。商売に影響が出ているのかの質問には、多くのお店が「影響がある」と答えています。

Q1 経済産業省が発表した十月の小売販売額は、前年同月比7・1%減となり、消費税が8%に増税されたときの減少率4・3%を大きく上回る落ち込みです。消費税増税を契機に「廃業した」というお店、事業者も少なくありません。知事は、この事態をどう受け止めていますか。

 知事は、都民、中小業者の不安と怒りにこたえるべきです。わが党が行った商店街での調査では、消費税は「廃止してほしい」「5%に戻してほしい」という声も、多く寄せられました。消費税は所得の低い人に重くのしかかります。消費税が導入されて三十一年。貧困と格差を広げ、暮らしも商売もこわしてきました。
 わが党は、消費税をまずは5%に戻すよう、全力をつくすものです。

七、教育費の負担軽減について

 教育費の負担軽減について質問します。まず私立高校の保護者負担軽減です。

Q1 親の経済状況にかかわらず、希望する子どもが私立高校で学べるよう、支援を拡充することは重要です。文部科学省が私立高校生への就学支援金の支給額を引き上げる概算要求を行いました。この拡充に合わせて都の授業料無償化の対象を、年収九百十万円まで拡大すべきです。知事いかがですか。

Q2 全国ほとんどの県では入学金への補助があります。しかし、都では貸し付けしかありません。入学金は平均二十五万円です。低所得世帯の私立高校入学への障壁となっています。
 SDGsは、すべての子どもが、無償で高校までの教育を修了できるようにする目標を掲げています。その実現にむけ、入学金などへの補助制度の創設を求めるものです。見解を伺います。

 次に、首都大学の学費軽減です。

 国は「大学無償化」だと言いながら、国立大学で学費値上げが相次いでいます。これまで授業料減免を受けていた学生の半数以上の2万4千人が、「無償化」どころか逆に、支援を受けられなくなるか、減額されるという事態も生まれています。

Q3 知事は、大学の学費無償化の重要性を、どう認識していますか。

Q4 首都大学東京の学費の値上げはすべきではありません。値下げを検討すべきです。また入学料、授業料の減免制度は、少なくとも現状維持することを、学生や受験生に表明することが必要です。いかがですか。

八、教員の働き方について

  次に、教員の働き方についてです。
 今国会で、多くの反対と疑問の声を押し切って、教員に「一年単位の変形労働時間制」を導入できるようにする法改定が成立しました。断固抗議するものです。

Q1 現場の教員から、「変形労働時間制が導入されれば、今でさえ長い労働時間が固定化される」「職員会議などが今より遅い時間に設定されたら、子育てや介護との両立が難しくなる」と反対の声があがり、署名は約2カ月で9万筆を超えました。この現場の教員の声を、どう受け止めていますか。

 国会では、法改定を提案した文部科学大臣が、「変形労働時間制の導入自体が、教員の業務や勤務時間を縮減するものではない」と答弁しています。平日の時間外労働を減らす効果はなく、むしろ個々の教員に、意に沿わない長時間労働を押しつける変形労働時間制は、導入すべきではありません。

Q2 小池知事は第2回定例会で、「いわゆる過労死ライン相当にある教員が多数存在している」という認識を示しました。改善するためには、教員を増やすことが何よりも必要です。予算編成権をもつ知事の決断で、教員を増やすべきです。答弁を求めます。

Q3 教員定数が国基準を下回っている大規模小中高等学校の副校長や養護教諭は、都教委が毎年のように増員要求しているのに、知事の予算発表段階では認められないということが続いています。今回こそは認めるべきです。財務局長いかがですか。

Q4 教員の仕事量を減らす取り組みも、急務です。都教委が学校に依頼する各種の調査は現場の負担になっており、都教委も縮減を図るとしています。思い切って減らすべきです。見解を伺います。

Q5 都教委から学校に依頼する調査は年間いくつあり、これまでにいくつ減らしたのですか。お答え下さい。

九、就労支援とソーシャルファーム条例について

 知事が提出した二つの条例案について伺います。
 まず、「就労支援とソーシャルファームの条例」です。就労を希望するすべての都民、なかでも様々な理由で困難を抱える方の就労を支援し、総合的施策を実施するという、条例の理念や目的は重要であり、賛成です。一方、条例の最大の柱は、「ソーシャルファーム」への支援です。この点では、いくつもの問題点があります。
 わが党は、「ソーシャルファーム」そのものを否定するものではありません。福祉作業所と一般企業の中間的な「社会的企業」とされる「ソーシャルファーム」は、諸外国では定着し効果をあげています。しかし、都内はもとより日本には、まだありません。条例をつくって支援すると言われても、「ソーシャルファーム」とはどういうものか、わかる都民はあまりいません。条例を検討した有識者会議も、国内において「ソーシャルファーム」の認知度はまだまだ低いと認めています。

Q1 知事は、「ソーシャルファーム」について、都民の共通認識が形成されていると考えているのですか。

Q2 条例の検討過程で、日本にまだない「ソーシャルファーム」の定義を明確にした条例をつくるのは難しいという意見が、多く出されました。
 実際に、条例の定義を定める第二条に、肝心の「ソーシャルファーム」とは何かという定義がありません。第十条に、あいまいな規定があるだけです。知事、法令の一部である条例には、明確な定義が必要ではありませんか。

Q3 条例では今後、認証基準を定めて、財政支援をするとしています。しかし、定義がないのに、明確な認証基準はつくれません。知事、定義がなく、認証基準も不明確なものに、都民の税金を投入してよいのですか。

Q4 有識者会議の委員に知事が指名した炭谷茂氏は、知事の二十年来の友人です。そして、「ソーシャルファーム」の普及を進める団体の理事長です。条例化をつよく主張したのも、炭谷氏です。
 知事、炭谷氏がかかわる「ソーシャルファーム」の事業所に、都が財政支援をしたり、炭谷氏が理事長の団体に相談窓口を委託することはないと言えますか。

Q5 また、これからつくる認証基準などを、炭谷氏が入った有識者会議で検討するようなことはないと言えますか。知事の答弁を求めます。

 今回の条例は、本来は、障害者、生活困窮者、ひとり親、ひきこもりの方などへの支援を目的としています。しかし、その中身は抽象的で、「ソーシャルファーム」の創設と活動への支援が突出しています。来年度予算にむけた産業労働局の予算要求でも、「ソーシャルファーム支援事業」が、新規事業として二十二億円も要求されています。一方、同じく新規事業の「就労困難者特別支援事業」は、わずか四千万円です。

Q6 知事、さまざまな就労に困難をかかえる人への支援は、具体的にどう充実させるのですか。

 「ソーシャルファーム」については、条例化を急ぐのではなく、日本でなぜ進まないのかという原因の分析、効果的な支援策の検討など、地に足のついた施策から着実に取り組むことを求めるものです。

十、中央卸売市場条例について

 次に、中央卸売市場条例です。
 卸売市場法は、民営化促進のために、これまでの取引ルールが大幅に規制緩和され、八十三条あった条文が、わずか十九条になりました。今回の条例改定は、それにともなうものです。しかし、各自治体の条例は、それぞれの判断にまかされており、ほぼ従来どおりの取引ルールを明記した条例改正を予定しているところもあります。
 都の条例が、引き続き公営を維持していることは重要です。また、知事への報告制度が実施されます。しかし基本的には、国の卸売市場法と同様の規制緩和が、そのまま盛り込まれています。

Q1 卸は生産者を守り、仲卸は消費者を守る。その双方の競り合いの中で公平・公正な価格形成を行うことが、卸売市場の公共的役割であり、消費者は適正な価格で品質のよいものを買うことができるのです。今回の条例改定により、取引ルールの緩和を行えば、卸と仲卸の役割、中央卸売市場の本来の役割が果たせなくなりかねません。知事は、どう認識していますか。

Q2 都は今後、卸や仲卸の取引について「知事に報告」し、各市場の「取引委員会」で議論するとしています。どういう基準で知事に報告するのか、知事は報告を受けてどう対応するのか、「取引委員会」でどういう議論がされるのかが重要ですが、その中身は明らかにされていません。
 この制度で、これまでと同様の公平・公正な取引を保障できると言えるのですか。

 わが党は、中央卸売市場の公平・公正な価格形成機能を守るために必要な取引ルールを、卸売市場法で廃止された条文であっても、都の条例で従来どおり継続することを、つよく求めるものです。

十一、オリ・パラ大会にむけた課題について

 オリ・パラ大会にむけた課題について伺います。

Q1 小池知事はかつて、五輪経費がふくらんでいることに対し、「2兆、3兆って豆腐屋じゃあるまいし」と、皮肉をこめて批判しました。ところが、その後3年がたち、五輪経費は、国と都、組織委員会あわせて3兆円をこえる見通しだと報道されています。結局、巨額の経費となっていることを、知事はどう考えていますか。

Q2 五輪経費の縮減・透明化という知事の公約に照らして、今後どう取り組むのですか。

Q3 オリ・パラ大会を、SDGsが掲げる雇用・労働環境改善の契機にするために、公契約条例などを制定することは重要です。知事の認識と対応を伺います。

 人権尊重の社会への契機にすることも重要です。

Q4 国際的なスポーツ大会に合わせて、期間限定で、LGBTとスポーツに関する情報発信や交流に取り組む「プライドハウス」の取り組みが、ニューヨークやパリをはじめ世界の主要都市に広がっています。
 東京でも、「プライドハウス東京」が、ラグビーワールドカップ期間中に開設されました。個人はもちろん、パナソニックやソニーなど約15社がパートナーとして参加し、オランダ大使館やラグビーフットボール協会など多くの団体が後援しています。オリ・パラ大会でも予定されており、運営計画では、大会に関わるすべての人々の人権を尊重するため、ダイバーシティとインクルージョンを可能な限り最大限確保するとしています。
 オリ・パラ大会を、こうした取り組みが広がる契機にすることが重要です。認識を伺います。

Q5 場所の提供や、後援団体になるなど、都として「プライドハウス東京」の取り組みを支援することを求めます。いかがですか。

十二、羽田新飛行ルートについて

Q1 次に、羽田新飛行ルートの問題です。実施されれば、住宅をはじめ学校、保育施設、病院などが集積する都心のど真ん中を、2分に1回以上の頻度で、巨大旅客機が超低空で飛行することになります。騒音は、健康被害をおよぼすレベルとなり、航空機からの落下物、墜落事故への懸念など、都民の生命・財産にかかわる大問題です。知事はどう認識していますか。

Q2 撤回や見直しを求める決議・意見書が、品川、渋谷、港区議会などから上がり、都民の運動も広がっています。にもかかわらず小池知事は、来年三月から運用を開始するという国の方針に賛成し、感謝の表明さえしています。知事は、撤回や見直しを求める都民の声を、どう考えているのですか。

 多くの都民の反対があり、地元の理解が得られていないことを承知のうえで、小池知事は国の方針に賛成し、そのことをもって国は、地元の理解が得られたとして羽田新飛行ルートの運用開始を決定しました。

Q3 「国交省がお決めになった」ことだと、国にだけ責任を押しつけるのはやめて、国の新飛行ルート方針に賛成した、小池知事自身の責任を、政治家として明確にすべきです。知事の答弁を求めます。

 日本共産党都議団は、広範な都民と力をあわせて、羽田新飛行ルートの白紙撤回にむけ、全力をあげるものです。

十三、横田基地と日米地位協定について

 最後に、横田基地について伺います。

Q1 横田基地周辺では、オスプレイが、機関銃を住宅地にむけながら低空飛行訓練を繰り返しています。しかも、それについて米軍が、銃口を出しての飛行はオスプレイの「標準的訓練」だと説明したことが、周辺住民のつよい怒りを呼んでいます。こんな話がまかり通るなら、まるで植民地です。
 敵地侵入などを想定して、銃口を住宅地にむけて行う訓練が都内で繰り返されていることを、知事はどう考えますか。中止するよう、きびしく求めるべきです。知事の答弁を求めます。

Q2 このような訓練を「標準的訓練」としているCV22オスプレイの横田基地配備は、やめさせるしかありません。知事いかがですか。

Q3 横田基地で、残留性有機フッ素化合物であるPFOS(ピーフォス)をふくむ泡消火剤が、3千リットル以上も流出し、基地内の井戸調査でも高濃度で検出されていたと、報道されました。ピーフォスは、国内では監視化学物質に指定されており、米国をはじめ国際的に有毒性が確認されています。横田基地では有毒性物質、燃料や油もれが百回以上起きていながら、ほとんど公表されていません。
 知事は、こうしたことを把握していますか。有毒物質の使用中止と事故の再発防止、都の立ち入り調査を、厳重に申し入れるべきです。答弁を求めます。

Q4 日米地位協定を改定して、自治体による立入り調査権をはじめ、米軍基地への国内法を適用させることは急務です。
 全国知事会と連携するのは当然ですが、それにとどまらず、沖縄県などと力をあわせて、首都の知事として先頭に立って取り組むべきです。知事の答弁を求め、再質問を留保して質問を終わります。


答 弁

○知事(小池百合子君) 原田あきら議員の代表質問にお答えいたします。
 まず、被災した都民への支援や、災害対策のさらなる拡充についてのご質問でございました。
 今回の台風では、都内でも暴風による家屋の損壊、豪雨による浸水など大きな被害が発生をいたしました。
 被災後、私自身、直ちに被災現場を訪れまして、被害の状況を確認し、地元の要望も聞き、一部損壊住宅に対する都独自の支援、そして市町村に対する財政支援など、緊急に対応すべき事業につきまして補正予算を編成いたしまして、今定例会に提案をいたしたところでございます。
 さらに、こうした状況を踏まえまして、副知事をトップに、都の風水害対策全般について検証を行い、風水害時の都有施設の活用を初めとする三十五の対策を取りまとめております。
 今後、これらの対策を着実に進めまして、引き続き、防災対策の強化に取り組んでまいります。
 気候変動対策についてでございますが、先般の台風十五号、十九号でも甚大な被害が発生するなど、気候変動の影響は、既に私たちの身近な生活に及んでおります。
 都は、気候変動対策の重要性を早くから認識をして、世界初の都市型キャップ・アンド・トレード制度など、さまざまな施策を展開いたしております。
 また、本年五月、U20メイヤーズ・サミットにおきまして、二〇五〇年までにCO2排出実質ゼロに貢献するゼロエミッション東京の実現を宣言をいたしまして、気候変動の危機的な状況、対策の緊急性等を都民に訴えてきたところであります。
 気候変動対策に関する今後の取り組みでございますが、先ほどご答弁いたしましたとおり、今月末にはゼロエミッション東京戦略を取りまとめて、この中で、気候変動の危機的な状況についての都の認識、そして気候変動の危機に立ち向かうための具体的な取り組みとロードマップを明らかにすることといたしております。
 都立病院の経営の基盤についてのご質問でございます。所信表明でも申し上げましたとおり、東京の医療のセーフティーネットであります都立病院は、将来にわたりまして行政的医療の提供や、地域医療の充実をなしていかなければなりません。
 地方独立行政法人は、都が設立する法人でありまして、柔軟な医療人材の確保や機動的な運営を期待することができる、そのため、最もふさわしい経営形態であると考えまして、移行に向けた準備を開始することといたしたものでございます。
 今回の表明でございますが、これまで都は、都立病院が担うべき役割を将来にわたって確実に果たしていくための効率的、効果的な運営のあり方について、丁寧に調査、検討を重ねてまいりました。
 先日の本会議におきましては、こうしたことを踏まえまして、地方独立行政法人へ移行する準備を開始することを表明したものでございます。
 長期戦略ビジョンに係る三点のお尋ねでございます。私は知事就任以来、一貫して人に焦点を当てまして、東京で暮らす誰もが自分らしく輝ける社会の実現に向けまして、生活困窮者への支援など、さまざまな政策を展開してまいりました。
 八月にお示しをいたしました論点整理におきましても、低所得者、離職者等の生活の安定に向けました支援、正規雇用に向けました多面的な支援といった具体的な課題を提示したところでございます。
 また、国民健康保険でございますが、相互扶助の考えに立った社会保険制度であることはご存じのとおりであり、その財源は、保険料が二分の一、公費が二分の一を基本とし、その賦課方式や料率は、各区市町村がみずから定めるものでございます。
 制度の安定化に向けましては、制度設計者の国が必要な措置を講じるべきでありまして、都は、国に持続可能な制度となるように要望をいたしております。
 さらに、住民の福祉につきましては、これまで二〇二〇年に向けました実行プランに基づいて、さまざまな政策を展開してきておりまして、その一つ一つが住民福祉の向上のためにほかならないものでございます。
 長期戦略ビジョンにつきましては、論点整理をもとにいたしまして、さまざまな方々から幅広く意見を伺いながら、年末の策定に向け、検討を進めているところでございまして、誰もが安心して豊かに暮らせる東京の姿を描いてまいります。
 高齢者福祉についてでございます。
 まず、都は、高齢者が地域で安心して生活できますように、医療、介護、住まいなどが一体的に提供されます地域包括ケアシステムの構築に向けまして、第七期東京都高齢者保健福祉計画におきまして、七つの重点分野を定めて、総合的に施策を進めております。
 特別養護老人ホーム等の介護サービス基盤の整備につきましても、重点分野に位置づけまして、都独自の支援策を講じておりまして、今後ともさまざまな高齢者施策を推進してまいります。
 消費税率の引き上げについてでございますが、我が国の経済は緩やかな回復基調が続いておりますが、海外経済の変動などによりまして、予断を許さない状況にございます。消費税率引き上げ後の消費動向にも留意する必要があると考えております。
 こうしたことから、都といたしまして中小企業の現場の声に耳を傾けて、その実態を的確に把握をするとともに、経営や資金繰りの面から中小企業に寄り添った支援を行ってまいります。
 ソーシャルファームについてのご質問でございます。
 ソーシャルファームは、就労に困難を抱える方に活躍の場を提供する新たな枠組みでございまして、これを東京に根づかせてまいります。
 条例の検討に当たりましては、有識者会議において公開で議論を行いました。ソーシャルファームの創設や普及に向けた提言をいただいたところでございます。また、パブリックコメントにおきましても、ソーシャルファームに期待する意見が多数寄せられたところでございます。こうした議論や意見を踏まえまして、今回条例を提案をいたしております。
 中央卸売市場条例の改正につきましてのご質問でございます。
 卸売市場が今後とも基幹的インフラとしての役割を果たしていくためには、物流や商取引の多様化など、卸売市場を取り巻く環境の変化に的確に対応していくことが重要でございます。
 このため、今回の条例の改正におきましては、多くの市場業者、産地や実需者がより活発に取引を行えるよう規制を緩和する一方で、公正な取引環境を守っていくことといたしております。
 公正な取引の確保に当たりましては、日々、その結果を公表して透明性を確保するほか、市場業者に対しまして実績報告などを義務づけまして、取引状況を詳細に把握、適切に指導監督してまいります。
 また、各市場の取引委員会で、都と市場関係者によりまして情報共有を図り、具体的な課題について協議をしてまいります。
 こうした取り組みによりまして、引き続き、公正な取引環境を確保、都民の豊かな消費生活を実現をしてまいります。
 公契約条例の制定についてのお尋ねでございます。
 公契約条例につきましては、整理、検討すべき課題があると認識をいたしておりまして、賃金などは、労働関係法令のもとで、労働者個人の経験、能力等を踏まえました対等な労使での協議によることが前提でございます。
 一方、労働者の適切な処遇の確保は重要であり、都はこれまでも、元請け企業に対しまして、下請契約の適正化を要請してまいりましたが、今後はそのフォローアップ調査を行いまして、実効性を高めてまいります。
 羽田新飛行経路の決定についてのご質問でございます。
 我が国の国際競争力の向上や東京二〇二〇大会の円滑な実施のため、羽田空港の機能強化は極めて重要でございます。
 羽田空港におけます新飛行経路の導入につきまして、国はみずからの判断、責任で決定をしたものでございます。
 都といたしましては、引き続き丁寧な情報提供や騒音、安全対策の着実な実施を求めながら、国と協力をして、羽田空港の機能強化実現に向けまして積極的に取り組んでまいります。
 オスプレイの飛行訓練についてのご質問でございます。
 安全保障に関することは国の専管事項でございます。オスプレイの訓練を含む米軍の運用に当たりましては、周辺住民の皆様に不安を与えることがないよう、最大限の配慮が払われなくてはなりません。
 このため、都といたしまして、オスプレイの配備に当たりましては、安全対策の徹底、生活環境への配慮などにつきまして、繰り返し国や米軍に要請をしてきたところでございます。
 ご指摘の訓練につきましては、米軍に確認したところ、銃は標準的な装備で、銃弾は込められていない、ハッチを開けた状態での飛行も、訓練時における標準飛行の一つだ、横田基地のオスプレイを含む全ての航空機は、日米両政府の合意に従って運用されているとのことでございました。
 今後も、都民の生命と安全・安心を守る立場から、地元自治体とともに、国や米軍に対しまして必要なことを申し入れてまいります。
 残余のご質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 四点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、変形労働時間制の導入についてでございますが、今般、臨時国会において、一年単位の変形労働時間制の導入を含む、いわゆる給特法の一部を改正する法案が成立をいたしました。法案審議におきまして、制度導入についてさまざまな意見があったことは承知してございます。
 次に、教員の働き方改革に向けた取り組みについてでございますが、教員の働き方改革を進めるに当たっては、国、都、区市町村及び学校が連携し、多様な施策を重層的に展開していくことが重要でございます。
 このため、都教育委員会では、教員の働き方改革の推進と教育の質の向上を目的として、小学校の英語専科指導教員の増員を図っております。また、スクールサポートスタッフなどの外部人材の活用を推進するとともに、一般財団法人東京学校支援機構において、こうした外部人材の確保が的確になされるよう準備を進めるなど、区市町村や学校への支援に取り組んでおります。
 教員の定数につきましては、いわゆる標準法に基づく都の配置基準により適切に配置をしており、引き続き国に充実を求めてまいります。
 次に、学校等に依頼する調査の縮減についてでございますが、都教育委員会では、児童生徒の実態把握や的確な教育施策に資するための調査を実施しておりますが、教員の負担感の軽減を図るため、内容の見直しや縮減等を行っているところでございます。
 具体的には、昨年度、調査縮減に向けたプロジェクトチームを立ち上げ、調査内容の分類、整理等を行い、調査の隔年化や回答の省力化、廃止等の効率化を目指した教育庁調査ルールを本年三月末に取りまとめ、平成二十九年度の調査件数を基準として、当面三年間、毎年一〇%ずつ見直すことといたしました。
 現在、このルールに基づいた調査の見直しを着実に進めているところでございます。
 最後に、学校等に依頼する年間の調査件数についてでございますが、都教育委員会が都立学校や区市町村教育委員会を対象として実施している調査は、平成二十九年度末時点で九百四十九件でございました。昨年度、これを基礎数値といたしまして検討を行った結果、縮減対象外としている国の依頼や法令等に基づく調査、これらを除いた五百十件を見直しの対象としたところでございます。
 見直しの初年度でございます今年度の実績につきましては、年度末に取りまとめを行いますが、一〇%の縮減目標は達成する見通しでございます。
 なお、昨年度において、見直し対象の五百十件とは別に、先行して調査手法の効率化等を行った件数は十一件でございます。
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

○東京都技監(佐藤伸朗君) 七点のご質問にお答えいたします。
 まず、雨水浸透対策についてでございます。
 都は、東京都豪雨対策基本方針に基づき、河川や下水道の整備を着実に推進するとともに、公共施設や個人の住宅における貯留浸透施設の設置を促進する流域対策に取り組んでおります。
 こうした対策を推進するため、関係区市とともに協議会を設けており、引き続き連携して取り組んでまいります。
 次に、雨水貯留浸透対策の補助要件の緩和についてでございます。
 都はこれまで、公共施設に設置する貯留浸透施設の工事費を補助するなど、地元自治体の取り組みを支援しており、昨年度は、補助対象施設の規模要件を緩和しております。
 また、地元自治体への補助制度の説明会において、取り組み事例を紹介することにより、理解を深めてもらうとともに、施設の設置促進を働きかけております。
 こうした取り組みを積み重ねながら、引き続き制度の充実に努めてまいります。
 次に、羽田新飛行経路についてでございます。
 都はこれまで、国に対して、騒音影響の軽減、安全管理の徹底を求めてまいりました。
 国は、騒音影響の軽減策として、飛行高度の引き上げや、低騒音機の導入促進、学校、病院等の防音工事に対する助成制度の拡充などの取り組みを実施することとしております。
 落下物対策については、航空機のチェック体制の強化などに加え、世界的に類を見ない落下物防止対策の基準を定め、国内外の航空会社に対して順次対策の義務づけを行うなど、総合的に対策を充実してきております。
 都は、引き続き、対策の着実な実施を求めてまいります。
 次に、新飛行経路に関する都民の意見についてでございます。
 国が決定した新飛行経路については、区議会の意見書等を含め、さまざまな意見があることは承知しております。
 国は、先月から六期目の住民説明会を開催するなど、引き続き丁寧な情報提供に努めるとともに、航空会社へ落下物防止対策を義務づけるなど、総合的な対策に取り組んできております。
 都としては、引き続き、都民の理解がさらに深まるよう、丁寧な情報提供や騒音、安全対策の着実な実施に取り組むよう国に求めてまいります。
 次に、オスプレイの横田基地配備についてでございます。
 安全保障に関することは国の専管事項ですが、都は、オスプレイの横田基地への配備に当たっては、地元自治体とともに複数回にわたって安全対策の徹底や生活環境への配慮等について、国や米軍に要請してまいりました。
 今後も引き続き、地元自治体と連携しながら、必要なことを申し入れてまいります。
 次に、横田基地における有機フッ素化合物を含む泡消火剤についてでございます。
 都は、従来より、事故等の発生時には、迅速かつ正確に情報提供するよう、国や米軍に対して要請しております。
 お尋ねの報道についても国に事実確認したところ、有機フッ素化合物の一つであるPFOSを含む泡消火剤が流出したとの情報は承知していない、また、横田基地では、平成二十八年以降、訓練時には、PFOSを含む泡消火剤を使用していないとのことでございました。
 また、基地への立入調査については、有機フッ素化合物に関する国やWHOの基準が定められていないことなどから、現時点では立ち入りは困難と考えております。
 今後も引き続き、情報提供を求めるとともに、国や米軍に対し、基地周辺環境への配慮を働きかけてまいります。
 最後に、日米地位協定の改定についてでございます。
 日米地位協定は、締結以来、一度も改定されておらず、補足協定等により運用改善が図られているものの、国内法の適用がないなど、我が国にとって依然として十分とはいえない状況でございます。
 このため、都は、国への提案要求において、外務省に直接出向いて、日米地位協定の見直しを求めているほか、全国知事会や米軍基地所在の都道府県で構成する渉外知事会の要望等を通じて、国に対して見直しを要請してまいりました。
 今後も、他の自治体とも連携し、日米地位協定の見直しを国に求めてまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 六点のご質問にお答えいたします。
 まず、被災者支援についてでありますが、都はこれまでも、被災者生活再建支援法が適用された際に国の支給対象とならない半壊世帯に対象を拡大するなど、それぞれの被災の状況に応じて独自の支援を行ってきております。
 このほか、全壊や半壊の被害はありますが、その世帯数が法の適用要件に満たない区市町村も対象とし、同様に支援しているところでございます。
 次に、避難所についてでありますが、都は、避難所において良好な生活環境が確保されるよう、災害想定を考慮した避難所の指定、女性や子供への配慮やトイレの確保等について記載した管理運営の指針を適宜改定し、区市町村に対しても、避難所管理運営マニュアルの作成や改定を行うよう働きかけているところでございます。
 次に、避難所の質の向上についてでありますが、避難所において、避難者一人一人の尊厳、健康を守り、安全・安心を確保することは重要であり、良好な生活環境が確保されるよう、管理運営の指針を区市町村向けに作成しております。
 次に、災害時要配慮者の避難についてでありますが、都は、高齢者や障害者などの要配慮者が災害時に福祉避難所に円滑に避難し、適切な支援を受けられるよう、個別避難計画の策定や福祉避難所の運営マニュアル作成などに取り組む区市町村を包括補助で支援しているところでございます。
 また、各区市町村の担当者を対象とした研修会を毎年開催し、福祉避難所の開設手順などの好事例を紹介しており、本年十一月に実施した研修会では、今般の一連の風水害を踏まえた意見交換も実施したところでございます。
 引き続き、災害時に要配慮者への支援が適切に行われるよう、こうした取り組みを進めてまいります。
 次に、介護基盤の整備についてでありますが、都は、特別養護老人ホーム等の整備促進を図るため、都有地の減額貸し付けや国有地、民有地の借地料補助、建築価格の高騰に対応した加算など、さまざまな独自の支援策を講じております。
 今年度からは、区市町村の整備用地の確保に向けた支援を開始しており、今後とも区市町村のニーズを踏まえながら介護基盤の整備を進めてまいります。
 最後に、認知症高齢者グループホームの職員体制についてでありますが、認知症高齢者グループホームの人員等の基準は、厚生労働省令に基づき指定権限を持つ区市町村が条例で定めております。
 省令では、夜間及び深夜については、一ユニット当たり一名以上の介護従事者を置くこととされており、基準を上回る職員配置は、介護報酬の加算により評価する仕組みとなっているところでございます。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 六点のご質問にお答えいたします。
 まず、農業被害への支援についてですが、ワサビ田を初めとした農地の復旧やパイプハウスなど生産施設の再建等につきましては、区市町村からの要望を踏まえ、必要な措置を講ずることとしております。
 農作物被害につきましては、全国一律の農業共済制度などによる補償に加え、都においても、農業者に資金を無利子で貸し付ける特別融資を実施しているところでございます。
 次に、ソーシャルファームの定義についてですが、条例案では、事業からの収入を主たる財源として運営しながら、就労困難者と認められる者を相当数雇用し、その職場において、就労困難者と認められる者が他の従業員とともに働いている社会的企業をソーシャルファームとしております。
 次に、ソーシャルファームの認証基準等についてですが、今後策定する指針等において、支援対象となるソーシャルファームの具体的な認証基準を定め、これに基づき支援を行ってまいります。
 次に、ソーシャルファームへの支援についてでございますが、ただいま申し上げたとおり、今後策定する指針等において、支援対象となるソーシャルファームの具体的な認証基準を定め、これに基づき支援を行っていくこととしております。
 なお、相談窓口等の支援の実施に当たっては、適正な手続のもとで進めてまいります。
 次に、ソーシャルファームの認証基準等の検討についてですが、今後、企業経営等の専門家などによる会議を設置し、具体的に検討を進めていくこととしております。
 最後に、就労に困難を抱える方への支援についてですが、今後、ソーシャルファームの創設や活動の促進に加えて、医療、福祉等の専門スタッフの配置による相談体制の整備や、障害者を初めて雇用する中小企業への支援などに取り組んでまいります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 八点のご質問にお答えいたします。
 まず、区市町村と連携した水害対応の避難先の確保についてでございますが、今回の台風十九号では、一部の地域で区市町村の想定を超える避難者があり、避難先が不足する事態が生じたため、都は、地元自治体の求めに応じ、都立高校など都立一時滞在施設を風水害時の避難先として開放いたしました。
 今回の検証結果に基づき、浸水等のおそれがない場所に立地する都立一時滞在施設を避難先として活用していくとともに、区市町村による指定緊急避難場所の指定手続が進むよう、支援を実施してまいります。
 今後とも、区市町村と連携を図りつつ、都民の水害時の避難先確保を推進してまいります。
 次に、災害発生時の住民への情報発信についてでございますが、災害時には区市町村において、防災行政無線のほか、ツイッター、コミュニティFM、防災行政無線を受信できる防災ラジオや室内で聞ける戸別受信機など、それぞれの自治体が工夫を凝らし、さまざまな手段で住民への情報発信を行っていると認識しております。
 また、都においても、都民等に対し、防災ホームページやツイッター、防災アプリ等により、迅速に情報の提供や注意喚起を行っております。
 引き続き、災害発生時の被害の抑制に向けて区市町村と連携し、都民等に対し積極的に情報発信に取り組んでまいります。
 次に、防災情報発信についての区市町村への支援についてでございますが、都は、災害情報システム専用の端末を区市町村に配置し、Lアラートを通じ、マスコミ各社へ避難所開設情報を迅速に提供する体制を構築しております。
 さらに、区市町村を支援するため、災害時における要配慮者の個別避難計画の作成等に対する補助を行うとともに、東京都防災ホームページでは、音声読み上げ機能により、区市町村の避難情報等を提供するなどの取り組みを行っております。
 今後とも、こうしたさまざまな手段を通じ、区市町村の情報発信を支援してまいります。
 次に、防災の組織体制強化についてでございますが、首都直下地震等の大規模な災害が発生し、または発生するおそれがある場合においては、直ちに知事を本部長とする災害対策本部を設置し、全庁を挙げて災害対策を行う体制を整備しております。
 台風第十九号や第二十一号についても、東京都災害対策本部を設置、運営し、各局が連携して迅速に応急対策を行ったところでございます。
 また、平時から、地震や風水害、火山などの災害種別ごとに地域防災計画を策定し、全庁横断的に防災事業を実施しております。
 引き続き、総務局を中心に各局連携のもと、防災事業に取り組んでまいります。
 次に、大学の学費無償化についてでございますが、国は、高等教育の無償化について、財政や進学率など、その時々の状況を総合的に判断しながら、無償教育の漸進的導入に努めるとしており、国において適切に対応すべきものと認識しております。
 次に、首都大学東京の授業料等についてでございますが、公立大学法人の授業料は、地方独立行政法人法の規定により、議会の議決を経た上で都が上限額を認可し、その範囲内で法人が自主的に決定する仕組みとなっております。
 また、入学料及び授業料の減免については、経済的困窮者等に対し、法人みずから定める基準に基づき行っております。
 都としては、首都大学東京により、引き続き、授業料等について適切な制度運用がなされるものと認識しております。
 次に、人権尊重の取り組みについてでございますが、都は、東京二〇二〇大会の開催を契機として、いかなる種類の差別も許されないというオリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念が広く都民に浸透した都市としていくため、昨年十月に人権尊重条例を制定いたしました。
 条例の制定により、さまざまな人権に関する不当な差別を許さないとの姿勢を国内外に改めて明確にし、啓発、教育等の施策を総合的に実施しているところでございます。
 今後とも、東京に集う多様な人々の人権が誰ひとり取り残されることなく尊重されるよう、必要な取り組みを実施し、誰もが認め合う共生社会を実現してまいります。
 最後に、民間団体の取り組みへの支援についてでございますが、東京二〇二〇大会の開催は、東京都、都民及び事業者が一体となった理解、協力のもと、人権尊重の理念の浸透の取り組みを進める機会でもあると認識しております。
 都はこれまでも、さまざまな民間団体等と協力して、人権施策の推進に取り組んでまいりました。引き続き、二〇二〇大会における民間団体等による普及啓発などの動向を注視いたしまして、連携のあり方について検討してまいります。
〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕

○病院経営本部長(堤雅史君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、地方独立行政法人化した事例についてでございますが、平成三十年一月の都立病院経営委員会からの提言を受け、都ではこの間、さまざまな調査を行ってまいりました。
 地方独立行政法人に移行した病院におきましては、機動的な人員確保等により、住民ニーズに応え、救急や周産期などそれぞれの地域で必要とされる医療が充実している事例が多数ございます。
 個々の事例全てについて知事に報告しているわけではございませんが、お話の事例につきましては、地方独立行政法人への移行自体を理由としたものでないというふうに認識をしております。
 次に、医師、看護師の定数についてでございますが、都立病院では、定数は適切に設定されておりますが、医師につきましては、さまざまな手段を通じて充足に努めてきたにもかかわらず、欠員の状況が続いております。全国的に人材が不足する中、患者サービスを向上させるには医師の確保が必須でございまして、今後そのための柔軟な勤務制度を構築していくことなどが不可欠となると実感をしております。
 また、看護師定数が減少している理由は、利用状況に応じて病棟の休止を行った病院があるためでございます。
 次に、一般会計からの繰り入れについてでございますが、都立病院は、災害医療や周産期医療、救急医療など、他の医療機関だけでは対応困難な行政的医療に取り組んでおり、その中核的な役割を果たしております。
 一般会計からの繰り入れは、都立病院の基本的な役割であり、採算の確保が困難な行政的医療を提供するための不可欠な経費として、地方公営企業法などに基づき一定のルールを定め算定を行っており、いわゆる赤字補填というものではないと認識しております。
 最後に、委託調査の経緯でございますが、都立病院経営委員会からの提言は、十二人の委員で構成する合議体の結論として、平成三十年一月に報告を受けたものでございます。
 この報告を踏まえ、都が平成三十年三月に策定をいたしました都立病院新改革実行プラン二〇一八では、さまざまな経営形態を対象として、そのあり方を検討することとしたものでございます。
 お話の委託調査についてでございますが、平成三十年三月に都が策定したプランに掲げる方向性を具体化するために実施したものでございまして、委託の契約に当たっては、総合評価方式を採用し、財務局が定める業務委託等総合評価方式事務処理要綱に基づき、公平、公正な手続を経て、適切に受託者を決定したものでございます。
〔生活文化局長浜佳葉子君登壇〕

○生活文化局長(浜佳葉子君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、私立高校生の授業料の負担軽減についてでございますが、さきの定例会で知事からご答弁申し上げましたとおり、都は、平成二十九年度に授業料負担を軽減する特別奨学金を拡充するなど、私立高校等に在学する生徒の保護者の経済的負担軽減に取り組んできております。
 現在、国において行われている私立高校授業料の実質無償化の検討状況を注視しながら、都としての今後の対応を検討してまいります。
 次に、私立高校生の入学金負担軽減についてでございますが、都は、授業料以外の教育費負担を軽減するため、低所得世帯を対象に奨学給付金を支給しております。
 また、育英資金制度や入学支度金制度により、入学金等の学資金について無利子で貸し付けを行っております。
 さらに、私立高校に対し、経常費補助を行うことにより、学校納付金を抑制することで、保護者の教育費負担を軽減しております。
 今後もこうした施策により、誰もが希望する教育を受けられる環境を整えてまいります。
〔財務局長武市敬君登壇〕

○財務局長(武市敬君) 教員定数につきましてのご質問を私にいただきました。
 教員定数、教育施策につきましては教育庁の所管でございますが、ご指名をいただきましたので、ご答弁を申し上げます。
 教員定数を含みます各局からの予算要求につきましては、予算編成過程において適切に対応しております。
〔中央卸売市場長黒沼靖君登壇〕

○中央卸売市場長(黒沼靖君) 中央卸売市場における公正な取引の確保についてでございますが、今回の条例改正では、産地や実需者の多様なニーズに応えるため規制を緩和する一方、公正な取引環境を確保するための仕組みを設けることとしてございます。
 具体的には、取引数量や価格の公表、第三者販売、商物分離取引等の実績報告、決済条件に関する契約の届け出などを義務づけております。
 都は、これらにより、取引状況を詳細に把握するとともに、卸売業者に対する検査等を行い、適切に指導監督をしてまいります。
 また、各市場の取引委員会で、第三者販売等の状況を共有するほか、競り取引の運用など個別課題についても協議をしてまいります。
 こうした取り組みにより、引き続き公正な取引環境を確保してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、大会経費についてでありますが、これまでも都立新規恒久施設の整備費用の削減や、組織委員会と連携してIOCに対し、放送用回線の二重地下化などの要件緩和を求めるなど、縮減に取り組んできております。
 また、大会経費はバージョンスリーで一兆三千五百億円であります。
 なお、大会を契機に都が取り組む大会関連経費につきましては、その大枠を八千百億円としており、毎年度の予算案公表時に大会経費とあわせてお示しをしているところでございます。
 続いて、経費の縮減、透明化についてでありますが、大会本番の運営など、さまざまな業務が具体化していく中で、新たな需要が発生する可能性はありますが、引き続き効率化に向けた精査を組織委員会とともに行ってまいります。
 今後とも、こうした取り組みを都民の皆様にわかりやすくお伝えし、ご理解を得ながら、大会の成功とレガシーの創出に向け、着実に準備を進めてまいります。
〔三十三番原田あきら君登壇〕

○三十三番(原田あきら君) 都立病院について知事に再質問します。
 病院経営本部長は、一般会計からの病院会計への繰入金は赤字補填ではないと答弁しました。重要な答弁です。
 ところが、都民ファーストの会の政調会長代理の議員は、開会日にツイッターで、都立病院について、毎年四百億円の赤字を計上してきた、そう書いています。今、副政調会長の議員も、毎年四百億円の赤字を出して都税を拠出していると書いています。
 小池知事も、このお二人と同様、都立病院への一般会計からの繰り入れは、赤字補填だと考えているんですか、それとも、病院経営本部長と同様、赤字補填ではないと考えていますか。知事、大事な認識ですからお答えください。
 二問目です。
 都民ファーストの会の政調会長代理の議員は、同じツイッターで、都立病院の独立行政法人化について、東京大改革の象徴と書いています。
 小池知事も同じ認識ですか。知事、お答えください。
 三問目です。
 私は、独立行政法人化が公的医療の切り下げなどにつながった全国各地の事例を知事は知らないのですかと質問しました。ところが、知事は答弁せず、病院経営本部長が、個々の事例全てについて知事に報告しているわけではないと答弁しました。
 要するに、知事は全国各地で起きている独立行政法人化による公的医療の切り下げの実態を詳しく報告を受けていない、全国各地の事例をよく知らないということですね。知事いかがですか。答弁を求めます。
 四問目です。
 全ての都立病院、公社病院の地方独立行政法人への移行準備を開始するという方針について、私は、東京都として、いつ、どこで意思決定したのか質問したのです。
 ところが、知事は聞いたことに答えず、先日の本会議で準備開始を表明したと答弁しました。ごまかさないで聞いたことに答えてください。
 準備開始の方針は、東京都として、いつ、どこで意思決定したのですか。知事、はっきり答えてください。
 都立病院の最後に、病院経営本部長にお聞きします。
 本部長が、全ての都立病院、公社病院の地方独立行政法人への移行準備を開始するという方針を初めて知ったのは、開会日前日の十二月二日だったと聞いています。それは事実ですか。病院経営本部長が同席して、この方針を都として意思決定したことがあるとすれば、じゃあそれはいつですか。これについては、本部長の答弁を求めます。
 以上で再質問を終わります。(拍手)
〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕

○病院経営本部長(堤雅史君) 五点の再質問にお答えを申し上げます。
 まず、繰入金についてでございますが、先ほどご答弁申し上げましたとおり、いわゆる赤字補填ではないというふうに認識をしております。
 それから、第二点目のご質問でございますが、都立病院改革を不断に進めているところでございます。
 第三の、事例を知らないのかどうかということでございますが、先ほど申し上げましたとおり、地方独立行政法人に移行した先行事例については、機動的な人員確保等により、医療が充実していると認識をしております。
 先ほどお話のあった事例のうち、例えば、宮城県立循環器・呼吸器病センターの廃止につきましては、有識者等から成る県北地域基幹病院運営会議において検討されておりますが、ここでは、医療環境の変化に伴い患者の減少や医師不足が顕著になったため、圏域の総合病院の役割分担や連携により、地域の実情に応じた適切な医療連携の再構築が進められたものでございまして、地方独立行政法人への移行自体を理由とした廃止されたものという例は当たらないというふうに考えております。
 それから、独法の開始についての四点目のお尋ねでございますが、先ほど知事がお答えしたとおり、知事として、地方独立行政法人に移行する準備を開始する旨を議会の場で表明したものでございます。
 それから、最後の五点目、私へのお尋ねでございますけれども、私が、知事がご発言された内容を知りましたのは、先週の本会議の場でお聞きをしたところでございます。