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質問・条例提案

2016.06.13

総務委員会 舛添知事の政治資金不正使用疑惑について 曽根はじめ都議(北区選出)

2016年都議会第2回定例会 6月13日 総務委員会集中質疑概要

曽根はじめ(北区選出)

曽根委員 本総務委員会には、舛添知事の高額海外出張問題から、公用車利用などの公私混同、また、過去から今日までの政治資金の不正使用疑惑に対して、事実の徹底解明と、そして舛添知事の責任を厳しくただすことが求められていると思います。知事は簡潔に事実のみを答えてください。
 焦点になっているのは、木更津のホテルに、正月の家族旅行を二度にわたり行った費用を、事もあろうに、政治資金収支報告書に会議費用と記載し、これが虚偽記載ではないかと指摘されていること。これは、道義的責任にとどまらず、知事の法的責任が直接問われている問題です。
 知事は、五月十三日の記者会見で、事務所関係者らと何時間もの会議があったかのような説明をしました。しかし、都民からは、到底信用できないという声が殺到しました。このため知事は、私は、都民から信用されていないからといって、弁護士に調査を委託したと一切説明をしなくなりました。ようやく六月六日に弁護士の調査報告書が発表されましたが、会議費用であることを証明できず、これまた驚くべきことに、千葉のホテルでの二度の正月の会議というのは、ある社長との面談に変わっていました、中身も時問もまるで違っています。
 この二回の説明の中身の違いをパネルにしてみました。このように、まるきり違います。参加者は事務所関係者らという、複数で表現されていたものが、出版会社社長ただ一人になりました。人数も、そのとき発表は差し控えるといいながら、実は中身は一人だった。内容も会議から面談に変わっており、目的も公約の最後の詰めだとおっしゃっていたのが、出馬についての相談になりました。時間も昼間に相当やった記憶だという説明が一時間程度に変わってしまいました。
 このように、知事の説明がもとになっている弁護士の調査報告書で、どうしてこれだけ大きく違ってしまったのか、まずその点について説明してください。

舛添知事 委員長、ちょっとそのパネルを、済みません、恐縮でございます、基づいて説明をしたいと思います。済みません、ありがとうございます。
 まず、私は、出版社社長というのは、非常に親しい、ほぼ事務所関係者、このように見ておりまして、しかし、それを、ら、という形で、一般的な形で大まかにいったというのは、これは今反省をしているところでございます。
 そして、会議の内容をについて、これは、面談という言葉ですけれども、私は面談も会議もほとんど変わらないと思っております。
 それから、次、目的は、公約の最後の詰めもやりましたし、出馬にっいての相談もやりまして、そこで全てについて申し上げたことではございません。それで、昼間に相当やった記憶というのはそのとおりでありまして、私はその後、しっかりと思い浮かべてみると、一時間程度だったなと、そういうふうに思っているところでございます。

曽根委員 のっけからなんですけれども、知事は、知事しか知らない事実ですので、包み隠さず答えてもらいたい。二〇一四年一月の面談なるものについて聞いていきます。出版会社社長には、誰が、いつ、ホテルに来てほしいと連絡したんですか。

舛添知事 今のところ、どういう形で連絡したかは、つぶさかに覚えておりません。

曽根委員 連絡方法はどういう方法をとりましたか。

舛添知事 今、全くどういうふうにやったかは記憶にございません。

曽根委員 知事の相談者は、どういう交通手段で来られましたか。こういう事実も答えられないようでは、面談が行われたことさえも信じられなくなります。いかがですか。

舛添知事 それもどういう手段で来たかというのは、私は尋ねておりません。

曽根委員 正月の元旦の日に、正月の日に、大変世話になった社長さんを呼んでおいて、そして、どういう方法で来られたのかもわからない。当然交通費などは、呼んだ側が支払うのが当然だと思いますが、そういうことも一切なかったんでしょうか。

舛添知事 友人でありますので、交通費はこちらが払うと、そういうことはないと思います。

曽根委員 お願いしてわざわざ正月に来てもらって、交通費も払わない、そういう話は到底信じられません。そして、社長はどのような服装で来られましたか。

舛添知事 これも細かく覚えてませんけれども、ラフな格好で来たと思っております。

曽根委員 この面談というのは、一月の元旦なのか、二日なのか、何時から何時までだったんですか。

舛添知事 一月二日だったと記憶をしております。そして、細かいその何時から何時ということは正確に記憶しておりませんですけれども、昼間であったと思っています。

曽根委員 舛添知事のご家族のチェックインと翌日のチェックアウトは、それぞれ何時だったんでしょうか。

舛添知事 これも今、正確に覚えてませんが、元旦にチェックインしたと思ってます。そして、二日、三日の日のチェックアウトの時間の限度があると思います。何時までに出てくれって。その時間に出たと記憶しております。

曽根委員 知事は勘違いされているようですが、私は、二〇一四年一月の都知事選出馬の問題についての面談についてお聞きしていますが、そうすると、一つ前の質問に戻りますが、面談の日にちは、何日の何時ごろだったんですか。

舛添知事 それ大変失礼いたしました。最初の年のことだと勘違いして、そのようにお答えしました。お許しいただきたいと思います。二年目でございますですね。知事選出馬のときだと思います。それは元旦の午後だと思っております。

曽根委員 改めてチェックインとチェックアウトの時間をお聞きします。

舛添知事 これも、二年目も正確なチェックインの時間が何時だったか覚えてませんし、チェックアウトの時間も、チェックインも、何時までは入れない、それからチェックアウトも何時までに出てくれとあったんで、それに合わせたというふうに思っております。

曽根委員 木更津のホテルは、三時以降にチェックイン、翌朝の十時前にチェックアウトという決まりになっています。したがって、面談は、元旦の午後ということになりますと、ホテルに着いて間もなくということになります。どのホテルも同じですが、宿泊者以外の人を勝手に客室に招き入れることは禁止しております。来訪者が到着したとき、当然誰かがフロントに迎えに行くとか、終わった後に見送るとかしたんだと思いますが、いかがですか。

舛添知事 知事選出馬という極めて微妙な時期で、できるだけ目立ちたくないということで、誰も迎えに行かなかったというふうに記憶しております。

曽根委員 部屋で面談しているときに、それにかかわる旅館への支払いは何もなかったんでしょうか。例えば、ルームサービスでコーヒーを出すとかしなかったんですか。

舛添知事 極めて機密を保ちたいということでございましたので、部屋にありましたポットのお湯か、お湯でお茶それぐらいしか、ないしは水しか出してないと思います。

曽根委員 知事は、五月十三日の記者会見で、この疑惑について説明したとき、もともと家族旅行として計画し、家族旅行として予約したものだと述べました。この説明は、今も変わっていませんね。

舛添知事 今おっしゃいましたように、正月の家族旅行として計画をいたしたものでございます。

曽根委員 一月一日から二日まで一泊二日、木更津に宿泊しましたが、宿泊したのは、舛添知事の家族四人だけですか。

舛添知事 私と妻、子供二人の四人でございます。

曽根委員 二〇一三年は二十三万七千七百五十五円、一四年は十三万三千三百四十五円を支払った領収書が政治資金収支報告書に添付されていますが、この金額は、全て家族四人の宿泊費ですか、それ以外の経費は含まれていないんですか。

舛添知事 まず、先ほど自民党の理事の、鈴木理事にお答えいたしましたけれども、今、明細をとるように休み時間に指示をいたしました。したがいまして、その明細を見れば、例えば、その宿泊費以外に、例えば、ちょっとルームサービスをとったとか、先ほどおっしゃった、それから食事した分が入っているとか、そういう、たしか食事はその宿泊費と一緒だったと思いますので、私が記憶しているのは、腰痛めていましたから、マッサージしてもらったような費用がその中にルームチャージで入っている可能性はあると思います。が、しかし、家族四人であったことは確かであります。

曽根委員 では、その支払った十三万余りのお金は、全て家族四人の宿泊費及びそれに付随する費用ということです。したがって、ここでいわれている虚偽記載を疑われている会議費用というものにかかわる費用は、この中に一切含まれておりません。ルームサービスもとらなかった。そして、ホテルのチェックインといいますか、フロントのサービスは一切受けなかったということでありますので、では収支報告は、十三万円余りのこの記載は、まさに虚偽記載ということになります。違うというのであれば理由を述べてください。

舛添知事 会議のための部屋をとって、そこで会議をしたわけでありません。したがって、そういう外形的な観点からいうと、今、曽根委員がご質問のように、会議室をとってないじゃないかということでございますが、客室に入れるのは、そういうのはよくない、よくないというか、そういうことはしちゃいけないということで、これはもう深く反省して、次からきちんと会議費を取るようにいたしますけれども、しかし、自分の部屋に呼び入れたわけであります。
 そして、今のご質問について答えますと、やっぱり都知事選挙に出馬するかどうかというのは極めて大きな政治的な決断でありますので、短時間の会議や面談であっても、私は、これは自分の政治家としての命運を決する大きな政治決断だということで、政治活動というふうにカテゴリー分けしましたけれども、しかしながら、家族旅行というのがメーンでありましたので、これは不適切であると、そういう意味で、私はこれをきちんと返金をいたすと、そういう決定をいたした次第でございまして大変恥ずかしいことでございます。

曽根委員 虚偽記載の事実というのは、訂正や返済をしたとしても、違法行為自体は消えません。しかも、都民が怒っているのは、政治資金で家族旅行をして、見つかったら返せぱいいんでしょうと居直っているその姿勢が、もう見え透いているからです。しかも、この面談という話が、もし架空の作り話だったという可能性が高いと、このことが明らかになったら、この虚偽記載は極めて悪質だということになります。
 それでお聞きしますが、知事は面談があったといいますけれども、知事も、弁護士も、何一つ証拠を示せない、相手も名乗り出ない、改めて何か一つでも面談とその相手について実在の根拠はありますか。

舛添知事 私は、先ほど鈴木理事にもお答えいたしましたけれども、私は政治家であります。政治家としての信義、そして微妙な政治の機微にかかわる問題については、大変申しわけありませんけれども、お答えすることはご容赦願いたいということであります。

曽根委員 証拠を何一つ示せないとするならば、面談自体の存在も怪しいといわざるを得ません。知事への疑惑解明の鍵を握っているホテルの領収書の問題をただしたいと思います。
 知事は、ホテルの領収書を、グローバルネット研究所宛てに作成させておりますが、先ほど家族旅行で予約をしたと述べました。舛添個人宛てにせず、なぜ政治団体宛てにしたのか、それを、政治団体宛てに領収書をつくらせるということは、いつ決めたんですか。

舛添知事 先ほどご説明いたしましたように、二年目について、一年目も同様でございますけれども、極めて重要な政治的な決断をしないといけないと、私は、これは政治活動であると、そういうカテゴリー分けをいたしましたので、その会談が終わった段階で、私は、その大事な政治決断をやったという意味でそういう記載をしたわけでございます。

曽根委員 そうすると、チェックインのときには家族旅行でチェックインをし、チェックアウトのときには、会談が終了後、面談が終了後、チェックアウトの際に、領収書の宛名をグローバルネット研究会にしてもらったということになりますが、それでよろしいですか。<p>

舛添知事 私の記憶が正しければ、曽根委員、そのチェックアウトするときに、領収証を切ってもらうときに、そうやったと今記憶しております。

曽根委員 それは極めて不可解なことです。私も先日泊まってみたんです。そうすると、このホテルでは、最初に宿泊手続の際に、予約した名前と別に領収書名の宛先を書き込むようになっているんです。
 したがって、このチェックインのときに、領収書の宛先を、例えば、家族旅行だから舛添要一と書けば、自動的にチェックアウトのときには舛添要一様宛ての領収書ができてくる、それを、もし最後に変更しようということになれば、これに基づく領収書を全部打ち直しになるんですよ。その手続をされましたか。

舛添知事 私は、先ほど申し上げましたときに、チェックインのときに、今委員がお書きになったようなことを書いたかどうかは記憶しておりませんので、最後に領収書を切るときには、それをきっちり書いたということでありますから、場合によっては、この友人が来るということを認識していた段階で、その日に来られたわけですから、そう書いたかもしれません。そこは、記憶は定かではございません。

曽根委員 知事は、最初のチェックインのときに、グローバルネットの研究会の支払いという手続をしたんじゃないですか。もし、そのときしなくてチェックアウトでやるとすれば、これは書きかえるのが結構大変なんです。設定を変えなきゃならないんです、お店の側も。それから、それがやらない場合には、手書きの領収書に切りかえるという方法もあることは確認しました、私も。その場合は、ただし書きの欄がついた複写式の領収書というのをホテル側は発行するということだそうです。
 したがって、どちらかの方法に切りかえたんだと思いますが、そういう手続をした記憶は全くないんですか。

舛添知事 細かくその領収書の切りかえ云々は記憶にありませんので、先ほど鈴木理事からご要請のありました明細書、これを今要請をしておりますので、同時にそこのところを、もしホテルの方で明確にわかっていればお伺いしたいと思っております。

曽根委員 これは、ホテル側の記録について、きちんと探してもらえばわかることなんです。私のチェックインのときの用紙も、私本人の用紙ですから、ファクスで送っていただきました。舛添知事のチェックインのときの用紙も送ってもらえるはずです。十年近くは保存してあるといっていましたので必ず取り寄せてください。

舛添知事 先ほどの鈴木理事のご要請にお応えするための明細書とともに、この後、指示をして、それを取り寄せて精査をしたいと思います。

曽根委員 チェックインのときから、実際は支払いを政治資金団体にしているからこそ、チェックアウトのときに、もうプリントで、プリントアウトで、グローバルネット研究会の名前でちゃんと発行されたんだと、これが普通のやり方ですし、それを切りかえたというのであればホテル側に記録が残りますので、これは必ず厳密に調べなきゃなりません。
 もし最初から、正月の家族旅行を政治資金を使って全部賄う計画だったということになると極めて悪質です。正月の家族旅行にこっそり誰かを招いたという話は、そうすると、政治資金として、これを十三万円なり、一回目は二十三万円なりのお金を、政治資金から出すための作り話だったという疑いが非常に強くなりますが、まさかそうじゃないですよね。

舛添知事 先ほど申し上げましたように、私にとって、政治家としての進路を決める極めて重要な政治の活動だと思っております。

曽根委員 だったら、ここまで事態が疑わしくなっているんですから、その人物を何らかの形で明らかにすべきじゃないですか、そうでなければ誰も信用できません。もし、急に招くことになって支払い段階で変えるというようなことになれば、これはホテル側にも記録が残るので、これの調査も厳しく要求をしておきたいと思います。<br>
 知事は、領収書の欄のところに、ただし書きの欄がなかったというふうに、先日の代表質問でお答えになりましたが、これは、実際は上に明細がついていたんじゃないですか。<p>

舛添知事 どういう形で、その明細と領収書がつながっていたのか、一緒にあったのかは、これは全く記憶にございません。

曽根委員 では、私のもらった領収書のコピーを差し上げます。知事、思い出されましたか、この領収書の上の部分には支払いの明細がついております。だから、下の欄には、ただし書きを書く欄はないんです。これ全体として、政治資金報告書に登録すべき、記載すべき領収書として全体として一体のものです。これを上だけ切り離すと、ただし書きのない領収書ということになり、法律で定められた領収書の三つの要件の一つが欠けるということで、領収書等にはみなされないということになるのは知事ご存じですよね。

舛添知事 今、曽根委員がお泊りになったこの明細と領収、真ん中に切り取る線も入っております。経理上、領収書を添付しろということであったんで、経理責任者がそこを切ってつけたんだと思っておりますが、しかし今ご指摘のように、そこにはですから、ただし書きがございません。これはご指摘のように、これはきちんと今後やらないといけないので、これからは間違いのないようにしっかりとやりたいと思っております。

曽根委員 政治資金規正法第十一条は、一件五万以上の全ての支出について、当該支出の目的、金額及び年月日を記載した領収書その他を貼付しなければならないとされています。複数の解説書でも、領収書等は、当該支出の目的、金額、年月日の三事項が含まれていなければならず、一つでも欠ければ政治資金規正法の領収書等には該当しませんという、大体ハンドブックや解説書たはこのことが大体書かれています。
 知事は、このことを知っているはずだし、会計責任者の方が知らないはずもないし、ましてやその方がもし万が一知らないとしても、知事は、そのことに対してちゃんとチェックをされるはずですが、いかがですか。

舛添知事 これは、もうしっかりと是正をしないといけないという形で指摘された項目であります。そういう意味で、そのような不備があったことは心から反省して、今後二度とないようにやりたいと思っております。

曽根委員 そういういい逃れではもう通用しない段階に来ているんですよ。政治資金規正法の基本中の基本ですよ、これは。しかも、あなたの事務所でも、毎年のように政治資金規正法の解説本を購入しているじゃないですか、多分五冊ぐらい買っていますよ、この間。それ全部、あの弁護士さんの調査報告書に出ています。毎年のように、一番高いやつですよ、恐らく一万円以上する分厚い解説書買っていますよ。それでいて全く知らなかったでは余りに情けないと思います。
 しかも、あなたがやったことは、たまたま支出目的の書かれていない領収書を提出してしまったというのではなくて、明細がついた部分をわざわざ姻り離して隠したんですよ。
 法律に反するような切り離しをなぜやったのかということが問われます、いかがですか。

舛添知事 私は、その明細の中身を隠すつもりは全くありません。その意味で、今、明細を取り寄せて再発行していただいているところでございます。

曽根委員 とんでもないごまかしです。知事は、お金の管理は、事務所やそれから会計責任者任せにしてないはずなんですよ。
 例えば、二〇一四年の十月、あなたが知事になってからですけれども、安倍政権の小渕優子大臣の辞任について、記者会見で聞かれてこう答えています。「まず率直な感想をいえば、いろいろな報告書、政治資金の報告書を出すときは、基本的なことはしっかりとみんなでチェックするはずなので、ちょっとそのチェックの仕方がずさんだったのかなという感じがしております」と、こう答えているじゃないですか、これは、でたらめなんですか。

舛添知事 これは、私自身がそういう反省をしないといけないというふうに思っております。今後は、会計責任者、第三者で、専門的な知識を持った人を、しっかりとそこに入れたいというふうに思っております。極めてこれは恥ずかしいことだと思って反省をしております。

曽根委員 あなたの性格からして、こういうところをチェックしないはずはないんですよ。しかも、何のために領収書から明細を外したのか、それは、収支報告に家族旅行を会議費用と記載できるようにするためじゃないですか。明細書がついていたら会議費用ではなく宿泊費そのものだとわかってしまうと、だから明細書を切り離したんじゃありませんか。
 さすがに正月の一日、二日に、宿泊費に政治資金を充てるのはぐあいが悪いと、会議費用なら正月でも何とか通用するんじゃないか、そのために、わざわざ明細部分を切り離したんじゃありませんか、いかがですか。

舛添知事 私には、そういう意図はございません。確かに、もともとは家族旅行として、これは予定をしていた中で、政治の決断をする会議を友人とやったということでありますので、私は、これは非常に重要な政治の会議だとみなしたわけでありまして、家族旅行を隠すということではございません。そしてやはり家族旅行の中でこういう会議をやって、それを政治活動というのはどう見ても不適切だということで、しっかりと返金をしてまいりたいと思っております。

曽根委員 これは、知事の事実上弁護のために調査報告書が出されたその核心部分といわれている木更津のホテルの問題で質問してきましたけれども、具体的事実は全く語られていないと、ましてや実態、真実というのが語られたと誰も信用できません。このことだけでも、調査報告書の信頼性は崩壊していると思いますし、真相究明のためには、私は、百条委員会を設置する以外ないことを強く指摘したいと思います。
 これがですね、政治資金規正法に反する支出目的を意図的に隠した領収書というのは、知事になってからも行われています。先日の代表質問でも指摘しましたが、二〇一四年には、世界堂で五回、合計三十九万円の買い物をしていますが、五万円の領収書には全て、ただし書き、支出目的の記載はありません。世界堂で聞きましたが、ただし書き欄に未記載の場合というのは、お客様の要望によるということでした。ただし書きの欄がありながら支出目的を書いてもらわないことは極めて悪質です。
 我が党は、これら政治資金の不正使用、虚偽記載問題で、百条委員会は避けて通れないと考えております。

知事の公用車について

曽根委員 残り時間がわずかになりましたので、もう一点質問をしておきたいと思います。知事の公用車について伺います。
 先週の週刊誌で、昨年末と一昨年末に、舛添知事は、奥さん同伴で公用車に乗ってNHKホールの第九のコンサートを聞きに行った。また、昨年三回にわたり、やはり家族同伴で公用車を使って東京ドームの巨人戦の観戦に行ったことが報道されました。これらは、いずれも事実でしょうか。

舛添知事 まず、NHKホールの第九、二回は事実でございます。それから巨人戦観戦三回となっていますけれども、二回だと思います。

曽根委員 巨人戦の一回分を除けば、いずれも事実ということですね。
 我が党は、一般質問で、知事就任以来、公用車に家族を一度も乗せたことはないか否かとただしました。そのとき知事は、園遊会、在京大使主催の懇談会、音楽鑑賞などの文化行事や夕食会などに家族を伴って出席する際に家族を公用車に同乗させたことはある、いずれも、都知事として招待を受け、同時に家族も招待されたと認識したものだと答えました。
 この答弁を聞いて、よもや昨年一年間に、今の知事の答弁でいえば、二度もプロ野球観戦に家族同伴で公用車を使っているなどと思い及ぶはずがないというのは私だけではないど思います。なぜ、プロ野球観戦を隠したんですか、これは虚偽答弁ではありませんか、代表質問に対する。

舛添知事 いや、私は隠したわけではなくて、ずっと湯河原での公用車の話がありました。それはないと、つまり家族はないということをいった上で、ただ、園遊会であるとか、例示的にですよ、園遊会であるとか在京大使館の大使に、夫婦とか家族とかで都知事として来てくれと呼ばれたりとか、それで例示として、音楽鑑賞とか芸術鑑賞ということを申し上げたわけでありまして、その野球観戦も都知事としてというふうに、都知事としてというふうにお招きされたと、家族と一緒にということを認識しておりますので、そういうあれは例示を挙げたんで、全てを網羅したわけでありませんけれども、そういう意味で申し上げました。

曽根委員 そういういい逃れはもう通用しないんですよ。やましいところがあるから、例示からも外したんじゃないですか。大体、知事の日程、予定表を見ますと、NHKコンサートもプロ野球も、公務ではなく政務となっています。公務ではないことは明白ですよ。
 それで、政務の場合、知事が依頼した弁護士による調査報告書でも、都政との関連性が高いと判断される場合は、公用車の使用が許されているようだと記載されていました。
 知事は、NHKコンサートでも、プロ野球でも、主催者ではない団体から招待された、団体名はいえないと先日答えています。これらの招待は、都政とどういう関連性があったんですか。

舛添知事 まず、先ほど来申し上げておりますように、非公式な会議をやるような場合に、政治家の信義として、相手方のことは、私の判断で申し上げないということを申し上げております。
 そして、そういう中で、お招きしていただいた方々と、どういうこの音楽政策を、今から東京都はやっていくのかと、それから、例えば、プロ野球が追加種目として加わる可能性がある、そういうことについて、二〇二〇年に向けての準備、そういうことで同時に懇談をし、これは都としての文化政策、スポーツ政策に大きく寄与していると思っております。

曽根委員 もう都合の悪いことになると、全部相手側のプライバシーか文化の中に入るんだと、そういうことを持ち出しても何も実態は答えないと、信義の問題だといって、これでは全く信用できません。公務でも政務でもない、ただ自分と家族の趣味や楽しみのための音楽鑑賞やプロ野球観戦に、家族連れで公用車を使ったんじゃありませんか、それが実態じゃないんですか。

舛添知事 都知事として家族同伴で来てくれという招待を受けたと、そういう認識のもとに行いました。

曽根委員 政務だといっては、行き先も目的も都民に説明できないような公用車の乱用を繰り返しています。舛添知事の公用車の私的使用は本当に目に余ります。
 実態としては、そこで知事が、自分の趣味や楽しみや家族のために乗っているかどうか確認できないんですから、公用車だって、公務のところはわかりますよ、東京都で管理があるから、これでは全く闇の中なんですよ。そういうことは、もう一切やめなきゃならない問題だと思います。
 しかし、百条委員会を設置して、こういう問題も徹底的に解明しなければならないということは、私も申し上げておきたいと思います。
 時間の関係で、最後にですけれども、知事に対して今どういう声が起きているか、知事に辞職を求める都民の怒り、これが今九割を大きく超えるまでになっています。どの調査を見ても、最初七割ぐらいだったのが八割になり、九割を超えていますよ。都庁への都民の意見、どうなっているかわかりますか、猪瀬さんの十倍以上ですよ。三万一千件超えちゃったんですよもう、これほとんどが知事さんにやめてほしいという声なんです。
 例えば、私たちの都議団のメンバーが、いろいろ地元で聞かされる話の一つに、介護施設の職員の方が、人手不足でお風呂の回数を利用者さんに減らせざるを得ないというときに、知事は公用車で毎週温泉通いをしていたのかという怒りの声とか、それから知事は逃げ回って恥ずかしい限りですと、東京オリンピックの顔にでもなったら本当に恥ずかしい、やめさせてほしいし、都民税を払いたくないと、この初老の女性の方は、給料を減額するといっていますが、ただ働きをするといってもお断りしますという意見を寄せてきています。また別の方は、私は、彼の不誠実な回答に対し、子供たちが政治家というのはこういういいかげんなものなんだと思ってしまったらどうするのかと、子供たちに対する責任はどうするのかということを、私たちに向けても問うています。
 こういう点を見ても、やはり都民の怒りは、もう圧倒的に知事は直ちに辞職すべきだと、この声が共通しています。この声に応えることが、今の舛添知事の使命なんじゃないですか、なぜこの声に応えて、みずから政治責任をとって辞職するといえないんですか。

舛添知事 厳しい、そういうご批判の声は、しっかりと胸に刻みたいと思っております。

曽根委員 胸に刻んでどうするかということが今問われているんですよ、あなたに。知事の政治的な姿勢をこのようにただしてきましたが、もはや都民の怒りは、舛添知事の続投は絶対許さないというところまで沸騰しております。
 私は、都民の圧倒的世論に応えるためにも、知事は直ちに辞職することを求め、また、同時に真相解明のために、都議会は百条委員会の設置を重ねて呼びかけ質問を終わりたいと思います。