東京都雇用・就業分野における女性の活躍を推進する条例の修正案について
日本共産党都議会議員団は、2025年第4回定例会に提出された「東京都雇用・就業分野における女性の活躍を推進する条例」について、修正案を提案しました。
★修正案の提案説明を行う藤田りょうこ都議
提案説明については以下の通りです。
女性活躍推進条例修正案についての提案理由の説明
第268号議案、東京都雇用・就業分野における女性の活躍を推進する条例案に対する修正案の提案説明をいたします。
本条例案は、「男女平等参画基本条例の趣旨を踏まえ」となっており、男女平等参画基本条例には、「雇用の分野における男女平等参画の促進」も条文に入っています。それだけに、雇用・就業分野における新たな条例を作るということなら、どう実効性あるものにするかが問われます。したがって、私たちは、女性の権利とジェンダー平等の実現を据え、課題を明確にしていくことが必要だとの観点で、最低限度の修正案にしました。
本条例案はその前文で、都市の活力の源泉は人であるとして、東京が活力ある都市として発展していくために、性別にかかわりなく個性や能力を発揮できることが重要だとしています。しかし、女性が雇用・就業分野で活躍することを、実現するのは、何よりも女性の人権が保障されることが基本です。女性が活躍することの目的は、「東京が活力ある都市として発展していくため」ではありませんので、削除しました。男女とも人権が保障され、人間らしく働ける環境を作ることが、東京の発展にもつながります。
また、本条例案は、男女平等参画基本条例を踏まえ、女性が活躍できる環境整備を図るためのものです。そのためには、男女平等が確保されることが、不可欠ですから、男女平等が確保されることや男女平等に向けて主体的に取り組むことなどを明記しました。
本条例案では、女性が活躍できる環境の整備については、性別による無意識の思い込みの解消のみとなっていますが、これだけで解消できるはずはありませんから、管理職の登用、賃金、雇用形態における男女間の格差の解消を加えました。同時に、これらを解消することを都の責務に加えました。
また、労働相談では解決しない問題を、裁判まで持ち込まずに解決するためには、第三者が客観的に判断して処理する仕組みがあることが重要であるため、苦情処理の第三者機関の設置を加えました。
重要なことをすべて指針にゆだねている条例だけに、指針を定めるとき、変更するときには議会に報告することも定めました。
さらに、指針その他女性が活躍できる環境の整備に関する重要事項を調査審議するために、審議会を設置することを位置づけ、メンバーは学識経験者、事業者、就業者を同数にすることとしました。
そして、都の率先行動にも、管理職の登用、賃金、雇用形態等における男女間の格差を解消するよう努めることと、毎年調査しその結果の公表も明記しました。
ご賛同よろしくお願いいたします。

