文書質問 多摩北部医療センターについて 尾崎あや子(北多摩第1(東大和市、東村山市、武蔵村山市)選出)
2025年第1回定例会で以下の文書質問を提出しました。
2025年第1回都議会定例会
文書質問趣意書
提出者 尾崎あや子
私の活動地域である東村山市内には、お産ができる「産科」がなくなっています。市民や医師会などからも、「東村山市内にある多摩北部医療センターにお産ができる産科をつくってほしい」との要望が寄せられています。
多摩北部医療センターは老朽化のため建て替えの計画があり、整備後の病院の果たす役割や方向性等を検討する「有識者会議」が開催され、令和5年3月に「多摩北部医療センター整備基本構想」がまとめられました。
「基本構想」に、私たちが繰り返し求めてきた「産科」を新たに整備することが盛り込まれたことは大変重要であり、多くの市民が喜んでいます。
そこで、いくつか質問します。
1 「多摩北部医療センター整備基本構想」を基に「多摩北部医療センター整備基本計画(案)」が出され、パブコメは3月19日まで行われたことは重要です。パブコメを行うようになった経緯について伺います。
2 「基本計画」は、都議会の報告事項になっていますか。報告事項になっていなければ、少なくとも、有識者会議の委員のみなさんや地元自治体、都議会には報告することを求めますが、いかがですか。
3 「基本計画(案)」のなかで、建物棟配置計画の「動線計画」に救急車両、バス、一般車両等の動線が交わらない、安全性の高い車路動線を計画とあります。住民の要望に「現在の西武バスのバス停を多摩北部医療センターの玄関まで入れるようにしてほしい」との声も多くあります。「配置計画図」には、バス停のしるしが2つあります。このバス停は東村山市のグリーンバスと西武バスのバス停ですか。教えて下さい。
4 今後の多摩北部医療センターの整備についてのスケジュールと、住民説明会はどの時期に行うかを伺います。
5 病院の建て替え費用は、どこが負担するのですか。
6 私たちは、多摩北部医療センターの整備後ではなく、前倒しして「お産ができる産科をつくってほしい」と要望してきました。現在の多摩北部医療センターでお産はできないが、「産婦人科」を昨年5月に創設したことは歓迎しています。そこで、設置する経過や議論などについて教えてください。
7 現在の「産婦人科」の医師・看護師の人数は何人ですか。また、昨年5月の診療開始からこの間の妊婦関連疾患に係る外来・入院の状況について伺います。
8 医師不足問題、資材高騰についての認識を伺います。
9 多摩北部医療センター整備事業には、様々な手法の中で設計施工分離発注方式が最適であると判断した経過などについて伺います。
10 現在の多摩北部医療センターの建物跡地、ナーシングホームの跡地の活用についての検討は、いつからどのように進めるのですか。
2025年第1回都議会定例会
尾崎あや子議員の文書質問に対する答弁書
質問事項
一 多摩北部医療センターについて
1 「多摩北部医療センター整備基本構想」を基に「多摩北部医療センター整備基本計画(案)」が出され、パブコメが3月19日まで行われたが、パブコメを行うようになった経緯について伺う。
回答
多摩北部医療センター整備基本計画は、令和5年3月に策定した多摩北部医療センター整備基本構想に基づき、設計の指針として作成されたものです。
同計画では、新たに整備地を定めているため、御意見を募集することとしました。
質問事項
一の2 「基本計画」は都議会の報告事項になっているか、なっていなければ、少なくとも有識者会議の委員や地元自治体、都議会に報告することを求めるが見解を伺う。
回答
地方独立行政法人に係る議会への報告事項は、地方独立行政法人法に規定されています。
なお、基本計画(案)の公表に当たっては、多摩北部医療センター基本構想検討委員会の委員や地元自治体に説明を実施しています。
質問事項
一の3 「基本計画(案)」のなかの「配置計画図」にある2つのバス停のしるしは、東村山市のグリーンバスと西武バスのバス停なのか伺う。
回答
バスロータリーの整備については、今後、関係者と協議することとしています。
質問事項
一の4 今後の多摩北部医療センターの整備についてのスケジュールと、住民説明会はどの時期に行うか伺う。
回答
整備基本計画では、令和15年度頃の新病院運用開始に向け、整備を進めることとしています。
また、設計段階において、関係法令に基づき近隣住民の方へ必要な説明会を実施することとしています。
質問事項
一の5 病院の建て替え費用はどこが負担するのか伺う。
回答
施設整備に係る財源については、法人の自己資金のほか、地方独立行政法人法により、設立団体からの長期借入等ができるとされています。
質問事項
一の6 多摩北部医療センターに「産婦人科」が昨年5月に創設されたことについて、設置する経過や議論などについて伺う。
回答
多摩北部医療センターでは、地域の医療ニーズに対応するため、令和6年5月から、妊娠初期の妊婦関連疾患のある患者への診療を開始しました。
質問事項
一の7 現在の「産婦人科」の医師・看護師の人数は何人か。また、昨年5月の診療開始からこの間の妊婦関連疾患に係る外来・入院の状況について伺う。
回答
令和7年3月末時点の産婦人科の医師は3人です。
また、産婦人科外来には常時1人の看護師を配置しています。
令和6年5月から令和7年3月末までの妊婦関連疾患に係る入院患者数は3人、延べ外来患者数は22人です。
質問事項
一の8 医師不足問題、資材高騰についての認識を伺う。
回答
多摩北部医療センターにおいては、地域の医療ニーズに対応するため必要な体制を確保しています。
また、基本計画策定に当たっては、働き方改革の推進や建設資材の高騰等近年の建設業界の状況を踏まえ、整備手法を比較検討しています。
質問事項
一の9 多摩北部医療センター整備事業には、様々な手法の中で設計施工分離発注方式が最適であると判断した経過などについて伺う。
回答
多摩北部医療センター整備基本計画では、整備手法について、現下の状況を踏まえ、設計施工分離発注方式を採用することとしています。
質問事項
一の10 現在の多摩北部医療センターの建物跡地、ナーシングホームの跡地の活用についての検討は、いつからどのように進めるのか伺う。
回答
跡地活用については、未定となっています。