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質問・条例提案

2023.10.06

2023年第3回定例会を終えて

2023年第3回定例会を終えて

2023年10月5日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 和泉なおみ

1、補正予算を出さず、暮らしに無関心な、小池知事の姿勢を厳しく追及

 物価高騰が暮らしや営業に深刻な影響をもたらすなか、知事が今定例会に補正予算を出さなかった姿勢は厳しく問われます。知事は、重層的な対策を講じていると答弁しましたが、6月補正予算に計上した都民生活と中小企業等を支援する13事業すべて、9月末で終わってしまいました。
 特別区では20区が、都が終了した事業の継続を含め暮らし支援の補正予算を9月議会に出しました。全国では32道府県が、物価高騰対策等の補正予算を組んでいます。国が経済対策をまとめたら具体化します、という話は通用しません。日本共産党都議団は、都民の暮らしの支援に全力をあげることを求めました。

<知事の姿勢が問われる学校給食無償化> 東京23区はすべて学校給食の無償化に踏み出しましたが、多摩・島しょ地域は7市町村に留まっています。市長会は、都の来年度予算に対する「最重点要望」で学校給食費無償化への補助を掲げ、区長会も都への財政支援を求めています。この要望にこたえるべきです。
 また、都立学校の給食費無償化に必要な予算は、8億円程度です。ただちに実施することを求めました。

2、豊かな高齢期へ、高齢者の暮らし・補聴器・シルバーパスへの支援を提案

 年金は実質減額が続き、国保、後期高齢、介護の保険料は上がる一方です。都内高齢者の25%は年収100万円未満である実態も示し、高齢者の暮らしの支援を、しっかり位置づけることを求めました。
 補聴器への補助についても、都内の全区市町村が実施できるよう、個別補助として実施し、補助率も引き上げるなど拡充する提案を行いました。都は、効果的な施策について、区市町村など関係者の意見も聞きながら検討すると答弁しました。早期により良い制度とすることを求めます。
 シルバーパスは、2000年の全面有料化以来、対象人口に対する発行率は7割から4割台へ低下しています。わが党は、費用負担の軽減、利用できる路線の拡大など、もっと使えるシルバーパスにする条例改正を提案しました。自民、都民ファ、公明、維新などの反対で否決されましたが、引き続き実現のために力をつくします。

3、コロナ対策と、独法化から1年の都立病院──命を守る都政を求めて論戦

 新型コロナの第9波で患者が急増し、救急や医療体制のひっ迫を招いています。ところが知事は、10月以降の対策を国に従って縮小しました。都民の命と健康を守る責任を果たす姿勢とはとうてい言えません。わが党は、医療や検査体制の抜本的強化、保健所の増設・拡充を強く求めました。また、都議会のコロナ対策特別委員会を終了することにわが党は反対しましたが、自民、都ファ、公明などの賛成多数で決定されました。
 ある都立病院の事業概要には、コロナ対応と独法化により、看護師の疲弊感や徒労感は限界であったという現場の実態が記載されています。ところが知事は、こうした深刻な実態に向き合わず、病院ごとに収支目標を設定し、達成に向けて取り組むよう求めています。採算性の確保最優先の姿勢を改め、都民の命の砦である都立病院本来の役割に立ち返り、都が責任を持って拡充強化すべきです。

4、都政の大問題に知事は答弁せず、都民の声に向き合わない姿勢が明らかに

 わが党の代表質問に対し小池知事は、神宮外苑再開発、PFAS汚染、英語スピーキングテストなど都政の大問題について、自席からヤジを飛ばす一方、一問も答弁しませんでした。「東京の未来は都民と決める」という都知事選挙の公約は、見る影もありません。知事としての資質、資格が厳しく問われます。

<神宮外苑再開発> 神宮外苑再開発を批判する都民の意見を、知事が「ネガティブキャンペーン、プロパガンダ」と攻撃し、イコモスの警告を「かなり一方的な情報しか入っていない」と誹謗したことについて謝罪・撤回し公開討論会を開くよう、わが党は知事に求めました。ところが知事は答弁に立ちませんでした。外苑を象徴するイチョウ並木の一部で状態の悪化が進んでいることをご存じですかという質問にも、知事は答えませんでした。
 都の答弁は、三井不動産など事業者の説明を代弁するだけで、東京都と事業者がまさに一体になって進める神宮外苑再開発の深刻な問題点が、改めて浮き彫りになりました。
 事業者は都の要請を受けるかたちで、9月中にも始める予定だった敷地内の樹木の伐採を年明け以降に延期し、保全策の見直し案を示すと表明しました。樹木伐採、再開発の中止・見直しを求める世論の高まりを、都も事業者も無視できないことの表れです。しかし、都も事業者も再開発そのものを見直す予定はありません。
 こうした中、「神宮外苑再開発をとめ、自然と歴史・文化を守る東京都議会議員連盟」が昨日、議員の3分の1を超える40人で発足しました。わが党は、神宮外苑再開発の中止・撤回に向け、引き続き奮闘するものです。

<PFAS汚染対策> 都民の健康にかかわる大問題なのに、知事は国まかせです。防衛大臣は9月29日の記者会見で、横田基地への立ち入り調査について「関係自治体と相談しながら対応していきたい」と発言しています。知事の姿勢が問われています。横田基地への立ち入れ調査を周辺自治体と連携し国に求めること、血液検査や土壌調査の実施、自治体への財政支援など早急に行うことを強く求めました。

<英語スピーキングテスト> 知事は所信表明で、あたかも英語スピーキングテストESAT-Jで英語力が上がったかのように言いましたが、その根拠とした全国学力テストの結果とESAT-Jは何の関係もないことが、教育長の答弁からも明らかになりました。都民の批判をかわすために間違った情報をふりまくのは、やめるべきです。 
 批判が広がる中、事業者のベネッセが撤退し、破たんは明らかです。にもかかわらず、新たな事業者との契約に210億円もつぎ込むことが分かりました。とうてい認められません。ESAT-Jは、きっぱり中止すべきです。

<歴史認識> 関東大震災から百年の節目に、知事は7年連続、朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文を出さず、なぜ出さないのかというわが党の質問に、答弁もしませんでした。史実を認めず、震災による犠牲者と虐殺による被害者の区別をあいまいにして、悲劇を二度と繰り返さない決意の表明を拒否する知事の姿勢は重大です。

<五輪談合> 知事は所信表明で、「国際大会には都民、国民の信頼が重要」と述べましたが、五輪の談合・汚職事件の真相解明はきわめて不十分です。都の元幹部が談合の受注調整の動きを知っていた可能性をはじめ、個人の責任や違法性を明らかにする新たな調査が必要です。

5、日本共産党都議団19人で、力を合わせて前進つくる

<018サポート> 18歳以下の子どもに1人当たり年額6万円を支給する「018サポート事業」について、生活保護受給世帯の子どもたちへの給付金は収入認定から除外するよう求めたのに対し、都も「国に要望している」と答弁しました。取り扱いの変更・改善を強く求めます。

<教育費の負担> 都立大学の学生が、都立大の学費無償化を求める陳情を提出し、総務委員会で継続審査となりました。わが党は、所得制限や都内在住などの要件をなくすことを求めました。

<性暴力> おとなから子どもへの性暴力・性犯罪は、子どもの人権を踏みにじるものであり、過去に遡った調査が必要だという質問に対し、知事が「重大な人権侵害」「全ての子どもの人権が守られる社会の実現」に向けて取り組むと表明したことは重要です。

<教員不足> わが党の代表質問により、9月時点の小学校教員の欠員が140人に上ることが判明しました。きわめて深刻です。都教委が採用試験で、昨年より1000人以上多い4926人を合格とし、正規教員の確保に努めたことは重要です。同時に、教員不足の抜本的解決のために、教員一人あたりの授業時間を減らす、少人数学級の実施に踏み出すなど教員の負担を減らし、教育の充実を進めることが必要です。

<学校のプール> 都内11自治体が、学校プールの統合や廃止を進めているという独自調査の結果を示し、プールの改築等への補助拡充を提案。国に補助率引き上げ等を要望しているとの答弁がありました。

<学校のエアコン> 都立学校のエアコンが老朽化で故障し、生徒に熱中症の症状が出るなど、命にかかわる問題が起こっています。エアコンの更新計画の策定・改善を求めたのに対し、都は「必要な対応を行う」と答弁しました。直ちに改善すべきです。

<気候危機> 若者の運動や「国連気候サミット」が化石燃料からの撤退を求めていることへの受け止めを聞いた質問に対し、都は、「より一層の省エネとともに、脱炭素エネルギーである再生可能エネルギーの基幹エネルギー化を図っていく」と答弁しました。わが党は、本気の気候危機対策をさらに迫っていきます。

 知事選まで9カ月。都民の声を聞かず、「経済界ファースト」の政策を推進し、都民の暮らしに無関心な小池都政を、続けるわけにいきません。日本共産党都議団は、都民の声に耳を傾けて尊重し、都民に寄り添う知事を誕生させるため全力をつくします。また、19人の力で都民の暮らしを守る都政を実現するために、都民の声と運動と力を合わせて奮闘する決意です。

以上