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質問・条例提案

3月14日 予算特別委員会 代表総括質疑 曽根はじめ(北区選出)

2017年第1回都議会定例会 予算特別委員会 代表総括質疑 3月14日

曽根はじめ(北区選出)

築地市場の豊洲移転問題について
大型道路問題について

 

曽根委員 まず、築地市場の豊洲移転問題について質問をいたします。
 先ほど、自民党議員が豊洲新市場の汚染は法をクリアしているから問題ないという趣旨の発言をいたしました。しかし、食の安全・安心を守れという都民の声に押されて、石原都政ですら、法の基準を超えて、地上も地下も環境基準をクリアすることを約束したのです。二〇一〇年十月、石原元知事が豊洲移転のための用地購入や土壌汚染対策などの予算執行を表明した後、自民党自身が都の対策は法をはるかに上回る万全の対策と評価したではありませんか。
 ところが、地下水モニタリングで環境基準の七十九倍のベンゼンなど、基準を上回る汚染物質が多数検出されているのです。批判されるべきは、石原元知事とともに土壌汚染地への市場移転を推進してきた自民党であるといわなければなりません。
 一方、小池知事が豊洲移転をストップしたことは大変重要であり、都民の立場に立つ判断だということを申し述べておくものです。
 さて、石原元知事が、築地市場を深刻な土壌汚染地である東京ガス豊洲工場跡地へ移転を強引に進めてきた結果、豊洲移転にこだわる限り、東京ガスに対して譲歩に次ぐ譲歩を重ね、都の負担が六千億円にも膨れ上がりました。この負担はさらにふえ続けるという最悪の事態に立ち至っています。
 なぜ東京都がこのような事態に追い込まれ、負担がふえ続けてきたのか、これまでその真相はひた隠しにされてきました。しかし、ようやく三月十一日の百条委員会における我が党の吉田議員の尋問で、実は二〇〇一年七月十八日に結ばれた築地市場の豊洲移転に関する東京都と東京ガスとの基本合意に当たっての確認書という存在が初めて明らかになりました。
 確認書では、本来東京ガスも負担するはずだった防潮護岸の整備費用を免除することが明記されています。このため東京都は、新たに四百四十四億円も負担しました。また、土壌汚染対策とその費用は、本来、土壌汚染をつくった原因者である東京ガスの責任で行うべきであるのに、東京ガスはそれまで実施してきた部分的土壌汚染対策を行うだけで済まされ、土地の売買契約をすることが明記されています。
 この結果、環境基準の四万三千倍ものベンゼンなどの深刻な汚染が明らかにされたにもかかわらず、東京ガスの土壌汚染対策の新たな負担は七十八億円で済まされる一方、東京都はその時点でも五百二億円もの負担を強いられ、その後、都の汚染処理費用が膨らみ続けるレールが敷かれたのです。その後、都の負担はさらにふえて、現時点で七百八十二億円にもなっています。
 しかも、確認書では、東京ガスによる当初の汚染対策によって、東京ガス工場跡地を汚染がないものとして扱い、東京都が時価相当額で購入することが明記され、都は、深刻な土壌汚染がある土地を千八百五十九億円もかけて買う羽目になりました。
 この経過をもとに、最初に知事に伺いたいと思います。
 石原元知事のもとで、東京都が豊洲の市場用地購入に当たって、東京ガスの汚染原因者負担の責任を免除し、かわりに東京都が汚染対策費用の大半を受け持ち、今後の土壌汚染対策費用も負担し続けなければならないという、あってはならない事態を招いた、このことをどう捉えておられるでしょうか。また、今後どう対処していかれるでしょうか。

小池知事 このたび、私、都知事として東京大改革という五文字を正面に打ち立てております。それは、これまでの東京都の、都政のこの政策、これまでの長く続いてきた政策も、一旦時代とともに変わらなければならないものもあるでしょう。そしてまた、都政の体質といったものも変えなければならない。ガバナンスがどうだったのかということも、一度ここでチェックをしなければならない。
 そういったことを考えますと、今回のこの豊洲市場問題というのは全てを抱合しているように思うわけでございます。そのために、現在議会におかれましては、百条委、そして特別委員会を開き、その経過、どういう形で誰が何を決めたのか明らかにしつつある、そのご努力に敬意を表したく存じます。
 また、そういう中で、やはり都民に、なぜそうなって、どのようにお金が使われたのかということをしっかりと説明責任を果たさなければ、真の改革にはつながらないと、このように思っております。
 そしてまた、安全・安心についてのご議論もございましょう。しかし、そのためには、今進めておられる百条委員会を含めて、この議会のお役も大変大きなものがあるかと思います。
 そしてまた、さらに業者の方々は一体この後どうなるんだ、大変ご不安に思っておられる。そういったことについてもしっかりと真摯に対応して、そして次にどうするのかについては総合的に判断をしていきたい。このように考えております。

曽根委員 知事はぜひ、まさに都政の闇を抱合したともいうべき象徴的なこの豊洲問題で、この間の経過を繰り返さぬよう、徹底した調査と取り組みをお願いしたいと思います。
 こうした都民の食の安全・安心や市場業者の営業を軽視する都政が、石原都政に限らず、猪瀬、舛添の三代にわたって、立ちどまることなく進められました。
 東京都と専門家会議の都民と市場業者への約束は、汚染を地下に封じ込めることではなかったはずです。市場の安全・安心を確保するために汚染物質を取り除いて、地上も地下も環境基準以下にすることだったはずです。
 少なくとも、本来モニタリング調査を終えて、全て環境基準以下になったことが明らかになった上で建築工事に移るべきだったにもかかわらず、建築工事着工を進めた、石原知事の後の猪瀬知事の罪もまた重いといわなければなりません。
 東京都はなぜ地下水モニタリングを行う前に市場の施設の建設を始めたのかお聞きします。

村松中央卸売市場長 地下水モニタリングは、市場用地におけるリスク管理の一環として実施してきているものでございます。
 豊洲市場の建設は、土壌汚染対策の完了が、技術会議において確認されたことを受けまして、工事に着手いたしましたが、建設工事とモニタリング調査がふくそうする中、双方が円滑に進められるよう、さまざまな調整を行ってきたものでございます。

曽根委員 大変なふくそうの中で、モニタリングは相当苦労したということは後でも取り上げますが、とにかく地下水モニタリングをリスク管理の一環と捉える方が間違いで、これはリスクをなくすための努力をしなければならなかったんじゃないでしょうか。
 市場長は、あくまでもこの石原元知事以来のやり方を正当化したいようですけれども、それらの汚染対策の多くが、手抜きやごまかしがあって、結果としてほとんど破綻しているじゃないですか。
 しかも、施設建設の大規模工事中に地下水モニタリングをすること自体が極めて困難で、採水の作業員の安全を確保するのに苦労したり、結局のところ、汚染対策と建設工事を担当したゼネコンの指揮のもとに採水しなければならず、地下水の採水時間を確保することもままならなかったということではないでしょうか。こうしたことがまた地下水モニタリングの結果に反映した疑いも私たちは持たざるを得ません。
 そして、舛添前知事のときは、まだモニタリング調査が終わらないにもかかわらず、昨年の十一月七日に豊洲市場の開場日を設定したと。このことがまたその後の混乱を大きくした要因となったことは明らかであります。
 舛添前知事は、なぜ豊洲市場のオープンを十一月七日と決めたのですか。

村松中央卸売市場長 豊洲新市場の開場を十一月七日に設定したという理由でございますが、豊洲市場の開場は、まず、平成二十六年十二月十七日に開催いたしました新市場建設協議会におきまして、市場業者との合意を得て、平成二十八年十一月上旬と決定いたしました。
 この時期といたしました理由は、本体施設の竣工後に引き続いて行う市場業界による造作工事の工期や施設の習熟期間など、一定の準備期間が必要であること、年末年始の繁忙期を避ける必要があること、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に間に合うよう環状二号線を整備するためには、平成二十九年四月までに築地市場内の該当箇所の解体を終え、工事に着手する必要があることなどを総合的に勘案したためと認識しております。
 その後、平成二十七年七月十七日に開催いたしました同協議会におきまして、移転のために四日間の連続した休業日を設けるため、開場日を平成二十八年十一月七日とされたところでございます。

曽根委員 環状二号線ができなければ東京五輪がうまくいかないなどということはないし、現に今は環状二号線が間に合わないことを前提に交通対策を講じています。この点でも、都民に約束した市場の安全・安心より、とにかく築地の移転跡地を早く解体して、環状二号道路を最優先という政策をとってきた舛添都政の責任も重大だし、このやり方の誤りは明らかです。
 そこでお聞きしますが、小池知事が、この十一月七日開場、豊洲移転をストップしたことは極めて重要でした。改めてお聞きしますけれども、九回目のモニタリング結果について、高濃度のベンゼンや環境基準を超えるシアン、ヒ素などが延べ七十二カ所から検出されたことについて、知事はどう受けとめますか。また、昨年夏に移転延期の決断をしなければどうなっていたと考えますか。

小池知事 私が豊洲市場への移転を延期した理由の一つは、ご指摘のようにモニタリング調査が終わっていなかったということが一つあります。
 移転に当たりましては、食の安全・安心の確保を最優先にすることが豊洲の価値を高めると、このように判断したわけでございます。
 それから、もしそのまま開場したらどうだったかということでございますが、さまざまな不都合な問題が出ても、ひょっとしたら隠蔽されたかもしれないし、それから、それはあってはならないことでありますけれども、そこで開場した後での、その後の措置というのはどのようになっていたかというのは、さまざまなことは想像できるかと思います。
 それから、ご質問の中にも一つあったかと思いますけれども、私がちょうど都知事選のさなかの七月に、築地の解体の入札がもう行われていたということも非常に私の記憶に残っているところでございます。
 それから、第九回の調査結果でございますけれども、ご指摘のように、これまでと大きく異なりました。現在、専門家会議のもとで再調査を行っていることはご承知のとおりでございます。
 また、採水の方法についても、衆目の監視のもとにおいて行われ、さらにそれがクロスチェックをされるということでございますが、いずれにせよ、その結果を待つということには変わりございません。

曽根委員 私も、知事が十一月七日の開場をさせなかった決断が正しかったということは誰も否定できないと思います。開場した後に汚染が発見されたら、市場の信用が失墜し、取り返しのつかない事態になっていたことは明らかです。
 そして、この豊洲新市場がなぜ総額六千億円規模の莫大な費用に膨れ上がったのかと考えてみても、とにかく築地市場の豊洲移転を急がせるために躍起になってきた、この間、石原、猪瀬、舛添三代の知事のやり方に大きな原因があったことは、私は明らかだと考えます。
 築地市場の豊洲移転を決めた後、立ちどまり、再検討する機会は何度もありました。東京ガス豊洲工場跡地の買収を、土壌汚染がない前提で、相場の地価で買うことにしたことも大問題ですけれども、その後、四万三千倍のベンゼンなどの汚染が新たに発見された時点で、売り主責任で汚染を除去させない限り、豊洲の買収は停止させるべきだったはずです。それもやらないで、莫大な汚染対策費の大部分を都が負担して高値で買い取り、また今、住民訴訟で訴追されることになっています。
 また、施設建設についても、一回目入札の予定価格は安過ぎるとしてゼネコンに拒否され、二回目の入札では予定価格を一回目より六割も高く設定し、六つの街区とも九九%以上で一者入札をさせ、都の負担を大幅にふやしてしまいました。
 こうした誤りを絶対に今後繰り返してはならないと思いますが、知事、いかがでしょうか。

小池知事 これまでの経緯につきましては、今この議会において皆様方が真摯にご議論いただき、また、それぞれの関係者から、当時がどうであったのか引き出していただいているところかと思います。
 これらは、ただ検証するということではなく、今後の都政をしっかりとした見える化、そしてまた、都民を第一に考えているのか、そして、都税を払っていただいている納税者にとって、市場の会計と違うという話ではございますが、しかしながら、金目の話でございますので、やはりお金の使い方がどうなのかということにもご理解をいただかなければなりません。
 これらのことを通じて都政への信頼を増し、そしてまた、都の職員も士気を高めていくというプラスの方向に持っていきたい、このように私は考えているところでございます。よろしくお願いします。

曽根委員 ぜひこれまでの多額の犠牲をもたらした誤りを繰り返すことなく、ぜひプラスの方向で都政を本当の都民ファースト、都政の見える化、透明化の方向で進めていただきたいと思います。
 現時点で豊洲問題で重視しなければならないのは、一回目から七回目までの地下水モニタリングでは、全て環境基準以下であり、八回目で環境基準を少しオーバーし、九回目では環境基準の七十九倍のベンゼンを初め、多数のポイントで汚染が見つかったという事実です。
 その点で、我が党の独自調査と先日の特別委員会での参考人質疑で、一回目から八回目までと九回目のモニタリング調査に大きな違いがあったということがわかりました。
 改めて市場長に伺います。
 一回目から九回目のモニタリングを依頼する際に、各測定ポイントの井戸の水を採水の前にパージする、つまり水抜きを行う作業を行ってから、どれだけの時間を置いて採水するよう指示したんですか。

村松中央卸売市場長 地下水の採水方法につきましては、発注時の仕様書や打ち合わせの際に、土壌汚染対策法のガイドラインや、都が策定いたしましたモニタリング計画書に沿って行うよう指示しております。
 このガイドラインや計画書には、パージから採水までの時間について規定されておりません。
 なお、第九回のモニタリング調査に当たって、入札参加者からの質問に、パージ作業及び採水作業は同日を想定している旨、回答いたしました。

曽根委員 実際のところ、一回目から八回目までは、実際には、パージして翌日採水をしているということが先日の参考人質疑でわかりました。
 ところが、九回目はパージと同日の採水を行ったと、そのように質問に答えて、想定といいますけれども、事実上指導したと。ここだけでも大分条件が違っているわけですね。どちらが正しい適切なやり方だといえるんですか。

村松中央卸売市場長 国のガイドラインには、パージ後の採水に関しまして、採水の方法や深度については定められておりますが、時期について明確な規定はございません。豊洲市場用地におきます地下水モニタリング調査は、現場の作業状況等に即して行われたものと認識しております。今回の専門家会議の再調査におきましても、それぞれの井戸の復水の状況に応じまして、パージの当日または翌日に採水しております。
 なお、これまでのモニタリング調査が適切に行われていたかどうかにつきましては、専門家会議において検証していただいているところでございます。

曽根委員 国のガイドラインに、パージから採水までの時間が書いていないと。これは、当然ながらたまっていた水は抜いて、本来の地下水を採水するよう書いてあるわけですから、揮発しやすいベンゼンなどを測定するのに、翌日まで放置して採水などは国も想定していないから書いていないだけなんですよ。
 専門家会議も、実際に再調査の際には、一時間程度で再調査をしています。パージと採水と分析というのは一連のモニタリングの作業です。特にパージと採水の時間をあけるのは、測定値に影響を与える最悪の手抜きです。
 ベンゼンというのは、水を入れた試薬瓶の中に少し空気が残るだけでも揮発するとまでいわれている、そういう揮発しやすい物質ですから、時間を置くことは実際のところ大きな誤りだといわなきゃなりません。
 モニタリングに対する市場の当局の対応は、正確な汚染値を出そうという姿勢に非常に欠けるといわざるを得ないと私は思うんです。
 それで、九回目の採水に、市場はかなりきちんと立ち会ったというふうなことが先日、参考人質疑で出ました。そして、一回目から八回目の方は、立ち会ったけれども記録がないという話でした。これ、どうしてこれだけ違うんですか。

村松中央卸売市場長 これまでのモニタリング調査につきましては、全ての井戸での採水状況を写真や資料で確認しております。第一回から第八回までの調査における都の監督員の立ち会いにつきましては、正確な記録が残っておりませんので、回数が不明でございます。
 第九回の受託事業者は、豊洲市場において調査をすることが初めてということになりますことから、十日間の作業実施日のうち九日間立ち会っておりました。
 また、先ほどの件でございますけれども、パージ後の採水までの時間でございますが、国のガイドラインには明確な規定がございませんし、また、今回の専門家会議の再調査におきましても、パージの当日のときもありますし、復水状況によっては翌日に採水している場合もございます。

曽根委員 水が枯れかかった井戸で、翌日まで待たないと復水しない場合には、当然復水を待たざるを得ないじゃないですか。そういう例外的なものだけ取り上げて、いかにも違いがないかにいうのは、全くその実態を無視しているといわざるを得ません。
 それに、(パネルを示す)ここで私は、皆さんのところにも資料があると思いますが、一回目から三回目、これは日水コンが採水を担当したと、四回目から八回目はゼネコンの責任で行った、九回目だけ一般競争入札で一社が全てを対応したという、この地下水モニタリングのそれぞれの違いを表にまとめてみました。
 これで見ても、先ほど申し上げましたように、まず、採水の作業がベンゼンなど揮発しやすい成分ができるだけ正確に値が出るようにやっているのは、やはり九回目である。
 ただ一回だけ、復水しないから翌日まで待ってからというふうに申し出たら、東京都の方から、いや、そのパージした水をそのまま使えといわれて、やむなくそのサンプルに使ったと。これは東京都の指示でやったということはありましたが、そのほかは全て当日のうちに採水をしています。
 それから、職員の立ち会いも、十日間のうち九日間は、九回目は立ち会っていて、五十九カ所も井戸が破損していたり、それから水に潜っちゃったりしていたそうですけれども、そういうものの対処も逐一東京都に説明をし、相談しながら、採水方法を、場合によっては修理もしてやったということなどを見ても、九回目のモニタリング調査こそ、一回目から八回目までに比べて信頼性が高いことは明らかじゃないですか。
 しかも、そこで、モニタリングの結果が、かなり深刻な汚染が出たと。これは間もなく再調査の結果も出るでしょうから、実態はより正確にわかってくるでしょうけれども、私は、このために、せっかく真面目に採水作業に取り組み、分析も何度も機械を変えたりして取り組んで、そして高い値が出たので、急いで東京都に連絡もしたら、それは伏せておけといわれて、そういうふうな真面目に取り組んだ会社が、専門家会議では暫定値扱いされて、風評被害の窮地に立たされていると。こんなことあってはならないと。私も昔、化学の実験の仕事についていた者として、これはひどいというふうに思いますよ。
 これまでのやりとりを聞いて、知事の感想を少しお聞きしたいんですけれども、私はもう、一回目から八回目、東京都も立ち会っていないゼネコン任せ、しかも工事やっているトラックやブルドーザーが走っている脇で採水や復水、パージをやっているという大変な作業をやっていたそのモニタリングと、九回目で初めて、ゼネコンも関係ない、井戸の設計をした日水コンも関係ない、客観的に競争入札で選ばれた会社が一社で全部責任を持ってやったと。この違いがこのデータにも私は影響しているんじゃないかと思いますが、知事の感想はいかがでしょうか。

小池知事 地下水モニタリング調査でありますけれども、いうまでもございません。食の安全・安心にかかわるということで、都民の信頼と納得を得るための一つの適切な方法で実施される必要があるわけでございます。それによって都民の信頼と納得が得られると、この方向を想定するわけでございます。
 特別委員会の方でも、これまで採水や分析に携わった事業者、それぞれの調査方法がつまびらかになって、異なる取り扱いがされてきた点も、今も先生のご質問にもあったかと思います。
 そして、今回の専門家会議の再調査においても、それぞれの井戸の復水の状況に応じて、パージの当日または翌日に採水をしているということでございます。
 これまでのモニタリング調査が適切に行われていたかどうかについては、専門家会議において検証していただき、また、十九日の専門家会議で、この結果についてもご議論いただけるものと、このように考えております。

曽根委員 ぜひ知事には、市場当局への適切な指導監督を強く求めておきたいと思います。
 この問題の最後に、築地市場の地下の汚染問題についてもただしておきたいと思います。
 今回、築地の建物の改修の際、市場当局が出すべき届けを怠ったことから、築地の地下の汚染が取り沙汰されていますが、築地市場の地下の汚染は、これまで調査されたことがありますか。

村松中央卸売市場長 中央卸売市場では、築地市場現在地再整備事業におきまして、平成三年の環境影響評価書作成のため、平成元年に土壌調査を実施いたしました。
 この調査は、築地市場内の十六地点におきまして、鉛、水銀など十項目の土壌調査を実施したものでございまして、当時の基準を満たしております。

曽根委員 このときは、米軍のランドリー工場で使っていたといわれる有機溶剤は調べていますか。

村松中央卸売市場長 先ほどご答弁いたしました調査につきましては、当時、都の公有地取得に係る重金属等における汚染土壌の処理基準に基づき実施したものでございます。主に重金属を対象としておりまして、揮発性あるいは有機溶剤、こういった物質は含まれておりません。
 なお、今後実施いたします環境確保条例に基づく調査におきましては、こうしたお尋ねの物質につきましても対象になると考えております。

曽根委員 現行制度では、築地市場内で土地を掘り返すような場合は、きちんと届け出を出して、土壌汚染状況を調べて対応する必要があります。
 海軍工廠やガソリンスタンド、米軍のランドリーの有機溶剤など、どの程度かは不明ですが、土壌汚染の原因になり得るからです。
 同時に、築地の地下汚染を豊洲の土壌汚染と同列に見るのは全くの誤りです。三十年以上にわたり、ガス工場として大量の廃棄物とタールを出し、そのかなりが地下にしみ込んでいた実態を、先日、百条委員会で、我が党の吉田議員が当時の従業員などの具体的な証言をもとに明らかにいたしました。
 豊洲市場用地では、建物地下には、今後の対策も決まっていない砕石層もむき出しになっている状態です。また、一月の九回目のモニタリング調査の深刻な汚染状況も明らかです。
 築地市場では、東日本大震災のときに地盤の液状化や噴砂現象が起きたことは記録されておりますか。

村松中央卸売市場長 東日本大震災発生後、築地市場において各施設の被害状況を点検した結果、液状化による被害や噴砂現象は確認されておりません。

曽根委員 築地と豊洲とはこの点で全く違います。豊洲では、東日本大震災の発生後、百八カ所で液状化や噴砂現象が確認をされているわけです。
 あわせて、築地のくみ上げ海水の浄化装置が今古いため、トリハロメタンが出ている問題なども当然解決できるし、また解決していかなければならない問題であることを申し上げておきたいと思います。

 

大型道路問題について

 それでは、次に、二つ目のテーマである大型道路問題について質問いたします。
 石原都政以来、この間、予算をふやし続けてきた中で、来年度予算で若干ですが減額をされました幹線道路の問題です。
 知事は先日の我が党の代表質問で、少子高齢化が進む中、社会保障関係予算の増大が見込まれ、既存インフラの老朽化対策も急がれるもとで、投資的経費の中でも、新規の大型開発や不要不急というべき事業を精査することが必要ではないかとただしたのに対して、道路を初めとする都市インフラの整備は、都民の利便性や東京の国際競争力向上に必要不可欠の取り組みとして、見直すべきものは見直しを行った上で着実に進めていく必要があると述べられました。
 我が党は一貫して、道路全般を不必要などとは主張しておりません。しかし、この間、半世紀以上前に計画がつくられ、まちの状況も一変した現在の状況の中で、具体的な一つ一つの道路計画について、住民に余りにむごい負担や追い出しを強いるものにならないのかどうか、防災対策としてもほかに手段がないのかどうかなど、それこそ住民の視点に立って、一つ一つ客観的に吟味し、知事も述べたとおり、見直すべきものは見直していく必要性があると考えております。
 そこで、きょうは具体的な路線として、既に事業化されている特定整備路線の中でも、住民にとって余りに苛酷な影響のある北区の十条地域を南北に縦断する補助七三号線について質問したいと思います。
 この路線、石原都政の最後ですが、木密十年プロジェクトの一環として、延焼遮断帯で住宅密集地域を囲んで燃え広がらないまちをつくるとして、十年以内に完成するという特定整備路線が指定されました。しかし、今まで優先整備路線にも入っていなかったり、また、優先整備路線から外された路線まで急に指定したやり方は、余りに唐突で乱暴な決め方でした。
 お尋ねしますが、特定整備路線については、重要な都市基盤として地元区の意見を聞いて選定したとしていますが、私は、特定整備路線が全てがだめだとはいいませんが、しかし、この路線の選定に当たっては、住民の声を聞く場を持っていませんでした。なぜパブリックコメントなどをやらなかったんでしょうか。

西倉建設局長 都は、未曾有の大規模災害をもたらしました東日本大震災を踏まえまして、東京を高度な防災都市へと生まれ変わらせるため、可能なものから速やかに実行に移すことといたしまして、平成二十四年一月に、木密地域不燃化十年プロジェクトを策定いたしました。
 プロジェクトの柱の一つである特定整備路線は、延焼を遮断し、避難路や緊急車両の通行路となるなど、地域の防災性を向上させる重要な都市計画道路でございます。
 選定に当たりまして、防災上の課題や住民の意向等、地域の実情に精通している地元区へ意見照会を行いました。
 事業化に当たりましては、地元説明会を開催し、事業の必要性や進め方を説明いたしますとともに、さまざまな意見を聴取しております。
 さらに、事業着手後も民間事業者を活用した相談窓口を設置するなど、個別の要望にきめ細かく対応しております。
 今後とも、住民の理解と協力が得られるよう、丁寧に対応してまいります。

曽根委員 結局、選定の段階では区の意見しか聞いていないんですよね。住民に説明会もやっていないし、パブコメもやっていませんね。説明会を開いたのは事業化の申請の段階です。
 通常、都市計画道路なら、約十年ごとの見直しで、今後十年間の間に事業化していくという、いわゆる優先整備路線に位置づけるかどうかを、不十分ではありますけれども、パブリックコメントで意見を聞き、選定するわけですから、特定整備路線はその段階を飛ばしているわけです。非常に乱暴なやり方だと私は思います。
 しかし、その中に、候補路線段階で一つだけ除外された路線があります。それは私の地元北区の補助八一号線なんですが、その一部が特定整備路線の候補段階で除外されていますが、どのような経過だったんでしょうか。

西倉建設局長 補助第八一号線の放射第九号線から放射第一〇号線までの区間につきまして、平成二十四年六月に特定整備路線の候補区間として選定いたしました。
 同年十二月に、地元の北区長より、補助第八一号線のうち、補助第一八一号線から放射第一〇号線までの区間を除外してほしいとの要望書が提出されました。
 このため、都は、区の意見を尊重し、補助第八一号線の一部区間を候補区間から除外いたしました。

曽根委員 今の建設局長の答弁を聞いても事態はわからないんですけれども、実はこの件は、地元の我が党の区議会議員が、八一号が候補路線に入ったことを区議会の委員会報告で聞いて、区のホームページで確認したんです。よほど注意しなければ一般区民は気がつきません。
 しかも彼は、その路線がはるか以前に一度事業化されかかったときのことを覚えていました。この道路が長い歴史を持つ名刹である無量寺の本堂を丸ごとと墓地の一部を飲み込む計画であって、しかも斜面を下っていく道路計画であるため、沿道に建っているマンションは玄関前がいきなり二メートルほどの段差になるなど、とにかく道路整備が極めて困難なことをよく知っていたので、急いで無量寺の住職さんや関係自治会に知らせ、まちぐるみの反対が広がって、わずか数カ月で反対署名が集まり、区長もやむなく都に除外を申請したんです。
 ですから、候補期間中にもっと地元住民への説明やパブコメなど意見を聞く場があったら、この二十八路線の中で、ほかにもここは無理だという声が多数出された路線があったはず。だからこそ、事業化された後も特定整備路線の多くのところで反対の声が上がっているんではないでしょうか。
 ところが、八一号線が唯一除外された一方、最初に候補に入っていなかった路線が後で加わったのが、やはり北区の補助七三号線を含めて五路線ありました。
 補助七三号線は、十二年六月の第一次候補区間の発表には入っていなかったにもかかわらず、なぜ十月末の第二次の選定の中に突然加えられたのか、簡潔にお答えください。

西倉建設局長 特定整備路線の候補区間は、平成二十四年六月及び十月の二回にわたり選定いたしました。
 一回目では、防災都市づくり推進計画におきまして延焼遮断帯に位置づけられ、災害時における延焼遮断等に大きな整備効果が見込まれます整備地域内の新設道路等を選定いたしました。その際、候補区間を追加して選定することもあわせて公表いたしました。
 二回目では、延焼シミュレーションにより、高い延焼遮断効果が確認できました補助第七三号線を含む五区間を追加して選定いたしました。
 なお、補助第七三号線の選定に当たりましては、地域の実情に精通している北区へ意見照会を行いまして、区からは、沿道の防災まちづくりをより一層推進する効果が期待できるので、強く要望するとの回答を受けてございます。

曽根委員 地元に精通する北区というふうに何度か出てきたので申し上げますけど、八一号線だって最初北区は推薦したんですよ。それで問題になったら、後で区長みずから取り下げたんですよ。北区もそういう状況なんですよ。
 それで、しかし都の問い合わせに区が回答した資料の中でも、補助七三号線には、商店街から地域の分断を招くと反対意見が出てくることは、都に上げた資料でも明記されていました。にもかかわらず、なぜ計画に後で押し込まれたのか、私は大変重大な疑問があります。
 (パネルを示す)そこで、驚くべきことに、二十八の特定整備路線は、不燃化十年プロジェクトの中心の事業ですから、燃え広がらないまちづくりのために、全て延焼遮断帯の位置づけがされていると私も思っていたんですけど、なぜか補助七三号線だけは延焼遮断帯の位置づけがなかったし、事業化された現在も、この路線だけが延焼遮断帯に位置づけられていないというのはどうしてですか。

西倉建設局長 補助第七三号線が通ります十条・赤羽西地域は、木造住宅密集地域のうち、災害時に特に甚大な被害が想定される整備地域に指定されておりまして、防災性向上が喫緊の課題となっております。
 補助第七三号線は、延焼シミュレーションにより、高い延焼遮断効果があることを確認してございます。さらに、避難場所への避難路や緊急車両等の通行路となるなど、この地域の防災性向上に大きな効果を発揮いたします。
 また、地域の実情に精通している北区に意見照会を行いまして、区からは、沿道の防災まちづくりをより一層推進する効果が期待できるので、強く要望するとの回答を受けてございます。
 これらのことから特定整備路線に選定しております。

曽根委員 私が聞いたのは、なぜ延焼遮断帯に位置づけないのかと。今のようなお話が事実で、シミュレーションもやった、北区からも延焼遮断効果があるといわれている、それで、この地域は確かに十条は木造密集地域、大変ですから、だったらば、延焼遮断帯に位置づければまだ話は通るんですけれども、なぜいまだに位置づけがないんですか。

西倉建設局長 延焼遮断帯にもともと位置づけられている特定整備路線とともに、シミュレーションによりまして高い延焼遮断効果があることを確認した補助七三号線を定めているということでございます。

曽根委員 十条の木造密集地域の中にこの計画線があるということは、確かに木造密集地域、防災のための何らかの手だてや施設は私は必要だと思いますが、木造密集地域だから道路をつくるのが大変だという側面もあるわけですよ。
 これは写真だけで、皆さんのところに資料はないんですけれども、これ、七三号線をどういう状態で十条のまちを通るのかというのを、五階建てのビルの屋上から写真を撮ったものです。これも最近、テレビの報道などでもちょっと出るようになりました。
 ここにあるのが十条銀座商店街のアーケードの屋根です。そこから大体二十メートルぐらい西側に、ほぼ平行して補助七三号線、大体二十メートルで、環状七号線の接続部分は三十メートルで、環七よりも広くなるんですよ。今現在、道路は全くありませんので、わずかな距離で二百五十棟の建物が立ち退きになります。
 これが何で延焼遮断帯にならないのかと私もちょっと不思議だったんで、調べたんですけれども、昭和五十年代ぐらいまでは延焼遮断帯の位置づけがあったみたいです。
 しかし、東側に新幹線ができたんですよ。東北・上越新幹線の高架橋が。それ以来、そちらが延焼遮断帯となって、七三号線は外れたんです。
 私は、外れた理由は幾つかあると思います。それは、一つは、余りにも道路をつくるの大変だから、いつできるかわからない、優先整備にもちろん入っていません。
 したがって、いつできるかわからない道路を延焼遮断帯と位置づけても、それが実現するのが遠い先になるから、はっきりいって計画を立てにくいじゃないですか。もっと現実的な防災の延焼遮断の方法を考えるしかないじゃないですか。普通は。
 しかも、これは、この補助七三号線を考えたときに恐らく行われたと思いますが、都と区のまちづくり協議会というのがあります。これは開示請求していただいたんですけれども、その会議の中で、東京都の職員の人は--補助七三号線の延焼遮断帯といっても、すぐ隣、東側にJRの埼京線がある。(パネルを示す)大体百五十メートルぐらい、ほぼこれも平行して南北に走っている埼京線が通っています。この埼京線の立体化というのはずっと課題になっていて、いよいよ今度事業化するということになって、都市計画を決めようとしています。この埼京線を立体化すれば、ここにも延焼遮断効果が生まれるから、すぐ平行して南北方向に同じ機能を持つものは二つは要らないんじゃないかという話になるということを、東京都の職員の人も都と区の協議会の中で発言しているんですよ。したがって、これ、私はもっともだと思うんですよね。百五十メートルしか離れていないんですから。
 それで、ここも結構、線路の間の住宅などの距離がありますから、立体化事業の中で、住民の人は、線路が地下に入れば上がオープンスペースになりますので、防災の機能、一般車両が入れない、本当に避難路とか緊急車両のため、または防災施設のためのオープンスペースができるということを期待しています。そういうことができるということは、この七三号というのは延焼遮断という効果の点では、かわりはあるということは間違いないと思うんですが、いかがでしょうか。

西倉建設局長 繰り返しになりますが、補助第七三号線は、延焼シミュレーションによりまして高い延焼遮断効果があることを確認しております。
 さらに、避難場所への避難路や緊急車両等の通行路となるなど、この地域の防災性向上に大きな効果を発揮するということでございます。

曽根委員 大型道路をつくれば、大なり小なり延焼遮断効果は出ますよ。どんなにシミュレーションをやってもそれは出ますよ。
 ただ、この道路は南北方向です。この地域の東京の全体の季節風は、八割方南北方向の風なんです。したがって、東西方向の道路だったら延焼遮断効果は、より高いでしょうけれども、これは南北なんです。
 それにしても、道路をつくればそういう効果は出ます。しかし、問題は百数十億円の多額のお金をかけて、そういう道路をつくって、かわりはないのかと、ほかの方法はないのか。住民、二百五十棟、大体その倍ぐらいの人口を追い出すことになりますけれども、そういうものにかわる道はないのかと。住民の皆さんの思いを受け入れたでしょう。そういうことを考えるのが私は政治の力だと思いますが、その点で、改めて、七三号線は、東京都の防災上の位置づけとしてはどういう道路ということで位置づいているんでしょうか。

西倉建設局長 特定整備路線として二十八路線、二十五キロメートルが位置づけられておりますけれども、その中の一路線ということでございます。

曽根委員 そうですか。そうすると、防災上の正式の位置づけはないのに特定整備に入っているだけということですか。

西倉建設局長 防災上の位置づけは、特定整備路線ということでございます。

曽根委員 私は、東京都の防災の計画というのは防災まちづくり推進計画というのが、昨年改定されて見直しをされたばかりですね。その中で、よく見てみたら、この補助七三号線というのは避難路扱いなんですよね。延焼遮断帯にはなっていません。避難路として扱われていると。
 (パネルを示す)避難路というんだったら、私は大型の道路をつくらなくても、例えばこの十条銀座商店街はアーケードがありますが、このアーケードには連結送水管が通っていて、水利施設があるんですよ。ですから、消火活動もこのアーケードを使ってできるようになっているんです。
 そういう意味では、非常にすぐれた避難路になるんです。商店街の中は車もほとんどふだん入りませんから。そういう意味では、住民が本当に大変なときに、広域避難場所に避難する、この道路でいうと、北側は清水坂公園という大きな公園があり、南側は家政大学の敷地になりますが、そういうところに避難するのに、この大型道路で住民を多数立ち退かせて大型道路をつくらなくても、現在ある商店街のアーケードや、それから、道路でいえば、このさらに東側には、今、事業を推進している補助八三号線、旧岩槻街道というのも二十メーター道路を今つくっているわけですね、半分ぐらいできています。
 そういう路線がもう既に事業化されているわけですから、七三号線をどうしてもつくらなければならない理由というのは、防災上でいうと、かわりはあるんじゃないかというふうにいわざるを得ないんですが、建設局長に何度お聞きしても特定整備路線だというお話だけなので、あれなんですけれども。
 この道路のために、私、ちょっと調べてみて驚いたんですが、十条の駅の周りで次々とまちづくりが今進められようとしています。例えば七三号線の南側の出口、南のところに、十条駅前広場にかかりますが、この十条駅前広場は今再開発をやろうとしています。したがって、再開発の中で七三号線をその部分だけつくるわけです。そこだけ道路事業じゃないんですね、その南側はまた道路事業になりますが。
 つまり、再開発事業ができないと、補助七三号線というのは駅前通りの出口がなくなっちゃうんです。七三号線が事業化されましたので、一気にこの十条駅前西口再開発事業が最近、地権者の合意を得たということで、総会を成立させたということで、事業に入ろうとしております。
 ところが、この再開発が進むと何が起きるかというと、次に、埼京線の立体化事業というのが今計画されて、これも都市計画決定を間もなくしようとしているんです。住民の願いは、先ほどいったように地下化なんですけれども、実際は、東京都と北区は高架にするということで計画しています。
 この高架にしますと、今の技術だとどうしても側道が要るんですね。線路を一回ずらしますので。したがって、東側、埼京線に沿って約十メートルから六メートルの幅で、また住民の追い出しになるんですよ。百十棟の建物を、線路の脇、立ち退きになるんです。
 それで終わりじゃないんですね。その立体化を進める中で、区役所の通りが--役所前通りというのがあって、いちょう通りともいいますが、これは東西の通りで、駅前の通り、ここが今十八メートル道路ですけれども、歩道を広げるということで、三十メートルに広げると、両側を広げるという計画も浮上しています。
 この十条駅を取り囲むようにした道路と再開発、埼京線の立体化事業によって、全てが住民追い出しですから、合計すると五百棟近い建物の居住者、それから店舗は出ていかなきゃならないんですよね。
 とても代替地なんか到底間に合わないし、大体どこに行けばいいんだという話になると思うんですが、これについて、東京都の方は代替地を用意できるんですかね。

西倉建設局長 事業用地の取得に当たりましては、都の損失補償基準に基づき、適正かつ公平な補償を行っておりまして、関係権利者の折衝に際しては、用地取得の進め方や補償の考え方などを、お一人お一人に丁寧に説明を行っております。
 代替地につきましては、関係権利者の意向を踏まえ取得に努めてございます。
 さらに加えまして、関係権利者の移転先につきましては、都が保有する代替地だけではなく、民間事業者を活用した相談窓口を設置し、民間不動産物件の紹介など、生活再建に向けたサポートをきめ細やかに行っております。
 引き続き、代替地の確保に取り組むとともに、関係権利者の理解と協力を得ながら用地取得を進めてまいります。

曽根委員 代替地確保は到底間に合わないと思いますよ。この道路が通っている地域の人口を私は調べてみましたが、一万三千人でした。四百五十から五百棟の建物を立ち退かせれば、大体その一割から二割ぐらいの住民が出なきゃならないと。
 例えば道路の半分取られるお宅は大変なんですよ。これは前にもちょっと、昨年のこの予特でもやりましたけれども、残った半分を普通に建てかえできるかというと、そうじゃないんですよね。幹線道路ですから、沿道は容積率の規制がかかって、七メートル以上、耐火もしくは準耐火建築が義務づけられるわけですから、残った狭い敷地の中に七メートル以上の建物を建てなきゃ、その方は、その場所に残れないわけです。
 それから、この道路でほとんど丸々アパート経営をしていた方が飲み込まれた場合には、そのアパートを建てた借金が返せなくなる可能性があるわけで、自己破産という危険も多数出てくるわけです。
 したがって、道路を一本通すということは、沿道の居住者の方にも大変な影響が出るということを、私はやっぱり覚悟して、事に当たらなければならないということは強調しておきたいと思うんです。
 この七三号線の北の外れで、十条銀座商店街からつながっている富士見銀座商店街の北半分ぐらいが斜めに交差して店が取られることになっているんで、この商店街の会長さんほか、大変反対が強いんですけれども、その会長さんがおっしゃっていました。
 実際にまちに説明に行っているのは北区の担当者ですが、北区は、皆さんが協力してくれれば、二十年、三十年後に、この十条はにぎわいと安らぎのまちになると盛んにいうと。しかし、自分たちが出ていって商売もできなくなって、にぎわいだ、安らぎだといわれても、どうしようもないというふうに会長さんはおっしゃっていました。私、そういうことはやっぱりあると思うんですね。
 道路の両側を拡幅される駅前通りの両側のお店もずっと回りましたけれども、皆さん、例えばスーパーの後ろ三分の一しか残らないと。店舗展開もどうにもならないと。しかし、うちはパートを二十人雇っているから、どうしても食べていかなきゃならないと。近所の方をパートに雇っているんで、その人たちの生活も考えなきゃならないと。そんなに身動きがとれないんだというようなお話もスーパーの店長さんはしていましたし、こういう一つ一つの事情がやっぱりあるということを、ぜひ東京都並びに小池知事にわかっていただきたいと思います。
 それで、知事にお聞きしたいんですけど、ここの十条には五つの商店街があります。よく知られているのは十条銀座商店街という都内でも有数の商店街がメーンで、そこにつながっている富士見銀座商店街、仲通り商店街、いちょう通り商店街、中央商店街と五つあるんですけど、ここは、以前は東京都や北区がまちづくりを進める、これにはできるだけ協力をしたいという、少なくともニュートラルで、反対はしたくないという立場でしたが、一つの商店街は、道路拡幅で両側ともほとんどの店がなくなってしまうということなどもあって、やはりこれはまち全体の問題だということで、今、五つの商店街の会長さん連名で、七三号線並びに駅前の通り、八五号線の拡幅などは見直してもらえないかという要望をまとめつつあるということらしいんですが、ぜひ、こういう声を、北区には出しているらしいんですけど、なかなか話は聞いてくれないということで、知事のところにも要望を出したいというふうな話でしたが、知事はこのことをお聞きになっているでしょうか。

小池知事 ご指摘の知事宛ての要望書というのは、私のところには届いておりませんが、今お話のありました北区の商店街の皆様方からの要望書、昨年六月に準備されたものと聞いておりますけれども、その内容については承知をしているところでございます。

曽根委員 代表質問で私たちが知事に特定整備路線のことをお聞きした際に、小池知事は、燃え広がらないまちをつくるということを、このお答えの中で三回おっしゃっているんですね。
 燃え広がらないまちをつくる、これは阪神・淡路の震災の経験がおありになるので、あのときの痛恨の思いだと思います。それはすごくわかるんですが、この補助七三号線というのは、行政上も、いわゆる燃え広がらないまちをつくるメーンの施設としての延焼遮断帯には位置づけられていない、かわりがあるということの位置づけになっている道路なんですね。これが二十八路線の中でただ一本です。
 私たちも最近発見したんですが、そういうことがあるということや、それから、この七三号線は一本だけ通すという話ではなく、その先に再開発があり、それと交わる区役所の通りがあり、また、商店街の影響や駅前の立体化、高架化事業など、関連して物すごいまちづくりの計画が動いているために、数百の世帯が影響を受けるという大きな問題を抱えております。
 したがって、その出発点である補助七三号線については、こうした地域の実情を踏まえて、知事にも住民の皆さんの声や、先ほど申し上げた商店街の要望なども、できれば直接お聞きいただいて、見直すべきものは見直すというふうなことは、ぜひ取り組んでいただきたいと。
 これまでの質疑を聞いて、都民ファーストの観点で、この路線を特定整備路線とした決定過程から検証していただきたいわけです。
 そして、延焼遮断帯としても位置づいていない、しかも全く現道がない、二百五十軒も立ち退く、立ち退かされる、商店街にも影響の大きい、こういう困難な道路計画を、防災の緊急整備でなぜ事業化しなければならないのか。都民ファーストの立場から、ぜひ住民の意見を聞いて、立ちどまり、見直していただきたいと思いますが、知事の積極的答弁をお願いいたします。

小池知事 先ほども申し上げましたように、要望書、私自身は受け取っておりませんが、その内容については承知をしているところでございます。ましてや今、先生はずっと熱弁を振るっておられました。
 そして、この特定整備路線についてはさまざまなご意見があることは承知をいたしております。道路問題というのは、無電柱化に取り組んだときにもつくづく思うんですけれども、総論賛成、各論反対で、うちになると、自分がかかわってくると、これはなかなか厳しいねということになります。
 ただ、やはり私は、木密地域の不燃化というのは、都民の生活、命、財産を守るために一刻も早く取り組むべき課題であり、そのためには、今、収用の担当も一軒一軒歩いて、いろいろ努力もしているわけでございますけれども、そして関係権利者一人一人へ丁寧にご説明もしているということでございます。
 そういう中で、理解とご協力を十分に得ながら取り組んでいくように、そして、まち全体の安心と安全を確保していくということ、これを一つずつ進めていきたいと、このように、先生のご質問というか、お話を聞いて、改めて感じたところでございます。

曽根委員 一つの防災のためのまちづくりで、いろんな手法があると思うんですね。同じ十条のまちでも、これは最後のパネルですけれども、中央商店街という先ほどいった五つの商店街の一つですが、篠原演芸場という大衆演劇の、恐らく二十三区で一つだけ残っているんですが、この演芸場がある通りです。
 幅は狭いんですけれども、この商店街に面したところを、建物の所有者が不在になったということで、ここを公有地で北区が買ったわけです。その先も、持ち主さんが可能なところは公有地で買っていって、六メーター以上の消防車が入れる通りを一つ一つ丁寧につくっているんです。真っすぐは通らないですよ。しかし、こういうまちづくりの防災のやり方というのもあるし、強制はなく、住民の事情に合わせて、まさにまちの中から安全をつくり出していくというやり方もあるわけですよね。
 それから、先ほども申し上げましたが、住民の皆さんが一番期待しているのは、やはり埼京線は今高架化という計画ですけれども、できれば地下に線路を入れて、その費用は若干かかるでしょうけれども、しかし、それによって上にスペースをつくることで、一般車両の入らない防災のためのオープンスペースをつくるということが可能になる、さまざまな延焼遮断も含めた防災の機能を可能にするということで、こうしたさまざまな手法も考えて、ぜひ十条のまちづくりは、七三号線しかないということではなく、さまざまな可能性を検討してもらいたいという意見を聞いております。
 そこで、知事にちょっともう一回お聞きしたいんですけれども、延焼遮断帯でない七三号線の道路、住民がかなり出なきゃならない、この道路にこだわらずに、本当に十条なら十条のまちにふさわしい、防災の燃え広がらないまちづくりの道を考えていただくということは可能でしょうか。いかがですか。

小池知事 セーフシティーを標榜いたしております私といたしましても、やはり安心・安全なまちづくりという、さらには、三十年間で七〇%の確率で大震災が襲ってくるかもしれないという中において、できることは一つずつ可能にしていきたいと考えております。
 特定整備路線については、先ほども申し上げましたように、さまざまなご意見がございます。うちの裏庭にはやめてねというような言葉が、ニンビーというのがあるんですけれども、裏庭ではなくて、自分のうちそのものになってきたときは、やはり皆さん、そこで激しく反対といいましょうか、抵抗があることも承知をしているわけでございます。
 しかしながら、そういう中で、まちの安全を全体で守っていくというためには何がベストなのか、いろんな考え方、いろんな方法があろうかと思います。今、先生は、一つ鉄道を地下にというお話もございました。いろんなアイデアを出しながら、最もリアルな結論を出していくということが今求められているんだろうと思います。
 私は、三十年間のうち七〇%というそういう予測がどこまでかわかりません。しかし、それは場合によっては、あしたかもしれないという中で何もしないということは、これはいけないと思っております。その中で何をしなければいけないか、実現の可能性といったことで、優先権をつけるのが政治、行政の責任だと、このように考えております。

曽根委員 何がベストか、今ある条件の中で最もリアルなのかというお話もありました。
 以前の本会議のご答弁でも、今の計画に固執し過ぎて、やはり住民から、そういう意味でのさまざまな意見が出ているのであれば、それにこだわらずに、よりよい改善の道を、見直すべきは見直すというお答えもいただいておりますので、その方向でぜひ取り組んでいただきたいということを申し上げて、私の質問は終わります。

以上