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質問・条例提案

2022.03.25

文書質問 都立高校の校則について 池川友一都議(町田市選出)

令和4年第一回都議会定例会
文書質問趣意書

   提出者 池川友一

質問事項
一 都立高校の校則について


一 都立高校の校則について

 日本共産党都議団は、子どもの権利の視点から理不尽な校則を見直し、子どもたちの意見表明を大切にして、校則を変えていくことをくり返し提起してきました。
 昨年2月の第1回都議会定例会での私の質問に、教育長は「子どもは、あらゆる場面で権利の主体として尊重される必要があり、子どもの年齢及び発達の程度に応じてその意見を尊重するとともに、子どもの最善の利益を実現することは、学校教育においても同様に重要」と答弁しました。こうした立場で学校現場で校則の見直しが行うことが極めて重要です。また、昨年4月に施行された、東京都こども基本条例を学校現場でも全面的に実践していくことが必要です。
 こうした中で、昨年4月27日に東京都教育委員会は、「校則等の自己点検及び見直しの実施について(通知)」を出し、12月までに校則に関する自己点検及び見直しを実施するよう、都立高校等に依頼しました。
3月10日の東京都教育委員会第4回定例会で、「都立高等学校等における校則等に関する取組状況について」が報告され、この自己点検及び見直しの内容が明らかになりました。
 点検を求めた項目のうち、ツーブロック禁止は24課程からゼロに、「生来の髪を一律に黒色に染色」も7課程からゼロに、下着の色の指定も13課程からゼロに、「高校生らしい」などあいまいな表現も95課程からゼロになったと報告がありました。
以下、質問します。

1 昨年4月に通知を出すに至った経過について、改めて伺います。

2 「都立高校等における校則等の自己点検及び見直しの実施に係る調査票」では、「社会通念上合理的でない『ツーブロック』を禁止する指導(校則等への記載)」について、点検・見直しを求めています。「ツーブロック」禁止が、社会通念上合理的でないと都教委が判断したのはいつですか。また、判断した理由も伺います。

3 調査票では、「『高校生らしい』等、表現があいまいで誤解を招く指導」についても、点検・見直しを求めています。表現があいまいで誤解を招くと都教委が判断したのはいつですか。また、判断した理由も伺います。

4 「都立高等学校等における校則等に関する取組状況について」を報告した、東京都教育委員会定例会では、教育委員から「大きな一歩」など歓迎する発言とともに、ここまで時間がかかったのは残念、放置されていたのは遺憾なことなどという発言も出されました。こうした教育委員からの指摘について、真摯に受け止める必要があると思いますが、いかがですか。

5 生徒が校則を「変えられないもの」ではなく、「変えていけるもの」と捉えられるようにすることは、主権者教育としても重要です。生徒の参加、意見表明の機会を保障していくためにどのような取り組みをするのですか。

6 2019年第2回都議会定例会で、校則のホームページ公開を求めましたが、その後どのような検討を行ってきたのですか。全校で、校則をホームページに公開することを決めたのは、いつですか。また、ホームページに公開する理由を伺います。

7 高校生からは、校則など学校のルールについての疑問を投げかけても「決まっているから」「ルールだから」と言われるという事例が寄せられています。同時に、説明が求められる教員も、説明することが困難という話も寄せられています。2021年第1回都議会定例会で、教育長は「校則に関する説明責任を果たせるよう指導助言を行ってまいります」と答弁しました。その後、校則をはじめ学校のルールについての説明責任について、都教委はどう対応してきたのですか。

令和4年第一回都議会定例会
池川友一議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
一 都立高校の校則について
1 昨年4月に東京都教育委員会が「校則等の自己点検及び見直しの実施について(通知)」を出すに至った経緯について、伺う。

回答
 都教育委員会は、これまでも、学校の教育目標の実現に向け、学校の実情や生徒の意見、保護者の意識、社会の状況等を踏まえながら、適宜、校則等の見直しを行うよう都立高等学校等に周知しています。

質問事項
一の2 「都立高校等における校則等の自己点検及び見直しの実施に係る調査票」では、「社会通念上合理的でない『ツーブロック』を禁止する指導(校則等への記載)」について、点検・見直しを求めているが、「ツーブロック」禁止が、社会通念上合理的でないと都教委が判断したのはいつか、また判断した理由も伺う。

回答
 都教育委員会は、令和3年4月に発出した校則等に関する通知において、「高校生らしい」、「ツーブロック」等、表現があいまいで誤解を招く表記は見直すよう例示しています。

質問事項
一の3 上記の調査票では、「『高校生らしい』等、表現があいまいで誤解を招く指導」についても、点検・見直しを求めている。表現があいまいで誤解を招くと都教委が判断したのはいつか。また、判断した理由も伺う。

回答
 都教育委員会は、令和3年4月に発出した校則等に関する通知において、「高校生らしい」、「ツーブロック」等、表現があいまいで誤解を招く表記は見直すよう例示しています。

質問事項
一の4 「都立高等学校等における校則等に関する取組状況について」を報告した、東京都教育委員会定例会では、教育委員から「大きな一歩」など歓迎する発言とともに、ここまで時間がかかったのは残念、放置されていたのは遺憾なことなどという発言も出された。こうした教育委員からの指摘について、真摯に受け止めるべきだが、見解を伺う。

回答
 都教育委員会は、今後とも、学校の教育目標の実現に向け、学校の実情や生徒の意見、保護者の意識、社会の状況等を踏まえ、適宜、校則等の見直しを行うよう都立高等学校等に周知していきます。

質問事項
一の5 生徒が校則を「変えられないもの」ではなく、「変えていけるもの」と捉えられるようにすることは、主権者教育としても重要である。生徒の参加、意見表明の機会を保障していくためにどのような取組を行うか伺う。

回答
 都教育委員会は、校則等について、生徒が自分たちのものとして守っていこうとする意識や姿勢を育むため、生徒会やホームルーム等において、話し合う機会をもつよう、都立高等学校等に引き続き促していきます。

質問事項
一の6 2019年第二回都議会定例会で、校則のホームページ公開を求めたが、その後どのような検討を行ってきたのか。全校で、校則をホームページに公開することを決めたのは、いつか。また、ホームページに公開する理由を伺う。

回答
 都教育委員会は、これまで、中学生が学校を選択する際の参考となる情報を発信するよう指導・助言しており、令和3年4月に発出した通知において、各学校が説明責任を果たせるよう、校則等のホームページへの公開について、全都立高等学校等に周知しました。

質問事項
一の7 2021年第一回都議会定例会で、教育長は「校則に関する説明責任を果たせるよう指導助言を行ってまいります」と答弁したが、その後、校則をはじめ学校のルールについての説明責任について、都教委はどう対応してきたのか伺う。

回答
 都教育委員会は、これまでも、学校の教育目標の実現に向け、学校の実情や生徒の意見、保護者の意識、社会の状況等を踏まえながら、適宜、校則等の見直しを行うよう都立高等学校等に周知しています。
また、令和3年4月、通知を発出し、各学校が説明責任を果たせるよう、校則等の自己点検及び見直しについて、都立高等学校等に指導・助言してきました。