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質問・条例提案

2021.02.15

総務委員会 都立大・高専などの授業料を半額に(請願への意見表明) 米倉春奈都議(豊島区選出)

 

○米倉委員 笑顔あふれる学校の実現に関する請願について意見を申し上げます。
 この請願は、東京都立大学、東京都立産業技術大学院大学及び東京都立産業技術高等専門学校の授業料を半額にすることを求めています。
 世界でも有数の高学費の国である日本が学費値下げを進めるということは、安心して学べる日本社会をつくる上でも必須の取り組みですから、この請願が求める内容はとても大事なものだと思います。
 これまでも、高過ぎる学費のもとで、若者が数百万の借金をしなければ大学に行けないことや、学費や生活費のためにアルバイトに追われて、疲れ果てて大学をやめていく学生たちが後を絶ちませんでした。
 しかし、今、新型コロナの影響によって、親の収入も学生のバイト収入も減り、さらに追い詰められる状況が生まれています。
 都立大学の授業料減免制度の利用者実績を見ましても、過去五年の実績を比べると、今年度は五百人も突出してふえていて、二千七十九人が全額か半額の授業料減免の基準を満たし、減免されたということです。
 特に、全額の免除となる学生が昨年度の一・六倍にふえて千二百二十九人になっているということは、それだけ経済的に困窮している学生が多い状況だということです。
 授業料の減免で支援させることは大事ですが、減免制度があるから、学費はそのまま下げなくていいという話にもなりません。
 私たち日本共産党都議団は、特にこの一年、学生の皆さんの話を頻繁に聞いてきましたが、減免を受けていない学生でも、バイト収入が減って生活が成り立たなかったり、家計の収入は基準より多くても親からの学費の支援がない学生がいらっしゃったりするなど、いろんな状況の学生がいて、そうした人たちが救われていないと、学費そのものを下げることが最も学生への支援になるんだということを、何度も私たちも、いわれて聞いてきました。そのとおりだと思います。
 そして、そもそも日本政府自体が、国際人権規約の高等教育費を段階的に無償化するという項目を批准して、国際的に学費値下げを公約しています。それなのに、いまだに学費値下げの取り組みが始まっていないということは、これは国の責任が問われる問題だと思いますが、だからこそ、日本一学生が多い東京都の役割は大きいと思います。
 授業料の金額を決めるのは法人ですが、交付金を出す東京都が、高等教育の学費値下げの立場に立って法人と連携をしていただきたいと強く求めたいと思います。
 こうした立場から、本請願の採択を求め、意見とします。