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質問・条例提案

2016.06.15

本会議 都議会の議員定数の是正に関する条例提案の趣旨説明 とくとめ道信都議(板橋区選出)

2016年 第2回定例会 東京都議会の議員定数是正に関する提案の趣旨説明 6月15日

徳留道信(板橋区選出)

 日本共産党都議団提出の「東京都議会議員の定数並びに、選挙区及び各選挙区における議員の数に関する条例の一部を改正する条例」について、説明をおこないます。
 議会の議員定数は、憲法と地方自治法の精神を厳格につらぬく立場から、1人ひとりの有権者の法の下の平等をふまえて、可能なかぎり民意が正確に議会に反映できるようにすべきです。こうした基本的立場をふまえ、わが党の提案について説明します。

 まず第1に、都議会の総定数については127人のまま、据え置きします。東京都の人口は昨年の国勢調査の結果では、4年前に比較して35万人も増加しており、1351万人となっています。
 現在、都を除く道府県議会の議員1人当たりの人口については全国平均が約44000人である中で、都議会議員1人当たりの人口は、全国の2倍以上にあたる10万6407人であり、引き続き全国最大の人口になっています。
 したがって、今回の総定数は、民意の反映という点からも、これ以上の定数の削減は適切ではなく、これまで通り127人を維持すべきだと考えます。

 第2に各選挙区の定数については、昨年の国勢調査をふまえて、各選挙区の格差を最小限に抑えることが必要です。都議会議員の現在の条例定数と、「人口比例配分」の議員定数が逆転となっている12の選挙区の解消が急務です。わが党は、1票の格差是正を最優先にしつつ、「人口比例配分」通りに12選挙区の議員定数を6増6減に是正します。
 わが党の提案は、昨年の国勢調査による人口にもとづいて、各選挙区の定数は「人口比例配分」の定数通りにするというものです。各選挙区の具体的な定数は、江東区、世田谷区、練馬区、江戸川区、町田市、北多摩第3の6選挙区の定数をそれぞれ1増とし、新宿区、墨田区、大田区、中野区、杉並区、北区の6選挙区の定数をそれぞれ1減とします。
 こうした各選挙区の定数是正により、条例定数が「人口比例配分」定数を上回る選挙区と、「人口比例配分」定数を下回る選挙区となっている、いわゆる「逆転区」を解消することができます。

 第3に、1人区の千代田区と中央区は民意を最大限に反映させるために、合区して2人区とします。
 定数問題をめぐる国会審議においても、1人区の小選挙区制度の弊害など民意が反映されていない現状について、問題点が指摘されている中で1人区は極力なくすべきです。 こうしたことから、公選法15条3項にもとづいて、千代田区と中央区を合区して2人区とします。他の選挙区については、今回は現在の定数通りを提案します。
 その上で可能な限り、多数の有権者の民意が議会と行政に正確に反映できるようにするためには、公職選挙法を抜本的に改正し、各選挙区定数は3人以上にして、1票の格差を最小限にすべきであることを強調しておきます。

 最後に、今回の「都議会のあり方検討会」では、政務調査費のあり方や費用弁償の問題など、政治と金をめぐる問題も検討課題になりました。
 これらの問題は、定数問題の結論が出された後に、ただちに検討を開始すべきであるという意見を述べて、日本共産党都議団の都議会議員の定数是正に関する提案の説明を終わります。

以上