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質問・条例提案

2023.03.24

文書質問 都道のバリアフリ―の推進・海の森水上競技場について あぜ上三和子(江東区選出)

2023年第1回定例会で以下の文書質問を提出しました。

 

令和5年第一回都議会定例会
文書質問趣意書  提出者 あぜ上三和子

質問事項
 一 都道のバリアフリーの推進について
 二 海の森水上競技場について

答弁
 一 都道のバリアフリーの推進について
 二 海の森水上競技場について

一 都道のバリアフリーの推進について

 高齢者や障害者を含めた全ての人が、安全で円滑に移動できる環境を確保するため、道路のバリアフリー化を一層進めていくことは待ったなしの課題です。そうした中、都は、2016年3月、東京都道路バリアフリー推進計画を策定しました。10年間で、延長約180キロメートルの具体的な整備計画です。誰もが安全・安心、快適に利用できる道路空間の創出に取り組んでいくことは重要であり、積極的に関係機関とも連携して着実に取り組むことが求められていると考えます。

 1 東京都道路バリアフリー推進計画では、2024年度までに180キロ整備するとしていますが、整備内容別の進捗状況を伺います。
 都は、昨年2022年5月に「都道における既設道路橋のバリアフリー化に関する整備方針」を策定し、江東区にある丸八橋をはじめ6つの橋を優先的に整備する検討の橋梁として選定をしました。

 2 エレベーターなどの整備内容や設置場所の検討・調整の進捗状況を伺います。

 3 また、丸八橋の利用者や都民からは、歩道に階段があり、「橋を越えられない。早く改善して欲しい」「エレベーターが欲しい」と切実な声が寄せられています。整備内容については、いつ具体化する予定ですか。

 4 丸八橋をはじめ6路線以外にも課題のある橋梁はありますが、どうする予定ですか。バリアフリー化に向けて、推進計画をつくるべきではありませんか。

  中小橋の急勾配の解消も、住民の切実な要求です。江東区にある豊住橋の利用者からは「自転車を降りて押すしか渡れない」「車いすを押してわたるのは本当に大変」「早く改修して欲しい」との声が寄せられています。第五建設事務所に対しても住民と要望に伺うなどしてきました。このたび、工事費が計上されたことは重要です。

 5 豊住橋の急勾配の解消工事は、いつまでに完了予定ですか。

 6 豊住橋の急勾配の解消工事について、どのような住民説明を行いますか。

 7 豊住橋の急勾配の解消工事にあたっての通行安全対策について伺います。

二 海の森水上競技場について

 海の森水上競技場は、整備費三百三億円、年間競技で三十一万人、一般四万人、計年間三十五万人の利用を前提に、収入一億一千三百万円で維持、運営していくことで経費を積算され整備されました。

 1 海の森水上競技場の昨年度(令和3年度)の収入と大会開催数と利用人数について伺います。

 2 来年度(令和5年度)の収入見込みと、大会開催数並びに利用人数の見込みを伺います。

 3 昨年2022年3月31日までの期限で、海の森水上競技場の多様な活用に係るアドバイザリー会議を立ち上げ、海の森水上競技場の活用についての検討をされていますが、具体的にはどういう活用をすることになったのか、伺います。

 海の森水上競技場では、消波装置にカキが付着するという課題も新たに浮上しました。海の森水上競技場で消波装置にカキの付着が課題となって、その検討会も行われました。消波装置の再設置、清掃には二億二千万円かかったと聞いています。消波装置の償却期間は十年とも聞いています。

 4 現在、消波装置は設置されているのですか。

 5 五輪後の消波装置の利用回数と、いつ利用したのかをお示しください。

 6 この間、消波装置の付着物対策に要する経費はどのぐらいかかったのですか。

 7 消波装置の償却期間前に故障したことに対し、設置事業者の責任は問わないのですか。

 8 消波装置の取替えはいつ行うのですか。また、その経費の見通しについて伺います。

令和5年第一回都議会定例会
あぜ上三和子議員の文書質問に対する答弁書

質問事項

 一 都道のバリアフリーの推進について

 1 東京都道路バリアフリー推進計画では、2024年度までに180キロ整備するとしているが、整備内容別の進捗状況を伺う。

回答
 都は、東京都道路バリアフリー推進計画に基づき、令和3年度末までに、東京2020大会競技会場周辺等の都道約90キロメートル、駅や官公庁、福祉施設などを結ぶ都道約52キロメートルを整備し、合計約142キロメートルが完了しています。

質問事項
 一の2 丸八橋をはじめ6つの橋の優先的なバリアフリー整備について、エレベーターなどの整備内容や設置場所の検討・調整の進捗状況を伺う。

回答
 都は、「都道における既設道路橋のバリアフリー化に関する整備方針」において、「優先的に整備を検討する橋梁」に位置づけた丸八橋など6橋について、現在、現場状況に適した整備手法の検討やエレベーター等の設置場所の検討、施設の維持管理などの検討・調整を進めています。

質問事項
 一の3 丸八橋の整備内容については、いつ具体化する予定か見解を伺う。

回答
 整備内容については、河川管理者や交通管理者など関係機関との調整を図る必要があり、整備手法や施設の維持管理などの検討を進めています。

質問事項
 一の4 丸八橋をはじめ6路線以外にも課題のある橋梁はあるが、どうする予定か。バリアフリー化に向けて、推進計画をつくるべきではないか見解を伺う。

回答
 既設道路橋のバリアフリー化については、エレベーターの設置などの対策に多大な費用と時間を要することから、優先度を的確に見極める必要があります。
 このため、優先的に整備を検討する橋梁以外については、状況の変化が生じた場合に、必要に応じ、整備の優先度について検討を行うこととしています。

質問事項
 一の5 豊住橋の急勾配の解消工事は、いつまでに完了予定か伺う。

回答
 現在、地元区や交通管理者などとの協議、調整を図っており、令和5年度の工事着手に向けて準備を進めています。

質問事項
 一の6 豊住橋の急勾配の解消工事について、どのような住民説明を行うか伺う。

回答
 工事に先立ち、江東区や地元町会へ説明を行うとともに、近隣住民の方にも工事のお知らせを配布するなど、丁寧な対応を行う予定です。

質問事項
 一の7 豊住橋の急勾配の解消工事にあたっての通行安全対策について伺う。

回答
 作業時における歩行者や車両の安全対策は、交通管理者との協議を基に車線の規制や交通誘導員の配置などを適切に実施していきます。

質問事項

二 海の森水上競技場について

 1 海の森水上競技場の昨年度(令和3年度)の収入と大会開催数と利用人数について伺う。

回答
 令和3年度においては、東京2020大会でボート及びカヌーの競技会場として使用しています。
 東京2020大会前の5月には、ボートの「東京2020オリンピック・パラリンピックアジアオセアニア大陸予選」を開催し、利用料金収入は約4百万円、利用人数は2,519人でした。なお、5月以降は、東京2020大会の準備や運営、大会後の改修工事を行っていたため、利用はありません。

質問事項
 二の2 来年度(令和5年度)の収入見込みと、大会開催数並びに利用人数の見込みを伺う。

回答
 現在、各競技団体等と令和5年度の大会開催や練習・合宿利用に向けて協議中です。
 また、令和5年度も陸域での工事など、一部利用に制限はあるものの、競技大会だけでなく、大規模イベントなど多角的な利用の推進を検討しており、利用人数や収入見込みについては引き続き精査していきます。

質問事項
 二の3 昨年2022年3月31日までの期限で、海の森水上競技場の多様な活用に係るアドバイザリー会議を立ち上げ、海の森水上競技場の活用についての検討をされているが、具体的にはどういう活用をすることになったのか、伺う。

回答
 施設の賑わいづくりに繋げていくため、「海の森の多様な活用に係るアドバイザリー会議」を設置し、有識者から意見を伺いました。
 委員からは、海の森エリアのユニークベニューとしての一層の活用や大規模イベントでの利用、海の森水上競技場と海の森公園との連携等についての意見がありました。
 施設運営にこれらの意見を反映させ、海の森水上競技場の多様な活用を進めています。

質問事項
 二の4 現在、消波装置は設置されているのか伺う。

回答
 海の森水上競技場では、ボートやカヌーにより発生する波を消すため、消波装置を設置しました。
 会場に共通テーマ5設置していた消波装置は、東京2020大会終了後、生物付着を抑制するため陸揚げしました。現在、付着対策を実施しており、対策が終了したものから順次設置していきます。

質問事項
 二の5 五輪後の消波装置の利用回数と、いつ利用したのか伺う。

回答
 消波装置は、東京2020大会終了後生物付着を抑制するため陸揚げし、付着対策を実施しているため、大会後から現在まで利用されていません。
 付着対策を実施した後、再設置していきます。

質問事項
 二の6 この間、消波装置の付着物対策に要する経費はどのぐらいかかったのか伺う。

回答
 東京2020大会終了後、令和4年度末までに消波装置の付着対策に要した費用は陸揚げや清掃に約1.9億円、技術検討のための経費に約0.5億円となります。

質問事項
 二の7 消波装置の償却期間前の故障に対し、設置事業者の責任は問わないのか伺う。

回答
 消波装置自体は故障していないため、受注者の責任は発生しないものと考えています。

質問事項
 二の8 消波装置の取替えはいつ行うのか。また、その経費の見通しについて伺う。

回答
 今後、消波装置は必要に応じて補修を行いつつ、できる限り長期間使用していきます。
 なお、取替えが必要になった場合には、その時点で費用を算定します。

以上