都議会臨時会を終えて(談話)
都議会臨時会を終えて(談話)
2025年8月8日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 里吉 ゆみ
1 裏金問題に反省がない自民党に副議長の資格はない
本日、改選後初めての都議会臨時会が1日の会期で開かれ、議長に都民ファーストの会の増子博樹都議、副議長に自民党の菅野弘一都議が選任されました。また監査委員に、都民ファーストの会の保坂まさひろ都議、立憲会派(立憲民主党・ミライ会議・生活者ネットワーク・無所属の会)の中村ひろし都議が知事から提案され、賛成多数で選任されました。
日本共産党都議団は、議長は第1会派、副議長は第2会派から選任するという立場で、議長は増子都議に投票しました。増子議長は、「都議会が都民のみなさまの信頼と期待に応えていくために力を尽くしていく」と表明しました。
自民党は立憲会派と並ぶ第2会派ですが、裏金問題に反省がない自民党に副議長を担う資格はないとの立場から、日本共産党都議団は大山とも子団長に投票しました。立憲会派は自民党の菅野都議に投票しました。
自民党は裏金問題で今年2月に議長を辞職したばかりです。改選後の新執行部は、政調会長、総務会長が空席で、裏金問題による役職停止処分が来年1月に解けるのを待っていると見られます。また自民党は、都議選開票日に無所属で当選した3人を追加公認して都民の批判を受けましたが、同じく無所属(非公認)で当選した江東区選出の裏金議員も都議会自民党に入りました。
日本共産党都議団は引き続き、自民党裏金問題の全容解明と再発防止に全力をあげるものです。
2 議会の重要な役割は平等に分担すべき
知事から独立して都政をチェックする大事な役割をもつ監査委員は、5人の委員のうち2人が都議会議員から選任されます。
日本共産党都議団は、議会の重要な役割である議長、副議長、2人の監査委員は平等に分担すべきとの立場から、議長を出している都民ファーストの会の保坂都議の選任に反対し、立憲会派の中村都議には賛成しました。都議会議員の監査委員には、都民の立場から都政を厳しくチェックすることを求めます。
3 「各派代表者会」に一人会派・二人会派の議員のオブザーバー参加を実現
都議会臨時会に先立ち、改選後の議会運営の基本を協議する「各派代表者会」に一人会派・二人会派の議員のオブザーバー参加が、初めて実現しました。全会派が参加して開かれたことは画期的です。日本共産党都議団は、議会運営についての話し合いに少数会派も除外せずに入れるよう、一貫して主張してきましたが、ようやく一歩前進しました。
「各派代表者会」では「一人、二人会派は、一度決まった常任委員会の所属を変更することができない。少なくとも少数会派の中での変更を認めてほしい」との意見が出され、今後1年ごとの変更ができるようになりました。
しかし、「各派代表者会」の役割は臨時会で終わります。今後、議会運営について実質的な協議をする議会運営委員会理事会に一人会派・二人会派は入れず、議会運営についてどういう議論がされているのかわからないなど、改善すべき課題は山積しています。
「豪華海外旅行」との批判を招いた「海外視察」を復活させたいという動きがありましたが、日本共産党都議団が「絶対反対」と主張し、議題になりませんでした。
日本共産党都議団は、全会派が参加して、よく議論して合意形成を図る、民主的な都議会への改革、都民の代表機関という本来の役割にふさわしい都議会への改革を進めます。
4 日本共産党都議団は、14人が力を合わせて出足早く動き始めています
7月23日に新しい任期が始まってから、日本共産党都議団は、最低賃金の引き上げ(東京労働局宛て及び都知事宛て)、熱中症対策、オスプレイの飛行中止と撤去を求める4つの申し入れをすでに行いました。関東大震災における朝鮮人虐殺に対する追悼文送付を小池知事に求める申し入れについては、他会派と共同して行う予定です。9月に開かれる都議会第3回定例会の質問や条例提案の準備も開始しています。
日本共産党都議団は引き続き、都政を厳しくチェックするとともに、積極的な政策提案を行い、都民の運動と連携し、野党共闘を発展させて、公約実現、都民の願いが届く都政・都議会を実現するために全力をあげます。
以上