ご意見・ご要望
ページトップヘ

質問・条例提案

2022.10.07

文書質問 葛飾区内にかかる都の道路橋のバリアフリーについて 和泉なおみ都議(葛飾区選出)

2022年第3回定例会で、以下の文書質問を提出しました。

令和4年第三回都議会定例会
文書質問趣意書

  提出者 和泉なおみ

質問事項
 一 葛飾区内にかかる都の道路橋のバリアフリーについて

答弁
 一 葛飾区内にかかる都の道路橋のバリアフリーについて


一 葛飾区内にかかる都の道路橋のバリアフリーについて
 私は、2019年第1回定例会において、青砥橋をはじめとした、葛飾区内にかかる都の道路橋のバリアフリー問題について文書質問しました。その後、住民から青砥橋にエレベーターの設置を求める請願が都議会に提出され、不採択とはなったものの、都は道路橋の現況について調査を行うと答弁しました。
 住民の強い要求と粘り強い運動によって、葛飾区長は都に要望し、葛飾区議会は全会派一致で青砥橋にエレベーターの設置を求める決議をあげました。
 そして、東京都は調査結果に基づき、今年5月「都道における既設道路橋のバリアフリー化に関する整備方針」を公表し、青砥橋は「優先的に整備を検討する橋」とされました。
 この結果に、地域住民はとても喜んでいると同時に、今後の進捗が大きな期待をもって注目されています。
 そこで伺います。

1 青砥橋へのエレベーター設置は、今後どのように進んでいくのか、また、今年度どのような予算が計上され、現在どこまで進んでいるのか、お答えください。

 東京都市圏交通計画協議会が行うパーソントリップ調査によれば、23区の中で、交通手段に自転車を利用している割合が最も高いのが葛飾区となっており、区内の移動における代表交通手段は、電車やバスよりもはるかに自転車の利用率が高く、約4割を占めています。
 東部低地帯にあり川に囲まれた葛飾区内の道路橋は、青砥橋と同様に堤防の上に掛かっているため急勾配となっているのが特徴です。
 飯塚橋は、スロープはあるものの急勾配に加えて、その幅が狭いのが現状です。亀有方面へと向かうために欠かせないこの橋は自転車の通行量が多く、私が調査に行った時にも、通る人は圧倒的に自転車で、スピードの出しすぎを防止するために橋のたもと、途中に設置されているポールを譲り合いながら自転車を押して橋を渡っていました。
 堀切橋は、スロープすらなく、自転車は歩行者用の階段に設置された斜路を押しながら上り下りするしかありません。しかも、自転車用の斜路は道路の片側にしか設置されていないため、橋を下る人と上る人は、どちらかが橋の下か上で待っていなければなりません。
 そして、どちらの橋も、車いすの方は利用できず、子育て世帯や、高齢者や障害のある方にとって利用しにくいのが現状です。
 都が「都道における既設道路橋のバリアフリー化に関する整備方針」の策定にあたって調査した移動の困難性の解消効果と、歩行者交通量を基に必要性を検証しましたが、歩行者交通量からだけでは見えてこない、困難があります。自転車通行、車いすの方やベビーカー利用者などにとってバリアフリーになっているかどうかという側面にも着目する必要があるのではないでしょうか。

2 都は、「東京都自転車通行空間整備推進計画」を策定し、安全で安心して移動できる自転車通行空間の整備を推進するための整備手法や整備計画を示しています。「都道における既設道路橋のバリアフリー化に関する整備方針」においても、自転車利用の頻度や割合、車いすやベビーカーが利用しやすいかどうかも考慮にいれて「必要性の検証」を行うべきと考えますが、都の見解を伺います。

3 葛飾区は、来年度から「移動等円滑化促進方針」の策定に向け、公共交通事業者、各道路管理者である国や都も参画して検討を始めると、区長が区議会で答弁しています。今年5月に策定された「都道における既設道路橋のバリアフリー化に関する整備方針」で優先整備の検討から外れた、飯塚橋、堀切橋、平井大橋についても区と連携し、バリアフリー化を進める必要がありますが、今後の取り組みについて伺います。

令和4年第三回都議会定例会
和泉なおみ議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
 一 葛飾区内にかかる都の道路橋のバリアフリーについて
 1 青砥橋へのエレベーター設置は、今後どのように進んでいくのか、また、今年度どのような予算が計上され、現在どこまで進んでいるのか、伺う。

回答
 都は、令和4年5月に「都道における既設道路橋のバリアフリー化に関する整備方針」を策定し、「優先的に整備を検討する橋梁」として青砥橋など6橋を位置づけました。
 令和4年度は、これらの橋梁について、現場状況に応じた整備内容の検討やエレベーター等の設置場所の検討、施設の維持管理などの検討・調整を進めています。

質問事項
 一の2 「都道における既設道路橋のバリアフリー化に関する整備方針」においても、自転車利用の頻度や割合、車いすやベビーカーが利用しやすいかどうかも考慮にいれて「必要性の検証」を行うべきだが、都の見解を伺う。

回答
 「都道における既設道路橋のバリアフリー化に関する整備方針」においては、バリアフリー法に示されている考え方を踏まえ、高齢者や障害者等の通常徒歩で行われる移動を対象として、特定道路の指定状況や整備効果等から、必要性の検証を行っています。

質問事項
 一の3 今年5月に策定された「都道における既設道路橋のバリアフリー化に関する整備方針」で優先整備の検討から外れた、飯塚橋、堀切橋、平井大橋についても区と連携し、バリアフリー化を進める必要があるが、今後の取り組みについて伺う。

回答
 既設道路橋のバリアフリー化については、エレベーターの設置などの対策に多大な費用と時間を要することから、優先度を的確に見極める必要があります。
 このため、優先的に整備を検討する橋梁以外については、状況の変化が生じた場合に、必要に応じ、整備の優先度について検討を行うこととしています。