ご意見・ご要望
ページトップヘ

質問・条例提案

2023.10.06

文書質問 東京外環道事業の経済便益効果について 曽根はじめ(北区選出)

2023年第3回定例会で以下の文書質問を提出しました。

令和5年第三回都議会定例会
文書質問趣意書 提出者 曽根はじめ

質問事項
 一 東京外環道事業の経済便益効果について

答弁
 一 東京外環道事業の経済便益効果について

 

一 東京外環道事業の経済便益効果について
  東京外環道事業の便益効果について質問します。
  事業開始からすでに15年が経過する東京外環道事業については、大深度地下利用法に基づき地上権を設定せず地下40メートル以深でシールドトンネル工法が行われていた調布市内の工区で、2020年10月に陥没・空洞が発生した事故を契機として、陥没発生個所の地盤補修工事やそのための建物除却工事その他にかかる費用も増大せざるを得ないことなど今後の事業に大きな支障が生まれており、事業完成時期も見通しにくくなっていることは明らかです。
  一方で、事故直前の2020年9月に発表された外環道事業の便益効果を表すB/Cの直近の指数が、すでに陥没発生以前にかなり低い数値に変更されていたことが判明しました。
  私は、東京外環道の直近での便益比についての状況変化とその要因について、また今後の外環道事業への影響などについて何点か質問いたします。
 1 費用便益費(以下、「B/C」という)は、道路建設を行うか、やめるかを判断する重要な指数だと思いますが、いかがですか。
 2 東京外環道の最新のB/Cは、いくつですか。またB/Cの推移を伺います。
 3 東京外環道のB/Cの数値が小さくなったのはなぜですか。
 4 今後、外環道の事業費が増える要因はどのようなことが考えられますか。
   また、事業費が減る要因は、ありますか。

 

令和5年第三回都議会定例会
曽根はじめ議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
 一 東京外環道事業の便益効果について
  1 費用便益比(以下、「B/C」という。)は、道路建設を行うか、やめるかを判断する重要な指数だと思いますが、いかがですか。

回答
  事業評価において、B/Cは重要な要素の一つですが、これに限らず、災害時の緊急輸送の確保等の貨幣換算が困難な多様な効果も含め、総合的に評価するものであり、事業継続等の方針については、こうした評価の結果を踏まえ、決定していると承知しています。

質問事項
 一の2 東京外環道の最新のB/Cは、いくつですか。またB/Cの推移を伺います。

回答
  東京外かく環状道路(関越~東名)の最新のB/Cは令和2年度の事業再評価時で1.01と示されています。前回のB/Cは平成28年度の事業再評価時で1.9と示されています。

質問事項
 一の3 東京外環道のB/Cの数値が小さくなったのはなぜですか。

回答
  令和2年度の事業再評価において、中央ジャンクションにおける地中拡幅部の断面形状・工法変更等に伴う事業費の増加等の理由によるものと事業者から聞いています。

質問事項
 一の4 今後、外環道の事業費が増える要因はどのようなことが考えられますか。
   また、事業費が減る要因は、ありますか。

回答
  事業者からは、調布市での陥没・空洞事故に伴う再発防止対策の確実な実施や地盤補修等については、費用の増加要因となる可能性がある一方、今後とも更なるコスト縮減に努めることとしており、現段階では、事業費を見通せる状況にはないと聞いています。